説明

接続時の通信機能が改善された通信ロボット

接続提供エンティティとターゲット・エンティティとの間で接続を確立する方法において、接続提供エンティティによって接続パラメータの定義をするステップと、接続パラメータの、接続提供手段への実装を行うステップと、接続提供手段を、ターゲット・エンティティに割り当てるステップと、少なくとも接続提供手段の一部分をターゲット・エンティティへ提供するステップと、接続提供エンティティによってターゲット・エンティティに提供された接続提供手段の、少なくとも一部を制御する可能性を保持するステップとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信又は接続の方法及びシステムに関するものであり、特に、所定の通信パラメータに応じた通信の提案又は提供を行う方法及びシステムと通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通信分野は、急激な変化を遂げ、特に、更なる先端技術に関しては、通信度の増加のみならず、様々な種類の通信や内容の増加がある。しかしながら、一方の、ユーザの期待(例えば、利便性や、通信の関係者や相手に合わせたもの)と、もう一方の、既存の通信環境の性質との間では、しばしば不一致が見られる。特に、インターネットに基づく、又は、インターネットに関する通信の分野では、ユーザ(発呼者又は被呼者)は、技術的な視点での発達段階とは異なり、かなり利便性の低い方法で操作しなければならないような、複雑なシステムの操作をいつも求められる。例えば、インターネットで通信するために実行すべき個別ステップの数と複雑性は、従来の電話を使っての通信よりも、一般的により複雑である。
【0003】
そのため、通信環境の可能性は、大いに有効活用されていない。これは、更なる高度通信の必要性の絶え間ない増加に相反するものである。
【0004】
米国特許出願公開第2003/0051003号明細書(US 2003/0051003 A1)に、画像をアドレス記録につなげることができる携帯電話についての記載がある。これらの画像は、送信することもでき、送信者又は携帯電話のIPアドレスを含むことができる。この方法では、アドレス・データベースの接続の画像説明が可能である。
【0005】
欧州特許出願公開第0858202号明細書(EP 0858202 A2)に、電話帳で使うグラフィカル・ユーザ・インターフェースについての記載がある。ここでは、広告業界の人々が、特定の目標地域の人々と詳細な情報を交換可能であることについて開示されている。例えば、新しい地理的地域に到着し、電話でその存在を知らせた旅行者に、例えばレンタカーのアイコンやホテルのアイコンといった様々な画像を送ることができるものである。これらの画像は、受信者によってカテゴリーごとに保存することができる。ビジネスマンが、これらの電話を介して電子名刺を交換し、それによって、手動で連絡データの記録をしないで済むことについても開示されている。
【0006】
インターネットに基づく、又は、インターネットに関する通信でユーザをサポートするものとして、ウェブページや電子メールにいわゆる“call me”ボタンや“contact”ボタンを組み入れたものについても知られている。ユーザは、例えばそのボタンをクリックすることによってそれを起動させ、ウェブページのオーナーや電子メールの送信者に通信接続を行うことができる。そのようなボタンを起動させる時、ユーザは、実際に通信接続を行うために、例えば電話番号、電話を受ける関係者の電話番号、個人情報等といった、いくつかの情報の入力を要求されることになる。
【0007】
さらに、例えば電子メールへの添付として、コンピュータシステムが受信すると、そのコンピュータシステムにインストールされるソフトウェア・アプレットを送信することについて知られている。ソフトウェア・アプレットは、ユーザの電話と、所定の電話又はユーザに選択された電話との電話通信接続を行うために、ユーザによって起動される。いずれの場合においても、ユーザは、ソフトウェア・アプレットの通信候補を使うために、いくつかの情報の入力をしなければならない。
【0008】
一般的に、既知のいずれの方法であっても、通信を初期化するためには、ユーザが動作しなければならないという問題が起こる。しかしながら、ユーザは、例えば誕生日や合意した仕事上の電話を忘れる等、ある事情で友人に電話するのを忘れてしまったというように、しばしばそれを忘れてしまう。また、ユーザは、関連コスト又は通信を希望された関係者についての情報不足を懸念して、しばしば通信候補を使うことに抵抗を感じる。
【0009】
ユーザ側の失敗を避けるため、例えば書簡、電子メール、又は電話のようなあらゆる手段を用いて、ユーザに喚起させることが可能である。それでもなお、ユーザは、通信のことを喚起させられたり、適切な通信接続を行うように準備するための情報を持つ必要があり、通信にかかる費用の支払いもしなければならない。既知の方法の更なる不利点としては、通信を始める人は、電話を受ける関係者のことを知り、又、少なくとも、例えば電話番号のような、この関係者に関する情報を持たなければならない。さらに、関係者が、例えば電話番号のような詳細な情報の提供を別の関係者が必要とすることなく、別の関係者からの連絡を希望する場合もある。
【0010】
さらに大部分の方法に悪影響を与える問題は、通信装置(例えばユーザのハードウェア、ユーザのソフトウェア、ユーザ・インターフェース)が、多数の異なるユーザに対し、同様に設計されていることにある。その結果、ユーザ個人の個性のみならず、ユーザの個々の要望や基準も考慮されない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ゆえに、本発明の目的は既知の通信の不利点を回避することにある。特に、本発明の目的は、ユーザが通信する際に、利便性があり、より使いやすく、簡易な方法でサポートを受け、発呼者側及び被呼者側の両方においてユーザの個人的及び個々の状況が考慮されるよう、通信技術の可能性を改善する解決法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、独立請求項に記載の装置及び方法により実現される。その有利な展開(発展形)については、従属請求項の中で定義される。
【0013】
接続又は通信提供ユニット又はエンティティ(COE)とターゲット・エンティティ(TE)との接続を確立するための本発明による方法は、接続又は通信提供エンティティの制御、又は接続又は通信提供エンティティによる制御の下に、接続又は通信のパラメータを定義することと、通信又は接続提供手段において接続又は通信のパラメータを実装することと、ターゲット・エンティティ又はターゲット・ユニットに接続提供手段を指定又は割り当てることと、少なくとも接続又は通信提供手段の一部をターゲット・エンティティに提供することと、接続提供エンティティによって接続提供手段の少なくともターゲット・エンティティに提供された一部を制御する可能性を保持することとを含む。このように、送信者又は接続又は通信提供エンティティが、ターゲット・エンティティに割り当てられた手段(通信又は接続提供手段)を用いて受信者又はターゲット・エンティティによって利用可能にされる通信の程度を決定することができる、接続又は通信の確立方法が提供される。ここで決定されたフレームワークの状態又は定義された通信パラメータも、受信者がそれを受信した後に送信者によって修正されたり、又は制御されたりすることができる。このように、送信者は、後で受信者の通信パラメータを調整、更新、又は変更することができる。そのため、例えば送信者が、例えば小規模なソフトウェア・アプリケーションのような接続提供手段を受信者に提供することができる。上記の小規模なソフトウェア・アプリケーションは、そのお蔭で、受信者が、例えばIPアドレスや電話番号のような添付のパラメータに従って、送信者との接続を(例えばダブル・クリックによって)生成することができるプログラム・コードを備える。その後、送信者の接続データが変更された時は、送信者は、受信者がすでに持っているソフトウェア・アプリケーションの通信パラメータを更新することにより、新しい接続データを受信者に提供することができるため、受信者が、次回送信者との接続を確立する際に、接続又は通信を新しいパラメータに従って確立することができる−これは、望ましくは、通信提供手段の受信者が気づく必要なく行われる。また、送信者は、受信者から送信者へ、対応する接続の確立があった時に、これに伴う費用を一時間まで送信者により負担するように、通信パラメータを調整することができる。そして後に、この時間が使い切られた時には、受信者は、接続パラメータを変更することによって、リセットしたり、接続又は割当時間を延長することが可能である。また他方では、後で上記の時間を一時間から四十分に制限することもできる−これは、望ましくは、受信者が気づく必要なく行われる。
【0014】
少なくとも部分的に提供された通信提供手段は、望ましくは、提供エンティティ又は人物と、又は別のエンティティ、又はターゲット・エンティティからの接続を希望する提供エンティティと通信するよう、ターゲット・エンティティの活動、刺激、及び/又は活性化のために提供されたものである。そのため、ターゲット・エンティティへ提供される提供手段、又は少なくともその部分的なものは、通信ロボット、又は省略して“コムボット”とも呼ばれる。
【0015】
この文脈において、エンティティは、通信又は接続システム(例えば、コンピュータ・システム、インターネット・サーバー、サービス・プロバイダ、電子メール・サーバー、電話システム、SMSシステム)のユーザ又はオーナー(例えば個人や会社)、アドレス(例えば、IPアドレス、電話番号、電子メール・アドレス、ウェブサイト、インターネット・リンク、SMSアドレス、郵便の宛先)、設備(例えば会社の建物)、エンド・ユーザ・ユニット(例えば、PC、電話、SMS装置)等を指す。エンティティは、望ましくは、個人、個人グループ、又は会社で、少なくとも一つのエンド・ユーザ・ユニットが配されるものとする。
【0016】
通信又は接続提供エンティティ又は送信者は、例えば、企業、会社、又は個人で、例えば個人のような別のエンティティへの通信を希望したり、又、別のエンティティが通信できるようにしたり、及び/又は別のエンティティに通信を喚起することを希望するものである。ターゲット・エンティティ又は受信者は、例えば、企業、会社、個人、個人グループ、又は企業グループで、通信提供エンティティの視点から見ると、例えば通信パラメータで定義される通信提供エンティティによって決定されるフレームワークの状態で通信可能とされる“ターゲット”又は望ましい通信相手である。
【0017】
エンド・ユーザ・ユニットの例には、通信のために利用可能であるどんな装置、ユニット、又は手段も含まれる。好ましいエンド・ユーザ・ユニットには、固定携帯電話(例えば、PSTN電話、2G及び3G装置、GSM及びUMTS電話)、固定及び携帯のコンピュータ・システム等の、データ又は情報を送信したり、及び/又は通信目的で受信したりすることができるようにする装置及びユニット等が含まれる。
【0018】
さらに望ましくは、ターゲット・エンティティに提供される通信は、例えば、通常の電話ネットワーク、携帯通信ネットワーク、コンピュータ・ネットワーク、無線ネットワーク、インターネット等のような、どんな通信ネットワーク上にも確立することができるものである。
【0019】
通信又は接続パラメータには、通信を行うために利用可能な、どんなタイプのパラメータも含まれる。通信パラメータには、望ましくは下記の内の少なくとも一つが含まれる:
−通信提供エンティティの識別(例えば、氏名、郵便の宛先、電子メール・アドレス、IPアドレス等)、
−ターゲット・エンティティの識別(例えば、氏名、郵便の宛先、電子メール・アドレス、IPアドレス等)、
−通信のための通信提供に対応する、ターゲット・エンティティの承認、
−通信提供に応じて通信に利用可能な、少なくとも一つの通信リンクの定義(例えば、インターネット通信接続又はリンク、電話接続等)、
−通信提供に対して利用可能な、少なくとも一つの通信ネットワーク(例えば、インターネット、電話ネットワーク等)
−通信提供がもたらされる、少なくとも一つの時点(例えば、月曜日の朝11:00、ターゲット・エンティティのユーザの誕生日等)、
−ターゲット・エンティティにもたらされる通信提供の、少なくとも最小数及び最大数(例えば、最小で四回の通話及び/又はSMSメッセージ、最大で十八回の通話及び/又はSMSメッセージ)、
−通信提供に対して可能な通信の、少なくとも最小継続時間又は最大継続時間(例えば、最短で二分の通話及び/又はインターネット・リンク、最長で二分の通話及び/又はインターネット・リンク等)、
−セキュリティー要求の定義(例えば、通信提供に対する通信にはパスワードが必要である;通信提供に対する通信は、特別なエンド・ユーザ装置を利用してのみ可能である等)、
−通信提供手段が作動可能な、少なくとも一つの時点の定義(例えば、ターゲット・エンティティのユーザの誕生日等)、
−通信提供手段が作動する、少なくとも最小数又は最大数の定義、
−少なくとも、通信提供手段の起動又は通信提供をもたらすためのターゲット・エンティティの運用条件の定義(例えば、ターゲット・エンティティが現在作動中である、ある時間作動する又は動作する、即座に通信する等)、
−通信提供手段の作動、又は、通信提供又は通信機能をもたらすための、通信提供エンティティの運用条件の定義。
【0020】
本発明の好ましい実施形態において、方法には、接続提供手段による、ターゲット・エンティティへの接続パラメータに従った、通信のための接続又は通信の提供のステップも含まれる。この通信提供を通じ、受信者又はターゲット・エンティティは、送信者によって設定された通信パラメータに従い、(送信者又は第三者と)通信又は接続するための誘導を送信者から受信する。この提供は、受信者が通信又は接続提供手段の提供を受けた時に、最初に受信者に送信されることが望ましい。そうすれば、受信者は、送信者がどんな接続候補又は通信提供を受けたのか知ることになる。そのような通信提供は、望ましくはその後、送信者が通信パラメータを変更又は更新した時にいつでも受信者に提供されるものである−そうすれば、受信者はコムボットの接続候補について、最新の情報に追いついていく。
【0021】
