説明

排出冷却式光源を備えた光学式パーティクルセンサ

本発明は、センサ内部の強力な光源を受動的に冷却し、それによって追加の電力を必要とせずに光源の寿命を延ばすことができるパーティクルセンサに関する。このセンサは、光源と、サンプルチャンバ内を流れているサンプル流体との光学的な相互作用によって、サンプル流体中のパーティクルを検出する。サンプルチャンバを出るサンプル流体は、光源との熱的接触に向けられ、それによって光源を冷却する。光源との熱的接触に入ってきたサンプル流体はセンサから連続的に取り除かれて、光源が十分に冷却されることを確実にする。光源とサンプル流体との熱的接触を容易にするために、プレナム、ヒートシンク、及び気流キャビティを含む様々な要素が用いられる。パーティクルセンサ内部の1つ又は複数の熱生成装置を冷却する関連方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本願は、米国特許法(35U.S.C.)第119条(e)に基づき、2007年3月23日出願の米国特許仮出願第60/896,649号明細書の利益を主張する。
【発明の背景】
【0002】
[0002]本発明は、一般に光学式パーティクル検出の分野に属し、光学式パーティクルセンサで用いられる光源を冷却するシステム及び方法を提供する。本発明の冷却システムは、センサ内部のレーザなどの光源の動作寿命を大幅に延ばし、相対的に安価で簡単に光学式パーティクルセンサに組み込まれる。
【0003】
[0003]光学式パーティクルセンサ及び光学式パーティクルカウンタは、プロセスで用いられる材料の純度が連続的に監視されることが重要である様々な産業用途において有用である。例えば、半導体及び他のクリーンルーム環境において、又は無菌で純粋な製造を必要とする産業(例えば製薬業界)においては、最終製品を製造するために用いられる材料流体を連続的に監視して、十分な純度を確保し、並びに流体中に浮遊するどんな不要パーティクルも許容差範囲内にあることを確実にするようにする。これは流体が不要パーティクルに汚染された場合にこれを迅速に識別するのに特に有利であり、その結果プロセスを早い段階で停止させ、それによって無駄な欠陥品の製造を避けることができる。
【0004】
[0004]パーティクル監視センサの重要性は、この装置の連続的継続的な改善及び開発により信頼性及び処理量を向上させて、より小さいサイズのパーティクルの検出及び特徴付けを可能にしようとする動きがあることで見て取れる。特に、パーティクル測定装置及びパーティクルセンサはますます高度になり、より高い流体サンプリングレート(例えば、1CFM及びそれ以上)でサブミクロンのパーティクルを検出できるようになっている。この改善は、少なくとも一部には、分析対象のサンプルに強い放射力を送ることができるレーザダイオード及びダイオードアレイなどのより強力な光源を組み込んだ結果である。しかし、強い放射力でサンプルを照射する光源は、相当量の熱も発生させる。研究により、動作温度が約10℃下がるごとにレーザの動作寿命が2倍になることが指摘されている。したがって、高エネルギー光源を備えた光学式パーティクルカウンタがクリーンルーム製造プロセスに合う方法で熱的に管理されることがきわめて重要である。光源の寿命を延ばすことによって、単に光源の取換えを避ける以上に、コスト削減が可能になる。光源の寿命がより長くなると、プロセスの信頼性が増し、プロセスの停止時間が短縮される。これらの利点は、センサ内の光源又はセンサ全体を取り換えるときに必要とされる不要なキャリブレーションを避けることによって得られる。さらに、パーティクルカウンタ内の光源を効果的に冷却することによって、より信頼できる光出力を提供し、それによってノイズを低減させ、検出を向上させる。本発明の熱管理及び制御は、改良された測定装置の能力及び信頼性をもたらす。
【0005】
[0005]パーティクルカウンタ内の光源用に一般に用いられる冷却機構は、たいてい相当量の電力を必要とする能動的な熱電冷却を含む。例えば、レーザダイオードから1.6Wのレーザ出力を送るために13Wのエネルギーを必要とするパーティクルセンサでは、レーザを20℃デルタ温度に冷却するために、全13Wのうち約7Wを必要とする(米国特許出願公開第2006/0038998号明細書)。サンプル流体は、光源と、サンプルチャンバ内のサンプルとの間の光学的連通に関連する開口要素を冷却するために用いられてきたが(米国特許出願公開第2006/0038998号明細書)、排出サンプル流体の流れは、光源を直接に冷却するためには用いられてこなかった。光学式パーティクルセンサ内の光源の温度を制御するための他の戦略は、ヒートシンク、動力による冷却システム(米国特許第6690696号、第6091494号、第5134622号明細書)及び強制空気システム(米国特許第5,029,335号明細書)の使用を含め、排出流体とは異なる様々な装置構成要素の使用を含む。
【0006】
[0006]当技術分野で他に必要なことは、クリーンルームでの製造及び高純度設定に共通のある製造プロセス(例えば、半導体製造又は製薬)に関連するパーティクル測定装置に関する。このようなクリーンルームでは、測定機器への接近が監視対象の環境に対し重大な汚染源に決してならないために、ケース開口が最小であることが必要である。さらに、ケース開口を最小化することによって、パーティクルセンサの浄化及び汚染除去を含む生物学的浄化及びルーム汚染除去が、より容易になる。したがって、エンクロージャファンなどの標準的な冷却技術は、これらの用途には不適当である。本発明は、十分な冷却を供給することができ、また、これらの汚染問題の傾向がない冷却機構の当技術分野での必要性に対処する。
【0007】
[0007]光源による熱発生の問題は、一般に認められ(例えば、米国特許第6091494号、第5029335号、第6690696号明細書)、したがって、一般にこれらの光源と共に熱放散手段が与えられる。しかし、利用可能な解決策は、複雑であること、費用がかかること、望ましくない追加エネルギーの必要性があることのうちの1つ又は複数の制約を受け、即ち本発明によるパーティクルセンサに適合しない。パーティクルセンサは、光源と相互作用するサンプルチャンバを相対的に低温のサンプル流体が流れることに起因する多少の残留冷却作用を有することできるが、これらは光源を十分に冷却できないという制約がある。したがって、それらのセンサは、過度な光源動作温度を避けるために、一般に能動的な冷却機構を必要とする。
【0008】
[0008]前述の説明から理解されるように、熱的に制御される光源を有する光学式パーティクルセンサ、特に延長された動作寿命を示す冷却光源を有する光学式パーティクルセンサが必要とされる。さらに必要なのは、相当な追加電力の入力を必要としないこれらのセンサの熱的制御を行うためのシステムである。さらに、これらの検出システムにおける熱的制御は、甚だしく過度の追加設計及び費用を要することなく現在使用中の光学式パーティクルセンサに容易に組み込まれるべきである。
【発明の概要】
【0009】
[0009]本発明は、光学式パーティクルセンサ又は検出システム内の1つ又は複数の熱生成要素を冷却するシステム及び方法を提供する。本発明の方法及びシステムは、光学式パーティクルセンサの領域を介して導かれる排出されたサンプル流体を用いて、冷却など、選択された装置構成要素の効果的な熱管理を行う。例えば、いくつかの実施形態で、光学式パーティクルセンサからの排出流体は、光源などの熱生成要素と熱的に接触する。本発明では、排出流れに対する熱エネルギーの伝達を用いて選択熱生成装置構成要素を冷却して、その動作温度を低下させ、それによって、これらの構成要素の動作寿命及び性能を強化する。続いて、熱生成要素(複数可)と熱的に接触する排出サンプル流体を光学式パーティクルセンサから取り除いて、熱を放散させ、検出システムの熱管理を行う。
【0010】
