説明

指先冷却保冷システム

【課題】化学療法治療を受ける患者の指先への局所冷却負荷を行わせる装置(指先冷却保冷システム)において、従来の電気的冷熱源の一切を不要として、蓄冷剤を用いた、高精度にして簡便かつ長時間の冷却保冷を可能とし、しかも急激な温度変化を緩和させる間接的スペースに装着され、更には、治療中に、必要に応じて一時的な指の出し入れを自由に行わせることのできる指先冷却保冷システムの提供する。
【解決手段】二つ折りケースの外面に外部雰囲気を隔てる高断熱部を有し、その下段内面に、患者の腕からの荒熱を抑制してその指先を上向きに固定させるフィンガー固定部100bと、上段内面に設定の、対流ウォーターパック部10及び高機能蓄冷剤11を具える冷熱圧迫負荷部100aとの組み合た構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学療法(抗がん剤治療)中の副作用爪傷害の防止を目的として使用される指先冷却保冷ドーム型クーラーとそのシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、化学療法(抗がん剤治療)は優れた治療実績をあげている反面、正常な細胞にも強い毒性を示すことが問題となっており、その中でも新生の早い爪母細胞は特に傷害を受けやすい細胞の1つとされ、そのために生じる爪傷害は避けがたい副作用の1つとなっている。この副作用爪傷害に対して手部冷却法による予防法が試みられており、具体的には、手部への冷却負荷によって血管収縮作用により爪母への血流が抑制、また代謝活性が低下することで抗がん剤の爪母へのダメージが抑制できることが知られている。
【0003】
かかる見地に基づき、化学療法(抗がん剤治療)の副作用反応のひとつである爪傷害を防止するために、下記のような手部冷却用の保冷剤グローブが提供されている。また更には、電気的冷熱源を用いた冷却能を有するものも発案されている。
【先行技術文献】
【0004】
【非特許文献】
【非特許文献】Florian Scotte et al,“Multicenter Study of a Frozen Glove to Prevent Docetaxel−Induced Onycholysis and Cutaneous Toxicity of the Hand”,Journal of Clinical Oncology Vol 23,2005
【0005】
【特許文献】
【特許文献】文献1)特開2010−229614 文献2)特表2009−518111
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した従来技術の保冷剤グローブ冷却(非特許文献)の場合、手部を冷却できる時間が短く不安定なことから、中途での煩雑な保冷剤の交換作業の必要性と合わせて、有害反応の抑制効果や緩和効果が十分得られない可能性があった。また、従来技術の保冷剤の必要凍結温度が、通常、設定温より−10℃差を必要とすることから、その有効冷熱確保の為には−30℃の冷凍能力を有する専用冷凍庫が必要となるのに加えて、手部への装着時にその過冷熱(−30℃)が直接手指に接するため、温度変化が急激で非常に冷たく、不快感も強いことから持続性に乏しく、又更には、ミトン形状の手袋内で、手部を、保冷剤によってサンドイッチ状に圧迫固定されることでは、化学療法施行中の手の動作を完全に束縛される等、患者の負担が大きいという問題点もあった。
【0007】
改良保冷剤グローブ冷却(特許文献1)の場合、冷却時間の延長は無論のこと、一般用冷凍庫での凍結を可能・不快な装着時の冷感緩和等、様々な改良が施され、快適性の持続が可能とされているが、しかし、あくまでミトン形状の手袋内で、手部を、保冷剤によって上下からサンドイッチ状に圧迫固定する方式であることに変わりは無く、化学療法施行中の手部の束縛への解放性には乏しい。
【0008】
電気的冷熱源を用いた手部冷却(特許文献2)の場合、冷却時間の延長は無論のこと、より安定的な目標温度維持及び快適性の持続が可能とされているが、しかし、ヒートシンクや環流モーター等で構成される冷却ユニットを用いる重装備品であり、そして、あくまで頭部冷却を主目的とする装置によるオプション的使用であることから、特に一般に向けての汎用性は乏しい。
