説明

接合強度測定装置および接合強度測定方法

【課題】 個々のバンプ5が確実に接合されているかどうかを精度良く測定する接合強度測定装置および接合強度測定方法を提供すること。
【解決手段】 チップ部品が実装された回路基板を保持する基板ステージと、前記回路基板のチップ部品の実装面に対して垂直方向に引き剥がし力を付与する引き剥がしヘッドと、チップ部品が引き剥がされた回路基板もしくは、引き剥がしたチップ部品の破断面の状態を画像認識して、前記チップ部品と前記回路基板の個々の接合箇所の破断面の接合状態の良否を判定する検査手段と、を備えた接合強度測定装置および接合強度測定方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子などのチップ部品を回路基板に実装した後、チップ部品と回路基板との接合力を測定する接合強度測定装置および接合強度測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
回路基板に実装されたチップ部品の接合状態を評価する方法として、従来、チップ部品を回路基板から剥離して剥離の際の荷重を測定する測定方法が行われている。図10を用いて簡単に測定方法を説明する。図10は、回路基板2の電極3にチップ部品4のバンプ5が接合された状態を示している。まず、チップ部品4の接合された回路基板2を検査台8に固定し、チップ部品4の側方に爪9を配置する。この爪9を、チップ部品4の側面4aに押し当てた状態で、回路基板2と平行な方向(図10の矢印方向)に荷重をかけ、この荷重を増大させ、チップ部品4を回路基板2から剥離させる。このときの荷重からチップ部品4と回路基板2の接合強度を測定している(例えば、特許文献1の図9)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−324825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような剥離により測定方法では、個々のバンプ5の接合強度を測定することができない。一方、チップ部品4のバンプ5の数は、近年、多バンプ化が進み、数百バンプとなっている。そのため、個々のバンプ5の接合状態はチップ部品5が実装された回路基板2の信頼性に影響を与えている。例えば、図11に示すような多バンプ5のチップ部品4のような場合、接合不良箇所NGの部分が発生していても、従来の接合強度測定装置では不良を検出することが出来ない。
【0005】
そこで、個々のバンプ5が確実に接合されているかどうかを精度良く測定する接合強度測定装置および接合強度測定方法を提供することを本発明の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
チップ部品が実装された回路基板の、チップ部品と回路基板の接合強度を測定する接合強度測定装置であって、
チップ部品が実装された回路基板を保持する基板ステージと、
前記回路基板のチップ部品の実装面に対して垂直方向に引き剥がし力を付与する引き剥がしヘッドと、
チップ部品が引き剥がされた回路基板もしくは、引き剥がしたチップ部品の破断面の状態を画像認識して、前記チップ部品と前記回路基板の個々の接合箇所の破断面の接合状態の良否を判定する検査手段と、
を備えた接合強度測定装置である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記検査手段が、
前記チップ部品に設けられた複数のバンプと、前記回路基板に設けられた電極との接合状態を検査する検査手段であって、
回路基板もしくはチップ部品の破断面の状態を光学的に観測する画像認識部と、
破断面の状態を記憶した破断状態記憶手段と、
前記画像認識部で画像認識した破断面の状態と、破断状態記憶手段に予め記憶されている破断面の状態とを、比較しチップ部品と回路基板の破断状態の判定を行う接合強度判定手段とから構成される接合強度測定装置である。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記破断状態記憶手段に、少なくとも、
前記チップ部品と前記バンプの接合部分で破断した場合の画像データと、
前記バンプ内部で破断した場合の画像データと、
前記バンプと前記電極の接合部分で破断した場合の画像データと、
前記電極と前記基板との接合部分で破断した場合の画像データと、
が予め記憶されている接合強度測定装置である。
【0009】
請求項4に記載の発明は、
チップ部品が実装された回路基板のチップ部品と回路基板の接合強度を測定する接合強度測定方法であって、
チップ部品に接着材を介して接続した引き剥がしヘッドで、回路基板のチップ部品の実装面に対して垂直方向に引き剥がし力を付与する工程と、