[0010]本発明の冷却戦略は、パーティクルセンサ内に導かれたサンプル流体と、検出システムの1つ又は複数の熱生成要素との間の温度差を利用して、対象となる装置構成要素を冷却する。具体的には、熱生成要素の冷却は適宜受動的であり、それによって、熱電冷却装置など能動的な電力消費の冷却装置の必要性を最小化又は回避する。本発明のシステム及び方法は、低電圧及び低電流のDCバッテリで作動するセンサを含めて、工場統合監視システムの一部をなす光学式パーティクルセンサなど、低電力消費が有利である用途に特によく適している。
【0011】
[0011]センサシステム内の光源を冷却するための、流体構造と組み合わせた基本的なパーティクルセンサ構成が本明細書に開示される。一実施形態で、流れているサンプル流体が光学的分析のためにサンプルチャンバ内に導かれる。サンプルチャンバ内でサンプルが光学的に分析された後、サンプル流体は取り除かれ、熱生成光源要素との熱的接触を確立するように選択された1つ又は複数の特定の流体経路に沿って循環する。一態様で、熱生成装置を冷却するために、実質的にすべてのサンプル流体が用いられる。別の態様では、熱生成装置を冷却するためにサンプル流体の一部のみが用いられ、例えば冷却用に必要とされないサンプル流体の一部が環境に排出される。或いは、サンプル流体の第1の部分が第1の熱生成装置を冷却するように向けられ、サンプル流体の第2の部分が第2の熱生成装置を冷却するように向けられる。或いは、複数の熱生成装置が、動作条件及び動作温度に応じて、必要により、サンプル流体の実質的にすべてか、又はサンプル流体の一部など、サンプル流体の単一の流れ経路によって順次冷却される。熱的接触を確立するのに有用な流体構造は、プレナムチャンバ、気流キャビティ、及び適宜にヒートシンク構造、又はこれらの組合せを含むが、これらに限定されるものではない。光源の温度より低い温度の循環排出サンプル流体がもたらす熱伝達は、いかなる追加の電力又は複雑な装置構成も必要とせずに光源を冷却する。したがって、本発明は、動作温度を低下させることによってパーティクルセンサ内の光源寿命を最大限にするための、巧妙で、用途が広く、信頼性のある機構を提供する。
【0012】
[0012]一実施形態で、本発明は、流体サンプル中のパーティクルを検出する光学式パーティクルセンサシステムを提供する。センサは、流体サンプルの流れを受け取るための入口オリフィス、及びサンプルチャンバから流体サンプルを導くための出口オリフィスを備えたサンプルチャンバを有する。本明細書で使用するサンプルチャンバとは、流体中のパーティクルを特徴付け又は検出するために流体サンプルを光学的に分析する光学式パーティクルセンサの、ある構成要素を言う。センサは、サンプルチャンバと光学的に連通する光源を含む。出口通路が、サンプルチャンバを出る流体サンプルの流れを受け取るようにサンプルチャンバの出口オリフィスと流体的に連通して設けられる。サンプルチャンバを出るサンプル流体は、排出サンプル流体と呼ばれる。出口通路は、光源と熱的に接触する部分を有するように形成され、それによって、出口通路内のサンプル流体の流れと光源との間の熱交換が容易になる。この熱交換により、光源の冷却が行われる。本発明は任意の熱生成要素の冷却に用いることができるが、これらのタイプのパーティクルセンサ内の1つの主要な熱生成要素は光源である。一態様で、光源は、約150mWのエネルギー要求に対応する15mWの範囲の光強度を備えたレーザ光源など、約100mW以上の電力消費を有するレーザなどの強力な光源である。別の実施形態では、約300〜500mWの電力を消費するダイオードからの約30〜50mWの光エネルギーで機器が作動する。
【0013】
[0013]センサの動作中、光源は動作温度を有する。出口通路内を流れているサンプル流体と光源との間の熱交換により、出口通路内を流れているサンプル流体と熱的に接触していない対応する光源動作温度より低い光源動作温度がもたらされる。一態様で、出口通路内のサンプル流体の流れは、サンプル流体冷却なしの装置の動作中に典型的な機器の内部温度が10℃〜15℃上昇するのに比べて、光源の動作温度を、サンプリングされる流体から約5℃の範囲内に維持することができる。冷却効果は、離れているサンプルが測定機器付近の周辺温度よりも10℃〜15℃低い一般的な構成において、より顕著である。温度が10℃加わるごとに、レーザダイオードの寿命は約50%短縮される。
【0014】
[0014]熱伝達の大きさは熱的接触にある2つの要素の間の温度差に関係するので、本発明の一態様は、センサ、サンプル流体、及びセンサを取り巻く環境にわたって異なる箇所での様々な温度範囲によってさらに説明することができる。一態様で、サンプルチャンバ出口の流体サンプルは、約20℃〜約30℃の範囲から選択された温度を有する。一態様では、入口とこの冷却領域の間のドウェル時間がわずかであり、それゆえ流体が温度の大きな変化を受ける機会が最小であるため、光源と熱的に接触する出口通路の部分を含めて出口通路内を流れているサンプル流体の温度は、サンプルチャンバ又は流体入口内の流体サンプルの温度と同じくらいの温度である。
【0015】
[0015]出口通路を通るサンプル流体の流量は、効果的な冷却を行う本発明のシステム及び方法において有用な他のパラメータである。特定の流量は、熱的に接触している部分の形状及び寸法、流体が液体であれ気体であれ流体の熱容量特性、及び所要熱放散量を含む、システムの特性によって決まる。本発明の方法及びシステムでは、特定の用途のために十分な熱伝達を行ういかなる流量も利用できるが、一態様では、出口通路は、約25L/分又は28.3L/分(1cfm)〜100L/分の範囲から選択された流量で流体サンプルの流れを送ることができる。
【0016】
[0016]熱交換及び冷却を最適化するための、本発明のシステム及び方法において有用な別の物理的パラメータは、光源と熱的に接触する出口通路の部分内を流れているサンプル流体の圧力である。一態様で、任意のセンサがサンプルチャンバ内にチャンバ圧力を有し、出口通路内に出口圧力を有し、チャンバ圧力及び出口圧力は互いの約10%以内である。一態様で、出口通路内の圧力降下は、ポンプ源からの電力消費を抑制又は最小化するために最小限にされる。
【0017】
[0017]一態様で、本発明のセンサは光源を支持する取付け要素を有し、特に、サンプルチャンバに対して光源を確実に配置するのを助ける。この装置の形状、及び取付け要素と光源の接続ゆえに、取付け要素は光源と熱的に接触する。一態様で、出口通路の一部分は、本発明の光学式パーティクルセンサの光源を支持する取付け要素と物理的に接触する。さらに、取付け要素は、出口通路及び出口通路内を流れているサンプル流体と物理的に接触して設けられる。この密接な接続は、光源と、取付け要素を介して出口通路内を流れているサンプル流体との間の熱交換を促進する。
【0018】
[0018]本発明の光学式パーティクルセンサは、場合によっては光源と熱的に接触する複数の出口通路部分を有する。一態様で、センサは、熱生成装置と熱的に接触する第2の部分を有する出口通路によって第2の熱生成装置を冷却することができる。出口通路は、場合によっては直列の流れ経路の形状で2つ以上の熱生成装置を冷却する。或いは、出口通路は、フローストリームを単一の出口流れ経路から2つ以上の流れ経路に分割する接合部による並列の流れ経路の形状で、2つ以上の熱生成装置を冷却する(例えば同時に)。電源、モータ、ポンプ、光学的構成要素、ブロワ、ブロワモータ、再生ブロワ、及びファンからなる群から選択された熱生成装置を含めて、任意の熱生成装置が、本明細書に開示する機構及び装置による冷却に適している。
【0019】
[0019]一態様で、光源又は取付け要素と熱的に接触する出口通路部分はプレナムである。サンプルチャンバを出る排出サンプルがプレナムに入る。プレナム内を流れている排出サンプルが光源を熱的に調整できるよう、プレナム内を流れているこの排出サンプルは光源の動作温度より低い温度を有する。したがって、プレナムは、光源を冷却するために、たくさんの流れているサンプル流体量を含む。一実施形態で、プレナムは、光源と熱的に接触するプレナムの表面領域が最大になるように選択された形状を有する。プレナム内を流れている排出サンプルはプレナムを出て、光学式パーティクルセンサ本体から運び出される。プレナムを通るこの排出サンプルの流れは、光源、及びプレナムと熱的に接触する他の構成要素を連続的に熱管理する能力をもたらす。
