説明

指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダー

【課題】指の静脈パターンを利用した認証装置において、指の載置位置のぶれを無くし、また、指が載置部に押しつけられることに起因する不具合を無くし、静脈パターンの正確な読み取りを可能とする指ホルダーを提供する。
【解決手段】本発明にかかる指ホルダーは、本体(1)と、該本体に移動自在に設けられ該本体の撮像用の開口(1a)を開閉する移動カバー(2)を備える。該移動カバーは、該開口の閉鎖傾向を有し、移動方向の移動始まり側端部に指(3)の先端載置部(22)を有し、該指からの押し力により該閉鎖傾向に逆らって該開口を開放する方向に移動自在となっている。そして、該先端載置部が、該開口に近接して設けられた該指の基端載置部(13)と協働して、該指を該開口に臨ませて支持する。第一の指ホルダーは、該本体と該移動カバーの相対移動距離の表示手段(P)を備えるのに対し、第二の指ホルダーは、該移動カバーが撮像手段(4)と連動し相対位置を保って移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指の静脈パターンを利用して個人の認証を行うために使用する認証装置において、検査対象となる指を受け入れる指ホルダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、静脈パターンを利用した認証技術が普及しつつあり、それに関連した様々な技術が提案されている。そして、本出願人も、特願2004−367337号において、指を検査対象としてその静脈パターンを読み取ることができる認証装置を提案している。
【0003】
上記認証装置は、対向する一対の傾斜壁で形成された谷状間隙を備え、この谷状間隙が利用者に対し指の回転角の調整を促すため、指の軸線を中心とする微少な回転角の違いにより設置状態が撮影の度に異なってしまうことを防止することができる。また、指の先端側が置かれる位置が指の基端側が置かれる位置よりも高くなった検査対象設置面を備え、この検査対象設置面がそこに置かれた指を反り返らせ曲がりのない状態に矯正するため、自然な状態においてやや曲がる傾向にある指が設置状態の力加減により曲がり具合が異なって同じ静脈パターンを撮影することができなくなることを防止できる。
【特許文献1】特開2004−367337号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記認証装置は、静脈パターンを正確に読み取るにあたり、指の軸線を中心とする回転や指の曲がりに関しては十分に対処できるものの、指の長さ方向の動き、すなわち載置位置のぶれに関しては十分に対処することができなかった。
【0005】
また、静脈パターンを利用する場合、上記認証装置を含む従来の認証装置では、検査対象となる指や掌が載置部に強く押しつけられると、撮像ができなくなることがあった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、指の静脈パターンを利用した認証装置において、指の載置位置のぶれを無くし、また、指が載置部に押しつけられることに起因する不具合を無くし、静脈パターンの正確な読み取りを可能とする指ホルダーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる第一の指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダーは、指の静脈パターンを利用した認証装置において該指を受け入れるものであって、本体と、該本体に移動自在に設けられ該本体の撮像用の開口を開閉する移動カバーと、該本体と該移動カバーの相対移動距離の表示手段を備えている。
該移動カバーは、該開口の閉鎖傾向を有し、移動方向の移動始まり側端部に該指の先端載置部を有し、該指からの押し力により該閉鎖傾向に逆らって該開口を開放する方向に移動自在である。
そして、該先端載置部は、該開口に近接して設けられた該指の基端載置部と協働して、該指を該開口に臨ませて支持する。
【0008】
該表示手段は、該本体の該移動カバーとの相対移動対向面に、該本体の該移動カバーとの相対移動方向に沿って間隔を置いて設けられた溝と、該移動カバーの該本体との相対移動対向面に設けられた、該溝と係脱自在の弾性突起であってもよい。
【0009】
該表示手段は、該移動カバーの移動方向に沿って間隔を置いて配置され、該移動カバーの位置に対応して点灯消灯する発光体であってもよい。
【0010】
該表示手段は、該移動距離を数値で表示するものであってもよい。
