拡張可能な体腔内張り装置
【課題】様々な形およびサイズの管腔を治療するための管腔治療装置を提供する。
【解決手段】動脈瘤内張りは、動脈瘤内に配置され、内張り嚢上に複数位置に間隔をおいて提供される第1の材料から作られた第1の部分と、間隔をおいて設けられた孔を有する第2の材料から作られた第2の部分とを有する嚢を備え、第1の部分は、第2部分の孔に配置され、第1の部分は、内圧によって第2の部分内の孔を通ってはみ出る。
【解決手段】動脈瘤内張りは、動脈瘤内に配置され、内張り嚢上に複数位置に間隔をおいて提供される第1の材料から作られた第1の部分と、間隔をおいて設けられた孔を有する第2の材料から作られた第2の部分とを有する嚢を備え、第1の部分は、第2部分の孔に配置され、第1の部分は、内圧によって第2の部分内の孔を通ってはみ出る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は管腔治療のためのシステムに関する。より詳細には、本発明は管腔内張りおよび管腔首部ブリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の説明は動脈瘤について行うが、(脈管、ルーメンなどのような)他の管腔に同様に適用することができることが理解されるだろう。動脈瘤や血管の奇形とは、脈管壁の薄化に起因する動脈の局在化された伸張や膨張である。例えば、「ベリー」動脈瘤(つまり小さな球状の膨張)が脳の脈管に生じる。膨張(しばしば動脈瘤嚢と呼ばれる)は、動脈の筋肉コーティングの欠陥と関係があり、恐らく元々変性のものである。動脈瘤破裂は多くの自然出血の原因となる。頭蓋内の動脈瘤破裂は、北アメリカで毎年およそ25,000件ある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
成功の程度はまちまちだが、いくつかの動脈瘤の治療方法が試みられてきた。現在、薬を用いる動脈瘤の治療は本質的に効果がない。また、親動脈を保護する目的の、開頭術と呼ばれる脈管外手術は、不都合が多い。頭蓋内の動脈瘤のために開頭術を受ける患者は、出血を防ぐために、全身麻酔、頭蓋骨の一部の外科的な除去、脳格納(retraction)、嚢首まわりの解剖、および出血又は再出血しないようにするために親動脈をクリップしなければならない。
【0004】
代わりの治療として、動脈瘤の内部にガイドワイヤまたはマイクロカテーテルを挿入する脈管内閉塞がある。親動脈を保護するために、閉塞が嚢内に形成される。固まりを形成するための1つの手段は、嚢内へ塞栓剤を導入することである。塞栓剤の例としては、ガイドワイヤの端部から分離可能なコイル、堅い固まりを形成するために血液との接触で急速に重合する液体のポリマー、および塞栓粒子がある。
【0005】
脈管内閉塞は欠点がないわけではない。例えば、嚢の満たし過ぎ、および結果として生ずる塞栓剤の親脈管への流動の危険がある。嚢の満たし過ぎは、さらに動脈瘤内に付加的な圧力を生成する。
【0006】
動脈瘤嚢内に固まりを形成するための別の手段は、動脈瘤内に弾性の拡張可能なバルーンあるいは内張りを配置することである。分離可能な閉塞バルーンは多くの医学的処置のために使用されてきた。これらのバルーンはカテーテルの末端に保持されて、一旦膨張したバルーンはカテーテルから分離することができる。そのようなバルーンは、動脈瘤内の適所に置かれ、充填されて、カテーテルから分離されることができる。動脈瘤内のバルーンを展開させることは、動脈瘤を通過する血流の速さによって、やや困難かもしれない。
弾性のバルーンは、性能に問題があり、しばらくの間、脈管内に使用されていなかった。
【0007】
この動脈瘤を満たす技術は、それ自身にも問題がある。バルーンが膨張されるにつれて、オペレータは、動脈瘤破裂の危険性があるので、バルーンを膨張し過ぎないように非常に注意しなければならない。バルーンは非常に小さいので、動脈瘤から血液循環内へ放出される結果となる可能性がある。さらに、バルーンは、血液が動脈瘤を通過して流れ続ける室をもつような動脈瘤の奇形の輪郭に合うような形状にならず、動脈瘤壁に対して不所望の圧力を生成する。
【0008】
動脈瘤内張りは、動脈瘤内に置かれ、動脈瘤を閉塞するために満たされる内張り嚢から構成される。ガイドワイヤは内張りに挿入される。動脈瘤の中で内張りを展開させるために、ガイドワイヤは血管を通って内張りを導く。
【0009】
動脈瘤を治療するための現在のシステムには、すべて同様に不都合がある。例えば、動脈瘤内張り概念が直観的に魅力的である一方、それは多くの技術的な難問を提起してきた。1つの主要な難問は、内張りの形状ではなく、動脈瘤形状そのものに一致するという塞栓の性能を抑制しない塞栓材料を含むのに十分丈夫な材料を生産することの難しさに関連する。例えば、前述の弾性材料は、一般的には変形するのに多大な力を要し、たやすく変形する非弾力材料は、動脈瘤壁に一致するための適切な復元力を持っていない。
【0010】
異なるタイプの動脈瘤はさらに異なる難問を提起する。例えば、動脈瘤嚢と親脈管(「首部の広い動脈瘤」)の間に特に広い開口部を有する動脈瘤は、塞栓材料の保持が困難になる。特に、首部の広い動脈瘤は、動脈瘤嚢内に塞栓あるいは閉塞材料を保持することを非常に困難にする。これは、特に液体の塞栓材料に当てはまる。もちろん、万一塞栓材料が親脈管に入ると、それは親脈管中に不所望な閉塞を引き起こす。
【0011】
いくつかの現在の動脈瘤内張り概念は、より大きな動脈瘤の治療には不適当である。例えば、いくつかの内張り概念は、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ウレタン、テフロン(登録商標)などのような織ってあるか編まれた重合体の材料で動脈瘤内張りを形成することを含んでいる。しかしながら、これらのメッシュ材料は、例えば直径12ミリメートルより大きな動脈瘤を治療する際に使用するのは難しい。そのようなメッシュ材料は、運搬用のカテーテル上にしぼませた時、非常にかさばるアセンブリとなってしまう。言いかえれば、比較的に大きな動脈瘤を満たすのに必要な材料の量を、運搬カテーテルまたは他の運搬ルーメンの壁に対して過度の摩擦を生じずに運搬および展開できるように、抑制され、かつ低姿勢(low profile)の配達形状に十分小さくしぼませるのは非常に難しい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、様々な形およびサイズの管腔を治療するための管腔治療装置を提供する。本発明は、動脈瘤治療装置を例として説明される。
【0013】
1つの実施形態では、動脈瘤治療装置は、非常に低い耐力強度(yield strength)と非常に低い弾力を有する材料から作られた動脈瘤内張りを含み、その結果、動脈瘤内張りは、例えば塞栓材料による比較的に低い内部圧力で、動脈瘤嚢の内部形状に合わせて容易に思い通りに変形する。次に、補強層が第1の材料上に展開される。補強層は、第1の材料より弾性があり、はるかに高い耐力強度を有する。補強層は、好ましくは動脈瘤内張り装置の首部に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】動脈瘤中の動脈瘤内張りの展開を図である。
