説明

排水溝構造

【課題】周囲と調和した排水溝構造であって、尚且つ低コストで施工時の作業性に優れた排水溝構造の提供。
【解決手段】地表面A下に埋設されている略円筒形のプラスチック製排水管2と、排水管の上部に設置され、排水管と路面上とを連通する金属製角筒状の通水筒3とを備え、排水管の上部には、取水口4が連通開口され、通水筒3は、上下に連通開口し、開口部が排水管の長さ方向に長く、排水管より幅が狭く形成された角筒状をなし、通水筒3の下側の開口部によって排水管2の取水口4を囲むように排水管2に設置されているとともに、通水筒3の上側の開口部は、路面に開口されて集水口5を構成し、集水口5にはグレーチング6が嵌合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルの周囲、公園、道路等に設置される排水溝構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路の側溝や公園、ビルの周囲等の排水溝構造としては、断面がU字形をしたコンクリート製のU字溝ブロックを使用したものが一般的であり、この種のU字溝ブロックを使用した排水溝の開口部は、蓋ブロックによって閉鎖されるようになっている。
【0003】
また、近年、公園やビルの周囲等における美粧舗装材によって舗装された場所に、U字溝ブロックを設置する場合は、図9〜図10に示すような溝蓋を設置した構造のものが使用されている。この溝蓋41は、略長方形状に形成され、その両側縁が帯状の排水部(グレーチング)42,42となっており、この排水部42,42からU字溝ブロック内に水が流れるようになっている。そして、溝蓋41の排水部42,42に挟まれた中央部分は、上部が開口されたステンレス製の箱状体43となっており、その箱状体43内に周囲と同様な舗装材44が設置することができるようになっている。このように、この溝蓋41は、グレーチング部分を少なくするとともに、他の部分に周囲と同様な舗装材44を設置することにより、周囲の環境に合わせた構造となっている。(特許文献1)
【特許文献1】実開平6−1483
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述のような排水溝構造は、コンクリート製のU字溝ブロックを使用しているため、例えば、ビルとビルの間等の狭い空間にU字溝ブロックを設置する場合、大きな溝を掘る必要があり、施工が困難であるという問題があった。また、U字溝ブロックは、重いため、施工現場における作業性が悪く、施工に時間がかかるという問題があった。更に、溝蓋がU字溝に掛け渡す形状であるため、溝蓋のステンレス部分が多く、高価であるという問題があった。
【0005】
本発明はこのような従来の問題に鑑み、美観を損なわない排水溝構造であって、尚且つ低コストで施工時の作業性に優れた排水溝構造の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、地表面下の所望の深さに埋設され、上面に内外に貫通開口させた取水口を開口させたプラスチック製の排水管と、該排水管の上面に固定された断面が矩形状をなす角筒状に形成された立て向きの通水筒とを有し、前記通水筒は、その下端側の開口内に前記取水口を開口させて前記排水管に下端側が固定されているとともに、上端側の開口が前記地表面に開口された集水口となっており、該集水口にグレーチングが嵌合されていることにある。
【0007】
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1に記載の構成に加え、前記通水筒は、下端が前記排水管の上面に固定された固定筒と、該固定筒の上端側に上下に相対移動可能に嵌合され、上端が前記集水口となっている調整筒とから構成され、該調整筒の前記固定筒に対する調整筒の固定高さ位置及び相対角度を調整することによって該通水筒の上下方向の長さ及び集水口の角度が調整されるようになっているものが使用されていることにある。
【0008】
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項2に記載の構成に加え、前記固定筒の前記矩形状の幅方向に対向する側壁には、間隔を隔てて長穴状の固定筒ボルト挿入孔が形成されているとともに、前記調整筒の同幅方向に対向する側壁の前記固定筒ボルト挿入孔に対応する位置には、長穴状の調整筒ボルト挿入孔が形成されており、前記固定筒と前記調整筒とを、前記固定筒ボルト挿入孔と前記調整筒ボルト挿入孔とにボルトを挿通させて固定し、前記固定筒ボルト挿入孔と前記調整筒ボルト挿入孔との何れか一方又は双方がその前記長穴状の長さ方向を前記排水管の長さ方向と交差する向きに形成され、前記ボルトを前記両ボルト挿入孔に挿通する際に、前記両ボルト挿入孔におけるボルト挿通位置を変えることにより、前記調整筒と前記固定筒の嵌合位置の高さを調整することができるようになっていることにある。
