説明

搬送チェーン

【課題】
搬送面が傾斜搬送状態や滑り易くなった搭載状態であっても搬送物品に対して部品点数を増加させることなく充分な吸着保持力を発揮して搬送物品を確実かつ安定して搬送し、チェーン戻り側で充分なタルミを確保した円滑な駆動搬送を実現し、磁力発生モジュールのガタツキ騒音や摺接摩耗がなく磁石保守メンテナンス作業も簡便な搬送チェーンを提供すること。
【解決手段】
合成樹脂製のリンクモジュール110のリンク側面110bから延出する連結ピン120を介して付設された合成樹脂製の磁力発生モジュール130が、リンクモジュール110の搬送物品Wを搭載する搬送面110aと面一状態で並列配置されているとともに搬送物品Wを吸着保持する磁石140を保有している搬送チェーン100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送物品を搭載して搬送する搬送チェーンに関するものであって、特に、搬送面が傾斜搬送状態や滑り易くなった搭載状態であっても搬送物品を搭載して搬送することが可能な搬送チェーンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の搬送チェーンとして、図8に示すように、搬送物品Wを搭載する搬送面510aとこの搬送面510aの前後にそれぞれ突設されたヒンジ部512とを備えた合成樹脂製のリンクモジュール510をヒンジ部512に形成されたピン挿入孔514に挿通する連結ピン520でチェーン長手方向に多数連結するとともに駆動側スプロケットS1と従動側スプロケットS2との間で掛け回して飲料用ボトル、ドリンク用缶などの搬送物品Wを搬送するコンベヤベルト500が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来の搬送チェーンとして、搬送物品を吸着保持しながら搬送するために、薄肉の強磁性ヨークに固着した永久磁石の表面をエポキシ樹脂などで被覆してなる多数の吸着用磁石ユニットをチェーン基体部の外周側に一定間隔で配置して磁気吸着可能な荷物などを落下させることなく搬送する磁石付きチェーンが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、従来の搬送チェーンとして、両側のヨークに装着された磁石をチェーン長手方向に沿って取り付けて鉄製のドリンク缶等磁性材料より成る筺体を搬送する磁石式チェーンコンベヤが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−262600号公報(第6欄、図1)
【特許文献2】特開平9−275011号公報(第8頁、図8)
【特許文献3】特開平8−310384号公報(第3欄、図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のようなコンベヤベルト500は、搬送面510aに搬送物品Wを搭載するリンクモジュール510が自己潤滑性を発揮する合成樹脂製で成形されているため、図9に示すように、傾斜搬送状態で搬送物品Wに作用する斜面方向の分力が摩擦力を上回っている場合、あるいは、石鹸水、潤滑油などの滑り易い液体がリンクモジュール510に付着してリンクモジュールの搬送面510aが過剰に滑り易くなっている場合、搬送物品Wが搬送面510a上で搬送衝撃などにより不意に転倒したり滑落したりして確実に搬送することができないという問題があった。
【0007】
また、従来のような磁石付きチェーンは、多数の吸着用磁石ユニットをチェーン基体部の外周面上に配置しているため、所謂、「バックベンド半径」と称する搬送面側と逆方向に曲がる半径が大きくなり、その結果として、図9に示すようなチェーン戻り側においてチェーン伸びを吸収するアイドローラなどの中間ローラを用いてもタルミを十分に確保することができず、チェーン伸びを解消するための保守メンテナンスの負担頻度が増大し、そのまま放置すると、駆動スプロケットに磁石付きチェーンが噛み込んでチェーン切断に至るという問題があった。
しかも、従来のような磁石付きチェーンは、エポキシ樹脂などを高温で溶解して強磁性ヨークに固着された永久磁石の表面を被覆しているため、永久磁石が高温の樹脂温度に晒されて永久磁石の磁力が低下して十分な吸着保持力を発揮することができず、また、吸着用磁石ユニットが永久磁石を薄肉の強磁性ヨークに接着剤により固着しているため、長期使用時に永久磁石と強磁性ヨークとの接着が剥離して永久磁石が欠損し、搬送物品を安定して吸着保持することができないという問題があった。
【0008】
