説明

接地極

【課題】道路掘削作業を行わずに地上から接地極の近傍に接地抵抗低減剤を注入可能にして、迅速な接地抵抗低減処理が可能な接地極を提供すること。
【解決手段】接地棒21の上端部に接地棒21より大きい径の取り付け部22が形成された接地極本体20と、取り付け部22に電気的に接続された接地線32を絶縁性被覆材で被覆してなる絶縁被覆接地線30と、を備え、取り付け部22に上下方向に貫通する複数の流出孔23が形成されるとともに、絶縁被覆接地線30内に軸方向に沿って、流出孔23に連通する低減剤供給通路34が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力設備を接地するための接地極に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、変圧器、避雷針、高圧機器などの電力設備を備える、コンクリート柱、木柱、複合鉄筋コンクリート柱、鋼管柱など(以下、電柱という。)には、落雷や漏電による事故を防ぐために、電気設備に関する技術基準を定める省令(以下、省令という。)により、接地対策が義務づけられている。このような接地対策に伴う接地工事では、図11に示すように、電柱1に近接する場所の地中に互いに接続された複数の接地極2同士を、間隔を隔てて埋設している。そして、電柱1に最も近い位置に埋設された接地極2を、電柱1に取り付けられる接地端子に接続している。
【0003】
このような接地極2は、接地電流を地中に逃がしやすくする接地抵抗低減剤を用いることで、接地抵抗をさらに低減させることができる。接地抵抗低減剤を土壌に効果的に注入する接地極としては、パイプ状の接地棒本体に長手方向に沿って間欠的に流出孔を形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この接地極の上端には、接地極に接地抵抗低減剤を注入するための低減剤供給用パイプとリード線とが別々に接続されている。このような接地極を用いる場合では、低減剤供給用パイプにキャップをした状態で埋設する場合があり、省令により、地表から75cm以上の深さに埋設させることが要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−23220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、接地測定により接地抵抗が規定値を超過している場合は、速やかに接地抵抗低減剤を再度注入する必要があった。このように接地抵抗低減剤を注入する際には、例えば、図11に示すように、電柱1の近傍に埋設された接地極2を含む掘削領域Aのアスファルトを切り出して75cm程度の深さの地中にある低減剤供給用パイプを露出させる必要があった。このため、道路舗装箇所での接地極への接地抵抗低減剤の注入作業には、許認可申請・舗装復旧および地下埋設物への影響により改修までに時間と多額の費用を要している。また、上記接地極に接続した低減剤供給用パイプを地上に導出して電柱などに固定することが考えられるが、リード線と低減剤供給用パイプを別々に支持するため、施工や固定処理に手間を要することが考えられる。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、道路掘削なしで地上から接地極の近傍に接地抵抗低減剤を注入でき、迅速な対処が可能な接地極を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る接地極の一態様は、接地棒の上端部にこの接地棒より大きい径の取り付け部が形成された接地極本体と、この接地極本体に電気的に接続された接地線を絶縁性被覆材で被覆してなる絶縁被覆接地線と、を備え、この取り付け部に上下方向に貫通する流出孔が形成されるとともに、絶縁被覆接地線に軸方向に沿って上記流出孔に連通する低減剤供給通路がこの絶縁被覆接地線に長手方向に沿って一体に設けられていることを特徴とする。
【0008】
