説明

掃除具

【課題】清掃用部材に塗布する液状体の塗布量を制御できるとともに、簡易な作業で清掃用部材に液状体を塗布することが可能な掃除具を提供する。
【解決手段】底面に清掃用部材を取り付け可能なヘッド部と、ヘッド部の天面に連結された柄と、を備える掃除具であって、柄は、中空の管状部材で形成され、中空部分に液状体を注入可能な注入口と、中空部分と連通され、底面に設けられた開口部と、を備え、ヘッド部は、柄との連結部分において、柄の開口部の開閉状態を制御するための制御弁と、制御弁の開閉操作を行うための操作部と、開口部から流出した液状体を底面に装着された清掃用部材に誘導する誘導部と、を備える。操作部により制御弁の開操作がなされると、柄の開口部が閉状態から開状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、清掃用部材を取り付け可能なヘッド部に、使用者が握るための柄を連結させ、床面の汚れや埃などを払拭して除去することができるようにした掃除具が知られている。このような掃除具において、床面の清掃やワックスがけを行う場合、ヘッド部に取り付けた清掃用部材に水や洗剤、ワックスといった液状体を塗布する必要がある。
【0003】
一般に、清掃用部材に液状体を塗布するには、液状体を入れた容器を用意してその容器内に清掃用部材が取り付けられたヘッド部を浸す作業が行われる。この場合、液状体を塗布した当初は液状体が多量に塗布された状態となる一方、清掃作業を進めるにつれて塗布された液状体の量が少なくなるため、清掃作業の各段階で液状体の塗布量にムラが生じていた。
【0004】
上記課題に対応したものとして、例えば、液状体を一時的に貯留可能に形成された保持部材によりヘッド部を包み込んで装着する掃除具が開示されている(例えば、特許文献1参照)。上記掃除具によれば、液状体を保持部材に塗布した際に液状体が保持部材に一時的に貯留され、保持部材を介して清掃用部材に液状体が徐々に浸透されることとなるため、清掃作業の各段階において、液状体の塗布量を均一化することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−309881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記掃除具の場合、保持部材を介して清掃用部材に液状体が徐々に浸透されるので、清掃用部材に液状体を塗布する塗布量を制御することができないとともに、保持部材に液状体を塗布する場合には、従来のように液状体を入れた容器を用意して保持部材が装着されたヘッド部を浸す作業が必要となるため、非常に手間が掛かっていた。
【0007】
本発明は、清掃用部材に塗布する液状体の塗布量を制御できるとともに、簡易な作業で清掃用部材に液状体を塗布することが可能な掃除具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、底面に清掃用部材を取り付け可能なヘッド部と、前記ヘッド部の天面に連結された柄と、を備える掃除具であって、
前記柄は、中空の管状部材で形成され、中空部分に液状体を注入可能な注入口と、中空部分と連通され、底面に設けられた開口部と、を備え、
前記ヘッド部は、前記柄との連結部分において、前記柄の前記開口部の開閉状態を制御するための制御弁と、前記制御弁の開閉操作を行うための操作部と、前記開口部から流出した液状体を前記底面に装着された前記清掃用部材に誘導する誘導部と、を備え、
前記操作部により前記制御弁の開操作がなされると、前記柄の前記開口部が閉状態から開状態となることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の掃除具において、前記操作部は、
前記制御弁に連結されるとともに、前記ヘッド部の天面から上方に突出した状態で設けられ、下方に押圧操作可能な押圧部材と、
一端が前記制御弁の下面に取り付けられ、他端が前記ヘッド部の底面に取り付けられ、前記制御弁を上方向に付勢する弾性部材と、を備え、
前記押圧部材が下方に押圧されると、前記押圧部材に連動して前記制御弁が下方へと押し込まれ、前記柄の前記開口部が開状態となることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の掃除具において、前記誘導部は、
一端が前記弾性部材の他端と連結された板状部材と、
前記板状部材の下面に当接するように前記ヘッド部の底面上に設けられ、前記液状体を吸収するとともに圧力により吸収した液状体を放出する液吸収部材と、を備え、
