説明

拡張現実サービスのためのマーカ検索システム

ARサービスのための検索システム、ユーザデバイスおよびサーバが開示される。検索システムは、ユーザの入力に応じてウェブコンテンツおよびマーカを検索するように構成された検索エンジンと、検索されたウェブコンテンツを検索されたマーカとマッチングするように構成されたマッチングユニットと、検索されたウェブコンテンツおよび検索されたマーカを含むドキュメントをユーザに送信するように構成された出力ユニットとを含む。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
拡張現実(AR)技術は、実世界環境の要素を仮想現実データと併合することによって、新たに混合された現実感を作り出す。娯楽、テレビ、ゲーム、教育、音楽または映画などの様々な分野でARアプリケーションを実装する際、マーカが使用される場合がある。マーカは、仮想現実データ情報を識別する2次元画像であり、一般にランダムなパターンを使用する。ARアプリケーションのための画像およびビデオファイルは、(例えばJPGまたはMPEGなどの)特定の形式に標準化されているので、標準化されたマーカ形式について関心が高まっている。
【発明の概要】
【0002】
本明細書では、拡張現実サービスのためのマーカ検索システムの様々な実施形態が開示される。一実施形態で、システムは、ユーザの入力に応じてウェブコンテンツおよびマーカを検索するように構成された検索エンジンと、検索されたウェブコンテンツと検索されたマーカをマッチングするように構成されたマッチングユニットと、検索されたウェブコンテンツおよび検索されたマーカを含むドキュメントをユーザに送信するように構成された出力ユニットとを含む。
【0003】
別の実施形態では、拡張現実(AR)サービスサーバが提供される。ARサービスサーバは、ARユーザデバイスと通信している。ARサービスサーバは、ARユーザデバイスからマーカデータを受信するように構成されたマーカデータレシーバと、仮想現実(VR)データを保存するように構成されたVRデータデータベースと、マーカデータレシーバからマーカデータを受け取り、VRデータデータベースにアクセスして受け取ったマーカデータに対応するVRデータを検索するように構成されたVRデータレトリーバと、検索されたVRデータをARユーザデバイスに送信するように構成されたVRデータトランスミッタとを含む。
【0004】
さらに別の実施形態では、仮想現実(AR)ユーザデバイスが提供される。ARユーザデバイスは、ARサービスサーバと通信しており、カメラが撮影した実世界の画像からマーカを感知し、抽出するように構成されたマーカセンサと、マーカのマーカデータをARサービスサーバに送信するように構成されたマーカデータトランスミッタと、マーカデータに対応する仮想現実(VR)データをARサービスサーバから受信するように構成されたVRデータレシーバと、受信されたVRデータおよび実世界画像を使用してARデータを生成するように構成されたARデータジェネレータとを含む。
【0005】
上記の要約は単なる例示であり、決して限定的なものではない。上述の例示的な態様、実施形態および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態および特徴は、図面および以下の詳細な説明を参照することで明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1a】検索システムの例示的実施形態が実装される環境を示す概略図である。
【図1b】ARサービスの例示的実施形態が実装される環境を示す概略図である。
【図2】図1aに示す検索システムの例示的実施形態のブロック図である。
【図3】図2に示すマーカDBの中に保存されたマーカの例示的実施形態の概略図である。
【図4】図1bに示すARユーザデバイスおよびARサービスサーバの例示的実施形態の概略図である。
【図5】マーカ検索結果を提供するための方法の例示的実施形態の流れ図である。
【図6】図1bに示すマーカのマーカメタデータの例示的実施形態を示す図である。
【図7】ARサービスを提供するための方法の別の例示的実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部をなす添付の図面を参照する。図中、文脈が別途定めない限り、同様の記号は通常、同様の構成要素を識別する。詳細な説明、図面および特許請求の範囲の中で述べる例示的実施形態は、限定的なものではない。本明細書で示す主題の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更がなされてもよい。本開示の態様は、一般に本明細書で説明し、図に示すように、配置、置換、結合、分離、および様々な異なる構成で設計されることが可能であり、それらのすべては本明細書で明示的に企図されるということが容易に理解されよう。
【0008】
図1aは、検索システムの例示的実施形態が実装される環境を示す概略図である。図1aは、1つまたは複数のクライアントシステム200と通信する検索システム100を示す。検索システム100は、図2を参照して以下で詳細に説明するが、クライアントシステム200から受信されるキーワードに応じてウェブコンテンツおよび対応するマーカを検索し、ウェブコンテンツおよびマーカを含むドキュメントを準備する。本明細書で使用する「マーカ」という用語は、ARサービスを提供するために使用される仮想現実(VR)データを識別する2次元画像のことを指す。クライアントシステム200は、ユーザが検索システム100にアクセスする装置である。クライアントシステム200は入力ユニット、ディスプレイユニットおよび通信ユニットを含むことが可能である。例えば、限定されないが、PC、PDA(パーソナルデジタルデバイス)、モバイルフォン、スマートフォン、キオスクがクライアントシステム200として実装されることが可能である。
【0009】
いくつかの実施形態では、検索システム100はクライアントシステム200とワイヤレスで交信することが可能であり、(例えばMS Explorer(商標))ウェブブラウザを介して(例えばGoogle(商標)およびYahoo(商標))一般的な検索ポータルサイトなどの検索インターフェースをクライアントシステム200に提供する。例えば、ユーザがクライアントシステム200にキーワードを入力すると、クライアントシステム200は、検索システム100にキーワードを送信する。
【0010】
検索システム100は、クライアントシステム200から受信されるキーワードに応じて、(例えばドキュメント、ニュース、ブログ、画像、ビデオなどの)ウェブコンテンツおよびそのウェブコンテンツに対応するマーカを検索する。一実施形態では、検索システム100は、以下で論じられるが、キーワードに応じてウェブコンテンツおよび対応するマーカを見つけるために、ウェブブラウザでまたはそのデータベースを検索することができる。次いで、検索システム100は、検索されたウェブコンテンツおよびそれらの対応するマーカを有するドキュメントをクライアントシステム200に送信する。例えばドキュメントは、図1aに示すように、検索されたウェブコンテンツおよび対応するマーカ(例えば201、202および203など)を参照するハイパーリンク(例えば210、220および230など)のリストを有してもよい。例として、ユーザが「サッカー」というキーワードをクライアントシステム200に入力すると、クライアントシステム200は、「サッカー」というキーワードを有する検索要求を検索システム100に送信することができる。検索要求に応じて、検索システム100は、「サッカー」というキーワードに対応するウェブコンテンツおよびマーカを検索し、検索結果をクライアントシステム200に送信することができる。クライアントシステム200はその画面に、ウェブブラウザを介して取り出した、検索されたウェブコンテンツおよび対応するマーカを参照するハイパーリンクを一覧表示することができる。上述のようなウェブコンテンツおよび対応するマーカを検索する検索システム100の構成は、以下で図2を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1bは、ARサービスが実装される例示的実施形態の環境を示す概略図である。図1bは、ARユーザデバイス400が、ARサービスサーバ300から受信された仮想現実(VR)データ、ならびにクライアントシステム200に表示された、検索されたウェブコンテンツおよび対応するマーカを使用して、ARサービスを提供することを示す。