【図1B】動脈瘤中の動脈瘤内張りの展開を図である。
【図1C】動脈瘤中の動脈瘤内張りの展開を図である。
【図2A】2つの異なる特性を備えた材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。それらのうちの1つは非常に低い耐力強度を有し、他方は高い耐力強度とより大きな弾力を有する。
【図2B】2つの異なる特性を備えた材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。それらのうちの1つは非常に低い耐力強度を有し、他方は高い耐力強度とより大きな弾力を有する。
【図2C】2つの異なる特性を備えた材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。それらのうちの1つは非常に低い耐力強度を有し、他方は高い耐力強度とより大きな弾力を有する。
【図2D】孔を設けられた図2A〜2Cに示された実施形態を示す。
【図3A】2つの異なる特性、すなわち、他の部分より弱い部分を有するバルーン材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。
【図3B】2つの異なる特性、すなわち、他の部分より弱い部分を有するバルーン材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。
【図3C】2つの異なる特性、すなわち、他の部分より弱い部分を有するバルーン材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。
【図3D】孔を備える図3A−3Cに示される実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1A〜1Cは、動脈瘤14をその中に有する脈管12内の動脈瘤治療装置10の一部を図示し、本発明の一般的な状況を示す。本明細書で説明される実施形態は、動脈瘤に関連して説明されるが、実質的には任意の管腔あるいは他の体腔に用いられることができる。動脈瘤14は動脈瘤嚢16と首部18とによって定義される。
【0016】
図示された実施形態の中では、装置10は運搬カテーテル20、一対の伸張コイル(extender coil)21,22、および拡張可能な内張り24を含む。運搬カテーテル20は、オペレータによって操作可能な位置の近くまで延びる近位端部を有する。カテーテル20の遠位端部は、内張り24およびコイル21と取り外し可能に結合される。コイル21,22は、内張りまたはカテーテルに取付けられてもよいし、取付けられなくてもよい。
さらに、コイル21と22の間に、軸方向に整列された1つ以上のコイルを配置してもよい。
【0017】
図1Aに示される挿入位置に、コイル21,22(およびそれらの間の他のオプションのコイル)が互いに軸方向に整列される場合、それらの長さは、血管内での挿入および操作のために低姿勢位置(low profile position)に内張り24をしっかりと保持するのに十分な長さである。1つの実施形態では、カテーテル20のルーメン内にあって、コイル21,22および内張り24を貫通し、かつカテーテル22および内張り24の遠位端部の外部に配置されるガイドワイヤ26を使用すると、コイル21,22は、互いにカテーテル20と軸方向に整列される。コイル21,22は、ガイドワイヤ26によって軸方向に整列された構成に保持されるので、コイル21,22は、実質的にガイドワイヤ26の湾曲に一致する。ガイドワイヤ26よりはむしろコイル21,22が内張り24を伸張し、さらにぴんと張る働きをすることができる。
【0018】
図1Bは、治療装置10が脈管12および首部18を通って動脈瘤14の嚢16内に配置されたことを示す。図1Aに示されたものと同じ要素には同じ符号が付けられる。使用に際して、動脈瘤治療装置10は、ガイドワイヤ26の前あるいは後ろに載せられることができる。ガイドワイヤ26は、(大腿動脈のような)挿入口から動脈瘤を含む脈管12の領域へ、血管を通して操作される。ガイドワイヤ26の遠位の先端は、動脈瘤14の首部18を横切って、動脈瘤嚢16へ進められる。これは任意の所望の視覚化技術を用いて行うことができる。ガイドワイヤ26は、カテーテル20の遠位の先端に伸びる数センチメートルのガイドワイヤ26を有する。1つの実施形態では、カテーテル20は、血管中のガイドワイヤ26の位置を決める前に、ガイドワイヤ26を覆うようにその上に配置される。したがって、ガイドワイヤ26の遠位端部が動脈瘤首部18を通るとき、カテーテル20は、首部18のちょうど基部に位置決めされる。その後、治療装置10は動脈瘤嚢16内へ進められる。
【0019】
別の実施形態では、最初にガイドワイヤ26が血管内に配置される。ガイドワイヤ26の遠位端部が動脈瘤首部18を過ぎて動脈瘤嚢16内へ移動されると、カテーテル20がガイドワイヤ26上に進められて、動脈瘤治療装置10が動脈瘤嚢16内の適所に収まるまで、伸張コイル21と22が、カテーテル20によって、ガイドワイヤに沿って末端部へ押される。
【0020】
図1Cは、1つの実施形態に従って動脈瘤嚢16の中に展開された治療装置10を示す。図1Aおよび図1Bに示されたものと同じ要素には同じ符号が付けられる。一旦、装置10が動脈瘤嚢16の内に十分完全に収まると、ガイドワイヤ26は近位方向に引込まれるが、内張り24は運搬カテーテル20に結合され続ける。運搬カテーテル20の遠位端部は、動脈瘤嚢16内の適所に、拡張可能な内張り24を保持する一方、拡張可能な内張り24は塞栓で満たされる。ガイドワイヤ26の遠位端部がコイル21,22から引っ込められた後、内張り24の拡張が始められる。
【0021】
図1Cに示されるように、一旦ガイドワイヤ26が引き込まれると、コイル21,22は、互いに軸整列な状態から内張り24の周辺に向って反動ではねて離れる。1つの好ましい実施形態では、コイル21と22は、反対方向に伸びるように付勢されているので、動脈瘤嚢16内の内張り24の展開および拡張が増強される。任意のコイルが、ガイドワイヤ26上のコイル21と22の間に配置される場合、それらは簡単に落ちて、内張り24内に浮かぶ。それから、実質的に任意の所望の方法を用いて、塞栓材料が、カテーテル20を通って内張り24へ導入されることができる。そのような方法は、例えば、コイルあるいは粒子を内張り24へ進めること、完全に除去されたガイドワイヤ26でカテーテル20に塞栓材料を押し込むこと、あるいはカテーテル20を介して内張り24へ塞栓材料を注ぎ込むか注入することを含む。このようにして、内張り24は、分離可能なコイル、粒子、アクリル樹脂、ヒドロゲルなどのような一般的な塞栓薬剤で満たされる。
【0022】
