説明

採血管自動準備装置

【課題】 一つの採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段が故障する等して使用できない状態になっても、別の採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段が正常に機能していれば、装置全体を停止することなく採血管の処理を続けることができる採血管自動準備装置を提供すること。
【解決手段】 本発明に係る採血管自動準備装置は、採血管収容手段、各採血管収容ケースから取り出された採血管をラベル印字貼付手段まで移送する第一移送手段及びラベル印字貼付手段を備えた採血管自動ラベル貼付機構を、少なくとも二つ備えた採血管自動準備装置において、前記少なくとも二つの採血管自動ラベル貼付機構における一つの第一移送手段から他の第一移送手段へ採血管を移し変える第二移送手段を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採血管自動準備装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
採血に用いられる採血管を効率よく確実に自動的に準備するために、
上下に重ねて配置された複数の採血管収容ケースを有する採血管収容部と、
各採血管収容ケースから取り出された採血管をラベル印字貼付手段まで移送する移送手段と、
移送手段により移送されてきた採血管に対応する患者に関する情報をラベルに印字し、印字済ラベルを前記採血管に貼り付けるラベル印字貼付手段と
を有する採血管自動ラベル貼付機構を、少なくとも二つ備えた採血管自動準備装置は、既に提案されている(特許文献1)。
このような採血管自動準備装置には、複数の採血管自動ラベル貼付機構でラベルが貼り付けられた採血管を排出するための採血管排出コンベアが設けられ、各採血管自動ラベル貼付機構で処理されたラベル貼付後の採血管は、前記採血管排出コンベアで排出される。
そして、採血管排出コンベアで排出された採血管は、採血管回収装置によって、患者毎に分けて回収される。
【0003】
【特許文献1】特開2005-65990
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来の採血管自動準備装置は、複数の採血管自動ラベル貼付機構を備え、各採血管自動ラベル貼付機構が採血管収容部、移送手段及びラベル印字貼付手段を各々備えているので、ラベルへの印刷及びラベルの貼付け速度が速く、結果として全体の処理速度が速いという利点がある。
しかし、上記した従来の採血管自動準備装置の構成では、一つの採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段が故障すると、故障した採血管自動ラベル貼付機構の採血管収容部に収容された種類の採血管の処理ができなくなるため、別の採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段が正常に機能していたとしても、装置全体を停止しなければならなかったり、また、故障した採血管自動ラベル貼付機構に収容された採血管については、手でラベルを貼り付けなければならなくなるという問題があった。
ラベル印字貼付手段の故障とは、ラベルプリンタの故障やラベル貼付機構の故障である。
出願人は、上記した従来の問題点を解消するために、一つの採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段が故障する等して使用できない状態になっても、別の採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段が正常に機能していれば、装置全体を停止することなく採血管の処理を続けることができる採血管自動準備装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した目的を達成するために、本発明に係る採血管自動準備装置は、上下に重ねて配置された複数の採血管収容ケースを有する採血管収容手段、各採血管収容ケースから取り出された採血管をラベル印字貼付手段まで移送する第一移送手段及び第一移送手段により移送されてきた採血管に対応する患者に関する情報をラベルに印字し、印字済ラベルを前記採血管に貼り付けるラベル印字貼付手段を備えた採血管自動ラベル貼付機構を、少なくとも二つ備え、前記少なくとも二つの採血管自動ラベル貼付機構でラベルが貼り付けられた採血管を排出する排出手段と、排出手段により排出されるラベル貼付後の採血管を患者毎に回収する採血管回収機構とを有する採血管自動準備装置において、前記少なくとも二つの採血管自動ラベル貼付機構における一つの第一移送手段から他の第一移送手段へ採血管を移し変える第二移送手段を設けたことを特徴とする。
好ましくは、前記第一移送手段は、略垂直に配置されたコンベアから成り、前記第二移送手段は、少なくとも二つの第一移送手段を横切るように略水平に配置されたガイド手段を備え得る。