【0012】
ARユーザデバイス400は、実世界画像を撮影し、その実世界画像からマーカを抽出する。さらに、ARユーザデバイス400は抽出したマーカをARサービスサーバ300に送信し、マーカに応じてVRデータをARサービスサーバ300から受信する。その結果、ARユーザデバイス400は、VRデータを実世界画像に重ね合わせることによってユーザにARサービスを提供する。一実施形態では、ARユーザデバイス400は、実世界画像を取り込むためのカメラ、実世界画像からマーカを感知し、抽出するためのマーカセンサ、マーカデータトランスミッタおよびVRデータレシーバなどのARサービスサーバ300とのワイヤレス通信のための通信ユニット、VRデータと実世界画像を結合することによってARデータを生成するためのARデータジェネレータ、および画面に拡張現実を表示するためのディスプレイユニットを含んでもよい。ARユーザデバイス400の構成は、図4を参照して以下で詳細に説明する。図1bは、ARユーザデバイス400の一例としてモバイルフォンを示しているが、ARユーザデバイス400は任意の種類のデバイスとして実装されることが可能なことが当業者には明らかであろう。例えば、ARユーザデバイス400はスマートフォン、PDA、UMPC(ウルトラモバイルPC)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)などとして実装されてもよい。
【0013】
ARサービスサーバ300は、ARユーザデバイス400から送信されたマーカに応じてVRデータを検索し、検索されたVRデータをARユーザデバイス400に送信する。ARサービスサーバ300の構成は、図4を参照して以下で詳細に説明する。
【0014】
一実施形態で、ARユーザデバイス400は、ARユーザデバイス400のカメラを使用して、クライアントシステム200の画面画像を取り込んでもよい。クライアントシステム200の画面画像は、ユーザのキーワードに応じて検索システム100によって検索されたウェブコンテンツおよび対応するマーカを示してもよい。特に、図1aを参照して上で述べたように、クライアントシステム200はユーザのキーワードを含む検索要求を検索システム100に送信してもよく、クライアントシステム200は、検索システム100によって検索され、送信されたウェブコンテンツおよび対応するマーカを表示してもよい。検索されたウェブコンテンツおよび対応するマーカは、ハイパーリンクとしてクライアントシステム200の画面に表示されてもよいので、ユーザはハイパーリンクのうちの1つを選択することができ、次いでクライアントシステム200は、(例えば201などの)対応するマーカとともにウェブページを介して取り出された、(例えば211などの)選択されたウェブコンテンツを画面に表示することができる。例示的な一例として、図1bは、ARユーザデバイス400がクライアントシステム200の画面画像を取り込み、マーカ201に対応するVRデータ401として、画面402にサッカーをプレイする画像を表示することを示す。
【0015】
ARユーザデバイス400はさらに、取り込まれた(例えば401などの)画面画像から(例えば201などの)マーカを感知して抽出し、抽出されたマーカ201のデータをARサービスサーバ300に送信する。取り込まれた画像からマーカを抽出するための方法は、図4に関して以下で詳細に説明される。ARサービスサーバ300は、受信されたマーカ201に対応するVRデータ401をVRデータデータベースから検索し、検索されたVRデータ401をARユーザデバイス400に送信してもよい。ARユーザデバイス400は、VRデータ401を取り込まれた画面画像に重ね合わせて、AR画像を作り出してもよい。例として、ユーザがウェブコンテンツとしてサッカー選手「Beckam」を選択すると、選択されたウェブコンテンツおよび対応するマーカは、クライアントシステム200に表示されることが可能である。次いで、ARユーザデバイス400はウェブコンテンツおよびマーカを取り込んで、マーカをARサービスサーバ300に送信することができる。送信されたマーカに応じて、ARサービスサーバ300は(例えば「Beckman」の画像、ビデオまたは3Dオブジェクトなどの)VRデータを検索し、ARユーザデバイス400に送信することができる。したがって、ARユーザデバイス400は(例えばBeckmanの画像などの)送信されたVRデータを、画面402に表示されている取り込まれたウェブコンテンツ画像と重ね合わせることができる。
【0016】
VRデータ401は、画像の他にも(例えばビデオまたは3Dオブジェクトなどの)様々な情報を含むことができる。したがって、VRデータ401と実世界画像を結合することによって、ARサービスを作り出すことが可能である。さらに、ARサービスは、ユーザの要求に応じてインタラクティブに様々な情報を提供することができる。例えば、VRデータ401は、ユーザが入力した要求に応じて、回転された画像、ビデオまたは3Dオブジェクトを提供することができる。
【0017】
図2は、図1aに示した検索システムの例示的実施形態のブロック図である。一実施形態で、検索システム100は、検索ユーザインターフェース(UI)ユニット111、検索エンジン112、ウェブコンテンツデータベース(DB)113、マーカDB114、マッチングユニット115、出力ユニット116およびマーカ入力ユニット117を含んでもよい。別の実施形態では、ウェブコンテンツDB113、マーカDB114およびマーカ入力ユニット117のうちの1つまたは複数は任意で省略されてもよい。例えば、ウェブコンテンツDB113、マーカDB114およびマーカ入力ユニット117のうちの1つまたは複数は外部デバイスで実装されてもよく、それらの動作は遠隔から実行されてもよい。
【0018】
検索UIユニット111は、ユーザによって入力されたキーワードを含む検索要求をクライアントシステム200から受信する。
【0019】
検索エンジン112は、検索UIユニット111からのキーワードを含む検索要求を受け取り、ウェブコンテンツDB113およびマーカDB114にアクセスして、キーワードに対応するウェブコンテンツおよびマーカを検索する。一実施形態で、ウェブコンテンツDB113およびマーカDB114のうちの1つまたは複数は、外部サーバに実装されてもよい。この場合、検索エンジン112は、インターネット、イントラネット、付加価値ネットワークまたは公衆交換データネットワークなどのネットワークを介して、外部サーバのアドレスを使用することによって外部サーバにアクセスすることができる。検索エンジン112は、様々な種類の検索エンジンソフトウェアによって実装されることが可能である。例えば、検索エンジン112は検索キーワードに応じて、限定されないが単語、サブジェクト、インデックス、ならびにカテゴリ、およびマーカを含むウェブコンテンツを検索することができる検索エンジンソフトウェアによって実装されることが可能である。