特に、望ましくは、接続又は通信の提供は、例えば接続提供手段のように、コムボットによって実行されるものであり、コムボットは視覚的又は音声で活動し、例えば揺れることにより受信者に、例えばコムボットの送信者との通信が要求されている、又は通信が可能である旨を教えるものである。この通信提供は、イベントに基づいてコムボットにより制御するか、送信者自身により“リモート・コントロール”で、手動で始動させられるか、決定された規定に従って外部環境を通じて行われること等が可能である。これにより、送信者は、自分のコムボットをリモート・コントロールすることにより、接続が期待されていることを受信者に通知することができる。ゆえに、コムボットをリモート・コントロール、又は、考え方又は更なる情報を転送することにより、送信者は、非言語的に受信者と通信することもできる。それにより、送信者は、例えば受信者の誕生日に、コムボットに誕生日ケーキをプレゼントさせ、誕生日の歌を演奏するように設定することができ、この目的のために従来の電話や電子メール通信接続を直接行う必要がない。コムボットはこの方法で遠隔操作され、受信者は通信に関して、送信者の希望や意図を絶えず受信する機会を得る。受信者は、この方法で時々送信者に接続し、繰り返し送信者への接続を更新することになる。よって、本発明は、受信者と送信者との活発な接続を確実にするものである。
【0022】
本発明の別の好ましい実施例において、接続提供エンティティによる接続提供手段のうち、少なくとも一部分の制御が、通信パラメータの修正を通じて行われる。これにより送信者は、接続又は通信パラメータを制御することにより、コムボットの動作範囲を後から設定したり変更することもできる。ゆえに、以前決定した通信パラメータを変更するだけで、簡素で容易に制御される更新過程が定義される。
【0023】
接続提供装置は、例えばターゲット・エンティティのように通信提供エンティティが選択したエンティティや、通信パラメータにあった通信を提供し、通信提供エンティティがターゲット・エンティティに通信を希望する方法であるように設計されたソフトウェア・アプリケーションであることが望ましい。しかしながら、通信提供エンティティは、選択されたバージョンが、通信パラメータに従った通信提供をもたらすことができるように選択されている限り、例えば電子メールやインターネット・リンクの形式を取ることが可能である。
【0024】
通信提供手段は、“統合”手段(例えば、コンピュータ・システムのような、特定の装置において操作され、及び/又はその装置に物理的に存在するユニットに提供され、通信提供エンティティ又はターゲット・エンティティに配され、それを構成し、又は形成する手段)として、又は、“複合”手段(例えば、独立型の部品、ユニット、装置等によって提供され、及び/又は異なった別々のユニットにおいて操作され、及び/又は異なった別々のユニットに物理的に存在し、通信提供手段を共に形成するもの)として設計され得る。第二の場合では、“複合”の通信提供手段のうち少なくとも一つのコンポーネントが、ターゲット・エンティティに提供され、それに対し、“統合”の通信提供手段は、全体としてターゲット・エンティティに提供される。
【0025】
通信提供手段での通信パラメータの実装は、例えば通信パラメータ又は対応する情報を含んだソフトウェア・アプリケーションを生成することによって達成される。よって、通信提供手段は、通信提供ユニット又はエンティティ(例えば送信者)によって提供される通信の形式についての、少なくとも実質上全ての情報を含むことが望ましい。
【0026】
受信者の側では、その結果、関連の機能に加えて、接続提供手段を含むネットワーク・ノードが提供される。
【0027】
通信提供手段の少なくとも一部がターゲット・エンティティに提供される時点から、通信提供手段は、通信又は接続の提供をもたらすことができる。接続提供がターゲット・エンティティにもたらされる方法及び/又は時期は、望ましくは接続パラメータで定義される。これは、望ましくは通信提供がもたらされる経路にも適用される。通信提供手段は、例えば、通信提供を特定の時間(例えば、時間、日)に及び/又は所定のイベント(例えば、誕生日、会合、会議通信)に関して提供することができる。通信提供手段は、通信提供を、ボタン、アイコン又はグラフィック・ユーザ・インターフェースの双方向部分、(複合)映像、動画のアイコン、又は視覚的な喚起を表現したり、又は、通信パラメータに従って通信できることをターゲット・エンティティに示す別の手段を提供するボタンの形式で提供することができる。
【0028】
ターゲット・エンティティの通信提供手段(コムボット)は、望ましくはグラフィック要素の形式で、パーソナル・コンピュータのデスクトップや画面又は端末の表示上に現れる。通信提供エンティティ又は送信者は、対応のグラフィック要素を自分のデスクトップ又は表示上に含むこともできる。両方の対応要素は、例えば送信者のような、通信提供エンティティがターゲット・エンティティ、特にコムボットの形、寸法、色、及び動画のためのパラメータの考察を制御可能なネットワーク接続を介して、互いに接続される。制御は、時間、継続時間、緊急度、通信のタイプ(電子メール、電話、ファックス、SMS、インスタント・メッセージ)等のような、接続及び/又は通信パラメータに応じたシステムによっても自動的に行われる。少なくとも一定期間、即座に表示するため、コムボットはどちらの側でも恒久的に利用可能であり得る。これにより、両方のエンティティ、例えば送信者と受信者の間で接続通信が恒久的に確立される。これは、任意の通信の促進的な先駆けを示すものである。コムボットが、望ましくはターゲット・エンティティのデスクトップに表されるものであるため、ターゲット・エンティティは、コムボットを自分の希望する位置に動かすことができる。そのため、ドラッグ及びドロップ操作を実行すること、例えばドキュメント・ファイル(ワード、パワーポイント、エクセル)や、データファイル(オーディオ、フォト、ビデオ)へのリンクのような要素をピックアップし、コムボットへドラッグしてドロップすることにより、容易に通信を確立することができる。そして、通信は、ドキュメント又はファイルを他方に送信することにより、自動的に開始される。そして、他方において、それ(ドキュメント又はファイル)は、他方の対応するコムボットによって現れる(例えば、表示又はロードされる)。単にコムボットをクリックするだけで、電子メール、インスタント・メッセージ、通話(VoIP及び/又はPSTN)等の通信アプリケーションが、即座に開始される。
【0029】
ターゲット・エンティティにとっては、自分の側に出現するコムボットは、ある意味で、通信提供エンティティとすぐに通信を確立するために自分に提供された、普遍的なインターフェースである。提供する側に現れるコムボットは、ターゲット・エンティティ側のコムボットに対応するものである。そのため、二つのコムボット及びそれらの接続は、二つのエンティティが、互いに一定の接続を保ち、直接通信を行うことができるための、それらをつなぐ管のようなものである。管という表現は、二つのエンティティの間の直接通信しかできないという意味ではない。この経路を使って、二つ以上のエンティティを接続させることも可能である。これらの特徴、及び、本発明を実施する多くの候補の詳細については、後述する。コムボット(通信提供手段)の表現形式についても、非常に様々である。
【0030】
グラフィック要素及び/又はボタンの形式の通信提供手段の実例には、下記が含まれる:
−ターゲット・エンティティである恋人に、通信提供エンティティである自分の恋人に連絡するよう喚起する意味を持った、鼓動する心臓
−例えば、全て売主の費用負担で、通信提供エンティティである売主への直接接続のために、ターゲット・エンティティである顧客がそれをクリックするように導く、製品の広告映画
−通信提供エンティティであり、例えば自分の費用負担で、ターゲット・エンティティである孫からの連絡を希望する祖母の写真
−例えば通信提供エンティティである会社の費用負担でその時のみ使用可能であり、ターゲット・エンティティである人物に、一定の時刻の会議を思い出させる、会議ボタン
−ターゲット・エンティティであり海外で休暇を過ごす子供が、例えば両親の費用負担で、通信提供エンティティである両親に連絡を取るため、容易に操作できるボタン
【0031】
通信提供手段がターゲット・エンティティに配されるという事実は、特に、通信提供手段が、公衆に一般的に提供されるものではなく、特定のエンティティ又は人物に提供されることを明らかにするものである。通信提供手段又はコムボットをターゲット・エンティティに配分することは、例えば、ソフトウェア・アプリケーションを(例えば、下記のように電子メール、ウェブページ等に組み込んで)、ターゲット・エンティティ、特にそのエンド・ユーザ・ユニットに提供することによって実行することができる。インターネット・ベースの通信提供手段が望ましいバージョンであるが、任意で自動返信機能を備えたSMSや、UMTSベースの手段等の、他の電子的手段も通信提供手段として考慮される。
【0032】
通信提供と実際の通信との違いを示す。通信提供は、通信可能かつ、通信パラメータに従って通信の候補を示すターゲット・エンティティを示す。例えば、通信提供は、ターゲット・エンティティが通信提供エンティティとの電話等の通信を確立可能であることを示すことができる。通信提供エンティティである会社が、ターゲット・エンティティである顧客に、会社又はその代理人への接続の喚起を希望していると仮定する。通信提供手段は、例えばアイコンやボタンや、グラフィック・ユーザ・インターフェースの動画部分、強調表示部分、又は図形強調部分を表示することにより、顧客に対して、会社又はその代理人との通信を確立するよう勧める。通信提供は、ターゲット・エンティティが通信提供エンティティ以外の、エンティティや関係者と通信可能であることを示すこともできる。例えば、通信提供は、ターゲット・エンティティである個人に対し、他のどんな人物とも通信可能であるが、例えば従来の電話とは異なり、所定の通信パラメータのフレームワークの範囲内で、所定の数の連絡相手と、各連絡時の所定の時間の間、一定の時刻に、通信提供エンティティの費用負担で通信可能であることを通知することができる。ターゲット・エンティティ又はそれに接続されるエンド・ユーザが実行することができる通信が、ターゲット・エンティティに提供されるように、通信提供が選択される(例えば通信パラメータが定義される)ことが望ましい。例えば、ターゲット・エンティティが、電子メール可能エンド・ユーザ・ユニット、電話、SMS可能ユニット、ファクシミリ等へのアクセスを行うことができ、及び/又はそれらを備える場合、通信提供は、ターゲット・エンティティが、電子メール、通話、SMS、ファクシミリ等を使って通信するという申し出を組み込むことができる。ターゲット・エンティティが、異なったエンド・ユーザ・ユニットを備える場合、通信提供手段は、どのエンド・ユーザ・ユニットに通信提供をもたらすか(例えば、単独操作のユーザ・ユニット、ターゲット・エンティティに希望されるエンド・ユーザ・ユニット等)を確定することができる。従って、通信提供手段によって提供された通信又は接続ルートは、選択することができる。
【0033】
好ましい実施例において、通信提供を提供するステップは、少なくとも通信提供手段の一部をターゲット・エンティティに送信することから構成される。
【0034】
これは、ターゲット・エンティティに、例えばソフトウェア・アプリケーション又はアプレットや、インターネット・リンクや、例えば通信提供手段の少なくとも一部分をダウンロードするためのリンクを含んだ、電子メール、SMS又はMMSや、例えば通信提供手段の少なくとも一部分を含んだ電子メール又はSMSを送信することによって達成される。
【0035】
別の好ましい実施例において、通信提供を提供するステップは、ターゲット・エンティティ側の通信提供手段の少なくとも一部分をインストールすることを含む。
【0036】
この実施例の実例には下記が含まれる:
−ソフトウェアを含む電子メール又はMMSで、通信提供手段の少なくとも一部を構成するもの。
−電子メール又はMMSを開くと、例えばこれに接続されたエンド・ユーザ装置のようなターゲット・エンティティに、ソフトウェアをインストールすることになる。
−ソフトウェアを含む電子メール又はMMSで、通信提供手段の少なくとも一部を構成するもの。ソフトウェア又はソフトウェアを含むデータ・ファイルを開くと、例えばこれに接続されたエンド・ユーザ装置や、ターゲット・エンティティとして選択された人物のコンピュータのようなターゲット・エンティティに、ソフトウェアをインストールすることになる。
−電子メールで、インターネット・リンクを含むもの。リンクを開くと、通信提供手段の少なくとも一部分を形成するソフトウェアをターゲット・エンティティにダウンロードし、ソフトウェアをターゲット・エンティティにインストールすることになる。
−SMS又はMMSで、リンクを含むもの。リンクを開くと、通信提供手段の少なくとも一部分を形成するソフトウェアをターゲット・エンティティにダウンロードし、ソフトウェアをターゲット・エンティティにインストールすることになる。
−ソフトウェアで、通信提供手段の少なくとも一部分を形成するものが、自己実行可能なソフトウェア又は自己実行可能/抽出可能なデータ・ファイルの形式で、ターゲット・エンティティに転送される。このソフトウェア又はデータ・ファイルを受信すると、ターゲット・エンティティで、インストールが実行される。
−通信提供エンティティによる、ファイル共有又はアプリケーション共有を使ったターゲット・エンティティへの、通信提供手段の“直接”インストール。
−電子メール、SMS、又はMMSで、リンクを含むもの。リンクは、電子メール/SMS/MMSに残り、そこで作動する。
−電子メールで、リンクを含むもの。リンクは、ターゲット・エンティティのユーザによってコピーされ、例えば、ターゲット・エンティティのデスクトップにインストールされる。
−電子メールで、リンクを含むもの。リンクは、電子メールを開いたり、又、ターゲット・エンティティのデスクトップにあるリンクを開くと、それ自体をインストールする。
【0037】
別の好ましい実施例において、通信提供を提供するステップは、通信提供手段を準備完了(可動)状態に変換することを含む。
【0038】
この文中で、“準備完了・可動状態”という表現は、通信提供手段が、ターゲット・エンティティの活動に影響を与えず、ターゲット・エンティティのユーザに知られていない、ターゲット・エンティティのバックグラウンド・プロセスとして動作していることを示している。特に、通信提供手段は、通信を提供するために、準備完了・可動状態で動作しない。例えば、通信提供手段を、準備完了であるが待機運転状態に移行させることは、通信提供手段が、“バックグラウンド”で動作中になるように作動するターゲット・エンティティに対して、通信提供の操作を起動することによって実行可能である。