このような本発明の一態様では、取り付け部に形成された流出孔から接地抵抗低減剤を接地棒の周囲の土壌に供給することができ、接地極本体の上部から下部に亘って接地抵抗低減剤を土壌に浸透させることが可能となる。低減剤供給通路は、絶縁被覆接地線に対して長手方向に沿って一体に設けられているため、地上に配置された絶縁被覆接地線の適所から接地抵抗低減剤の注入を行うことができる。このように、本発明に係る接地極の一態様では、接地極の近傍を掘削する必要がなく、絶縁被覆接地線の適所から低減剤供給通路内に接地抵抗低減剤を迅速に注入することが可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、道路掘削なしで地上から接地極の近傍に接地抵抗低減剤を注入でき、迅速な対処が可能な接地極を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る接地極を示す正面図である。
【図2】図2は、図1のII−II断面図である。
【図3】図3は、図2のIII−III断面図である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施の形態に係る接地極を埋設して接地抵抗低減剤を注入した状態を示す説明図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施の形態に係る接地極を埋設した状態において再度接地抵抗低減剤を注入している状態を示す説明図である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施の形態に係る接地極を埋設して状態において再度接地抵抗低減剤を注入した結果接地抵抗低減剤が地中に浸透した状態を示す説明図である。
【図7】図7は、本発明の第2の実施の形態に係る接地極の正面図である。
【図8】図8は、図7のVIII−VIII断面図である。
【図9】図9は、本発明の第3の実施の形態に係る接地極の正面図である。
【図10】図10は、図9のX−X断面図である。
【図11】図11は、従来の接地極の埋設領域に対する掘削領域を示す平面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態の一態様としては、接地棒の上端部にこの接地棒より大きい径の取り付け部が形成された接地極本体と、この取り付け部に電気的に接続された接地線を絶縁性被覆材で被覆してなる絶縁被覆接地線と、を備え、この取り付け部に上下方向に貫通する流出孔が形成されるとともに、絶縁被覆接地線に軸方向に沿って上記流出孔に連通する低減剤供給通路がこの絶縁被覆接地線に長手方向に沿って一体に設けられている構成に加えて、次の他の態様としてもよい。
【0012】
本発明の他の態様としては、流出孔が、接地棒の上端部を囲むように複数形成されている構成としてもよい。
【0013】
本発明の他の態様としては、低減剤供給通路を、絶縁被覆接地線の中心に形成してもよいし、絶縁被覆接地線の側方に一体に形成された絶縁被覆筒内に形成してもよい。
【0014】
以下に、本発明の各実施の形態に係る接地極の詳細を図面に基づいて説明する。但し、図面は模式的なものであり、各部材の寸法や寸法の比率などは現実のものと異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
【0015】
[第1の実施の形態]
図1〜6は、本発明の第1の実施の形態に係る接地極10を示している。図1に示すように、接地極10は、接地極本体20と、絶縁被覆接地線30と、から構成されている。
【0016】
(接地極)
接地極20は、棒状の接地棒21と、接地棒21の上端に一体に形成された円形のフランジ形状の取り付け部22と、から構成されている。本実施の形態では、接地棒21と取り付け部22とは同軸となるように設けられている。図2に示すように、取り付け部22には、取り付け部22を上下方向(取り付け部22の厚さ方向)に貫通する複数の流出孔23が形成されている。これら流出孔23は、接地棒21の上端部より半径方向外側の位置で、接地棒21の上端部を取り囲むように配置されている。図2に示すように、本実施の形態では、複数の流出孔23は、円に沿って等間隔に形成している。
【0017】
(絶縁被覆接地線)