【0020】
ウェブコンテンツDB113はウェブコンテンツを保存し、検索エンジン112の検索要求に応じて、ウェブコンテンツまたはそのようなウェブコンテンツのアドレスを検索エンジン112に提供する。マーカDB114はマーカおよびそれらのインデックスを保存し、検索エンジン112からの検索要求に応じて、マーカおよびインデックスを検索エンジン112に提供する。本明細書で使用するマーカの「インデックス」という用語は、マーカのVRデータを記述する1つまたは複数の用語のことを指す。例示的なインデックスの例は、図3を参照して後に詳細に説明される。一実施形態で、検索エンジン112は、キーワードと各マーカのインデックスの間の類似度を計算することによって、キーワードに対応するマーカを検索してもよい。
【0021】
マッチングユニット115は、検索されたウェブコンテンツを検索エンジン112から受信し、ルックアップテーブルに基づいて、検索されたウェブコンテンツをマーカとマッチングする。このテーブルは、ウェブコンテンツDB114およびマーカDB114を介して検索されたウェブコンテンツとマーカとの間の相関関係を示す。一実施形態で、マッチングユニット115は、ユーザによって入力されたキーワードの相関値を使用して、検索されたウェブコンテンツを検索されたマーカとマッチングしてもよい。本明細書では、キーワードの「相関値」という用語は、キーワードのバイナリコードをマーカのインデックスのバイナリコードと(またはウェブコンテンツの中のテキストのバイナリコードと)相関させることによって計算される値のことを指す。キーワードの相関値が大きくなると、キーワードとマーカ(またはウェブコンテンツ)の間の類似度は増す。例として、マッチングユニット115は検索されたウェブコンテンツと検索されたマーカを、それぞれキーワードの相関値に基づいて降順でソートし、次いで順番に、検索されたウェブコンテンツの各々を検索されたマーカの各々とマッチングしてもよい。マッチングユニット115は、所定のテンプレートを使用して、マッチングしたウェブコンテンツとマーカを含むドキュメントを作成してもよい。例として、ハイパーテキストマークアップ言語ドキュメントがある。当業者であれば、例えばハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、汎用マークアップ言語(SGML)、拡張マークアップ言語(XML)などの様々なマークアップ言語を使用することによって、ドキュメントを作成するであろう。
【0022】
出力ユニット116は、検索されたウェブコンテンツおよびマーカを含むドキュメントをマッチングユニット115から受信し、そのドキュメントをクライアントシステム200に送信する。多数のウェブコンテンツおよびマーカが検索された場合、出力ユニット116は、検索されたウェブコンテンツおよびマーカを含むドキュメントのリストを生成して、そのリストをクライアントシステム200に送信してもよい。
【0023】
マーカ入力ユニット117は、例えばARサービスサーバ300などの外部からマーカおよびインデックスを受信し、受信されたマーカおよびインデックスをマーカDB114に送信する。一実施形態で、マーカ入力ユニット117は、マーカおよびインデックスの入力が承認されるかどうかを確認してもよい。例えば、マーカ入力ユニット117は、マーカおよびインデックスの入力前に、ユーザのIDまたはパスワードを入力するようにユーザまたは外部デバイスに要求し、その後、承認されたユーザまたは外部デバイスがマーカ入力ユニット117にマーカおよびインデックスを入力することを許可してもよい。マーカ入力ユニット117はユーザまたは外部デバイスに、ユーザまたは外部デバイスがマーカおよびそのインデックスを入力することができるユーザインターフェースを含むウェブページを提供してもよい。上述のように、いくつかの実施形態では、マーカ入力ユニット117は外部デバイスで実装され、そして、マーカDB114に送信するためにマーカおよびインデックスをユーザから受信してもよい。
【0024】
上述のように、検索システム100は、検索要求に含まれたキーワードに応じて、ウェブコンテンツとマーカを一緒に提供してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、検索システム100は継続的に、例えばマーカ入力ユニット117を介して外部からマーカを受信して保存してもよく、したがって、集めたマーカをさらなるマーカ検索のために使用してもよい。
【0025】
図3は、図2に示すマーカDBに保存されたマーカの例示的実施形態の概略図である。マーカDB114は、マーカ(114−1、114−2、114−3および114−4)およびそれらの対応するインデックスを保存する。上述のように、マーカの「インデックス」という用語は、マーカのVRデータを記述する1つまたは複数の用語のことを指す。さらに、インデックスは、VRデータを記述する上位の用語または下位の用語を含む。このような上位または下位の用語は、(高い概念から低い概念への)降順または(低い概念から高い概念への)昇順で一覧表示されてもよい。例えば、「スポーツ」という用語については、その下位の用語は「サッカー」、「ワールドカップ」などである。ここでは、「ワールドカップ」という用語は「サッカー」という用語の下位にある。同様に、「自動車」、「ジープ」または「エンジン」などのインデックスは、順に保存されてもよい。検索エンジン112は、マーカDB114に保存されたマーカのインデックスを使用して、ユーザによって入力されたキーワードに関連したマーカを検索することができる。図4は、図1bに示すARユーザデバイスおよびARサービスサーバの例示的実施形態の概略図を示す。一実施形態では、ARユーザデバイス400はカメラ410、画像プロセッサ420、マーカセンサ430、マーカアナライザ440、マーカデータトランスミッタ450、VRデータレシーバ460、ARデータジェネレータ470およびディスプレイユニット480を含んでもよい。別の実施形態では、カメラ410、画像プロセッサ420、マーカアナライザ440およびディスプレイユニット480のうちの1つまたは複数は、任意で省略されてもよい。例えば、カメラ410、画像プロセッサ420、マーカアナライザ440およびディスプレイユニット480のうちの1つまたは複数は外部デバイスで実装されてもよく、それらの動作は遠隔から実行されてもよい。
【0026】
カメラ410は、マーカを含む実世界画像を取り込む。図4は、ARユーザデバイス400がカメラ410を含むことを示しているが、カメラ410はARユーザデバイス400に動作可能に結合された外部デバイスに設置されてもよいことが、当業者には理解されよう。
【0027】
画像プロセッサ420は、カメラ410によって取り込まれた実世界画像を、例えばファイル形式jpeg、tiff、gif、bmpなどのデジタル画像データに変換する。一実施形態で、画像プロセッサ420は、蓄積された多数のデジタル画像データを、例えばファイル形式avi、flv、mpeg、wmvなどのビデオデータに変換してもよい。別の実施形態で、画像プロセッサ420は外部デバイスにカメラ410とともに設置されてもよい。
【0028】