さらに、従来のような磁石式チェーンコンベヤは、両側のヨークに装着された磁石が露出しているため、磁石が搬送衝撃などにより損傷して搬送物品を安定して吸着保持することができなくなったり、磁石の破片が搬送領域に飛散して搬送作業上の多くの不具合を生じるという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、搬送面が傾斜搬送状態や滑り易くなった搭載状態であっても搬送物品に対して部品点数を増加させることなく充分な吸着保持力を発揮して搬送物品を確実かつ安定して搬送するとともにチェーン戻り側で充分なタルミを確保した円滑な駆動搬送を実現し、しかも、磁力発生モジュールのガタツキ騒音や摺接摩耗がなく磁石保守メンテナンス作業も簡便な搬送チェーンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る本発明は、搬送物品を搭載する搬送面とこの搬送面の前後にそれぞれ突設されたヒンジ部とを備えた合成樹脂製のリンクモジュールをヒンジ部に形成されたピン挿入孔に挿通する連結ピンを用いてチェーン長手方向に多数連結してなる搬送チェーンにおいて、前記リンクモジュールのリンク側面から延出する連結ピンを介して付設された合成樹脂製の磁力発生モジュールが、前記リンクモジュールの搬送面と面一状態で並列配置されているとともに前記搬送物品を吸着保持する磁石を保有していることにより、前述した課題を解決したものである。
【0011】
請求項2に係る本発明は、請求項1記載の構成に加えて、前記磁石が、前記磁力発生モジュールの搬送面に向けて吸着保持力を発揮する位置に設けられていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0012】
請求項3に係る本発明は、請求項1または請求項2記載の構成に加えて、前記リンクモジュールのヒンジ部が、前記リンクモジュールのチェーン長手方向に隣接するリンクモジュールのヒンジ部と連結ピンを介して相互に連結されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0013】
請求項4に係る本発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の構成に加えて、前記磁力発生モジュールが、前記リンクモジュールのリンク側面に向けて開口して磁石を格納する磁石格納用盲穴を備えていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0014】
請求項5に係る本発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の構成に加えて、前記連結ピンが、前記リンクモジュールに突設されたヒンジ部のヒンジ側面と係止協働してチェーン幅方向に位置決め抜け止めする突起部を備えていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0015】
請求項6に係る本発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の構成に加えて、前記磁力発生モジュールが、前記リンクモジュールのピン挿入孔に連結ピンを介して連通するチェーン長手方向に配置した前後一対のピン係着孔を備えていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0016】
請求項7に係る本発明は、請求項6に記載の構成に加えて、前記連結ピンが、前記磁力発生モジュールのピン係着孔に嵌合するフランジ状係着部を備えていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0017】
請求項8に係る本発明は、請求項7に記載の構成に加えて、前記磁力発生モジュールのピン係着孔が、前記磁力発生モジュールの外側面に向けて開口して連結ピンのフランジ状係着部を挿通する大径孔部と前記磁力発生モジュールの内側面に向けて開口して連結ピンのフランジ状係着部を係止する小径孔部とから構成されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0018】
請求項9に係る本発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の構成に加えて、前記磁力発生モジュールが、前記リンクモジュールのリンク側面と対向して漸次離反する前後一対のテーパー状切り欠き部を備えていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の搬送チェーンによれば、搬送物品を搭載する搬送面とこの搬送面の前後にそれぞれ突設されたヒンジ部とを備えた合成樹脂製のリンクモジュールをヒンジ部に形成されたピン挿入孔に挿通する連結ピンを用いてチェーン長手方向に多数連結してなることにより、搬送物品を搬送面に搭載した状態で水平搬送することができるばかりでなく、本発明に特有の装置構成によって以下のような効果を奏することができる。
【0020】