また、前記第一移送手段は、各採血管収容ケースから取り出された採血管を受ける櫛状ラックを備え、前記第二移送手段は、第一移送手段の櫛状ラックと擦れ違い可能な形状の櫛状ラックを有し得る。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る採血管自動準備装置は、上下に重ねて配置された複数の採血管収容ケースを有する採血管収容手段、各採血管収容ケースから取り出された採血管をラベル印字貼付手段まで移送する第一移送手段及び第一移送手段により移送されてきた採血管に対応する患者に関する情報をラベルに印字し、印字済ラベルを前記採血管に貼り付けるラベル印字貼付手段を備えた採血管自動ラベル貼付機構を、少なくとも二つ備え、前記少なくとも二つの採血管自動ラベル貼付機構でラベルが貼り付けられた採血管を排出する排出手段と、排出手段により排出されるラベル貼付後の採血管を患者毎に回収する採血管回収機構とを有する採血管自動準備装置において、前記少なくとも二つの採血管自動ラベル貼付機構における一つの第一移送手段から他の第一移送手段へ採血管を移し変える第二移送手段を設けているので、たとえ、一つの採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段が故障する等して使用できない状態になっても、別の採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段が正常に機能していれば、ラベル印字貼付手段が使用できなくなった採血管自動ラベル貼付機構に収容された採血管については、一度、その第一移送手段に取り出した後に、第二移送手段を用いて他の採血管自動ラベル貼付機構の第一移送手段へ採血管を移動させることができ、その結果、装置全体を停止することなく採血管の処理を続けることができるという効果を奏する。
また、一つの採血管自動ラベル貼付機構に収容された採血管に注文が集中している場合に、注文が集中している採血管自動ラベル貼付機構の採血管の一部を、第二移送手段を用いて、別の採血管自動ラベル貼付機構に移し変えることによって、全ての採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段を用いて処理を行うことができるため採血管自動準備装置全体の処理速度を向上させることができる。
さらに、一方の採血管自動ラベル貼付機構のラベル印字貼付手段ラベル用紙(消耗品)を使い切る等して、使用者が一方のラベル印字貼付手段の消耗品を交換している間に、第二移送手段を用いて、消耗品交換中の採血管自動ラベル貼付機構の採血管を、消耗品を交換していない他方の採血管自動ラベル貼付機構に移し変えることによって、消耗品の交換中も処理を続行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、添付図面に示した一実施例を参照しながら本発明に係る採血管自動準備装置の実施の形態を説明していく。
図1は本発明に係る採血管自動準備装置を右斜め前方から見た斜視図、図2はハウジングの右側パネルを外した前記採血管自動準備装置を右斜め前方から見た斜視図、図3はハウジングの左側パネルの一部を外した前記採血管自動準備装置を左斜め前方から見た斜視図を各々示している。
また、図4は本発明に係る採血管自動準備装置の内部構造を示す概略右側面図、図5は前記採血管自動準備装置の内部構造を示す概略左側面図である。
【0008】
採血管自動準備装置は、
左右に並べて配置された二つの採血管自動ラベル貼付機構1(以下、必要がある場合には左側の採血管自動ラベル貼付機構に関する構成要素の符号にLを付し、右側の採血管自動ラベル貼付機構に関する構成要素の符号にRを付す。)と、
前記二つの採血管用自動ラベル貼付機構1でラベルが貼り付けられた採血管を排出する採血管排出コンベア40と、
採血指示書及び手貼りラベルを発行する採血指示書発行装置50と、
前記採血管排出用コンベア40により排出された採血管を患者毎にトレイに収容して回収する採血管回収機構60と、
上記各構成要素の動作を制御する制御装置70と、
上記各構成要素を収容するハウジング80と
を備えている。
【0009】
各採血管用自動ラベル貼付機構1は、
上下に重ねて配置された4つの採血管収容ケース3を備えた採血管収容手段2と、
前記採血管収容手段2の上方に配置されたラベル印字貼付手段20と、
前記採血管収容手段2から選択的に取り出された採血管を、前記ラベル印字貼付手段20まで移送する第一移送手段30と
を備えている。
【0010】
各採血管収容手段2は、ハウジング80内に出し入れ可能な4つの採血管収容ケース3を備え、採血管収容ケース3は、第一移送手段30側が下方に下がるように傾けてハウジング80に収容される。
図6は採血管収容ケース3を斜め上方から見た斜視図、図7(a)は採血管収容ケース3を斜め下方から見た斜視図、図7(b)は採血管収容ケース3の裏面の構成を示す概略底面図、図8(a)は採血管収容ケース3の一部の長手方向断面図、図8(b)は図8(a)におけるA−A断面図、図9は採血管収容ケース3をハウジング80に収容した状態を示す側面図、図10は図9に示した採血管収容ケース3の収容状態を斜め下方から見た斜視図、図11はハウジングにおける採血管収容ケース3の挿入口を示す斜視図である、図12は採血管収容ケース3と後述する基板7との関係を示す基板7の概略上面図である。