【0009】
そこで本発明は、上述した問題点の、保冷時間を長く・安定的な目標冷却温度の維持・個人差の装着相違による部分的不完全冷却の抑制・不快な装着時の冷感及び束縛を克服する、上述した改良方法と改良システムの提供を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、高機能蓄冷剤を冷熱源とする、化学療法中の爪傷害防止を目的とする指先部冷却保冷システムであって、二つ折りケースの外面に外部雰囲気を隔てる高断熱部を有し、その下段内面に、患者の腕からの荒熱を抑制してその指先を上向きに固定させるフィンガー固定部(100b)と、上段内面に設定の、対流ウォーターパック部(10)及び高機能蓄冷剤(11)を具える冷熱圧迫負荷部(100a)との組み合わせにより、指先に対して間接的冷熱負荷を加える事により化学療法中の副作用爪傷害の防止・緩和に働きかける構成としたものである。
【0011】
上述した本発明の指先部冷却保冷システムは、前記高機能蓄冷材(11)が、成分調整により温度調節設定を可能とさせ、過冷却を防止した最適温度帯でのより高精度な温度管理を行わせ、また、長時間の温度保持力と軽量化の両立を図ることが好ましい。
【0012】
上述した本発明の指先部冷却保冷システムは、前記対流冷却部(10)の指圧迫部(10d)

その指への接触面にはエンボス加工(10a)が、蓄冷剤への接触面にはカーボン含浸樹脂による高熱伝導プレート(10c)が施されていることが一層好ましい。
【0013】
上述した本発明の指先部冷却保冷システムは、前記二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システム(100)への手の挟み込み操作時においては、指先への圧迫調節を図らせることが好ましく、また、冷却中の手の入れ出しを自由とさせることがより一層好ましい。
【0014】
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。
患者の指が挟み込み圧迫固定されることで行われる爪部の局所冷却法において、フィンガー固定部(100b)と、冷熱圧迫負荷部(100a)との組み合わせによる間接的対流冷熱負荷方式(15)とすることでは、局所での安定的な目標冷却温度の維持を可能にすると伴に、装着時の不快な冷感を緩和し、爽快感・快適性の持続に働きかけるという効果を発揮することができる。
【0015】
また、上記第2の課題解決手段による作用は、高機能蓄冷剤(11)が、成分調整による温度調節設定と長時間の温度保持力を可能とさせることでは、過冷却を防止した最適温度帯でのより安定的な目標冷却温度の維持を可能とすると伴に、中途での煩雑な保冷剤の交換作業を不要とさせ、更には重装備を解き、軽量化に働きかけるという効果を発揮することができる。
【0016】
また、上記第3の課題解決手段による作用は、対流冷却部(10)の一方の指側接地面に、

する指圧迫部(10d)と、もう一方の蓄冷剤側接地面に、カーボン含浸樹脂による高熱伝導プレート(10c)が施されることでは、軽量にして高効率の冷却負荷を可能としながら、目標とする冷熱負荷部以外(指の第二関節以下の手の甲)への過剰冷却の抑制に寄与すると伴に、指の凹凸及び曲面部等への密着を容易として、吸熱効果の向上及び挟み込み時のクッション性(弾力性)を高めるという効果を発揮することができる。
【0017】
上記第4の課題解決手段による作用は、蓄冷剤内蔵ドーム型クーラー(110)が、二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システム(100)の圧迫固定用キャッチクリップ(14a)及びキャッチクリップ用フック(14b)が、挟み込み時の指先圧迫調節を可能とすることにより、個人差からの装着相違による不完全冷却の抑制を図ると伴に、治療中に欲する指動作の、痒い処をかきたい又は本のページを捲りたい等の衝動に対し、冷気の漏出を最小限に防ぎながら容易に行わせるという効果を発揮することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の指先冷却保冷システムによれば、簡単な構造で爪部の冷却による化学療法中の有害反応の防止・緩和に働きかけることができ、手順が複雑になることがなく、また、処理時間が長くても、以下のような効果を奏することができる。
