説明

掘削/締め付け装置

本発明は、シャフトまたはロッドから取り外すことができるとともにその一端に掘削ヘッドが設けられた本体基部を備えた掘削/締め付け装置に関する。掘削ヘッドは、本体基部の内部に収容された電気モータにより駆動されるようになっている。本体基部には、シャフトまたはロッドに連結するための連結手段が設けられている。この連結手段には、電気モータを駆動するための、電気接触器を駆動する手段が設けられている。圧力がロッドまたは柄部に加えられたときに、連結手段が軸方向に移動して、電気モータに接続された接触器に接触し、このようにして連結手段と本体基部との間で上昇/下降による回転連結が行われ、このことにより電気モータを起動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にシャフトや日傘のロッドに用いられ、かなりの革新性および利点を概して有する掘削/締め付け装置に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、特にシャフト、日傘のロッドに用いられる掘削/締め付け装置であって、シャフトまたはロッドから取り外すことができるとともにその一端に掘削ヘッドが設けられた本体基部を備えた掘削/締め付け装置に関する。本発明の掘削/締め付け装置によれば、便利で素早く、かつ効率的な方法でシャフトやロッドを固定することができる。
【背景技術】
【0003】
現在のところ、地面に対する日傘の固定および締め付けについて様々な解決法が知られている。これらの方法は、基本的に、補助的な装置を日傘の柄部(shank、シャンク)の下部に配置する方法からなっている。このような装置は、スペイン実用新案ES1064102やES1060034に記載されており、この装置の目的は、使用者が日傘を地面により容易に固定することができるようにするというものである。
【0004】
しかしながら、挿入が手動で行われ、このためある程度の力を必要とするような公知のあらゆる装置の中で、本発明の存在を考え出した出願人にとって、本明細書に記載された特徴を有する装置やサポートは何ら知られていなかった。このため、従来の装置は、身体的に問題のある人(腰痛等)や高齢の人にとって使用に制限があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】スペイン実用新案ES1064102
【特許文献2】スペイン実用新案ES1060034
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述のような問題点を解決するような掘削/締め付け装置を提供することを目的として作り出された。さらに、他の追加の利点が与えられることについて、以下の記載により明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このように、本発明は、特にシャフト、日傘のロッドに用いられる掘削/締め付け装置であって、シャフトまたはロッドから取り外すことができるとともにその一端に掘削ヘッドが設けられた本体基部を備え、掘削ヘッドは、本体基部の内部に収容された電気モータにより駆動されるようになっており、本体基部には、シャフトまたはロッドに連結するための連結手段が設けられており、この連結手段には、電気モータを駆動するための電気接触器を作動させる手段が設けられており、圧力がロッドまたは柄部に加えられたときに、連結手段が軸方向に移動して、電気モータに接続された接触器に連結手段が接触し、このようにして連結手段と本体基部との間で上昇/下降による回転連結が行われ、このことにより電気モータを起動するようになっていることを特徴とする掘削/締め付け装置を提供することを目的とする。
【0008】
このような特徴によれば、例えば日傘や、テント(marquee)の組み立てに用いられる柄部の設置を容易にし、このことにより使用者にとって十分に容易な設置を可能とする装置が提供される。この装置によれば、柄部やロッドを下方にわずかに押し込むだけで掘削ヘッドが地面に十分深く入り込むようになり、風の影響による望ましくないトラブルを避けることができる。駆動部を設けることにより、外部の押圧ボタンを設ける必要がなくなり、電気モータの駆動または停止を行うのに十分な軸方向の移動を行うよう駆動することができるという利点がある。
【0009】
装置が取り外し可能であることにより、多様性が増大し、ビーチの日傘、テントのための支持ロッド等、様々な部材を固定するのに使用することができるようになる。
【0010】
他の利点として、それにもかかわらず重要なことだが、固定シャフトに加えて、上述の装置は、例えば庭造り(ガーデニング)の作業を行うための穴を地面に空けるのに使用することができるということが挙げられる。
【0011】
好ましくは、連結手段は、シャフトまたは柄部に挿入される、内部が空洞であるチューブ体から構成されており、このチューブ体の下端部には突出部が設けられており、突出部が電気接触器に接触するようになっている。
【0012】
好ましい態様では、固定装置の電気モータは、再充填可能なバッテリーのアキュミュレータに接続されており、このことにより充電を容易に行うことができる。
【0013】
好ましい実施の形態では、掘削ヘッドは、電気モータにより駆動される軸に接続された、円錐形のねじ山が設けられた柄部から構成されている。しかしながら、他の同様の目的のために、他の種類のヘッドを使用することもできる。
【0014】