すなわち、請求項1に係る搬送チェーンによれば、リンクモジュールのリンク側面から延出する連結ピンを介して付設された合成樹脂製の磁力発生モジュールが合成樹脂製のリンクモジュールの搬送面と面一状態で並列配置されているとともに搬送物品を吸着保持する磁石を保有していることにより、リンクモジュールの搬送面が磁力発生モジュールの付設領域まで面一状態で拡幅されるため、搬送物品をチェーン幅方向の側端において確実に保持して搬送することができ、また、磁力発生モジュールの磁石が搬送物品を吸着保持するため、たとえば、傾斜搬送状態で搬送物品に作用する斜面方向の分力が摩擦力を上回っている場合、あるいは、石鹸水、潤滑油などの滑り易い液体がリンクモジュールに付着してリンクモジュールの搬送面が過剰に滑り易くなっている場合であっても、搬送物品を搬送面でスリップさせず確実かつ安定して搬送することができる。
【0021】
請求項2に係る搬送チェーンによれば、請求項1記載の搬送チェーンが奏する効果に加えて、磁石が磁力発生モジュールの搬送面に向けて吸着保持力を発揮する位置に設けられていることにより、磁石の磁力が搬送物品に対して最大限に指向して吸着保持力を発揮するため、磁力発生モジュールの搬送面で搬送物品を確実に保持することができる。
【0022】
請求項3に係る搬送チェーンによれば、請求項1または請求項2記載の搬送チェーンが奏する効果に加えて、リンクモジュールのヒンジ部がリンクモジュールのチェーン長手方向に隣接するリンクモジュールのヒンジ部と連結ピンを介して相互に連結されていることにより、隣接するリンクモジュール同士のヒンジ領域においてもチェーン長手方向に連続した搬送面が形成されているため、搬送区間内では搬送物品の安定した搭載状態を確保するとともに搬入搬出位置では搬送面に対する搬送物品の円滑な移載を達成し、また、隣接するリンクモジュール同士のヒンジ領域が、「バックベンド半径」と称する搬送面側と逆方向に曲がる半径を小さくするため、チェーン戻り側においてチェーン伸びを吸収するアイドラローラなどの中間ローラを用いてタルミを十分に確保した円滑な駆動搬送を実現することができる。
【0023】
請求項4に係る搬送チェーンによれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の搬送チェーンが奏する効果に加えて、磁力発生モジュールがリンクモジュールのリンク側面に向けて開口して磁石を格納する磁石格納用盲穴を備えていることにより、磁石格納用盲穴に格納された磁石がリンクモジュールのリンク側面で封じ込められるため、磁石が搬送物品、周辺機器などとの接触による不用意な破損から保護され、しかも、磁石を格納する際に、磁石を加熱することなく磁石を封入されるため、従来の磁石付きチェーンで生じがちな磁石の熱消磁を防止して充分な吸着保持力を確保することができる。
【0024】
請求項5に係る搬送チェーンによれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の搬送チェーンが奏する効果に加えて、連結ピンがリンクモジュールに突設されたヒンジ部のヒンジ側面と係止協働してチェーン幅方向に位置決め抜け止めする突起部を備えていることにより、連結ピンの突起部がリンクモジュールのヒンジ側面に係止されて連結ピンがリンクモジュールに確実に位置決め固定されるため、連結ピンの不用意な脱落を防止することができる。
【0025】
請求項6に係る搬送チェーンによれば、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の搬送チェーンが奏する効果に加えて、磁力発生モジュールがリンクモジュールのピン挿入孔に連結ピンを介して連通するチェーン長手方向に配置した前後一対のピン係着孔を備えていることにより、連結ピンを従前のものより長く形成するとともに磁力発生モジュールに前後一対のピン係着孔を形成するだけでリンクモジュールに組み付けられるため、従前のリンクモジュール形態を変更せずに活用して新たに部品点数を増加させる必要もなく、しかも、磁石保守メンテナンス作業時における磁力発生モジュールの着脱を簡便に達成することができる。
【0026】
請求項7に係る搬送チェーンによれば、請求項6に記載の搬送チェーンが奏する効果に加えて、連結ピンが磁力発生モジュールのピン係着孔に嵌合するフランジ状係着部を備えていることにより、このフランジ状係着部が連結ピンをリンクモジュールへ挿通する際にフランジ形状係着部に作用する面圧を低下させて押圧力を高めるため、連結ピンの挿通動作を簡便に達成することができる。
【0027】
請求項8に係る搬送チェーンによれば、請求項7に記載の搬送チェーンが奏する効果に加えて、磁力発生モジュールのピン係着孔が磁力発生モジュールの外側面に向けて開口して連結ピンのフランジ状係着部を挿通する大径孔部と磁力発生モジュールの内側面に向けて開口して連結ピンのフランジ状係着部を係止する小径孔部とから構成されていることにより、連結ピンのフランジ状係着部がピン係着孔の小径孔部に対して位置決め係止されるとともに磁力発生モジュールがリンクモジュールのリンク端面と連結ピンのフランジ状係着部との間で挟持されるため、磁力発生モジュールに生じがちな連結ピンのピン長手方向のガタツキ騒音を防止することができる。
