説明

掘削機用バケットアセンブリ

ここに提供されるのは、掘削機用グラップル部材を持つバケットアセンブリである。本バケットアセンブリには以下が含まれる。第1ヒンジブラケットを介して掘削機ブームにマウントされた支持プレートを前後方にチルトさせるための前後方チルトユニットと、前記前後方チルトユニットの支持プレートの下に回転可能に配置された回転ユニットと、前記回転ユニットの下に配置された支持フレームと、バケット部材とグラップル部材であって、マウントされ、油圧を用いて前記バケット部材と前記グラップル部材とを駆動するための前記バケット部材に向き合い、ここにおいて、前記支持フレームと前記グラップル部材とが超硬合金チップ付きバケット歯と超硬合金チップ付きグラップ歯とを持つことを特徴とするバケット部材とグラップル部材と、油圧を用いて前記回転ユニットをチルトさせるように前記前後方チルトユニットと前記回転ユニットとの両方にマウントされた左右チルトユニット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削機用グラップル部材を持つバケットアセンブリに関するものであり、より具体的には、掘削機が、保持物の姿勢を変え、前記保持物を損傷させることなしに移動するために、バケット部材とグラップル部材を360°以内で回転させるとともに、それらを左右方向にチルトさせることを可能にすることによって、便宜かつ効率的に石や被覆石を積み、木材を積みおろし、コンクリートパイプを埋め、そして人々を災害から救出するための、グラップル部材を持つバケットアセンブリに関するものである。
【背景技術】
【0002】
掘削機の機能と適用可能領域を拡張するために、掘削機にはグリップルが、バケットに追加装備されたか、またはバケットなしに独立して組み付けられた。
【0003】
かかる掘削機用の従来型グリップルは、「グリップルを持つ掘削機」と題する韓国特許公開番号第2001-003054号で紹介されており、図1は、その従来の技術に係る前記グリップルアームを持つ掘削機を示すものである。
【0004】
図1によれば、グラップルアーム6は、バケット2を掴む力を生成するブーム4にマウントされる。前記グラップルアームを持つかかる掘削機は通常、木材や造園用の石を移動するために用いられる。しかしながら、従来型掘削機には前記バケット2や前記グラップルアーム6を左右方向に向きを変えたり回転させたりする能力が欠如しているために、石または木材の姿勢を変えるためには、掘削機自体が移動または回転しなければならない。このように、向きを変えたり回転する能力が欠如しているために、その生産性は低く、その作業範囲にも限界がある。
【0005】
図2は、韓国実用新案公開番号第0277112号において紹介された別の従来型掘削機用グリップルを示すものである。
【0006】
図2によれば、グリップル8はバケットなしに掘削機ブームに回転可能にマウントされて、グリップル8が回転中に操作部品の揺動や異物による汚染は防止される。かかるグリップル8により、振動や騒音が最小限に抑えられることも可能である。前記掘削機用の従来型グリップル8は通常、造園工事や粗石積み工事で石を移動したり、積んだりする作業に用いられた。前記グリップル8は保持物を回転するためには便利ではあるが、ギアアセンブリ10が外部に暴露されているため、前記ギアアセンブリ10に異物が入りこんでしまう可能性もある。従って、外部に暴露されたギアアセンブリ10のために、前記保持作業に誤動作が生じる可能性もある。
【0007】
さらに、前記グリップル8は物体を保持しながら前後方向にチルトするが、前記グリップル8には左右方向に傾動(チルト)することが許されていない。かかる制限により、前記掘削機では正確な作業を行うことが不可能になっている。
【0008】
以上に示したように、前記グリップル8は物体を保持するためのみに使用される。また、前記グリップル8にはバケットが組み付けられていないため、掘削作業に使用することもできない。従って、各種の工事作業を選択的に実施することもできない。
【0009】
図3は、掘削機用バケットの回転装置を示すものである。前記バケット回転装置は韓国実用新案公開番号第0261902号で紹介された。
【0010】