【0039】
しかしながら、通信提供手段は、準備完了・待機運転状態又は状況で、いくつかの機能の実行が可能である。例えばコムボットは、例えばターゲット・エンティティによって現在実行されている通信動作に関し、ターゲット・エンティティの状態を考慮して、情報を通信提供エンティティに送信することができる。さらに、下記に詳細な説明があるが、準備完了・待機運転状況で、コムボットを、通信提供エンティティによって制御することができる。例えば、コムボットが、ターゲット・エンティティのモニターに表示されたグラフィック・オブジェクトの形式で備えられた場合、通信提供エンティティによる、準備完了・待機運転状態のコムボットの制御の効果としては、コムボットは、その外観を変更(例えばコムボットを、揺れたり、音響で注意を引いたり、寸法を変更したり、又は、ターゲット・エンティティに、コムボットの背後にいるエンティティ又は人物が、通信又は接続を希望していることを通知するように制御することができる)する。
【0040】
別の好ましい実施例において、通信提供手段の、例えばコムボットの少なくとも一部分は、電子メッセージ、又は、例えばUSBスティックのようなポータブル・データ記憶媒体により提供される。
【0041】
電子メッセージの例には、電子メール、SMS、MMS、電子ファクシミリ等が含まれる。ポータブル・データ記憶媒体の例には、チップ、スマートカード、CD−ROM、DVD−ROM、ディスケット、プリペイド・テレフォン・カード、USBスティック等が含まれる。
【0042】
別の好ましい実施例において、通信提供手段(コムボット)の少なくとも一部分は、ターゲット・エンティティによって制御されない方法で提供される。この好ましい実施例は、次の好ましい実施例の説明を参照すると、理解が容易である。
【0043】
別の好ましい実施例において、通信パラメータは、望ましくは、コムボットにおいて、異なった通信パラメータを実装することにより変更されるものである。
【0044】
この実施例により、別のコムボットを使ったり、又、存在するコムボットを取り替えたりせずに、通信パラメータ(例えば、提供された通信形式の所定の境界条件)の修正が可能である。その結果、コムボットはターゲット・エンティティに配されたままの状態で、別の通信又は接続候補、特に修正された通信パラメータに関する通信提供を提案する。
【0045】
通信パラメータは、望ましくは通信提供エンティティの管理下で変更されるものである。
【0046】
通信提供エンティティの観点からすると、この実施例は、通信提供に責任を負う通信提供エンティティが、提供された通信の種類の変更、例えば、コムボットが実行可能な機能や操作(例えば、SMS通信、別の会社又は別の人物との通信ではなく、通話)の修正又は変更や、提供された通信数(例えば、追加で十回の通話又はSMS)の、後からの変更又は補完が可能であるため、特に関心のあるものとなる。
【0047】
通信パラメータは、望ましくは、通信提供エンティティではない別のエンティティによっても変更可能である。例えば、通信パラメータは、(例えば、通信パラメータに示される)提供された通信に利用される通信プロバイダ(例えば、電子メールプロバイダ、電話会社等)によって修正することができる。例えば、そういった追加のエンティティは、例えば新規の、又は、変更された通信料が将来考慮され、当初、特定のネットワークで行われると定義されていた、提供された通信を、別のネットワークで実行するように、通信パラメータを適合させることができる。通常、通信パラメータの修正により、本発明の個人や個別の通信特性は、既知のどの通信形式よりも改善される。
【0048】
通信パラメータは、通信提供手段、又は少なくともコムボットの一部が、既にターゲット・エンティティに提供された場合、望ましくは変化又は変更される。
【0049】
この実施例では、コムボットをターゲット・エンティティに、再び配する又は提供する必要なく、通信パラメータの修正を可能にする。例えば、通信パラメータは、コムボットが通信提供をもたらすために使うソース(例えば、データ、ソフトウェア・アプリケーション、ハードウェア・コンポーネント)を変更することにより、変更可能である。もしコムボットがソフトウェア・アプリケーションの形式で提供されるならば、通信パラメータは、コムボットのどんな起動もなく、コムボットがアクセスする、いわゆる“INI”ファイル又はデータを変更することにより、変更可能である。コムボットが、例えばインターネット・リンクとして開発された場合は、通信パラメータは、インターネット・リンクが示すデータとコンテントを修正することによって変更することができる。
【0050】
少なくともコムボットの一部が既に提供されている場合、通信提供手段、例えばコムボットは、コムボットの現在の状態を制御するように、制御されることが望ましい。
【0051】
コムボットを制御すると、例えばコムボットの現在の動作モードを表示及び/又は、例えばアイコンを表示及び/又は動かして(揺れる、点滅する、ジャンプする、歌う等させて)注意を引くため、コムボットが、ターゲット・エンティティ及び/又はターゲット・エンティティのユーザに、情報(視覚的及び/又は音声的な)を提供することができる。
【0052】
別の例では、コムボットの制御又は監視が、通信パラメータによって定義されることのなかった方法で、コムボットに通信提供を行わせることができる。これにより、例えば、通信パラメータが以前に定義されたときには考えられなかった通信提供が、可能になる。すなわち、コムボットが特定の状況又はイベント(例えば、会合を行うための重要通信)に応じてのみ提供される。
【0053】
こういったコムボットの制御により、本発明による、個人及び個別の通信特性が改善される。
【0054】
コムボットは、通信提供エンティティに配された制御手段を使うことによって制御することができる。
【0055】
この方法では、個別の適応は、通信提供に責任を負い、一般的にどの通信提供又は通信が最適であるかを最も知っている、通信相手によって始めることができる。
【0056】
コムボットの制御は、ターゲット・エンティティに関連する、少なくとも一つのイベントに係らず、又は、通信提供エンティティに関連するイベントに応じて行うことができる。
【0057】
コムボットの制御は、ターゲット・エンティティの少なくとも一つの条件、又は通信提供エンティティの少なくとも一つの条件に関係なく行うことができる。
【0058】
これらの実施例は、個人及び個別の通信に関して、更なる方法となるものである。もし、例えばターゲット・エンティティが、通信に適していない状態であれば、通信提供を行うのを避けることができる。通信提供エンティティにも同じことが当てはまる。更なる例としては、コムボットの制御は、通信提供エンティティ又はターゲット・エンティティ、又はその両方の動作モード又は状態に依存する。通信提供エンティティ又はターゲット・エンティティが、既に通信している場合、通信提供は、技術的な問題及び/又は利害問題を招くことになる。そういった状況では、通信提供を延期又は抑制する方が好都合である。しかしながら、ターゲット・エンティティが既に通信している場合には、通信提供が望まれる。例えば、ターゲット・エンティティは、インターネット・リンクを通じて、通信提供エンティティの代理である第二の会社に競合する、第一の会社と通信することができる。通信提供は、ここでは、通信提供エンティティ(例えば第二の会社)との通信をターゲット・エンティティに提供するために、そしておそらくは、二つの会社のうち、どちらを考慮すべきか、というターゲット・エンティティの決定に影響を及ぼすために、提供され得る。通信提供は、もし通信提供エンティティが既に通信しているのであれば望ましい。例えば、通信提供エンティティが、第三者と、ターゲット・エンティティも関心がある、又は、ターゲット・エンティティに影響を及ぼす可能性がある件について、通信することができる。そのため、通信提供は、例えば会議通信の形式で既に通信を継続しているターゲット・エンティティを含めるために提供可能である。
【0059】
通信提供は、ターゲット・エンティティの少なくとも一つの状態及び通信提供エンティティの一つの状態に関係なく提供されるのも望ましい。
【0060】
この実施例では、さらに本発明の個人及び個別の特質について改善する。上記のように、通信提供は、通信パラメータ又は外部制御に従って、いつでも行うことができる。従って、上記の実施例に関連して述べられた起こり得る状況と比較し得る状況が、起こり得、通信提供は、通信提供エンティティ及びターゲット・エンティティの状態に対応して、最適化され得る。
【0061】
通信パラメータにおいて、ターゲット・エンティティが、通信提供エンティティと、少なくとも二週間のうちに一度は通信する、と通信提供エンティティが定義される、と仮定する。そこで、対応する通信提供手段は、ターゲット・エンティティで、通信提供エンティティとターゲット・エンティティが過去二週間のうちに通信を行ったかを確定する(例えば、通信提供エンティティ及び/又はターゲット・エンティティの電話履歴を確認することにより)ものに配される。その期間に通信が行われていなかった場合、コムボットは、ターゲット・エンティティに、通信提供エンティティと通信するよう喚起し、例えば対応する通信提供を行う。コムボットと通信提供エンティティ及び/又はターゲット・エンティティとの同期合わせは、特定時、所定の時間間隔又は継続的に作成される接続によって実現され得る。
【0062】
別の例としては、通信提供エンティティである人物又は会社が、贈り物として、特定のイベント(例えば誕生日)に、五つの無料SMSと、友人又は顧客との電話通信を十分間無料で提供することがある。その時、この特定のイベントに応じ、五つの無料SMSと十分間の無料通話の通信提供がターゲット・エンティティに提供されるよう、コムボットの提供が行われる。
【0063】
更なる好ましい実施例では、コムボットは、ターゲット・エンティティの少なくとも一つの状態及び/又は通信提供エンティティの少なくとも一つの状態に同期化される。同期化は、コムボットと通信提供エンティティ及び/又はターゲット・エンティティとの相互依存を得るために実行される。例えばコムボット又は少なくともその一部が、ターゲット・エンティティに配されるようにするために、コムボットがターゲット・エンティティに提供されたとすると、同期化の効果は、通信提供エンティティがターゲット・エンティティでのコムボットの操作に関して(応じて)、最新についていくこと、及びその逆が可能であることである。従って、少なくともコムボットの一部が通信提供エンティティに位置する場合にも、同じことが当てはまる。
【0064】
同期化には、望ましくは、データの交換、特にターゲット・エンティティに関する通信提供エンティティへの情報(の送信)が含まれる。そういった同期化は、コムボットと通信提供エンティティ、又はコムボットと、情報が保存されているデータベースとの間でデータを交換することによって直接実行される。そういったデータベースの情報更新は、望ましくは、例えば更新情報を示した対応ウィンドウを表示することにより、表示され通信提供エンティティに報告される。通信提供エンティティは、望ましくは、この更新データ情報をデータベースに保持するのか、又は無視するのか、に関して決定するように誘導又は要求される。そのため、通信提供エンティティは、望ましくはそういった更新データを受け入れるオプションを備える。
【0065】
コムボットは、望ましくはターゲット・エンティティの状態についての情報を、通信提供エンティティに提供し、及び/又は、通信提供エンティティの状態についての情報を、ターゲット・エンティティに提供する。
【0066】
ターゲット・エンティティ及び/又は通信提供エンティティに関する情報は、コムボットが、少なくとも部分的にターゲット・エンティティに提供されていれば、いつでも提供可能である。
【0067】
一方で、この実施例により、通信提供エンティティが、ターゲット・エンティティを“個人的な”通信関係者であると、より明確に理解することが可能になり、よって、例えば、通信パラメータの(再)定義や、コムボットの制御、同期化等によって、ターゲット・エンティティに関し、個人及び個別の方法で調整を行う。さらに、実施例により、通信提供エンティティが、普段利用できない、又は経時変化するターゲット・エンティティの特質及び/又は現在の状況を考慮に入れることが可能になる。
【0068】
ターゲット・エンティティに関する情報の例には以下が含まれる:
−通信提供を最適化するための、ターゲット・エンティティ、又はそれに接続されるエンド・ユーザ・ユニットの技術的な詳細、
−ターゲット・エンティティの動作状況又はモード(例えば、動作中でない時に対する動作中、ソフトウェア・アプリケーションの実行、通信アクティブ等)、及び
−ターゲット・エンティティの履歴(ターゲット・エンティティの履歴に、いつ、どのように、誰とターゲット・エンティティが通信したかについて含む、又は示すことができる)、
−ターゲット・エンティティの存在(例えば、キーボード入力、データの認識、マウスカーソルの位置が時間の経過と共に変化する等、といったような動作状況の情報に示される)。
【0069】
ターゲット・エンティティの動作状況、モード、又は履歴に基づき、通信提供エンティティは、個々に通信パラメータ及び/又はコムボット、及び通信提供についても適応させる。
【0070】
他方で、この実施例により、ターゲット・エンティティが、通信提供エンティティを“個人的な”通信関係者であると見なすことが可能になる。例えば、ターゲット・エンティティ又はそのユーザが、例えば通信提供を一日のうち特定の時間、又は特定の週のみ等、及び/又は通信提供エンティティの特別な動作モード又は状況、及び/又は特定のイベント/状況を考慮して受け入れることにより、反応を通信提供に適応させることができる。さらに、ターゲット・エンティティが、普段利用できない、又は経時変化する通信提供エンティティの特質及び/又は現在の状況を考慮に入れることが可能になる。
【0071】
通信提供エンティティに関する情報には、例えば以下が含まれる:
−通信提供に対応するレスポンスを最適化するための、通信提供エンティティ又はそれに割り当てられる通信提供エンティティ又はエンド・ユーザ・ユニットの技術的な詳細、
−通信提供エンティティの動作状況又はモード(例えば、動作中でない時に対する動作中、ソフトウェア・アプリケーションの実行、通信アクティブ等)、及び