図2および図3に示すように、絶縁被覆接地線30は、内部に延在方向に沿って低減剤供給通路34が形成された中空の絶縁被覆電線である。低減剤供給通路34は、複数の流出孔23の全部に連通するように設定されている。絶縁被覆接地線30は、円筒状の内側絶縁被覆層31と、内側絶縁被覆層31の外周に沿って配置された接地線32と、接地線32の外側を被覆する外側絶縁被覆層33と、からなる。本実施の形態では、接地線32は、編組線または引き延ばし線で構成されている。この接地線32は、取り付け部22に電気的に接続されている。また、絶縁被覆接地線30の端部は、取り付け部22に対して離脱しないように固定されている。
【0018】
図4は、上記構成の接地極10を、アスファルト42が地表に設けられた土壌41に埋設した状態を示している。なお、接地極10を地中に埋設するには、従来と同様に、省令で定められた所望の深さに埋設できる程度の埋設穴を掘削して接地極10を埋設する。絶縁被覆接地線30は、図示しない変圧器、避雷針、高圧機器などを備える電柱に固定し、電力設備を中継するために電柱に取り付けられた図示しない接地端子に接続する。
【0019】
そして、地上に配置された絶縁被覆接地線30の端部より、接地抵抗低減剤を加圧注入することにより、図4に示すように、低減剤浸透領域41Aが形成される。このとき、接地極本体20の取り付け部22には、等間隔に円を描くように複数の流出孔23が形成されているため、接地極本体20の周囲の土壌に対して均等に接地抵抗低減剤を浸透させることができる。
【0020】
なお、図示しないが、絶縁被覆接地線30の端部から接地抵抗低減剤を注入し易くするために、内側絶縁被覆層31の周りの接地線32を選り分けて内側絶縁被覆層31から側方へ向けて分離させてもよい。この場合、接地抵抗低減剤の注入処理が終わった後は、内側絶縁被覆層31の端部をキャップなどで閉塞しておくことが好ましい。このようにして、接地極10の近傍の土壌に接地抵抗低減剤を浸透させることにより、接地極10の接地抵抗を所定値よりも小さく設定することができる。
【0021】
一般に、接地極10を埋設して接地抵抗低減剤を注入して長時間が経過すると、低減剤浸透領域41Aは接地抵抗低減剤が希釈されたり、領域が小さくなったりすることにより、接地抵抗が規定値を超過する。したがって、接地測定により接地抵抗が規定値を超過している場合は、速やかに接地抵抗を低下させる必要がある。
【0022】
本実施の形態に係る接地極10では、図5に白抜き矢印で示すように、低減剤浸透領域41Aに追加して、地上に配置された絶縁被覆接地線30の端部の低減剤供給通路34に接地抵抗低減剤を加圧注入する。これにより、接地極10近傍の土壌に接地抵抗低減剤が速やかに供給され、新たに接地抵抗低減剤が高濃度で存在する低減剤浸透領域41Bを形成できる。そして、さらに接地抵抗低減剤を追加することで、図6に示すように、接地抵抗低減剤の注入に伴い低減剤浸透領域41Bを大きくすることができる。
【0023】
上記構成の第1の実施の形態に係る接地極10では、取り付け部22に等間隔に円を描くように形成された複数の流出孔23が形成されているため、接地抵抗低減剤を接地棒21の周囲の土壌に均一に供給することができ、接地極本体の上部から下部に亘って接地抵抗低減剤を土壌に浸透させることが可能となる。このため、接地棒21の接地抵抗にムラが生じることを抑制でき、電力設備からの過剰電流を効率よく地中へ逃がすさせることができる。
【0024】
また、本実施の形態では、低減剤供給通路34が絶縁被覆接地線30に対して長手方向に沿って一体に設けられているため、地上に配置された絶縁被覆接地線30の適所から接地抵抗低減剤の注入を行うことができる。このように、本実施の形態では、接地極の近傍を掘削する必要がなく、絶縁被覆接地線30の適所から低減剤供給通路34内に接地抵抗低減剤を迅速に注入することが可能となる。
【0025】
なお、本実施の形態では、低減剤供給通路34に接地抵抗低減剤を加圧注入した後に、エアーを加圧して低減剤供給通路34や流出孔23などの空間に接地抵抗低減剤が残留しないようにすることが好ましい。
【0026】
[第2の実施の形態]
図7および図8は、本発明の第2の実施の形態に係る接地極10Aを示している。図7に示すように、接地極10Aは、接地極本体20Aと、絶縁被覆接地線30Aと、から構成されている。
【0027】
(接地極)