【0009】
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項2又は3に記載の構成に加え、前記調整筒の断面の幅方向に対向する側壁の外面には、前記集水口に沿って板状のフランジ部が突設されているとともに、前記通水筒と前記排水管の周囲にコンクリートが打設されていることにある。
【0010】
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1〜4の何れか1に記載の構成に加え、前記排水管の取水口は、排水管の長さ方向に所定の間隔を隔てて複数備えられ、その複数の取水口が、1つの通水筒内に開口されていることにある。
【0011】
請求項6に記載の発明の特徴は、請求項1〜5の何れか1に記載の構成に加え、前記排水管は、所定の間隔を隔てて設置した枕コンクリートブロック上に、該枕コンクリートブロック上面に形成された排水管嵌合用凹部内に嵌合されて載せられているとともに、該枕コンクリートブロックに対し、固定具によって固定されていることにある。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る排水溝構造においては、地表面下の所望の深さに埋設され、上面に内外に貫通開口させた取水口を開口させたプラスチック製の排水管と、排水管の上面に固定された断面が矩形状をなす角筒状に形成された立て向きの通水筒とを有し、通水筒は、その下端側の開口内に取水口を開口させて排水管に下端側が固定されているとともに、上端側の開口が地表面に開口された集水口となっており、集水口にグレーチングが嵌合されているので、コンクリート製のU字溝ブロックより軽く、作業性に優れている。また、容易に形成できる。
【0013】
更に、通水筒は、下端が排水管の上面に固定された固定筒と、固定筒の上端側に上下に相対移動可能に嵌合され、上端が集水口となっている調整筒とから構成され、調整筒の固定筒に対する調整筒の固定高さ位置及び相対角度を調整することによって通水筒の上下方向の長さ及び集水口の角度が調整されるようになっているものが使用されているので、調整筒の固定筒に対する固定位置を調整することによって、集水口に対して、排水管自体を傾斜させて設置することができ、排水管内に傾斜を設けなくても、容易に水が流れるようにすることができる。
【0014】
更に、固定筒の矩形状の幅方向に対向する側壁には、間隔を隔てて長穴状の固定筒ボルト挿入孔が形成されているとともに、調整筒の同幅方向に対向する側壁の固定筒ボルト挿入孔に対応する位置には、長穴状の調整筒ボルト挿入孔が形成されており、固定筒と調整筒とを、固定筒ボルト挿入孔と調整筒ボルト挿入孔とにボルトを挿通させて固定し、固定筒ボルト挿入孔と調整筒ボルト挿入孔との何れか一方又は双方がその長穴状の長さ方向を排水管の長さ方向と交差する向きに形成され、ボルトを両ボルト孔に挿通する際に、両ボルト孔におけるボルト挿通位置を変えることにより、調整筒と固定筒の嵌合位置の高さを調整することができるようになっているので、調整筒を固定筒に対する固定位置を容易に調整できる。
【0015】
また、調整筒の断面の幅方向に対向する側壁の外面には、集水口に沿って板状のフランジ部が突設されているとともに、通水筒と排水管の周囲にコンクリートが打設されているので、調整筒のフランジ部がコンクリートによって固定され、調整筒を好適に固定することができる。
【0016】
また、排水管の取水口は、排水管の長さ方向に所定の間隔を隔てて複数備えられ、その複数の取水口が、1つの通水筒内に開口されているため、排水管の長さ方向に連続させた大きな取水孔を設けた場合と比較して、排水管の強度を保つことができる。
【0017】
また、排水管は、所定の間隔を隔てて設置した枕コンクリートブロック上に、枕コンクリートブロック上面に形成された排水管嵌合用凹部内に嵌合されて載せられているとともに、枕コンクリートブロックに対し、固定具によって固定されていることにより、排水管の周りにコンクリートを打設した際の排水管の浮き上がりを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に本発明の実施の形態を図1〜図8に示した実施例に基づいて説明する。