−通信提供エンティティの履歴(通信提供エンティティの履歴により、いつ、どのように、誰と通信提供エンティティが通信したか示すことができる)。
【0072】
本発明によって考慮される通信提供エンティティ又はターゲット・エンティティの状況には、更に下記のような状況も含まれる:
−ターゲット・エンティティが動作中であり、ターゲット・エンティティに接続される、少なくとも一つのエンド・ユーザ装置が動作中である、
−ターゲット・エンティティに関する、所定のイベントの発生(例えば、誕生日、定期的な会議通話)、
−ターゲット・エンティティの通信履歴に、所定の略歴が含まれる(例えば、特定の関係者との通信、特定のグループ/種類の関係者との通信(例えば、あるグループに属するユーザ、特定の種類のエンド・ユーザ装置)、特定のデータの種類の通信(例えば音声及び/又は映像データ等)、所定期間の通信、所定期間の通信欠落、通信頻度等)、
−通信提供エンティティが動作中である、
−通信提供エンティティに接続される、少なくとも一つのエンド・ユーザ装置が動作中である、
−通信提供エンティティに関する、所定のイベントが発生した(例えば、通信提供エンティティが、動作中になり、通信提供エンティティが特定の期間内に通信する(しない)、通信頻度が、所定の制限値を超える等)及び
−通信提供エンティティの通信履歴には所定の略歴が含まれる。
【0073】
好ましい実施例において、方法には、通信パラメータを実装するための、構築手段の利用が含まれる。これにより、通信パラメータのコムボットへの実装が容易になる。
【0074】
そのような構築手段は、ソフトウェア・アプリケーションの形式で提供可能である。この実施例は、通信提供手段を示すコムボットのモデル・テンプレートが、実装した通信パラメータがない状態で使われる場合、利用可能である。
【0075】
代わり又は追加として、構築手段を、コムボット又は関連のテンプレートが、構築手段を使って作成され得るように設計することもできる。
【0076】
この実施例を、通信提供手段自体(例えば、実装した通信パラメータがない状態の)又は関連のテンプレートが使用できない、又は提供されない場合に利用することができる。
【0077】
構築手段は、望ましくは通信提供エンティティに配される。これにより、通信提供エンティティによるコムボットの改善・最適化された個々及び個別の考案が可能になる。
【0078】
更なる実施例では、制御手段が、通信提供手段を制御するために使われる。制御手段は、望ましくは通信提供エンティティに配される。制御手段は、例えばそれを通じて通信提供手段又はコムボットが制御手段又は通信提供エンティティと通信可能であるインターフェースを介して、(例えば通信提供エンティティが)通信パラメータの変更、コムボットの制御、同期化の確定をすることを可能にする。
【0079】
構築手段及び制御手段は、統合又は独立型の手段として提供可能である。
【0080】
統合されたバージョンは、例えば通信提供エンティティによって利用及び/又は配されることが可能である。独立バージョンは、構築手段が通信提供エンティティによって使用され、一方、制御手段が、ターゲット・エンティティへの通信提供手段を提供又は利用可能とするように通信提供エンティティに命令又は指示したエンティティによって使用され、及び/又は通信提供に応じて実行された通信にかかる費用を支払う。
【0081】
さらなる実行可能な特徴としては、コムボットは、ターゲット・エンティティに通信提供エンティティを表示したものを提供する。
【0082】
上記の表示には、ターゲット・エンティティ又はそのユーザに通信供給エンティティについて知らせるため、グラフィック、テキスト、アイコン、ロゴ、映像、音声、スピーチ等が含まれる。そのような情報には、通信提供エンティティとの通信に関する情報(例えば、通信提供エンティティの名前、電話番号、電子メール・アドレス、IPアドレス、郵便の宛先等)、通信提供エンティティの分野に関する情報(例えば、製品、サービス等)、通信提供エンティティの企業広告等が含まれる。通信提供エンティティの表示は、コムボットが上記の待機運転状態でない期間中に使われるのが望ましい。しかしながら、コンボットは、待機運転状態においても、そのような表示を提供することができる。
【0083】
コムボットは、追加の通信提供エンティティからターゲット・エンティティに提供された、追加のコムボットと通信することが望ましい。
【0084】
上記の実施例では、少なくとも二つのコムボットの接続が可能である。
【0085】
この実施例は、望ましくは、通信パラメータ、例えば通信提供エンティティは、“その”コムボットが別のコムボットと通信することを承諾しなければならないといった事実に依存する。
【0086】
本発明の更なる好ましい実施例としては、コムボットCOMとCOM’との通信が、コムボットCOMとCOM’を特定のディレクトリ又はグループにグループ分け及び/又は保存する場合に可能である方法が提供される。二つ以上の通信提供手段であるCOM、COM’、COM’’・・・は、ターゲット・エンティティにより、お互いに“連絡を取る”ことが可能であることが望ましい。この場合、ターゲット・エンティティは、どのコムボットCOMがお互いに通信するのか決定することができる。さらに、ターゲット・エンティティTEは、何のコンテクストでこの通信を行うのか決定することができる。例えば、ターゲット・エンティティTEに、通信提供手段又はコムボットを移すことが可能な、特別なディレクトリを提供することができる。この特別なディレクトリに入っているコムボットは、お互いに通信することができ、望ましくは、それらの各通信提供エンティティ又は人物(例えばコムボットの送信者)の趣味、個人データ、及び情報に関して通信することができる。ターゲット・エンティティは、コムボットを、これらのコムボットが仕事関連の情報についてのデータを交換することによって通信開始し、この種類の通信及び情報を、関連の通信エンティティに中継する、更なるディレクトリに移すことが可能である。それにより、ターゲット・エンティティは、どの通信提供手段又はコムボットが通信するのか、又、どこまで通信するのか決定することができる。特定のディレクトリがなくても、ターゲット・エンティティは、異なった方法で、色々なコムボットのグループ分けを選択することができる。望ましくは、個々のコムボットをグループ分け可能な、特定のアプリケーションが提供される。
【0087】
この場合、最初のコムボットと追加のコムボットとが、コムボットが通信パラメータのうちの少なくとも一つを、追加のコムボットに提供するよう、通信するのが望ましい。
【0088】
追加のコムボットが、通信パラメータのうちの少なくとも一つを、最初のコムボットに提供することも、又は、代替的に可能である。
【0089】
少なくとも二つの通信提供手段間での通信により、二つの異なった通信提供エンティティ間で情報を交換することができ、それにより、異なった、及び/又は新規の通信提供エンティティと接続することが可能である。
【0090】
好ましい実施例では、追加のコムボットによって提供された情報を、コムボットが、その送信者に提供することができる。同様に、追加のコムボットが、最初のコムボットによって利用可能な情報を、追加のコムボットが配される通信供給エンティティに提供することが望ましく、例えば、最初のコムボットの送信者が、このコムボットが追加のコムボットに対して(及びこれによりその送信者に対して)、メッセージ内で中継したデータ又は情報について通知されるのが望ましい。
【0091】
この実施例により、これまでお互いに“知る”必要のなかった通信提供エンティティが、お互いに情報を得ることができるようになる。通信提供エンティティの情報は、他の通信供給エンティティに提供することができ、通信提供エンティティのユーザについての個人情報を含めることができる。
【0092】
通信提供手段又はコムボットは、望ましくはコムボットのユーザの情報で、少なくとも下記のうちの一つを含んだものを提供する:
−グラフィック・ユーザ・インターフェース、
−アイコン、
−英数字テキスト、
−音声又はスピーチの再生、
−画像又は図、
−映像、
−グラフィック、
−通信提供エンティティに接続されたサーバー・システムへのデータ転送、
−等。
【0093】
例えば、コムボットは、この情報をファイルとして、通信提供エンティティに接続されたデータベース又はサーバー・システムに提供し、このデータベースの接続マネジャーは、通信提供エンティティのユーザに対し、コムボットによって提供された更新データが表示されたウィンドウを開くことができる。そこで、通信提供エンティティのユーザは、この更新情報をデータベースに保持するのか、他のデータに置き換えるのかを決定する立場に立つ。ゆえに、通信提供エンティティのユーザは、ターゲット・エンティティ及び/又は他の通信エンティティ又はそのユーザに関して、コムボットによって提供されたデータを更新する立場に立つ。
【0094】
本発明に従ったシステムには、望ましくは、通信提供エンティティが含まれ、それは、通信パラメータ、通信可能なターゲット・エンティティ、ターゲット・エンティティに配され、少なくとも一部がターゲット・エンティティに提供される通信提供手段(コムボット)、及び、コムボット内で通信パラメータを実装するための構築手段の定義を制御するように適合されるものであり、通信提供手段又はコムボットが、通信パラメータに従い、ターゲット・エンティティに通信提供を行うように適合される。
【0095】
構築手段は、構築手段が、コムボットを製造又は生成し、特に、送信者が調整又は定義した接続パラメータをそれらに割り当てるためにも利用できるよう、形成されることが望ましい。
【0096】
システムについての好ましい実施例において、構築手段は、通信提供エンティティに配される。
【0097】
更なる好ましい実施例において、通信提供エンティティ、コムボット、及び構築手段のうちの少なくとも一つは、実装された通信パラメータを変化又は変更できるように形成される。
【0098】
システムには、更に、通信提供手段又はコムボットを制御するための制御手段を含むことができる。ここで、制御手段が通信提供エンティティに配されるのが、特に望ましい。
【0099】
好ましい実施例によると、システム自体は、本発明の実施例のうちの少なくとも一つに従って操作できるように形成される。
【0100】
本発明によるシステムの更なる特徴は、上記の方法手順に相当するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0101】
図1は、本発明の根本を成す原則を図に示している。通信提供エンティティCOEは、ターゲット・エンティティTEにとって、ターゲット・エンティティTEが、通信提供エンティティCOEによって定義される通信パラメータに従って通信するよう促すことを提供するものを意味する。このために、通信提供エンティティCOEは、ターゲット・エンティティTEに通信提供手段COMを割り当てる。この、ターゲット・エンティティTEへの通信提供手段COMの割り当ては、図1の矢印1で例示される。技術的には、ターゲット・エンティティTEへの通信提供手段COMの割り当ては、通信提供手段COMの少なくとも一部をターゲット・エンティティTEにネットワークNを通じて転送することにより、実行可能である。
【0102】
ネットワークNは、通信提供エンティティCOEとターゲット・エンティティTEとの通信を可能にする少なくとも一つのネットワークから構成される。ネットワークNの例には、インターネット・コンピュータ・ネットワーク、固定及び/又は携帯の電話ネットワーク等のようなものが含まれる。
【0103】
通信提供手段COMが、ターゲット・エンティティTEに割り当てられると、ターゲット・エンティティTEは、通信提供手段COMに実装された通信パラメータに従い、通信提供を受けることが可能である。
【0104】
通信提供により、ターゲット・エンティティTE又はターゲット・エンティティTEのユーザ(図示せず)は、通信パラメータに従って通信することができる;この通信については、図1の矢印3で表示する。
【0105】
図2に示すように、通信提供エンティティCOEは、アドレス手段ADR、構築手段BM、及び制御手段CMを備えている。アドレス手段ADRには、エンティティの特定に基づく情報が含まれる。そのような情報には、名前、アドレス、電子メール・アドレス、電話番号、ファクシミリ番号、SMSユニットの数等のようなものが含まれる。アドレス手段ADRは、通信提供エンティティCOEによって、様々な目的に使われることができるが、そのうちの一つを、ターゲット・エンティティTEのための通信提供手段COMの定義に関連して、ここで説明する。
【0106】
通信提供手段COMを定義するために、通信提供エンティティCOEは、初めに、通信提供エンティティCOEが、ターゲット・エンティティTEとして選択したエンティティの指定をする、アドレス手段ADRによって提供された情報を選択する。そのとき、通信提供エンティティCOEは、通信提供手段COMを作るため、構築手段BMを使う。通信提供手段COMの作成には、少なくとも、ターゲット・エンティティTEの識別情報の実装が含まれる。この結果、作成された通信提供手段COMが、明らかにターゲット・エンティティに割り当てられる。
【0107】
通信提供エンティティCOEが、標準化された通信提供手段を使う予定であれば、構築手段BMは、以前に実装されたパラメータの形式で、標準化された通信パラメータを含む通信提供手段のモデル又はそれに準ずるものを、提供することができる。ターゲット・エンティティTEを特徴づける情報を実装することにより、個別の通信提供手段COMが作成される。しかしながら、通信提供エンティティCOEは、通常、与えられた通信パラメータを使う予定がないと想定される。通信提供エンティティCOEが、通信提供手段COM内での統合を希望する通信パラメータを実装するために、構築手段BMは、通信パラメータの定義及び実装のための機能性を提供する。
【0108】
通信提供手段COMが作られた後、それがターゲット・エンティティTEに割り当てられる。通信提供手段COMが、ターゲット・エンティティTEに指定された後、通信提供エンティティCOEによって制御され続けられることが重視される。通信パラメータに関連して、構築手段BMにより、実装された通信パラメータを修正及び変化させることができ、及び/又は、通信提供手段COMが、既にターゲット・エンティティTEに割り当てられていても、実装される追加及び/又は新規の通信パラメータ、及び/又は、以前に実装された通信パラメータを削除することができる。