【0020】
[0020]一態様で、本発明は、流量、流体特性、及びレイノルズ数(Re)などの無次元定数で幾何学的寸法を表すことによってさらに特徴付けられる。一実施形態で、プレナム内を流れているサンプル流体は、乱流又は実質的に乱流である。一代替実施形態で、プレナム内を流れているサンプル流体は層流である。流れは、流体混合を有するプレナムでは実質的に乱流であり、又は、少なくとも光源若しくは光源取付部に最も近いところに置かれたプレナム表面を直接に取り巻く領域においては乱流である。より具体的には、プレナム内の流体サンプルは、乱流として2300のReを有することができる。一実施形態で、プレナム内の流体サンプルは、実質的な乱流又は乱流として、約2200〜2900のReを有することができる。一実施形態で、プレナム内の流体サンプルは、層流として約2000のReを有することができる。一態様で、光源を十分に冷却するように、圧力、温度、流量、熱的接触の形状及び/又は位置の表面領域の物理的又は幾何学的パラメータのうちのいずれか1つ又は複数が選択される。
【0021】
[0021]どのセンサも、光源取付部の外面に対応する少なくとも1つの面を備えたプレナムを適宜有する。そのような共用の面(複数可)は、光源/取付部とプレナム内を流れているサンプル流体との間のより効率の良い熱交換を容易にするのを助ける。このプレナムの壁の表面領域は、熱交換をさらに向上させるために相対的に大きく、レーザダイオードである光源の表面領域の約10倍より大きい面に相当するのが好ましい。一態様で、光源取付部の外面に対応するプレナム表面は、約650mmより大きい表面領域を有する。
【0022】
[0022]本発明のシステム及び方法のプレナムは、場合によっては、流れている流体サンプルをプレナムに導き、プレナムから取り除くための1対のオリフィスを有する。プレナム入口オリフィスに接続された第1の端部及びサンプルチャンバ出口に接続された第2の端部を有する入口管材が、流体サンプルをプレナムに導くことを容易にする。或いは、入口管材を、サンプルチャンバ出口の下流の箇所で出口通路に接続することができる。プレナム出口オリフィスに接続された第1の端部及び排出オリフィスに接続された第2の端部を有する出口管材が、流れている流体サンプルをプレナム及びセンサから取り除くことを容易にする。
【0023】
[0023]一態様で、プレナム入口オリフィスでの流体サンプルの温度は、光源動作温度より約5℃〜約10℃低い。
【0024】
[0024]どのセンサも、場合によっては複数のプレナムを有し、各プレナムは光源と熱的に接触する。これは、放散されるべき過度の熱を生成する傾向のある光源について、特に有用である。複数のプレナムは、複数の外面を有する光源取付部についても有用であり、ここでは1つのプレナムが1つの取付部表面と対となる。
【0025】
[0025]一実施形態で、光源と熱的に接触する出口通路部分は、入口ヒートシンクオリフィス及び出口ヒートシンクオリフィスを備えたヒートシンクである。この実施形態では、入口ヒートシンクオリフィスで流体サンプルは入口温度を有し、この入口温度は光源動作温度より低い。したがって、ヒートシンク内を流れているサンプル流体のより低い温度は光源を冷却する。一態様で、ヒートシンクは1つ又は複数の熱伝達通路を含む。一態様で、熱伝達通路は、らせん状、フィン、チャンバ、方形穴及び円形穴からなる群から選択された幾何学的形状を有する。
【0026】
[0026]一実施形態で、本発明は、並列、直列、又は並列及び直列構成で、入口ヒートシンクオリフィス及び出口ヒートシンクオリフィスに接続される複数の熱伝達通路を有する。この実施形態では、熱伝達通路内を流れているサンプル流体が光源によって生成された熱を運ぶことができるように、流れているサンプル流体が導かれ、熱伝達通路のそれぞれから取り除かれる。この「加熱された」サンプル流体は排出出口に運ばれ、センサから取り除かれ、それによって、光源を冷却する。光源又は取付部と熱的に接触する部分は、適宜水平面フットプリントを有するものとして示され、より大きなフットプリントが、より多くの熱を放散させる能力をもたらす。一態様で、ヒートシンクは、サンプル流体を運ぶことができる管材を含む。
【0027】
[0027]熱伝達の大きさは、熱生成要素(例えば光源)と熱放散要素(例えば、光源と熱的に接触する出口通路の部分内を流れているサンプル流体)との分離間隔の影響も受ける。一態様で、熱的接触にある出口通路部分は、約2cm以下の範囲内の分離間隔で光源から分離される。
【0028】
[0028]本発明のシステム及び方法は、光学式パーティクルセンサ装置内の光源を、光源により生成された熱を放散させることによって熱的に管理するように設計される。一実施形態で、冷却機構は熱を十分に放散又は除去して、流体サンプル排出冷却なしに、センサ内の光源の動作温度より約5℃〜15℃低い動作温度で約100mW以上の出力の光源を維持することができる。「従来のセンサ」とは、本発明の流体サンプル排出冷却機構を有しないセンサを言う。
【0029】
[0029]別の一態様では、出口通路は、光源に対して直交流形状を有するように形成される。「直交流形状」とは、光源の一方の側から対応する光源の反対側に横断する流れ経路を言う。しっかりとした熱交換のために、光源の実質的な全表面領域が、例えば図2E及び図2Fに示すようなフローストリームと良好に熱的接触するように、場合によっては流れ経路が分けられている。
【0030】
[0030]本発明の一代替実施形態は、気流冷却式パーティクル測定装置を提供する。この装置は、パーティクルを検出するための電磁放射線を生成する光源、及び光源をパーティクルカウンタに接続するための光源取付部を有する。気流キャビティが光源を冷却するための空気を運び、この気流キャビティは光源と熱的に接触する。一実施形態で、気流キャビティは、光源取付部内に複数のチャネルを含む。或いは、気流キャビティは成形空気プレナムである。一態様で、気流キャビティは光源の外面と、光源取付部の内向きの表面(複数可)との間に画定された体積空間である。別の一態様では、気流キャビティは気流が束縛される管材を含む。
【0031】
[0031]一態様で、運ばれた空気は約0.5cfm〜約1.5cfmの範囲から選択された流量を有する。一態様で、装置は、前記気流キャビティを通して空気を送らせる手段をさらに含む。キャビティを通して気流を送らせる手段は当技術分野で知られており、気流キャビティに動作可能に接続されたファン、ポンプ、真空源を含む。
【0032】
[0032]一態様で、本発明は光源又はパーティクルセンサを冷却する方法である。光源を冷却するこの方法には、流体サンプルの少なくとも一部の入力流れを受け取るための入口オリフィス、及びサンプルチャンバから排出流れ流体サンプルを導くための出口オリフィスを備えたサンプルチャンバを有するパーティクルセンサの提供が含まれる。光源は、サンプルチャンバと光学的に連通して設けられる。出口通路は、サンプルチャンバからの流体サンプルの排出流れを受け取るために、サンプルチャンバの出口オリフィスと流体的に連通して設けられる。出口通路は、光源と熱的に接触する部分を有する。冷却は、流体サンプルをサンプルチャンバ及び出口通路を通して流すことによって行われ、それによって、サンプル流体の入力流れ及びサンプル流体の排出流れを生み出して、出口通路を通って流れているサンプル流体の排出流れと光源との間の熱交換を行う。この熱交換により、光源の冷却が行われる。一態様で、前記排出流れの一部は、例えばブロワモータなどの他の熱生成装置を冷却するように向けられる。一態様で、この冷却は並列構成であり、別個の排出フローストリームが光学装置及び第2の熱生成装置の別個の冷却を達成する(本明細書で「同時冷却」と呼ぶ)。或いは、直列構成の流れ経路が、単一のフローストリームによって、光源及び他の熱生成装置(複数可)の冷却を行う。一態様で、2つの熱生成装置(光源を含む)の全部が冷却される。一態様では、3つ以上の熱生成装置が冷却される。
