説明

搬送装置の破損防止機構およびそれを用いた搬送装置

【課題】電源遮断やプレス装置等の金型等との接触により搬送装置の一対の搬送部材の位置がずれても、搬送部材またはクロスバー等の変形または破損を防止するプレス間搬送装置の破損防止機構を提供する。
【解決手段】同期して平行に動く一対のアーム11と、その一対のアームの間に架けられるクロスバー12と、それらを連結するアダプタ13とを備えたプレス間搬送装置の破損防止機構10。この破損防止機構10は、アーム11とクロスバー12とがアダプタ13によって固定される通常状態と、アダプタ13を略中心に互いにアーム11とクロスバー12とが回転自在となる回動状態と、アーム11に対してクロスバー12がスライド自在となるスライド状態とを呈する。通常状態から回動状態または/およびスライド状態へは所定の外力を受けて移行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレス装置に設けられる搬送装置の破損防止機構に関する。詳しくは、クロスバー式の搬送装置の破損防止機構に関する。
【背景技術】
【0002】
直列に配列された複数のプレス装置の間でワークを搬送する搬送装置が知られている。このような搬送装置として、プレス装置間に取付けられた柱等に設置されたアームを揺動させるアーム式の搬送装置と、プレス装置間に取付けられたレール等に設置されたフィードバーを水平方向に移動させるフィードバー式の搬送装置がある。つまり、これらの搬送装置のアームまたはフィードバーにワークを連結させて搬送させる。また、プレス装置の両側(左右)に一対の搬送部材(アームまたはフィードバー)を配置させ、その一対の搬送部材の間に架けられるクロスバーを用いたクロスバー式のプレス間搬送装置も知られている。
【0003】
このようなクロスバー式の搬送装置では、一対の搬送部材を同期させてクロスバーを移動させるため、一対の搬送部材の位置ずれが発生すると、搬送部材、クロスバー等に大きな負担がかかり、最も弱い部品または最も負荷のかかる部品が変形または破損してしまうことがある。このような位置ずれの原因としては、一対の搬送部材の同期ずれ、あるいは、搬送部材の移動中におこる金型等のプレス装置部品との接触などが挙げられる。
特許文献1には、電気制御でフィードバー(フィードキャリア)を同期させるサーボ駆動手段を備えたトランスファフィーダであって、制御部に異常が発生したとき、機械的に同期させるカム駆動手段に自動的に切り替わるものが開示されている。
特許文献2には、ワークを搬送するときに、プレス装置の金型との干渉を容易に避けることができるクロスバーを備えたトランスファフィーダが開示されています。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−221636号公報
【特許文献2】特開2005−211935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、電源遮断やプレス装置等の金型等との接触によって、搬送装置の一対の搬送部材の位置がずれても、搬送部材またはクロスバー等の変形または破損を防止するクロスバー式のプレス間搬送装置の破損防止機構およびそれを用いた搬送装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプレス間搬送装置の破損防止機構は、同期して平行に動く一対の搬送部材と、その一対の搬送部材の間に架けられるようにして一対の搬送部材と連結されるクロスバーとを備えたプレス間搬送装置の破損防止機構であって、前記搬送部材とクロスバーとが互いに固定された通常状態と、連結部を略中心に互いにクロスバーと搬送部材が回動自在となる回動状態と、前記連結部においてクロスバーまたは搬送部材の一方が他方に対してその軸方向にスライド自在となるスライド状態とを呈し、前記回動状態および/またはスライド状態は、通常状態から所定の外力を受けることにより移行することを特徴としている。
【0007】
このような破損防止機構として、搬送部材とクロスバーとを連結する連結部材をさらに備えたものが好ましい。そのような連結部材を備えた破損防止機構として、連結部材が搬送部材に連結される搬送部材連結部と、クロスバーに連結されるクロスバー連結部とから構成されており、前記回動状態が搬送部材連結部とクロスバー連結部とが回動する状態であり、前記スライド状態が前記搬送部材連結部と搬送部材、クロスバー連結部とクロスバー、または、搬送部材連結部とクロスバー連結部とがスライドする状態であるものが挙げられる。