内張り24は、一旦満たされると、動脈瘤首部18を通って移動させることはできない。その後、内張り24は運搬カテーテル20から取り外されて、運搬カテーテル20が治療場所から取り除かれる。カテーテル20からの内張り24の分離は、電解の分離、牽引による分離、あるいは他の機械的か、電気的か、熱によるか、磁気か、化学か、または他の分離を用いるような任意の所望の方法を使用して遂行されることができる。
【0023】
図1A〜1Cは、装置10が、動脈瘤14、特に、対称的な均整のとれた形状の動脈瘤に適切な治療を行うために構成されていることを示す。しかしながら、非対称的に形作られた動脈瘤嚢、あるいは不規則な幾何学的形状を有する動脈瘤嚢は、他の問題を提起する。例えば、動脈瘤嚢16が、その1つの側面を外側に伸ばす腔を持っている場合、内張り24が動脈瘤嚢のその部分を満たすのは難しいかもしれない。
【0024】
図2Aおよび図2Bは、本発明の別の実施形態による、さらに別の動脈瘤治療装置40の実施形態を示す。動脈瘤治療装置40は、それが内部伸張コイル21,22(およびそれらの間のオプションのコイル)を含むことができ、分離可能な運搬カテーテル20を用いてガイドワイヤ26上に配置されることができるという点で、前述の実施形態に多くの方法で類似している。治療装置40はまた、実例的に内張り24を含む。
【0025】
しかしながら、治療装置40は、さらに他のあるいは異なる特徴を含む。図2Aは、非常に不規則な形状を有する不均整な動脈瘤嚢16内に既に配置された治療装置40を示す。図2Aは、内張り24を含むだけでなく、補強層42を実例的に含む治療装置40を示す。内張り24と層42は、以下に詳述される。
【0026】
図2Bは、ガイドワイヤ26が取り外され、伸張コイル21,22が互いの軸整列な状態から離れた後の、動脈瘤内張り24の部分的な展開を示す。内張り24はまた、内張り24内の内部圧力を周囲よりわずかに高く(例えば0〜1ATM)上げるために、カテーテル20を用いて、塞栓材料を導入して、少なくとも部分的には、図2Bに示される位置まで拡張される。
【0027】
本発明の1つの実施形態によれば、内張り24は、実例的に、非常に低い耐力強度と低い弾力とを有するポリマーから作られる。その結果、内張り24を形成する高分子材料は、塞栓材料による最小限の付加的な力(例えば、0〜5ATM、実例的に0〜2ATM、または1〜2ATM)で、動脈瘤嚢16の内側の周囲に一致するように容易に柔軟に膨張する。これは図2Cに示される。言いかえれば、内張り24は、内張り24内への塞栓材料の継続的な導入によって、内張り24が動脈瘤嚢16の形を簡単にかつ永久に取るように変形するような特性を有するポリマーから作られる。内張り24を形成する材料はまた、その運搬または拡張の間に裂けないように、十分に大きな破壊強度を有する。
【0028】
一方、補強層42は、より弾性があり、はるかに高い耐力強度を有する。補強層42は、好ましくは、カテーテル20への取り付け地点に近い動脈瘤内張り24の領域に配置される。これは、動脈瘤内張り24が首部18を通って親脈管12内へ膨張するのを防ぐために、補強層42が動脈瘤首部18の近くに配置されることを確実にする。したがって、治療装置40の遠位端部は、容易に動脈瘤嚢の不規則な幾何学的な部分へ膨張することができる。一方、その基部に近い部分はたやすく変形せず、よって親脈管12内での変形が防止される。補強層42はまた、不連続であるか、組みひも、メッシュ、高分子材料、または他の強化材料から作られることができ、さらに放射線不透過性であり得る。
【0029】
図2Dは、その中に形成された孔を有する治療装置40の別の実施形態を示す。内張り24が拡張されるにつれて、これらの孔は、血液が動脈瘤嚢から内張り24および補強層42を通って、親脈管12へ逃れることを可能にする。しかしながら、前述の実施形態でのように、孔は必ずしも必要ではなく、血液は、装置40の外側の周りで、首部18を通って、簡単に逃れることができる。さらに、これは同様にオプションではあるが、塞栓の遠位部分での透過を可能にするために、その孔が遠位部でより大きく示されている。
【0030】
例えば、球状のポリビニールアルコール塞栓は、通常は500ミクロンの大きさであり、従来の動脈瘤内張りを満たすために使用されることができる。このため、装置40の遠位部分は、750ミクロンの孔をあけられるが、動脈瘤嚢16の首部18付近の基部は、好ましくは、350ミクロンの大きさで、不規則に分散された孔をあけられることができる。したがって、塞栓が内張り部分24へ導入されるとき、塞栓は、親脈管12内へ後ろ漏れすることなく、その遠位端部を回避し、動脈瘤嚢16内の不規則なスペースを満たすことができる。
【0031】
図3A〜3Cは、本発明の1つの様相による動脈瘤治療装置50の別の実施形態を図示する。前の図に示されたものと同じ要素には同じ符号が付けられる。治療装置50は、それが内部伸張コイル21,22(およびそれらの間のオプションのコイル)を実例的に含むことができ、分離可能な運搬カテーテル20を使用して、ガイドワイヤ26上に配置されることができる点において前述の実施形態に多くの方法で類似している。治療装置50はまた、実例的に内張り51を含む。
【0032】
しかしながら、治療装置50は、好ましくは、さらに他のものあるいは異なる特徴を含む。図3Aは、非常に不規則な形状を有する不均整な動脈瘤嚢52内に既に配置された治療装置50を示す。
【0033】
図3Aに示される実施形態では、内張り51は、好ましくは分離可能なバルーンとして形成される。バルーン材料は、好ましくは、内張り51の表面の残りの部分より弱い(あるいはより弾性の)、その表面に配置された複数の領域54を有する。1つの好ましい実施形態では、領域54は、単に、内張り51の残りの部分より薄いバルーン材料から作られる。もちろん、領域54は、異なる、より弾性の(あるいはより弱い)材料から作られることができ、また内張り51(エリア54以外の)の残りの部分は、組みひも、メッシュ、高分子材料で包まれるか、そうでなければ内張り51のその部分が事前に定義された形状を越えて膨張することを妨げ、さらに放射線不透過性である材料で覆われることができる。
【0034】
図3Bは、第1の予定された圧力の下で拡張された動脈瘤治療装置50を示す。1つの好ましい実施形態では、内張り51は、カテーテル20を通じて導入される造影剤、生理食塩液、あるいは別の流体で膨張させられる。内張り51内の圧力が増加するとき、内張り51は、領域54が内張り51の残りの部分を越えて拡張しないような、第1の予定された大きさまで膨張する。
【0035】
図3Cは、付加的な内圧を受けた後の内張り51を図示する。より弱い領域54が動脈瘤嚢52の空所を満たすために膨張したので、内張り51が不規則な形になることが理解される。これにより、内張り51は、実質的には、不規則に形作られた動脈瘤嚢52さえ満たすことが可能になる。図3Cはまた、動脈瘤の首部18に隣接した内張り51のある領域には、弱い領域54がないことを図示する。このことは、動脈瘤内張り51の任意の部分が親脈管12内へ膨張し、それにより完全にまたは部分的に脈管を閉塞することを妨げるのを助ける。
【0036】