チップ部品が引き剥がされた回路基板もしくは、引き剥がしたチップ部品の破断面の状態を画像認識して破断面の接合状態の良否を判定する検査工程と、
を有すること特徴とする接合強度測定方法である。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記検査工程が、
前記チップ部品に設けられた複数のバンプと、前記回路基板に設けられた電極との接合状態を検査する検査工程であって、
回路基板もしくはチップ部品の破断面の状態を光学的に観測する画像認識工程と、
前記画像認識工程で画像認識した破断面の状態と、予め破断状態記憶手段に記憶されている破断面の状態とを、比較し、チップ部品と回路基板の破断状態の判定を行う接合強度判定工程とを有する接合強度測定方法である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、回路基板のチップ部品の実装面に対して垂直方向に引き剥がし力を付与する引き剥がしヘッドと、チップ部品が引き剥がされた回路基板もしくは、引き剥がしたチップ部品の破断面の状態を画像認識して破断面の接合状態の良否を判定する検査手段と、を備えている。
【0012】
そのため、チップ部品の全バンプに対して個々に上方向に力をかけることが出来る。なお、接合していないバンプには力がかからない。このような環境に於ける個々のバンプの破断面を、画像認識して接合状態の良否判断を行うので、より正確な接合評価が可能となる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、検査手段が、回路基板もしくはチップ部品の破断面の状態を光学的に観測する画像認識手段と、破断面の状態を記憶した破断状態記憶手段と、前記画像認識手段で画像認識した破断面の状態と、破断状態記憶手段に予め記憶されている破断面の状態とを、比較しチップ部品と回路基板の破断状態の判定を行う接合強度判定手段を備えている。
【0014】
そのため、画像認識手段で認識した破断面を予め記憶されている破断面の状態と比較しているので、チップ部品と回路基板の接合強度の良否判定を精度良く測定することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、破断面の状態を記憶した破断状態記憶手段に、前記チップ部品と前記バンプの接合部分で破断した場合の画像データと、前記バンプ内部で破断した場合の画像データと、前記バンプと前記電極の接合部分で破断した場合の画像データと、前記電極と前記基板との接合部分で破断した場合の画像データと、が予め記憶されている。
【0016】
そのため、チップ部品が引き剥がされた回路基板の画像データから、チップ部品とバンプの接合部分で破断したか、バンプの内部で破断したか、バンプと電極の接合部分で破断したか、電極と回路基板との接合部分で破断したかを比較して判定しているので、チップ部品と回路基板の接合部分で接合状態の弱い箇所を特定することができる。破断した箇所は接合状態が弱い箇所となるので、バンプと電極の接合部分で破断した場合は、チップ部品のバンプと回路基板の電極の接合が十分でなかった箇所となる。従って、破断箇所を上記の方法で判定することによりチップ部品と回路基板の接合強度を詳細に判定することができる。
【0017】
例として、図12にチップ部品4にかかる応力を模式的に表した図を示す。図12はチップ部品4と回路基板2を側面から参照した状態を示す。チップ部品4と回路基板2の破断は、チップ部品4のパッド7とバンプ5との接合面で破断するモード(Aモード)、バンプ5自身が破断するモード(Bモード)、バンプ5と電極3の接合界面で破断するモード(Cモード)、電極3と回路基板2の接合面で破断するモード(Dモード)、のそれぞれがチップ部品4と回路基板2の接合状態に応じて、個々のバンプ5で発生する。
【0018】
これらの各モードに対応するバンプ5の数をカウントすることにより、チップ部品4と回路基板2の接合強度を作成することができる。バンプ5と電極3の接合が十分でないCモードのバンプ数が、チップ部品4と回路基板2の接合強度の指標となる。すなわち、Cモードのバンプ数が多い場合、バンプ5と電極3の接合が十分でないと考えられる。
【0019】
このように、破断箇所に基づく画像データを用いて接合箇所を特定し、接合が十分でないバンプを判断しているので、接合強度を正確に把握することが出来る。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、チップ部品に接着材を介して接続した引き剥がしヘッドで、回路基板のチップ部品の実装面に対して垂直方向に引き剥がし力を付与する工程と、チップ部品が引き剥がされた回路基板もしくは、引き剥がしたチップ部品の破断面の状態を画像認識して破断面の接合状態の良否を判定する検査工程とを有している。