【0028】
請求項9に係る搬送チェーンによれば、請求項1乃至請求項8のいずれか記載の搬送チェーンが奏する効果に加えて、磁力発生モジュールがリンクモジュールのリンク側面と対向して漸次離反する前後一対のテーパー状切り欠き部を備えていることにより、このテーパ状切り欠き部が磁力発生モジュールとリンクモジュールとの間に隙間を確保するため、磁力発生モジュールとリンクモジュールとが摺接摩耗することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施例である搬送チェーンの使用態様を模式的に示した図。
【図2】図1に示すA部分の拡大図。
【図3】図2に示す搬送チェーンの組み立て分解図。
【図4】図2に示す搬送チェーンの正面図。
【図5】図4に示す搬送チェーンのB−B断面図。
【図6】図2に示す搬送チェーンの平面図。
【図7】図1に示す搬送チェーンの動作説明図。
【図8】従来のコンベヤベルトの使用態様図およびその一部拡大図。
【図9】図8に示すコンベヤベルトの動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、搬送物品を搭載する搬送面とこの搬送面の前後にそれぞれ突設されたヒンジ部とを備えた合成樹脂製のリンクモジュールをヒンジ部に形成されたピン挿入孔に挿通する連結ピンを用いてチェーン長手方向に多数連結してなる搬送チェーンにおいて、リンクモジュールのリンク側面から延出する連結ピンを介して付設された合成樹脂製の磁力発生モジュールがリンクモジュールの搬送面と面一状態で並列配置されているとともに搬送物品を吸着保持する磁石を保有し、搬送面が傾斜搬送状態や滑り易くなった搭載状態であっても搬送物品に対して部品点数を増加させることなく充分な吸着保持力を発揮して搬送物品を確実かつ安定して搬送するとともにチェーン戻り側で充分なタルミを確保した円滑な駆動搬送を実現し、しかも、磁力発生モジュールのガタツキ騒音や摺接摩耗がなく磁石保守メンテナンス作業も簡便なものであれば、その具体的な実施の形態は、如何なるものであっても何ら構わない。
【0031】
たとえば、本発明の搬送チェーンにおけるリンクモジュールおよび磁力発生モジュールの具体的な材質としては、機械的性質や成形精度の良い合成樹脂であれば如何なるものであっても良く、たとえば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などのいずれであっても用いることができる。
【0032】
そして、前述したリンクモジュールの具体的な形状については、搬送物品を搭載する搬送面とこの搬送面の前後にそれぞれ突設するヒンジ部とを備えてこのヒンジ部に形成したピン挿入孔に連結ピンを挿通させてチェーン長手方向に多数連結するとともに、リンク側面から延出する連結ピンにより磁力発生モジュールを搬送面と面一状態で並列配置して付設する形状であれば如何なるものであっても良く、たとえば、リンクモジュールのヒンジ部がリンクモジュールのチェーン長手方向に隣接するリンクモジュールのヒンジ部と連結ピンを介して相互に回動自在に連結される形状を呈している場合には、隣接するリンクモジュール同士のヒンジ領域においてもチェーン長手方向に連続した搬送面が形成され、また、隣接するリンクモジュール同士のヒンジ領域が、「バックベンド半径」と称する搬送面側と逆方向に曲がる半径を小さくすることができる。
【0033】
また、磁力発生モジュールの具体的な形状については、リンクモジュールのリンク側面に向けて開口して磁石を格納する磁石格納用盲穴を備えているとともにリンクモジュールのピン挿入孔に連結ピンを介して連通するチェーン長手方向に配置した前後一対のピン係着孔を備えていれば良く、磁石の磁力が搬送物品に対して最大限に指向して吸着保持力を発揮し、連結ピンを従前のものより長く形成するとともに磁力発生モジュールに前後一対のピン係着孔を形成するだけでリンクモジュールに簡便に組み付けられる。
【0034】
さらに、この磁力発生モジュールに形成するピン係着孔の具体的な孔形状については、磁力発生モジュールの外側面に向けて開口して連結ピンのフランジ状係着部を挿通する大径孔部と磁力発生モジュールの内側面に向けて開口して連結ピンのフランジ状係着部を係止する小径孔部とから構成されていれば良く、この場合には、連結ピンのフランジ状係着部がピン係着孔の小径孔部に対して位置決め係止されるとともに磁力発生モジュールがリンクモジュールのリンク端面と連結ピンのフランジ状係着部との間で挟持されるので、より好ましい。
【0035】