1つの好ましい実施形態では、内張り51が、実質的にも、動脈瘤嚢52全体を満たす必要がないことはさらに注目されるべきである。代わりに、内張り51は、幾何学形状に容易に膨張されることができる。そのより弱い領域54は、動脈瘤嚢52内に内張り51をしっかりと固定し、かつ首部18を通る流入帯を閉鎖するために、動脈瘤嚢52の空所あるいは丸い突出部へと十分に広げられる。その実施形態では、動脈瘤嚢52全体が満たされなくても、動脈瘤のさらなる成長を防止するために、首部18は閉鎖されて、装置50は適所に固定される。
【0037】
別の好ましい実施形態では、動脈瘤内張り51は、塞栓または他の重合体材料、またはコイルで満たされることができる。このことは、動脈瘤嚢52内での内張り51の長期安定性を高める。
【0038】
図3Dは、本発明の別の好ましい実施形態である。図3Dは、そこに孔を有することを除き、図3A〜3Cに図示された実施形態と同じである。孔は、点あるいは円形か楕円形に形成された領域のいずれかによって図示され、一方弱い領域54は破線で図示される。
孔は、導入された塞栓材料が動脈瘤嚢52の空所あるいは不規則な丸い突出部を捜し出すことを可能にする。さらに孔は、動脈瘤嚢52内に退去させられている血液が動脈瘤内張り51を通って親脈管12に再び入ることを可能にする。さらに、図3Dの実施形態は、遠位部の塞栓に優先的に浸透するために、孔が形成されることを示す。言いかえれば、遠位の孔は基部に近い孔より大きいので、塞栓が基部に近い孔ではなく遠位の孔に浸透することができる。しかしながら、使用されるであろうすべての孔の大きさ決めがそうであるように、孔の存在はオプションである。
【0039】
さらに、弱い領域は、内張り51のまわりの環状の輪、斜線部(axial stripes)、または実質上任意の幾何学的な形のような適切な他の形でありえる
【0040】
さらに、本明細書で説明される実施形態はすべて任意に、動脈瘤の首領域内の実例的に展開される領域に配置されたポリグリコール酸(PGA)またはポリ乳酸(PLA)のような、生物分解性のセル成長増強材料を有することができるということは注意されるべきである。もちろん、他の材料あるいはこれらの材料の組み合わせが同様に使用されてもよい。
【0041】
さらに、本明細書に記載された装置は、カテーテルの代わりにガイドワイヤ26に、取り外し可能に取付けられることができる。
【0042】
このように、本発明が動脈瘤治療のための多くの異なる実施形態を提供することが理解できる。これらの実施形態は、従来の動脈瘤治療装置に関連した、様々な欠陥および不都合の多くに取り組むものである。
【0043】
本発明は好ましい実施形態に関して説明されたが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱しないで、形状および細部において変形できることを認識できるであろう。
【0044】
本発明は、以下のような態様を採用することもできる。
(態様1)
動脈瘤内で使い捨てで、第1の弾性を備えた第1の部分と第2の弾性を備えた第2の部分とを有する内張り嚢からなり、前記内張り嚢の第1の部分が第1の耐力強度を有し、第2の部分が第2の耐力強度を有する動脈瘤内張り。
(態様2)
前記第1の部分は本質的に完全な嚢構成を形成し、前記第2の部分は前記第1の部分を強化するために第1の部分に結合される態様1の動脈瘤内張り。
(態様3)
前記内張り嚢は、前記動脈瘤嚢内に配置されるための嚢部分、および前記動脈瘤の首部に配置されるための首部を含み、前記第2の部分は前記内張り嚢の首部に配置される態様1の動脈瘤内張り。
(態様4)
前記第1の部分は、第1の内圧下では第1の形状に拡張可能であり、前記第2の部分を柔軟に変形するのには不十分な第2の内圧下では第2の形状に柔軟に変形する態様1の動脈瘤内張り。
(態様5)
前記動脈瘤内張り嚢が、0〜5気圧の範囲内の前記第2の内圧下では、前記第2の形状を取る態様4の動脈瘤内張り。
(態様6)
第2の内圧が0〜2気圧の範囲内である態様4の動脈瘤内張り。
(態様7)
前記第1および第2の部分が、それぞれ第1および第2の材料から作られる態様1の動脈瘤内張り。
(態様8)
前記第1および第2の部分が、編まれた、メッシュの、または高分子の材料からなる態様7の動脈瘤内張り。
(態様9)
前記第1および第2の部分が、単一の材料から作られる態様1の動脈瘤内張り。
(態様10)
前記第1および第2の部分が、異なる厚みを有する態様9の動脈瘤内張り。
(態様11)
前記材料が、バルーン材料からなる態様10の動脈瘤内張り。
(態様12)
第1の内圧下では前記内張り嚢が第1の形状に拡張し、第2の高められた内圧下では前記第1の部分が優先的に拡張する態様11の動脈瘤内張り。
(態様13)
前記動脈瘤の首部に隣接した、前記内張り嚢のある領域が前記第2の部分から作られる態様12の動脈瘤内張り。
(態様14)
前記内張り嚢が運搬カテーテルに分離可能に結合されるように構成される態様1の動脈瘤内張り。
(態様15)
前記内張り嚢がガイドワイヤに分離可能に結合されるように構成される態様1の動脈瘤内張り。
(態様16)
前記第1の部分が、前記内張り嚢上に複数位置に間隔をおいて提供される態様1の動脈瘤内張り。
(態様17)
前記第1の部分は第1の材料から作られ、前記第2の部分は、そこに間隔をおいて設けられた孔を有する第2の材料の嚢からなり、前記第1の材料が該第1の材料の孔に隣接して配置される態様16の動脈瘤ライン。
(態様18)
前記第1の材料の間隔をおかれた配置が、内圧によって前記第2の材料内の孔を通ってはみ出る態様17の動脈瘤内張り。
(態様19)
前記第2の部分が、前記第1の部分が配置される複数の間隔をおかれた配置を形成する、間隔をおかれた開口部を有する、メッシュまたは織られた層からなる態様16の動脈瘤内張り。
(態様20)
動脈瘤内に配置され、第1の内圧下では第1の形状に拡張可能な第1の部分、および第2のより高い内圧下では第2の形状に柔軟に拡張する第2の部分を有する内張り嚢からなり、前記第2の内圧は第1の部分を柔軟に変形するのには不十分である動脈瘤内張り。
(態様21)
第1の内圧下で柔軟に拡張する第1の部分と、第2の高められた内圧下で柔軟に拡張する第2の部分とを有する取り外し可能なバルーンからなり、前記第2の内圧は第1の部分を柔軟に変形するのには不十分である動脈瘤内張り。
【符号の説明】
【0045】
10……動脈瘤治療装置
12……脈管
14……動脈瘤
16……動脈瘤嚢
18……首部
20……運搬カテーテル
21,22……伸張コイル
24……内張り
26……ガイドワイヤ
42……補強層
【技術分野】
【0001】
本発明は管腔治療のためのシステムに関する。より詳細には、本発明は管腔内張りおよび管腔首部ブリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の説明は動脈瘤について行うが、(脈管、ルーメンなどのような)他の管腔に同様に適用することができることが理解されるだろう。動脈瘤や血管の奇形とは、脈管壁の薄化に起因する動脈の局在化された伸張や膨張である。例えば、「ベリー」動脈瘤(つまり小さな球状の膨張)が脳の脈管に生じる。膨張(しばしば動脈瘤嚢と呼ばれる)は、動脈の筋肉コーティングの欠陥と関係があり、恐らく元々変性のものである。動脈瘤破裂は多くの自然出血の原因となる。頭蓋内の動脈瘤破裂は、北アメリカで毎年およそ25,000件ある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