また、前記連結部材が搬送部材に連結される搬送部材連結部と、クロスバーに連結されるクロスバー連結部とからなり、前記回動状態が搬送部材と搬送部材連結部、または、クロスバーとクロスバー連結部とが回動する状態であり、前記スライド状態が前記搬送部材連結部と搬送部材、クロスバー連結部とクロスバー、または、搬送部材連結部とクロスバー連結部とがスライドする状態であるものでもよい。
前記通常状態における搬送部材とクロスバーとが、プランジャー、シャーピン、または、それぞれの摩擦力によって固定されているものが好ましい。連結部材を用いている場合は、前記搬送部材連結部とクロスバー連結部、および/または、搬送部材連結部と搬送部材、および/または、クロスバー連結部とクロスバーとがプランジャー、シャーピン、または、それぞれの摩擦力によって固定されている。
さらに、前記搬送部材および/またはクロスバーの通常状態からの位置ずれを検出するセンサを備えたものが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明のプレス間搬送装置の破損防止機構は、前記搬送部材とクロスバーとが互いに固定された通常状態と、連結部を略中心に互いにクロスバーと搬送部材が回動自在となる回動状態と、連結部においてクロスバーまたは搬送部材の一方が他方に対してその軸方向にスライド自在となるスライド状態とを呈し、前記回動状態およびスライド状態は、通常状態から所定の外力を受けることにより移行するため、一対の搬送部材の位置ずれによって搬送部材およびクロスバーに力がかかり、通常状態から回動状態および/またはスライド状態に移行する。これにより、搬送部材、クロスバー等の最も弱い部品または最も負荷がかかる部品の変形および破損を防止することができる。
【0009】
本発明のプレス間搬送装置の破損防止機構であって、連結部材をさらに備えている場合、その組み立て、設計が容易である。
特に、連結部材が搬送部材に連結される搬送部材連結部と、クロスバーに連結されるクロスバー連結部とからなり、回動状態は搬送部材連結部とクロスバー連結部とが回転する状態であり、前記スライド状態は前記搬送部材連結部と搬送部材、クロスバー連結部とクロスバー、または、搬送部材連結部とクロスバー連結部とがスライドする状態である場合、搬送部材の位置ずれが起きても、速やかに回動状態および/またはスライド状態に移行する。
また、前記回動状態が搬送部材と搬送部材連結部、または、クロスバーとクロスバー連結部とが回動する状態であり、前記スライド状態が前記搬送部材連結部と搬送部材、クロスバー連結部とクロスバー、または、搬送部材連結部とクロスバー連結部とがスライドする状態である場合も、同様に速やかに回動状態および/またはスライド状態に移行する。
【0010】
前記通常状態において搬送部材とクロスバーとが、プランジャー、シャーピン、または、それぞれの摩擦力よって固定されている場合、通常状態から回動状態および/またはスライド状態への条件を容易に設定することができ、また、その修復も容易にできる。
さらに、前記搬送部材および/またはクロスバーの通常状態からの位置ずれを検出するセンサを備えている場合、使用者は位置ずれがすぐにわかり、プレス装置および搬送装置の停止、修正が効率よく行える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1a、図1bは、本発明の破損防止機構の一実施形態の一部を示す上面図、側面図である。
【図2】図2aは、図1のアームの一部断面側面図であり、図2b、cは、それぞれ図1のクロスバーの一部断面上面図、側面図である。
【図3】図3a、bは、それぞれ図1のアダプタを示す上面図、側面図であり、図3cは、アダプタに軸部材を挿入した側面図である。
【図4】図4a、bは、それぞれ図1のアダプタの通常状態、スライド状態を示す一部断面側面図である。
【図5】図5a、bは、それぞれ本発明の破損防止機構の位置ずれを示す上面図、側面図である。