図6及び図8に示すように、採血管収容ケース3の内部には、残量検出用スライド板4が設けられている。
この残量検出用スライド板4は、採血管収容ケース3の底面に沿って伸びる基部4aと、基部4aの前端から垂直に立ち上がり採血管収容ケース3の内部を前後方向に仕切る仕切り板部4bとから成るL字状の形状の本体を有する。前記基部4aには逆T字型のガイド部材4cがボルト等の適当な固定部材で固定されている。前記ガイド部材4cの底部には、採血管収容ケース3の長手方向にのびる磁石4dが固定されている。
上記したように構成された残量検出用スライド板4は、採血管収容ケース3の底面に設けられた長手方向に伸びるガイドスリット3aに、前記逆T字型のガイド部材4cの細幅部分を嵌めこむことで、採血管収容ケース3に長手方向に移動可能に取り付けられる。
図9〜12に示すように、ハウジング80における採血管収容ケース3の前部に対応する位置には、基板7が設けられており、この基板7の幅方向中央には、残量検出用スライド板4に設けられた磁石4cの位置を検出する複数の磁気センサ7aが一列に設けられている。
また、図9〜図11に示すように、ハウジング80における採血管収容ケース3の後部に対応する位置には、採血管収容ケース3を振動させるためのケース振動機構8が設けられている。このケース振動機構8は、モータ8aと楕円形のカム8bとを備えている。前記モータ8aは、必要に応じて制御装置70によって駆動されカム8bを回転させる。それにより、カム8bが採血管収容ケース3の後部を上下に振動させる。
上記した構成により、残量検出用スライド板4は、前記ガイドスリット3aに沿って採血管収容ケース3の内部を前後方向に自由に移動可能である。残量検出用スライド板4は、採血管収容ケース3内に採血管が収容されている場合には採血管によって止められている。しかし、前記したように採血管収容ケース3は、第一移送手段30側が下方に下がるように傾けてハウジング80に収容されており、かつ、ケース振動機構8によって採血管収容ケース3の後部は必要に応じて上下に振動させられる。このため、使用により採血管収容ケース3内の採血管の数が減ってくると、採血管の数の減少に伴って、残量検出用スライド板4は、ケース振動機構8による振動とその自重とによって、採血管収容ケース3の前方にスライドしていく。
採血管収容ケース3内の採血管の残数が多ければ多いほど、残量検出用スライド板4は採血管収容ケース3の後方に位置するが、採血管収容ケース3内の採血管の残数が減れば減るほど、残量検出用スライド板4は採血管収容ケース3の前方に移動する。
前記基板7に設けられた磁気センサ7aは、残量検出用スライド板4に設けられた磁石4dによって、残量検出用スライド板4の位置を検出し制御装置70へ、その位置情報を送る。尚、図示実施例では、4つの磁気センサ7aが設けられているが、好ましくは、これら4つの磁気センサ7aは、残量検出用スライド板4に設けられた磁石4aの長さと同じか又はそれより狭い間隔で配置されている。これにより、残量検出用スライド板4の磁石4dが二つの磁気センサ7aに跨って停止することができるため、残量検出用スライド板4の位置をより細かく検出することが可能になる。制御装置70は、磁気センサ7aから送られてくる残量検出用スライド板4の位置情報に基づいて、採血管収容ケース3内の採血管の残量を推定する。
制御装置70によって推定された採血管収容ケース3内の採血管の残量は、例えば、モニター81に表示され得る。
また、採血管の残量が所定の値以下になった時、即ち、残量検出用スライド板4の位置が所定の位置を越えた時、制御装置70は、モニター81や警告ランプ(図示せず)等を用いて残量が少ないことを警告し得る。
このように、採血管収容ケース3内の採血管の残量を常に監視し、必要に応じて、残量を表示したり、警告を発したりすることにより、処理中に採血管収容ケース3内の採血管が突然無くなり、採血管自動準備装置が停止することを防ぐことができる。また、処理に影響を及ぼさない最適なタイミングで採血管の補充を行うことが可能になるため、採血管の補充作業が採血管自動準備装置の処理効率を下げることはない。
【0011】
図7に示すように各採血管収容ケース3の裏面には、各採血管収容ケース3を識別するための磁気ブロック10を取付可能な磁気ブロック取付部9の列が左右に2列設けられている。図示実施例では、1列に5個の磁気ブロック取付部9が設けられている。
また、前記基板7における、各採血管収容ケース3の前記磁気ブロック取付部9に対応する位置には、磁気センサ7bが設けられている(図9〜図12参照)。この実施例では、採血管収容ケース3に5個の磁気ブロック取付部9から成る列が左右に2列設けられているため、磁気センサ7bも5個の列が左右に2列設けられている。