マーカセンサ430は画像プロセッサ420からデジタル画像を受け取り、デジタル画像データからマーカを感知して抽出する。例として、マーカが黒い四角のバーコードなどの特定のパターンの画像を有する場合、マーカ430はデジタル画像からマーカのコーナーおよびピクセルを検出することによってマーカを感知し、それを抽出してもよい。例えば、連続した黒ピクセルを検出するためのアルゴリズム、およびHarrisコーナー検出アルゴリズムなどのコーナー検出アルゴリズムは、黒い四角のバーコード型のマーカを感知し、抽出するために使用されることが可能である。
【0029】
マーカアナライザ440は、抽出されたマーカをマーカセンサ430から受け取り、抽出されたマーカを分析してマーカデータを生成する。本明細書では、「マーカデータ」は、マーカ自体とマーカメタデータのうちの少なくとも1つを含むデータのことを指す。一実施形態で、マーカアナライザ440は、マーカを分析した結果として、マーカメタデータを生成してもよい。本明細書で使用する「マーカ」という用語は、マーカの(例えばマーカ識別子(ID)、ARサービスサーバのアドレス、カテゴリ、バージョン、検索システムのアドレスなどの)プロパティを記述する抽象データのことを指す。マーカメタデータの構成は、図6を参照して以下で詳細に説明する。別の実施形態で、マーカデータはマーカ自体であってもよい。この場合、マーカアナライザ440は任意で省略されてもよく、マーカ自体がマーカデータとして使用されることが可能である。
【0030】
マーカデータトランスミッタ450は、生成されたマーカデータをマーカアナライザ440から受け取り、ARサービスサーバ300にマーカデータを送信する。マーカデータがマーカ自体である場合、マーカデータトランスミッタ450はマーカセンサ430から直接マーカデータ(すなわちマーカ自体)を受け取ってもよい。上述のように、マーカデータはマーカ自体であってもよいし、またはマーカメタデータの少なくとも一部を含んでもよい。マーカデータトランスミッタ450は、ワイヤードまたはワイヤレス通信ネットワークを介して、マーカデータをARサービスサーバ300に送信する。ARユーザデバイス400がポータブルデバイスである場合、マーカメタデータはワイヤレス通信ネットワークを介してマーカデータトランスミッタ450からARサービスサーバ300に送信されてもよい。この場合、CDMA(符号分割多元接続)、TDMA(時分割多元接続)、OFDMA(直交周波数分割多元接続)、3GPP、3GPP2またはモバイルWimaxなどの様々なワイヤレス通信技術が使用可能である。
【0031】
ARサービスサーバ300は、マーカデータトランスミッタ450からマーカデータを受信し、マーカデータに対応するVRデータを検索した後、ワイヤードまたはワイヤレス通信ネットワークを介して、マーカデータに対応するVRデータをVRデータレシーバ460に送信する。VRデータは、マーカデータに対応する画像、ビデオまたは3Dオブジェクトを含んでもよい。特に、ARサービスサーバ300は、マーカデータの各々に対応するVRデータを保存し、ARユーザデバイス400のマーカデータトランスミッタ450から送信されたマーカデータに応じて、VRデータを検索して送信してもよい。一実施形態で、VRデータは、ユーザの要求に応じてインタラクティブに変更されてもよい。例えば、VRデータは、ユーザの要求に応じて回転された画像、ビデオまたは3Dオブジェクトをさらに提供するように実装されることが可能である。
【0032】
ARデータジェネレータ470は、VRデータをVRデータレシーバ460から受け取り、受け取ったVRデータを取り込まれたデジタル画像に重ね合わせることによってARデータを生成する。一実施形態で、ARデータジェネレータ470は、多数の画像を使用してビデオデータを生成し、VRデータをビデオデータに重ね合わせることによってARデータを生成してもよい。
【0033】
ディスプレイユニット480は、生成されたARデータを表示する。ディスプレイユニット480は、図1bに示すように、検索されたウェブコンテンツおよびVRデータの画像をユーザに示すことができる。一実施形態で、ディスプレイユニット480は任意で省略され、PCモニタ、テレビまたはプロジェクタなどの外部デバイスで実装されてもよい。その場合、外部デバイスは、ワイヤードまたはワイヤレス通信ネットワークを介してARデータジェネレータ470に動作可能に結合されることが可能である。
【0034】
一実施形態で、ARサービスサーバ300はマーカデータレシーバ310、VRデータレトリーバ320、VRデータDB330およびVRデータトランスミッタ340を含んでもよい。別の実施形態で、ARサービスサーバ300は任意でVRデータジェネレータ350および/またはマーカジェネレータ360をさらに含んでもよい。
【0035】
マーカデータレシーバ310は、ワイヤレスまたはワイヤード通信ネットワークを介して、(例えばマーカデータトランスミッタ450などの)ARユーザデバイス400から送信されたマーカデータを受信する。上述のように、マーカデータはマーカ自体であってもよく、またはマーカメタデータの少なくとも一部を含んでもよい。
【0036】
VRデータレトリーバ320は、マーカデータをマーカデータレシーバ310から受け取り、受け取ったマーカデータに対応するVRデータをVRデータDB330から検索する。一実施形態で、VRデータレトリーバ320は、マーカデータに対応するVRデータを検索するために、マーカ識別子(ID)を使用してもよい。VRデータレトリーバ320は、マーカデータがマーカ自体である場合、マーカからマーカIDを抽出してもよい。例えば、VRデータレトリーバ320は、マーカとマーカIDが相関されたルックアップテーブルを使用することによって、マーカIDを抽出してもよい。この場合、VRデータレトリーバ320はルックアップテーブルを含んでもよい。別の実施形態で、VRデータレトリーバ320は、マーカデータが、マーカIDが記録されたマーカメタデータを含む場合には、マーカメタデータの所定のフィールドからマーカIDを取得してもよい。その場合、VRデータレトリーバ320は、所定のフィールドから取得されたマーカIDを使用してVRデータを検索してもよい。
【0037】
VRデータトランスミッタ340は、検索されたVRデータをVRデータレトリーバ320から受け取り、ワイヤードまたはワイヤレス通信ネットワークを介して、検索されたVRデータをARユーザデバイス400に送信する。ARユーザデバイス400がポータブルデバイスである場合、VRデータはワイヤレス通信ネットワークを介して送信される。
【0038】
一実施形態で、上述のように、ARサービスサーバ400は任意で、VRデータおよび対応するマーカをVRデータDB330に提供するために、VRデータジェネレータ350およびマーカジェネレータ360をさらに含んでもよい。
【0039】
VRデータジェネレータ350はARサービスのために使用されるVRデータを生成し、生成されたVRデータをVRデータDB330に提供する。VRデータは画像、ビデオ、3Dオブジェクトなどを含む。一実施形態で、VRデータジェネレータ350は、VRデータのプロパティによって適切なオーサリングツール(例えばPhotoshop(商標)、Flash(商標)、3D−MAX(商標))を使用してVRデータを生成してもよい。
【0040】