【図6】図6a、bは、それぞれ本発明の破損防止機構のクロスバーの他の実施形態を示す側面図、X−X線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1a、bの破損防止機構10は、アーム式の搬送装置に用いられるものであり、一対のアーム(搬送部材)11(片方のみ図示)と、そのアーム11の間に架けられるクロスバー12と、それらを連結するアダプタ13とを備えている。この破損防止機構10は、アーム11とクロスバー12とがアダプタ13によって固定されている通常状態と、アダプタ13を略中心に互いにアーム11およびクロスバー12が水平方向に回転自在となる第1回動状態と、アダプタ13を略中心に互いにアーム11およびクロスバー12が垂直方向に回転自在となる第2回動状態と、アダプタ13に対してクロスバー12がクロスバーの軸方向にスライド自在となるスライド状態とを呈する。また、図1の符号14は、位置ずれのセンサであり、近接スイッチなどが用いられる。
【0013】
アーム11は、図2aに示すように、基端(図2aの上側)を軸に揺動するものであり、先端にアダプタ13を連結するアダプタ連結部11aが軸Xを中心に回転するように設けられている。これにより、アーム11が揺動してもアダプタ連結部11aおよびアダプタ13を介して連結されるクロスバー12は常時同じ向きでワークを搬送したり、ワークの傾きを自在にすることができる。
【0014】
クロスバー12は、図2b、cに示すように、角柱状のものであり、本体15と、その両端に幅(左右)方向に縮小した突出部16とを備えたものである。突出部16は、幅方向に貫通した矩形状の貫通穴17が形成されている。この貫通穴17はこの貫通穴に挿入される後述する軸部材36より大きく形成されている。さらに、突出部16の先端には2つのプランジャー孔18aが形成されており、突出部の基端には1つのプランジャー孔18bが形成されている。これらのプランジャー孔18a、18bは、貫通穴17を挟むように形成されている。
クロスバー12の本体15には、ワーク等を保持するためのバキュームカップ、電磁石等のワーク保持具(図示せず)が設けられている。
【0015】
アダプタ13は、図3a、bおよび図4aに示すように、アーム連結部21と、クロスバー連結部22とからなる。
アーム連結部21は、下端がアーム11に保持される矩形状の基部26と、その基部の上面に設けられた回転軸27と、その回転軸の上部に基部と隙間を空けて設けられるフランジ部28とからなる。基部26とフランジ部28との間には、後述するクロスバー連結部22の回転盤31が回転できるように配置される。フランジ部28の外周縁には、プランジャーを固定するネジ孔28aが複数個形成されている。本実施形態では、回転軸27は、基部にネジによって固着されている。しかし、一体に成形されてもよい。
【0016】
このように構成されているため、フランジ部28のネジ孔28aと回転盤31のプランジャー孔にプランジャーを挿入することにより、アーム連結部21とクロスバー連結部22とが連結される。ここで、プランジャーPは、図4aに示すように、外周にネジ溝が形成された円筒状の本体29aと、その中に上下移動自在に挿入されるボール29bまたはピンと、そのボールまたはピンを常時上方向に付勢するバネ29cとからなり、ボール29bまたはピンの先端が常時本体29aから突出するように構成されているものである。そのため、ボール29bに所定の外力を加えることにより、ボール29bは本体29a内に収容されるものである。
つまり、プランジャーによって固定されたアーム連結部21およびクロスバー連結部22は、所定以上の力を受けると、プランジャーのボールが回転盤31のプランジャー孔から外れ、回転盤31がアーム連結部21に対して回転自在となる。このようにクロスバー12と連結するクロスバー連結部22とアーム11と連結するアーム連結部21とが回転している状態が、アダプタ13を略中心にアーム11およびクロスバー12が互いに水平方向に回転する第1回動状態である。一方、回動状態となっても、プランジャーのボールが回転盤31のプランジャー孔に再度挿入されるように回転盤31を回転させることにより、通常状態への復帰作業が簡単に行える。
【0017】
クロスバー連結部22は、クロスバーに保持される連結部本体30と、その連結部本体から突出して設けられ、アーム連結部21と回転自在に連結される回転盤31とからなる。回転盤31は、前述したように基部の上面に配置され、上面には、上記フランジ部のネジ孔28aに対応するようにプランジャー孔が形成されている。
【0018】