加えて、前述した磁力発生モジュールの具体的な側面形状については、リンクモジュールのリンク側面と対向して漸次離反する前後一対のテーパー状切り欠き部を形成することが望ましく、このテーパ状切り欠き部が磁力発生モジュールとリンクモジュールとの間に隙間を確保して磁力発生モジュールとリンクモジュールとの摺接摩耗を防止するが、更に、リンクモジュールのリンク側面にも磁力発生モジュールと対向して漸次離反する前後一対のテーパー状切り欠き部を形成した場合には、磁力発生モジュールとリンクモジュールとの間に隙間を充分に確保して摺接摩耗を完全に回避することができるが、リンクモジュールまたは磁力発生モジュールのいずれかに設けられていても何ら構わない。
【0036】
また、前述した磁力発生モジュールのリンクモジュールに対する具体的な配置形態については、リンクモジュールのリンク側面から延出する連結ピンによりリンクモジュールの搬送面と面一状態で並列配置する形態であれば良く、リンクモジュールの一方のリンク側面に並列配置する形態、若しくは、両方のリンク側面に並列配置する形態のいずれであっても何ら差し支えない。
さらに、磁力発生モジュールのチェーン長手方向における具体的な配置形態については、1つの磁力発生モジュールがチェーン長手方向に隣接する2つのリンクモジュール同士の相互に跨がって並列配置されていれば良く、その配置頻度についても、順次配置されるか、若しくは、間欠的に配置されていれば良く、これらの配置形態は、搬送物品の大小、搬送形態、必要とされる磁気吸着力などによって適宜選択するのが望ましい。
【0037】
そして、本発明の搬送チェーンに用いる磁石の具体的な材質については、搬送物品の吸着保持に必要な磁力を確保できる永久磁石であれば、希土類磁石、フェライト磁石などのいずれであっても良く、残留磁束密度および保持力が高く温度変化に弱いネオジム磁石であっても採用可能であり、また、磁石の大きさおよび形状は、磁力発生モジュールの磁石格納用盲穴に格納可能であれば、角型、円筒型などの如何なるものであっても構わない。
【0038】
また、本発明の搬送チェーンに用いる連結ピンの具体的な材質については、鋼材、アルミ材、合成樹脂材のいずれであっても良い。
【0039】
さらに、本発明の搬送チェーンの具体的な使用形態については、搬送物品を水平搬送する搬送ラインばかりでなく、水平搬送する搬送ラインを含んで傾斜搬送する搬送ラインでも用いることが可能であり、このような搬送ラインのライン幅方向に左右対称にそれぞれ並列配置した使用形態、リンクモジュールの左右に形成されたリンク側面からそれぞれ延出する連結ピンにより磁力発生モジュールを搬送面と面一状態で左右対称に並列配置した使用形態、あるいは、これらの使用形態の組み合わせてあっても良く、特に、本発明の搬送チェーンを並列配置した使用形態では、チェーン幅方向に長い長尺物の搬送物品であっても確実に搬送することができる。
【0040】
なお、本発明の搬送チェーンに適用し得る搬送物品については、搭載し得る形状、寸法などの形態であれば如何なる搬送物品であっても差し支えないが、搬送面が傾斜搬送状態や滑り易くなった搭載状態であっても搬送させるためには、磁気吸着可能な搬送物品か、あるいは、磁気吸着可能な搬送容器に収容した搬送物品であること言うまでもない。
【実施例】
【0041】
以下に、本発明の一実施例である搬送チェーン100を図1乃至図7に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施例である搬送チェーンの使用態様を模式的に示した図であり、図2は、図1に示すA部分の拡大図であり、図3は、図2に示す搬送チェーンの組み立て分解図であり、図4は、図2に示す搬送チェーンの正面図であり、図5は、図4に示す搬送チェーンのB−B断面図であり、図6は、図2に示す搬送チェーンの平面図であり、図7は、図1に示す搬送チェーンの動作説明図である。
【0042】
まず、本発明の一実施例である搬送チェーン100は、図1に示すように、搬送ラインのライン幅方向で搬送ラインの両側に左右対称となるようにそれぞれ並列配置されて、搬送物品、特に、搬送ライン幅方向に長い長尺物からなる搬送物品Wを少なくとも傾斜搬送するものである。
【0043】
すなわち、搬送ラインの両側にそれぞれ設けられた本実施例の搬送チェーン100は、図2乃至図7に示すように、搬送物品Wを搭載する搬送面110aとこの搬送面110aの前後にそれぞれ突設されたヒンジ部112とを備えたリンクモジュール110をヒンジ部112に形成されたピン挿入孔114に挿通する連結ピン120を用いてチェーン長手方向に無端状に多数連結され、前述したリンクモジュール110のリンク側面110bから延出する連結ピン120を介して付設された磁力発生モジュール130を備え、この磁力発生モジュール130が、リンクモジュール110の搬送面110aと面一状態で並列配置されているとともに搬送物品Wを吸着保持する磁石140を有している。
これにより、リンクモジュール110の搬送面110aが磁力発生モジュール130の付設領域まで面一状態で拡幅されて、磁石140の磁力が搬送物品Wに対して吸着保持力を発揮している。