図3によれば、複数の駆動装置12が回転リング14の内面に形成され、ボールハウジング溝18が前記回転リング14の外周とハウジング16の内周との間に形成される。前記ボールハウジング溝18は複数のボール20を収納して、バケットを摺動自在に回転させる。前記回転リング14の内面に形成された前記複数の駆動装置20はモーター22にギア連動され、前記バケットは接続固定プレート24の穴26を介して固定プレート28で固定される。バケット32を回転可能に組み付けるため、前記ハウジング16は前記接続固定プレート24で固定され、前記回転リング14は接続回転プレート30と固定される。かかるバケット回転装置は掘削に便利である。しかしながら、かかる装置は石、木材またはパイプを吊り上げるために使用することはできない。なお、かかる装置は左右方向にチルトするために使用することもできない。
【発明の開示】
【0011】
[技術的課題]
従って、本発明の目的は、掘削機が、保持物の姿勢を変え、前記保持物を損傷させることなしに移動するために、バケット部材とグラップル部材を360°以内で回転させるとともに、それらを左右方向にチルトさせることを可能にすることによって、便宜かつ効率的に石や被覆石を積み、木材を積みおろし、コンクリートパイプを埋め、そして人々を災害から救出するためのグラップル部材を持つバケットアセンブリ提供することである。
【0012】
[技術的な解決法]
本発明の一態様に従って、以下を含む掘削機用のバケット部材とグラップル部材を持つバケットアセンブリが提供される。前方方向と後方方向に第1ヒンジブラケットを介して掘削機ブームにマウントされた支持プレートをチルトさせるための前後方チルトユニットと、前記前後方チルトユニットの支持プレートの下に時計回り方向と反時計回り方向に360°以内で回転可能に配置された回転ユニットと、前記回転ユニットの下に配置された支持フレームと、前記支持フレームの片側にマウントされたバケット部材と、さらに、グラップル部材であって、油圧を用いて前記バケット部材と前記グラップル部材とを駆動するための前記バケット部材に向き合うように前記支持フレームの他側にマウントされ、ここにおいて、前記支持フレームと前記グラップル部材とが超硬合金チップ付きバケット歯と超硬合金チップ付きグラップ歯とをそれぞれ持つことを特徴とするグラップル部材と、を含む駆動ユニットと、油圧を用いて前記回転ユニットを左右方向にチルトするように、前記前後方チルトユニットと前記回転ユニットとの両方にマウントされた左右チルトユニット。
【0013】
前記前後方チルトユニットには以下を含むこともできる。その前後に形成された第1ヒンジブラケットを持つ支持プレートと、前記第1ヒンジブラケットから所定の空間をおいて分離されるように、その片側に形成された第2ヒンジブラケットと、前記支持プレート下の所定の空間内で前記第1ヒンジブラケットに直交に交差するように形成された第3ヒンジブラケット。
【0014】
前記回転ユニットには以下を含むこともできる。前記第3ヒンジブラケットを交差するようにヒンジ軸ピンを介して前記支持プレートにマウントされた第3ヒンジブラケットに組み付けられた第4ヒンジブラケットを持つ上部プレートと、前記上部プレートの片側に配置された第5ヒンジブラケットを収納する底部プレートと、油圧モーターによって駆動されるように前記上部プレートの他側にマウントされたピニオンギアと、前記ピニオンギアにギア連結されたリングギアと、油圧を供給して復帰を行うように、前記上部プレートと前記底部プレートとの間に介在されたオイル旋回継手。
【0015】
前記駆動ユニットには以下を含むこともできる。前記回転ユニットの底部プレートの下に形成された支持フレームの片側に回転可能に組み付けられたバケット部材と、前記バケット部材に向き合うように前記支持フレームの他側に回転可能に組み付けられたグラップル部材と、油圧旋回継手にマウントされたプロテクターと、前記オイルシリンダーと前記逆止弁とを目的の保持物との衝突から保護するように、バケット回転プレート上に形成されたヒンジ軸穴と前記グラップル部材の駆動バーとを前記支持フレームにて連結しながら、油圧ホースとしての逆止弁間の油圧シリンダー。
【0016】
前記グラップル部材には、小径パイプを吊り上げるように、前記グラップル部材の円弧よりも小さい円弧形状に形成されたホルダ表面部分を持つ追加グラップ歯を含むこともできる。
【0017】
前記左右チルトユニットには以下を含むこともできる。前記前後方チルトユニットの支持プレートの縁部の湾曲部分上に形成された第2ヒンジブラケットと、前記回転ユニットの上部プレートの片側縁部に形成された第5ヒンジブラケットと、油圧を用いて左右に傾動(チルト)するように、前記第2ヒンジブラケットと前記第5ヒンジブラケットとを接続するための傾動油圧シリンダー。
【0018】
[発明の効果]
本発明に係る前後方チルトユニット、回転ユニット、駆動ユニットおよび左右チルトユニットを含む掘削機用グラップル部材を持つバケットアセンブリは、以下の効果を発揮する。
