説明

接点開閉装置

【課題】製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上する。
【解決手段】移動体4に設けられている導電部41がベース部材1と対向する一つの面(左側面)のみで導電性流体LMと接触導通する。故に、導電部41が異なる二つの面(左右両側面)で導電性流体LMと接触導通する場合と比較して、導電部41と導電性流体LMとの間の距離(ギャップ)や絶縁部40並びに導電部41の表面粗さの管理を簡素化することができる。その結果、製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上した接点開閉装置が提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接点開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避することができる接点開閉装置として、液体金属などの導電性流体を接点とする接点開閉装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載されている従来例では、導電性流体の流路内に気体を封入し、ヒータにより気体を加熱膨張させることによって導電性流体を流路内で移動させて接点を開閉する構成となっていたため、気体を加熱するのに比較的に長い時間を要し、応答性が良くないという問題があった。
【0004】
これに対して本出願人は、スリットで分断された直線状の一対の流路内に導電性流体を充填し、絶縁材料からなる絶縁部と金属材料からなる導電部とを一体に形成してなる移動体を当該スリット内を移動自在に設け、移動体を一方の向きに移動させて各流路内の導電性流体を絶縁部で絶縁することで接点を開成し、移動体を他方の向きに移動させて各流路内の導電性流体を導電部を介して接触導通させることで接点を閉成する接点開成装置を既に提案している(特願2008−134065)。この接点開成装置ではヒータによる加熱が不要であるから、特許文献1に記載されている従来例と比較して接点の開閉時間を短縮することができるとともに省電力化も図れる。
【特許文献1】特開2005−142142号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本出願人による後者の従来例においては、表面張力によって各流路の断面からスリット側へ突出している導電性流体の先端部分と移動体の導電部との距離(ギャップ)や絶縁部並びに導電部の表面粗さが設計値の範囲内に収まるように厳しく管理しなければならず、当該管理に伴って製造コストが上昇するという課題がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上した接点開閉装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、絶縁材料からなり少なくとも一つの面が平面であるベース部材と、ベース部材に設けられ、一端側が前記平面に開口する一対の収納部と、各収納部に充填された導電性流体と、一端部が各収納部内において導電性流体と接触導通し且つ他端部がベース部材より突出する複数の端子と、ベース部材の前記平面と対向し且つ当該平面と平行に移動自在である移動体とを備え、移動体は、絶縁材料からなる絶縁部と導電性材料からなる導電部とを有し、一対の収納部の開口から突出する導電性流体と導電部とが接触するオン位置と、少なくとも何れか一方の収納部の開口から突出する導電性流体が絶縁部と接触するオフ位置との間を移動することを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明によれば、移動体に設けられている導電部はベース部材と対向する一つの面のみで導電性流体と接触導通することになるから、導電部が異なる二つの面で導電性流体と接触導通する場合と比較して、導電部と導電性流体との間の距離(ギャップ)や絶縁部並びに導電部の表面粗さの管理が簡素化できる。その結果、製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、ベース部材は、前記平面が水平面と平行になり且つ鉛直上方を向く姿勢に保持されることを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明によれば、収納室に充填されている導電性流体が重力によって移動体から離れる向きの力を受けるため、移動体がオン位置からオフ位置に移動する際の遮断性能が向上する。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、導電部は、移動体がオン位置に在るときに何れか一方の収納部の開口から突出する導電性流体と接触する部位が導電性流体で形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明によれば、一方の収納部に充填されている導電性流体が導電部における導電性流体で形成された部位と接触導通するために導通を安定化することができる。