【0044】
そして、前述したリンクモジュール110の搬送面110aの前方4カ所に突出したヒンジ部、すなわち、前方ヒンジ部112aは、リンクモジュール110のチェーン長手方向に隣接するリンクモジュール110の搬送面110aの後方3カ所に突出したヒンジ部、すなわち、後方ヒンジ部112bとオフセット状態で対向して指組状に連結ピン120を介して相互に連結されている。
これにより、隣接するリンクモジュール110、110同士のヒンジ領域においてもチェーン長手方向に連続した搬送面110aが形成され、搬送区間内で搬送物品Wの安定した搭載状態を確保するとともに搬入搬出位置で搬送面110aに対する搬送物品Wの円滑な移載を達成し、また、隣接するリンクモジュール110、110同士のヒンジ領域が、「バックベンド半径」と称する搬送面110a側と逆方向に曲がる半径を小さくするため、チェーン戻り側においてチェーン伸びを吸収するためのアイドラローラなどの中間ローラRを用いてタルミを十分に確保した円滑な駆動搬送を実現している。
なお、本実施例では、前方に4カ所の前方ヒンジ部112aと後方に3カ所の後方ヒンジ部112bを備えたリンクモジュール110を使用したが、前方ヒンジ部と後方ヒンジ部とをオフセット状態で対向させて指組状に連結ピンを介して相互に連結させることができるリンクモジュールであれば良く、例えば、前方に2カ所の前方ヒンジ部と後方に1カ所の後方ヒンジ部を備えたリンクモジュールであっても良い。
【0045】
さらに、リンクモジュール110の前方ヒンジ部112aに形成される前方ピン挿入孔114aは、チェーン長手方向の前方平坦面と後方曲面とで構成された全体としてD字状孔形態を呈し、リンクモジュール110の後方ヒンジ部112bに形成される後方ピン挿入孔114bは、円形断面の孔形態を呈している。
【0046】
他方、前述したリンクモジュール110同士を相互に連結する連結ピン120は、チェーン長手方向の前方平坦面と後方曲面とで構成されたD字状のピン断面を有している。
そして、この連結ピン120は、連結ピン120の前方平坦面と前方ピン挿入孔114aの前方平坦面とを対面させた状態で挿入してリンクモジュール110の前方ピン挿入孔114aに対して回り止めされるとともに、リンクモジュール110の後方ピン挿入孔114bに回動自在に遊嵌されている。
【0047】
そして、前述した連結ピン120には、リンクモジュール110に突設されたヒンジ部112のヒンジ側面112cと係止協働してチェーン幅方向に位置決め抜け止めする突起部122が連結ピン120の前方平坦面上に形成されている。
これにより、連結ピン120の突起部122がヒンジ側面112cに係止されるため、連結ピン120がリンクモジュール112に確実に位置決め固定され、連結ピン120の不用意な脱落を防止している。
【0048】
また、連結ピン120には、後述する磁力発生モジュール130のピン係着孔136に嵌合する円板状のフランジ状係着部124がピン端部に形成されている。
これにより、このようなフランジ状係着部124が、連結ピン120をリンクモジュール110へ挿通する際にフランジ形状係着部124に作用させる面圧を抑制した状態で挿通に要する押圧力を高め、磁石140の保守メンテナンス作業時に連結ピン120の簡便な挿通動作を達成している。
【0049】
つぎに、本実施例の搬送チェーン100が最も特徴とする磁力発生モジュール130の具体的な形態について詳しく説明する。
【0050】
まず、前述した磁石発生モジュール130は、搬送物品Wを吸着保持する角型フェライト組織を呈する直方体状の磁石140を保有している。
すなわち、この磁力発生モジュール130は、リンクモジュール110のリンク側面110bに向けて開口して磁石140を格納する磁石格納用盲穴132を備え、この磁石格納用盲穴132に磁石140が格納されている。
これにより、磁石格納用盲穴132に格納された磁石140がリンクモジュール110のリンク側面110bで完全に封じ込められた状態で、磁石140の磁力が搬送面130a上の搬送物品Wに対して最大限に指向して吸着保持力を発揮している。
【0051】
そして、前述した磁石発生モジュール130には、リンクモジュール110のピン挿入孔114に連結ピン120を介して連通するチェーン長手方向に配置した前後一対のピン係着孔134,134が形成されている。
これにより、連結ピン120を従前の連結ピン520より長く形成して磁力発生モジュール130に前後一対のピン係着孔134を形成するだけでリンクモジュール110に簡便に組み付けられるようになっている。
【0052】
さらに、前述した磁力発生モジュール130のピン係着孔134には、磁力発生モジュール130の外側面に向けて開口して連結ピン120のフランジ状係着部124を挿通する大径孔部134aと、磁力発生モジュール130の内側面に向けて開口して連結ピン120のフランジ状係着部124を係止する小径孔部134bとが形成されている。