【0019】
まず第1に、本発明に係るグラップル部材を持つバケットアセンブリは、造園用の石または波堤を構築するための被覆石防を積む作業、木材の積みおろし作業、コンクリートパイプを埋める工事、そして人々を災害から救うために要する労働負荷を軽減する。従って、そのコストを低減することが可能である。
【0020】
第2に、本発明に係るグラップル部材を持つバケットアセンブリは、建設現場での肉体労働工程のための作業者数を減少させる。従って、対象建設工事の工程数が低減され、よって建設期間も短縮される。
【0021】
さらに、本発明に係るグラップル部材を持つバケットアセンブリにより、前記掘削機が傾動油圧シリンダーを用いて保持物をタイル張りすることも可能になる。
【0022】
また、本発明に係るグラップル部材を持つバケットアセンブリにより、前記掘削機が前記バケット部材と前記グラップル部材とを含めることによって、目的物体を迅速に保持すること、および前記保持物を時計回り方向と反時計回り方向に360°以内で回転することが可能になる。従って、前記掘削機は、それ自体を移動することなしに、都合よく、前記保持物の姿勢を変え、前記保持物を積み重ねることができる。
【0023】
加えて、本発明に係るグラップル部材を持つバケットアセンブリにより、前記掘削機が前記保持物の姿勢を迅速に変えることも可能になる。従って、本発明に係る前記バケットアセンブリを持つ掘削機は、造園用の石や防波堤用の被覆石積む作業、および前記コンクリートパイプを埋める工事などの正確な作業を実行することが可能である。
【0024】
最後に、本発明に係るグラップル部材を持つバケットアセンブリにより、前記掘削機は前記保持物が滑り落ちることを防止し、前記超硬合金チップを前記バケット歯、前記グラップ歯、および前記追加グラップ歯に取り付けることで耐久性を向上させることも可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の他の目的および態様は、以下に示した添付図面を参照して、実施形態の以下の説明により明らかになるであろう。
【0026】
図4は、本発明の実施形態に係るグラップル部材を持つバケットアセンブリを持つ掘削機を示す図である。図5は、本発明の実施形態に係るバケットアセンブリの側断面図であり、図6は、A−A線に沿った図5の断面図である。
【0027】
図4〜図6を参照すると、掘削機56用バケットアセンブリ50にはバケット部材52およびグラップル部材54が含まれている。前記バケットアセンブリ50には、前後方チルトユニット58、回転ユニット60、駆動ユニット62および左右チルトユニット4が含まれる。
【0028】
前記前後方チルトユニット58は、ブーム66のピンを用いて第1ヒンジブラケット68に連結された支持プレート70をチルトさせる。
【0029】
前記前後方チルトユニット58には、前記ブーム66に連結された前記第1ヒンジブラケット68と、前記第1ヒンジブラケット68を直交に交差するように、前記支持プレート70の片側上と前記支持プレート70下の第3ヒンジブラケット74に形成された第2ヒンジブラケット72が含まれる。
【0030】
前記回転ユニット60は、油圧によって左右傾動(チルト)するとともに、360°で時計回り方向と反時計回り方向に回転するように、前記前後方チルトユニット58の支持プレート70下で組み付けられている。
【0031】
前記回転ユニット60には、油圧を供給して復帰を行うように、上部プレート80、底部プレート92、および前記上部プレート80と前記底部プレート92との間に組み付けられる油圧旋回継手94が含まれる。また、前記上部プレート80には、前記第3ヒンジブラケット74を交差するようにヒンジ軸ピン76を介して前記前後方チルトユニット58の支持プレート70上に形成された前記第3ヒンジブラケット74に連結された第4ヒンジブラケット78が含まれる。前記底部プレート92には、前記上部プレート80の片側に連結された第5ヒンジブラケットと、ハウジング90内に配置された前記ピニオンギア86にギア連結されるように、スイングモーター84とリングギア88によって駆動される前記上部プレートの他側80で連結されたピニオンギア86が含まれる。
【0032】
前記駆動ユニット62は、油圧によって作動されるように前記回転ユニット60の下で組み付けられている。前記操作ユニット62には、前記回転ユニット60に連結された支持フレーム96と、前記バケット部材52に向き合うように、前記支持フレーム96の片側にマウントされた前記バケット部材52と、前記支持フレーム96の他側にマウントされた前記グラップル部材54と、が含まれる。前記バケット部材52と前記グラップル部材62とには、バケット歯100とグラップ歯102のそれぞれがその底端部に含まれる。前記バケット歯100と前記グラップ歯102には超硬合金チップ98が含まれる。