【0019】
本発明における排水溝構造1は、図1に示すように、地表面Aに沿って埋設されているプラスチック製排水管2と、その上部に設置され、排水管2と地表面A上とを連通する金属製の通水筒3とから構成されている。
【0020】
排水管2は、塩化ビニル製で略円筒形状に形成されており、内部を水が流れるようになっている。そして、その上部には、取水口4が貫通開口されており、この取水口4から水を取り入れることができるようになっている。この取水口4は、図2に示すように、排水管2の長さ方向に間隔を開けて複数形成されている。そして、この取水口4を囲むように通水筒3が設置されている。
【0021】
この通水筒3は、断面が矩形状をなす角筒状に形成され、排水管2の上面に立て向きに設置されている。また、この通水筒3は排水管2と略等しい長さに形成されている。そして、この通水筒3の下端側の開口内に、排水管2の取水口4を複数開口させるようにして、通水筒3の下端側が排水管2に固定されている。上端側の開口は、地表面Aに開口され、集水口5となっている。また、この集水口5には、グレーチング6が嵌合されている。地表面A上を流れる水は、この集水口5から通水筒3を通って排水管2内に取り入れられるようになっている。
【0022】
この通水筒3は、排水管2に固定される断面が矩形状をなす角筒状の固定筒11と、固定筒11の上側に嵌合され、上端に集水口5を開口させた断面が矩形状をなす角筒状の調整筒12とから構成されている。この固定筒11と調整筒12は、相対移動可能に嵌合され、互いに固定する位置を変えることができるようになっている。
【0023】
調整筒12と固定筒11の側面、即ち断面矩形状に形成された調整筒12と固定筒11の幅方向の側壁には、それぞれ調整筒ボルト挿入孔13,13……と、固定筒ボルト挿入孔14,14……が間隔を開けて貫通開口されており、この両ボルト孔13,14にボルト15,15……を挿通させて、調整筒12と固定筒11を互いに固定するようになっている。また、これらのボルト孔13,14は長穴状に形成されており、ボルト15,15……の挿通位置を変えることができるようになっている。そして、ボルト15,15……の挿通位置を変えることによって、調整筒12の固定筒11に対する固定高さ位置を調節することができるようになっている。また、調整筒の固定筒に対する固定高さ位置及び相対角度を調整することによって、通水筒の上下方向の長さ及び集水口の角度を調整することができるようになっている。
【0024】
固定筒11は、略角筒状に形成され、排水管2の取水口4を囲むように排水管2に設置されている。この固定筒11は、その下部にフランジ部16,16を有し、このフランジ部16,16を排水管2に重ねて固定されている。このフランジ部16,16は、図3に示すように、固定筒11の矩形断面幅方向に対向する側壁の外側面から外向きに突設した板状材からなっている。そして、この板状材は、排水管2に重ねられるように略弧状に形成されている。また、フランジ部16,16には、複数の固定用貫通孔17,17……が形成されている。この固定用貫通孔17,17……は、排水管2に形成されている固定用貫通孔18,18……に対応する位置に形成されており、これらの固定用貫通孔17,18にブラインドリベット19,19……を挿通し、このブラインドリベット19,19……によって、固定筒11のフランジ部16,16と排水管2とを固定している。
【0025】
また、この固定筒11の矩形断面幅方向に対向する側壁には、長穴状の固定筒ボルト挿入孔14,14……が所定の間隔を開けて形成されている。この固定筒ボルト挿入孔14,14……は、矩形断面幅方向に対向する両側壁を貫通させて設けられている。即ち、両側壁に同配置に形成されている。また、固定筒ボルト挿入孔14,14……は、固定筒11の矩形断面幅方向に対向する側壁の長さ方向両端部と中央部に形成されており、両端部に形成されている固定筒ボルト挿入孔14,14……は、長穴を交差させたX字状に形成されている。また、中央部に形成されている固定筒ボルト挿入孔14,14……は、長穴を交差させた十字状に形成されている。
【0026】
また、固定筒11の長さ方向両端部の下側は、内側に凹んだ形状、即ちテーパ状に形成されている。従って、固定筒11,11同士を長さ方向に突き合わせ配置とした際には、その突合せ部分下側と排水管との間には空間ができ、排水管2,2同士を連結するための連結筒を排水管2,2の外側に嵌合することができるようになっている。
【0027】