図7に示すように、接地極20Aは、棒状の接地棒21Aと、接地棒21Aの上端に一体に形成された円板状の取り付け部22Aと、から構成されている。本実施の形態では、取り付け部22Aが2つの円板を互いに周面同士を連結したような形状、所謂8の字形状である。図7に示すように、取り付け部22Aには、取り付け部22Aを構成する一方の円板部分の上面で開口して、取り付け部の下面まで連通するように形成された複数の流出孔23Aが形成されている。なお、これら流出孔23Aの取り付け部22A上面側の端部は、共通となっている。取り付け部22Aにおいて、流出孔23Aの開口は、接地棒21Aの上端部より半径方向外側の位置で、接地棒21Aの上端部を取り囲むように配置されている。
【0028】
(絶縁被覆接地線)
図8に示すように、絶縁被覆接地線30Aは、内部に軸方向に沿って低減剤供給通路39が形成された中空の絶縁被覆電線である。低減剤供給通路39は、絶縁被覆接地線本体35と、この絶縁被覆接地線本体35に沿って一体に設けられたパイプ状の絶縁被覆筒36と、から構成されている。なお、低減剤供給通路39は、絶縁被覆筒36の筒穴である。絶縁被覆接地線30Aの絶縁被覆接地線本体35は、接地線37と、接地線37の外側を被覆する絶縁被覆層38と、でなる。ここで、接地線37は、中空ではないため金属引き延ばし電線でもよいし、編組線であってもよい。この接地線37は、取り付け部22Aに電気的に接続されている。また、絶縁被覆接地線30Aの端部は、取り付け部22Aに対して離脱しないように固定されている。
【0029】
上記構成の接地極10Aを地中に埋設するには、従来と同様に、省令で定められた所望の深さに埋設できる程度の埋設穴を掘削して接地極10を埋設する。絶縁被覆接地線30Aは、図示しない変圧器、避雷針、高圧機器などを備える電柱に固定し、電力設備を中継するために電柱に取り付けられた図示しない接地端子に接続する。
【0030】
そして、本実施の形態では、地上に配置された絶縁被覆接地線30Aの端部または中間部から絶縁被覆筒36の低減剤供給通路39へ、接地抵抗低減剤を加圧注入することができる。このとき、接地極本体20Aの取り付け部22A下面には、接地線21Aの上端部を取り囲むように複数の流出孔23Aが形成されているため、接地極本体20Aの周囲の土壌に対して均等に接地抵抗低減剤を浸透させることができる。
【0031】
このように、本実施の形態おいても、接地極の近傍を掘削する必要がなく、絶縁被覆接地線30Aの適所から低減剤供給通路39内に接地抵抗低減剤を迅速に注入することが可能となる。
【0032】
なお、図示しないが、接地抵抗低減剤の注入処理が終わった後は、絶縁被覆筒36の低減剤供給通路39の開口部をシール材などで閉塞しておくことが好ましい。このようにして、接地極10の近傍の土壌に接地抵抗低減剤を浸透させることにより、接地極10の接地抵抗を所定値よりも小さく設定することができる。
【0033】
本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様に、低減剤供給通路39に接地抵抗低減剤を加圧注入した後に、エアーを加圧して低減剤供給通路39や流出孔23Aなどの空間に接地抵抗低減剤が残留しないようにすることが好ましい。
【0034】
[第3の実施の形態]
図9および図10は、本発明の第3の実施の形態に係る接地極10Bを示している。図9に示すように、接地極10Bは、接地極本体20Bと、絶縁被覆接地線30Bと、接地極本体20Bの上に接続された打ち込み用筒体50と、備える。本実施の形態における絶縁被覆接地線30Bの構成は、上記第1の実施の形態における絶縁被覆接地線30と同様であり、内側絶縁被覆層31Bと、接地線32Bと、外側絶縁被覆層33Bと、でなる。
【0035】
図10に示すように、本実施の形態では、打ち込み用筒体50が絶縁被覆接地線30Bを収納する円筒状のカバーとしての機能を有する。図10に示すように、打ち込み用筒体50は、筒穴内に絶縁被覆接地線30Bを収納するようになっており、側部に長手方向に沿ってスリット53が形成されている。
【0036】
図9に示すように、本実施の形態では、このスリット53から絶縁被覆接地線30Bを打ち込み用筒体50の外へ導出させることができるようになっている。打ち込み用筒体50の上部は、天板52が形成され、この天板52にハンマーを当てることにより、接地極10Bを地中に打ち込めるようになっている。