【0021】
そのため、チップ部品の全バンプに対して上方向に均一に力をかけることが出来る。このような環境に於ける個々のバンプの破断面を、画像認識して接合状態の良否判断を行うので、より正確な接合評価が可能となる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、検査工程が、回路基板もしくはチップ部品の破断面の状態を光学的に観測する画像認識工程と、画像認識工程で画像認識した破断面の状態と、予め破断状態記憶手段に記憶されている破断面の状態とを、比較し、チップ部品と回路基板の破断状態の判定を行う接合強度判定工程とを有している。
【0023】
そのため、画像認識手段で認識した破断面を予め記憶されている破断面の状態と比較しているので、チップ部品と回路基板の接合強度の良否判定を精度良く測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係る接合強度測定装置の概略側面図である。
【図2】平行度精密調整機構の構成を示す概略斜視図である。
【図3】基板ステージに回路基板をセットした状態を示す側面図である。
【図4】回路基板上に接着剤が塗布された引き剥がしヘッドと配置された状態を示す側面図である。
【図5】引き剥がしヘッドが回路基板に接着された状態を示す側面図である。
【図6】引き剥がしヘッドがチップ部品を引き剥がした状態を示す側面図である。
【図7】回路基板からチップ部品を剥離した状態を示す側面図である。
【図8】引き剥がしのステップを説明する動作フローチャートである。
【図9】バンプの破断面の検査方法を説明するブロック図である。
【図10】従来の接合強度測定方法を説明する概略側面図である。
【図11】多バンプのチップ部品の接合状態を説明する側面図である。
【図12】チップ部品にかかる応力を模式的に表した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0026】
図1は、本発明の接合強度測定装置1の概略側面図である。接合強度測定装置1に向かって左右方向をX軸、手前方向をY軸、X軸とY軸で構成されるXY平面に直交する軸をZ軸とする。
【0027】
接合強度測定装置1は、回路基板2が載置される基板セットステージ10と、載置された回路基板2を固定する基板押さえツール11と、基板セットステージ10の平行度を調整する平行度精密調整機構12と、回路基板2からチップ部品4を引き剥がす引き剥がしヘッド13と、引き剥がしヘッド13を駆動するヘッド駆動機構14と、装置全体を制御する制御部20とから構成されている。
【0028】
また、接合強度測定装置1には、チップ部品4が引き剥がされた回路基板2の破断面を画像処理する画像認識部50を備えている。画像認識部50は、回路基板2を載置する検査台51と、検査台51の上部をXYZ方向に移動可能なCCDカメラ52と、CCDカメラ52を駆動するXYZ駆動手段53とから構成されている。
【0029】
平行度精密調整機構12は、図2に示すように、X軸ゴニオステージ40およびY軸ゴニオステージ41がZ方向上下に重なって載置されている。X軸ゴニオステージ40とY軸ゴニオステージ41は、それぞれ、X軸およびY軸の角度調整をステージを回転させることで調整できるようになっている。また、X軸ゴニオステージ40およびY軸ゴニオステージ41には角度を保持するX軸ロックシリンダ42とY軸ロックシリンダ43が設けられている。そのため、X軸ゴニオステージ40のZ方向上側に接続されている基板ステージ10の姿勢調整機能のうち角度調整が精密にできるようになっている。
【0030】
図1にもどり、ヘッド駆動機構14は、駆動モータ30と、駆動モータ30に連結された図示されていないボールねじとから構成されている。ボールねじに蝶合するナットを介して引き剥がしヘッド13がZ方向上下に移動可能になっている。
【0031】
引き剥がしヘッド13のチップ部品側である下面13Sには接着剤6が塗布されてるようになっている。引き剥がしヘッド13とチップ部品4の上面4bは接着剤6を介して接続される。
【0032】
制御部20は、ハードディスクやメモリなどの記憶部21と、マイクロプロセッサなどの演算部22と、タッチパネルやキーボードなどの入出力部23と、各部分のデータの通信をおこなうインターフェース部24とから構成されている。制御部20は、ヘッド駆動機構14の制御や、平行度精密調整機構12の角度制御、画像認識部50の画像処理などの接合強度測定装置1の全体の制御を行う。
【0033】
このような接合強度測定装置1を用いて、回路基板2に実装されているチップ部品4を引き剥がし、破断面を検査する方法を図3〜7の概略側面図と図8の動作フローチャートを用いて説明する。