【0011】
該本体は、該開口の下に設けられた収容部に、撮像手段を備えているものであってもよい。
【0012】
本発明にかかる第二の指ホルダーは、指の静脈パターンを利用した認証装置において該指を受け入れるものであって、本体と、該本体に移動自在に設けられ該本体の撮像用の開口を開閉する移動カバーとを備えている。
該移動カバーは、該開口の閉鎖傾向を有し、移動方向の移動始まり側端部に該指の先端載置部を有し、該指からの押し力により該開口を開放する方向に、撮像手段と連動しかつ該撮像手段との相対位置を保って移動自在である。
そして、該先端載置部は、該開口に近接して設けられた該指の基端載置部と協働して、該指を該開口に臨ませて支持する。
【0013】
本発明にかかる第二の指ホルダーにおいて、該撮像手段は、該移動カバーと一体になっていてもよい。
【0014】
本発明にかかる第一及び第二の指ホルダーにおいて、該基端載置部は、該指を検知するセンサーを備えていてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる第一の指ホルダーによれば、未使用時には移動カバーにより開口を塞いで装置の内部に埃等が侵入することを防止できるとともに、使用時には移動カバーを移動させて開口を開放し、開口に臨んで支持された指と撮像手段との間に障害物が存在しない状態とすることができる。また、移動カバーは、移動距離の通知を伴って移動するため、利用者はその通知を利用して自己の静脈パターンを撮像する際の移動距離を利用時毎に同じ値とし、利用時毎に同じ載置位置を再現できる。更に、利用者は、検査対象となる指を載置する際、移動カバーの移動方向に力を加えることになるため、指を載置部に押しつける方向への力は緩和される。また、仮に載置部に押しつけられる方向に力がかかるとしても、指は載置された状態において開口に臨んで支持されるため、先端載置部と基端載置部において力がかかることはあっても、撮像される部位が載置部に押しつけられることはない。そのため、指の載置位置のぶれが無くなり、また、指が載置部に押しつけられることに起因する不具合を無くして、静脈パターンの正確な読み取りが可能となる。
【0016】
本発明にかかる第一の指ホルダーにおいて、表示手段が、本体に設けられた溝と、移動カバーに設けられた弾性突起であると、溝と弾性突起との係合によるクリック作用により測定に最適の相対移動距離を知ることができる。
【0017】
本発明にかかる第一の指ホルダーにおいて、表示手段が、移動カバーの位置に対応して点灯消灯する発光体であると、点灯或いは消灯している発光体により移動カバーの実際の位置を、視覚を通じて直接的に知ることができる。
【0018】
本発明にかかる第一の指ホルダーにおいて、表示手段が、移動距離を数値で表示するものであると、利用者は、自分の測定位置を数値で覚えることができる。なお、移動カバーの実際の位置が表示される場合と数値で表示される場合とを比較した場合、どちらが利用し易いかは利用者の主観によるところが大きいため、前記発光体などを利用した実際の位置表示とするか、或いは数値表示とするかは、利用者の利用状況に応じて適宜選択すればよい。
【0019】
本発明にかかる第一の指ホルダーにおいて、本体が、開口の下に設けられた収容部に撮像手段を備えていると、指ホルダーの製造段階において開口と撮像手段の位置関係を決めておくことにより、その位置関係が認証装置毎に異なってしまうことを防止できる。そのため、利用者は、自己の静脈パターンを撮像する際の特定の移動距離を利用して、異なる認証装置においても同じ載置位置を再現できる。
【0020】
本発明にかかる第二の指ホルダーによれば、第一の指ホルダーと同様に、未使用時には移動カバーにより開口を塞いで装置の内部に埃等が侵入することを防止できるとともに、使用時には移動カバーを移動させて開口を開放し、開口に臨んで支持された指と撮像手段との間に障害物が存在しない状態とすることができる。また、移動カバーは、撮像手段と連動して撮像手段との相対位置を保って移動するため、先端載置部に指先を載置して移動カバーを移動させる場合において移動カバーに対し決まった位置関係となる指は、撮像手段に対しても決まった位置関係を保つことになる。そのため、指の載置位置のぶれが無くなり、静脈パターンの正確な読み取りが可能となる。
【0021】
本発明にかかる第二の指ホルダーにおいて、撮像手段が移動カバーと一体になっていれば、移動カバーと撮像手段とを、簡単な構造で極めて容易に連動させることができる。
【0022】
