説明

揺動型回転滑カム開錠システム

【課題】ストッパ−を挟むようにして持ち上げる方法では持ち上げるテコが曲がったり引っ掛かったりして捕獲オリの開錠機能が充分発揮できずテコの取り付け溶接等も歪の発生で精密加工を必要していた。
【解決手段】テコに替えて滑カムの回転でストッパ−をせり上げる方法であるためクランクを開放するためア−ムとストッパ−の連携がスム−スになり精密加工が不要になることでコスト削減も出来捕獲オリを斜面に設置した時ア−ムの開錠に必要な遥動振幅を調整できる利点もできた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、害獣捕獲オリのトビラを落下さすための装置でスプリングの力で引き付けたクランクを停止さすストッパ−を回転体に取り付けた滑カムで跳ね上げ、スプリングで緊張するクランクを開放してトビラを落下さす開錠システムに関するものである。尚ストッパ−やクランク、ピンやトビラが落下する事等は出願番合(特願2010-279617)と同一である。
【背景技術】
【0002】
今までに製品化したもので回転体に直角に取り付けたテコがストッパ−を跳ね上げる方式の装置ではストッパ−回転軸を中心にして左右に延びるストッパ−を軸中心左右の上下から挟むようにテコを伸ばし回転体から垂下に伸びるア−ムを獲物が前後方向に移動さす時の正逆方向の回転でストッパ−を上方向に跳ね上げてクランクを開放していたがストッパ−の回転軸から左右の距離をストッパ−可動角度の関係から大きく出来ず回転体から伸びるテコも長くする必要から獲物の暴れる力でア−ムの回転が90度近くまで振られるとテコが曲がり引っ掛かるなどして装置の機能を発揮できない事態があった。
テコの位置決めと角度はテコが長いので溶接による歪の発生等で精密が要求されるため製造コストがかさむ等の問題があった。
【0003】
この改善策として左右に大きく下向きに曲面したカムを左右対称にしてその表面を滑らかに作りストッパ−に調整ボルトを左右対称になるようにしてボルト先端が滑カムの回転とともに滑りながらストッパ−が競り上がるようにする。この結果滑カムの正逆回転でいずれの場合もストッパ−を上方向へ突き上げることが可能で回転が90度になってもカムはストッパ−の下側にあり曲がりや引っ掛かかりはない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、アームが大きく動くときテコが曲げられたり引っかかったりし製造時にテコの溶接角度を精密にする必要に迫られていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、左右がR状の滑カムを回転体に取り付け、ストッパ−下に出た調整ネジを滑カムの回転でせり上げる方式であるのでアームが大きく振れて滑カムが90度近く回転しても障害が無い。ストッパ−が調整ネジで調整されることから滑カムの回転軸への取り付けも精密さを必要としないので製造コストが引き下げられるとともにオリを傾斜地設置でア−ムの振幅の調整が出来ることからア−ムとストッパ−の連携がスム−ズで害獣捕獲オリの開錠が確実になることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の遥動型滑カム開錠システムではスプリングで引き付けたクランクを停止さしているストッパ−を両端にRをつけた滑カムが回転しながらストッパ−を押し上げるため曲がりや引っ掛かりなどのトラブルが発生せずクランクの緊張解除がスム-ズでありボルトでストッパ−と滑カムの間隙調整ができるので製造時にさほどの精密さが要求されないことからコスト低減ができる等の利点がある。調整ボルトを設けたことにより捕獲オリの設置が傾斜してもアームの垂下位置がオリ中央に来ない場合でもアームの振幅を均等に調整出来ることから害獣捕獲オリの開錠システムとして完成提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は捕獲オリの遥動型回転滑カム開錠システム全体の実施方法を示した説明図である。(実施例1)
【図2】図2はストッパ−の停止状態の実施方法を示した説明図である。(実施例2)
【図3】図3はストッパ−がせり上げられた状態の実施方法を示した説明図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0008】
獲物が図3に示すように仕掛け糸8またはエサ棒9に接触してアーム7を前後方向に動かした時滑カム4も回転してストッパ−3の調整ボルト10が滑カムの表面を滑りながらせり上がりストッパ−3が持ち上げられスプリング5で引き付けたクランク6が開放されトビラを載せたピン11が引き抜かれトビラが落下する開錠装置である。
捕獲オリを斜面に設置した場合アームの下端はオリ中央よりずれるため開錠に必要な振幅の距離が偏るきらいがあったが調整ボルトで振幅を均一に出来るためア−ム7とストッパ−3の連携作動がスム−ズな開錠装置が完成した。
【実施例1】
【0009】
図1は、本発明装置の1実施例の鳥瞰図であって滑カムの回転でストッパ−が持ち上げられクランクを開放してトビラが落下する直前である。
【実施例2】
【0010】
図2の実施例は、アーム、滑カムが静止状態をしめす断面図である。
【実施例3】
【0011】
図3は本発明装置の3実施例でア−ムが獲物に動かされストッパ−が持ち上げられた断面図である。
【産業上の利用可能性】
【0012】
アームを前後に動かして開錠する捕獲オリ仕掛けで滑カムとストッパ−の連携がスム−ズであり製作コストの低減とオリを斜面に設置した時ア−ムの振幅調整が出来ることから開錠を確実にするシステムとして完成度の高い害獣捕獲オリの開錠システムを提供できる。
【符号の説明】
【0013】
1 回転体
2 ストッパ−回転軸
3 ストッパ−
4 滑カム
5 スプリング
6 クランク
7 アーム
8 仕掛け糸
9 エサ棒
10 調製ネジ
11 ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アーム遥動の回転体に同調する滑カムでストッパ−をせり上げる捕獲オリ開錠装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−130276(P2012−130276A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284388(P2010−284388)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(591237168)
【Fターム(参考)】