採血管収容ケース3の識別は、磁気ブロック取付部9の一方の列への磁気ブロック10の取り付けの組み合わせによって行われる。具体的には、5個ある磁気ブロック取付部9のどの位置に磁気ブロック10を取り付けて、どの位置に磁気ブロックを取り付けないかの組み合わせによって採血管収容ケース3の識別が行われる。本実施例では、一方の列に5個の磁気ブロック取付部9があるので、5ビット(32種類)のケース種類が識別可能である。
磁気ブロック取付部9の他方の列は、エラー防止用の照合用に用いられる。この他方の列の磁気ブロック取付部9には、一方の列と逆の条件で磁気ブロック10が取り付けられる。具体的には、一方の列の磁気ブロック取付部9に磁気ブロックが取り付けられている場合には、他方の列の対応する磁気ブロック取付部9には磁気ブロックは取り付けられず、逆に、一方の列の磁気ブロック取付部9に磁気ブロックが取り付けられていない場合には、他方の列の対応する磁気ブロック取付部9には磁気ブロックが取り付けられる(図12参照)。
このように、二つの磁気ブロック取付部9の列の磁気ブロック10の取付条件を逆にしておくことによって、磁気センサ7bで二つの列の磁気ブロックの有無を比較して二つの列の磁気ブロック10の有無が逆の状態になっているか否かを判断することで、磁気ブロックの欠落及び磁気センサの故障による誤認を直ぐに確認することができ、制御装置70が採血管収容ケース3の種類を誤認することがなくなる。
磁気ブロックの欠落や磁気センサの故障による誤認によって採血管収容ケース3の種類を誤認識すると、結果として採血管の取り間違いに繋がるため大きな問題になるが、上記したように、採血管収容ケース3に識別用の磁気ブロック列と照合用の磁気ブロック列を設けておくことによって、採血管収容ケース3の種類を誤認識することを確実に防止することができる。
前記磁気センサ7bは、収容された採血管収容ケース3の前記磁気ブロック取付部9における磁気ブロック10の有無を読み取り、読み取った情報を制御装置70に送る。
制御装置70は、一列の磁気ブロック取付部9における磁気ブロック10の有無の組み合わせに基づいて採血管収容ケース3の識別を行う。また、制御装置70は、予め各採血管収容ケース3に収容される採血管の識別情報(採血管の種類やサイズ等)と、各採血管収容ケース3のケース識別情報とを対応付けして記憶している。
制御装置70は、採血管収容ケース3の収容位置に関係なく、前記磁気センサ7bで読み取ったケース識別情報に基づいて、必要な採血管がどこに収容されているかを認識する。
このため、使用者が、幾つか又は全ての採血管収容ケース3を引き出して採血管収容ケース3に採血管を補充する時に、どの採血管収容ケース3がどの位置に入っていたかを覚えておく必要がなく、採血管補充後の採血管収容ケース3を任意の場所に入れることができるようになる。これにより、採血管を補充する時の使用者の負担が軽減され、また、採血管収容ケース3の入れ間違いによる採血管の取り間違い等の問題もなくなる。
尚、各採血管収容ケース3に収容される採血管の識別情報(採血管の種類やサイズ等)と、各採血管収容ケース3の前記ケース識別情報とを対応付けは、キーボード(図示せず)やタッチパネルモニタ81等の適当な入力手段を用いて使用者が任意に設定できるように構成され得る。
図示実施例の採血管自動準備装置は合計8つの採血管収容ケース3を備えているため、8種類の採血管を処理することができる。病院では採血管自動準備装置を用いて外来患者と病棟患者のための採血管の準備を行うが、外来患者と病棟患者とでは準備すべき採血管の種類が異なることがある。具体的には、例えば、外来では殆どスピッツ管を使わないが、病棟ではスピッツ管を使用する場合がある。このように、種類の異なる採血管の準備に対応するためには、8つの採血管収容ケースでは数が足らない場合がある。また、院内感染の検査等の特殊検査を行う場合には、外部の検査機関に検査を依頼するために特殊な採血管を使用することが多い。このような特殊な採血管を使用する場合にも8つの採血管収容ケースでは数が足らない場合がある。
採血管自動ラベル貼付機構の数を増やせば採血管収容ケースの数も増えるが、頻繁に使用しないスピッツ管や特殊な採血管等のために採血管自動準備装置の採血管自動ラベル貼付機構の数を増やすことはコストの面から考えても、装置の大きさの面から考えても望ましくない。
本実施例に採血管自動準備装置のように、各採血管収容ケース3に磁気ブロックを設けてケースの識別を可能とし、各採血管収容ケース3に収容される採血管の識別情報(採血管の種類やサイズ等)と、各採血管収容ケース3のケース識別情報とを対応付けして制御装置70に記憶させるように構成することで、例えば、予め採血管収容手段2に設けられた採血管収容ケース3の数(本実施例では合計8個)より多い数(例えば10個)の採血管収容ケース3を準備しておき、制御装置70に10個全ての採血管収容ケース3のケース識別情報と採血管の種類とを対応付けして記憶させておけば、必要に応じて採血管収容ケース3を他の採血管収容ケースと取り替えるだけで、特殊な採血管やスピッツ管等を処理することが可能になる。
【0012】
図7に示すように、採血管収容ケース3の底面の前端部には、採血管押出手段11のための開口3bが形成されている。