【0033】
上記のように、前記操作ユニット62の支持フレーム96は前記回転ユニット60の底部プレート92に連結される。前記バケット部材52は、前記支持フレーム96の片側で回転可能に組み付けられる。また、前記グラップル部材54も、前記バケット54に向き合うように、前記支持フレーム96の他側で回転可能に組み付けられている。また、前記操作ユニット62には、前記バケット部材52の回転プレート104と前記グラップル部材54の駆動バー106とを連結する油圧シリンダー112が含まれる。油圧シリンダー112は、逆止弁108を介して油圧ホース110によって油圧旋回継手94に連結される。
【0034】
前記支持フレーム96には、前記オイルシリンダー112を目的物体の保持から保護するように、所定のサイズのプロテクター118が含まれる。
【0035】
前記左右チルトユニット64は、油圧を用いて前記前後方チルトユニット58から左右方向に前記回転ユニット60をチルトさせるように、前記前後方チルトユニット58と前記回転ユニット60とに連結される。
【0036】
前記左右チルトユニット64には、前記支持プレート70の縁部の湾曲部分上に形成された第2ヒンジブラケット72と、油圧を用いて左右などにチルト方向を制御するように、前記回転ユニット60の上部プレート80の片側縁部と、前記第2ヒンジブラケット72と前記第5ヒンジブラケット82とを連結する傾動油圧シリンダー120に形成された第5ヒンジブラケット82と、が含まれる。
【0037】
前記傾動油圧シリンダー120は、前記第3ヒンジブラケット78と前記第4ヒンジブラケット74を連結するヒンジ軸ピン76から左チルト角度と右チルト角度を形成するために所定の角度で傾動(チルト)するように、前記第2ヒンジブラケット72と前記第5ヒンジブラケット82とに組み付けられる。
【0038】
前記傾動油圧シリンダー120は所定の油圧レベルを提供するために所定の角度で配置されてもよい。
【0039】
図7は、本発明の実施形態に係るバケットアセンブリ用の追加グラップ歯の斜視図である。
【0040】
図7を参照すると、前記バケット歯100と前記グラップ歯102は、前記バケット部材52の一端と前記グラップル部材54とにそれぞれ配置される。
【0041】
前記追加グラップ歯122には、小径パイプを吊り上げるように、円弧形状の保持表面部分124が含まれる。
【0042】
また、前記バケット部材52と前記グラップル部材54には、前記保持物が滑り落ちることを防止し、前記目的物体を確実に保持し、さらに、前記バケット部材52と前記グラップル部材54の摩耗や破損を防止するように、内向きに突出した超硬合金チップが含まれる。かかる超硬合金チップは、前記目的物体を確実に保持するように、前記ホルダ表面部分124上に取り付けられてもよい。
【0043】
参照番号114はヒンジ軸穴を示す。
【0044】
図8は、本発明の実施形態に係るチルト動作を説明するための、グラップル部材を持つバケットアセンブリを示すものである。
【0045】
前記掘削機に搭載された前記オイルシリンダー112、前記オイル旋回継手94および前記逆止弁108と、その操作とは当業者には公知のものである。従って、その詳細は省略する。
【0046】
前記掘削機のオペレーターは、造園用の石または防波堤を構築するための被覆石を積む作業やコンクリートパイプを埋める工事を行うために、前記ブーム66の一端にて組み付けられた前記バケットアセンブリ50を操作する。
【0047】
つまり、オペレーターは、前記バケット部材52と前記グラップル部材54を操作する。前記バケット部材52と前記グラップル部材54は、前記前後方チルト動作、前記左右チルト動作および前記360°回転を介して正確に制御される。
【0048】
前記掘削機のバケットアセンブリ50は、前記バケットアセンブリの姿勢と操作順序を制御するように、オペレーターの特性に応じて様々な方法で操作することが可能である。従って、本実施形態に係るバケットアセンブリ50は、以下の前記バケットアセンブリ50の操作例によって限定されるものでない。
【0049】
本実施形態に係るグラップル部材を持つバケットアセンブリを、本実施形態に係るバケットアセンブリを持つ掘削機が水路の傾斜側に石を積む作業を行う建設例を用いて説明する。
【0050】