連結部本体30は、隙間を空けて互いに平行に回転盤31から延びる一対の支持部33と、その支持部33から下方に延びる一対の裾部34とからなる。裾部34の中心には、幅方向に貫通する貫通穴35が形成されている。この貫通穴35には、一対の裾部34を架ける軸部材36が挿入される。また、裾部34の基端側(アーム側)には、プランジャーを固定するネジ孔34aが2個形成されており、先端側には、ネジ孔34bが1個形成されている。
軸部材36は、円柱状であり、取付板37およびネジ38によって裾部34の貫通穴35に固着されている(図4a参照)。一方、軸部材36は、前述したように挿入穴17は軸部材36より大きく形成されているため、軸部材36は貫通穴17内で回転自在となっている。
【0019】
クロスバー連結部22とクロスバー12との連結は、クロスバー連結部の支持部33の間に、クロスバー12の突出部16を挿入させて行う(図4a参照)。このとき軸部材36は、突出部16の貫通穴17に挿入後、クロスバーの貫通穴35内に挿入する。そして、クロスバー連結部22のネジ孔34a、34bと、クロスバーのプランジャー孔18a、18bとをあわせ、プランジャーPを挿入することにより、クロスバー連結部22とクロスバー12とが連結固定される。
【0020】
このような状態でクロスバー12が引っ張られる方向または垂直回転する方向に所定の力を受けると、プランジャーPのボールがクロスバー12のプランジャー孔18a、18bから外れる(図4b参照)。これにより、クロスバーの貫通穴17の範囲内で軸部材36が長手方向に移動できるようになり、クロスバー12はアダプタ13に連結されたアーム11に対してスライド自在になる(スライド状態)。また、プランジャーが外れた後は、長手方向だけでなく、軸部材36が貫通穴17内で回転も可能となり、アーム11およびクロスバー12は互いにアダプタ13を略中心に垂直方向に回転可能となる(第2回動状態)。つまり、クロスバー12とクロスバー連結部22とを完全に離脱させることなく、自由度が増加する。
一方、クロスバー12とクロスバー連結部22とを再度固定させるためには、プランジャーのボールをプランジャー孔18a、18bに再度挿入されるようにクロスバー12あるいはクロスバー連結部22を操作することにより、通常状態への復帰作業が簡単に行える。
【0021】
このように構成されているため、図1の破損防止機構10は、同期して移動する一対のアーム11が図5a(水平方向の位置ずれ)、図5b(鉛直方向の位置ずれ)のように位置ずれを起こすと、アーム連結部21とクロスバー連結部22が回転する第1回動状態、および/または、クロスバー12とクロスバー連結部22が回転する第2回動状態、および/または、クロスバー連結部22とクロスバー12がスライドするスライド状態となる。なお、位置ずれは、たとえば、アーム11のスイング角(同期ずれ)がずれる等により生じる。
破損防止機構10のスライド状態および/または第1、第2回動状態から通常状態への復帰作業は、いずれかの部品を回転および/またはスライドさせることにより、簡単に行うことができる。
【0022】
図1の破損防止機構10では、通常状態を保持するためにプランジャーを用いたが、プランジャー以外のものを用いても良い。
例えば、プランジャーの代わりに大きい力が加わることで剪断されるシャーピンを挿入してもよい。この場合、回動状態およびスライド状態から通常状態への復帰作業は、新しいシャーピンを入れなおすこととなる。
さらに、通常状態を摩擦力で保持するようにしてもよい。つまり、アーム連結部の基部26およびフランジ部28と、クロスバー連結部の回転盤31とを密に当接させたり、クロスバー連結部の支持部33と、クロスバー12とを密に当接させてもよい。
そして、プランジャーとシャーピン、プランジャーと摩擦力、あるいは、シャーピンと摩擦力など、通常状態を保持するための手段を組み合わせてもよい。
【0023】
図6のクロスバー41は、図1のクロスバー12の代わりに用いることができるものであり、プランジャーの復旧溝42が形成されたものである。この復旧溝42は、クロスバーの貫通穴17にあるプランジャーのボールまたはピン先端をプランジャー孔に誘導するための溝であり、貫通穴17の縁からプランジャーのボールまたはピン先端をプランジャーの本体に押し込むようにプランジャー孔に向かってテーパーあるいは湾曲状になったものである。図6では、プランジャー孔18bの復旧溝42を開示したが、他のプランジャー孔近辺に設けてもよい。