前記開口3bは、前記採血管押出手段11は挿入可能だが、採血管は落下できない寸法である。
前記採血管押出手段11は、ハウジング80における採血管収容ケース3の前記開口3bに対応する位置に上下方向に移動可能に設けられている。
この採血管押出手段11は、ハウジング80に収容された採血管収容ケース3の開口3bから採血管収容ケース3の内部に入り、採血管収容ケース3の前端にある採血管を上方へ押し上げる。
採血管押出手段11によって採血管収容ケース3から押出された採血管は、採血管受渡手段12を介して第一移送手段30を構成する移送コンベア31に設けられた採血管ラック32に載せられる。
【0013】
各第一移送手段30を構成する前記移送コンベア31は、採血管収容ケース3の前方に、採血管収容ケース3の積み重ね方向に沿って略垂直に設けられている。
各移送コンベア31に設けられた前記採血管ラック32は、櫛状の形態に形成されている。
各移送コンベア31は、上方に設けられたモータ33によって駆動される。
各移送コンベア31は、その櫛状ラック32に受け取った採血管を、採血管収容手段2の上方に配置されたラベル印字貼付手段20まで移送する。
【0014】
各ラベル印字貼付手段20は、受渡カム21、方向検知センサ22、プリンタ23、ラベル付き台紙供給ローラ24、台紙回収ローラ25、貼付ローラ26、加圧台27及び補助ローラ28を備えている。
方向検知センサ22は受渡カム21の上方に配置されている。このセンサ22は、受渡カム21にある採血管の向きを検知し、その情報を制御装置70を介してプリンタ23に送る。
プリンタ23は、センサ22で検知された情報に基づいて、採血管の向きに合わせてラベルに必要情報を印字する。ラベルに印字される必要情報とは、具体的には、そのラベルを貼り付けるべき採血管に対応する患者に関する情報であり、より具体的には、例えば、患者ID又は患者IDに対応付けされた検体ID等である。この患者に関する情報は、制御装置70から送られてくる。患者に関する情報は、バーコード等の読み取り可能な形態及び/又は文字や記号でラベルに印字される。
一方、センサ22で採血管の向きが検出された後、受渡カム21が回転し、受渡カム21から加圧台27上に採血管が落とされ、次いで、加圧台27が採血管を上方に押し上げ、採血管は、加圧台27、貼付ローラ26及び補助ローラ28で三点支持される。
この状態で、貼付ローラ26が回転し、それにより、採血管が回転して印字済みラベルが採血管の表面に貼り付けられる。
ラベルの貼付が完了すると、加圧台27が下方に下がり、採血管は加圧台27の下方にある排出コンベア40上に落ちる。
【0015】
採血管排出コンベア40は、二つの採血管自動ラベル貼付機構1を横切って採血管回収機構60のトレイ移送コンベア61上まで水平方向に伸びている。
二つの採血管自動ラベル貼付機構1で印字済ラベルが貼り付けられた採血管は、全てこの排出コンベア40上に落とされ、この排出コンベア40で採血管回収機構60まで運ばれる。
【0016】
図13は、採血管回収機構60の各構成要素の位置関係を示す採血管自動準備装置の概略上面図である。
採血管回収機構60は、上面視左側の採血管自動ラベル貼付機構1Lに隣接して配置され、排出コンベア40によって運ばれてきたラベル貼付済の採血管を患者毎にトレイに回収するように構成されている。
採血管回収機構60は、
トレイを移送するトレイ移送コンベア61、
空トレイを収容する空トレイ収容部62、
回収済トレイを収容する第一トレイ収容部63及び第二トレイ収容部64、並びに、
エラー発生時に排出される採血管が収容されたトレイを回収するエラートレイ回収部65
を備えている。
図13に示すように、前記トレイ移送コンベア61は、採血管自動準備装置の上面視左側辺に沿って、採血管排出コンベア40の端部(即ち、ラベル貼付後の採血管の回収位置)から採血管自動準備装置の前端まで伸びている。
エラートレイ回収部65の上方には、採血指示書発行装置50が配置されている。この採血指示書発行装置50は、対応する患者の採血指示書や手貼り用ラベルを発行し、トレイ移送コンベア61の回収位置にある空トレイに採血指示書や手貼り用ラベルを排出する。
空トレイ収容部62は、トレイを上下方向に積み重ねて収容するように構成され、前記トレイ移送コンベア61の上方に配置されている。
空トレイ収容部62は、上方から空トレイを入れ、下方からトレイ移送コンベア61上へ空トレイを排出するように構成されている。
トレイ移送コンベア61は、空トレイ収容部62から供給された空トレイを回収位置まで移送する。回収位置において、一人の患者分の採血管、採血指示書及び必要に応じて手貼り用ラベルが空トレイに入れられると、トレイ移送コンベア61は、回収済のトレイを採血管自動準備装置の前方にある第一トレイ収容部63又は第二トレイ収容部64に移送する。
第一トレイ収容部63は、空トレイ収容部62の前方に隣接して設けられており、回収済トレイを上下方向に積み重ねて収容するよう構成されている。第一トレイ収容部63は不図示の爪等によって、必要に応じてトレイ移送コンベア61上にある回収済のトレイを上方に持ち上げて、その内部に収容する。