【0109】
通信提供手段COMの制御は、制御手段CMを通じて実行可能である。構築手段BMに比べ、制御手段CMによって、通信提供手段COMの現在の動作状態及び/又は動きを制御することが可能である。制御手段CMを通じた制御は、実装された通信パラメータに影響を及ぼすことがなく、実装された通信パラメータによって予め設定された制限により、制限を受ける。
【0110】
構築手段BMと通信手段CMとの違いについての理解を深めるため、下記の例で説明する。例えば、航空機又はモデル・カーのようなモデル(通信提供手段)を作る人物(通信提供エンティティ)が、希望のモデル(個別の通信提供手段)を作り、後ほど修正可能な作業場(構築手段)を持つ。モデルの性質を定義し、性質を変更するために、その人物は、作業場にある数々の部品から選択を行うことができる。モデルの性質(通信パラメータ)、例えば、モデル飛行機の“飛行する”性質、を決定すると、その人物は、作業場を使って、更に変更を行うことができる。動作中、ユーザは、リモート・コントロール(制御手段)を使ってモデルを制御することができる。しかしながら、リモート・コントロールによる制御は、モデル(通信提供手段)の性質(通信パラメータ)による、一定の範囲に制限される。例えば、モデル飛行機のリモート・コントロールは、モデル飛行機の性質によって制限される、数々のアクロバット的な動きを可能にする。例えば、モデル飛行機は、リモート・コントロールによるモデル船のような動作をすることができない。
【0111】
図2に示す通信提供エンティティCOEの実施例には、実際にはアドレス手段ADR、構築手段BM、及び制御手段CMが含まれる。しかしながら、アドレス手段ADR、構築手段BM及び制御手段CMのうち少なくとも一つが、通信提供エンティティCOEに割り当てられれば十分である。
【0112】
図3は、通信提供エンティティCOEの実施例を示し、アドレス手段ADR、構築手段BM及び制御手段CMが、通信提供エンティティに割り当てられる。ここで、割り当てられるというのは、通信提供エンティティCOE又はそのユーザが、アドレス手段ADR、構築手段BM及び制御手段CMの機能を使うことができるという意味であり、それ自体が通信提供エンティティCOEに含まれるという意味ではない。
【0113】
例えば、アドレス手段ADRは、アドレス手段ADRのユニットADR’が通信提供エンティティCOEに含まれるように設計され、アドレス手段ADRの喚起ADR’’が、中央コンピュータ・システムSER(例えば、ネットワークNのネットワーク・オペレータのサーバー)に含まれる。アドレス手段ADRの機能性を通信提供エンティティCOEに提供するために、アドレス手段ユニットADR’は、少なくともアドレス手段ADRのフロント・エンドを含む。アドレス手段ADRが、例えばコンピュータ・システムと組み合わせて使われる場合、アドレス手段ユニットADR’は、機能性についての情報、移動可能なボタンのような、アドレス手段ADRの機能を提供する、グラフィック・ユーザ・インターフェースを含むことができる。
【0114】
アドレス手段ユニットADR’’には、アドレス手段ユニットADR’と組み合わせてアドレス手段ADRを形成する、ハードウェア及び/又はソフトウェアを含むことができる。会アドレス手段ユニットADR’’には、例えば、ハードウェアで、上記のユニットに関する情報が、アドレス手段ユニットADR’と交換でき、及び/又は、上記のユニットについてのアドレス手段ユニットADR’からの情報が制御できるもの(例えば、ターゲット・エンティティTEからのアドレス情報)、グラフィック・ユーザ・インターフェースを提供するためのハードウェア、及び/又はソフトウェア、アドレス手段ユニットADR’の双方向性を提供するためのハードウェア及び/又はソフトウェア等を含むことができる。
【0115】
従って、アドレス手段ADR及びそのユニットADR’及びADR’’に関する、上記の観測及び/又は操作は、構築手段BM、及び制御手段CM、及びそれらのユニットBM’、及びBM’’、及びCM’、及びCM’’に適用される。
【0116】
通信提供エンティティCOEは、PC、固定電話、携帯電話、コンピュータ・システム等のような、単独、内蔵型、独立型の通信エンティティであり得る。しかしながら、通信提供エンティティCOEは、図4に示すように、二つ以上の通信エンティティを含むことも可能である。通信提供エンティティ要素COE’、COE’’、及びCOE’’’は、通信提供エンティティCOEの、表示の典型的な実施例に含まれる。例えば、通信提供エンティティ要素COE’は、アドレス手段ADRを備えた個別の形成体になり、それに対し通信提供エンティティCOE’’は、構築手段BMを備えたPC(パーソナル・コンピュータ)になり、通信提供エンティティCOE’’’は、制御手段CMを備えた移動可能な通信装置(例えば、携帯コンピュータ又は電話)であり得る。通信提供エンティティCOEの例示の実施例とは異なり、共にアドレス手段ADR、構築手段BM、及び制御手段CMを備えた、二つの通信提供要素を含む実施例(表示しない)が考えられ、又、アドレス手段ADR、構築手段BM、及び制御手段CMのうち、余分に少なくとも一つを含むことができる、四つ以上の通信提供エンティティ要素を含む実施例が考えられる。
【0117】
通信提供エンティティCOEの操作は、図4に示す実施例の場合には、通信提供エンティティ要素COE’、COE’’、及びCOE’’’間での適切な情報及び/又は適切なデータの通信又は転送が実行可能である。そういった通信又は転送は、ネットワークNを通じ、及び/又はこれらの通信提供エンティティの間での通信接続を通じ、これらの通信提供エンティティ要素の間で実行可能である。通信提供エンティティ要素COE’、COE’’、COE’’’の間での通信接続は、ケーブル接続、無線信号接続、赤外線通信接続、及びブルートゥース技術に基づく接続の方式で存在可能である。
【0118】
通信提供手段COMのターゲット・エンティティTEへの割り当ては、図5に示すように、通信提供手段COMがターゲット・エンティティTEに転送されるよう、実行可能である。その結果、ターゲット・エンティティTEは、通信提供手段COMを含む。
【0119】
図6及び図7は、通信提供手段COMが、ターゲット・エンティティTEに含まれない実施例を示す。これらの実施例では、ターゲット・エンティティTEは、通信提供エンティティCOE又は中央システムSERが有する通信提供手段の第二の部分COM’’と結び付いて通信提供手段COMを形成する通信提供手段COMの一部COM’を含む。
【0120】
従って、通信提供手段の一部COM’’を、例えばデータベースの一部を形成するサーバーSER上に持つことが可能である。そのため、COM’とCOM’’の組み合わせ方式の通信提供手段COMは、サーバー上でリソースを使うことができ、従って、ターゲット・エンティティTE上に備えられないデータに接続することができる。
【0121】
図8に示すように、ターゲット・エンティティTEは、パーソナル・コンピュータ、携帯電話、固定電話等のような、単独、独立型の通信装置の形式を取ることができる。そこで、通信提供は、通信提供手段COM又は通信提供手段COMの一部COM’(例えば、通信提供手段フロントエンド)によって、ターゲット・エンティティTE自体又はそのユーザに提供される。通信提供手段COM(COM’)によって提供される通信提供は、ターゲット・エンティティTEを示すコンピュータ・システムのデスクトップ上に表示されたアイコンや、ターゲット・エンティティTEを示す電話のアドレスブックへのエントリーによって達成され得る。
【0122】
そのようなアイコンやアドレスエントリーを起動することにより、例えば、それをクリックすることにより、通信提供に対する着呼エンティティCEとの通信は、ネットワークNを通して可能である。通信提供手段COMに実装された通信パラメータによって定義された通信制限は、通信提供を、例えば、特定のエンティティ(例えば、通信提供エンティティCOE、サービス・プロバイダ等)との通信や、特定の種類の通信接続、データ種類、継続期間に特定することができる。
【0123】
しかしながら、ターゲット・エンティティTEは、図9に示すように、二つ以上のエンティティを含むこともできる。この場合、通信提供手段COMは、ターゲット・エンティティ要素TE’に割り当てることによって、ターゲット・エンティティTEに割り当てられる。通信提供手段COMの動作の結果、ターゲット・エンティティ要素TE’’の利用により、通信提供をもたらすことができる。例えば、ターゲット・エンティティ要素TE’’は、通信提供手段COM又は通信提供手段フロント・エンドCOM’を含むコンピュータ・システムであり得る。通信提供をもたらすために、通信提供手段COM(COM’)は、例えば、携帯電話又は携帯コンピュータ・システムのようなターゲット・エンティティ要素TE’’との通信接続を確立する。そういったターゲット・エンティティ要素TE’とTE’’との間の通信接続は、これらのエンティティ(例えばケーブル又は無線での接続)の間で直接、又は、ネットワークNを通じて間接的に確立することができる。
【0124】
下記では、通信提供手段COM(COM’)が、通信提供をターゲット・エンティティTEに、無料の通話又は無料のSMSの形式で提供する。このため、通信提供手段COM(COM’)は、ターゲット・エンティティ要素TE’’に対し、ターゲット・エンティティ要素TE’’の操作によって、提供された通信を使うことができるように、適切な情報又はデータを提供することができる。例えば、通信提供手段COM(COM’’)は、ターゲット・エンティティ要素TE’’から発呼された通話を、ターゲット・エンティティTEがどんな着呼エンティティCEにも無料ですることができる電話番号を、ターゲット・エンティティ要素TE’に送信することができる。そういった電話接続を確立するため、通信提供手段COM(COM’)が、ネットワークNを通じて、ターゲット・エンティティ要素TE’’への電話接続及び着呼エンティティCEへの電話接続を確立をしたり、ターゲット・エンティティTE’’と着呼エンティティCEとの通信が可能になるように、これらの電話接続を接続することも可能である。
【0125】
図10は、通信提供エンティティCOEが、パーソナル・コンピュータPC1、固定電話ST1、携帯電話MT1、及びSMS可能エンティティSMS1を備えた実施例を示す。通信提供エンティティCOEのこれらのコンポーネントはそれぞれ、通信提供手段(表示せず)を作り、それをターゲット・エンティティTEに割り当てるために使うことができる。通信提供手段を作る及び/又はターゲット・エンティティTEに割り当てるのに、どの通信提供エンティティCOEのユニットを使うのかによって、適したネットワークを使うことができる。図10では、例として、コンピュータ・ネットワークCN、固定電話ネットワークSTN、携帯電話ネットワークMTN、及びSMS可能ネットワークSMSNを示している。
【0126】
例えば、通信提供エンティティCOEによってターゲット・エンティティTEに割り当てられた通信提供手段の性質及び/又は、提供される、対象の通信提供の性質に応じて、ターゲット・エンティティTEのパーソナル・コンピュータPC2、固定電話ST2、携帯電話MT2、又はSMS可能装置SMS2を使うことができる。
【0127】
図11から図18を参照して、通信提供エンティティCOEとターゲット・エンティティTEの両方が、コンピュータ・システムであり、ネットワークNが、インターネットであり、通信提供手段COMが、電子メールを通じて、通信提供エンティティCOEからターゲット・エンティティTEに割り当てられると仮定して、実施例の説明をする。
【0128】
図11は、グラフィック・ユーザ・インターフェース又はアドレス手段ADRのフロント・エンドで、通信提供エンティティCOEのディスプレイ装置に表示されるものである。例示のアドレス手段ADRのグラフィック・ユーザ・インターフェースは、通信提供エンティティCOEのユーザに、複数の通信装置及び/又は個人のうちのいずれか一つをターゲット・エンティティTEとして選択するため、それらの名前及びアドレス情報を提示する。
【0129】
通信提供手段COMを作るためには、それぞれの双方向のボット・ビルダー(BB)ボタンを、作動させる必要がある。ボタンBBのうちの一つを作動すると、グラフィック・ユーザ・インターフェース又は構築手段BMのフロント・エンドを引き起こすが、それについては、図12を参照して詳細に説明する。
【0130】
一つ以上の、表示された通信装置及び/又は個人が、既に以前、ターゲット・エンティティとして選択されており、割り当てにより、通信提供エンティティを備えているならば、そういった通信装置及び/又は個人が“オンライン”であるという情報を表示することが可能である。図11では、そういった表示がPD(プレゼンス・ディスプレイ)欄で提供されている。例えば、異なった色を使うことにより、PD欄では、通信提供手段が割り当てられたエンティティのオンライン・プレゼンス(オンライン中か否か)を表示することができる。アドレス手段ADRのグラフィック・ユーザ・インターフェースは、また、グラフィック・ユーザ・インターフェース又は制御手段(CM)のフロント・エンドを引き起こす、双方向のボット・コントローラ(BC)を提供する(図17参照)。アドレス手段ADRのグラフィック・ユーザ・インターフェースの双方向の部分は、通信提供手段が割り当てられた、リストに挙げられたエンティティにとってのみ、操作可能である;エンティティに割り当てられた通信提供手段がなければ、制御する通信提供手段がないため、制御手段CMは、通信提供手段の制御を許可しない。
【0131】
あるエンティティをターゲット・エンティティに選択すると、通信提供エンティティCOEのディスプレイ装置は、対応する双方向ボタンBBの起動に応じて、グラフィック・ユーザ・インターフェース又は構築手段BMのフロント・エンドを表示する。図12は、構築手段BMのグラフィック・ユーザ・インターフェースの例を示す。
【0132】