前記押圧部材が下方に押圧されると、前記押圧部材の押圧操作に連動して前記板状部材が下方へと押し込まれ、前記板状部材に当接された前記液吸収部材が下方に押圧されることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の掃除具において、前記操作部は、
一端が前記制御弁の回動軸と連結され、他端が前記ヘッド部の天面上を突出したレバーと、当該レバーの回動軸に取り付けられ、前記開口部が閉状態となるように前記制御弁を付勢する弾性部材と、を備え、
前記レバーの操作に連動して、前記レバーと連結された回動軸を中心に、前記制御弁の他端が下方へと回動し、前記柄の前記開口部が開状態となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、制御弁を操作することで、柄の開口部が閉状態から開状態となるため、柄の中空部分に注入された液状体をヘッド部内に流出させ、ヘッド部の誘導部を介して清掃用部材に液状体を塗布することができる。従って、制御弁の開閉状態を制御することで、清掃用部材に塗布する液状体の塗布量を制御できるとともに、操作部の操作という簡易な作業で清掃用部材に液状体を塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態に係る掃除具1の外観斜視図である。
【図2】掃除具1の底面部14について示した図である。
【図3】柄20の内部構造について示した側面断面図である。
【図4】掃除具1の内部構造について示した側面断面図である。
【図5】掃除具1における洗浄液40の塗布動作について示した側面断面図である。
【図6】第1実施形態に係る掃除具1の変形例について示した図である。
【図7】第2実施形態に係る掃除具2の外観斜視図である。
【図8】底面部14の変形例について示した図である。
【図9】柄20の変形例について示した側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
(第1実施形態)
図1に示すように、第1実施形態に係る掃除具1は、床の汚れや埃などを払拭して除去するための清掃用部材としての清掃シート30を取り付け可能なヘッド部10に、使用者がヘッド部10を操作するために握る柄20が連結されて構成されている。
【0016】
ヘッド部10は、箱状部材で形成され、内部が中空となっている(図4参照)。ヘッド部10の天面部11には、清掃シート30の端部を固定するための固定部12,12が設けられており、ヘッド部10に清掃シート30を取り付けることができるようになっている。具体的には、底面部14に清掃シート30をあてがい、底面部14からはみ出した部分の清掃シート30を天面部11に折り返し、天面部11上に設けられた固定部12,12に挟み込むことで取り付ける。なお、清掃シート30の取り付け方法については特に制限はなく、底面部14に取り付け可能であればいかなる方法であってもよい。
また、下方に押圧操作可能な押圧部材13が、天面部11上を突出した状態となっている。この押圧部材13は、後述する弾性部材(バネ17)とともに、後述する制御弁16の開閉操作を行うための操作部として機能する(図4参照)。
【0017】
ヘッド部10の底面部14には、図2に示すように、6つの円形孔15…が形成されている。詳しくは後述するが、この円形孔15…を通じて、ヘッド部10の内部から洗浄液40が外部に向けて流出するようになっている(図5参照)。即ち、この円形孔15…は、後述する柄20の開口部20bから流出した洗浄液40を底面部14に装着された清掃シート30に誘導する誘導部として機能する。
【0018】
柄20は、中空の円管状部材で形成され、天面部11の略中央に設けられた連結部21で、ヘッド部10と回動自在に連結されている。また、柄20は、中空部分に液状体である洗浄液40を注入可能な注入口20a(図1参照)と、中空部分と連通され、底面に設けられた開口部20bと、を備える(図4,5参照)。
柄20の内部は、図3に示すように、内筒22と、内筒22の外周に形成された外筒23と、に仕切られることで二重構造を成しており、内筒22、外筒23とも中空となっている。本実施形態では、内筒22の中空部分に洗浄液40を注入し、貯留することができるように構成されている。なお、洗浄液40の注入方法については特に制限はなく、洗浄液40を内筒22に注入可能であればいかなる方法であってもよい。例えば、柄20の天井部分を開口状態とし、当該開口された部分を注入口20aとして、洗浄液40を注入するようにしてもよい。
【0019】