マーカジェネレータ360は生成されたVRデータをVRデータジェネレータ350から受け取り、生成されたVRデータに対応するマーカを生成する。各マーカは、マーカIDによって識別されてもよい。一実施形態で、マーカを生成したユーザは、生成されたマーカにマーカIDを割り当てることができる。別の実施形態では、マーカジェネレータ360は自動的にマーカIDを生成し、生成されたマーカIDを生成されたマーカに割り当てることができる。マーカジェネレータ360は、VRデータに対応するマーカIDを有するマーカをVRデータDB330に送る。したがって、VRデータDB330はVRデータおよびマーカIDを有するマーカを保存してもよい。
【0041】
上述のように、ARユーザデバイス400は、カメラ410を使用してマーカを含む実世界データを取得し、通信ネットワークを介してマーカデータをARサービスサーバ300に送信する。ARサービスサーバ300は、送信されたマーカデータに応じて、VRデータをARユーザデバイス400に与える。与えられたVRデータは、ARユーザデバイス400によってARサービスを提供するために使用される。
【0042】
図5は、マーカ検索結果を提供するための方法の例示的実施形態の流れ図である。例示的実施形態で、この方法は、検索システム100、クライアントシステム200、ARサービスサーバ300およびARユーザデバイス400がワイヤードまたはワイヤレスで互いに通信するネットワークの中で実行されてもよい。ARサービスサーバ300は、マーカおよびそのインデックスを検索システム100に入力してもよい(510)。この場合、ARサービスサーバ300は、マーカ入力ユニット117を介してユーザまたは外部デバイスからマーカおよびそのインデックスを受信し、その後マーカおよびそのインデックスをマーカDB114(図2および3参照)に保存してもよい。マーカ入力ユニット117が外部デバイスで実装される別の実施形態では、ユーザは、マーカ入力ユニット117によって提供されるウェブページを使用することによって、マーカおよびそのインデックスを検索システム100に入力してもよい。
【0043】
クライアントシステム200は、マーカを検索するために、検索システム100にキーワードを送信してもよい(520)。クライアントシステム200は、キーワード入力ユニット、ディスプレイユニットおよび通信ユニットを含む装置として実装されることが可能である。例として、限定されないがPC、PDA(パーソナルデジタルデバイス)、モバイルフォン、スマートフォンまたはキオスクが、クライアントシステム200として実装されることが可能である。
【0044】
キーワードを受信した検索システム100は、各々キーワードに対応するウェブコンテンツおよびマーカを検索し、検索されたウェブコンテンツおよびマーカをクライアントシステム200に送信する(530)。送信された、検索されたウェブコンテンツおよびマーカは、クライアントシステム200のディスプレイユニットを介してユーザに表示されることが可能である。クライアントシステム200のディスプレイユニットは、ウェブブラウザを介して取り出された、検索されたウェブコンテンツおよび対応するマーカを参照するハイパーリンクを画面に一覧表示することができる。したがって、ユーザはハイパーリンクから所望のウェブコンテンツを選択してもよい。この場合、選択されたウェブコンテンツは、その対応するマーカとともに表示されるべきである。
【0045】
ARユーザデバイス400は、ウェブコンテンツおよびマーカを表示する画面画像を取り込むことができる。上述のように、ARユーザデバイス400は、外部デバイスに設置されたカメラを使用することによって、ウェブコンテンツおよびマーカを表示する画像を取り込むことができる。ARユーザデバイス400は、表示されたウェブコンテンツの取り込まれた画像上でマーカを感知し、感知されたマーカを分析することによってマーカデータを生成する。一実施形態で、マーカデータはマーカ画像自体であってもよい。別の実施形態で、マーカデータは、マーカから取得されることが可能なマーカメタデータの少なくとも一部を含んでもよい。この場合、ARユーザデバイス400(例えばマーカアナライザ440)は、マーカからマーカメタデータを取得するためにマーカを分析することができる。ARユーザデバイス400は、通信ユニットを使用することによって、ワイヤードまたはワイヤレス通信ネットワークを介して生成されたマーカデータをARサービスサーバ300に送信することができる(540)。
【0046】
ARサービスサーバ300は、VRデータDB330から送られたマーカデータを使用して、マーカデータに対応するVRデータを検索する(図4参照)。対応するVRデータが存在する場合、ARサービスサーバ300は、ワイヤードまたはワイヤレス通信ネットワークを介して、検索されたVRデータをARユーザデバイス400に送信する(550)。
【0047】
ARユーザデバイス400はVRデータを受信し、VRデータを、取り込まれたクライアントシステム200の画面画像に重ね合わせることによってARデータを生成し、そのARデータを表示する(560)。
【0048】
図6は、図1bに示すマーカのマーカメタデータの例示的実施形態を示す。上述のように、「マーカメタデータ」は、マーカのプロパティを記述する抽象データのことを指す。一実施形態で、マーカ201’のマーカメタデータはサーバアドレスフィールド201A、マーカIDフィールド201B、カテゴリフィールド201C、バージョンフィールド201Dおよび/または検索システムアドレスフィールド201Eを含んでもよい。マーカメタデータは、ARユーザデバイス400のマーカアナライザ440によって取得されることが可能である。
【0049】
サーバアドレスフィールド201Aは、ARユーザデバイス400がマーカデータを送信するARサービスサーバ300のアドレス情報を保存してもよい。例えば、アドレス情報は、マーカデータが送信されるARサービスサーバ300のURL(ユニバーサルリソースロケータ)またはIPアドレスであることが可能である。ARユーザデバイス400は、ARサービスサーバ300のアドレス情報を使用することによって、VRデータを提供するサーバのアドレスを識別することができる。ARサービスサーバ300のアドレスが事前設定されている場合、サーバアドレスフィールド201Aは省略されることが可能である。
【0050】
マーカIDフィールド201Bは、マーカ201’に割り当てられたIDを保存してもよい。マーカIDは、限定されないが一連の数字、文字またはそれらの組み合わせから構成されてもよい。マーカIDは、ARサービスサーバ300によって受け取られたマーカ201’に対応するVRデータを検索するために使用される。ARユーザデバイス400がマーカ201’自体をマーカデータとして送信する場合、マーカIDフィールド201Bは任意で省略されてもよい。
【0051】
カテゴリフィールド201Cは、マーカ201が属するカテゴリを保存してもよい。ARサービスサーバ300がたくさんのVRデータを保存している場合、カテゴリフィールド201Cに保存された情報は、VRデータの検索範囲を減らすために使用されることが可能である。ARサービスサーバ300は、カテゴリフィールド201Cに保存されたカテゴリ情報を使用することによって、効率的にVRデータを検索することができる。ARサービスサーバ300がVRデータの検索にカテゴリを使用しない場合、カテゴリフィールド201Cは任意で省略されてもよい。
【0052】
バージョンフィールド201Dは、マーカ201’のバージョン情報を保存してもよい。バージョン情報は、バージョン番号、マーカ201’が生成された日時などを含んでもよい。例として、より大きなバージョン番号は、より最近開発したVRデータに対応するマーカを示してもよい。ARサービスサーバ300は、送信されたメタデータのバージョン情報に従って、検索システム300がより新しいVRデータに対応するマーカを有するかどうかを判定することができる。ARサービスサーバ300がマーカ201’のバージョンを確認しないのであれば、バージョンフィールド201Dは任意で省略されてもよい。