【0019】
本発明の指先冷却保冷システムは、高機能蓄冷剤を冷熱源とした冷却が行われる事から、通常2〜3時間を必要とする化学療法中における冷却に対して中途での煩雑な交換作業を不要とさせ、更には電気的駆動源を用いる冷却装置同様の安定的な目標冷却温度の維持下における有害反応の防止・緩和において十分な冷却効果を発揮するものである。
【0020】
上述した本発明の指先冷却保冷システムは、患者の腕からの荒熱を抑制してその指先を上向きに固定させるフィンガー固定部(100b)と、その指先上に設定される冷熱圧迫負荷部(100a)との組み合わせによる間接的対流冷熱負荷方式とすることでは、局所での安定的な目標冷却温度の維持を可能とし、装着時の不快な冷感緩和を図ると伴に、指への接触部と繰り返し冷蔵庫に入れる冷却部との一線を画した指先冷却保冷システムを提供できる。
【0021】
上述した本発明の指先冷却保冷システムは、指状凹型斜形プレート(13)による指部への集中圧着及びエンボス面により接触されることによってフィット性を高め、個人差からの装着相違による不完全冷却の抑制に働きかけることで、有害反応の防止・緩和においてより確実な冷却効果を発揮するものである。
【0022】
また、本発明の指先冷却保冷システムは、従来の手部冷却技術における指の完全束縛による痒い処もかけない、又は本のページも捲れない等の患者負担に対し、必要に応じて一時的な指の出し入れを自由に行わせ、快適性の持続に働きかけるという効果を発揮することができる。
【0023】
また更に、本発明の指先冷却保冷システムは、特に化学療法中の爪傷害予防への関心が高まりつつあることや、比較的容易に物作りができることと、そのベースとなる高機能蓄冷剤が既に長時間の精密温度管理を必要とされる分野の、血液検体反び機内食等の輸送に採用されており、食品添加物の作用を利用するので安全性の面でも問題がないと思われる等より、その実用化への期待は大きい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の指先冷却保冷システムへの患者の手の挿入方向及び形体の全体を示す平面図である。
【図2】図1の二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システム(100)の開放例による組み立てを示す分解構成図である。
【図3】図2の指状凹型斜形プレート(13)への手の挿入状態を示す断面図である。
【図4】図2のフィンガー固定部(100b)と、冷熱圧迫負荷部(100a)との組み合わせによる間接的対流冷熱負荷方式による冷却例を示す概念図である。
【図5】図2の対流冷却部(10)の指への直接的圧迫部となるエンボス加工接触面(10a)の右手用L字形状を示す平面図である。
【図6】高機能蓄冷剤の温度設定調整毎による温度追従性及び冷却維持時間を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以上のような効果を奏することができる指先冷却保冷システムは、図2の開放平面図に示すように、患者の腕からの荒熱を抑制してその指先を上向きに固定させるフィンガー固定部(100b)と、その指先上に設定される冷熱圧迫負荷部(100a)との2系統の構成を具えたものである。
【0026】
以下、本発明の実施の形態の指先冷却保冷システムにつき、図1〜図5を用いて詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の実施例を示す指先冷却保冷システムの全体構成図、図2〜図5はその詳細な構成を示す模式図である。
【0028】
これらの図1において、100は二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システムで、図は二つ折り部を折たたんだ状態と手が挿入される方行を示す。
【0029】
図2においては、二つ折りを開放した状態によるフィンガー固定部(100b)と、冷熱圧迫負荷部(100a)との2系統の構成毎による詳細な組み立て分解構成の例を示す。
【0030】
図3においては、図2の指状凹型斜形プレート(13)へ挿入された患者の指先を上向きに固定している手の挿入状態及びプレートの断面を示す。