成功の程度はまちまちだが、いくつかの動脈瘤の治療方法が試みられてきた。現在、薬を用いる動脈瘤の治療は本質的に効果がない。また、親動脈を保護する目的の、開頭術と呼ばれる脈管外手術は、不都合が多い。頭蓋内の動脈瘤のために開頭術を受ける患者は、出血を防ぐために、全身麻酔、頭蓋骨の一部の外科的な除去、脳格納(retraction)、嚢首まわりの解剖、および出血又は再出血しないようにするために親動脈をクリップしなければならない。
【0004】
代わりの治療として、動脈瘤の内部にガイドワイヤまたはマイクロカテーテルを挿入する脈管内閉塞がある。親動脈を保護するために、閉塞が嚢内に形成される。固まりを形成するための1つの手段は、嚢内へ塞栓剤を導入することである。塞栓剤の例としては、ガイドワイヤの端部から分離可能なコイル、堅い固まりを形成するために血液との接触で急速に重合する液体のポリマー、および塞栓粒子がある。
【0005】
脈管内閉塞は欠点がないわけではない。例えば、嚢の満たし過ぎ、および結果として生ずる塞栓剤の親脈管への流動の危険がある。嚢の満たし過ぎは、さらに動脈瘤内に付加的な圧力を生成する。
【0006】
動脈瘤嚢内に固まりを形成するための別の手段は、動脈瘤内に弾性の拡張可能なバルーンあるいは内張りを配置することである。分離可能な閉塞バルーンは多くの医学的処置のために使用されてきた。これらのバルーンはカテーテルの末端に保持されて、一旦膨張したバルーンはカテーテルから分離することができる。そのようなバルーンは、動脈瘤内の適所に置かれ、充填されて、カテーテルから分離されることができる。動脈瘤内のバルーンを展開させることは、動脈瘤を通過する血流の速さによって、やや困難かもしれない。
弾性のバルーンは、性能に問題があり、しばらくの間、脈管内に使用されていなかった。
【0007】
この動脈瘤を満たす技術は、それ自身にも問題がある。バルーンが膨張されるにつれて、オペレータは、動脈瘤破裂の危険性があるので、バルーンを膨張し過ぎないように非常に注意しなければならない。バルーンは非常に小さいので、動脈瘤から血液循環内へ放出される結果となる可能性がある。さらに、バルーンは、血液が動脈瘤を通過して流れ続ける室をもつような動脈瘤の奇形の輪郭に合うような形状にならず、動脈瘤壁に対して不所望の圧力を生成する。
【0008】
動脈瘤内張りは、動脈瘤内に置かれ、動脈瘤を閉塞するために満たされる内張り嚢から構成される。ガイドワイヤは内張りに挿入される。動脈瘤の中で内張りを展開させるために、ガイドワイヤは血管を通って内張りを導く。
【0009】
動脈瘤を治療するための現在のシステムには、すべて同様に不都合がある。例えば、動脈瘤内張り概念が直観的に魅力的である一方、それは多くの技術的な難問を提起してきた。1つの主要な難問は、内張りの形状ではなく、動脈瘤形状そのものに一致するという塞栓の性能を抑制しない塞栓材料を含むのに十分丈夫な材料を生産することの難しさに関連する。例えば、前述の弾性材料は、一般的には変形するのに多大な力を要し、たやすく変形する非弾力材料は、動脈瘤壁に一致するための適切な復元力を持っていない。
【0010】
異なるタイプの動脈瘤はさらに異なる難問を提起する。例えば、動脈瘤嚢と親脈管(「首部の広い動脈瘤」)の間に特に広い開口部を有する動脈瘤は、塞栓材料の保持が困難になる。特に、首部の広い動脈瘤は、動脈瘤嚢内に塞栓あるいは閉塞材料を保持することを非常に困難にする。これは、特に液体の塞栓材料に当てはまる。もちろん、万一塞栓材料が親脈管に入ると、それは親脈管中に不所望な閉塞を引き起こす。
【0011】
いくつかの現在の動脈瘤内張り概念は、より大きな動脈瘤の治療には不適当である。例えば、いくつかの内張り概念は、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ウレタン、テフロン(登録商標)などのような織ってあるか編まれた重合体の材料で動脈瘤内張りを形成することを含んでいる。しかしながら、これらのメッシュ材料は、例えば直径12ミリメートルより大きな動脈瘤を治療する際に使用するのは難しい。そのようなメッシュ材料は、運搬用のカテーテル上にしぼませた時、非常にかさばるアセンブリとなってしまう。言いかえれば、比較的に大きな動脈瘤を満たすのに必要な材料の量を、運搬カテーテルまたは他の運搬ルーメンの壁に対して過度の摩擦を生じずに運搬および展開できるように、抑制され、かつ低姿勢(low profile)の配達形状に十分小さくしぼませるのは非常に難しい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、様々な形およびサイズの管腔を治療するための管腔治療装置を提供する。本発明は、動脈瘤治療装置を例として説明される。
【0013】
1つの実施形態では、動脈瘤治療装置は、非常に低い耐力強度(yield strength)と非常に低い弾力を有する材料から作られた動脈瘤内張りを含み、その結果、動脈瘤内張りは、例えば塞栓材料による比較的に低い内部圧力で、動脈瘤嚢の内部形状に合わせて容易に思い通りに変形する。次に、補強層が第1の材料上に展開される。補強層は、第1の材料より弾性があり、はるかに高い耐力強度を有する。補強層は、好ましくは動脈瘤内張り装置の首部に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】動脈瘤中の動脈瘤内張りの展開を図である。
【図1B】動脈瘤中の動脈瘤内張りの展開を図である。
【図1C】動脈瘤中の動脈瘤内張りの展開を図である。
【図2A】2つの異なる特性を備えた材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。それらのうちの1つは非常に低い耐力強度を有し、他方は高い耐力強度とより大きな弾力を有する。
【図2B】2つの異なる特性を備えた材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。それらのうちの1つは非常に低い耐力強度を有し、他方は高い耐力強度とより大きな弾力を有する。
【図2C】2つの異なる特性を備えた材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。それらのうちの1つは非常に低い耐力強度を有し、他方は高い耐力強度とより大きな弾力を有する。
【図2D】孔を設けられた図2A〜2Cに示された実施形態を示す。
【図3A】2つの異なる特性、すなわち、他の部分より弱い部分を有するバルーン材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。
【図3B】2つの異なる特性、すなわち、他の部分より弱い部分を有するバルーン材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。