【0033】
[0033]光源は、任意で光源取付部によってパーティクルカウンタに接続され、光源と熱的に接触する出口通路部分は、取付部の外面から約20mm未満の距離で分離される。本発明のいかなる装置、センサ、又は方法も、レーザダイオードである光源を有することができる。
【0034】
[0034]所与の流体サンプルを連続的に分析し、又は所与のサンプル流体量のサンプル測定を繰り返す必要がある状況では、方法は、排出ポートで出口通路からの流体サンプルを集めること、及び集められたこの流体サンプルの少なくとも一部をサンプルチャンバの入口オリフィスに導くことをさらに含む。
【0035】
[0035]ヒートシンクが通路を含む実施形態で、通路は場合によっては内腔領域を有する。別の実施形態で、出口通路を通る排出流れは、約1cfm(28.3L/分)〜約100L/分の範囲から選択された体積流量を有する。
【0036】
[0036]一実施形態で、本発明は、サンプルチャンバと光学的に接触する光源、及び光源と熱的に接触し、気流を促進することができる気流キャビティを設けることによってパーティクルセンサを冷却する方法である。この気流は、光源により増大した熱を放散させ、それによって前記パーティクルセンサを冷却する。
【0037】
[0037]任意の冷却方法が、現在開示されているあらゆるパーティクルセンサを用いることができる。一実施形態で、本発明は、サンプルチャンバと光学的に接触する光源、及びサンプルチャンバからのサンプル流体の少なくとも一部を集める出口通路を設けることによって自冷式パーティクルセンサを製造する方法である。出口通路内のサンプル流体が光源との熱的接触を確立するように出口通路を形成することによって、パーティクルセンサの自冷が可能になる。
【0038】
[0038]一実施形態で、出口通路と熱的に接触する面の表面温度は、サンプル体積温度より約5℃又は約2℃を超えないことが好ましい。熱的に接触する面上での凝結を避けるために、その温度はパーティクルカウンタ本体内部の空気の露点温度より高く保たれる。
【0039】
[0039]一実施形態で、熱が放散されている面と熱的に接触する出口通路は、流体サンプルが流れる出口を備えた蛇行通路を有する成形ヒートシンク又は熱交換器である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】光源の冷却を容易にするためのプレナムを有するパーティクルセンサの概略図である。
【図2】光源に対して配置される様々なヒートシンクを示す図である。Aは、源及びヒートシンクの端面図である。Bは、側面図である。Cは、光源用取付部の一部であるヒートシンク内のいくつかの熱通路を示す端面図である。Dは、フィン形状を有する熱源を示す、光源の側面図である。Eは、光源の表面を覆う複数の熱伝達通路を備えた光源を冷却する、直交流形状のサンプル流体の上面図である。Fは、光源とヒートシンクフロー通路内のサンプル流体との間の熱交換を最大にするために密接に接触しているヒートシンクフロー通路を備えた光源の横断面図である。
【図3】光源及び第2の熱生成装置を冷却するセンサを示す図である。
【図4】サンプル流体を運ぶための管材を有するセンサを示す図である。
【図5】分割排出を備えた直交流センサを示す図である。
【図6】自冷式センサの側面図である。
【図7】図6のセンサの流れ経路の各レベル(流れ経路内部に矢印で示す)に対応する横断面を示す選択断面図である。中央部での切断は、モータカバーを露出させる。下部は、露出されるときのブロワのベーンを示す。
【図8】レーザモジュールを示す、図6の自冷式センサの正面斜視図である。
【図9】ブロワ入口及び排出ポートを示す、図6の自冷式センサの背面斜視図である。
【図10】図6の自冷式センサの側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
[0050]「パーティクルセンサ」とは、流体中に浮遊するパーティクルについての情報を提供することができる装置を言う。この流体は、液相又は気相であってよい。パーティクルは流体中で束縛されても、束縛されなくてもよい。このようなセンサにより生じるパーティクル情報の例として、カウント、濃度、粒度、粒度分布、形状、又は光源とパーティクルとの相互作用によって生じる他の情報(例えば蛍光信号)が含まれる。
【0042】
[0051]「光源」とは、サンプルに電磁放射線を送ることができる装置又は装置構成要素を言う。この用語は、可視光線によるものなどの可視放射線に限定されるものではなく、広義に使用されて、いかなる電磁放射線も含む。この光源は、レーザ又はレーザアレイとして実施することができ、いくつか例を挙げると、ダイオードレーザ、ダイオードレーザアレイ、ダイオードレーザ励起固体レーザ、LED、LEDアレイ、気相レーザ、固体レーザなどである。「光学的連通」とは、光源の出力と、サンプルに関して有用で定量化できる情報を提供するサンプルチャンバ内にある流体サンプル中の1つ又は複数のパーティクルとの間の相互作用(又は相互作用の欠如)を言う。
【0043】
[0052]「出口通路」とは、光源などの熱生成要素を冷却する目的でサンプルチャンバから流体サンプルを運ぶ導管を言う。光学通路は、サンプルチャンバに直接又は間接に接続することができる。直接接続の例は、サンプルチャンバの出口オリフィスに取り付けられる一端を有する出口通路である。間接接続には、サンプルチャンバから下流のところでのサンプル流体含有箇所への接続が含まれる。例えば、出口通路はサンプルチャンバに接続された介在通路又は管材に接続することができる。出口通路とサンプルチャンバとの間に「流体的連通」を設けるいかなる接続も、本発明で用いることができる。「流体的連通」とは、出口通路に運ばれ、出口通路を通って運ばれて冷却を行うことができるサンプルチャンバ内の流体を言う。具体的には、冷却は、熱生成装置に対して出口通路の一部分を置くことによって行われ、その結果、この2つの間に「熱的接触」を確立することができる。
【0044】
[0053]「熱的接触」とは、要素から熱を除去することによって、別の要素の動作温度又は定常温度に影響を及ぼすことができる、ある要素を言う。本発明では、出口通路内のサンプル流体などの冷却流体は、光源及びパーティクルセンサから熱を導き、パーティクルセンサから「加熱された」サンプル流体を運び出すことができる。熱的接触にある2つの要素は、より高温の要素からより低温の要素へ、例えば、光源からサンプル流体への「熱交換」を容易にする。熱的接触にある2つの要素は、直接的物理的に接触している必要はない。例えば、部材同士を、ある部材によって、好ましくは、金属(例えば、アルミニウム又は銅)、熱グリース、又は熱伝導性パッドなど、高い熱伝導性を示す部材によって、分離することができる。例えば、出口通路内の冷却サンプル流体は、光源取付部、及び場合によっては出口通路の壁など他の部材によって物理的に光源から分離されているが(実施形態では、排出流体は、管材など壁のある通路内部に含まれている)、サンプル流体は光源と熱的に接触していると言われる。熱的接触はまた、光学装置を囲む流体(例えば気流)キャビティ内部の流体(例えば空気)など、熱生成要素と直接的物理的に接触する流体を指すこともできる。
【0045】
[0054]「光源取付部」又は「取付け要素」とは、ある要素(例えば光源)をセンサ内部に置き、支持する方法を言う。取付部は、装置の任意の構造要素、特に金属など高熱伝導性の特性を有する要素を指すように、広義に用いられる。出口通路と、熱的接触する表面とを分離する部材の少なくとも一部分は、例えば金属、アルミニウム又は銅などの良好な熱伝導特性を有する部材で作られる。場合によっては、出口通路の内側の表面を化学的不活性材料で被覆して、出口通路内のサンプル流体と化学的により不活性でない熱伝導表面との、流体サンプルによる化学反応を最小限にする。
【0046】