本発明にかかる第一及び第二の指ホルダーにおいて、基端載置部が指を検知するセンサーを備えていれば、指の載置動作を利用して、必要な操作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1及び図2は本発明にかかる第一の指ホルダーの具体例を示し、図1(a)は未使用状態の斜視図、図1(b)は使用状態の斜視図、図2は移動カバーを一部切欠して下から見た斜視図である。
【0024】
この指ホルダーは、指の静脈パターンを利用した認証装置において指3を受け入れるものであり、本体1と、この本体1に移動自在に設けられこの本体1の撮像用の開口1aを開閉する移動カバー2と、この本体1と移動カバー2の相対移動距離の表示手段Pを備えている。
移動カバー2は、開口1aの閉鎖傾向を有し、移動方向の移動始まり側端部に指3の先端載置部22を有し、指3からの押し力により閉鎖傾向に逆らって開口1a を開放する方向に移動自在となっている。
そして、先端載置部22が、開口1a に近接して設けられた指3の基端載置部13 と協働して、この指3を開口1a に臨ませて支持する。
【0025】
開口1aは本体1の上面に位置している。移動カバー2は、開口1aに適合する形状の蓋部21と先端載置部22で構成され、本体1に摺動自在に配設されている。先端載置部22は、指3の先端を受け入れる凹陥部23が形成された頂壁24と、頂壁24から垂下する係合壁25及び補助壁26とを備え、この係合壁25と補助壁26が本体1の周壁11を挟持しているため、本体1に配設された移動カバー2は本体1に対し摺動自在となっている。なお、蓋部21は、変形自在の板材で構成され、その一端部が頂壁24の背面に固定されている。そして、先端載置部22が移動カバー2の移動方向の移動始まり側端部として開口1aに沿って開口1aを開放する方向に移動すると、蓋部21の他端部が変形し、本体1の背部に巻き込まれて収容されるようになっている。なお、蓋部21が本体1の背部外方へ突出しても邪魔にならない場合は、これを硬質材で構成してもよい。
【0026】
移動カバー2には、また、撮像を阻害しない状態で配置された付勢手段S、例えば、コイルバネ、ゴムバンド等の弾性体、が取り付けられ、開口1aを閉鎖する傾向を有しており、指3からの押し力が作用しない場合には、開口1aが移動カバー2により自動的に閉鎖されるようになっている。
【0027】
本体1と移動カバー2の相対移動対向面1bと2bに、互いに協働する相対移動距離の表示手段P1とP2が設けられている。表示手段P1は本体1の周壁11の表面に一定間隔で形成されている。図示の例では、表示手段P1は弾性突起T、表示手段P2はこの弾性突起が弾発係合する溝12となっている。そして、移動カバー2が、指3からの押し力により開口1aを開放する方向に移動する際、弾性突起Tは一つの溝12から次の溝12へと弾発係合と離脱を繰り返し、その都度、係合音と、移動に対する抵抗力とを生じさせる。そして、これら音と抵抗力とにより、移動カバー2の移動距離が利用者に認識されるようになっている。
【0028】
本体1の前面側における開口1aの近接部分には、指3の基端載置部13が設けられている。そして、開口1aが開放された状態になると、先端載置部22と基端載置部13とが協働して、指3を開口1aに臨ませて支持するようになっている。
【0029】
この指ホルダーによれば、未使用時には移動カバー2により開口1aを塞いで装置の内部に埃等が侵入することを防止できるとともに、使用時には移動カバー2を移動させて開口1aを開放し、開口1aに臨んで支持された指3と撮像手段との間に障害物が存在しない状態とすることができる。また、移動カバー2は、弾性突起Tが溝12に嵌り込むことで生じる音や、移動に対する抵抗力で、移動距離の通知を伴って移動するため、利用者はその通知を利用して自己の静脈パターンを撮像する際の移動距離を利用時毎に同じ値とし、利用時毎に同じ載置位置を再現できる。更に、利用者は、検査対象となる指3を載置する際、移動カバー2の移動方向に力を加えることになるため、指3を載置部に押しつける方向への力は緩和される。また、仮に載置部に押しつけられる方向に力がかかるとしても、指3は載置された状態において開口1aに臨んで支持されるため、先端載置部22と基端載置部13において力がかかることはあっても、撮像される部位が載置部に押しつけられることはない。そのため、指の載置位置のぶれが無くなり、静脈パターンの正確な読み取りが可能となる。
【0030】
本体1は、想像線で示すように、開口1aの下に設けられた収容部1cに、撮像手段4を備えていてもよい。