【0013】
請求項4の発明は、上記目的を達成するために、絶縁材料からなる一対のベース部材と、それぞれのベース部材に設けられ、一端側がベース部材の一面に開口する収納部と、各収納部に充填された導電性流体と、一端部が各収納部内において導電性流体と接触導通し且つ他端部がベース部材より突出する複数の端子と、各ベース部材の前記一面とそれぞれ異なる面で対向し且つ当該面と平行に移動自在である移動体とを備え、移動体は、絶縁材料からなる絶縁部と導電性材料からなる導電部とを有し、一対の収納部の開口から突出する導電性流体と導電部とが接触するオン位置と、少なくとも何れか一方の収納部の開口から突出する導電性流体が絶縁部と接触するオフ位置との間を移動してなり、導電部は、移動体がオン位置に在るときに一方の収納部の開口から突出する導電性流体と接触する部位が導電性流体で形成されるとともに他方の収納部の開口から突出する導電性流体と接触する部位が固体の導電性材料で形成されることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明によれば、一対の収納部にそれぞれ充填されている導電性流体のうちで片方の収納部に充填されている導電性流体が導電部における導電性流体で形成された部位と接触導通することになるから、導電部が固体の導電材料からなる部位のみで収納部に充填されている導電性流体と接触導通する場合と比較して、導電部と導電性流体との間の距離(ギャップ)や絶縁部並びに導電部の表面粗さの管理が簡素化できる。その結果、製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(実施形態1)
本実施形態の接点開閉装置は、図1に示すようにガラスや合成樹脂などの絶縁性材料によって略直方体状に形成されたベース部材1と、ベース部材1の内部に上下方向に並べて設けられ、ベース部材1の右側端面に開口する上側収納部2A並びに下側収納部2Bと、それぞれの収納部2A,2Bに充填された導電性流体LMと、上端部が各収納部2A,2B内において導電性流体LMと接触導通し且つ下端部がベース部材1の下面より下方へ突出する2本の端子3と、ベース部材1の右側端面と対向し且つ当該右側端面と平行する上下方向に移動自在である移動体4とを備えている。尚、各収納部2A,2Bに充填されている導電性流体LMは、その表面張力によって収納部2A,2Bの開口より外側(図1における右側)に突出している。
【0017】
移動体4は、ガラスや合成樹脂などの絶縁材料によって矩形平板状に形成された絶縁部40と、金属材料からなり絶縁部40の下部に嵌合された導電部41とで構成されている。そして、移動体4は、その左側面とベース部材1の右側面との間に所定距離(ギャップ)を離して上下方向に移動自在となっている。但し、移動体4をベース部材1に対して上下方向に移動自在に支持する構造については、従来周知の技術で実現可能であるから詳細な説明や図示は省略する。
【0018】
而して、図1(a)に示すように導電部41が上下方向において上側収納部2A並びに下側収納部2Bの双方と重なる位置にあるときは、それぞれの収納部2A,2Bの開口から突出する導電性流体LMが導電部41と接触するために2本の端子3,3間が導通してオン状態となる。尚、オン状態における移動体4の上下方向の位置をオン位置と呼ぶ。一方、図1(b)に示すように移動体4がオン位置から下向きに移動し、導電部41が上下方向において下側収納部2Bのみに重なる位置にあるときは、上側収納部2Aの開口から突出する導電性流体LMが移動体4の絶縁部40と接触し、下側収納部2Bの開口から突出する導電性流体LMが移動体4の導電部41と接触するために2本の端子3,3間が移動体4の絶縁部40で絶縁されてオフ状態となる。尚、オフ状態における移動体4の上下方向の位置をオフ位置と呼ぶ。すなわち、本実施形態の接点開閉装置では、オン位置とオフ位置との間で移動体4を上下方向に移動させることにより、2本の端子3,3間の導通・非導通を切り替える接点開閉動作を行うことができる。
【0019】