[0055]光源などの熱生成源を冷却するという出口通路内の流体サンプルの能力は、いくつかの要因によって決まる。1つの要因は、流体サンプルの流量及び流れ特性である。したがって、出口通路は、ユーザ選択の流量を含む適切な流量で流体サンプルの流れを送ることができる。「流れを送ること」とは、ある量のサンプル流体が出口通路内に流れ込み、それに応じて出口通路を流れ出ていることを言う。この流れは、体積流量、平均流体速度などの任意の方法によって量的に表すことができ、また、レイノルズ数などの無次元変数に組み込むこともできる。
【0047】
[0056]レイノルズ数(Re)は、フローイングシステムにおける粘性力に対する慣性の比率であり、Re=ρVD/ηによって計算される。但し、ρは流体密度、Vは平均速度、Dはチャネルの直径、幅、又は長さなどの特性長、ηは流体粘性率である。Reは、流体の流れが乱流であるか層流であるかを説明するのに有用である。一般に、約2000未満のReは層流とみなされるが、正確な区別は、流れの状況、形状、及びシステムに対する摂動によって変動する。層流は混ざらない傾向にあるので(拡散による場合を除く)、本発明の熱交換状況では、一般に、熱的接触及び熱交換が望まれる領域における流体サンプルの流れが、例えば、Reが約2000超、2500〜4500、又は約3000〜4000である実質的な乱流であることが好ましい。出口通路内部にバッフル又は他の流れを乱す要素を組み込むことによって、流体の流れを十分に混合して熱交換の向上を確実にすることを、さらに容易にすることができる。
【0048】
[0057]出口通路内部の圧力は、出口通路内の流体サンプルと光源との間の熱交換に関連する別のパラメータである。一般に、特に気体状態の流体では、より高い圧力がより大きな熱交換を容易にする。サンプルチャンバと出口通路との間の「圧力差」とは、サンプルチャンバ内と出口通路内との平均圧力の差を言う。この圧力差は、真空源及び流体ポンプを含む当技術分野で知られた任意の手段によって生み出される。特定の箇所について圧力が明確でない限り、圧力とは構成要素内の平均圧力を指す。
【0049】
[0058]取付け要素と「物理的接触」にある出口通路とは、流体サンプル冷却材と取付部表面との間に、適宜の化学的不活性材料の薄層を除いて介在物がないことを言う。例えば、取付け要素の外表面である少なくとも1つの表面を有するプレナムの取付け要素内に直接的にさらにチャネルを含む出口通路は、取付け要素と物理的に接触していると言われる。
【0050】
[0059]「プレナム」とは、熱交換が最大限である、特別に設計された空間を有する出口通路の部分を言う。プレナムは、光源取付部に対応する少なくとも1つの表面を有して、光源とプレナム内のサンプル流体との間で最大限の熱交換を実現することが好ましい。この表面は、形状及び位置が異なる複数のチャネルを含んで、熱交換を容易にするようにさらに形作ることができる。プレナムの空間とは、プレナム壁と、プレナム入口(複数可)と、及びプレナム出口(複数可)とによって画定された空間を指す。
【0051】
[0060]「ヒートシンク」とは、出口通路に接続された単独の構成要素を含めて、熱交換を高めるように設計された出口通路の一領域を言う。このようなヒートシンクは、冷却流体の流れの通路形状を、プレナムに比べてより正確に調整する能力を提供する。具体的には、ヒートシンクは、例えば、光源取付部内部で複数の組込型の又は相互接続された通路及び/又はチャンバなどの個々の熱交換器をいくつでも有することができる。プレナムと対照的に、ヒートシンクは冷却されるべき部材内部に完全に含まれることができる。通路は、直線状、曲線状、蛇行状、又はこれらの任意の組合せに形成することができる。或いは、通路は、取付部内部に一体には含まれない管材を含むことができる。
【0052】
[0061]熱的に接触しているいかなる要素も「熱交換面フットプリント」で表すことができる。このフットプリントとは、冷却サンプル流体と物理的に接触する取付部の表面領域を指す。したがって、滑らかな取付面に対応する表面を備えたプレナムは、取付面にエッチングされたチャネルを有するプレナム(例えば放熱フィン)よりも小さい熱交換面フットプリントを有する。
【0053】
[0062]「動作温度」とは、使用中に光源が達する定常温度を言う。したがって、本発明の冷却実施形態のない光源の動作温度は、本発明の装置に組み込まれる光源の動作温度より高くなる。
【0054】
[0063]「排出流体」又は「排出サンプル流体」とは、サンプルチャンバを出て流れているサンプル流体を言う。排出流体は、流れている排出の少なくとも一部が熱生成要素と熱的に接触することを確実にすることによって熱生成要素を冷却するために用いられ、熱生成要素を冷却するために熱交換を行うことができる。
【0055】
[0064]光源を冷却することに加えて、本発明では、熱を生成する傾向のある他の要素を冷却することができ、いくつか例を挙げると、電源、ポンプモータ、又はファンを含むが、これらに限定するものではない。
【0056】
[0065]本出願中のすべての引用文献、例えば、特許証が発行された特許若しくは特許権が付与された特許を含む特許文献又は均等物、特許出願公開、及び、非特許文献又は他の原資料が、これによって、各参照が本出願における開示と矛盾しない範囲で、あたかも参照により個々に組み込まれているかのように全体として参照により組み込まれる(例えば、部分的に矛盾する参照は、参照のうち部分的に矛盾する部分を除いて、参照により組み込まれる)。
【0057】
[0066]特に明記しない限り、本発明を実施するために、本明細書に説明又は例示した構成要素のあらゆる構築又は組合せを使用することができる。本明細書において言及するすべての特許及び公報は、本発明が属する技術分野の当業者の技術水準を示している。本明細書での引用文献は、公開日又は出願日現在の最新技術を示すように、全体として参照により組み込まれており、また、必要であれば、従来技術における特定の実施形態を排除するためにこの情報を本明細書で利用できるものとする。温度、サイズ、圧力、Re、又は時間範囲などの範囲が与えられるときはいつでも、すべての中間範囲及び部分的範囲、並びに与えられた範囲に含まれるすべての個別の値を、この開示に含むものである。
【0058】
[0067]本明細書で使用する「comprising」は、「including」、「containing」、又は「characterized by」と同義であり、包括的又は無制限であって、追加的な、列挙されていない要素又は方法ステップを排除するものではない。本明細書で使用する「consisting of」は、請求項要素で明確に述べられていないどんな要素、ステップ、又は素材も排除する。本明細書で使用する「consisting essentially of」は、請求項の基本的で新規な特性に実質的に影響しない材料又はステップを排除しない。本明細書の各例では、「comprising」、「consisting essentially of」、及び「consisting of」の用語はどれも、他の2つの用語のうちのいずれかと置き換えることができる。本明細書で例示的に説明する本発明は、本明細書で特に開示されていない要素又は限定が無い場合に実施することができる。
【0059】
[0068]本発明の実施には、特に例示されている以外の材料及び方法を、必要以上の実験を行うことなく利用できることが、当業者には理解されよう。そのような材料及び方法の、当技術分野において知られているすべての機能的均等物が本発明に含まれるものである。使用されている用語及び表現は説明用語として用いられ、限定するものではなく、そのような用語及び表現の使用において図示及び説明される特徴又はその一部のどんな均等物をも排除しようとするものではなく、特許請求に記載の本発明の範囲内で様々な変更形態が可能であることがわかるであろう。したがって、本発明は、好ましい実施形態及び任意の特徴によって特に開示されてきたが、当業者は本明細書で開示される概念の変更形態及び変形形態を用いることができ、また、そのような変更形態及び変形形態は添付の特許請求の範囲で定められる本発明の範囲内にあるとみなされることを理解されたい。
【0060】
[0069]実施例1:プレナム冷却式パーティクルセンサ