まず、前記バケットアセンブリ50の前後方チルトユニット58を傾動(チルト)させて、様々な形状の石の中にある長石を吊り上げるために前記支持プレート70を正しくチルトさせる。
【0051】
次いで、オペレーターは、油圧シリンダー112を制御して所定の油圧レベルを発生させ、前記バケット部材52と前記グラップル部材54とを目的物体サイズと同じサイズに開く。次いで、オペレーターは、前記バケット部材52と前記グラップル部材54とを制御して長石の片側をつかむ。
【0052】
積もうとする長石の位置を決定後、オペレーターは前記スイングモーター84を制御して、前記回転ユニット60のリングギア88を回転させる。次いで、前記バケット部材52と前記グラップル部材54を、前記底部プレート92とともに回転させて、吊り上げた長石を目的の角度に回転させる。
【0053】
目的の角度で前記バケットアセンブリ50を用いて吊り上げた長石を回転させた後、オペレーターは、前記左右チルトユニット64の傾動油圧シリンダー120を制御して、前記回転ユニット60を所定の角度で左か右に回転させて、目的の位置近傍の石と接触することなしに、吊り上げた長石を目的の位置に挿入する。
【0054】
上記のように、前記バケット部材52と前記グラップル部材54とは、吊り上げた長石を目的の角度に傾動(チルト)するように維持しながら、吊り上げた長石を目的の位置に挿入する。従って、本実施形態に係るバケットアセンブリは、目的の作業に応じて重い石を正確に移動することができる。
【0055】
なお、前記目的の保持物が滑り落ちることを防止し、前記バケット部材52と前記グラップル部材54の耐久性を向上させるように、前記バケット部材52には前記超硬合金チップ98付きの前記バケット歯100が含まれ、前記グラップル部材54には前記超硬合金チップ98付きの前記グラップ歯102が含まれる。
【0056】
さらに、本実施形態に係るバケットアセンブリ50は、前記バケットアセンブリ50を持つ前記掘削機が石の代わりに大径パイプを埋める工事を行うために使用される際には、前記回転ユニット60のウイングモーター84を駆動して前記リングギア88を回転させる。次いで、前記保持パイプは、前記バケット部材52と、前記回転ユニット60の底部プレート92の支持フレーム96でマウントされた前記グラップル部材54とによって360°以内で可能回転である。従って、前記パイプは、都合よくその連結部で組み付けられる。
【0057】
前記大径パイプ内部に汚れがある場合、その汚れは、前記左右チルトユニット64の傾動油圧シリンダー120を駆動することを介して、前記パイプを所定の角度でチルトさせることによって除去することが可能である。従って、精度と信頼性が向上される。
【0058】
前記バケットアセンブリ50を持つ前記掘削機が小径パイプを埋める工事に使用される際には、前記グラップ歯102を用いる代わりに前記追加グラップ歯122を前記グラップル部材54に組み付けてもよい。前記追加グラップ歯122のホルダ表面部分124により、前記グラップル部材54が様々な直径の小径パイプを安定的に保持することが可能になる。
【0059】
本発明に係るバケットアセンブリ50を用いて、木材ならびに石、大径パイプまたは小径パイプなどの様々な物体を保持することが可能である。
【0060】
本実施形態に係るバケットアセンブリには、油圧シリンダー112と前記逆止弁108を保護するように、前記プロテクター118が前記支持フレーム96にて含まれる。従って、本発明に係るバケットアセンブリは、前記保持物が衝撃を受けたり、損傷されることを防止する一方、より正確な作業を行うものである。
【0061】
本発明を好適な実施形態に関連して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更および修正をなし得ることは当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】従来の技術に係る前記グリップルアームを持つ掘削機を示すものである。
【図2】韓国実用新案公開番号第0277112号において紹介された掘削機用の別の従来型グリップルを示すものである。
【図3】掘削機用バケットの回転装置を示すものである。
【図4】本発明の実施形態に係るグラップル部材を持つバケットアセンブリを持つ掘削機を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るバケットアセンブリの側断面図である。
