説明

換気装置及び換気システム

【課題】省エネルギーで換気を行うことのできる、換気装置及び換気システムを提供する。
【解決手段】家屋の屋根上に配置された集熱箱と、前記集熱箱内に配置された熱放射板と、を具備し、前記集熱箱には、太陽光を前記集熱箱内に入射させる光入射面と、前記集熱箱の内部空間を外部と連通させる外部接続口と、前記内部空間を前記家屋内の部屋と連通させる第1接続口とが設けられており、前記熱放射板は、前記集熱箱内に入射した太陽光により、前記集熱箱内の空気に熱を与えるように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家屋内の部屋の換気を行う換気装置及び換気システムに関する。
【背景技術】
【0002】
家屋内に設けられた部屋は、常に新鮮な空気で満たされることが好ましい。このため、換気が行われる。
【0003】
家屋の換気に関する技術が、特許文献1(実開昭60ー173834号公報)に記載されている。特許文献1には、家屋の上部に設けられた換気口と連通する通路及び排気口を設け、棟換気体上部に設置した太陽電池により駆動するファンにより、換気が行われることが記載されている。
【0004】
特許文献1のように、ファンを用いて換気を行う場合、ファンを動かすために電力が消費される。エネルギー節約の観点から、換気に用いられるエネルギーは、節約されることが望まれる。
【0005】
【特許文献1】実開昭60−173834号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、省エネルギーで換気を行うことのできる、換気装置及び換気システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用する括弧付き符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであり、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0008】
本発明に係る換気装置は、家屋の屋根(1)上に配置された集熱箱(2)を具備する。集熱箱(2)には、太陽光を集熱箱(2)内に入射させる光入射面と、集熱箱(2)内に入射した太陽光により、集熱箱(2)内の空気に熱を与える熱放射板(21)と、集熱箱(2)の内部を外部と連通させる外部接続口(28)と、集熱箱(2)の内部を家屋内の部屋(5)と連通させる第1接続口(32)とが設けられている。熱放射板(21)は、集熱箱(2)内に入射した太陽光により、集熱箱(2)内の空気に熱を与えて膨張させるように配置されている。集熱箱(2)の空気が膨張することにより、家屋内の部屋から集熱箱(2)を介して外部へ流れる空気流が生成される。
この発明によれば、集熱箱(2)の内部は、太陽光により暖められる。その結果、集熱箱(2)内の空気は、膨張し、外部接続口(28)から外部へ流れる。集熱箱(2)から外部へ向かう空気の流れにより、第1接続口(32)を介して部屋(5)から集熱箱(2)内へ空気が導入される。すなわち、部屋(5)の空気は、集熱箱(2)を介して外部へ流れる。この際、空気の流れは自然に発生するので、換気にエネルギーを必要としない。すなわち、省エネルギーで部屋(5)を換気することができる。
【0009】
その光入射面は、ガラスにより形成されることが好ましい。ガラスは太陽光を効率よく透過させる。ガラスは、強度に関しても優れている。
【0010】
熱放射板(21)は、金属板であることが好ましい。金属板は、入射した太陽光を効率よく熱として放射する。
【0011】
熱放射板(21)は、集熱箱(3)内で鉛直方向に伸びるように配置されていることが好ましい。熱放射板(21)が鉛直方向に伸びていることにより、太陽光は大面積で熱放射板に照射される。その結果、集熱箱(2)内の空気を効率よく暖めることができる。
【0012】
上記の換気装置において、熱放射板(21)は、少なくとも2面により太陽光を受けるように、折り曲げられていることが好ましい。日本の場合、太陽は東から昇り、西に沈む。また、日中の太陽の位置は南側である。熱放射板(21)が折り曲げられていることにより、太陽の位置が変化しても、熱放射板(21)により太陽光を受けることができる。
【0013】
上記の換気装置において、屋根(1)上には、集熱箱(2)とは異なる位置に、太陽電池(3)が配置されているものとする。太陽電池(3)は、屋根(1)との間に隙間(9)が形成されるように配置されているものとする。隙間(9)は、一端で家の外部に連通し、他端で熱交換器(4)に接続されるように形成されているものとする。このとき、集熱箱(2)には、隙間(9)と集熱箱(2)の内部とを熱交換器(4)を介して連通させる第2接続口(31)が設けられていることが好ましい。
