説明

接合品の製造方法、及び燃焼器の製造方法

【課題】接合品を構成する被接合部材にかかるプレス軸からの力の均一化を図る。
【解決手段】 被接合部材1,2を加熱及び加圧する前に、ホットプレスのプレス軸51と被接合部材1,2との間の位置に、複数のグラファイトブロック11a,11a,…で構成される高い第一加圧体11を配すると共に、第一加圧体11と被接合部材1,2との間の位置に、第一加圧体11よりも剛性の高い第二加圧体としての均圧板12を配する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の被接合部材を積層し、複数の被接合部材を加熱しつつ積層方向に加圧して、接合品を製造する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の被接合部品を接合する技術としては、例えば、以下の特許文献1に開示されている技術がある。
【0003】
この特許文献1では、ガスタービン燃焼器の尾筒を形成するための接合板の製造方法が開示されている。すなわち、この特許文献1では、真空加熱炉内に、二枚の被接合板を積層配置し、積層された二枚の被接合板の上に、錘を載せて、この錘により二枚の被接合板を積層方向に加圧しつつ加熱して、二枚の被接合板を接合し、接合板を製造する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3702171号公報 図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
真空(減圧)環境下で、対象物を加熱及び加圧する汎用装置として、ホットプレスと呼ばれる装置がある。このホットプレスは、真空加熱炉と、この真空加熱炉内に配置されたプレス軸を油圧等で加圧する油圧回路と、を備えている。このホットプレスでは、対象物に加える圧力を調整できるため、このホットプレスを用いることで、前述の接合板を効率よく製造できることが予想される。
【0006】
しかしながら、このホットプレスを用いて、前述の接合板を製造する場合、多くの場合、接合板を構成する二枚の被接合板の面積がプレス軸の加圧面面積より大きいため、プレス軸からの力が二枚の被接合板を均一に伝わり難く、結果として、二枚の被接合板の接合強度が部分的に不十分になることが予想される。
【0007】
そこで、本発明では、複数の被接合部材を加熱しつつ、プレス軸で複数の被接合部材を加圧して接合品を製造する際に、被接合板にかかるプレス軸からの力の均一化を図れる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための発明に係る接合品の製造方法は、
複数の被接合部材を積層する積層工程と、積層された該複数の該被接合部材を加熱しつつ積層方向に加圧する加熱・加圧工程を実行して、複数の被接合部材相互を接合し、接合品を製造する接合品の製造方法において、
前記複数の被接合部材に対して前記積層方向に加圧するプレス軸と、該複数の被接合部材との間の位置に、相対的に熱伝導率の高い第一加圧体を配すると共に、該第一加圧体と該複数の被接合部材との間の位置に、該第一加圧体よりも剛性の高く且つ一つの部材で構成されている第二加圧体を配する加圧体配置工程を、前記加熱・加圧工程の前に実行し、
前記加熱・加圧工程では、積層された複数の前記被接合部材を加熱しつつ、前記加圧体配置工程で配された前記第一加圧体及び前記第二加圧体を介して、前記プレス軸により該複数の被接合部材を加圧し、積層された前記複数の前記被接合部材に対する前記第一加圧体及び前記第二加圧体のそれぞれの対向面の大きさは、前記プレス軸に対する該複数の被接合部材の対向面の大きさ以上である、ことを特徴とする。
【0009】
当該製造方法では、プレス軸と被接合部材との間に、第一加熱体及び第二加熱体が介在し、プレス軸と被接合部材との間の距離を大きくとれるので、プレス軸からの力が被接合部材に伝わるまでに、この力を広い範囲に分散させることができる。また、第一加圧体から仮に局部的な力が第二加圧体に加わったとしても、第二加圧体が第一加圧体よりも高剛性であるため、第二加圧体に加わった局部的な力を分散させて、被接合部材に伝えることができる。よって、当該製造方法によれば、被接合部材にかかるプレス軸からの力の均一化を図ることができる。さらに、第一加熱体は相対的に熱伝導率が高いために、加圧体を配置したことによる、被接合部材の温度上昇遅れを抑えることができる。
【0010】
ここで、前記製造方法において、前記第一加圧体と前記第二加圧体とを併せた前記積層方向の厚さは、前記複数の被接合部材のうち、前記積層方向で前記プレス軸に最も近い被接合部材の外周縁と、前記プレス軸の加圧面の外周縁との間の距離であって、前記積層方向に対して垂直な方向における最短距離以上である、ことが好ましい。