構築手段BMのグラフィック・ユーザ・インターフェースのアドレス欄AFには、ターゲット・エンティティのアドレス、名前等が表示される。オプションとして、このグラフィック・ユーザ・インターフェースには、通信提供エンティティ又はそのユーザのプロファイルが、それぞれの場合において表示される、プロファイル欄(PF)が含まれる。通信提供エンティティCOE又はそのユーザのプロファイルには、それぞれの場合において、アドレス情報、ユーザの名前、電話番号、電子メール・アドレス、個人的な情報(例えば、年齢、性別、職業)等を含むことができる。プロファイル欄(PF)は、通信提供手段COMが通信提供エンティティCOE又はユーザのプロファイルをそれぞれの場合において含むのであれば、構築手段BMのグラフィック・ユーザ・インターフェースに含まれる。通信提供手段が、そういったプロファイルを含まないのであれば、プロファイル欄PFは表示されないか、もしくはそこに情報を含まずに表示される。これらのオプションのうちの一つを選択するために、通信提供手段COMのそれぞれの通信パラメータが、実装される。
【0133】
通信パラメータの通信提供手段COMへの導入は、構築手段BMのグラフィック・ユーザ・インターフェースの通信パラメータ欄CPを使うことによって達成される。通信
パラメータ欄CPによって、通信提供手段COMに導入可能な通信パラメータのリストが提供される。
【0134】
例えば、通信パラメータを通信提供手段COMに導入して、その結果として、通信提供がターゲット・エンティティTEのための無料SMSメッセージを含むことができる。これは、通信パラメータ“無料SMS”選択し、提供された無料SMSメッセージの番号をターゲット・エンティティTEに提供することによって達成される。
【0135】
通信パラメータ“誕生日通信提供”により、通信提供手段COMを、ターゲット・エンティティTEが、ユーザの誕生に通信提供を受けることができるように設定することが可能になる。
【0136】
通信パラメータ“プレゼンス情報”により、アドレス手段ADRが、ターゲット・エンティティTEがオンラインであるかどうか表示できるようになる(図1参照)。
【0137】
通信パラメータ“送信者プロファイル”は、通信提供手段COMが、通信提供エンティティ又は、そのユーザのそれぞれの場合のプロファイルを含むことを示す。
【0138】
構築手段BMのグラフィック・ユーザ・インターフェースのアイコン欄IFが、ターゲット・エンティティTE上の通信提供手段COMのグラフィック表示として表示される、多数の異なるアイコンを提供する。インタラクティブ・ボタン“ボイス”、“・サウンド/ミュージック”、“ビデオ”、“イメージ”は、構築手段BMのグラフィック・ユーザ・インターフェースの最下部位に示される。
【0139】
“ボイス”ボタンにより、音声メッセージ又は音声データ(例えば、通信提供エンティティCOEのユーザのもので、以前に録音/保存されたメッセージ/データ)を通信提供手段COMに組み込むことができる。
【0140】
“サウンド/ミュージック”ボタンにより、音(例えば着信音)及び/又は音楽(例えば...の新曲)を通信提供手段COMに組み込むことができる。組み込まれた音及び/又は音楽は、通信提供エンティティCOEのユーザ(例えば、音及び/又は音楽のデータの通信提供手段COMへの転送)及び/又は構築手段の一部(すなわち構築手段に配分され、又は構築手段に含まれるメモリに保存された)及び/又はネットワークN内の第三者によって提供することができる。
【0141】
従って、統合されるファイルのための異なったソースを使うことが可能であり、特にネットワーク内の第三者からのソースであっても可能である。そのため、広く分散したデータベースやファイル・サーバーを、統合される様々なファイルのためのソースとして使うことができる。
【0142】
“ビデオ”ボタンにより、映像(例えば、...への最近の旅行、ビデオクリップ等)を通信提供手段COMに組み込むことができる。組み込まれる映像は、通信提供エンティティCOEのユーザにより(例えば、映像ファイルの通信提供手段COMへの転送により)、及び/又は(例えば、構築手段に配されたメモリに保存され、又は、構築手段に含まれる)構築手段の一部により、及び/又はネットワークN内の第三者によって提供され得る。
【0143】
“イメージ”ボタンにより、少なくとも一つの画像(例えば...での休日の写真、祖母の写真)を通信提供手段COMに組み込むことができる。組み込まれる画像は、通信提供エンティティCOEのユーザにより(例えば、画像ファイルの通信提供手段COMへの転送により)、及び/又は(例えば、構築手段に配されたメモリに保存され、又は、構築手段に含まれる)構築手段の一部により、及び/又はネットワークN内の第三者によって提供され得る。
【0144】
組み込まれた音声、音、音楽、映像、及び画像のデータは、特に下記の場合において、それぞれの聴覚及び/又は視覚の情報を再生するのに使うことができる:
−通信提供手段COMをターゲット・エンティティTEに提供する際、通信提供手段COMが割り当てられた旨をターゲット・エンティティTEに知らせるため。
−通信提供手段COMを操作する際、通信提供手段COMが作動中又はアクセスできる状態である旨をターゲット・エンティティTEに知らせるため。
−通信提供をもたらす際に注意を引くため。
−通信提供手段COMが現在制御されている旨を示すため。
−通信パラメータが変更される/変更された旨を示すため。
【0145】
通信提供手段COMを作ると、通信提供エンティティCOEは、少なくとも通信提供手段COMの一部を、ネットワークNを通じてターゲット・エンティティTEに送信することにより、少なくとも通信提供手段COMの一部を提供する(図13参照)。このために、通信提供手段を形成する、データ/情報/ソフトウェアを含んだ電子メールを使うことができる(図14参照)。通信提供手段COMが受信されると、通信提供手段に選択されたアイコン又は画像が、ターゲット・エンティティTEのディスプレイ装置に表示される(図15A/B参照)。
【0146】
通信提供手段COMが、ターゲット・エンティティTEに提供されると、制御手段CMを使って、通信提供手段COMを制御することができる。図11を参照すると、ターゲット・エンティティTEに配された双方向ボタンBCが、操作されている。その結果、グラフィック・ユーザ・インターフェース又は制御手段CMのフロント・エンドは、通信提供エンティティCOEに示される(図16参照)。
【0147】
ターゲット・エンティティTEを識別する情報は、制御手段CMのグラフィック・ユーザ・インターフェースのアドレス欄AF内に表示される。制御手段CMのグラフィック・ユーザ・インターフェースの制御欄CFは、通信提供手段COMを制御するための、数々のオプションを表示する。例えば、“ウェーブ”制御オプションは、ターゲット・エンティティTEのディスプレイ・エンティティ上の通信提供手段COMを表示するのに使われるアイコンを揺らしたり、当該アイコンを、同様に動かすために選択される。“音声メッセージ”制御オプションは、所定の音声メッセージ、又は、ターゲット・エンティティTEのユーザのために通信提供エンティティCOEのユーザが入力した音声メッセージを再生するのに使用可能である。“動画”制御オプションは、通信提供エンティティのユーザによって入力された、所定の動画像列、一つの動画像列又は長編映画が、ターゲット・エンティティTEのユーザに提示されるようにする。
【0148】
制御手段CMのグラフィック・ユーザ・インターフェースの動作欄(MF)には、通信提供エンティティCOEのユーザが、通信提供手段COMに使うアイコンをターゲット・エンティティTEのデスクトップ上を移動可能にする、双方向ボタン又はアイコンが提供される。制御手段CMのグラフィック・ユーザ・インターフェースの音声欄TFは、通信提供エンティティCOEのユーザが、ターゲット・エンティティTEのユーザと直接話すことを可能にする。制御手段CMのグラフィック・ユーザ・インターフェースの映像ボタンVFを操作することにより、リアルタイムの映像、例えば通信提供エンティティCOEのユーザのビデオ・カメラで録画された映像を、ターゲット・エンティティTEに直接送信することができる。
【0149】
図17Aから17Cは、二つ以上の通信提供手段(通信ロボット又はコムボット)が独立させられる手順を説明するため、下記に“ボタリウム”(アクアリウムという、魚を入れる容器又は水槽を意味する語句に関連する)と呼ぶ実施例を示す。
【0150】
ターゲット・エンティティTEに配された三つの通信提供手段COM1、COM2、及びCOM3があると仮定する。図17Aは、この通信提供手段のグラフィック表示を所有するターゲット・エンティティTEのディスプレイの様子を示す。図17Aはさらに、BOTで表されたターゲット・エンティティTEのセクション又はウィンドウを示す。このウィンドウBOTは、ターゲット・エンティティTEの“ボタリウム”のグラフィック表示である。このウィンドウは、特定のディレクトリであり得る。コムボットは、このウィンドウでグループのメンバーになることができ、この“ボタリウム”の容器内のコムボットは、名前を与えられる。
【0151】
通信提供手段COM1、COM2、及びCOM3間での通信を行うため、図17Bに示すように、これらの通信提供手段はボタリウムBOTに(例えば、ドラッグ及びドロップ手順により)配置、移動、コピーされる。それらがボタリウムBOT内で独立させられると、通信提供手段はこの状況を認識し、それらにそれぞれ組み込まれた情報を交換する。特に、通信提供手段COM1、COM2、及びCOM3は、それらの発生元の通信提供エンティティのプロファイルを交換する。
【0152】
それらが情報を交換すると、それぞれの通信提供手段COM1、COM2、COM3は、新規に受信した情報を、それぞれに配された通信提供エンティティに伝える(図17C参照)。そういった通信は、配した通信提供エンティティを適した方法で制御することにより、対応する通信提供エンティティでも実行可能である。そこで、COE1、…、COEnに関する通信提供エンティティはそれぞれ、他の通信提供エンティティの情報/プロファイルを提供される。その結果、それぞれの通信提供エンティティは、少なくとも一つの新規の通信提供エンティティを知ることになり、新規の接続及び関係の確立が可能である。通信提供手段がサーバー主体の場合(図7参照)、例えば、通信提供手段COM1、...、COMn間でのプロファイル情報の交換は、それに関わるサーバー上で、(例えば、異なったメモリ領域間で)適切なデータ転送又はデータ移動等によって実行可能である。
【0153】
図18は、更なる好ましい実施例を示すための表示を再生している。この場合、少なくとも通信提供手段の一部、すなわちコムボットが、ターゲット・エンティティ(ターゲット・ユーザ)に対して、イベント、特に目前のイベント、提供されるエンティティに関連したイベント、そして特に提供されたエンティティによって始動させられたイベントに関連付けて、その/それらのデスクトップに提供される。図18から分かるように、ターゲット・ユーザのデスクトップに送信された、二つのコムボットCOM1とCOM2がある。一つめのコムボットCOM1は、寸法の変わるハートの形をしており、そのためハートが鼓動しているように見える。この“ハート”のデスクトップ要素は、例えば花屋のような提供エンティティから送信され、その顧客に、バレンタイン・デーが目前に迫っていることを喚起する。このイベントが近づくにつれ、ハートが早く鼓動する。これは、提供エンティティ又はそのシステムにより制御される。当然ながら、ターゲット・ユーザ一人だけがこのようなコムボットを受信するのではなく、図18に示すように、提供エンティティ(花屋)の他の顧客全てが対象となる。コムボットは、提供エンティティのウェブサイトにリンクし、顧客は、コムボットCOM1をクリックするだけでそのウェブサイトにアクセスできる。顧客がそれを実行すると、提供エンティティが提供の、例えば一ユーロが最初の賞金となるくじに参加する機会を得る。さらに、ターゲット・ユーザは、いかなるドキュメントや他のファイルも、提供エンティティのウェブサイトに送信することができ、そこでドキュメントが公開される(例えば、詩、写真等)。
【0154】
これを実行するのに、ユーザは、対応するデスクトップ要素をコムボットCOM1にドラッグするだけでよく(矢印181から183参照)、ファイルは、直ちに提供エンティティに送信される。コムボットのパラメータは、ターゲット・ユーザが送信を希望するファイルの種類に従って、ファイルの転送を制御及び/又はフィルター処理するように定義される。全てのドキュメント又はテキスト・ファイルは、異なったフォーマット(ワード、PDF、…)を、簡易なTXTフォーマットのような標準フォーマットに変換するため、提供エンティティで、変換アプリケーションに転送される。画像ファイルは、全てフィルター処理され、標準JPEGファイルのフォーマットの寸法に縮小される。最後に、全ての変換ファイルは、ウェブサイトに表示されるHTMLウェブページに組み込まれる。
【0155】
当然ながら、他のどんな筋書きも考えることができる。図18のコムボットは、別の(個人の)エンティティによって送信されることもあり、特にターゲット・ユーザの恋人によって、目前のデート、結婚式の日又はそれと同様の日を彼に喚起するために送信されることもある。恋人と通信を行うために、ユーザは、自分のデスクトップから対応するファイルをハートの形をしたコムボットCOM1にドラッグし、そこでドロップするだけでよい。ファイル、例えばJPEGファイルのMP3sは、直ちに恋人に送信され、彼女のデスクトップに出現する。従って、双方の寸法のコムボットが、これらの二人の間での永続的な接点接続のための、普遍的なインターフェースである。どんな形式の通信も、簡易なドラッグ及びドロップ操作によって直ちに実行可能である。例えば、電子メール又は画面外のIPプログラム等のような、対応するプログラムや対応するアプリケーションを手動で起動することは不要である。どんな形式の通信も自動で起動し、提供エンティティによって定義された設定及び規定に従って制御される。当然ながら、ターゲット・エンティティは、それが希望し、必要とする、更なる規定を定義することができる。
【0156】
図19aは、以前に指定した方法を実装するための基本的なネットワーク構造を示し、それはプラットホーム構造をしており、特に制御手段、及び、接続及び/又は通信の履歴を監視する手段による通信ウェブページCWを備える。両方のエンティティは、コムボットCOMA又はCOMBがそれぞれの場合において、双方でデスクトップに表示されるように、このプラットホームに接続される。従って、上記のように、簡易なドラッグ及びドロップによって、通信を自発的に起動するため、永続的な接続リンク、又は永続的な接続が作り出される。図19aでは、一例として、ドキュメントが、ユーザAからユーザBへ直接転送される。当然ながら、他のいかなる種類の通信も発生及び実行可能である。図19bに示すように、発明の原則は、一対一の接続に限定されるものではない。例えば、一対多数、又は、スター型のグループ形態のような、他のどんな形態も考えられる。