【図3C】2つの異なる特性、すなわち、他の部分より弱い部分を有するバルーン材料から作られている動脈瘤内張りの実施形態を示す。
【図3D】孔を備える図3A−3Cに示される実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1A〜1Cは、動脈瘤14をその中に有する脈管12内の動脈瘤治療装置10の一部を図示し、本発明の一般的な状況を示す。本明細書で説明される実施形態は、動脈瘤に関連して説明されるが、実質的には任意の管腔あるいは他の体腔に用いられることができる。動脈瘤14は動脈瘤嚢16と首部18とによって定義される。
【0016】
図示された実施形態の中では、装置10は運搬カテーテル20、一対の伸張コイル(extender coil)21,22、および拡張可能な内張り24を含む。運搬カテーテル20は、オペレータによって操作可能な位置の近くまで延びる近位端部を有する。カテーテル20の遠位端部は、内張り24およびコイル21と取り外し可能に結合される。コイル21,22は、内張りまたはカテーテルに取付けられてもよいし、取付けられなくてもよい。
さらに、コイル21と22の間に、軸方向に整列された1つ以上のコイルを配置してもよい。
【0017】
図1Aに示される挿入位置に、コイル21,22(およびそれらの間の他のオプションのコイル)が互いに軸方向に整列される場合、それらの長さは、血管内での挿入および操作のために低姿勢位置(low profile position)に内張り24をしっかりと保持するのに十分な長さである。1つの実施形態では、カテーテル20のルーメン内にあって、コイル21,22および内張り24を貫通し、かつカテーテル22および内張り24の遠位端部の外部に配置されるガイドワイヤ26を使用すると、コイル21,22は、互いにカテーテル20と軸方向に整列される。コイル21,22は、ガイドワイヤ26によって軸方向に整列された構成に保持されるので、コイル21,22は、実質的にガイドワイヤ26の湾曲に一致する。ガイドワイヤ26よりはむしろコイル21,22が内張り24を伸張し、さらにぴんと張る働きをすることができる。
【0018】
図1Bは、治療装置10が脈管12および首部18を通って動脈瘤14の嚢16内に配置されたことを示す。図1Aに示されたものと同じ要素には同じ符号が付けられる。使用に際して、動脈瘤治療装置10は、ガイドワイヤ26の前あるいは後ろに載せられることができる。ガイドワイヤ26は、(大腿動脈のような)挿入口から動脈瘤を含む脈管12の領域へ、血管を通して操作される。ガイドワイヤ26の遠位の先端は、動脈瘤14の首部18を横切って、動脈瘤嚢16へ進められる。これは任意の所望の視覚化技術を用いて行うことができる。ガイドワイヤ26は、カテーテル20の遠位の先端に伸びる数センチメートルのガイドワイヤ26を有する。1つの実施形態では、カテーテル20は、血管中のガイドワイヤ26の位置を決める前に、ガイドワイヤ26を覆うようにその上に配置される。したがって、ガイドワイヤ26の遠位端部が動脈瘤首部18を通るとき、カテーテル20は、首部18のちょうど基部に位置決めされる。その後、治療装置10は動脈瘤嚢16内へ進められる。
【0019】
別の実施形態では、最初にガイドワイヤ26が血管内に配置される。ガイドワイヤ26の遠位端部が動脈瘤首部18を過ぎて動脈瘤嚢16内へ移動されると、カテーテル20がガイドワイヤ26上に進められて、動脈瘤治療装置10が動脈瘤嚢16内の適所に収まるまで、伸張コイル21と22が、カテーテル20によって、ガイドワイヤに沿って末端部へ押される。
【0020】
図1Cは、1つの実施形態に従って動脈瘤嚢16の中に展開された治療装置10を示す。図1Aおよび図1Bに示されたものと同じ要素には同じ符号が付けられる。一旦、装置10が動脈瘤嚢16の内に十分完全に収まると、ガイドワイヤ26は近位方向に引込まれるが、内張り24は運搬カテーテル20に結合され続ける。運搬カテーテル20の遠位端部は、動脈瘤嚢16内の適所に、拡張可能な内張り24を保持する一方、拡張可能な内張り24は塞栓で満たされる。ガイドワイヤ26の遠位端部がコイル21,22から引っ込められた後、内張り24の拡張が始められる。
【0021】
図1Cに示されるように、一旦ガイドワイヤ26が引き込まれると、コイル21,22は、互いに軸整列な状態から内張り24の周辺に向って反動ではねて離れる。1つの好ましい実施形態では、コイル21と22は、反対方向に伸びるように付勢されているので、動脈瘤嚢16内の内張り24の展開および拡張が増強される。任意のコイルが、ガイドワイヤ26上のコイル21と22の間に配置される場合、それらは簡単に落ちて、内張り24内に浮かぶ。それから、実質的に任意の所望の方法を用いて、塞栓材料が、カテーテル20を通って内張り24へ導入されることができる。そのような方法は、例えば、コイルあるいは粒子を内張り24へ進めること、完全に除去されたガイドワイヤ26でカテーテル20に塞栓材料を押し込むこと、あるいはカテーテル20を介して内張り24へ塞栓材料を注ぎ込むか注入することを含む。このようにして、内張り24は、分離可能なコイル、粒子、アクリル樹脂、ヒドロゲルなどのような一般的な塞栓薬剤で満たされる。
【0022】
内張り24は、一旦満たされると、動脈瘤首部18を通って移動させることはできない。その後、内張り24は運搬カテーテル20から取り外されて、運搬カテーテル20が治療場所から取り除かれる。カテーテル20からの内張り24の分離は、電解の分離、牽引による分離、あるいは他の機械的か、電気的か、熱によるか、磁気か、化学か、または他の分離を用いるような任意の所望の方法を使用して遂行されることができる。
【0023】
図1A〜1Cは、装置10が、動脈瘤14、特に、対称的な均整のとれた形状の動脈瘤に適切な治療を行うために構成されていることを示す。しかしながら、非対称的に形作られた動脈瘤嚢、あるいは不規則な幾何学的形状を有する動脈瘤嚢は、他の問題を提起する。例えば、動脈瘤嚢16が、その1つの側面を外側に伸ばす腔を持っている場合、内張り24が動脈瘤嚢のその部分を満たすのは難しいかもしれない。
【0024】
図2Aおよび図2Bは、本発明の別の実施形態による、さらに別の動脈瘤治療装置40の実施形態を示す。動脈瘤治療装置40は、それが内部伸張コイル21,22(およびそれらの間のオプションのコイル)を含むことができ、分離可能な運搬カテーテル20を用いてガイドワイヤ26上に配置されることができるという点で、前述の実施形態に多くの方法で類似している。治療装置40はまた、実例的に内張り24を含む。
【0025】
しかしながら、治療装置40は、さらに他のあるいは異なる特徴を含む。図2Aは、非常に不規則な形状を有する不均整な動脈瘤嚢16内に既に配置された治療装置40を示す。図2Aは、内張り24を含むだけでなく、補強層42を実例的に含む治療装置40を示す。内張り24と層42は、以下に詳述される。
【0026】