この発明によれば、集熱箱(2)が発生させる気流により、外気が隙間(9)に導入される。太陽電池(3)により、太陽光のうちの紫外線成分は発電に使用される。しかし、太陽光のうちの赤外線成分は太陽電池(3)により使用されず、熱に変換される。従って、太陽電池(3)の下部において、隙間(9)に取り込まれた空気は、熱せられる。熱せられた空気は、熱交換器4により、熱交換される。熱交換器4により、隙間(9)から送られた空気の熱量を、例えば給湯などに利用することができる。一方、熱交換器4により熱交換の行われた後の空気は、集熱箱(2)に送られ、集熱箱(2)から外部に排気される。このように、本発明によれば、集熱箱(2)が発生させる気流を利用し、太陽光により太陽電池(3)の下部で発生した熱を熱交換器4と交換させることができる。
【0014】
集熱箱(2)の内部は、熱放射板(21)により、第1室(25)と第2室(26)とに仕切られており、第1接続口(32)は第1室(25)に設けられ、第2接続口(31)は第2室(26)に設けられていることが好ましい。
【0015】
外部接続口(28)には、鳥及び雨水の浸入防止を図る為の網状体(10)が取り付けられていることが好ましい。
【0016】
上記の換気装置は、更に、集熱箱(2)の外部に取り付けられ、屋根(1)に沿った風が外部接続口(28)から集熱箱(2)内に導入されることを防止する、防風板(29)を具備することが好ましい。
【0017】
本発明に係る換気システムは、上記の換気装置と、家屋とを具備する。
【0018】
上記の換気システムにおいて、その家屋には、集熱箱(2)の内部を部屋(5)の床下に連通させる通気路(8)と、通気路(8)に介装され、集熱箱(2)からその床下へ向かう気流を発生させるファン(11)とが設けられていることが好ましい。
冬場には、部屋(5)を暖めることが望まれる。この発明によれば、集熱箱(2)内で暖められた空気を床下へ送ることができる。これにより、床下に熱を蓄えることができる。床下の熱が部屋(5)内に供給されれば、部屋(5)を暖めることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、動力を必要とせず、省エネルギーで換気を行うことのできる、換気装置及び換気システムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、説明する。図1は、本実施形態に係る換気システムを示す模式図である。この換気システムは、家屋と、ソーラーベンチレーションボックス2(以下、集熱箱)とを備えている。家屋内には、部屋5が設けられている。本実施形態に係る換気システムは、部屋5の換気を行う為のシステムである。
【0021】
換気システムの概略構成について説明する。
【0022】
集熱箱2は、家屋上に配置されている。具体的には、家屋の屋根1上にエアチャンバ34が設けられており、集熱箱2はそのエアチャンバ34上に配置されている。集熱箱2の底部は、底板23により形成されている。底板23の下部の一部には、断熱材24が配置されている。集熱箱2において、底部以外の側面は、太陽光が集熱箱2内に入射するように、ガラスにより形成されている。
【0023】
集熱箱2内には、熱放射板21が配置されている。熱放射板21は鉛直方向に延びており、集熱箱2内を第1室25と第2室26とに分割している。熱放射板21は、例えばアルミなどの金属板である。
【0024】
第1室25における集熱箱2の底部には、開口32(第1接続口)が設けられている。この開口32は、家屋に設けられた自然換気用ダクト6を介して、家屋内の部屋5に接続されている。また、第1室25には、第1室25が外部と連通するように、開口28(外部接続口28)が設けられている。
【0025】
本実施形態の換気システムは、上述のような構成により、概略以下のように動作する。中間期(春秋)や夏場の午前中には、集熱箱2に太陽光が入射する。集熱箱2内で、太陽光は、熱放射板21に照射される。熱放射板21は、太陽光の照射によるエネルギーを、熱として第1室25及び第2室26内に放射する。これにより、第1室25及び第2室26内では、空気の温度が上昇する。温度が上昇した空気は、膨張する。第1室25では、膨張した空気が開口28を介して外部に流れる。この空気の流れにより、第1室25には開口32から空気が導入される。すなわち、部屋5の空気が自然換気用ダクト6を介して第1室25内に取り込まれる。このようにして、部屋5内の空気は集熱箱2を介して外部へ流れ、部屋5の換気が行われる。部屋5の換気を行う為に、ファンなどの動力を必要とせず、省エネルギーで換気を行うことができる。