【0034】
まず、ヘッド駆動機構14を駆動し、引き剥がしヘッド13をZ方向下側に移動させ、基板ステージ10に接触させる。接触後、所定の加圧力が引き剥がしヘッド13に付与されるようにヘッド駆動機構14を駆動し、引き剥がしヘッド13の下面13Sと基板ステージ10の接触面が平行になるように、平行度精密調整機構12のX軸ゴニオステージ40とY軸ゴニオステージ41をXθおよびYθ方向に移動させる。引き剥がしヘッド13の下面13Sと基板ステージ10の接触面の平行度が所定値になると、X軸ロックシリンダ42とY軸ロックシリンダ43をONして、X軸ゴニオステージ40とY軸ゴニオステージ41を固定する(ステップSTO1)。
【0035】
次に、ヘッド駆動機構14を駆動し、引き剥がしヘッド13をZ方向上側に移動させ、引き剥がしヘッド13を基板ステージ10から所定の間隔だけ離す。そして、図3に示すように、回路基板2を基板ステージ10に載置し、基板押さえツール11を用いて回路基板2を固定する(ステップST02)。
【0036】
次に、図4に示すように、引き剥がしヘッド13のチップ部品4との接触面13Sに接着剤6を塗布する(ステップST03)。
【0037】
次に、ヘッド駆動機構14を駆動し、引き剥がしヘッド13をZ方向下側に移動させ、回路基板2上のチップ部品4に接触させ、所定の加圧力を付与後、停止させる。そして、図5に示すように、基板ステージ10に内蔵されている図示されていないヒータをONし、基板ステージ10を所定の温度になるように加熱する。基板ステージ10の加熱により接着剤6を硬化させ引き剥がしヘッド13とチップ部品4を接着させる(ステップST04)。
【0038】
次に、図6に示すように、ヘッド駆動機構14を駆動し、引き剥がしヘッド13をZ方向上側に移動させ、回路基板2からチップ部品4を引き剥がす(ステップST05)。
【0039】
次に、回路基板2を基板ステージ10から取り出し、画像認識部50の検査台51に載置する。回路基板2の電極3部分をCCDカメラ52で画像認識する。検出した画像データは検出画像データ66とする(ステップST06)。
【0040】
チップ部品4と回路基板2の破断面は、図7に示すように接合状態によって変化する。まず、破断面を、バンプ5がチップ部品4との界面で剥離(Aモード)するケース、バンプ5の内部で破断(Bモード)するケース、バンプ5と回路基板2の電極3との間で剥離(Cモード)するケース、回路基板2の電極3が回路基板2との界面で剥離(Dモード)するケース、に分類される。
【0041】
次に、各モードの破断面の個数をカウントする。測定は、回路基板2の電極3の部分をCCDカメラ52で画像認識し、予め、記憶部21に記憶されている破断画像データと比較し、各モードのバンプ数を計測する。
【0042】
これらのバンプ数の計測方法を図9のブロック図を用いて説明する。図9に示す破断状態記憶手段60には、バンプ5がチップ部品4との界面で剥離(Aモード)した画像データ61と、バンプ5の内部で破断(Bモード)した画像データ62と、バンプ5と回路基板2の電極3との間で剥離(Cモード)した画像データ63と、回路基板2の電極3が回路基板2との界面で剥離(Dモード)した画像データ64とが、予め記憶されている。破断状態記憶手段60のデータは、接合強度判定手段65に入力される。また、接合強度判定手段65には、上記ステップST06で画像認識した各バンプ5の破断面の検出画像データ66が入力される。そして、接合強度判定手段65内の画像比較部67により、ステップST06で画像認識した検出画像データ66が、A〜Dモードのいずれかであるかが判断される。判断は、検出画像データ66と破断状態記憶手段60のデータとの比較(パターンマッチング)および、色判別、面積判別等が組み合わされて行われる。A〜Dモードに分けられると、モード毎にバンプの検出個数をA〜Dモードバンプ数計測部68,69,70,71でカウントする。チップ部品4の全バンプ5について同様の検査を行い、各モード毎のバンプ数を計測する。
【0043】
なお、破断状態記憶手段60は、制御部20の記憶部21に対応し、接合強度判定手段65は、制御部20の演算部22で行われる一連の制御に対応する。
【0044】
バンプ5と電極3の接合が十分でないCモードのバンプ数が、チップ部品4と回路基板2の接合強度の指標となる。すなわち、Cモードのバンプ数がある場合、バンプ5と電極3の接合が十分でないと考えられる。
【0045】
計測結果から、回路基板2にチップ部品4を接合する際に接合装置に設定される接合条件における、接合強度を求めることが出来る。これらの接合強度測定を、接合条件毎に行い、Cモードの発生しない、あるいは発生の少ない接合条件を求めることができる。
【0046】