【0011】
当該製造方法では、複数の被接合部材のうちでプレス軸に最も近い被接合部材に、プレス軸からの力が伝わるまでに、プレス軸からの力を当該被接合部材の外周縁まで確実に分散させることができる。
【0012】
また、前記製造方法において、前記加熱・加圧工程で、複数の前記プレス軸により前記複数の被接合部材を加圧する場合、前記第一加圧体と前記第二加圧体とを併せた前記積層方向の厚さは、隣り合っている前記プレス軸のうち、一方のプレス軸の加圧面の外周縁と他方のプレス軸の加圧面の外周縁との間の距離であって、前記積層方向に対して垂直な方向における最短距離以上である、ことが好ましい。
【0013】
当該製造方法では、複数の被接合部材のうちで、積層方向において各プレス軸に最も近い被接合部材に、各プレス軸からの力が伝わるまでに、各プレス軸からの力をオーバーラップさせることができる。
【0014】
また、前記製造方法において、前記積層工程では、前記接合品を成す前記複数の被接合部材の組を、前記積層方向に複数積層してもよい。当該製造方法では、接合品の製造効率を高めることができる。
【0015】
また、前記製造方法において、前記積層工程では、複数の前記組の相互間に、前記積層方向で隣り合っている組相互の接合を防ぐ接合防止シートを入れる、ことが好ましい。この場合、前記積層工程では、複数の前記組で互いに対向している対向面よりも大きな前記接合防止シートを用い、複数の該組の相互間に該接合防止シートを入れる際に、該組を構成する前記複数の被接合部材の外側周縁から該接合防止シートの周縁部をはみ出させて、該周縁部を垂れ下げて、該接合防止シートの下方に位置し、該組を構成する該複数の被接合部材の外側周面を該周縁部で覆う、ことが好ましい。
【0016】
当該製造方法では、加熱・加圧工程で、複数の組相互が接合してしまうのを回避することができる。さらに、接合防止シートの周縁部により、組を構成する該複数の被接合部材の外側周面が輻射熱により加熱されるのを防ぎ、相対的に、第一加圧体及び第二加圧体から複数の被接合部材伝達される熱量を増加させることができるので、積層方向に垂直な方向における被接合部材の温度部分の均一化を図ることができる。
【0017】
また、前記製造方法において、前記第一加圧体は、複数のグラファイトブロックで構成してもよい。当該製造方法では、第一加圧体が耐熱性に優れ、しかも熱伝導率の高いグラファイトブロックで構成されているので、加圧体を配置したことによる、被接合部材の温度上昇遅れを効率よく抑えることができる。
【0018】
また、前記製造方法において、前記複数の被接合部材及び前記第二加圧体は、いずれも合金で、且つ合金を形成する主成分が同じであってもよい。当該製造方法では、加熱・加圧工程における環境下での、被接合部材の機械的性質と第二加圧体の機械的性質とが近くなるため、被接合部材に対する第二加圧体の馴染み性が向上し、被接合部材にかかるプレス軸からの力の均一化をより図ることができる。
【0019】
また、前記製造方法において、前記第二加圧体の熱伝導率は、前記第一加圧体の熱伝導率よりも低くてもよい。当該製造方法では、第一加圧体から仮に偏在化した熱が第二加圧体に加わったとしても、第二加圧体が第一加圧体よりも熱伝導率が低いために、第二加圧体に加わった熱の分散化を図ることができる。
【0020】
また、前記製造方法において、前記加熱・加圧工程は、加熱設定温度として、前記複数の被接合部材を接合するための接合温度よりも高い温度を設定して、該複数の被接合部材を加熱する初期加熱・加圧工程と、該初期加熱・加圧工程後に、該加熱設定温度として該接合温度を設定して、該複数の被接合部材を加熱する主加熱・加圧工程と、を有してもよい。当該製造方法では、被接合部材を短時間で接合温度にすることができる。さらに、当該製造方法では、被接合部材の温度分布を短時間で均一化することができる。
【0021】
前記目的を達成するための発明に係る燃焼器の製造方法は、
前記接合品の製造方法で、該接合品として、燃焼器の筒を形成する接合板を製造し、該接合板を曲げ加工した後、曲げられた該接合板の端部相互を接合して、該筒を形成する、ことを特徴とする。
【0022】
当該燃焼器の製造方法では、接合板を構成する複数の被接合部材相互の接合信頼性を高めることができるため、当該接合板の曲げ加工等で形成される筒の耐久性等を向上させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明では、被接合部材にかかるプレス軸からの力の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る一実施形態におけるホットプレスの構成を示す説明図である。
【図2】図1に示すII−II線断面図である。