この場合、指ホルダーの製造段階において開口1aと撮像手段4の位置関係を決めておくことにより、その位置関係が認証装置毎に異なってしまうことを防止できる。そのため、利用者は、自己の静脈パターンを撮像する際の特定の移動距離を利用して、異なる認証装置においても同じ載置位置を再現できる。
【0031】
表示手段Pの構成は弾性突起Tと溝12との組み合わせに限定する必要はなく、その他、任意の構成のものを適宜採用することができる。表示手段Pの、他の構成の具体例を図3に示す。
図3は、他の構成の表示手段を備えた認証装置の概観を示す斜視図である。この認証装置は、前記本体1から溝12を無くした形態の本体と、前記移動カバー2から弾性突起Tを無くした形態の移動カバーとを備えた指ホルダーを、検査対象載置部6の下側に内包している。そして、溝12と弾性突起Tに換わるものとして、移動カバーの移動方向に沿って間隔を置いて配置され、移動カバーの相対位置に対応して点灯消灯する発光体5を、検査対象載置部6の外表面に備えている。なお、発光体5として、LEDが採用されているが、豆電球などであってもよい。ただし、電球の場合は寿命が短く維持保全に手間を要するため、LEDのほうが好ましい。
この場合、点灯或いは消灯している発光体5により移動カバーの実際の位置を、視覚を通じて直接的に知ることができる。
【0032】
更に、表示手段Pの他の構成として、例えば、弾性突起Tの換わりに指標を設け溝12に換わって施した目盛をこの指標で指示するようにしたもの、或いは、移動距離を表示板などを介して数値で表示するもの、などとしてもよい。
特に、移動距離を数値で表示する場合、利用者は、自分の測定位置を数値で覚えることができる。
なお、移動カバーの実際の位置が表示される場合と移動距離が数値で表示される場合とを比較した場合、どちらが利用し易いかは利用者の主観によるところが大きいため、前記発光体などを利用した実際の位置表示とするか、或いは数値表示とするかは、利用者の利用状況に応じて適宜選択すればよい。
【0033】
図4は本発明にかかる第二の指ホルダーの具体例を示し、(a)は未使用状態の斜視図、(b)は使用状態の斜視図である。なお、図1及び図2に示す具体例と実質的に同一の部分には同符号を付し、その説明は省略するものとする。
【0034】
この指ホルダーは、図1に示す具体例における移動カバー2の移動距離を通知のための溝12と弾性突起Tを設ける代わりに、移動カバー2に撮像手段4を一体に設けたものである。すなわち、先端載置部22において、頂壁24から垂下する補助壁26の下端に底壁27を架設し、この底壁27に撮像手段4を取り付けたものとなっている。そして、移動カバー2は、指3からの押し力により開口1aを開放する方向に、撮像手段4と連動して撮像手段4との相対位置を保って移動するようになっている。
【0035】
なお、未使用状態にある撮像手段4は、本体1の端部に固定された遮蔽板14により保護されるようになっている。また、この遮蔽板14は、基端載置部13を兼ねるものとなっている。
【0036】
この指ホルダーによれば、移動カバー2は、撮像手段4と連動して撮像手段4との相対位置を保って移動するため、先端載置部に指先を載置して移動カバーを移動させる場合において移動カバーと決まった位置関係となる指は、撮像手段に対しても決まった位置関係を保つことになる。そのため、指の載置位置のぶれが無くなり、静脈パターンの正確な読み取りが可能となる。
【0037】
撮像手段4は、移動カバー2と一体である必要はなく、移動カバー2と独立して動くものとしてもよい。そして、公知の制御機構を用いて、移動カバー2の移動と連動させるものとしてもよい。しかしながら、撮像手段4が移動カバー2と一体になっていれば、移動カバー2と撮像手段4とを、制御機構等を使用することなく、簡単な構造で極めて容易に連動させることができる。
【0038】
図1〜4に示すいずれの指ホルダーも、基端載置部13に指3を検知するセンサー15を備えている。
こうすると、指3の載置動作を利用して、必要な操作、例えば図示しない光源の点灯及び消灯を自動的に行うことができる。なお、センサー15は、指が載置されたことを検知するものであればその形式に制限はなく、適宜最適なものを使用すればよい。例えば、コイルバネで隔絶された一対の電気伝導体が、載置された指の重さで接触して導通することにより指が載置されてことを検知するセンサーを採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明にかかる第一の指ホルダーの具体例を示し、(a)は未使用状態の斜視図、(b)は使用状態の斜視図である。
【図2】同指ホルダーの移動カバーを下から見た斜面図である。
【図3】他の構成の表示手段を備えた認証装置の概観を示す斜視図である。