ヘッド部10の内部には、図4に示すように、柄20とヘッド部10との連結部分(連結部21)において、柄20の開口部20bの開閉状態を制御するための制御弁16と、一端が制御弁16の下面に取り付けられ、他端がヘッド部10の底面部14に取り付けられ、制御弁16を上方向に付勢するバネ17と、が備えられている。柄20の開口部20bは、通常時、バネ17により上方向に付勢された制御弁16により蓋をされた状態(閉状態)となっており、内筒22に注入された洗浄液40を貯留することができるようになっている。また、制御弁16の上面に連結された押圧部材13は、ヘッド部10の天面部11を挿通し、上方に突出した状態となっている。なお、弾性を有する部材(弾性部材)であれば、バネ17の代わりにいかなる部材を用いてもよい。
【0020】
次に、本実施形態に係る掃除具1における洗浄液40の塗布動作について説明する。
まず、使用者は、ヘッド部10に清掃シート30が取り付けられた状態で、天面部11上に突出した押圧部材13を下方に押圧する。押圧部材13が下方に押圧されると、図5に示すように、押圧部材13に連動して制御弁16が下方へと押し込まれ、柄20の開口部20bの閉状態が解除される。
【0021】
柄20の開口部20bが開口状態となると、柄20の内筒22に貯留されていた洗浄液40がヘッド部10の内部へと流れ出し、底面部14に形成された円形孔15…から外部に向けて流出する。これにより、ヘッド部10の底面部14に取り付けられた清掃シート30に洗浄液40を塗布することができる。
【0022】
このように、第1実施形態に係る掃除具1は、中空部分に洗浄液40を注入可能な注入口20aと、中空部分と連通され、底面に設けられた開口部20bと、を備える柄20とヘッド部10との連結部分において、柄20の開口部20bの開閉状態を制御するための制御弁16と、制御弁16の開閉操作を行うための操作部(押圧部材13、バネ17)と、開口部20bから流出した洗浄液40を底面部14に装着された清掃シート30に誘導する誘導部(円形孔15…)と、を備えたことにより、操作部により制御弁16の開操作がなされると、柄20の開口部20bが閉状態から開状態となるため、柄20の中空部分に注入された洗浄液40をヘッド部10内に流出させ、ヘッド部10の底面部14に形成された円形孔15…からヘッド部10外に流出させることができることとなり、操作部の操作という簡易な作業で清掃シート30に洗浄液40を塗布することができる。また、操作部により制御弁16の開閉状態を制御することで、清掃シート30に塗布する洗浄液40の塗布量を制御することができる。
【0023】
また、第1実施形態に係る掃除具1は、制御弁16に連結されるとともに、ヘッド部10の天面部11から上方に突出した状態で設けられ、下方に押圧操作可能な押圧部材13と、一端が制御弁16の下面に取り付けられ、他端がヘッド部10の底面部14に取り付けられ、制御弁16を上方向に付勢するバネ17と、を備え、押圧部材13が下方に押圧されると、押圧部材13に連動して制御弁16が下方へと押し込まれ、柄20の開口部20bが開状態となるので、押圧部材13の押圧操作という簡易な作業で清掃シート30に洗浄液40を塗布することができる。
【0024】
(変形例)
次に、第1実施形態に係る掃除具1の変形例について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付すこととし、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0025】
変形例に係る掃除具1のヘッド部10の内部には、図6に示すように、一端が制御弁16の下面に取り付けられたバネ17の他端と連結された板状部材18と、板状部材18の下面に当接するように底面部14上に設けられ、洗浄液40を吸収するとともに圧力により吸収した洗浄液40を放出するスポンジ状の液吸収部材19と、が備えられている。この板状部材18及び液吸収部材19は、円形孔15…とともに、柄20の開口部20bから流出した洗浄液40を底面部14に装着された清掃シート30に誘導する誘導部として機能する。
【0026】
変形例に係る掃除具1において、使用者により押圧部材13が下方に押圧されると、第1実施形態と同様に押圧部材13に連動して制御弁16が下方へと押し込まれ、柄20の開口部20bの閉状態が解除される。
【0027】
柄20の開口部20bが開状態となると、柄20の内筒22に貯留されていた洗浄液40がヘッド部10の内部へと流れ出し、底面部14上に設けられた液吸収部材19に吸収される。同時に、上記使用者による押圧部材13の押圧操作に連動して板状部材18が下方へと押し込まれ、板状部材18に当接された液吸収部材19が下方へと押圧される。即ち、洗浄液40を吸収した液吸収部材19が押圧されることで、液吸収部材19から洗浄液40が染み出し、底面部14に形成された円形孔15…から外部に向けて流出する。これにより、ヘッド部10の底面部14に取り付けられた清掃シート30に洗浄液40を塗布することができる。
