説明

挿し絵クイズ

【課題】挿し絵が読者に小説の主人公や登場人物、場面を独自にイメージすることを妨げないように、挿し絵を小説に関連付け可能で、作成に特殊な技術や技能を必要としない挿し絵を可能とする。
【解決手段】新聞や雑誌などに連載する小説や単行本の挿し絵として、小説ごとに決めた法則に従って文字や数字、図柄を掲載し、その法則を読者に当ててもらうクイズを出題する。小説を読むだけででなく、クイズを解く楽しさを加え、小説に付加価値を加える。出題するクイズの法則も無数に作れるため、さまざまな小説の挿し絵が簡単に作成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新聞などの連載小説や単行本の挿し絵に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の連載小説の挿し絵は、小説の内容に沿ったイラスト等を掲載している。物語の1場面を視覚的にも楽しませる効果があり、実用上十分であった。
【0003】
しかし、読者自身が主人公や登場人物、場面を想像し楽しむという小説本来の部分を阻害する恐れがある。
【0004】
挿し絵を掲載しない場合、文章だけを紙面に掲載すると、レイアウトなど特徴をつけにくくなるほか、文章だけの紙面面積が大きくなれば、紙面全体の視覚的印象が悪くなる可能性があるなどの問題があった。
【0005】
この改善策として、各回の最初の1文字目や段落の最初の1文字目を大きく掲載する方法など、小説のストーリーとは直接関係ない挿し絵を掲載する方法があるが、これは単にレイアウトや視覚的印象を対象にしたものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、小説のストーリーとは直接関係ない挿し絵をその小説と関連付け、連載小説の読者が挿し絵でも楽しめるようにする点である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、小説を読むことによって、法則を見つけ出すクイズを、挿し絵(文字や数字、図柄)を通して行うことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の挿し絵クイズは、連載小説を読み続けることによって正解が導かれるという利点のほか、読者にはストーリーとクイズの2つの要素を楽しめる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
物語に関係なく挿し絵を小説に関連付けできるため、読者に小説の主人公や登場人物、場面を独自にイメージすることを妨げず、小説を読むことに加えクイズを楽しむ挿し絵を実現した。挿し絵作成においても特殊な技術や技能を必要としないため、コストダウンが図れる。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明挿し絵の1掲載例で、図上が連載1回目、図下が連載2回目である。
【0011】
連載1回目の挿し絵「見」は文章の最後から1番目の漢字で、2回目の挿し絵「模」は最後から2番目にある漢字だ。このように、3回目は最後から3番目の漢字で挿し絵を作成し以後、連載小説最終回まで同様の法則で挿し絵を作成、掲載していく。掲載回数が増え、漢字が文章の先頭までいった場合は、また文章の最後に漢字に戻り回数を数えていく。図1の上、1回目の小説を120回目の掲載に置き換えると「小」が120回目の挿し絵となる。この法則がクイズの解答となる。
【0012】
解答の正解率が低い場合など、[0011]の法則を例にすると「掲載回数」「最後から」などのヒントを掲載することで、正解率を高めることができる。また、章ごとに違う法則で出題すれば1つの小説に対して複数のクイズを出題できるほか、少ない連載回数で正解の解答が多数寄せられた場合、そのクイズを終了し同様に違う法則で改めてクイズを出題することが可能。
【0013】
クイズの解答となる法則は[0011]の例が文章の最後から漢字を掲載回、数える法則だが、逆に文章の最初から数える場合や、掲載回の1段落目や2段落目など最初に決めた段落の最初や最後から数える場合や、掲載回数が奇数の場合、最初から数え、偶数の場合、最後から数える場合のほか、ひらがなやカタカナなども含めた法則など多種多様な法則を作ることができ、小説のストーリーに関係なく、その小説を読むまたは見ることで、法則を導く挿し絵をクイズとして出題することが、本発明に類する。
【0014】
挿し絵も漢字のほか、法則に当てはまる漢字などの画数を数字で表したり、漢字や文字の意味を図柄で表した挿し絵を掲載するなどさまざまなバリエーションが可能。
【0015】
また、単行本などの場合も、1ページごとや、見開きページごとなどの範囲を設定することで、本発明の挿し絵クイズが行える。
【産業上の利用可能性】
【0016】
新聞や雑誌、フリーペーパーなどに連載する小説や単行本等に安易に挿し絵を掲載することができ、加えてクイズを読者が楽しむことができる。旧作や著作権が消滅した作品等を再び発刊する際にも新たな付加価値を加えるツールとして適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】挿し絵クイズの掲載例を示した図である。(実施例1)
【符号の説明】
【0018】
1 連載第1回目の挿し絵クイズ掲載例
2 連載第2回目の挿し絵クイズ掲載例





【特許請求の範囲】
【請求項1】
新聞や雑誌などに連載する小説や単行本の挿し絵として、個々の小説ごとに決めた法則に従って文字や数字、図柄を掲載し、その法則を読者に当ててもらうクイズを出題する。小説を読むだけででなく、クイズを解く楽しさを加え、小説に付加価値を加える。出題するクイズの法則も無数に作れるため、さまざまな小説の挿し絵が簡単に作成できる。

【図1】
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【公開番号】特開2007−125272(P2007−125272A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−321778(P2005−321778)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【出願人】(305052090)株式会社内外総合通信社 (2)