この固定筒11の上側に設置される調整筒12は、図4に示すように、固定筒11に嵌合される部分である断面が矩形状をなす角筒状の調整筒下枠部12aと、この調整筒下枠部12aの上端部に嵌合された、断面が矩形状をなす調整筒上枠部12bを有し、この調整筒上枠部12bにグレーチング6が嵌合されるようになっている。
【0028】
調整筒下枠部12aの矩形断面幅方向に対向する側壁には、調整筒ボルト挿入孔13,13……が貫通開口されている。この調整筒ボルト挿入孔13,13……は、調整筒下枠部12aの矩形断面幅方向に対向する側壁を貫通するように、両側壁に同配置に形成されている。この調整筒ボルト挿入孔13,13……は、固定筒ボルト挿入孔14,14……に対応する位置、即ち、調整筒下枠部12a側面の長さ方向両端部と中央部に形成されており、調整筒12と固定筒11を貫通させるように、ボルト15,15……を挿通させることができるようになっている。また、調整筒下枠部12a側面中央部の調整筒ボルト挿入孔13は、開口部が縦に直線状となるように形成されており、同両端部の調整筒ボルト挿入孔13,13は、開口部が斜めに開口された長穴状に形成されている。
【0029】
この調整筒下枠部12aの上端開口の矩形断面幅方向には、支持板21,21……が架橋状に設置され、調整筒上枠部12b内に嵌合されるグレーチング6が、この支持板21,21……上に載置されるようになっている。さらに、調整筒下枠部12aの矩形断面幅方向両側面には、集水口5に沿って調整筒フランジ部22,22が形成されている。この調整筒フランジ部22,22は、調整筒下枠部12aの側面下端から側面と垂直外向きに板状材を突設して形成されている。
【0030】
この調整筒下枠部12aの上部には、調整筒上枠部12bが嵌合されて固定されている。この調整筒上枠部12bは、調整筒下枠部12aの上部外側に嵌合され、溶接によって調整筒下枠部12aに固定されている。そして、この調整筒上枠部12bの上側開口が地表面Aに開口され、集水口5となっており、グレーチング6が嵌合されている。
【0031】
このように形成されている調整筒12は、図5に示すように、固定筒11の上外側に嵌合し、調整筒ボルト挿入孔13,13……と固定筒ボルト挿入孔14,14……に、調整筒12と固定筒11を貫通させるようにボルト15,15……を挿通させ、このボルト15,15……にナット23,23……を螺合して、調整筒12を固定筒11に固定するようになっている。また、ボルト15,15……を挿通させる際には、ワッシャー24,24……を介している。
【0032】
また、その際には、図6に示すように、固定筒11に対し、調整筒12の一端側を低く固定するとともに、他端側を高く固定し、排水管2に対して集水口5が傾斜するように、調整筒12を設置することができる。そうすることにより、地表面Aに対して、排水管2を傾斜させた状態に設置することができる。
【0033】
この排水溝構造1の排水管2同士を連結する際には、円筒形状に形成されたプラスチック製の連結筒25を介して行う。この連結筒25は、その内径が排水管2の外径と略等しく形成されており、この連結筒25内に排水管2が嵌合されるようになっている。そして、連結筒25の両端から、連結する排水管2を挿入し、連結筒25内で突き合わせることによって、排水管2同士を連結するようになっている。
【0034】
また、この排水溝構造1を設置する際には、図7に示すように、コンクリート製の枕コンクリートブロック27を、排水溝構造1の延伸方向に間隔を開けて複数設置し、その枕コンクリートブロック27上に掛け渡すように排水管2を設置するとよい。この枕コンクリートブロック27の上面には、排水管嵌合用凹部27aが形成されており、排水管2が、この排水管嵌合用凹部27aに嵌合されて載せられるようになっている。
【0035】
また、排水溝構造1を設置する際には、図8に示すように、排水溝構造設置用の溝26を掘り、その溝26内に設置する。そして、排水管2及び通水筒3の周りには、コンクリート28を打設するとよい。また、コンクリート28を打設する際には、排水管2の浮き上がりを防止するために、排水管2を枕コンクリートブロック27に固定するとよい。その際には、ベルト等の固定具29を使用するとよい。
【0036】
尚、固定筒ボルト挿入孔14,14……と調整筒ボルト挿入孔13,13……は、何れかのボルト挿入孔のうち、少なくとも1つのボルト挿入孔が、その長穴状の長さ方向を排水管2の長さ方向と交差する向きとなるように形成されていればよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る排水溝構造の一例を示す断面図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】(a)本発明に係る排水溝構造を構成する固定筒の一例を示す平面図である。(b)同上の側面図である。