図2Bは、ガイドワイヤ26が取り外され、伸張コイル21,22が互いの軸整列な状態から離れた後の、動脈瘤内張り24の部分的な展開を示す。内張り24はまた、内張り24内の内部圧力を周囲よりわずかに高く(例えば0〜1ATM)上げるために、カテーテル20を用いて、塞栓材料を導入して、少なくとも部分的には、図2Bに示される位置まで拡張される。
【0027】
本発明の1つの実施形態によれば、内張り24は、実例的に、非常に低い耐力強度と低い弾力とを有するポリマーから作られる。その結果、内張り24を形成する高分子材料は、塞栓材料による最小限の付加的な力(例えば、0〜5ATM、実例的に0〜2ATM、または1〜2ATM)で、動脈瘤嚢16の内側の周囲に一致するように容易に柔軟に膨張する。これは図2Cに示される。言いかえれば、内張り24は、内張り24内への塞栓材料の継続的な導入によって、内張り24が動脈瘤嚢16の形を簡単にかつ永久に取るように変形するような特性を有するポリマーから作られる。内張り24を形成する材料はまた、その運搬または拡張の間に裂けないように、十分に大きな破壊強度を有する。
【0028】
一方、補強層42は、より弾性があり、はるかに高い耐力強度を有する。補強層42は、好ましくは、カテーテル20への取り付け地点に近い動脈瘤内張り24の領域に配置される。これは、動脈瘤内張り24が首部18を通って親脈管12内へ膨張するのを防ぐために、補強層42が動脈瘤首部18の近くに配置されることを確実にする。したがって、治療装置40の遠位端部は、容易に動脈瘤嚢の不規則な幾何学的な部分へ膨張することができる。一方、その基部に近い部分はたやすく変形せず、よって親脈管12内での変形が防止される。補強層42はまた、不連続であるか、組みひも、メッシュ、高分子材料、または他の強化材料から作られることができ、さらに放射線不透過性であり得る。
【0029】
図2Dは、その中に形成された孔を有する治療装置40の別の実施形態を示す。内張り24が拡張されるにつれて、これらの孔は、血液が動脈瘤嚢から内張り24および補強層42を通って、親脈管12へ逃れることを可能にする。しかしながら、前述の実施形態でのように、孔は必ずしも必要ではなく、血液は、装置40の外側の周りで、首部18を通って、簡単に逃れることができる。さらに、これは同様にオプションではあるが、塞栓の遠位部分での透過を可能にするために、その孔が遠位部でより大きく示されている。
【0030】
例えば、球状のポリビニールアルコール塞栓は、通常は500ミクロンの大きさであり、従来の動脈瘤内張りを満たすために使用されることができる。このため、装置40の遠位部分は、750ミクロンの孔をあけられるが、動脈瘤嚢16の首部18付近の基部は、好ましくは、350ミクロンの大きさで、不規則に分散された孔をあけられることができる。したがって、塞栓が内張り部分24へ導入されるとき、塞栓は、親脈管12内へ後ろ漏れすることなく、その遠位端部を回避し、動脈瘤嚢16内の不規則なスペースを満たすことができる。
【0031】
図3A〜3Cは、本発明の1つの様相による動脈瘤治療装置50の別の実施形態を図示する。前の図に示されたものと同じ要素には同じ符号が付けられる。治療装置50は、それが内部伸張コイル21,22(およびそれらの間のオプションのコイル)を実例的に含むことができ、分離可能な運搬カテーテル20を使用して、ガイドワイヤ26上に配置されることができる点において前述の実施形態に多くの方法で類似している。治療装置50はまた、実例的に内張り51を含む。
【0032】
しかしながら、治療装置50は、好ましくは、さらに他のものあるいは異なる特徴を含む。図3Aは、非常に不規則な形状を有する不均整な動脈瘤嚢52内に既に配置された治療装置50を示す。
【0033】
図3Aに示される実施形態では、内張り51は、好ましくは分離可能なバルーンとして形成される。バルーン材料は、好ましくは、内張り51の表面の残りの部分より弱い(あるいはより弾性の)、その表面に配置された複数の領域54を有する。1つの好ましい実施形態では、領域54は、単に、内張り51の残りの部分より薄いバルーン材料から作られる。もちろん、領域54は、異なる、より弾性の(あるいはより弱い)材料から作られることができ、また内張り51(エリア54以外の)の残りの部分は、組みひも、メッシュ、高分子材料で包まれるか、そうでなければ内張り51のその部分が事前に定義された形状を越えて膨張することを妨げ、さらに放射線不透過性である材料で覆われることができる。
【0034】
図3Bは、第1の予定された圧力の下で拡張された動脈瘤治療装置50を示す。1つの好ましい実施形態では、内張り51は、カテーテル20を通じて導入される造影剤、生理食塩液、あるいは別の流体で膨張させられる。内張り51内の圧力が増加するとき、内張り51は、領域54が内張り51の残りの部分を越えて拡張しないような、第1の予定された大きさまで膨張する。
【0035】
図3Cは、付加的な内圧を受けた後の内張り51を図示する。より弱い領域54が動脈瘤嚢52の空所を満たすために膨張したので、内張り51が不規則な形になることが理解される。これにより、内張り51は、実質的には、不規則に形作られた動脈瘤嚢52さえ満たすことが可能になる。図3Cはまた、動脈瘤の首部18に隣接した内張り51のある領域には、弱い領域54がないことを図示する。このことは、動脈瘤内張り51の任意の部分が親脈管12内へ膨張し、それにより完全にまたは部分的に脈管を閉塞することを妨げるのを助ける。
【0036】
1つの好ましい実施形態では、内張り51が、実質的にも、動脈瘤嚢52全体を満たす必要がないことはさらに注目されるべきである。代わりに、内張り51は、幾何学形状に容易に膨張されることができる。そのより弱い領域54は、動脈瘤嚢52内に内張り51をしっかりと固定し、かつ首部18を通る流入帯を閉鎖するために、動脈瘤嚢52の空所あるいは丸い突出部へと十分に広げられる。その実施形態では、動脈瘤嚢52全体が満たされなくても、動脈瘤のさらなる成長を防止するために、首部18は閉鎖されて、装置50は適所に固定される。
【0037】
別の好ましい実施形態では、動脈瘤内張り51は、塞栓または他の重合体材料、またはコイルで満たされることができる。このことは、動脈瘤嚢52内での内張り51の長期安定性を高める。
【0038】
図3Dは、本発明の別の好ましい実施形態である。図3Dは、そこに孔を有することを除き、図3A〜3Cに図示された実施形態と同じである。孔は、点あるいは円形か楕円形に形成された領域のいずれかによって図示され、一方弱い領域54は破線で図示される。
孔は、導入された塞栓材料が動脈瘤嚢52の空所あるいは不規則な丸い突出部を捜し出すことを可能にする。さらに孔は、動脈瘤嚢52内に退去させられている血液が動脈瘤内張り51を通って親脈管12に再び入ることを可能にする。さらに、図3Dの実施形態は、遠位部の塞栓に優先的に浸透するために、孔が形成されることを示す。言いかえれば、遠位の孔は基部に近い孔より大きいので、塞栓が基部に近い孔ではなく遠位の孔に浸透することができる。しかしながら、使用されるであろうすべての孔の大きさ決めがそうであるように、孔の存在はオプションである。