【図3】本発明に係る一実施形態における接合板の製造手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る一実施形態における加熱・加圧工程における設定温度の変化、被接合板の温度の変化を示すグラフである。
【図5】比較例における加熱・加圧工程における設定温度の変化、被接合板の温度の変化を示すグラフである。
【図6】本発明に係る一実施形態における燃焼器の断面図である。
【図7】本発明に係る一実施形態における接合板の断面図である。
【図8】本発明に係る一実施形態における燃焼器の尾筒の製造手順を示す説明図である。
【図9】本発明に係る一実施形態における燃焼器の製造手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照し、燃焼器の製造方法、特に、この燃焼器の尾筒に製造に用いられる接合板(接合品)の製造方法の一実施形態について説明する。
【0026】
「燃焼器の製造方法」
本実施形態の燃焼器は、ガスタービン燃焼器である。このガスタービン燃焼器は、図6に示すように、高温・高圧の燃焼ガスをタービンに送る尾筒10と、この尾筒10内に燃料や燃焼用気体(空気)を供給する燃料供給器20と、を備えている。燃料供給器20は、パイロット燃料X及び空気を尾筒10内に供給して、この尾筒10内に拡散火炎を形成するコーン付きパイロットバーナ21と、メイン燃料Y及び空気を予混合して、予混合気体として尾筒10内に供給し、この尾筒10内に予混合火炎を形成する複数のノズル22と、を備えている。
【0027】
この燃焼器は、図9のフローチャートに示すように、この燃焼器を構成する部品、例えば、燃料供給器や尾筒等を製造した後(S10a,S10b)、これらの部品を組み立てて(S6)、製造される。尾筒は、二枚の被接合板(被接合部材)の接合により形成された接合板(接合品)を曲げ加工等して製造される。
【0028】
具体的に、尾筒の製造(S10a)では、まず、二枚の平板を目的の形状及びサイズに加工して、被接合板を形成する(S1)。図7に示すように、二枚の被接合板1,2のうち、一方の被接合板1には、表面に対して平行な方向に伸びる複数の溝1aが形成されている。この板材加工工程(S1)では、各被接合板1,2を成す平板を目的のサイズに加工する工程の他、一方の被接合板1を成す平板に溝1aを加工する工程が含まれている。なお、この溝1aは、冷却用の流体が通る通路を成す。また、各被接合板1,2は、例えば、耐熱性の優れたNi基合金で形成されている。また、溝付き接合板1は、例えば、長さ1200mm、幅700mm、厚さ4.8mmの長方形の板で、溝無し接合板2は、例えば、長さ1200mm、幅700mm、厚さ1.2mmの長方形の板である。
【0029】
次に、二枚の被接合板1,2を積層し、両者間にインサート金属を介在させて、両者を液相拡散接合し、接合品である接合板3(図7に示す)を製造する(S2)。ここで用いるインサート金属は、例えば、NI基合金中に融点降下限度であるホウ素やシリコン等を添加したものである。なお、この接合板3の製造工程に関しては、後ほど詳細に説明する。
【0030】
次に、図8(a)に示すように、ステップ2で製造した接合板を冷間曲げ加工して、尾筒上胴部5を形成すると共に(S3)、尾筒下胴部6を形成する。そして、同図(b)に示すように、尾筒上胴部5の側縁と尾筒下胴部6の側縁とを溶接して、両者を接合し、尾筒胴部7を形成する(S3)。最後に、同図(c)(d)に示すように、尾筒を構成する他の部品、例えば、尾筒上流側枠8等を尾筒胴部7に取り付けて(S5)、尾筒10を完成する。
【0031】
「接合板(接合品)の製造方法」
次に、以上で説明したステップ2、つまり接合板(接合品)の製造工程について、具体的に説明する。
【0032】
本実施形態では、接合板の製造に、前述のホットプレスを用いる。このホットプレスは、図1及び図2に示すように、真空加熱炉30と、真空加熱炉30内を加熱する加熱装置40と、この真空加熱炉30内の対象物に力を加える加圧装置50と、真空加熱炉30内を真空吸引する真空装置60と、これらを制御する制御装置70と、を備えている。
【0033】
真空加熱炉30は、円筒状を成し、この円筒の中心軸が水平方向を向くよう設置されている。加熱装置40は、真空加熱炉30の炉内の壁面に沿って配置されている複数のヒータ41と、このヒータ41を駆動するヒータ回路45とを有している。加圧装置50は、円筒状の真空加熱炉30内に一部が入り込んでいるプレス軸51と、プレス軸51を動作させる油圧装置55とを有している。
【0034】