【0026】
集熱箱2の第2室26は、パッシブソーラーシステムなどに利用される室である。パッシブソーラーシステムは、太陽光を熱エネルギーに変換し、給湯などに利用するシステムである。パッシブソーラーシステムについて以下に説明する。
【0027】
本実施形態におけるパッシブソーラーシステムは、太陽電池3と、熱交換器4と、通気路8と、蓄熱材7とによって構成される。
【0028】
太陽電池3は、屋根1上において、集熱箱3と別の位置に配置される。太陽電池3は、屋根1上との間に隙間9が形成されるように配置されている。
【0029】
図2は、屋根1と太陽電池3との関係を示す斜視図である。太陽電池3は、屋根1のほぼ全面に配置されるが、図2においては、説明の便宜上、太陽電池3の一部が取り除かれた状態が示されている。図2に示されるように、隙間9は、エアチャンバ34に接続されている。この隙間9により、エアチャンバ34と外部とが連通している。また、隙間9には、隙間9を流れる空気が外部からエアチャンバ34へ向かうように、ガイド33が設けられている。
【0030】
再び図1を参照する。熱交換器4は、エアチャンバ34と集熱箱2との間に介装されている。熱交換器4は、屋根1上で太陽光によって発生した熱を、給湯などに利用する為に設けられている。
【0031】
集熱箱2の第2室26には、開口31(第2接続口)と、開口28とが設けられている。開口31は、第2室26の底面に設けられている。第2室26は、開口31を介して熱交換器4に接続されている。すなわち、第2室26は、熱交換器4を介して、隙間9と連通している。また、第2室26の開口28は、第1室25の開口28と同様に、第2室26を外部と連通させている。第2室26と熱交換器4との間には、補助的に気流を発生させる為の排気ファンが介装されている。
【0032】
通気路8は、家屋内に設けられている。通気路8は、一端で、弁を介してエアチャンバ34に接続されている。また、通気路8の他端は、床下に接続されている。
【0033】
蓄熱材7は、家屋の床下に敷き詰められている。
【0034】
上述した構成のパッシブソーラーシステムの動作について説明する。
【0035】
夏季には、エアチャンバ34と通気路8との間の弁が閉じられる。夏季には、第1室25と同様に、第2室26内においても空気が暖められ、膨張する。これにより、第2室26内の空気は、開口28を介して外部へ流れる。一方、開口31からは、第2室26内に空気が導入される。すなわち、外部から隙間9及び熱交換器4を介して第2室26に流れる空気流が生成される。太陽電池3に入射する太陽光のうち、赤外線成分は太陽電池3により利用されにくく、熱に変換されやすい。そのため、隙間9に導入された空気は、太陽電池3の下部で熱を受け取る。隙間9の空気は、熱交換器4に流れ、熱交換器4との間で熱交換される。これにより、太陽電池3の温度が過度に上昇してしまうことを防止される。また、熱交換器4が受け取った熱は、給湯などのエネルギーとして使用される。空気流の生成が不十分である場合には、第2室26と熱交換器4間に設けられた排気ファンが駆動され、空気流の不足分が補われる。
【0036】
このように、夏季には、集熱箱2が、パッシブソーラーシステムにおける空気流の駆動源として利用される。これにより、ファンなどを駆動するエネルギーを用いることなく、隙間9から集熱箱2を介して外部へ流れる空気流を生成することができる。その結果、省エネルギーで、太陽光により発生した熱を熱交換器4により利用することができる。
【0037】
尚、太陽電池3としては、吸収波長領域の異なる材料同士が積層された構造を有するタンデム型太陽電池を用いることが好ましい。タンデム型太陽電池は、高温時における発電効率に優れており、太陽電池3の温度が多少上昇したとしても、高効率で発電を続けることができる。
【0038】
上述のパッシブソーラーシステムにおいて、冬季には、エアチャンバ34と通気路8との間の弁が開かれる。そして、ファンにより、通気路8内をエアチャンバ34から床下側へと向かう気流が生成される。これにより、集熱箱2の第2室26内の空気が、エアチャンバ34及び通気路8を介して、床下へと送られる。既述のように、集熱箱2内では、太陽光により、空気が暖められる。従って、暖められた空気が床下に送られることになる。床下では、暖められた空気により、蓄熱材7が蓄熱される。蓄熱材7に蓄えられた熱は、部屋5に放射される。これにより、部屋5が暖められる。このように、本実施形態では、集熱箱2を利用して、暖房機能を実現することができる。
【0039】
続いて、集熱箱2の構成について詳細に説明する。
【0040】