なお、本実施の形態では画像認識部50と、基板セットステージ10とが分離した状態の構成にしたが、チップ部品4を引き剥がした後、基板セットステージ10上にCCDカメラ52を移動させて破断面を画像認識するようにしても良い。
【符号の説明】
【0047】
1 接合強度測定装置
2 回路基板
3 電極
4 チップ部品
4a チップ部品の側面
4b チップ部品の上面
5 バンプ
5a 接合界面
6 接着剤
7 パッド
8 検査台
9 爪
10 基板ステージ
11 基板押さえツール
12 平行度精密調整機構
13 引き剥がしヘッド
13S 引き剥がしヘッドの下面
14 ヘッド駆動機構
20 制御部
21 記憶部
22 演算部
23 入出力部
24 インターフェース部
30 駆動モータ
40 X軸ゴニオステージ
41 Y軸ゴニオステージ
42 X軸ロックシリンダ
43 Y軸ロックシリンダ
50 画像認識部
51 検査台
52 CCDカメラ
53 XYZ駆動手段
60 破断状態記憶手段
61 バンプ5がチップ部品4との界面で剥離(Aモード)した画像データ
62 バンプ5の内部で破断(Bモード)した画像データ
63 バンプ5と回路基板2の電極3との間で剥離(Cモード)した画像データ
64 回路基板2の電極3が回路基板2との界面で剥離(Dモード)した画像データ
65 接合強度判定手段
66 検出画像データ
67 画像比較部
68 Aモードバンプ数計測部
69 Bモードバンプ数計測部
70 Cモードバンプ数計測部
71 Dモードバンプ数計測部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップ部品が実装された回路基板の、チップ部品と回路基板の接合強度を測定する接合強度測定装置であって、
チップ部品が実装された回路基板を保持する基板ステージと、
前記回路基板のチップ部品の実装面に対して垂直方向に引き剥がし力を付与する引き剥がしヘッドと、
チップ部品が引き剥がされた回路基板もしくは、引き剥がしたチップ部品の破断面の状態を画像認識して破断面の接合状態の良否を判定する検査手段と、
を備えた接合強度測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発明において、
前記検査手段が、
前記チップ部品に設けられた複数のバンプと、前記回路基板に設けられた電極との接合状態を検査する検査手段であって、
回路基板もしくはチップ部品の破断面の状態を光学的に観測する画像認識部と、
破断面の状態を記憶した破断状態記憶手段と、
前記画像認識部で画像認識した破断面の状態と、破断状態記憶手段に予め記憶されている破断面の状態とを、比較しチップ部品と回路基板の破断状態の判定を行う接合強度判定手段とから構成される接合強度測定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の発明において、
前記破断状態記憶手段に、少なくとも、
前記チップ部品と前記バンプの接合部分で破断した場合の画像データと、
前記バンプ内部で破断した場合の画像データと、
前記バンプと前記電極の接合部分で破断した場合の画像データと、
前記電極と前記基板との接合部分で破断した場合の画像データと、
が予め記憶されている接合強度測定装置。
【請求項4】
チップ部品が実装された回路基板のチップ部品と回路基板の接合強度を測定する接合強度測定方法であって、
チップ部品に接着材を介して接続した引き剥がしヘッドで、回路基板のチップ部品の実装面に対して垂直方向に引き剥がし力を付与する工程と、
チップ部品が引き剥がされた回路基板もしくは、引き剥がしたチップ部品の破断面の状態を画像認識して破断面の接合状態の良否を判定する検査工程と、
を有すること特徴とする接合強度測定方法。
【請求項5】
請求項4に記載の発明において、
前記検査工程が、
前記チップ部品に設けられた複数のバンプと、前記回路基板に設けられた電極との接合状態を検査する検査工程であって、
回路基板もしくはチップ部品の破断面の状態を光学的に観測する画像認識工程と、
前記画像認識工程で画像認識した破断面の状態と、予め破断状態記憶手段に記憶されている破断面の状態とを、比較し、チップ部品と回路基板の破断状態の判定を行う接合強度判定工程とを有する接合強度測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−17668(P2011−17668A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−163733(P2009−163733)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(000219314)東レエンジニアリング株式会社 (505)