【0157】
ゆえに、コムボットを通じて人々を接続する接点接続は、完全な通信接続の一種の先駆となるものである。ユーザのデスクトップにあるように、それぞれのコムボットは、提供エンティティ/提供ユーザとの緊密な接続及び通信を促す刺激要素として現れる。コムボットは、別のユーザ又はユーザのグループへの永続的な接続リンクへの入り口、及びそこからの出口の両方と見られる。どんな誤用も防ぐため、システムの利用の更なる制限のために、図20に示すように、構造の中に“除去ユニット”又はそれに相当する装置を備えることが望ましい。矢印201Aから201Cで示すように、このことは、提供エンティティ201によってドキュメントがアップ・ロードされるだけではなく、これらのドキュメント又はコンピュータへのアクセス権が、提供ポイントで認められたり、拒絶されたりするということを意味する(矢印201B参照)。このことから、ターゲット・ユーザは、アップロードされたファイル及びシステムの機能から十分に利益を得るために必要な、全ての権利を享受しないことが分かる。
【0158】
しかしながら、矢印201Cで示すように、直接の転送、特にピアツーピア転送を実行することが可能である。ターゲット側では、ユーザは、簡易に着信ドキュメントについてのポップ・アップ・メッセージを受信する(矢印205A参照)か、又は、ドキュメント/ファイルを、積極的にダウンロードすることなく、一気に受信する(矢印205B参照)ことができる。ドキュメントは、ユーザがオフラインにならない限り、自動的にダウンロードされる。ユーザがオフラインであれば、ドキュメントは、初めのうちはウェブサイトCW上に中間的に保存される。
【0159】
図21は、コムボット及び関連のファイル及び/又はアプリケーションと共に、接続を再生するための方法を示す。左側は、フランクという第一のユーザの画面を示す。フランクは、第二のユーザであるマイケルに、別のユーザのマシアスから受信したコムボットを送信することを希望している。従って、フランクは、彼の接続リストから、マシアスのデータ・セットを選択し、このコムボットの複写を始めるために、プルダウン・メニューにある“複写”オプションをクリックする。フランクは、このコムボットをマイケルに送信することを希望しているため、マイケルに電子メールを送信する目的で、接続リストや、電子メールリストからマイケルの名前を選択する。代わりに、フランクは、マイケルに、インスタント・メッセージIMを通じて、接続することもできる。コムボットは、電子メール又はインスタント・メッセージと共に送信される。
【0160】
図21の右側に示されるように、電子メールは、マイケルによって受信され、マイケルは、フッターにコムボットが含まれた状態の、画面上の電子メールを見る。マイケルが、このコムボットを彼のデスクトップにドラッグすると、フランクが提供エンティティであることを示すため、コムボットに“フランク”の名前がつけられる。そこで、コンボットは、マイケルがフランクのウェブサイト及び、そこにある、例えばオーディオMP3又はイメージ・ファイル又はそれと同様のファイルにアクセスすることができるようにする。さらに、マイケルには、フランクのためにそこにファイルを残しておくため、このウェブサイト上のメモリが提供される。マイケルが、フランクに接続するとすぐに、フランク側のコムボットに、マイケルの名前が与えられる。
【0161】
図22から24は、本発明の特別な使用を図示したものである。ここでは、どんな種類の通信(電子メール、SMS、電話操作、インスタント・メッセージ、ファイル共有…)のための接続でも、永続的又は、少なくとも半永続的に、お互いに接続され、特別なグラフィック要素(上記で名前をつけられたコムボット)が、コンピュータ(デスクトップ)のワーク・インターフェース上の各接続先の現在の状態を表示し、これらの要素のうちのいくつかは、グループ(グループ・コムボット)にまとめられ得る。
【0162】
最初に、図22aは、第一のユーザAと第二のユーザBとの間で行われている接点接続についての略図を示す。
【0163】
そこでは、ユーザAのデスクトップDTAとユーザBのデスクトップDTB、及び、別のユーザとの接続を示したコムボットの形式での、各グラフィック要素について示している。従って、ユーザBのコムボットが、デスクトップDTAにあり、その逆もまた同様である。両方のユーザは、詳細を記載予定のシステム(図24参照)にログオンし、その結果、ユーザ達は常時、お互いに接続し、任意に、お互い通信することを希望する可能性のある接続先とみなすようになる。そのため、この接続は、同時に一つ以上の通信接続を任意に構成する先駆として機能する、半永続的な接点接続となる。このため、各コムボットは、グラフィック・チェンジ、動画、又はそれと同程度の手段で、接続先の現在の状態を表示する。例えば、ユーザBがオンラインになり次第、ユーザAのデスクトップDTA上におけるコンボットBの色が変わる。
【0164】
しかしながら、コムボットは、状況を表示するだけのものではなく、接続先にどんな種類のメッセージ及び/又はファイルでも送信するために、接続先に直接アクセスするものである。従って、例えばユーザAは、ユーザBにドキュメント、例えば、テキスト・ファイル、イメージ・ファイル、又は、ディレクトリ全体を送信することができ、又、簡易にデスクトップでドラッグ及びドロップするだけで、少なくともこれらのファイルにアクセスする権利を与える。このために、ユーザAは、ファイルを示すシンボルを、デスクトップDTA上にあるコムボットBにドラッグする。ユーザ間で交換されたファイル及び/又は一緒に使われたファイル、及びディレクトリは、システムによって管理された共通のウェブサイトTCW上、望ましくはダブル・ウィンドウ内に出現する。ダブル・ウィンドウには、基本的に二つのサブ・エリアがあり、各々が、二人のユーザのうちの一人に配分される。従って、全ての関連ファイルやディレクトリが、ユーザAのサブ・エリアに出現し、同様に、全ての関連ファイルやディレクトリが、ユーザBのサブ・エリアに出現する。これは、図22aに一例として示される。さらに、多数の更なるデータ及び情報、特に接続データ(名前、アドレス、電子メール・アドレス、電話番号等)自体、及び通信データ(日付、時間、履歴、通信の種類、交換したファイルの名称等)がウェブサイトTCW上に提供され、管理される。そのため、ウェブサイトTCWは、特に、管理や、接続間の通信の実行に役立つ。従って、ウェブサイトTCWは、電気通信ウェブサイトとも呼ばれる。
【0165】
記載のコムボットの操作及び、ウェブサイトTCWの使用は、各ユーザ・インターフェース、例えば、個人のデスクトップ及び/又はブラウザで表示されたダブル・ウィンドウ上で、ドラッグ及びドロップ操作することにより、特に簡単に実行される。
【0166】
例えば、ユーザAが、ユーザBにMP3オーディオ・ファイルと共にディレクトリの送信を希望している場合、ユーザAは、自分のデスクトップDTA上のディレクトリのアイコンを、他のユーザBのコムボット上へドラッグし、それをドロップするだけでよい。そこで、システムは、ユーザBのために、ウェブサイトTCW上にこのディレクトリを提供し、デスクトップDTB上のコムボットAを活動させることにより、このことをユーザBに知らせる。逆の方向では、ディレクトリ及び/又はファイルが、例えば、簡易なドラッグ及びドロップで、同じように送信される。これについては、図22aの矢印で示す。
【0167】
ウェブサイトTCW上のダブル・ウィンドウ内で、他のユーザが使用するために、どのファイル及びディレクトリが、どのユーザによって提供されるかが示される。物理的メモリ配置は、システムのサーバーの中央に配したり、又、各ユーザのコンピュータ及び端末、又は他の外部コンピュータに分散させることができる。各コムボット上でクリック又はウェブサイトTCWにアクセスすることにより、特定のURLにたどり着くことができるのだが、ユーザは、現在の状態を知り、個別、又は数個のファイル及びディレクトリ全体を、希望した場所へ転送することができる。これは、例えば、ウェブサイトTCWのウェブページで、ユーザBが、ユーザAのサブ・エリア内のファイルを、自分のサブ・エリアBに移動するため、ドラッグ及びドロップを使用することを意味する。代わりに、又は、これに加えて、このファイル又はそのコピーは、ユーザBのコンピュータ上のTCWから自動的にダウンロードできる。より詳細な手順については、図24を参照の上、下記に示す。
【0168】
図22aに示されるように、本発明の方法とシステムは、接続目的で設定されたウェブサイトTCWを通じて、ユーザ(接続先)間での半永続的な接点接続を作り、現在の状況をコンピュータのデスクトップ上、及び/又はユーザの端末のディスプレイ上に表示し、さらにグラフィック要素、すなわち、いわゆるコムボットを使って、各接続先に直接アクセスすることができるようにするのに適している。
【0169】
図22bに示されるように、簡易な事例には、二つの接続先間の、コムボットCOMAとCOMBを通じた、二点接続がある。しかしながら、どんな種類のマルチポイント接続も考えられ、例えば、コムボットCOMAから数個のコムボットCOMB1、COMB2…COMnへの、扇形の一対多数のマルチポイント接続のようなものがある。又は、多数のコムボットCOM1、COM2、COM3…COMn間の、星形のマルチポイント接続が作られる。マルチポイント接続の場合、それぞれのコムボット(例えば、COMA又はCOM1−COMn)は、例えば接続のグループといった、多数の接続を示すことができる。
【0170】
送信者によって、簡易にコムボットをドラッグ及びドロップするだけで、どのようにグループ形成を行うことができるのか、図23を参照し、より詳細に説明する:個々の接続のための、二つ以上のコムボット(ここでは、制御手段CMの代理としてのコムボット)、例えばB及びCが、既にユーザのデスクトップDTA上にある場合には、ユーザ又は送信者は、コムボット(例えばコムボットB)を他のコムボット(例えばコムボットC)にドラッグ及びドロップすることにより、いわゆるグループ・コムボットGRPを形成することができる。そこで、このグループ・コムボットGRPは、例えば、接続グループに関連する接続(ここではB及びC)を示す。さらにドラッグ及びドロップすることにより、グループ・コムボットGRPをいつでも拡張することが可能で、例えば、さらなる接続Dを含むことができる。それにより、多数の個々のコムボットの代わりに、グループ・コムボットGRPという名前の、たった一つのシンボルがユーザのデスクトップに現れるだけである。これは、送信者にとって、自分が他の人物に送信したコムボットを示し、自分のデスクトップにあるグラフィック(コムボット)を通じて、これらを取り扱い、又は制御できる。簡易にダブル・クリックするか、又は同様の方法により、グループ・コムボットGRPは、再び個々のコムボットに分解される(ここではB、C及びDに分解)。
【0171】
数個の接続の組み合わせを、グループ・コムボットの形式でグループにすることにより、デスクトップ上の外観が非常に改善され、ユーザの操作利便性が高まる。さらに、グループ形成は、非常に自由自在で、その結果、ユーザは、グループ・コムボットを、希望するどんな方法でも形成できる。ユーザにより、個別のコムボットで、例えば、職場の同僚や友人に配されたものを、例えば、一つは“職場の同僚”で、一つは“友人”というように、数個のグループ・コムボットに統合することも可能である。ユーザは、数個のグループ・コムボットを統合して、グループ・コムボットにすることも可能である。例えば、“職場の同僚”及び“友人”の二つのグループ・コムボットを統合し、次の自分の誕生日に、職場の同僚及び友人の全てを招待しようとするために、“誕生日メンバー”のグループ・コムボットにすることができる。どんな基準による、どんな種類のグループ形成も考えられ、それは例えば、人物(接続)、時間、イベント、及び/又は企画によって形成されたグループ・コムボットといったものである。本発明による方法により、グループ分けが自動的に行われ、システムが、自動的に仮想のグループ・コムボットを作り、それらがユーザに提案される。
【0172】
図24を参照し、方法とシステムをより詳細に説明する。システムLCは、インターネットでサポートされる方法で構成され、基本的に、ペイロード・データの提供に加えて、通信の可能性を持つ多数のユーザからの接続データの管理を行う、一つ以上のサーバーを含む。システムLCは、図24に象徴的に示される。さらに、二人のユーザA及びBは、システムによってユーザに提供されたウェブサイトTCWと同様に、例を使って示される。システムLCは、各ユーザに、メモリ領域を提供する(例えば、ユーザAにMEM−Aを提供)。このメモリ領域は、例えば、LCサーバーのドライブ、又はそれにリンクしたデータ・メモリ媒体に位置する。ユーザは、他のユーザ(接続)に利用可能な、何らかの要求されたファイル及び/又はディレクトリを作成するために、システムに内在するメモリ領域MEM−A及びMEM−Bに加え、システム外のメモリ、特に自分のコンピュータPC又は端末PDAのドライブHD−A又はHD−Bを使うこともできる。
【0173】
二人のユーザA及びBが、システムLCを通じて相互接続する場合、それぞれの接続先への直接のアクセスが可能な、いわゆるコムボットの形式のグラフィック要素を、それぞれのコンピュータPC及び/又は端末PDAのデスクトップ上に見つけることができる。そのため、それは、それぞれの相手先に提供された通信提供手段と、相手先に提供されたコムボットを制御するための自身の制御手段との結び付きを意味する。従って、ユーザAのデスクトップDTA上にコムボットBがある。ユーザBは、その正反対である。ユーザAとBの両方にとって、システムLCは、ダブル・ウィンドウと共にウェブサイトTCWを提供し、そこには、システムLCによって記録されたデータの全て、特に、二人のユーザA及びBの接続データ、及び、ユーザA及びBによって提供されたペイロード・データを表示することができる。このウェブサイトTCWを通じ、簡易な操作、特にドラッグ及びドロップを行うことにより、ユーザは、自分自身のデータ、及びインターネット・アクセス・ポイントから接続先によってもたらされたデータにアクセスすることができる。ユーザが、その接続データ(例えば、郵便の宛先、電話番号、又は電子メールアドレスといったもの)を変更すると、直ちにシステムLCに記録され、接続先との自動同期化が実行される。それは、全ての接続先が、いつも最新の現在の接続データを所有することを意味する。変更及び更新は、コムボットを通じて、直ちに表示される。