上述のように本実施形態の接点開閉装置では、移動体4に設けられている導電部41がベース部材1と対向する一つの面(左側面)のみで導電性流体LMと接触導通することになるから、導電部41が異なる二つの面(左右両側面)で導電性流体LMと接触導通する場合と比較して、導電部41と導電性流体LMとの間の距離(ギャップ)や絶縁部40並びに導電部41の表面粗さの管理を簡素化することができる。その結果、製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上した接点開閉装置が提供できる。
【0020】
(実施形態2)
本実施形態の接点開閉装置は、基本的な構成が実施形態1の接点開閉装置と共通しているので、多少形状が相違していても共通の機能を有する構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
【0021】
本実施形態の接点開閉装置は、図2に示すように2つの収納部2A,2Bが開口する面を上面とする向きにベース部材1が配置され、移動体4がベース部材1の上面と平行に水平方向に沿って移動自在となっている点に特徴がある。
【0022】
而して、図2(a)に示すように導電部41が左右(水平)方向において左側収納部2A並びに右側収納部2Bの双方と重なる位置(オン位置)にあるときは、それぞれの収納部2A,2Bの開口から上向きに突出する導電性流体LMが導電部41と接触するために2本の端子3,3間が導通してオン状態となる。一方、図2(b)に示すように移動体4がオン位置から右向きに移動し、導電部41が左右(水平)方向において右側収納部2Bのみに重なる位置(オフ位置)にあるときは、左側収納部2Aの開口から突出する導電性流体LMが移動体4の絶縁部40と接触し、右側収納部2Bの開口から突出する導電性流体LMが移動体4の導電部41と接触するために2本の端子3,3間が移動体4の絶縁部40で絶縁されてオフ状態となる。すなわち、本実施形態の接点開閉装置では、オン位置とオフ位置との間で移動体4を水平方向に移動させることにより、2本の端子3,3間の導通・非導通を切り替える接点開閉動作を行うことができる。
【0023】
上述のように本実施形態の接点開閉装置においても、移動体4に設けられている導電部41がベース部材1と対向する一つの面(下側面)のみで導電性流体LMと接触導通することになるから、導電部41が異なる二つの面(上下両側面)で導電性流体LMと接触導通する場合と比較して、導電部41と導電性流体LMとの間の距離(ギャップ)や絶縁部40並びに導電部41の表面粗さの管理を簡素化することができる。その結果、製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上した接点開閉装置が提供できる。しかも、本実施形態の接点開閉装置では、収納室2A,2Bに充填されている導電性流体LMが重力によって移動体4から離れる向き(下向き)の力を受けるため、移動体4がオン位置からオフ位置に移動する際の遮断性能が向上するという利点がある。
【0024】
(実施形態3)
本実施形態の接点開閉装置は、図3に示すように基本的な構成が実施形態1の接点開閉装置と共通しているので、共通の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】
本実施形態は、図3に示すように、移動体4の導電部41が常温で固体の金属材料からなる第1導電部41aと常温で液体の導電性流体からなる第2導電部41bとで構成されている点に特徴がある。
【0026】
第2導電部41bは、絶縁部40における第1導電部41aの嵌合部位の上側に形成された凹所内に導電性流体を充填することで形成されており、凹所の下面開口部分で第1導電部41aと接触導通している。尚、第2導電部41bは、導電性流体の表面張力によって移動体4(絶縁部40)の左側面より外向き(左向き)に突出している。
【0027】
而して、図3(a)に示すように第1導電部41aが上下方向において下側収納部2Bと重なるとともに第2導電部41bが上下方向において上側収納部2Aと重なる位置(オン位置)にあるときは、それぞれの収納部2A,2Bの開口から突出する導電性流体LMが第2導電部41b及び第1導電部41aとそれぞれ接触するために2本の端子3,3間が導通してオン状態となる。一方、図3(b)に示すように移動体4がオン位置から下向きに移動し、第2導電部41bが上下方向において下側収納部2Bに重なるとともに第1導電部41aが上下方向において何れの収納部2A,2Bとも重ならない位置(オフ位置)にあるときは、上側収納部2Aの開口から突出する導電性流体LMが移動体4の絶縁部40と接触し、下側収納部2Bの開口から突出する導電性流体LMが移動体4の第2導電部41bと接触するために2本の端子3,3間が移動体4の絶縁部40で絶縁されてオフ状態となる。すなわち、本実施形態の接点開閉装置においても、オン位置とオフ位置との間で移動体4を上下方向に移動させることにより、2本の端子3,3間の導通・非導通を切り替える接点開閉動作を行うことができる。