第二トレイ収容部64は、採血管自動準備装置の前方に幅方向に沿って伸びるように配置されている。
具体的には、第二トレイ収容部64は、二つの採血管自動ラベル貼付機構1における採血管収容手段2の上端面に形成されたトレイを収容可能な幅を有する通路から成る。各採血管自動ラベル貼付機構1は、採血管収容手段2の上方に各々ラベル印字貼付手段20を備えているが、前記ラベル印字貼付手段20を採血管自動準備装置の後方にずらして配置することにより、採血管収容手段2の上方に空間を形成している。そして、この採血管収容手段2の上方に形成された空間に第二トレイ収容部64が設けられている。
第二トレイ収容部64は、その一端が、前記トレイ移送コンベア61まで伸び、トレイ押出手段66によって、トレイ移送コンベア61から回収済のトレイが第二トレイ収容部64に押出されるように構成されている。図示実施例では、第二トレイ収容部64は、三つの回収済トレイが収容できる長さで構成されている。
上記した構成により、ラベル貼付後の採血管を患者毎に回収した回収済トレイは、第一トレイ収容部63又は第二トレイ収容部64の何れかに選択的に収容される。
第二トレイ収容部64は、採血管収容手段2の上方、かつ、採血管自動準備装置の前面側に配置されている。このように、採血管自動準備装置における採血管収容手段2の上方、かつ、採血管自動準備装置の前面側に回収済トレイの収容部を設けることにより、採血管自動準備装置を大型化することなく、回収済トレイを使用者が取り出しやすい場所に収容しておくことが可能になる。
回収済トレイの第一トレイ収容部63及び第二トレイ収容部64への振分は、例えば、第一トレイ収容部63に直ぐに使用しない病棟用のトレイを収容し、第二トレイ収容部64に直ぐに使用する外来用のトレイを収容することが考えられる。
具体的には、採血管自動準備装置は、外来用の採血管の準備と病棟用の採血管の準備とを混在させて処理することができるように構成されており、例えば、採血管自動準備装置で病棟用の採血管を準備している最中に、外来用の採血管の注文が入った場合、病棟用の採血管を収容した回収済トレイは第一トレイ収容部63に収容されるが、外来用の採血管を収容した回収済トレイは第二トレイ収容部64に収容される。
【0017】
エラートレイ回収部65は、エラートレイ移送コンベアから成る。このエラートレイ移送コンベア65は、採血管自動準備装置の上面視左側辺に沿って、トレイ移送コンベア61の一端から採血管自動準備装置の後方に伸びるように配置されている。
制御装置70は、採血管自動準備装置の何れかの部分に何らかのエラーが発生した場合又は採血管自動準備装置が何らかの理由でリセットされた場合、第一移送手段30、ラベル印字貼付手段20及び排出コンベア40を作動して、採血管自動準備装置の内部に残っている処理中の採血管を全て採血管回収機構60に排出させる。
採血管回収機構60では、採血管自動準備装置から排出された処理中の採血管を全て一つのトレイに回収する。これら処理中の採血管を回収したエラートレイは、トレイ移送コンベア61を逆方向(即ち、エラートレイ移送コンベア側)に駆動することによって、エラートレイ回収手段を構成するコンベア65上に送り出される。
【0018】
上記したように構成された採血管自動準備装置には、二つの採血管自動ラベル貼付機構1L及び1Rの第一移送手段30L及び30R間で、採血管を移し変え可能な第二移送手段35を備えている。
図14は第一移送手段と第二移送手段との位置関係を示す概略斜視図、図15は第二移送手段の拡大図、そして図16は第一移送手段の櫛状ラック及び第二移送手段の櫛状ラックの拡大図を各々示している。
図面に示すように、この第二移送手段35は、第一移送手段30L及び30Rにおける垂直に伸びる移送コンベア31L及び31Rを横切るように略水平方向に伸びるガイド部材36と、該ガイド部材36に沿って横方向に移動可能に設けられた櫛状ラック37とを備えている。
前記第二移送手段35の櫛状ラック37は、第一移送手段30の櫛状ラック32と擦れ違い可能な形状であり、一方の第一移送手段30L(又は30R)の櫛状ラック32L(又は23R)と擦れ違う位置から、他方の第一移送手段30R(又は30L)の櫛状ラック32R(又は32L)と擦れ違う位置まで移動可能である。
第二移送手段35の櫛状ラック37が、第一移送手段30の採血管を搭載した櫛状ラック32の下方に位置した状態で、第一移送手段30の移送コンベア31を逆回転させると、第一移送手段30の櫛状ラック32は下方へ下がる。そして、第一移送手段30の櫛状ラック32が、第二移送手段35の櫛状ラック37と擦れ違う時に、第一移送手段30の櫛状ラック32から第二移送手段35の櫛状ラック37へ採血管が移し変えられる。
第一移送手段30の櫛状ラック32から第二移送手段35の櫛状ラック37へ採血管が移し変えられた後、第二移送手段35の櫛状ラック37を他方の第一移送手段30の移送コンベア31へ移動させる。