[0070]図1は、パーティクルセンサ10の概略図である。図1を参照すると、流体サンプル20が、入口オリフィス40でサンプルチャンバ30に導かれる。光源60がチャンバ30内の流体サンプルを照射し、情報が収集され、分析されて、当技術分野で知られたとおり、散乱(前方及び/又は側面)、強度、発光スペクトルなどの流体サンプル20の状態に関する情報を提供する。流体サンプルは、出口オリフィス50でサンプルチャンバ30から流れ出て、出口通路70に流れ込む。流体サンプルは、排出オリフィス又はポート190でパーティクルセンサ10を出る。流れている流体サンプル20の通常経路は、サンプルチャンバ30及び出口通路70を通る矢印で示される。
【0061】
[0071]この実施例で、出口通路70は、光源60と熱的に接触する部分80を有するプレナム100をさらに含む。一実施形態で、光源60は、取付け要素即ち光源取付部90によってパーティクルセンサ10内に置かれる。一実施形態で、出口通路70、より具体的にはプレナム100の部分80が、取付け要素即ち取付部90と熱的に接触する。
【0062】
[0072]プレナム100は、場合によっては、それぞれサンプルの流れをプレナム100に誘導し、プレナム100から出すための、プレナム入口オリフィス110及びプレナム出口オリフィス120を有する。プレナム100は、光源60及び/又は取付け要素90からプレナム100内を流れているサンプル流体への最大限の熱伝達を確保する空間及び熱交換フットプリントを有するように形作られる。プレナム100内を流れているサンプル流体に伝達された熱は、プレナム100から流れるサンプル量を含むサンプルの流れの排出流体195によってセンサ10から運び出され、また排出オリフィス190で出口通路70から運び出され、それによって、パーティクルセンサ10、特に光源60を全体的に冷却する。
【0063】
[0073]一実施形態で、例えば図2に示すように、プレナム100を、入口ヒートシンクオリフィス210及び出口ヒートシンクオリフィス220を有するヒートシンクチャンバ200によって形成及び/又は置換し、流れている流体サンプルを運んで、光源60の冷却を容易にすることができる。このヒートシンクチャンバは、場合によっては、光源60からの熱伝達を最大にするように、取付け要素90を介して1つ又は複数の熱伝達通路230を含む(図2E)。
【0064】
[0074]出口通路70内の流体サンプルの流量を制御するために、流体の流れを生成する手段が出口通路70に動作可能に接続される。ユーザ選択の流量能力を有する手段を含めて、流体の流れを生成するための当技術分野で知られた任意の手段が使用でき、ポンプ、気流ポンプ、遠心ポンプ、真空源、求心ファン、ブロワを含むが、これらに限定されるものではない。
【0065】
[0075]熱交換機構の一部としてのプレナムは、取付け要素90の一部としての機能を果たすことができるので有利である。取付部90は、光源60をパーティクルセンサ10の他の部分に固定するのに役立つ。プレナム表面の一部である取付け要素によって、製造上の複雑性及びコストを低減させることができる。さらに、プレナム及び/又は出口通路は、ポンプ、モータ、検出器、又は電源などの、パーティクルセンサ内部の他の熱生成領域を冷却するように形成及び配置することができる。取付け要素90に物理的に接続されたプレナムとは、プレナム表面を画定することによるなど、構造上の一体性及び/又は幾何学的束縛をプレナム100に与える取付部を指す。この実施形態ではまた、取付部90とプレナム100の間、並びに光源60とプレナム表面の間の分離間隔を最小にすることによって、熱的接触及び熱交換を最大にする。
【0066】
[0076]当技術分野で理解されているとおり、様々なシステムでは、熱放散及び付随する温度は、熱伝導方程式を取付部と熱的に接触するプレナム表面の温度に対応するある境界条件で解くことによってその数値解を求めることができる。この温度は、プレナム表面上を流れているサンプル流体冷却材の影響を受け、それゆえ、流れの特性及び熱対流を説明する流動方程式によりモデル的に扱われる。別の境界条件は、光源の動作温度によって与えられる。プレナムを通る20℃流量での1cfmの流体サンプル及び30℃の光源動作温度で、プレナム冷却式光源の形状及び条件から生じる偏微分方程式について、数値解が得られている。コンピュータを用いた実験では、光源と熱的連絡するプレナムの部分が光源をかなり冷却することが示されている。19.85℃〜28.85℃の範囲の温度分布を有する光源の中心を通る2つの直交スライスが示される。光源と熱的に接触する出口通路の部分は約20〜21℃の温度のままであるが、熱的に接触する部分の光源の反対側は、30℃近い温度である。このモデルは、1cfmの流量で、20℃の環境及び30℃の包囲温度では、レーザダイオードが動作中約23℃の定常温度を維持することを示している。流れているサンプル流体の冷却作用は、23℃のレーザダイオード動作温度をもたらす。これはかなりの冷却である。経験的観察によると、動作温度が10℃下がるごとにレーザ寿命が約2倍になることが示されるからである。さらに、本発明の冷却機構を提供しない設計では、周辺温度より少なくとも3℃〜5℃高い光源動作温度を有する。本明細書で示される計算実験は、適切な流れ条件(流量、Re)、形状(例えば、熱的接触形状、分離間隔)、様々な強力な光源及び周辺温度条件で結果として生じる冷却温度を含めて、設計パラメータに関する有用な情報を提供する。
【0067】
[0077]実施例2:出口オリフィスに接続される組込型ヒートシンク
[0078]一実施形態で、一体化したヒートシンク200を備えた取付け要素90が冷却を行う(例えば、図2及び図5を参照)。ヒートシンク200にサンプル流体20を供給するヒートシンク導管205が、サンプルチャンバ出口オリフィス50、排出オリフィス190、又は出口オリフィス50と排出オリフィス190との間に置かれた出口通路に接続される。流体サンプルをヒートシンクに運ぶために、ヒートシンク通路は、真空源又はポンプなどの、流体の流れを生み出す手段に動作可能に接続される。一態様で、ヒートシンク導管は、可撓性管材を含む管材を備え、一方の端部でサンプル流体を受け取るために、チャンバ出口オリフィス50、出口通路70、又は排出オリフィス/ポート190などに接続され、他方の端部で流体サンプルをヒートシンクに導くために、入口ヒートシンクオリフィス210に接続される。
【0068】
[0079]ヒートシンクは、場合によっては、取付け要素90の内部に1つ又は複数のヒートシンク伝達通路230を含み、その中を流体サンプルが光源60を冷却するために流れる(図2E参照)。一態様で、ヒートシンク通路は、熱交換用の高い表面領域に取付部90を備えつけるように形成される。例えば、幅に比べて取付部への深さが相対的に大きい通路(例えば、深さの50%、30%又は10%未満の幅)は、取付部の構造上の一体性に過度に影響を与えることなく、熱交換を容易にする。このような形状は、「フィン」構造と呼ばれる。或いは、フィン構造を反対方向に向けて、熱交換を容易にする(例えば、高さの50%、30%又は10%未満の深さ)。この向きは、「ヒートシンクチャンバ」と呼ばれる。ヒートシンクは、異なる向きを有する複数のフィン構造及び/又はチャンバ構造を含めて、これらの複数の構造など、任意の形状を含むことができる。
【0069】
[0080]任意の熱交換面を、特定の光源取付部90の形状に合わせることができる。例えば、複数面を持つ取付部は、各取付部側面からの熱伝達を向上させるために、複数のヒートシンク(又はプレナム)を有することができる。湾曲した側面を有する取付部は、同様に湾曲して配置されるヒートシンク、通路、又はプレナム230を有することができる(図2F参照)。
【0070】
[0081]本発明のレーザ組立体ヒートシンクは、製品ハウジング内のどの特定箇所にもポンプを拘束しない。例えば、管材を含むヒートシンク導管は、相対的に単純で費用効果の高い方法で、サンプル流体冷却材を、どの箇所からでも冷却されるべき装置に送ることを容易にする。ヒートシンクの下流端部、例えば出口ヒートシンクオリフィス自体が、排出ポートであることができ、又はパーティクルセンサ内の適切な箇所又は接続部にサンプル量を運ぶために通路若しくは管材を有することができる。