これにより、連結ピン120のフランジ状係着部124が、ピン係着孔134の小径孔部134bに当て止めされた状態で位置決め係止され、その結果、磁力発生モジュール130がリンクモジュール110のリンク端面110bと連結ピン120のフランジ状係着部124との間で挟持されるようになっている。
【0053】
また、前述した磁力発生モジュール130には、図6のC部分で示すように、リンクモジュール110のリンク側面110bと対向して漸次離反する前後一対のテーパー状切り欠き部136が形成されている。
これにより、このテーパ状切り欠き部136が、磁力発生モジュール130とリンクモジュール110との間に生じがちな相互の摺接摩耗を回避する隙間を確保し、磁力発生モジュール130とリンクモジュール110との摺接摩耗を防止している。
しかも、本実施例では、リンクモジュール110のリンク側面110bにも、前述した磁力発生モジュール130に形成された前後一対のテーパー状切り欠き部136と対向して漸次離反する前後一対のテーパー状切り欠き部136が形成され、磁力発生モジュール130とリンクモジュール110との間に生じがちな相互の摺接摩耗を回避する隙間を充分に確保し、磁力発生モジュール130とリンクモジュール110との摺接摩耗をより一段と防止している。
【0054】
そこで、本実施例の搬送チェーン100を用いた使用態様について、図1および図7に基づいてさらに詳しく説明する。
すなわち、搬送ラインの両側にそれぞれ設けられた本実施例の搬送チェーン100は、図1に示すような搬送ラインのライン幅方向に左右対称にそれぞれ並列配置され、図7に示すような駆動側スプロケットS1と従動側スプロケットS2との間に掛け回されて駆動されることにより、搬送物品Wを傾斜搬送している。
【0055】
そして、本実施例における使用態様では、本実施例の搬送チェーン100を図1に示すような搬送ラインのライン幅方向に左右対称にそれぞれ並列に2本配置し、これら2本の搬送チェーン100の間には、磁力発生モジュール130を持たない多数のリンクモジュール510を連結ピン520により連結した従来のコンベヤベルト500を介在させているが、本実施例の搬送チェーン100を搬送ラインのライン幅方向に左右対称にそれぞれ並列配置すれば、これ以外の配置形態であっても良い。
【0056】
なお、本実施例の搬送チェーン100では、リンクモジュール110の一方に形成されたリンク側面110bから延出する連結ピン120により磁力発生モジュール130をリンクモジュール110の搬送面110aと面一状態で片側一方のみに並列配置したが、リンクモジュール110の左右両側に形成されたリンク側面110bからそれぞれ延出させた連結ピン120により磁力発生モジュール130をリンクモジュール110の搬送面110aと面一状態で左右対称に並列配置しても何ら構わない。
【0057】
そして、図2乃至図4に示す符号118は、本実施例の搬送チェーン100が駆動側スプロケットS1と従動側スプロケットS2に噛み合う際にチェーン幅方向の位置ズレを規制するためにリンクモジュール110の裏面に突出して設けたガイド用リブである。
また、図7に示す符号Gは、本実施例の搬送チェーン100を走行案内するために搬送ラインに沿って設けられたガイドレールであり、符号Rは、本実施例の搬送チェーン100のチェーン伸びを吸収するタワミを確保するために搬送チェーン100の戻り側に設置されるアイドラローラからなる中間ローラである。
【0058】
このようにして得られた本実施例の搬送チェーン100は、リンクモジュール110のリンク側面110bから延出する連結ピン120を介して付設された磁力発生モジュール130がリンクモジュール110の搬送面110aと面一状態で並列配置されているとともに搬送物品Wを吸着保持する磁石140を保有しているため、傾斜搬送状態で搬送物品Wに作用する斜面方向の分力が摩擦力を上回っている場合、あるいは、石鹸水、潤滑油などの滑り易い液体がリンクモジュール110に付着してリンクモジュール110の搬送面110aが過剰に滑り易くなっている場合であっても、磁石140の磁力が搬送物品Wに最大限の吸着保持力を発揮して搬送物品Wを磁力発生モジュール130の搬送面110bでスリップさせず確実かつ安定して搬送することができる。
【0059】
そして、磁力発生モジュール130がリンクモジュール110のリンク側面110bに向けて開口して磁石140を格納する磁石格納用盲穴132を備えているため、磁石140が搬送物品W、周辺機器などとの接触による不用意な破損から保護され、磁石140を格納する際に従来の磁石付きチェーンで生じたような磁石の熱消磁を防止することができる。
【0060】