図3は、集熱箱2の外観を示す側面図である。また、図4は、集熱箱2の外観を示す上面図である。図3に示されるように、集熱箱2は、底部と、胴部35と、天井部22とを備えている。胴部35には、水平方向に延びる防風板29が取り付けられている。
【0041】
底部は、既述のように、底板23により形成される(図1参照)。底板23の下部の一部には、更に、断熱材24が設けられる。底板23の構成材料としては、熱放射板21と同じく、アルミ板が好ましく用いられる。底板23は、熱放射板21と同じく、集熱箱2内に入射した太陽光により、集熱箱2内の空気に熱を与える。
【0042】
胴部35は、直方体状であり、底部から立ち上がるように配置されている。天井部22は、胴部35上に配置されており、四角錘形状である。胴部35及び天井部22は、網ガラスにより形成されている。その網ガラスは、フレーム27により固定される。天井部22と胴部35との接続面(天井部22の底面と胴部35の上面)には、網ガラスは設けられていない。すなわち、天井部22の内部空間と胴部35の内部空間とは連続している。また、天井部22の縁部分は、胴部35の上面の縁部分よりも広く形成されている。
【0043】
図5は、図4のAA’に沿った断面図である。また、図6は、胴部35と天井部22との接続部分を示す平面図である。
【0044】
図5及び図6に示されるように、外部接続口28は、天井部22における縁部分と胴部35の上面の縁部分との間に設けられている。外部接続口28は、下向きに設けられている。外部接続口28により、集熱箱2の内部は外部と連通する。集熱箱2の内部の空気は、温度が上昇して膨張したときに、外部接続口28を介して外部へ流れる。
【0045】
外部接続口28には、鳥や雨水の侵入防止を目的として、網状体10が嵌められている(図5参照)。
【0046】
集熱箱2内には熱放射板21が設けられている。熱放射板21は底部23から天井部22の上端にまで延びている。既述のように、この熱放射板21により、集熱箱2は、第1室25と第2室26とに仕切られている。熱放射板21は、少なくとも2面で太陽光を受けるように、折り曲げられている(図6参照)。太陽は、一日のうちで、時間と共にその位置が変化する。従って、集熱箱2に入射する太陽光の入射方向は、時間の経過と共に変化する。熱放射板21が折り曲げられていることにより、太陽光の入射方向がどの方向であっても、熱放射板21により太陽光を受けることができる。これにより、太陽の入射方向によらず、集熱箱2内の空気を暖めることができる。
【0047】
熱放射板21としては、太陽光を効率よく熱として放射する観点から、アルミ製の板を用いることが好ましい。また、黒色の板を用いることが好ましい。
【0048】
図6には、天井部22と胴部35の接続部分に加え、底部に設けられた開口31及び開口32も描かれている。図6に示されるように、開口32は、第1室25の底部に設けられている。第1室25の開口32は、二箇所に設けられている。すなわち、自然換気用ダクト(図1参照)は、二本に分岐しており、それぞれが開口32に接続されている。
開口31は第2室26の底部に設けられている。
【0049】
防風板29は、外部から集熱箱2内へ風が入ることを防ぐために設けられている。集熱箱2は、屋根上に設けられているので、屋根に沿った風が下方から集熱箱2に吹き上げることがある。外部接続口28は下向きに設けられているので、風が集熱箱2に逆流することが考えられる。本実施形態では、防風板29により、集熱箱2内に空気が逆流することが防止される。
【0050】
以上説明したように、本実施形態によれば、集熱箱2により部屋5が換気される。この際、空気流は自然に生成され、ファンなどを用いる必要がない。従って、換気に要するエネルギーを低減することができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、集熱箱2がパッシブソーラーシステムにおける空気流の駆動源として利用することができる。パッシブソーラーシステムにおいて、自然に風を流すことができるので、太陽光によって生じた熱を省エネルギーで熱交換器4と交換することができる。
【0052】
また、本実施形態によれば、集熱箱2内で暖められた空気を床下に送ることにより、冬場の暖房機能を実現することができる。
【0053】
尚、本実施形態では、集熱箱2として、天井部22が四角錘状である場合について説明した。しかし、集熱箱2の外形は太陽光が内部へ入射するような構成であればよく、上述した例に限定されない。例えば、天井部22が半球状に形成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】換気システムを示す模式図である。