【0071】
[0082]実施例3:取付部組立体内部の気流キャビティ
[0083]代替の冷却プロセスは、光源60と光源取付部90との間に置かれる気流キャビティに関する。この態様で、空気は、管材又は成形空気プレナムのどちらかを用いて、キャビティ内への経路及びキャビティからの経路を定められる。この態様は、ある熱インターフェースを排除するが(例えば、空気冷却材は光源と直接接触する)、サンプル流体自体を冷却材として使用するこの実施形態では、付け加わる複雑性及びコストは最小限に抑えられる。この態様では、空気は、ファン又はポンプなど当技術分野で知られた任意の手段によってキャビティ内に送り込まれる。
【0072】
[0084]実施例4:複数装置冷却
[0085]センサ内部の複数の熱生成装置を冷却するための構成、並びに、任意の複数の流れ経路への流れに対する細かい制御の構成、及びそのような流れの構成が、本明細書において提供される。図3は、光源60、次いでブロワモータなどの熱生成装置260を冷却するための出口経路70の幾何学的構成を図示する。この実施例では、出口オリフィス50で集められたすべてのサンプル流体は、光源60を冷却するために出口通路70、プレナム100に沿って流れ、次に熱生成装置260を続いて冷却するためにプレナム出口120でプレナム100を出る。
【0073】
[0086]図4は別の実施形態を示し、出口通路70は、プレナム入口オリフィス110でサンプル流体をプレナム100に導く入口管材300の部分をさらに含む。出口導管即ち管材310などの出口は、プレナム出口オリフィス120からサンプル流体を取り除き、それによって、加熱された排出サンプル流体195がセンサ10から取り除かれるよう、プレナム100から排出オリフィス190にサンプルを運ぶ。この実施例で、任意の複数のプレナム(100、及び管材300内部に置かれたプレナムに対応する)は、必要に応じて特定のセンサ箇所に合わせた複数の冷却を行うことができる。
【0074】
[0087]図5に、センサ内の複数の装置を冷却するための別の流れ経路の形状を示す。この実施形態では、出口通路70は、出口通路70を第1の流れ経路510と第2の流れ経路520とに分ける接合部290を含む。図5は、光源60を冷却する、出口通路70の部分(例えば、流れ経路510)の直交流形状550をさらに図示する。「直交流」形状で使用するヒートシンクの例は、これに限定されるわけではないが、図2E及び図2Fに示すものを含む。一実施形態で、流れ経路520は環境に排出される。一実施形態で、流れ経路520は熱生成装置を冷却するように向けられる。一態様で、流れ経路510と520の流れの相対量は、より大きな熱放散を必要としている経路により大きな流れを供給し、又は熱生成状況が小さい場合に流れを小さくする、などのように、必要に応じて調整される。この調整は、当技術分野で知られたとおり、バルブ又は510内及び520内それぞれの流れを制御する流れ調整器に動作可能に接続された温度センサによるなど、自動化できる。
【0075】
[0088]図6〜10に、関連する電子機器、レーザモジュール、ブロワなど他の様々な特徴を示す、自冷式センサの一実施形態の様々な図が示される。
【0076】
[0089]参考文献
[0090]パーティクルカウンタ、センサ、並びに関連する光源及び構成は、当技術分野で知られており、本発明を組み込むことができるそれらのものとして、米国特許第7,088,447号、第7,088,446号、第7,030,980号、第6,945,090号、第6,903,818号、第6,859,277号、第6,709,311号、第6,690,696号、第6,615,679号、第6,275,290号、第6,246,474号、第6,167,107号、第6,091,494号、第5,903,338号、第5,861,950号、第5,805,281号、第5,751,422号、第5,671,046号、第5,493,123号、第5,459,569号、第5,282,151号、第5,134,622号、第5,029,335号、第4,893,932号、第4,893,928号、第4,798,465号、第4,740,988号、第4,728,190号、第4,636,075号、第4,594,715号、第4,571,079号、第4,027,162号、第4,011,459号、第3,941,982号明細書、米国特許出願公開第2006/0038998号明細書を含むが、これらに限定されるものではない。これらの参考文献は、これによって、各参考文献が本出願における開示と矛盾しない範囲で、あたかも参照により個々に組み込まれているかのようにその全体を参照により組み込むものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体サンプル中のパーティクルを検出するためのパーティクルセンサであって、
a.前記流体サンプルの流れを受けるための入口オリフィス、及びサンプルチャンバから前記流体サンプルを導くための出口オリフィスを有するサンプルチャンバと、
b.前記サンプルチャンバと光学的に連通して設けられた光源と、
c.前記サンプルチャンバから前記流体サンプルの流れの少なくとも一部を受けるために前記出口オリフィスと流体的に連通する出口通路と
を備え、
前記出口通路が前記光源と熱的に接触する部分を有し、前記出口通路内の前記サンプル流体の流れと前記光源との間の熱交換が前記光源を冷却することができる、パーティクルセンサ。
【請求項2】
前記光源が100mW以上の電力消費を有するレーザである、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項3】
前記光源が動作温度を有し、前記流体サンプルが流体サンプル温度を有し、前記出口通路内の前記サンプル流体の流れと前記光源との間の前記熱交換が前記光源動作温度を前記流体サンプル温度の約5℃の範囲内に維持することができる、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項4】
前記サンプルチャンバの出口の前記流体サンプルが、約20℃〜約30℃の範囲から選択された温度を有する、請求項3に記載のパーティクルセンサ。
【請求項5】
前記出口通路内の前記流れている流体サンプルの温度が、前記光源動作温度より約3℃〜8℃低い、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項6】
前記出口通路が、25L/分以上で100L/分以下の範囲から選択された流量で前記流体サンプルの流れを送ることができる、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項7】
前記サンプルチャンバ内にチャンバ圧力を有し、前記出口通路内に出口圧力を有し、前記チャンバ圧力及び前記出口圧力が互いの約10%以内である、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項8】
前記光源を支持する取付け要素をさらに備え、前記出口通路の一部分が前記取付け要素と物理的に接触する、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項9】
前記出口通路が熱生成装置と熱的に接触する第2の部分をさらに備える、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項10】
前記出口通路が接合部をさらに備え、前記接合部が前記流体サンプルの流れを、複数の前記熱生成装置を冷却するための複数の流れ経路に分ける、請求項9に記載のパーティクルセンサ。
【請求項11】
前記接合部が前記流体サンプルの流れを2つの流れ経路に分け、第1の流れ経路が前記光源を冷却でき、第2の流れ経路が熱生成装置を冷却できる、請求項10に記載のパーティクルセンサ。
【請求項12】
前記熱生成装置がブロワモータである、請求項11に記載のパーティクルセンサ。