加圧装置50は、上下方向で互いに向かい合っているプレス軸51の組を複数備えている。各プレス軸51は、いずれも上下方向に伸び、油圧装置55により上下方向に移動する。各プレス軸51は、その一部が真空加熱炉30の炉壁を貫通し、前述したように、真空加熱炉30内に入り込んでいる。各プレス軸51の炉壁貫通部分には、シール機構が設けられている。
【0035】
次に、以上で説明したホットプレスを用いた接合板の製造工程の詳細について、図3に示すフローチャートに従って説明する。
【0036】
まず、下側のプレス軸51の上に、加圧体11,12を配置する(S20)。ここで配置する加圧体11,12としては、第一加圧体11としての複数のグラファイトブロック11a,11a,…と、第二加圧体12としての均圧板とがある。
【0037】
グラファイトブロック11aを形成するグラファイトは、熱伝導率が高く、耐熱性の優れた材料である。特に、グラファイトの熱伝導率は、100〜400(W/m・K)程度で極めて高く、炉壁内のヒータ41からの熱を受けて、この熱を被接合板1,2に伝えるのに好適な材料である。但し、グラファイトは、弾性変形するものの、弾性域が狭い上に、ほとんど塑性変形しないため、荷重がかかると割れやすいという性質がある。さらに、グラファイトは、このような性質がある関係上、多くの場合、比較的小さな規定サイズに製造される。このため、ここでは、上下方向にグラファイトブロック11aを二段配置し、水平方向に多数のグラファイトブロック11a,11a,…を配列して第一加圧体11を構成するようにしている。なお、多数のグラファイトブロック11a,11a,…で構成された第一加圧体11の水平方向の第一寸法である長さは、被接合板1,2の長さよりも長く、この第一加圧体11の水平方向の第二寸法である幅は、被接合板1,2の幅よりも長い。
【0038】
前述したように、本実施形態では、第一加圧体11として複数のグラファイトブロック11a,11a,…を用いている。このため、水平方向において隣り合っているグラファイトブロック11a,11aの相互間に位置する部分では、被接合板1,2に対して加圧できない。また、グラファイトは、前述したように、弾性域が狭いものの、弾性変形するため、グラファイトブロック11aの一方の面の局部に力がかかった場合、一方の面に対向する他方の面の全体へ均等に力を伝達する性質に乏しい。
【0039】
そこで、本実施形態では、第一加圧体11の短所を補うため、第二加圧体12として、各被接合板1,2のサイズよりも大きく、しかも、グラファイトブロック11aよりも剛性の高い、言い換えると、弾性変形の少ない材料で形成された均圧板を用いる。ここで、均圧板12の水平方向の第一寸法である長さは、被接合板1,2の長さよりも長く、この均圧板12の水平方向の第二寸法である幅は、被接合板1,2の幅よりも広く、この均圧板12の鉛直方向の寸法である厚さは、例えば、35mm〜50mm程度である。また、均圧板12は、耐熱性に優れ、グラファイトよりも熱伝導率が低く、しかも、グラファイトよりも弾性変形の少ないNi基合金又はCo基合金で形成されている。なお、本実施形態では、被接合板1,2がNi基合金製であることから、均圧板12は、Co基合金よりも、この被接合板1,2と同一環境下での機械的性質の近いNi基合金製であることが好ましい。このため、本実施形態の均圧板12は、Ni基合金、より具体的には、三菱重工業製TOMILLOY(登録商標)や米国ヘイズ・インターナショナル・インコーポレーテッド製HASTELLOY(登録商用)X等で形成されている。なお、これらNi基合金の熱伝導率は9〜11(W/m・K)程度で、金属の熱伝導率としては相対的に低い。参考までに、純鉄の熱伝導率は67(W/m・K)、炭素鋼の熱伝導率は55〜40(W/m・K)程度である。
【0040】
この下側加圧体配置工程(S20)では、まず、下側のプレス軸51の加圧面52上に、一段目を構成する複数のグラファイトブロック11a,11a,…を配置し、続いて、二段目を構成する複数のグラファイトブロック11a,11a,…を配置する。以上で、第一加圧体11の配置が終了する。
【0041】
続いて、第一加圧体11を構成するグラファイトブロック11a,11a,…に、第二加圧体としての均圧板12が付着してしまうのを回避するため、第一加圧体11の上に、接合防止シート4を配置する。この接合防止シート4は、高温環境下で、グラファイトブロック11aや均圧板12との親和性が低い材料で形成されている必要がある。そこで、ここでは、接合防止シート4として、例えば、アルミナ繊維を編み込んで形成したシート、具体的には、イソライト工業(株)製イソウール(登録商標)ペーパーを用いる。接合防止シート4としては、この他、カーボン繊維で形成されたシート等を用いることができる。
【0042】
次に、接合防止シート4上に、第二加圧体としての均圧板12を配置し、この均圧板12の上にも接合防止シート4を配置する。以上で、下側加圧体配置工程(S20)が終了する。