さらに、磁力発生モジュール130のピン係着孔134が磁力発生モジュール130の外側面に向けて開口して連結ピン120のフランジ状係着部124を挿通する大径孔部134aと磁力発生モジュール130の内側面に向けて開口して連結ピン120のフランジ状係着部124を係止する小径孔部134bとから構成されているため、磁力発生モジュール130がリンクモジュール110のリンク端面110bと連結ピン120のフランジ状係着部124との間で挟持され、磁力発生モジュール130に生じがちな連結ピン120のピン長手方向のガタツキ騒音を防止することができるなど、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【0061】
100 ・・・ 搬送チェーン
110 ・・・ リンクモジュール
110a・・・ 搬送面
110b・・・ リンク側面
112 ・・・ ヒンジ部
112a・・・ 前方ヒンジ部
112b・・・ 後方ヒンジ部
112c・・・ ヒンジ側面
114 ・・・ ピン挿入孔
114a・・・ 前方ピン挿入孔
114b・・・ 後方ピン挿入孔
116 ・・・ テーパ状切り欠き部
118 ・・・ ガイド用リブ
120 ・・・ 連結ピン
122 ・・・ 突起部
124 ・・・ フランジ状係着部
130 ・・・ 磁力発生モジュール
130a・・・ 磁力発生モジュールの搬送面
132 ・・・ 磁石格納用盲穴
134 ・・・ ピン係着孔
134a・・・ 大径孔部
134b・・・ 小径孔部
136 ・・・ テーパ状切り欠き部
140 ・・・ 磁石
500 ・・・ コンベヤベルト
510 ・・・ リンクモジュール
510a・・・ 搬送面
512 ・・・ ヒンジ部
514 ・・・ ピン挿入孔
520 ・・・ 連結ピン
G ・・・ ガイドレール
R ・・・ 中間ローラ
S1 ・・・ 駆動側スプロケット
S2 ・・・ 従動側スプロケット
W ・・・ 搬送物品


【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送物品を搭載する搬送面と該搬送面の前後にそれぞれ突設されたヒンジ部とを備えた合成樹脂製のリンクモジュールを前記ヒンジ部に形成されたピン挿入孔に挿通する連結ピンを用いてチェーン長手方向に多数連結してなる搬送チェーンにおいて、
前記リンクモジュールのリンク側面から延出する連結ピンを介して付設された合成樹脂製の磁力発生モジュールが、前記リンクモジュールの搬送面と面一状態で並列配置されているとともに前記搬送物品を吸着保持する磁石を保有していることを特徴とする搬送チェーン。
【請求項2】
前記磁石が、前記磁力発生モジュールの搬送面に向けて吸着保持力を発揮する位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の搬送チェーン。
【請求項3】
前記リンクモジュールのヒンジ部が、前記リンクモジュールのチェーン長手方向に隣接するリンクモジュールのヒンジ部と連結ピンを介して相互に連結されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の搬送チェーン。
【請求項4】
前記磁力発生モジュールが、前記リンクモジュールのリンク側面に向けて開口して磁石を格納する磁石格納用盲穴を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の搬送チェーン。
【請求項5】
前記連結ピンが、前記リンクモジュールに突設されたヒンジ部のヒンジ側面と係止協働してチェーン幅方向に位置決め抜け止めする突起部を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の搬送チェーン。
【請求項6】
前記磁力発生モジュールが、前記リンクモジュールのピン挿入孔に連結ピンを介して連通するチェーン長手方向に配置した前後一対のピン係着孔を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の搬送チェーン。
【請求項7】
前記連結ピンが、前記磁力発生モジュールのピン係着孔に嵌合するフランジ状係着部を備えていることを特徴とする請求項6に記載の搬送チェーン。
【請求項8】
前記磁力発生モジュールのピン係着孔が、前記磁力発生モジュールの外側面に向けて開口して連結ピンのフランジ状係着部を挿通する大径孔部と前記磁力発生モジュールの内側面に向けて開口して連結ピンのフランジ状係着部を係止する小径孔部とから構成されていることを特徴とする請求項7に記載の搬送チェーン。
【請求項9】
前記磁力発生モジュールが、前記リンクモジュールのリンク側面と対向して漸次離反する前後一対のテーパー状切り欠き部を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の搬送チェーン。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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