【0031】
また図4においては、本指先冷却保冷システムに於ける、患者の手指への冷却に働く冷熱負荷の状態を示す。
【0032】
このような機能を有する指先冷却保冷システムの使用方法について、図1〜5を参照して説明する。
【0033】
まず、図1状に閉じられている二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システム(100)のサイドの圧迫固定用キャッチクリップ(14a)を開放して冷熱圧迫負荷部(100a)を図2状に起す。
【0034】
続いて、図2状に、高機能蓄冷剤(11)・対流冷却部(10)の順にて、冷熱圧迫負荷部(100a)に設けられた専用のポケットへ配置してスタンバイとする。
尚、かかる高機能蓄冷剤(11)の凍結は、通常の家庭用冷蔵庫同等の冷凍能力にて24時間、対流冷却部(10)の冷却は、通常の家庭用冷蔵庫同等の能力にて24時間が適当とされる。
【0035】
フィンガー固定部(100b)の指状凹型斜形プレート(13)へ患者の手を図3状に入れ、冷熱圧迫負荷部(100a)を倒し、圧迫固定用キャッチクリップ(14a)をキャッチクリップ用フック(14b)に装着し、必要最小限の強さによる圧迫固定を施して、より効果的な冷却温度の維持を図らせる。
【0036】
そして、患者毎の化学療法(抗がん剤治療)の注入時間に応じ、望ましくは抗がん剤投与前15分から、投与実時間60分程度、さらに投与後から15分の計90分程度において患者の指先部上に装着され、その冷熱が爪母へ付加されることにより抗がん剤の有害反応の防止・緩和が図られる。
【0037】
なお、上記、図に説明の前記フィンガー固定部(100b)及び前記冷熱圧迫負荷部(100a)に付いては、これらに限定することなく、目的に合わせて様々な形状及びサイズへの変更が図れる。
【0038】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形および付加が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【基礎実験例】
【0039】
以下に、本発明の指先冷却保冷システムの基盤となる高機能蓄冷剤に関する基礎実験例につき、図6を用いて詳細に説明する。
【0040】
図6、本発明に用いられる高機能蓄冷剤の温度調節毎による温度追従性及び冷却維持時間示すグラフである。
【0041】
これらの図10において、高機能蓄冷剤は+3℃・0℃・−5℃・−10℃・−18℃・−20℃・−25℃・−30℃に成分調整されたもので、以下の条件下によりその温度追従性及び冷却維持時間を示す。
保冷環境:段ボール箱の中に厚さ3cm発砲スチロールを敷きその上に発泡スチロール箱をいれ、その中にさらにミラーマットを2重巻きした袋を入れる。
使用保冷剤:1キロタイプ10枚 計10キロ使用
スチロール箱:外寸 40cm×32.5cm×26.5cm×3cm
【符号の説明】
【0042】
100 二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システム
100a 冷熱圧迫負荷部
100b フィンガー固定部
10 対流冷却部
10a エンボス加工接触面
10b ウォーターパック
10c 高熱伝導プレート
10d 指圧迫部
11 高機能蓄冷剤
12 手首部荒熱抑制プレート
13 指状凹型斜形プレート
14a 圧迫固定用キャッチクリップ
14b キャッチクリップ用フック
15 対流

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高機能蓄冷剤を冷熱源とする、化学療法中の爪傷害防止を目的とした二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システム(100)であって、二つ折りケースの外面に外部雰囲気を隔てる高断熱部を有し、その下段内面に、患者の腕からの荒熱を抑制してその指先を上向きに固定させるフィンガー固定部(100b)と、上段内面に設定の、対流冷却部(10)及び高機能蓄冷剤(11)を具える冷熱圧迫負荷部(100a)との組み合わせにより、指先に対して間接的対流冷熱負荷(15)を加える事を特徴とする、
指先冷却保冷システム。