【0043】
下側加圧体配置工程(S20)が終了すると、積層工程(S21)を実行する。この積層工程(S21)では、まず、接合板を構成する二枚の被接合板1,2を積層すると共に、二枚の被接合板1,2の相互間に前述のインサート金属を配置する(S21a)。次に、積層された二枚の被接合板1,2の組を、二枚の被接合板1,2の積層方向に積層しつつ、被接合板1,2の組相互間に、前述の接合防止シート4を配置する(S21b)。この際、接合防止シート4として、その長さが被接合板1,2の長さよりも長く、その幅が被接合板1,2の幅よりも広いものを用い、この接合防止シート4の周縁部4aを被接合板1,2の組の外周縁からはみ出させて、接合防止シート4の周縁部4aを垂れ下げ、この接合防止シート4の下方に位置する被接合板1,2の組の外側周面を接合防止シート4の周縁部4aで覆う。以上で、積層工程(S21)を終了する。
【0044】
なお、この積層工程21での積層方向は、上下方向である。また、ここでは、下側加圧体配置工程(S20)の後に、接合板を構成する二枚の被接合板1,2を積層しているが(S21a)、下側加圧体配置工程(S20)の前に、接合板を構成する二枚の被接合板1,2を積層してもよい。
【0045】
次に、最上段の被接合板1,2の組の上の接合防止シート4上に、加圧体11,12を配置する(S22)。ここで配置する加圧体11,12としても、第一加圧体11としての複数のグラファイトブロック11a,11a,…と、第二加圧体12としての均圧板とがある。
【0046】
この上側加圧体配置工程(S22)では、まず、最上段の被接合板1,2の組の上の接合防止シート4上に、第一加圧体11としての多数のグラファイトブロック11a,11a,…を配置し、その上に、接合防止シート4を配置する。そして、この接合防止シート4上に、第二加圧体としての均圧板12を配置する。以上で、上側加圧体配置工程(S22)が終了する。
【0047】
上側加圧体配置工程(S22)が終了すると、真空加熱炉30を密閉した後、制御装置70により真空装置60を動作させて、真空加熱炉30内を減圧する(S23)。
【0048】
次に、制御装置70によりヒータ回路45を動作させて、真空加熱炉30内を加熱すると共に、制御装置70により油圧装置55を動作させて、上下のプレス軸51,51間の複数の被接合板1,2の組に対して、その積層方向に加圧し、組を成す二枚の被接合板1,2相互を液相拡散接合する(S24)。
【0049】
プレス軸51で対象物を加圧する場合、プレス軸51の加圧面52と対向する対象物の対向面がプレス軸51の加圧面52よりも大きいと、加圧方向に対して垂直な方向における対象物の圧力分布を均一にすることが困難である。すなわち、本実施形態のように、プレス軸51の加圧面52に対して被接合板1,2の面が大きいため、組を成す二枚の被接合板1,2を均一に加圧することが難しい。
【0050】
そこで、本実施形態では、プレス軸51と接合対象である二枚の被接合板1,2との間に、第一加圧体11及び第二加圧体12を設けて、プレス軸51と接合対象である二枚の被接合板1,2との間の加圧方向(=積層方向)における距離を大きくして、プレス軸51からの力が接合対象に伝わるまでの力の分散化を図り、接合対象に対して、プレス軸51からの力をできる限り均一に伝えるようにしている。
【0051】
例えば、ある力が、ある部材の表面上の一点に特定の方向から作用した場合、この力は、この力の作用点から、特定の方向に対して45°の角度で分散する。よって、プレス軸51で加圧する場合、プレス軸51の加圧面52からの力は、図1及び図2に示すように、このプレス軸51の加圧面52の外周縁53から、加圧方向である被接合板1,2の積層方向に対して45°の角度で分散する。
【0052】
このため、仮に、図1及び図2に示すように、第一加圧体11と第二加圧体12とを併せた積層方向の厚さtが、積層された複数の被接合板1,2のうち、積層方向でプレス軸51に最も近い被接合板1,2の外周縁1b,1cと、プレス軸51の加圧面52の外周縁53との間の水平方向の最短距離d,d2以上であれば、プレス軸51からの力は、第一加圧体11と第二加圧体112とを介して、プレス軸51に最も近い被接合板1,2の外周縁1b,1cに確実に至ることになる。また、仮に、図1に示すように、第一加圧体11と第二加圧体12とを併せた積層方向の厚さtが、水平方向で隣り合っている二つのプレス軸51,51の外周縁53相互間の最短距離d以上であれば、各プレス軸51,51からの力は、第一加圧体11と第二加圧体12とを介して、プレス軸51に最も近い被接合板1,2に至る過程で、オーバーラップすることになる。
【0053】