【0028】
上述のように本実施形態の接点開閉装置においても、移動体4に設けられている導電部41(第1導電部41a及び第2導電部41b)がベース部材1と対向する一つの面(左側面)のみで導電性流体LMと接触導通することになるから、導電部41が異なる二つの面(左右両側面)で導電性流体LMと接触導通する場合と比較して、導電部41と導電性流体LMとの間の距離(ギャップ)や絶縁部40並びに導電部41の表面粗さの管理を簡素化することができる。その結果、製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上した接点開閉装置が提供できる。さらに、上側収納部2Aに充填されている導電性流体LMにおいては導電性流体からなる第2導電部41bと接触導通するため、実施形態1と比較して導通を安定化することができるという利点がある。
【0029】
(実施形態4)
本実施形態の接点開閉装置は、図4に示すようにガラスや合成樹脂などの絶縁材料からなる一対のベース部材10A,10Bと、それぞれのベース部材10A,10Bに設けられ、一端側がベース部材の一面に開口する収納部11A,11Bと、各収納部11A,11Bに充填された導電性流体LMと、上端部が各収納部10A,10B内において導電性流体LMと接触導通し且つ下端部がベース部材10A,10Bより下向きに突出する2本の端子12,12と、各ベース部材10A,10Bに挟まれた空間に上下方向に移動自在として配設された移動体13とを備えている。
【0030】
ベース部材10A,10Bはガラスや合成樹脂などの絶縁性材料によって略直方体状に形成されている。一方のベース部材10Aには、その右側端面に開口する収納部11Aが形成され、他方のベース部材10Bには、その左側端面に開口する収納部11Bが形成されている。尚、各収納部11A,11Bに充填されている導電性流体LMは、その表面張力によって収納部11A,11Bの開口より外側に突出している。
【0031】
一対のベース部材10A,10Bは、上下方向において左側のベース部材10Aが右側のベース部材10Bよりも上方に位置し且つ互いの収納部11A,11Bが開口する面を向き合わせる形で所定距離だけ離して配置される。
【0032】
移動体13は、ガラスや合成樹脂などの絶縁材料によって矩形平板状に形成された絶縁部14と、絶縁部14に保持された導電部15とを有している。また導電部15は、常温で固体の金属材料からなる第1導電部15aと常温で液体の導電性流体からなる第2導電部15bとで構成されている。
【0033】
第1導電部15aは絶縁部14の上下方向略中央部分に嵌合されている。また第2導電部15bは、絶縁部14における第1導電部15aの嵌合部位の下側に形成された凹所内に導電性流体を充填することで形成されており、凹所の上面開口部分で第1導電部15aと接触導通している。尚、第2導電部15bは、導電性流体の表面張力によって移動体13(絶縁部14)の右側面より外向き(右向き)に突出している。
【0034】
そして、移動体13は、その左側面とベース部材10Aの右側面、並びにその右側面とベース部材10Bの左側面との間にそれぞれ所定距離(ギャップ)を離して上下方向に移動自在に配置されている。但し、移動体13をベース部材10A,10Bに対して上下方向に移動自在に支持する構造については、従来周知の技術で実現可能であるから詳細な説明や図示は省略する。
【0035】
而して、図4(a)に示すように第1導電部15aが上下方向において左側の収納部11Aと重なるとともに第2導電部15bが上下方向において右側の収納部11Bと重なる位置(オン位置)にあるときは、それぞれの収納部11A,11Bの開口から突出する導電性流体LMが第1導電部15a及び第2導電部15bとそれぞれ接触するために2本の端子12,12間が導通してオン状態となる。一方、図4(b)に示すように移動体13がオン位置から下向きに移動し、第1導電部15aが上下方向において右側の収納部11Bに重なるとともに第2導電部15bが上下方向において何れの収納部11A,11Bとも重ならない位置(オフ位置)にあるときは、左側の収納部11Aの開口から突出する導電性流体LMが移動体13の絶縁部14と接触し、右側の収納部11Bの開口から突出する導電性流体LMが移動体13の第1導電部15aと接触するために2本の端子12,12間が移動体13の絶縁部14で絶縁されてオフ状態となる。すなわち、本実施形態の接点開閉装置においても、オン位置とオフ位置との間で移動体13を上下方向に移動させることにより、2本の端子12,12間の導通・非導通を切り替える接点開閉動作を行うことができる。