【0053】
検索システムアドレスフィールド201Eは、マーカ201’が保存されている検索システムのアドレスを保存してもよい。検索システムアドレスフィールド201Eは、マーカ201’のために検索した(例えば検索システム100などの)検索システムのURL(ユニバーサルリソースロケータ)またはIPアドレスを保存してもよい。したがって、ARサービスサーバ300は、どの検索システムが送信されたマーカデータを検索したのかを追跡してもよい。ARサービスサーバ300が、送信されたマーカデータを検索した検索システムを追跡しない場合、検索システムアドレスフィールド201Eは任意で省略されてもよい。
【0054】
図7は、ARサービスを提供するための方法の別の例示的実施形態の概略図である。図7は、多数のARサービスサーバ701、702および703、ならびにゲートウェイ720を含むARサービスサーバプール700を示す。ゲートウェイ720は、ARユーザデバイス400とARサービスサーバプール700を相互接続する。ARサービスサーバ701、702および703は、ARサービスサーバ300と同じ仕方で動作するように構成されている。
【0055】
図7に示すARサービスは、ARユーザデバイス400’がマーカを分析することはないが、マーカを所定のゲートウェイ720に送信するという点で、上述のARサービスとは異なっている。ゲートウェイ720は、マーカアナライザ722およびサーバセレクタ724を含む。マーカアナライザ722は、マーカを分析することによって、図6に示すようにマーカからメタデータを抽出する。より具体的には、マーカアナライザ722は、(例えば図6の201Aなどの)サーバアドレスフィールドからARサーバ701、702および703のうちの任意の1つのアドレスを抽出し、抽出されたアドレスをサーバセレクタ724に送信してもよい。
【0056】
サーバセレクタ724は、抽出されたアドレスに基づいてARサービスサーバ701、702および703のうちの任意の1つを選択し、マーカを選択されたARサービスサーバに送ることができる。したがって、ゲートウェイ720はマーカを選択されたARサービスサーバに送り、送られたマーカに対応するVRデータを選択されたARサービスサーバから受け取ってもよい。ゲートウェイ720を介して送られたマーカに対応するVRデータは、再びゲートウェイ720を介してARユーザデバイス400’に送信される。
【0057】
図4に示す実施形態と比較して、マーカアナライザ440は任意で、ARユーザデバイス400’で省略されてもよい。すなわち、ARユーザデバイス400’は、所定のアドレスを有するゲートウェイ720にマーカを送信する。したがって、図7に示す実施形態によれば、図4に示すマーカアナライザ440は任意で省略されてもよいので、ARユーザデバイス400’の構成は単純でありうる。
【0058】
当業者には、本明細書で開示するこの、ならびに他のプロセスおよび方法について、プロセスおよび方法の中で実行される機能は異なる順序で実施されてもよいということが理解されよう。さらに、概説されたステップおよび動作は単に例として示され、ステップおよび動作のうちのいくつかは任意であってもよく、開示する実施形態の本質を損なうことなく、より少ないステップおよび動作に結合されるか、またはさらなるステップおよび動作に拡大されてもよい。
【0059】
本開示は、様々な態様の例示として意図された本出願で説明する特定の実施形態に関して限定されることはない。当業者には理解されるように、その精神および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変更がなされうる。本明細書で列挙するものに加えて、本開示の範囲内にある機能的に同等の方法および装置は、上記の説明から当業者には明らかであろう。そのような修正形態および変更形態は、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図されている。本開示は、そのような特許請求項が権利付与される均等物の完全な範囲とともに、添付の特許請求の範囲の条項によってのみ限定される。本開示は、当然のことながら異なる可能性のある特定の方法、試薬、化合物の組成または生物システムに限定されないことが理解されよう。また、本明細書で使用する用語は、単に特定の実施形態を説明するためのものであり、限定を意図してはいない。
【0060】
例示的実施形態で、本明細書で説明する任意の動作、プロセスなどは、コンピュータ可読媒体で保存されるコンピュータ可読命令として実装されることが可能である。コンピュータ可読命令は、モバイルユニット、ネットワーク要素および/または任意のその他コンピューティングデバイスによって実行されることが可能である。
【0061】
システムの側面でのハードウェアの実装形態とソフトウェアの実装形態との間には、ほとんど相違が残されていない。ハードウェアまたはソフトウェアの使用は、一般に(いつもそうではないが、ある状況ではハードウェアとソフトウェアの間の選択が重要になりうるという点で)コスト対効果のトレードオフを表す設計上の選択である。本明細書に記載された、プロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術をもたらすことができる様々な達成手段があり(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェア)、好ましい達成手段は、プロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術が導入される状況によって異なる。例えば、実装者が速度と正確性が最も重要であると決定すると、実装者は主にハードウェアおよび/またはファームウェアの達成手段を選択することができる。フレキシビリティが最も重要なら、実装者は主にソフトウェアの実装形態を選択することができる。または、さらに別の代替案として、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの何らかの組み合わせを選択することができる。
【0062】
前述の詳細な説明では、ブロック図、フローチャート、および/または例の使用によって、装置および/またはプロセスの様々な実施形態を説明してきた。そのようなブロック図、フローチャート、および/または例が1つまたは複数の機能および/または動作を含む限りにおいて、そのようなブロック図、フローチャート、または例の中のそれぞれの機能および/または動作は、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または実質上それらのすべての組み合わせにより、個別におよび/または集合的に実装可能であることが、当業者には理解されるであろう。ある実施形態では、本明細書に記載された主題のいくつかの部分は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、または他の集積化方式によって実装することができる。