【図6】A−A線に沿った図5の断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係るバケットアセンブリ用の追加グラップ歯の斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係るチルト動作を説明するためのグラップル部材を持つバケットアセンブリを示すものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む掘削機用のバケット部材とグラップル部材を持つバケットアセンブリ。前方方向と後方方向に第1ヒンジブラケットを介して掘削機ブームにマウントされた支持プレートをチルトするための前後方チルトユニットと、前記前後方チルトユニットの支持プレートの下に時計回り方向と反時計回り方向に360°以内で回転可能に配置された回転ユニットと、前記回転ユニットの下に配置された支持フレームと、前記支持フレームの片側にマウントされたバケット部材と、前記支持フレームの他側にマウントされたグラップル部材であって、前記バケット部材と前記グラップル部材とが互いに向き合い、前記駆動ユニットが油圧を用いて駆動され、さらに、前記支持フレームと前記グラップル部材が超硬合金チップ付きバケット歯と超硬合金チップ付きグラップ歯をそれぞれ持つことを特徴とするグラップル部材と、前記前後方チルトユニットと前記回転ユニットとの両方にマウントされて、前記回転ユニットを油圧を用いて前記前後方チルトユニットに対して左右方向にチルトする左右チルトユニット。
【請求項2】
前記前後方チルトユニットが以下を含むことを特徴とする請求項1のバケットアセンブリ。その前後に形成された第1ヒンジブラケットを持つ支持プレートと、前記第1ヒンジブラケットから所定の空間をおいて分離されるように、その片側に形成された第2ヒンジブラケットと、前記支持プレート下の所定の空間内で前記第1ヒンジブラケットに直交に交差するように形成された第3ヒンジブラケット。
【請求項3】
前記回転ユニットが以下を含むことを特徴とする請求項1のバケットアセンブリ。前記第3ヒンジブラケットを交差するようにヒンジ軸ピンを介して前記支持プレートにマウントされた第3ヒンジブラケットに組み付けられた第4ヒンジブラケットを持つ上部プレートと、前記上部プレートの片側に配置された第5ヒンジブラケットを収納する底部プレートと、油圧モーターによって駆動されるように前記上部プレートの他側にマウントされたピニオンギアと、前記ピニオンギアにギア連結されたリングギアと、油圧を供給して復帰を行うように、前記上部プレートと前記底部プレートとの間に介在されたオイル旋回継手。
【請求項4】
前記駆動ユニットが以下を含むことを特徴とする請求項1のバケットアセンブリ。前記回転ユニットの底部プレートの下に形成された支持フレームの片側に回転可能に組み付けられたバケット部材と、
前記バケット部材に向き合うように前記支持フレームの他側に回転可能に組み付けられたグラップル部材と、油圧旋回継手にマウントされたプロテクターと、前記オイルシリンダーと前記逆止弁とを目的の保持物との衝突から保護するように、バケット回転プレート上に形成されたヒンジ軸穴と前記グラップル部材の駆動バーとを前記支持フレームにて連結しながら、油圧ホースとしての逆止弁間の油圧シリンダー。
【請求項5】
前記グラップル部材が小径パイプを吊り上げるために前記グラップル部材の円弧よりも小さい円弧形状に形成されたホルダ表面部分を持つ追加グラップ歯を含むことを特徴とする請求項1〜4のうちの任意の1項に記載のバケットアセンブリ。
【請求項6】
前記左右チルトユニットに以下が含まれることを特徴とする請求項1のバケットアセンブリ。前記前後方チルトユニットの支持プレートの縁部の湾曲部分上に形成された第2ヒンジブラケットと、前記回転ユニットの上部プレートの片側縁部に形成された第5ヒンジブラケットと、油圧を用いて左右に傾動(チルト)するように、前記第2ヒンジブラケットと前記第5ヒンジブラケットとを接続するための傾動油圧シリンダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−542584(P2008−542584A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513349(P2008−513349)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【国際出願番号】PCT/KR2006/000707
【国際公開番号】WO2006/126775
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(507387697)
【Fターム(参考)】