【0174】
しかしながら、コムボットは、直接接続をするのにも役立ち、ユーザ(ここではA)が、希望する接続(ここではB)のコムボットをクリックして、そのときに表示される通信メニューの中から、例えば、電子メール、電話機(PSTN及び/又はVoIP)、又はSMSといったアプリケーションを始動させると、接続先との通信が、直ちに確立される。システムLCは、例えば、電子メール又はSMSといった、可能性のある、又はさらに望ましい通信方法を提案することにより、ユーザをサポートする。システムが管理するユーザ・プロフィール及びユーザのデフォルトが考慮される。
【0175】
任意の通信が、同様に、簡易なドラッグ及びドロップによって成立する。ユーザAが、例えばWordのファイルを、接続先Bのコムボットにドラッグすると、システムLCは、このファイルをPDFフォーマットに変換し、ユーザBに、通知の電子メールに添付してPDFファイルを転送する。
【0176】
図24に示した別の例では、ユーザAが、MP3ファイル(星の形をした)を、現在ユーザAのコンピュータPCのハード・ドライブHD−AにあるコムボットBにドラッグする。システムLCは、直ちにアップロードを開始し、このMP3ファイルをユーザAのシステム内在のメモリ領域MEM−Aに転送し、ウェブサイトTCW上にそれを表示する。ユーザBは、Aが、Bが使用可能なファイルを作成している旨の通知を受ける。このために、システムLCは、ユーザBのデスクトップDTB上のコムボットAを活動させ、コムボットBが、例えば“AからあなたへのMP3です”のメッセージが入った吹き出しを受信する。
【0177】
そこでユーザBは、直ちにウェブサイトTCWを検索し、そこにある自分のメモリ領域(ダブル・ウィンドウの右側)及びAによって出されたメモリ領域(左側)にアクセスする。ユーザBは、MP3ファイル(星を参照)をAのメモリ領域内に残したままにするか、もしくは、自分のメモリ領域へのファイルの転送を行う。これは、ファイルのシンボルをドラッグ及びドロップすることにより可能であり、例えば、ここでは、星を左から右へとドラッグすることにより可能である(矢印を参照)。システムLCは、直ちにハード・ドライブHD−AからユーザBによって指示されたメモリ領域(ここでは、ユーザBの端末(PDA(mobile Personal Digital Assistant))にあるハード・ドライブHD−B)への該当ファイルの転送を制御する。ファイル転送は、ピアツーピア転送P2Pの形式の、二点接続を通じて行われる。他の多くの応用が考えられる。システムLCは、特に、接続のための、可能性のある全ての通信技術を、任意のものにし、デスクトップ向けに最適化された簡易な操作性を通じ、上記通信技術を使い易いものにし、接続データが自動的に更新されるようにすることを特徴とする。
【0178】
二つの単一の接続先とそれらのコムボットを参照して説明した機能は、グループ・コムボットの形式の接続グループにも適用可能である。図23に既に示したように、これらのグループ・コムボットは、個々のコムボット及び/又はより小さなグループ・コムボットのどんな組み合わせにも対応している。
【図面の簡単な説明】
【0179】
【図1】本発明の原則を示した図。
【図2】本発明による通信提供エンティティの実施例を示した図。
【図3】本発明による通信提供エンティティの実施例を示した図。
【図4】本発明による通信提供エンティティの実施例を示した図。
【図5】本発明による通信提供手段の実施例を示した図。
【図6】本発明による通信提供手段の実施例を示した図。
【図7】本発明による通信提供手段の実施例を示した図。
【図8】本発明によるターゲット・エンティティの実施例を示した図。
【図9】本発明によるターゲット・エンティティの実施例を示した図。
【図10】本発明による環境の実施例を示した図。
【図11】本発明によるアドレス手段の実施例を示した図。
【図12】本発明による構築手段の実施例を示した図。
【図13】本発明による方法の、割り当てるステップの実施例を示した図。
【図14】本発明による通信提供手段の実施例を示した図。
【図15A】本発明による通信提供手段の実施例を含む、本発明によるグラフィック・ユーザ・インターフェースの実施例を示した図。
【図15B】本発明による通信提供手段の実施例を含む、本発明によるグラフィック・ユーザ・インターフェースの実施例を示した図。
【図16】本発明による制御手段の実施例を示した図。
【図17A】本発明による通信提供手段間で通信するための、本発明による方法の手順の実施例を示した図。
【図17B】本発明による通信提供手段間で通信するための、本発明による方法の手順の実施例を示した図。
【図17C】本発明による通信提供手段間で通信するための、本発明による方法の手順の実施例を示した図。
【図18】ドラッグ及びドロップ手順による通信開始のための、デスクトップ上の通信提供手段からの提供の実施例を示した図。
【図19a】本発明を実行するためのネットワーク構造を一般的に示した図。
【図19b】本発明を実行するためのネットワーク構造を一般的に示した図。
【図20】本発明の方法の好ましい実施例を実行するための、ネットワーク構造内での方法手順を示した図。
【図21】本発明による再生過程を実行するためのデスクトップ図及び方法手順を示した図。
【図22a】発明による方法が適合され、いわゆるコムボットによって接続がデスクトップに表示される、二地点の接点接続の形式での接点接続の再生を表示した図。
【図22b】更なる接点接続、特に、本発明による方法が適合され、いわゆるコムボットによって接続がデスクトップに表示される、マルチ地点の接点接続を表示した図。
【図23】いわゆるグループ・コムボットとしての、コムボットのグループ形成を表示した図。
【図24】コムボット及び/又はグループ・コムボットを統合する本発明による方法の手段による、接続を管理するためのシステム構成を表示する図。
【符号の説明】
【0180】
1,3 矢印
COM,COM1,COM2,COM3,COMn 通信提供手段
COE,COE1,COEn 通信提供エンティティ
N ネットワーク
TE ターゲット・エンティティ
ADR アドレス手段
BM 構築手段
CM 制御手段
SER 中央コンピュータ・システム
ADR’,ADR’’ アドレス手段ユニット
BM’,BM’’ 構築手段ユニット
CM’,CM’’ 制御手段ユニット
COE’,COE’’,COE’’’ 通信提供エンティティ要素
CE 着呼エンティティ
PC1,PC2 パーソナル・コンピュータ
ST1,ST2 固定電話
MT1,MT2 携帯電話
SMS1,SMS2 SMS可能装置
CN コンピュータ・ネットワーク
STN 固定電話ネットワーク
MTN 携帯電話ネットワーク
SMSN SMS可能ネットワーク
AF アドレス欄
CP 通信パラメータ欄
PF プロファイル欄
IF アイコン欄
MF 動作欄
TF 音声欄
VF 映像欄
BOT ボタリウム
CW 通信ウェブページ
COMA,COMB,COMB1,COMB2,COMBn コムボット
LC システム
201A,201B,201C,205A,205B,205C 矢印
DTA,DTB デスクトップ
TCW ウェブサイト
GRP グループ・コムボット
MEM−A メモリ領域
HD−A,HD−B ハード・ドライブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信者(COE)と受信者(TE)との間で接続を確立する方法において、
前記送信者(COE)によって接続パラメータ(CP)の定義をするステップと、
前記接続パラメータ(CP)の、通信ロボット(COM)への実装を行うステップと、
前記通信ロボット(COM)を、前記送信者(TE)に割り当てるステップと、
少なくともいくつかの前記通信ロボット(COM)を前記受信者(TE)へ提供するステップと、
前記送信者(COE)によって前記受信者(TE)に提供された前記通信ロボット(COM)の、少なくとも一部を制御する可能性を保持するステップとを備える。
【請求項2】
前記通信パラメータ(CP)に従って、前記通信ロボット(COM)によって前記受信者(TE)との接続を確立するための誘導(CO)を提供するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記送信者(COE)による、前記通信ロボット(COM)の少なくとも一部の制御は、前記通信パラメータ(CP)を修正することによって行われる、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記通信ロボット(COM)は、ソフトウェア・アプリケーションである、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記通信ロボット(COM)は、前記受信者(TE)に提供された後、準備完了状況になる、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記受信者(TE)の前記通信ロボット(COM)は、前記受信者(TE)によって制御されない方法で利用可能とされる、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記通信パラメータは、変更された接続パラメータを前記通信ロボット(COM)に実装することによって変更される、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記接続パラメータは、前記送信者(COE)によって変更される、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記通信ロボット(COM)は、前記送信者(COE)に割り当てられた制御手段によって制御される、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記通信ロボット(COM)は、更なる送信者(COE’)によって前記受信者に提供された、更なる通信ロボット(COM’)との接続を確立する、
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記通信ロボット(COM、COM’)は、両方が、前記受信者(TE)の専用ディレクトリに保存されているか、又は、前記受信者によって通信ロボットのグループに結び付けられていたら、お互いに接続を確立する、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記通信ロボット(COM、COM’)はお互いに接続し、
前記第一の通信ロボット(COM)は、前記更なる通信ロボット(COM’)に、少なくとも一つの接続パラメータ、及び/又は前記第一の送信者についての情報を提供し、及び/又は
前記更なる通信ロボット(COM’)は、前記第一の通信ロボット(COM)に、少なくとも一つの接続パラメータ、及び/又は前記更なる通信ロボットについての情報を提供する、
請求項10又は請求項11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記通信ロボット(COM、COM’)は、前記該当の接続確立、及び/又は、この接続確立の内容をそれらの対応する送信者(COE、COE’)に送信及び/又は表示する、
請求項10乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
接続システムにおいて、
接続パラメータの定義を制御するために形成された送信者(COE)、
ネットワークで通信するために形成された受信者(TE)、
前記受信者に割り当てられ、少なくとも一部が前記受信者に提供される通信ロボット(COM)、及び
前記送信者に割り当てられ、前記受信者(TE)に割り当てられた前記通信ロボット(COM)が、そこで前記送信者(COM)によって制御可能に形成された制御手段(CM)を備える。
【請求項15】
前記通信ロボット(COM)の前記接続パラメータは、前記制御手段を通じて変更可能である、
請求項14に記載の制御システム。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18】
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【図19a】
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【図19b】
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【図20】
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【図21】
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【図1】
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【図11】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図22a】
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【図22b】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2007−527662(P2007−527662A)
【公表日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550137(P2006−550137)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【国際出願番号】PCT/EP2005/000940
【国際公開番号】WO2005/074237
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(506261464)コンボッツ プロダクト ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.カーゲー (2)
【氏名又は名称原語表記】Combots Product GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Amalienbadstr. 41, 76227 Karlsruhe, DE
【Fターム(参考)】