しかし、本明細書で開示された実施形態のいくつかの態様が、全体においてまたは一部において、1つまたは複数のコンピュータ上で動作する1つまたは複数のコンピュータプログラムとして(例えば、1つまたは複数のコンピュータシステム上で動作する1つまたは複数のプログラムとして)、1つまたは複数のプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして(例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして)、ファームウェアとして、あるいは実質上それらの任意の組み合わせとして、等価に集積回路に実装することができることを、当業者は認識するであろうし、電気回路の設計ならびに/またはソフトウェアおよび/もしくはファームウェアのコーディングが、本開示に照らして十分当業者の技能の範囲内であることを、当業者は認識するであろう。さらに、本明細書に記載された主題のメカニズムを様々な形式のプログラム製品として配布することができることを、当業者は理解するであろうし、本明細書に記載された主題の例示的な実施形態が、実際に配布を実行するために使用される信号伝達媒体の特定のタイプにかかわらず適用されることを、当業者は理解するであろう。信号伝達媒体の例には、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、CD、DVD、デジタルテープ、コンピュータメモリ、などの記録可能なタイプの媒体、ならびに、デジタル通信媒体および/またはアナログ通信媒体(例えば、光ファイバケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンクなど)の通信タイプの媒体が含まれるが、それらには限定されない。
【0063】
本明細書で説明したやり方で装置および/またはプロセスを記載し、その後そのように記載された装置および/またはプロセスを、データ処理システムに統合するためにエンジニアリング方式を使用することは、当技術分野で一般的であることを当業者は認識するであろう。すなわち、本明細書に記載された装置および/またはプロセスの少なくとも一部を、妥当な数の実験によってデータ処理システムに統合することができる。通常のデータ処理システムは、一般に、システムユニットハウジング、ビデオディスプレイ装置、揮発性メモリおよび不揮発性メモリなどのメモリ、マイクロプロセッサおよびデジタル信号プロセッサなどのプロセッサ、オペレーティングシステムなどの計算実体、ドライバ、グラフィカルユーザインターフェース、およびアプリケーションプログラムのうちの1つもしくは複数、タッチパッドもしくはスクリーンなどの1つもしくは複数の相互作用装置、ならびに/またはフィードバックループおよびコントロールモータを含むコントロールシステム(例えば、位置検知用および/もしくは速度検知用フィードバック、コンポーネントの移動用および/もしくは数量の調整用コントロールモータ)を含むことを、当業者は理解するであろう。通常のデータ処理システムは、データコンピューティング/通信システムおよび/またはネットワークコンピューティング/通信システムの中に通常見られるコンポーネントなどの、市販の適切なコンポーネントを利用して実装することができる。
【0064】
本明細書に記載された主題は、様々なコンポーネントをしばしば例示しており、これらのコンポーネントは、他の様々なコンポーネントに包含されるか、または他の様々なコンポーネントに接続される。そのように図示されたアーキテクチャは、単に例示にすぎず、実際には、同じ機能を実現する多くの他のアーキテクチャが実装可能であることが理解されよう。概念的な意味で、同じ機能を実現するコンポーネントの任意の構成は、所望の機能が実現されるように効果的に「関連付け」される。したがって、特定の機能を実現するために組み合わされた、本明細書における任意の2つのコンポーネントは、アーキテクチャまたは中間のコンポーネントにかかわらず、所望の機能が実現されるように、お互いに「関連付け」されていると見ることができる。同様に、そのように関連付けされた任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に接続」または「動作可能に結合」されているとみなすこともでき、そのように関連付け可能な任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に結合できる」とみなすこともできる。動作可能に結合できる場合の具体例には、物理的にかみ合わせ可能な、および/もしくは物理的に相互作用するコンポーネント、ならびに/またはワイヤレスに相互作用可能な、および/もしくはワイヤレスに相互作用するコンポーネント、ならびに/または論理的に相互作用する、および/もしくは論理的に相互作用可能なコンポーネントが含まれるが、それらに限定されない。
【0065】
本明細書における実質的にすべての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に説明することができる。
【0066】
通常、本明細書において、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体部)において使用される用語は、全体を通じて「オープンな(open)」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう(例えば、用語「含む(including)」は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むがそれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解の一助として、添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかし、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む実施形態に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではない(例えば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう(例えば、他の修飾語なしでの「2つの記載(two recitations)」の単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、BおよびC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。「A、B、またはC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、当該用語の一方(one of the terms)、当該用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
【0067】
さらに、本開示の特徴または態様がマーカッシュグループに関して説明される個所では、本開示もまた、マーカッシュグループの任意の個人メンバーまたはメンバーのサブグループに関して述べられていることが当業者には理解されよう。
【0068】
当業者には理解されるように、例えば書面による説明を提供することに関してなど、任意のおよびすべての目的のために、本明細書で開示するすべての範囲はまた、任意のおよびすべての可能な部分的範囲およびその部分的範囲の組み合わせを包含する。任意の一覧表示される範囲は、十分に説明された、同じ範囲が少なくとも2等分、3等分、4等分、5等分、10等分などに分割されることを可能にするものとして、容易に認識されうる。非限定的な例として、本明細書で論じられる各範囲は、2番目の3分の1、真ん中の3分の1および最初の3分の1などに容易に分割されることが可能である。これもまた当業者によって理解されるように、「最大」、「少なくとも」などのすべての言葉は記載される番号を含み、後で上述のような部分的範囲に分割されることが可能な範囲のことを指す。最後に、当業者には理解されるように、範囲は各々の個々のメンバーを含む。したがって、1〜3のセルを有するグループのことを1、2または3セルを有するグループと呼ぶ。同様に、1〜5のセルを有するグループのことを1、2、3、4または5セルを有するグループと呼ぶ、などとする。