【図4】本発明にかかる第二の指ホルダーの具体例を示し、(a)は未使用状態の斜視図、(b)は使用状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
1 本体
1a 開口
1b 相対移動対向面
2 移動カバー
2b 相対移動対向面
P 表示手段
3 指
4 撮像手段
5 発光体
T 弾性突起
12 溝
13 基端載置部
15 センサー
22 先端載置部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指(3)の静脈パターンを利用した認証装置において該指(3)を受け入れるものであって、 本体(1)と、該本体(1)に移動自在に設けられ該本体(1)の撮像用の開口(1a)を開閉する移動カバー(2)と、該本体(1)と該移動カバー(2)の相対移動距離の表示手段(P)を備え、
該移動カバー(2)は、該開口(1a)の閉鎖傾向を有し、移動方向の移動始まり側端部に該指(3)の先端載置部(22)を有し、該指(3)からの押し力により該閉鎖傾向に逆らって該開口(1a) を開放する方向に移動自在で、
該先端載置部(22)が、該開口(1a) に近接して設けられた該指(3)の基端載置部(13)と協働して、該指(3)を該開口(1a) に臨ませて支持する
ことを特徴とする指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダー。
【請求項2】
該表示手段(P)は、該本体(1)の該移動カバー(2)との相対移動対向面(1b)に、該本体(1)の該移動カバー(2)との相対移動方向に沿って間隔を置いて設けられた溝(12)と、該移動カバー(2)の該本体(1)との相対移動対向面(2b)に設けられた、該溝(12)と係脱自在の弾性突起(T)である請求項1に記載の指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダー。
【請求項3】
該表示手段(P)は、該移動カバー(2)の移動方向に沿って間隔を置いて配置され、該移動カバー(2)の位置に対応して点灯消灯する発光体(5)である請求項1に記載の指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダー。
【請求項4】
該表示手段(P)は、該移動距離を数値で表示する請求項1に記載の指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダー。
【請求項5】
該本体(1)は、該開口(1a)の下に設けられた収容部(1c)に、撮像手段(4)を備えている請求項1、2、3又は4に記載の指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダー。
【請求項6】
指(3)の静脈パターンを利用した認証装置において該指(3)を受け入れるものであって、
本体(1)と、該本体(1)に移動自在に設けられ該本体(1)の撮像用の開口(1a)を開閉する移動カバー(2)とを備え、
該移動カバー(2)は、該開口(1a)の閉鎖傾向を有し、移動方向の移動始まり側端部に該指(3)の先端載置部(22)を有し、該指(3)からの押し力により該開口(1a)を開放する方向に、撮像手段(4)と連動しかつ該撮像手段(4)との相対位置を保って移動自在で、
該先端載置部(22)が、該開口(1a)に近接して設けられた該指(3)の基端載置部(13)と協働して、該指(3)を該開口(1a) に臨ませて支持する
ことを特徴とする指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダー。
【請求項7】
該撮像手段(4)は、該移動カバー(2)と一体になっている請求項6に記載の指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダー。
【請求項8】
該基端載置部(13)は、該指(3)を検知するセンサー(15)を備えている請求項1から7の何れか一つの項に記載の指の静脈パターンを利用した認証装置の指ホルダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−44398(P2007−44398A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−234165(P2005−234165)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【出願人】(501085108)株式会社アイ・ディ・テクニカ (6)
【Fターム(参考)】