【図2】太陽電池の配置を示す斜視図である。
【図3】集熱箱を示す側面図である。
【図4】集熱箱を示す上面図である。
【図5】集熱箱の断面図である。
【図6】天井部と胴部との接続部分を示す平面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 屋根
2 ソーラーベンチレーションボックス
3 太陽電池
4 熱交換器
5 部屋
6 換気用ダクト
7 蓄熱材
8 通気路
9 隙間
10 網状体
11 ファン
21 仕切り板
22 天井部
23 底板
24 断熱材
25 第1室
26 第2室
27 フレーム
28 外部接続口
29 防風板
31 接続口(パッシブソーラー用)
32 接続口(換気用)
33 ガイド
34 エアチャンバ
35 側部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家屋の屋根上に配置された集熱箱と、
前記集熱箱内に配置された熱放射板と、
を具備し、
前記集熱箱には、
太陽光を前記集熱箱内に入射させる光入射面と、
前記集熱箱の内部空間を外部と連通させる外部接続口と、
前記内部空間を前記家屋内の部屋と連通させる第1接続口とが設けられており、
前記熱放射板は、前記集熱箱内に入射した太陽光により、前記集熱箱内の空気に熱を与えて膨張させるように配置され、
前記集熱箱の空気が膨張することにより、前記家屋内の部屋から前記集熱箱を介して外部へ流れる空気流が生成される
換気装置。
【請求項2】
請求項1に記載された換気装置であって、
前記光入射面は、ガラスにより形成される
換気装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された換気装置であって、
前記熱放射板は、金属板である
換気装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載された換気装置であって、
前記熱放射板は、前記集熱箱内で鉛直方向に伸びるように配置されている
換気装置。
【請求項5】
請求項4に記載された換気装置であって、
更に、
前記熱放射板は、少なくとも2面で太陽光を受けるように、折り曲げられている
換気装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載された換気装置であって、
前記屋根上には、前記集熱箱とは異なる位置に、太陽電池が配置されており、
前記太陽電池は、前記屋根との間に隙間が形成されるように配置され、
前記隙間は、一端で前記家屋の外部に連通し、他端で熱交換器に接続されるように形成され、
前記集熱箱には、前記隙間と前記集熱箱の内部とを前記熱交換器を介して連通させる第2接続口が設けられている
換気装置。
【請求項7】
請求項6に記載された換気装置であって、
前記集熱箱の内部空間は、前記熱放射板により、第1室と第2室とに仕切られており、
前記第1接続口は、前記第1室に設けられ、
前記第2接続口は、前記第2室に設けられている
換気装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載された換気装置であって、
前記外部接続口には、網状体が取り付けられている
換気装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載された換気装置であって、
更に、
前記集熱箱の外部に取り付けられ、前記屋根に沿った風が前記外部接続口から前記集熱箱内に導入されることを防止する、防風板
を具備する
換気装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載された換気装置と、
前記家屋と、
を具備する
換気システム。
【請求項11】
請求項10に記載された換気システムであって、
前記家屋には、前記集熱箱の内部を前記部屋の床下に連通させる通気路と、前記通気路に介装され、前記集熱箱から前記床下へ向かう気流を発生させるファンとが設けられている
換気システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−7990(P2010−7990A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−169511(P2008−169511)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【出願人】(000157164)菱重エステート株式会社 (10)
【出願人】(399015986)オーエム計画株式会社 (7)
【Fターム(参考)】