【0069】
以上から、本開示の様々な実施形態は、本明細書で例示を目的として説明されており、本開示の範囲および精神から逸脱することなく、様々な変更がなされてもよいことが理解されよう。したがって、本明細書で開示する様々な実施形態は限定されることは意図されておらず、以下の特許請求の範囲によって示される真の範囲および精神を伴う。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの入力に応じて、ウェブコンテンツおよびマーカを検索するように構成された検索エンジンと、
前記検索されたウェブコンテンツを前記検索されたマーカとマッチングするように構成されたマッチングユニットと、
前記検索されたウェブコンテンツおよび前記検索されたマーカを含むドキュメントをユーザに送信するように構成された出力ユニットとを備えるシステム。
【請求項2】
多数のウェブコンテンツを保存するように構成されたウェブコンテンツデータベースと、
多数のマーカを保存するように構成されたマーカデータベースとをさらに備え、
前記検索エンジンが、前記ユーザの前記入力に応じて、前記ウェブコンテンツおよび前記マーカを検索するために前記ウェブコンテンツおよび前記マーカデータベースにアクセスする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
マーカおよびその対応するインデックスを外部デバイスから受信し、前記受信されたマーカおよび前記インデックスを前記マーカデータベースに送信するように構成されたマーカ入力ユニットをさらに備える請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記マーカ入力ユニットは、前記マーカおよび前記インデックスを前記外部デバイスから受信するように構成されたユーザインターフェースを含む請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記マーカの前記インデックスは、仮想現実(VR)データを記述する上位または下位の用語を含む請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記ドキュメントは、前記検索されたウェブコンテンツおよび前記検索されたマーカを含むウェブページである請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
拡張現実(AR)ユーザデバイスと通信するARサービスサーバであって、
前記ARユーザデバイスからマーカデータを受信するように構成されたマーカデータレシーバと、
仮想現実(VR)データを保存するように構成されたVRデータデータベースと、
前記マーカデータレシーバから前記マーカデータを受け取り、前記VRデータデータベースにアクセスして、前記受け取ったマーカデータに対応するVRデータを検索するように構成されたVRデータレトリーバと、
前記検索されたVRデータを前記ARユーザデバイスに送信するように構成されたVRデータトランスミッタとを備えるARサービスサーバ。
【請求項8】
前記マーカデータは前記マーカの識別子(ID)を含み、前記VRデータレトリーバは、前記マーカの前記IDを使用することによって、前記受け取ったマーカデータに対応する前記VRデータを検索するようにさらに構成されている請求項7に記載のARサービスサーバ。
【請求項9】
前記VRデータを生成し、前記生成されたVRデータを前記VRデータデータベースに提供するように構成されたVRデータジェネレータと、
前記生成されたVRデータに対応する前記マーカを生成し、前記生成されたマーカを前記VRデータデータベースに提供するように構成されたマーカジェネレータとをさらに備える請求項7に記載のARサービスサーバ。
【請求項10】
拡張現実(AR)サービスサーバと通信するARユーザデバイスであって、
カメラによって取り込まれた実世界画像からマーカを感知し、抽出するように構成されたマーカセンサと、
前記マーカのマーカデータを前記ARサービスサーバに送信するように構成されたマーカデータトランスミッタと、
前記マーカデータに対応するVRデータを前記ARサービスサーバから受信するように構成された仮想現実(VR)データレシーバと、
前記受信されたVRデータおよび前記実世界画像を使用することによってARデータを生成するように構成されたARデータジェネレータとを備えるARユーザデバイス。
【請求項11】
前記実世界画像は、ウェブコンテンツおよび前記マーカを含む請求項10に記載のARユーザデバイス。
【請求項12】
前記ウェブコンテンツおよび前記マーカは、前記ARユーザデバイスと通信する検索システムから受信される請求項11に記載のARユーザデバイス。
【請求項13】
前記実世界画像をデジタル画像データに変換し、前記デジタル画像データを前記マーカセンサに送るように構成された画像プロセッサをさらに備える請求項10に記載のARユーザデバイス。
【請求項14】
前記マーカセンサから受け取った前記抽出されたマーカを分析し、前記マーカデータトランスミッタへ送るための前記マーカデータを生成するように構成されたマーカアナライザをさらに備える請求項10に記載のARユーザデバイス。
【請求項15】
前記マーカデータは、前記マーカの画像を含む請求項10に記載のARユーザデバイス。
【請求項16】
前記マーカデータは、前記ARサービスサーバのアドレスおよびマーカ識別子(ID)のうちの少なくとも1つを含む請求項10に記載のARユーザデバイス。
【請求項17】
前記マーカデータは、前記検索システムのアドレスを含む請求項12に記載のARユーザデバイス。
【請求項18】
前記ARユーザデバイスはゲートウェイを介して多数のARサービスサーバと通信し、前記ゲートウェイは、前記マーカデータを使用することによって、前記多数の前記ARサービスサーバのうちの1つを選択して、前記マーカを前記選択されたARサービスサーバに送信する請求項16に記載のARユーザデバイス。
【請求項19】
前記ゲートウェイは、前記マーカデータから前記ARサービスサーバの前記アドレスを抽出することによって、前記多数の前記ARサービスサーバのうちの1つを選択する請求項18に記載のARユーザデバイス。
【請求項20】
前記ゲートウェイは、前記選択されたARサービスサーバから前記VRデータを受信し、前記VRデータを前記ARユーザデバイスに送信する請求項19に記載のARユーザデバイス。

【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2013−520743(P2013−520743A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554891(P2012−554891)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【国際出願番号】PCT/KR2010/008986
【国際公開番号】WO2011/129513
【国際公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(512099817)ビズモードライン カンパニー リミテッド (4)
【Fターム(参考)】