【0039】
さらに、弱い領域は、内張り51のまわりの環状の輪、斜線部(axial stripes)、または実質上任意の幾何学的な形のような適切な他の形でありえる
【0040】
さらに、本明細書で説明される実施形態はすべて任意に、動脈瘤の首領域内の実例的に展開される領域に配置されたポリグリコール酸(PGA)またはポリ乳酸(PLA)のような、生物分解性のセル成長増強材料を有することができるということは注意されるべきである。もちろん、他の材料あるいはこれらの材料の組み合わせが同様に使用されてもよい。
【0041】
さらに、本明細書に記載された装置は、カテーテルの代わりにガイドワイヤ26に、取り外し可能に取付けられることができる。
【0042】
このように、本発明が動脈瘤治療のための多くの異なる実施形態を提供することが理解できる。これらの実施形態は、従来の動脈瘤治療装置に関連した、様々な欠陥および不都合の多くに取り組むものである。
【0043】
本発明は好ましい実施形態に関して説明されたが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱しないで、形状および細部において変形できることを認識できるであろう。
【0044】
本発明は、以下のような態様を採用することもできる。
(態様1)
動脈瘤内で使い捨てで、第1の弾性を備えた第1の部分と第2の弾性を備えた第2の部分とを有する内張り嚢からなり、前記内張り嚢の第1の部分が第1の耐力強度を有し、第2の部分が第2の耐力強度を有する動脈瘤内張り。
(態様2)
前記第1の部分は本質的に完全な嚢構成を形成し、前記第2の部分は前記第1の部分を強化するために第1の部分に結合される態様1の動脈瘤内張り。
(態様3)
前記内張り嚢は、前記動脈瘤嚢内に配置されるための嚢部分、および前記動脈瘤の首部に配置されるための首部を含み、前記第2の部分は前記内張り嚢の首部に配置される態様1の動脈瘤内張り。
(態様4)
前記第1の部分は、第1の内圧下では第1の形状に拡張可能であり、前記第2の部分を柔軟に変形するのには不十分な第2の内圧下では第2の形状に柔軟に変形する態様1の動脈瘤内張り。
(態様5)
前記動脈瘤内張り嚢が、0〜5気圧の範囲内の前記第2の内圧下では、前記第2の形状を取る態様4の動脈瘤内張り。
(態様6)
第2の内圧が0〜2気圧の範囲内である態様4の動脈瘤内張り。
(態様7)
前記第1および第2の部分が、それぞれ第1および第2の材料から作られる態様1の動脈瘤内張り。
(態様8)
前記第1および第2の部分が、編まれた、メッシュの、または高分子の材料からなる態様7の動脈瘤内張り。
(態様9)
前記第1および第2の部分が、単一の材料から作られる態様1の動脈瘤内張り。
(態様10)
前記第1および第2の部分が、異なる厚みを有する態様9の動脈瘤内張り。
(態様11)
前記材料が、バルーン材料からなる態様10の動脈瘤内張り。
(態様12)
第1の内圧下では前記内張り嚢が第1の形状に拡張し、第2の高められた内圧下では前記第1の部分が優先的に拡張する態様11の動脈瘤内張り。
(態様13)
前記動脈瘤の首部に隣接した、前記内張り嚢のある領域が前記第2の部分から作られる態様12の動脈瘤内張り。
(態様14)
前記内張り嚢が運搬カテーテルに分離可能に結合されるように構成される態様1の動脈瘤内張り。
(態様15)
前記内張り嚢がガイドワイヤに分離可能に結合されるように構成される態様1の動脈瘤内張り。
(態様16)
前記第1の部分が、前記内張り嚢上に複数位置に間隔をおいて提供される態様1の動脈瘤内張り。
(態様17)
前記第1の部分は第1の材料から作られ、前記第2の部分は、そこに間隔をおいて設けられた孔を有する第2の材料の嚢からなり、前記第1の材料が該第1の材料の孔に隣接して配置される態様16の動脈瘤ライン。
(態様18)
前記第1の材料の間隔をおかれた配置が、内圧によって前記第2の材料内の孔を通ってはみ出る態様17の動脈瘤内張り。
(態様19)
前記第2の部分が、前記第1の部分が配置される複数の間隔をおかれた配置を形成する、間隔をおかれた開口部を有する、メッシュまたは織られた層からなる態様16の動脈瘤内張り。
(態様20)
動脈瘤内に配置され、第1の内圧下では第1の形状に拡張可能な第1の部分、および第2のより高い内圧下では第2の形状に柔軟に拡張する第2の部分を有する内張り嚢からなり、前記第2の内圧は第1の部分を柔軟に変形するのには不十分である動脈瘤内張り。
(態様21)
第1の内圧下で柔軟に拡張する第1の部分と、第2の高められた内圧下で柔軟に拡張する第2の部分とを有する取り外し可能なバルーンからなり、前記第2の内圧は第1の部分を柔軟に変形するのには不十分である動脈瘤内張り。
【符号の説明】
【0045】
10……動脈瘤治療装置
12……脈管
14……動脈瘤
16……動脈瘤嚢
18……首部
20……運搬カテーテル
21,22……伸張コイル
24……内張り
26……ガイドワイヤ
42……補強層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動脈瘤内に配置され、内張り嚢上に複数位置に間隔をおいて提供される第1の材料から作られた第1の部分と、間隔をおいて設けられた孔を有する第2の材料から作られた第2の部分とを有する嚢を備え、前記第1の部分は、前記第2部分の前記孔に配置され、前記第1の部分は、内圧によって前記第2の部分内の前記孔を通ってはみ出る、ことを特徴とする動脈瘤内張り。
【請求項1】
動脈瘤内に配置され、内張り嚢上に複数位置に間隔をおいて提供される第1の材料から作られた第1の部分と、間隔をおいて設けられた孔を有する第2の材料から作られた第2の部分とを有する嚢を備え、前記第1の部分は、前記第2部分の前記孔に配置され、前記第1の部分は、内圧によって前記第2の部分内の前記孔を通ってはみ出る、ことを特徴とする動脈瘤内張り。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【公開番号】特開2010−22845(P2010−22845A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−229007(P2009−229007)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【分割の表示】特願2003−579675(P2003−579675)の分割
【原出願日】平成15年3月27日(2003.3.27)
【出願人】(500332814)ボストン サイエンティフィック リミテッド (627)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【分割の表示】特願2003−579675(P2003−579675)の分割
【原出願日】平成15年3月27日(2003.3.27)
【出願人】(500332814)ボストン サイエンティフィック リミテッド (627)
【Fターム(参考)】
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