【0037】
本実施の形態の接地極10Bにおける取り付け部22Bの構成は、上記第1の実施の形態の取り付け部22と同様であり、流出孔23Bが形成されている。本実施の形態では、打ち込みに際して流出孔23Bに土等が詰まることを防止するため、取り付け部22Bの下方の接地棒21Bにフード部24が周回するように形成されている。このフード部24は、下部から上部に亘って拡開するように漏斗形状に形成されている。
【0038】
このような構成の第3の実施の形態では、土壌に所定の深さの穴を掘削して、接地極10Bを埋設し、その穴の中に接地極10Bを配置し、さらに省令で定める所望の深さまで、打ち込み用筒体50の天板52をハンマーで打って深さ調整できるようになっている。
【0039】
また、本実施の形態では、接地極10Bを打ち込む際は、絶縁被覆接地線30Bを打ち込み用筒体50内に収納しておくことにより、絶縁被覆接地線30Bを保護することができる。
【0040】
さらに、本実施の形態では、接地棒21Bにフード部24が形成されているため、流出孔23Bが土で目詰まりを起こすことを防止できる。また、必要量の接地抵抗低減剤を土壌へ供給した後に、このフード部24内に接地抵抗低減剤を貯留することができるため、少しずつ接地抵抗低減剤を土壌へ浸出させて供給することも可能であり、長期間に亘って接地抵抗の低減効果を奏することが可能となる。特に、フード部24に供給された接地抵抗低減剤は、フード部24をオーバーフローすることにより、接地棒21Bに沿って流れる経路と、フード部24の上端部の接地棒21Bから離れた位置から土壌へ浸透する経路を持つ。このため、フード部24を設けたことにより、接地棒21Bの周辺の土壌へ均一に接地抵抗低減剤を浸透させる効果を付与することができる。さらに、このフード部24は、接地極10Bに抜け止め作用を付加することができる。
【0041】
[その他の実施の形態]
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。
【0042】
例えば、上記各実施の形態では、取り付け部22,22Aに対して絶縁被覆接地線30,30Aを接着剤により固定してもよいし、取り付け部22,22Aに別途クランプ部材を装着した構成としても勿論よい。
【符号の説明】
【0043】
10,10A,10B 接地極
20,20A,20B 接地線本体
21,21A,21B 接地棒
22,22A,22B 取り付け部
23,23A,23B 流出孔
24 フード部
30,30A,30B 絶縁被覆接地線
31,31B 内側絶縁被覆層
32,32B,37 接地線
33,33B 外側絶縁被覆層
34,34B,39 低減剤供給通路
35 絶縁被覆接地線本体
36 絶縁被覆筒
38 絶縁被覆層
41A,41B 低減剤浸透領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接地棒の上端部に該接地棒より大きい径の取り付け部が形成された接地極本体と、
前記接地極本体に電気的に接続された接地線を絶縁性被覆材で被覆してなる絶縁被覆接地線と、を備え、
前記取り付け部に上下方向に貫通する流出孔が形成されるとともに、前記絶縁被覆接地線に延在方向に沿って前記流出孔に連通する低減剤供給通路が当該絶縁被覆接地線に一体に設けられていることを特徴とする接地極。
【請求項2】
前記流出孔は、前記接地棒の上端部を囲むように複数形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接地極。
【請求項3】
前記低減剤供給通路は、前記絶縁被覆接地線の中心に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接地極。
【請求項4】
前記低減剤供給通路は、前記絶縁被覆接地線の側方に一体に形成された絶縁被覆筒の筒穴であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接地極。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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