【図4】(a)本発明に係る排水溝構造を構成する調整筒の一例を示す平面図である。(b)同上の側面図である。
【図5】本発明に係る排水溝構造の一例を示す部分拡大断面図である。
【図6】同上の側面図である。
【図7】同上の平面図である。
【図8】同上の断面図である。
【図9】従来の排水溝構造における溝蓋の使用状況を示す断面図である。
【図10】同上の溝蓋を示す平面図である。
【符号の説明】
【0038】
A 地表面
1 排水溝構造
2 排水管
3 通水筒
4 取水孔
5 集水口
6 グレーチング
11 固定筒
12 調整筒
12a 調整筒下枠部
12b 調整筒上枠部
13 調整筒ボルト挿入孔
14 固定筒ボルト挿入孔
15 ボルト
16 フランジ部
17 固定用貫通孔
18 固定用貫通孔
19 ブラインドリベット
21 支持板
22 調整筒フランジ部
23 ナット
24 ワッシャー
25 連結筒
26 溝
27 枕コンクリートブロック
27a 排水管嵌合用凹部
28 コンクリート
29 固定具
41 溝蓋
42 排水部(グレーチング)
43 箱状体
44 舗装材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地表面下の所望の深さに埋設され、上面に内外に貫通開口させた取水口を開口させたプラスチック製の排水管と、該排水管の上面に固定された断面が矩形状をなす角筒状に形成された立て向きの通水筒とを有し、
前記通水筒は、その下端側の開口内に前記取水口を開口させて前記排水管に下端側が固定されているとともに、上端側の開口が前記地表面に開口された集水口となっており、該集水口にグレーチングが嵌合されていることを特徴としてなる排水溝構造。
【請求項2】
前記通水筒は、下端が前記排水管の上面に固定された固定筒と、該固定筒の上端側に上下に相対移動可能に嵌合され、上端が前記集水口となっている調整筒とから構成され、該調整筒の前記固定筒に対する調整筒の固定高さ位置及び相対角度を調整することによって該通水筒の上下方向の長さ及び集水口の角度が調整されるようになっているものが使用されている請求項1に記載の排水溝構造。
【請求項3】
前記固定筒の前記矩形状の幅方向に対向する側壁には、間隔を隔てて長穴状の固定筒ボルト挿入孔が形成されているとともに、前記調整筒の同幅方向に対向する側壁の前記固定筒ボルト挿入孔に対応する位置には、長穴状の調整筒ボルト挿入孔が形成されており、前記固定筒と前記調整筒とを、前記固定筒ボルト挿入孔と前記調整筒ボルト挿入孔とにボルトを挿通させて固定し、
前記固定筒ボルト挿入孔と前記調整筒ボルト挿入孔との何れか一方又は双方がその前記長穴状の長さ方向を前記排水管の長さ方向と交差する向きに形成され、前記ボルトを前記両ボルト挿入孔に挿通する際に、前記両ボルト挿入孔におけるボルト挿通位置を変えることにより、前記調整筒と前記固定筒の嵌合位置の高さを調整することができるようになっている請求項2に記載の排水溝構造。
【請求項4】
前記調整筒の断面の幅方向に対向する側壁の外面には、前記集水口に沿って板状のフランジ部が突設されているとともに、前記通水筒と前記排水管の周囲にコンクリートが打設されている請求項2又は3の何れか1に記載の排水溝構造。
【請求項5】
前記排水管の取水口は、排水管の長さ方向に所定の間隔を隔てて複数備えられ、その複数の取水口が、1つの通水筒内に開口されている請求項1〜4の何れか1に記載の排水溝構造。
【請求項6】
前記排水管は、所定の間隔を隔てて設置した枕コンクリートブロック上に、該枕コンクリートブロック上面に形成された排水管嵌合用凹部内に嵌合されて載せられているとともに、該枕コンクリートブロックに対し、固定具によって固定されている請求項1〜5の何れか1に記載の排水溝構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−243185(P2009−243185A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−92115(P2008−92115)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(501163565)有限会社ウイング (2)
【出願人】(501395959)埼玉鉄筋コンクリート株式会社 (1)
【出願人】(508098224)
【Fターム(参考)】