【請求項2】
前記高機能蓄冷材(11)が、成分調整により長時間での温度調節設定を可能とさせ、過冷却を防止した最適温度帯でのより高精度な温度管理を行わせることを特徴とする、
請求項1に記載の指先冷却保冷システム。
【請求項3】
前記フィンガー固定部(100b)の手首部荒熱抑制プレート(12)が、手の挿入時において支点となる手首から手の平を預けるのに適した形状を有し、その材料が、高熱伝導性素材等(アルミ等)にて製作されることを特徴とする、
請求項1に記載の指先冷却保冷システム。
【請求項4】
前記フィンガー固定部(100b)の指状凹型斜形プレート(13)が、低熱伝導性素材等(樹脂等)の製作にて、手の平から指先にかけて30°程度上向きに設定されることにより、挟み込み時の指先への冷熱接触を安定的且つ集中的に行わせることを特徴とする、
請求項1又は3に記載の指先冷却保冷システム。
【請求項5】
前記二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システム(100)の圧迫固定用キャッチクリップ(14a)及びキャッチクリップ用フック(14b)が、挟み込み時の指先への圧迫調節を可能とすることにより、個人差からの装着相違による不完全冷却の抑制に働きかけることを特徴とする、
請求項1に記載の指先冷却保冷システム。
【請求項6】
また更に、前記二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システム(100)の圧迫固定用キャッチクリップ(14a)及びキャッチクリップ用フック(14b)が、挟み込み時の指先への圧迫調節を可能とすることにより、治療中に欲する指の動作の、痒い処をかく又は本のページを捲る等の衝動に対し、冷気の漏出を最小限に防ぎながら容易に行わせることを特徴とする、
請求項1又は5に記載の指先冷却保冷システム。
【請求項7】
前記二つ折り式挟み込み型指先冷却保冷システム(100)の対流冷却部(10)の指圧迫部(10d)が、親指を基点とする右手はL字型、左手は逆L字型形状に製作されることにより、目標部位以外(指の第二関節以下の手の甲)への過剰冷却の抑制に寄与し、爽快感、快適性の持続に働きかけることを特徴とする、
請求項1又は5・6に記載の指先冷却保冷システム。
【請求項8】
前記対流冷却部(10)の指圧迫部(10d)のエンボス加工接触面(10a)が、個人ごとで異なる指形状の凹凸及び曲面部等への密着を容易として、吸熱効果の向上を図ると伴に挟み込み時のクッション性(弾力性)をも高めることを特徴とする、
請求項1又は5〜7に記載の指先冷却保冷システム。
【請求項9】
前記対流冷却部(10)のウォーターパック(10b)が、高機能蓄冷蓄冷剤(11)との間にもたらす間隙での水による間接的対流冷却(15)により、効果的かつ安定的な冷却を可能にすると伴に、挿入時の急激な指の温度低下の防止を図り、快適性に働きかけることを特徴とする、
請求項1・5〜8のいずれかに記載の指先冷却保冷システム。
【請求項10】
前記対流冷却部(10)の高熱伝導プレート(10c)が、カーボン含浸樹脂により製作されることにより、蓄冷剤からの冷熱を効率よくウォーターパック(10b)内に伝導させると伴に、軽量化に働くことを特徴とする、
請求項1又は5〜9に記載の指先冷却保冷システム。
【請求項11】
また前記対流冷却部(10)が前記高機能蓄冷剤(11)との二層の組み合わせ構造によって形成されることでは、異なる温度帯(冷臓温度)での予備冷却における高機能蓄冷剤(11)との組み合わせ操作を可能とし、高機能蓄冷剤(11)の消耗の抑制に寄与すると伴に、最適温による即時の冷却負荷の実施に働くことを特徴とする、
請求項1又は5〜10のいずれかに記載の指先冷却保冷システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−166019(P2012−166019A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−22491(P2012−22491)
【出願日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【出願人】(392022260)
【Fターム(参考)】