【0028】
このように、変形例に係る掃除具1は、一端がバネ17の他端と連結された板状部材18と、板状部材18の下面に当接するようにヘッド部10の底面部14上に設けられ、洗浄液40を吸収するとともに圧力により吸収した洗浄液40を放出する液吸収部材19と、を備え、押圧部材13が下方に押圧されると、押圧部材13の押圧操作に連動して板状部材18が下方へと押し込まれ、板状部材18に当接された液吸収部材19が下方に押圧されるので、清掃シート30に洗浄液40を塗布することができる。特に、スポンジ状の液吸収部材19が吸収した洗浄液40を液吸収部材19全体から染み出させることとなり、清掃シート30の全体に満遍なく洗浄液40を塗布させることができるので、より効果的である。
【0029】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る掃除具2について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付すこととし、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0030】
第2実施形態に係る掃除具2には、図7(a)に示すように、略棒状の部材で形成され、一端が制御弁52の回動軸と連結され、他端がヘッド部10の天面部11上を突出したレバー50と、当該レバー50の回動軸に取り付けられ、開口部20bが閉状態となるように制御弁52を付勢する弾性部材51と、弾性部材51を介してレバー50の一端と連結され、柄20の開口部20bの開閉状態を制御するための制御弁52と、が備えられている。このレバー50及び弾性部材51は、制御弁52の開閉操作を行うための操作部として機能する。
【0031】
柄20の開口部20bは、通常時、制御弁52により蓋をされた状態(閉状態)となっており、内筒22に注入された洗浄液40を貯留することができるようになっている。なお、弾性部材51の構成については、レバー50を操作することで制御弁52による柄20の開口部20bの開閉状態を制御可能であればいかなる構成であってもよいが、図7(a)に示す閉状態の際に、レバー50の誤操作を防止すべく、レバー50の位置を固定(ロック)する構成とすることが好ましく、例えばねじりコイルばねにより制御弁52を付勢する構成が好ましい。
【0032】
第2実施形態に係る掃除具2において、使用者によりレバー50が内側方向(図中矢印方向)に操作されると、図7(b)に示すように、レバー50の操作に連動して、レバー50と連結された回動軸を中心に、制御弁52の他端が下方へと回動し、柄20の開口部20bの閉状態が解除される。
【0033】
柄20の開口部20bが開口状態となると、柄20の内筒22に貯留されていた洗浄液40がヘッド部10の内部へと流れ出し、底面部14に形成された円形孔15…から外部に向けて流出する。これにより、ヘッド部10の底面部14に取り付けられた清掃シート30に洗浄液40を塗布することができる。
【0034】
このように、第2実施形態に係る掃除具2は、一端が制御弁52の回動軸と連結され、他端がヘッド部10の天面部11上を突出したレバー50と、当該レバー50の回動軸に取り付けられ、開口部20bが閉状態となるように制御弁52を付勢する弾性部材51と、を備え、レバー50の操作に連動して、レバー50と連結された回動軸を中心に、制御弁52の他端が下方へと回動し、柄20の開口部20bが開状態となるので、レバー50の操作という簡易な作業で清掃シート30に洗浄液40を塗布することができる。
【0035】
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0036】
例えば、上記実施形態では、図2に示したように、底面部14に6つの円形孔15…を各孔が等間隔となるように形成しているが、これに限定されるものではない。例えば、図8(a)〜(c)に示すように、底面部14に取り付けられた清掃シート30の全体に満遍なく洗浄液40が塗布される構成であれば、いかなる配置を行ってもよい。また、孔の個数や形状についても特に制限はなく、清掃シート30の全体に満遍なく洗浄液40が塗布される構成であれば、いかなる構成としてもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、柄20の内筒22に洗浄液40を貯留する構成としているが、これに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、柄20の外筒23に洗浄液40を貯留する構成としてもよい。なお、洗浄液40の注入方法については特に制限はなく、洗浄液40を外筒23に注入可能であればいかなる方法であってもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、内筒22、外筒23とも中空となるように構成しているが、これに限定されるものではなく、洗浄液40を注入して貯留する方のみが中空となるように構成してもよい。