【請求項13】
前記熱生成装置が、電源、モータ、ポンプ、光学的構成要素、再生ブロワ、及びファンからなる群から選択される、請求項9に記載のパーティクルセンサ。
【請求項14】
前記光源と熱的に接触する前記出口通路部分がプレナムを備える、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項15】
前記プレナムが前記光源と熱的に接触する、約650mmより大きい表面領域を有する、請求項14に記載のパーティクルセンサ。
【請求項16】
前記プレナム内の前記流体サンプルが2200〜2900の範囲から選択されるレイノルズ数を有する、請求項14に記載のパーティクルセンサ。
【請求項17】
前記光源を前記センサに接続させるための光源取付部を有し、前記プレナムが前記光源取付部に接続される、請求項14に記載のパーティクルセンサ。
【請求項18】
前記光源取付部が外面を有し、前記プレナムが前記光源取付部外面に対応する少なくとも1つの面を有する、請求項17に記載のパーティクルセンサ。
【請求項19】
前記光源取付部外面に対応する前記プレナムの面が、約650mm〜1500mmの範囲から選択される表面領域を有する、請求項18に記載のパーティクルセンサ。
【請求項20】
前記プレナムが、
a.前記流体サンプルの流れを受けるためのプレナム入口オリフィスと、
b.前記プレナムから前記流体サンプルを導くためのプレナム出口オリフィスと、
c.流体サンプルを前記プレナム入口オリフィスに導くために、前記プレナム入口オリフィスに接続された第1の端部、及び前記サンプルチャンバ出口又は前記出口通路に接続された第2の端部を有する入口管材と、
d.前記パーティクルセンサから流体サンプルを移送するために、前記プレナム出口オリフィスに接続された第1の端部、及び排出オリフィスに接続された第2の端部を有する出口管材と
をさらに備える、請求項14に記載のパーティクルセンサ。
【請求項21】
光源動作温度を有し、前記プレナム入口オリフィスの前記流体サンプルが前記光源動作温度より約5℃〜約10℃低い温度から選択される温度を有する、請求項20に記載のパーティクルセンサ。
【請求項22】
複数のプレナムを備え、各プレナムが前記光源と熱的に接触する、請求項14に記載のパーティクルセンサ。
【請求項23】
光源動作温度を有し、
前記光源と熱的に接触する前記出口通路部分が、入口ヒートシンクオリフィス及び出口ヒートシンクオリフィスを有するヒートシンクを備え、前記入口ヒートシンクオリフィスの前記流体サンプルが、前記光源動作温度より低い入口温度を有する、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項24】
前記ヒートシンクが1つ又は複数の熱伝達通路を備える、請求項23に記載のパーティクルセンサ。
【請求項25】
前記熱伝達通路が、蛇行状、らせん状、フィン、チャンバ、方形穴及び円形穴からなる群から選択された幾何学的形状を有する、請求項24に記載のパーティクルセンサ。
【請求項26】
前記入口ヒートシンクオリフィス及び前記出口ヒートシンクオリフィスに対して並列構成に接続された複数の熱伝達通路を備え、それによって、前記熱伝達通路のそれぞれから流れている流体サンプルを導き、取り除き、前記熱伝達通路内の前記流れているサンプル流体が前記光源により生成された熱を前記排出出口に移送し、それによって前記光源を冷却することができる、請求項24に記載のパーティクルセンサ。
【請求項27】
前記光源と熱的に接触する前記出口通路部分が約2cm未満の分離間隔で前記光源から分離される、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項28】
前記熱接触部分が、前記光源を、従来のセンサの対応する光源温度より約5℃〜約15℃低い範囲の温度に維持することができる、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項29】
前記光源と熱的に接触する前記出口通路が、前記光源に対して直交流形状に形成される、請求項1に記載のパーティクルセンサ。
【請求項30】
a.i.前記流体サンプルの入力流れを受けるための入口オリフィス、及びサンプルチャンバから前記流体サンプルの排出流れを導くための出口オリフィスを有するサンプルチャンバと、
ii.前記サンプルチャンバと光学的に連通して設けられた光源と
を含むパーティクルセンサを用意するステップと、
b.前記サンプルチャンバから前記流体サンプルの前記排出流れの少なくとも一部を受けるために前記サンプルチャンバの前記出口オリフィスと流体的に連通する出口通路を提供するステップであり、前記出口通路が前記光源と熱的に接触する部分を有する、ステップと、
c.前記サンプルチャンバ及び前記出口通路を介して前記流体サンプルを流し、それによって、前記サンプル流体の入力流れ及び前記サンプル流体の排出流れを生み出すステップと
を含む、パーティクルセンサの光源を冷却する方法であって、
前記出口通路を通って流れている前記サンプル流体の排出流れの少なくとも一部と前記光源との間の熱交換が前記光源を冷却する、方法。
【請求項31】
前記光源が光源取付部によって前記パーティクルカウンタに接続され、前記光源と熱的に接触する前記出口通路部分が約2cm未満の間隔で前記取付部の外面から分離される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
a.排出ポートで前記出口通路からの前記流体サンプルを集めるステップと、
b.前記排出ポートで集められた前記流体サンプルの少なくとも一部を前記サンプルチャンバに導くステップと
をさらに含む、
請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記光源と熱的に接触する前記出口通路がヒートシンクを備える、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記ヒートシンクが前記光源取付部内の複数の熱伝達通路に取り付けられた導管を備えて、前記熱伝達通路に前記排出流れを供給する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記光源と熱的に接触する前記出口通路がプレナムを備える、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記プレナムが前記光源と熱的に接触するプレナム表面を備え、前記表面が650mmより大きい表面領域を有する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
a.前記排出流れの一部を熱生成装置に向けて、前記光源及び前記熱生成装置を冷却するステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項38】
a.サンプルチャンバと光学的に接触する光源を提供するステップと、
b.前記サンプルチャンバからサンプル流体の少なくとも一部を集める出口通路を提供するステップと、
c.前記出口通路内の前記サンプル流体が前記光源と熱的に接触するよう前記出口通路を形成して、自冷式パーティクルセンサを提供するステップと
を含む、自冷式パーティクルセンサを製造する方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−522333(P2010−522333A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554760(P2009−554760)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/057787
【国際公開番号】WO2008/118769
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(506061299)パーティクル・メージャーリング・システムズ・インコーポレーテッド (8)