本発明による掘削/締め付け装置の他の特徴および利点は、好ましい実施の形態の記載により明らかになるであろう。しかしながら、このような実施の形態に限定されることはない。添付の図面は、好ましい実施の形態の説明に用いられるが、このような図面の内容のものに限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による掘削/締め付け装置の部分的な斜視図である。
【図2】本発明による掘削/締め付け装置を実際に適用したときの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の掘削/締め付け装置の好ましい実施の形態が図1および図2により示される。この装置は、日傘、テント(marquee)等のシャフト、ロッドにとって非常に使い勝手の良いものであり、当該装置は、金属やプラスチック等の適切な材料から密閉状態で形成された本体基部(1)を備えている。この本体基部(1)は、シャフトまたはロッド(2)から取り外すことができるようになっている。また、本体基部(1)の一端には掘削ヘッド(3)が設けられており、この掘削ヘッド(3)は、本体基部(1)の内部に収容された電気モータ(4)により駆動されるようになっている(モータは、市場で入手することができる様々な標準タイプのものとすることができる)。本体基部(1)には、シャフトまたはロッドを連結する連結手段が設けられており、この連結手段には、電気モータ(4)を駆動するための電気接触器(6)を作動させる手段が設けられている。このことにより、図1の矢印に示すように、連結手段と本体基部(1)との間で上昇/下降による回転連結が行われる。このような方法により、ロッドまたは柄部(shank、シャンク)(2)に対して下方に圧力を与えることにより、連結手段が軸方向に移動し、電気モータ(4)に接続された接触器に連結手段が接触する。このことにより、掘削ヘッド(3)に接続された軸の回転が行われる。
【0017】
連結手段は、ロッドまたは柄部(2)が挿入される、内部が空洞であるチューブ体(5)から構成されている。このチューブ体(5)の端部には、電気接触器(6)に接触する突出部(7)が設けられている。ここで、突出部(7)が電気接触器(6)に接触したときに、この突出部(7)は前述の電気モータ(4)を駆動するようになっている。
【0018】
追加の態様によれば、電気モータ(4)は、本体基部(1)の側面に沿って設けられた再充電可能なバッテリー(8)のアキュミュレータ(accumulator)に接続されている。このバッテリー(8)は、公知の形態の電気エネルギー源に接続することができるようになっている。バッテリー(8)と電気モータ(4)との間の接続は、従来のタイプの電気的接続(9)により行われる。
【0019】
本発明の掘削/締め付け装置の詳細、形状、サイズ、および他の補助的な部材は、この装置の製造において用いられる材料と同様に、技術的に同等であり、本発明の本質から外れず、または特許請求の範囲の請求項により規定された範囲内のものであるならば、他のものに適切に置き換えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にシャフト、日傘のロッドに用いられる掘削/締め付け装置であって、シャフトまたはロッドから取り外すことができるとともにその一端に掘削ヘッドが設けられた本体基部を備え、
掘削ヘッドは、本体基部の内部に収容された電気モータにより駆動されるようになっており、本体基部には、シャフトまたはロッドに連結するための連結手段が設けられており、この連結手段には、電気モータを駆動するための電気接触器を作動させる手段が設けられており、圧力がロッドまたは柄部に加えられたときに、連結手段が軸方向に移動して、電気モータに接続された接触器に連結手段が接触し、このようにして連結手段と本体基部との間で上昇/下降による回転連結が行われ、このことにより電気モータを起動するようになっていることを特徴とする掘削/締め付け装置。
【請求項2】
連結手段は、ロッドまたは柄部が挿入される、内部が空洞であるチューブ体から構成されており、このチューブ体の下端部には突出部が設けられており、突出部が電気接触器に接触するようになっていることを特徴とする請求項1記載の掘削/締め付け装置。
【請求項3】
電気モータは、再充填可能なバッテリーのアキュミュレータに接続されていることを特徴とする請求項1記載の掘削/締め付け装置。
【請求項4】
掘削ヘッドは、電気モータにより駆動される軸に接続された、円錐形のねじ山が設けられた柄部であることを特徴とする請求項1記載の掘削/締め付け装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2011−514943(P2011−514943A)
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−547203(P2010−547203)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【国際出願番号】PCT/ES2008/000781
【国際公開番号】WO2009/106651
【国際公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(510222394)
【氏名又は名称原語表記】ALEJANDRO ESCOLA PUIG−CORVE
【Fターム(参考)】