そこで、本実施形態では、第一加圧体11と第二加圧体12とを併せた積層方向の厚さtが、以上で述べた条件を満たすように、第一加圧体11の厚さを設定している。この結果、本実施形態では、各プレス軸51,51からの力を、水平方向において、被接合板1,2のほぼ全体に分散させることができる。
【0054】
但し、プレス軸51と被接合板1,2との間の距離を稼ぐための第一加圧体11は、前述したように、複数のグラファイトブロック11a,11a,…で構成しているため、水平方向において隣り合っているグラファイトブロック11a,11aの相互間に位置する部分では、被接合板1,2に対して加圧できない。また、グラファイトは、前述したように、弾性域が狭いものの、弾性変形するため、グラファイトブロック11aの一方の面の局部に力がかかった場合、一方の面に対向する他方の面の全体へ均等に力を伝達する性質に乏しい。
【0055】
このため、本実施形態では、第一加圧体11により、プレス軸51と被接合板1,2との間の距離を確保して、プレス軸51の力の分散化を図りつつ、第二加圧体として、各被接合板1,2のサイズよりも大きく、しかも、グラファイトブロック11aよりも剛性の高い材料で形成された均圧板12を用いて、第一加圧体11の短所を補うことで、被接合板1,2に対してプレス軸51からの力をできる限り均一に伝わるようにしている。
【0056】
また、本実施形態では、前述したように、被接合板1,2と均圧板12のどちらもNi基合金製であるため、同一環境下での機械的性質の近い。このため、被接合板1,2に対して、均圧板12の馴染み性が高い。よって、本実施形態では、この観点からも、被接合板1,2にかかるプレス軸51からの力の均一化を図ることができる。
【0057】
ところで、真空加熱炉30の炉内の壁面に沿って配置されているヒータ41からの熱は、輻射という熱移動形態をとって、真空加熱炉30内に入れられた物へ移動する。仮に、本実施形態において、被接合板1,2に対して、ヒータ41からの熱が輻射で移動した場合、被接合板1,2の外周縁部がもっぱら加熱され、積層方向に垂直な方向(水平方向)において、被接合板1,2を均一に加熱することができない。そこで、本実施形態では、被接合板1,2の組の外側周面を接合防止シート4の周縁部4aで覆って、ヒータ41からの熱が被接合板1,2に輻射で移動することを回避し、ヒータ41で加熱された各加圧体11,12から被接合板1,2へ伝達される熱量を相対的に多くすることで、水平方向における被接合板1,2の温度分布の均一化を図っている。
【0058】
被接合板1,2に熱を伝達する部材の性質としては、接合板の製造効率等の観点からは、熱が伝わり易い性質、言い換えると、熱伝達率の高い性質であることが好ましい。一方、被接合板1,2の均一加熱の観点からは、熱が伝わり難く、部材内の温度勾配が小さくなる性質、言い換えると、熱伝達率の低い性質であることが好ましい。すなわち、被接合板1,2に熱を伝達する部材には、異なる観点から相反する性質が求められる。
【0059】
そこで、本実施形態では、プレス軸51と被接合板1,2との間の距離を稼ぐために表面積が大きく、ヒータ41から受ける熱量が相対的に多い第一加圧体11を、熱伝導率の高いグラファイトで形成し、ヒータ41からの受ける熱量が相対的に少なく、第一加圧体11よりも被接合板1,2側に存在する第二加圧体としての均圧板12を、熱伝導率の低いNi基合金で形成し、接合板の製造効率等をある程度確保しつつ、被接合板1,2の均一加熱化を図っている。
【0060】
次に、前述の加熱・加圧工程(S24)の詳細工程について説明する。本実施形態では、この加熱・加圧工程(S24)に、初期加熱・加圧工程(S24a)と本加熱・加圧工程(S24b)とを設けている。
【0061】
ここで、初期加熱・加圧工程(S24a)及び本加熱・加圧工程(S24b)について説明する前に、インサート金属の温度特性について簡単に説明する。本実施形態のインサート金属は、前述したように、被接合板1,2と同じ主成分の合金に、当該合金の融点を下げるホウ素やシリコン等を添加した金属である。本実施形態のインサート金属では、例えば、固体のインサート金属が溶融して液体化し始める固相線温度が約970℃で、一旦、溶融したインサート金属が固化し始める液相線温度が約1000℃である。
【0062】
本実施形態のような液相拡散接合では、液相線温度に対して約30℃〜60℃程高い温度を接合温度にする。具体的に、本実施形態の場合、前述の液相線温度(1000℃)よりも50℃ほど高い1050℃を接合温度Tcとする。
【0063】
初期加熱・加圧工程(S24a)の後の本加熱・加圧工程(S24b)では、図4に示すように、真空加熱炉30内の設定温度を、前述の接合温度Tc(1050℃)に設定して、この温度を所定時間維持しつつ、被接合板1,2を加圧して、接合材を構成する二枚の被接合板1,2を液相拡散接合する。なお、同図中、実線は設定温度を示し、一点鎖線は被接合板1,2の外周縁部の温度を示し、破線は被接合板の中央部の温度を示している。