【0036】
上述のように本実施形態の接点開閉装置では、一対の収納部11A,11Bにそれぞれ充填されている導電性流体LMのうちで片方(右側)の収納部11Bに充填されている導電性流体LMが導電部15における導電性流体で形成された第2導電部15bと接触導通することになるから、従来例のように導電部が固体の導電材料からなる部位のみで収納部に充填されている導電性流体と接触導通する場合と比較して、導電部15(第2導電部15b)と収納部11Bに充填されている導電性流体LMとの間の距離(ギャップ)や絶縁部14並びに導電部15(第1導電部15a)の表面粗さの管理が簡素化できる。その結果、製造コストの上昇を抑えつつアークによる接点溶融や開閉時の接点バウンスを回避するとともに応答性を向上することができる。また、本実施形態の接点開閉装置では、実施形態3の接点開閉装置と比較して、端子12,12間の距離を大きく採ることができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施形態1を示し、(a)はオン状態の断面図、(b)はオフ状態の断面図である。
【図2】実施形態2を示し、(a)はオン状態の断面図、(b)はオフ状態の断面図である。
【図3】実施形態3を示し、(a)はオン状態の断面図、(b)はオフ状態の断面図である。
【図4】実施形態4を示し、(a)はオン状態の断面図、(b)はオフ状態の断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 ベース部材
2A、2B 収納部
3 端子
4 移動体
40 絶縁部
41 導電部
LM 導電性流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁材料からなり少なくとも一つの面が平面であるベース部材と、ベース部材に設けられ、一端側が前記平面に開口する一対の収納部と、各収納部に充填された導電性流体と、一端部が各収納部内において導電性流体と接触導通し且つ他端部がベース部材より突出する複数の端子と、ベース部材の前記平面と対向し且つ当該平面と平行に移動自在である移動体とを備え、移動体は、絶縁材料からなる絶縁部と導電性材料からなる導電部とを有し、一対の収納部の開口から突出する導電性流体と導電部とが接触するオン位置と、少なくとも何れか一方の収納部の開口から突出する導電性流体が絶縁部と接触するオフ位置との間を移動することを特徴とする接点開閉装置。
【請求項2】
ベース部材は、前記平面が水平面と平行になり且つ鉛直上方を向く姿勢に保持されることを特徴とする請求項1記載の接点開閉装置。
【請求項3】
導電部は、移動体がオン位置に在るときに何れか一方の収納部の開口から突出する導電性流体と接触する部位が導電性流体で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の接点開閉装置。
【請求項4】
絶縁材料からなる一対のベース部材と、それぞれのベース部材に設けられ、一端側がベース部材の一面に開口する収納部と、各収納部に充填された導電性流体と、一端部が各収納部内において導電性流体と接触導通し且つ他端部がベース部材より突出する複数の端子と、各ベース部材の前記一面とそれぞれ異なる面で対向し且つ当該面と平行に移動自在である移動体とを備え、移動体は、絶縁材料からなる絶縁部と導電性材料からなる導電部とを有し、一対の収納部の開口から突出する導電性流体と導電部とが接触するオン位置と、少なくとも何れか一方の収納部の開口から突出する導電性流体が絶縁部と接触するオフ位置との間を移動してなり、導電部は、移動体がオン位置に在るときに一方の収納部の開口から突出する導電性流体と接触する部位が導電性流体で形成されるとともに他方の収納部の開口から突出する導電性流体と接触する部位が固体の導電性材料で形成されることを特徴とする接点開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−27310(P2010−27310A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−185353(P2008−185353)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】