また、内筒22、外筒23に、それぞれ異なる液状体を注入する構成としてもよい。これにより、例えば、液状体を塗布する直前に、内筒22に注入された液状体及び外筒23に注入された液状体を混ぜ合わせることで効果を発揮するような液状体に対しても、本発明を適用することが可能となる。
さらに、内筒22用、外筒23用と、個別に制御弁を設けるようにし、操作部の操作により、各制御弁の開閉操作を制御できる構成としてもよい。これにより、使用者の用途に応じて、内筒22に注入された液状体と外筒23に注入された液状体とを使い分けることが可能となる。
【0039】
また、上記実施形態では、清掃用部材として清掃シート30を例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、多数本のパイルを植毛した部材等を用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、液状体として洗浄液40を例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、水や洗剤、ワックス等を用いるようにしてもよい。
【0040】
その他、掃除具を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0041】
1,2 掃除具
10 ヘッド部
11 天面部
12 固定部
13 押圧部材
14 底面部
15 円形孔
16,52 制御弁
17 バネ(弾性部材)
18 板状部材
19 液吸収部材
20 柄
20a 注入口
20b 開口部
21 連結部
22 内筒
23 外筒
30 清掃シート(清掃用部材)
40 洗浄液(液状体)
50 レバー
51 弾性部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面に清掃用部材を取り付け可能なヘッド部と、前記ヘッド部の天面に連結された柄と、を備える掃除具であって、
前記柄は、中空の管状部材で形成され、中空部分に液状体を注入可能な注入口と、中空部分と連通され、底面に設けられた開口部と、を備え、
前記ヘッド部は、前記柄との連結部分において、前記柄の前記開口部の開閉状態を制御するための制御弁と、前記制御弁の開閉操作を行うための操作部と、前記開口部から流出した液状体を前記底面に装着された前記清掃用部材に誘導する誘導部と、を備え、
前記操作部により前記制御弁の開操作がなされると、前記柄の前記開口部が閉状態から開状態となることを特徴とする掃除具。
【請求項2】
前記操作部は、
前記制御弁に連結されるとともに、前記ヘッド部の天面から上方に突出した状態で設けられ、下方に押圧操作可能な押圧部材と、
一端が前記制御弁の下面に取り付けられ、他端が前記ヘッド部の底面に取り付けられ、前記制御弁を上方向に付勢する弾性部材と、を備え、
前記押圧部材が下方に押圧されると、前記押圧部材に連動して前記制御弁が下方へと押し込まれ、前記柄の前記開口部が開状態となることを特徴とする請求項1に記載の掃除具。
【請求項3】
前記誘導部は、
一端が前記弾性部材の他端と連結された板状部材と、
前記板状部材の下面に当接するように前記ヘッド部の底面上に設けられ、前記液状体を吸収するとともに圧力により吸収した液状体を放出する液吸収部材と、を備え、
前記押圧部材が下方に押圧されると、前記押圧部材の押圧操作に連動して前記板状部材が下方へと押し込まれ、前記板状部材に当接された前記液吸収部材が下方に押圧されることを特徴とする請求項2に記載の掃除具。
【請求項4】
前記操作部は、
一端が前記制御弁の回動軸と連結され、他端が前記ヘッド部の天面上を突出したレバーと、当該レバーの回動軸に取り付けられ、前記開口部が閉状態となるように前記制御弁を付勢する弾性部材と、を備え、
前記レバーの操作に連動して、前記レバーと連結された回動軸を中心に、前記制御弁の他端が下方へと回動し、前記柄の前記開口部が開状態となることを特徴とする請求項1に記載の掃除具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−115347(P2012−115347A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−265859(P2010−265859)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】