【0064】
一方、本加熱・加圧工程(S24b)前の初期加熱・加圧工程(S24a)では、被接合板1,2の温度を短時間で接合温度Tcに近づけつつも、被接合板1,2の温度部分の均一化を図るために二つの設定温度を設定する。
【0065】
図4に示すように、第一初期設定温度Tは、インサート金属の固相線温度970℃よりも、100℃以上低い温度で、例えば、850℃である。また、第二初期設定温度T2は、接合温度1050℃よりも100℃以上高い温度で、例えば、1200℃である。
【0066】
初期加熱・加圧工程(S24a)では、まず、真空加熱炉30内の設定温度を第一初期設定温度Tまで、言い換えると、固相線温度よりも低いがこの固相線温度に近い温度まで急激に上げて、被接合板1,2の温度を短時間で上昇させる。そして、この第一初期設定温度Tを所定時間維持して、被接合板1,2の温度分布の均一化を図る。
【0067】
初期加熱・加圧工程(S24a)では、被接合板1,2の外周縁53部4a及び中央部がいずれもほぼ第一初期設定温度Tになると、言い換えると、被接合板1,2の温度分布がほぼ均一になると、真空加熱炉30内の設定温度を第二初期設定温度T2まで、言い換えると、接合温度Tcよりも高い温度まで急激に上げて、被接合板1,2の温度を短時間で接合温度Tcに近づける。そして、この第二初期設定温度T2を所定時間維持した後、前述の本加熱・加圧工程(S24b)に移行して、設定温度を接合温度Tcにまで下げる。
【0068】
なお、初期加熱・加圧工程(S24a)における第一初期設定温度Tの維持時間は、コンピュータによる被接合材の加熱シミュレート又は実際の試験により、被接合板1,2の温度分布がほぼ均一になる時間を求めておき、
【0069】
このように、本実施形態では、初期加熱・加圧工程(S24a)で、真空加熱炉30内の設定温度を接合温度Tcよりも高い第二初期設定温度に一時的に設定しているので、図5に示すように、設定温度を接合温度よりも高い第二初期設定温度に設定しない場合よりも、短時間で、被接合板1,2を接合温度Tcにすることができる。さらに、本実施形態では、被接合板1,2の外周縁部よりも温度上昇が緩慢な中央部の温度を短時間で接合温度Tcに近づけることができるため、外周縁部が液相線温度に達した時点での、外周縁部と中央部との温度差Δtを、図5の場合(Δt)よりも小さくすることができる。言い換えると、本実施形態では、短時間で温度分布の均一化を図ることができる。また、本実施形態では、短時間で、被接合板1,2を接合温度Tcにすることができため、インサート金属から融点降下元素が拡散して、インサート金属の固相線温度が上昇するのを防ぐことができる。
【0070】
以上、本実施形態では、被接合板1,2を均一加圧することができると共に、被接合板1,2を均一加熱することができるので、接合板の構成する二枚の被接合板1,2の接合信頼性を高めることができる。さらに、本実施形態では、短時間で被接合板1,2を接合温度にすることができる上に、被接合板1,2の組を複数積層して、複数の組を構成する各被接合板1,2相互を一度に接合できるので、接合板の製造効率を高めることができる。
【0071】
なお、本実施形態では、接合品を構成する被接合部材の数量が2個であるが、接合品を構成する被接合部材の数量が3個以上であってもよい。
【0072】
また、本実施形態では、被接合部材相互を液相拡散接合で接合する例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、インサート材を用いる場合やインサート材を用いない場合がある固相拡散接合で被接合部材相互を接合する場合でも、ろう材を用いて被接合部材相互をろう付接合する場合でも適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0073】
1,2:被接合板(被接合部材)、3:接合板(接合品)、4:接合防止シート、10:尾筒、11:第一加圧体、11a:グラファイトブロック、12:第二加圧体(均圧板)、30:真空加熱炉、40:加熱装置、41:ヒータ、45:ヒータ回路、50:加圧装置、51:プレス軸、55:油圧装置、60:真空装置、70:制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被接合部材を積層する積層工程と、積層された該複数の該被接合部材を加熱しつつ積層方向に加圧する加熱・加圧工程を実行して、複数の被接合部材相互を接合し、接合品を製造する接合品の製造方法において、