この状態で、他方の第一移送手段30の移送コンベア31を正回転で駆動させると、他方の第一移送手段30の櫛状ラック32は上方へ上がる。そして、他方の第一移送手段30の櫛状ラック32が、第二移送手段35の櫛状ラック37と擦れ違う時に、第二移送手段35の櫛状ラック37から第一移送手段30の櫛状ラック32へ採血管が移し変えられる。
【0019】
以下、上記したように構成された第二移送手段35の作用について、さらに具体的に説明していく。
前記第二移送手段35の櫛状ラック37は、通常時は、第一移送手段30の二つの移送コンベア31L及び31R間に位置している。
例えば、一方の採血管自動ラベル貼付機構1Rのラベル印字貼付手段20Rが故障等が原因で使用できなくなっている間に、その採血管自動ラベル貼付機構1Rの採血管収容部2Rに収容された採血管を使用する場合、その採血管自動ラベル貼付機構1Rの該当する採血管収容ケース3Rから採血管押出手段11Rを用いて採血管を取り出し、その採血管自動ラベル貼付機構1Rの第一移送コンベア30Rの櫛状ラック32Rに採血管を載せる。次いで、その第一移送コンベア30Rを正回転で駆動して、採血管を載せた櫛状ラック32Rを一度、第二移送手段35より上方まで運ぶ。
次いで、第二移送手段35の櫛状ラック37を、その第一移送手段30Rの第一移送コンベア31Rまで移動させる。その後、前記第一移送コンベア31Rを逆回転で駆動して、採血管を載せた櫛状ラック32Rを下方に下げ、第一移送コンベア31Rの櫛状ラック32Rを第二移送手段35の櫛状ラック37と擦れ違わせる。これにより、第一移送コンベア31Rの櫛状ラック32Rに載せられていた採血管は、第二移送手段35の櫛状ラック37に載せかえられる
第二移送手段35は、採血管を搭載した櫛状ラック37を他方の採血管自動ラベル貼付機構1Lの第一移送手段30Lまで移動させる。
その後、他方の採血管自動ラベル貼付機構1Lの第一移送コンベア31Lが正回転で駆動させられ、その櫛状ラック32Lが上方へ上げられる。これにより、第一移送コンベア31Lの櫛状ラック32Lは第二移送手段35の櫛状ラック37と擦れ違い、その時に、第二移送手段35の櫛状ラック37に載せられていた採血管は、第一移送手段30Lの櫛状ラック32Lに載せかえられる。
その後、前記他方の採血管自動ラベル貼付機構1Lは通常通り動作させられ、採血管のラベル印字貼付処理が行われる。
上記したように、第二移送手段35を用いて、一方の採血管自動ラベル貼付機構1R(又は1L)の第一移送手段30R(又は30L)から、他方の採血管自動ラベル貼付機構1L(又は1R)の第一移送手段30L(又は30R)へ採血管を移動させることができるように構成することで、一方の採血管自動ラベル貼付機構1R(又は1L)のラベル印字貼付手段20R(又は20L)が故障等で使用できなくなっている間も、その採血管自動ラベル貼付機構1R(又は1L)に収容された採血管を使用して採血管の準備を行うことができるので、一つのラベル印字貼付手段20R(又は20L)が故障等で使用できなくなっても、装置全体の処理を停止することなく、処理を続けることができる。
また、第一移送手段30のラック32と第二移送手段35のラック37とを共に櫛状に形成し、これらを擦れ違わせることによって採血管の載せ換えを行うように構成することで、採血管の載せ換えの構成を簡単化することができる。
【0020】
上記した説明では、一方の採血管自動ラベル貼付機構1Rのラベル印字貼付手段20Rが故障等が原因で使用できなくなった場合に、第二移送手段35を用いて、採血管自動ラベル貼付機構1Rに収容された採血管を、採血管自動ラベル貼付機構1Rの第一移送手段30Rから、採血管自動ラベル貼付機構1Lの第一移送手段30Lに移し変える例を説明した。
しかし、第二移送手段25は、採血管自動ラベル貼付機構1のラベル印字貼付手段20の故障時だけに限らず、例えば、一方の採血管自動ラベル貼付機構1Rに収容された採血管への注文が集中した場合にも用いることができる。
具体的には、一方の採血管自動ラベル貼付機構1Rに収容された採血管への注文が集中した場合、全ての採血管を採血管自動ラベル貼付機構1Rのラベル印字貼付手段20Rで処理するのではなく、第二移送手段35を用いて、一部の採血管を、採血管自動ラベル貼付機構1Rの第一移送手段30Rから採血管自動ラベル貼付機構1Lの第一移送手段30Lに移し変えて、採血管自動ラベル貼付機構1Lのラベル印字貼付手段20Lでも処理をするように、第二移送手段30Rを動作させれば、装置全体の処理速度を向上させることができる。
【0021】
以上説明した実施例では、ハウジング80の内部に設けた制御装置70を用いて、採血管の識別情報(採血管の種類やサイズ等)と各採血管収容ケース3のケース識別情報との関連付けや患者に関する情報に基づく処理等の情報処理と、各構成要素の動作制御とを行っているが、この構成は本実施例に限定されることなく、例えば、各構成要素の動作制御はハウジングの内部に設けた制御装置で行い、情報処理に関しては前記制御装置とは別にパーソナルコンピュータ等の制御装置を設けて、該パーソナルコンピュータ等で処理してもよい。また、この場合、例えば、パーソナルコンピュータと図示実施例のモニタ8とは一体であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る採血管自動準備装置を右斜め前方から見た斜視図である。