前記複数の被接合部材に対して前記積層方向に加圧するプレス軸と、該複数の被接合部材との間の位置に、相対的に熱伝導率の高い第一加圧体を配すると共に、該第一加圧体と該複数の被接合部材との間の位置に、該第一加圧体よりも剛性の高く且つ一つの部材で構成されている第二加圧体を配する加圧体配置工程を、前記加熱・加圧工程の前に実行し、
前記加熱・加圧工程では、積層された複数の前記被接合部材を加熱しつつ、前記加圧体配置工程で配された前記第一加圧体及び前記第二加圧体を介して、前記プレス軸により該複数の被接合部材を加圧し、
積層された前記複数の前記被接合部材に対する前記第一加圧体及び前記第二加圧体のそれぞれの対向面の大きさは、前記プレス軸に対する該複数の被接合部材の対向面の大きさ以上である、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の接合品の製造方法において、
前記第一加圧体と前記第二加圧体とを併せた前記積層方向の厚さは、前記複数の被接合部材のうち、前記積層方向で前記プレス軸に最も近い被接合部材の外周縁と、前記プレス軸の加圧面の外周縁との間の距離であって、前記積層方向に対して垂直な方向における最短距離以上である、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の接合品の製造方法において、
前記加熱・加圧工程で、複数の前記プレス軸により前記複数の被接合部材を加圧する場合、前記第一加圧体と前記第二加圧体とを併せた前記積層方向の厚さは、隣り合っている前記プレス軸のうち、一方のプレス軸の加圧面の外周縁と他方のプレス軸の加圧面の外周縁との間の距離であって、前記積層方向に対して垂直な方向における最短距離以上である、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の接合品の製造方法において、
前記積層工程では、前記接合品を成す前記複数の被接合部材の組を、前記積層方向に複数積層する、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の接合品の製造方法において、
前記積層工程では、複数の前記組の相互間に、前記積層方向で隣り合っている組相互の接合を防ぐ接合防止シートを入れる、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の接合品の製造方法において、
前記積層工程では、複数の前記組で互いに対向している対向面よりも大きな前記接合防止シートを用い、複数の該組の相互間に該接合防止シートを入れる際に、該組を構成する前記複数の被接合部材の外側周縁から該接合防止シートの周縁部をはみ出させて、該周縁部を垂れ下げて、該接合防止シートの下方に位置し、該組を構成する該複数の被接合部材の外側周面を該周縁部で覆う、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の接合品の製造方法において、
前記第一加圧体は、複数のグラファイトブロックで構成されている、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の接合品の製造方法において、
前記複数の被接合部材及び前記第二加圧体は、いずれも合金で、且つ合金を形成する主成分が同じである、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の接合品の製造方法において、
前記第二加圧体の熱伝導率は、前記第一加圧体の熱伝導率よりも低い、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の接合品の製造方法において、
前記加熱・加圧工程は、加熱設定温度として、前記複数の被接合部材を接合するための接合温度よりも高い温度を設定して、該複数の被接合部材を加熱する初期加熱・加圧工程と、該初期加熱・加圧工程後に、該加熱設定温度として該接合温度を設定して、該複数の被接合部材を加熱する主加熱・加圧工程と、を有する、
ことを特徴とする接合品の製造方法。
【請求項11】
内部に燃焼ガスが滞在する筒を有する燃焼器の製造方法において、
請求項1から10のいずれか一項に記載の接合品の製造方法で、該接合品として、前記筒を形成する接合板を製造し、
前記接合板を曲げ加工した後、曲げられた該接合板の端部相互を接合して、前記筒を形成する、
ことを特徴とする燃焼器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−6027(P2012−6027A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142625(P2010−142625)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】