【図2】ハウジングの右側パネルを外した前記採血管自動準備装置を右斜め前方から見た斜視図である。
【図3】ハウジングの左側パネルを外した前記採血管自動準備装置を左斜め前方から見た斜視図である。
【図4】本発明に係る採血管自動準備装置の内部構造を示す概略右側面図である。
【図5】前記採血管自動準備装置の内部構造を示す概略左側面図である。
【図6】採血管収容ケース3を斜め上方から見た斜視図である。
【図7】(a)は採血管収容ケース3を斜め下方から見た斜視図、(b)は採血管収容ケース3の裏面の構成を示す概略底面図である。
【図8】(a)は採血管収容ケース3の一部の長手方向断面図、(b)は図8(a)におけるA−A断面図である。
【図9】採血管収容ケース3をハウジング80に収容した状態を示す側面図である。
【図10】図8に示した採血管収容ケース3の収容状態を斜め下方から見た斜視図である。
【図11】ハウジングにおける採血管収容ケース3の挿入口を示す斜視図である。
【図12】採血管収容ケース3と後述する基板7との関係を示す基板7の概略上面図である。
【図13】採血管回収機構60の各構成要素の位置関係を示す採血管自動準備装置の概略上面図である。
【図14】第一移送手段と第二移送手段との位置関係を示す概略斜視図である。
【図15】第二移送手段の拡大図である。
【図16】第一移送手段の櫛状ラック及び第二移送手段の櫛状ラックの拡大図である。
【符号の説明】
【0023】
1 採血管自動ラベル貼付機構
2 採血管収容手段
3 採血管収容ケース
3a ガイドスリット
3b 開口
4 残量検出用スライド板
4a 基部
4b 仕切り板部
4c ガイド部材
4d 磁石
7 基板
7a 磁気センサ(残量検出用スライド板の位置検出用)
7b 磁気センサ(識別用磁気ブロック読込用)
8 ケース振動機構
8a モータ
8b カム
9 磁気ブロック取付部
10 磁気ブロック
11 採血管押出手段
12 採血管受渡手段
20 ラベル印字貼付手段
21 受渡カム
22 方向検知センサ
23 プリンタ
24 ラベル付き台紙供給ローラ
25 台紙回収ローラ
26 貼付ローラ
27 加圧台
28 補助ローラ
30 第一移送手段
31 移送コンベア
32 櫛状ラック
33 モータ
35 第二移送手段
36 ガイド部材
37 櫛状ラック
40 採血管排出コンベア
50 採血指示書発行装置
60 採血管回収機構
61 トレイ移送コンベア
62 空トレイ収容部
63 第一トレイ収容部
64 第二トレイ収容部
65 エラートレイ回収部
66 トレイ押出手段
67 エラートレイ排出手段
70 制御装置
80 ハウジング
81 モニタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に重ねて配置された複数の採血管収容ケースを有する採血管収容手段、各採血管収容ケースから取り出された採血管をラベル印字貼付手段まで移送する第一移送手段及び第一移送手段により移送されてきた採血管に対応する患者に関する情報をラベルに印字し、印字済ラベルを前記採血管に貼り付けるラベル印字貼付手段を備えた採血管自動ラベル貼付機構を、少なくとも二つ備え、
前記少なくとも二つの採血管自動ラベル貼付機構でラベルが貼り付けられた採血管を排出する排出手段と、
排出手段により排出されるラベル貼付後の採血管を患者毎に回収する採血管回収機構と
を有する採血管自動準備装置において、
前記少なくとも二つの採血管自動ラベル貼付機構における一つの第一移送手段から他の第一移送手段へ採血管を移し変える第二移送手段を設けた
ことを特徴とする採血管自動準備装置。
【請求項2】
前記第一移送手段が、略垂直に配置されたコンベアから成り、
前記第二移送手段が、少なくとも二つの第一移送手段を横切るように略水平に配置されたガイド手段を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の採血管自動準備装置。
【請求項3】
前記第一移送手段が、各採血管収容ケースから取り出された採血管を受ける櫛状ラックを備え、
前記第二移送手段が、第一移送手段の櫛状ラックと擦れ違い可能な形状の櫛状ラックを有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の採血管自動準備装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−77794(P2009−77794A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−247858(P2007−247858)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(591086854)株式会社テクノメデイカ (50)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】