【0024】
図1の破損防止機構10では、アダプタ13を略中心にアーム11およびクロスバー12が水平方向に回転自在となる第1回動状態と、アダプタ13を略中心にクロスバー12が垂直方向に回転自在となる第2回動状態とを呈するように構成しているが、アダプタ13を略中心にアーム11が水平または垂直方向に回転自在となるようにしてもよい。この場合、アーム11と、アダプタ13のアーム連結部21とが、水平方向または垂直方向に回転できるように構成される。
【0025】
また、図1の破損防止機構10では、アダプタ13に対してクロスバー12がクロスバーの軸方向にスライド自在となるスライド状態とを呈するように構成しているが、アダプタ13に対してアーム11がスライド自在となるようにしてもよく、アダプタ13自身がスライド自在となるようにしもよい。アダプタ13に対してアーム11がスライド自在となるようにする場合、アーム11がアダプタ13のアーム連結部21に対してスライド自在となるように構成される。また、アダプタ13自身がスライド自在となるようにする場合、アーム連結部21とクロスバー連結部22とがスライド自在となるように構成される。さらに、アーム11自身が伸縮自在となるように構成したり、クロスバー自身が伸縮自在となるように構成したりしてもよい。この場合、クロスバーまたはアームを2本の筒で構成し、それをプランジャー、シャーピン、または摩擦力で保持するようにする。
回動状態およびスライド状態の組み合わせは、少なくとも一つの回動状態およびスライド状態があれば、装置の対応に基づいて適宜設計される。
【0026】
また、本実施形態では、アダプタ13を別部材としているが、その機能をアーム11およびクロスバー12と一体にしてもよい。その場合、アーム11にクロスバー連結部が設けられることになり、クロスバー12にアーム連結部が設けられることになる。
【0027】
上記実施形態ではアーム式の搬送装置について説明を行ったが、本発明の破損防止機構は、フィードバー式の搬送装置に用いることができる。この場合、図3のアダプタのアーム連結部21の基部26をフィードバーと連結するものに取り替えることで実現される。
【符号の説明】
【0028】
10 破損防止機構
11 アーム
11a アダプタ連結部
12 クロスバー
13 アダプタ
14 位置ずれセンサ
15 本体
16 突出部
17 貫通穴
18a、b プランジャー孔
21 アーム連結部
22 クロスバー連結部
26 基部
27 回転軸
28 フランジ部
28a ネジ孔
29a プランジャー本体
29b ボール
29c バネ
30 連結部本体
31 回転盤
33 支持部
34 裾部
34a、34b ネジ孔
35 貫通穴
36 軸部材
41 クロスバー
42 復旧溝


【特許請求の範囲】
【請求項1】
同期して平行に動く一対の搬送部材と、その一対の搬送部材の間に架けられるようにして一対の搬送部材と連結されるクロスバーとを備えたプレス間搬送装置の破損防止機構であって、
前記搬送部材とクロスバーとが互いに固定された通常状態と、
連結部を略中心に互いにクロスバーと搬送部材とが回動自在となる回動状態と、
前記連結部においてクロスバーまたは搬送部材の一方が他方に対してその軸方向にスライド自在となるスライド状態とを呈し、
前記回動状態および/またはスライド状態は、通常状態から所定の外力を受けることにより移行する、プレス間搬送装置の破損防止機構。
【請求項2】
前記搬送部材とクロスバーとを連結する連結部材をさらに備えた、請求項1記載の破損防止機構。
【請求項3】
前記連結部材は、搬送部材に連結される搬送部材連結部と、クロスバーに連結されるクロスバー連結部とからなり、
前記回動状態は、搬送部材連結部とクロスバー連結部とが回動する状態であり、
前記スライド状態は、前記搬送部材連結部と搬送部材、クロスバー連結部とクロスバー、または、搬送部材連結部とクロスバー連結部とがスライドする状態である、
請求項2記載の破損防止機構。
【請求項4】
前記連結部材は、搬送部材に連結される搬送部材連結部と、クロスバーに連結されるクロスバー連結部とからなり、
前記回動状態は、搬送部材と搬送部材連結部、または、クロスバーとクロスバー連結部とが回動する状態であり、
前記スライド状態は、前記搬送部材連結部と搬送部材、クロスバー連結部とクロスバー、または、搬送部材連結部とクロスバー連結部とがスライドする状態である、
請求項2記載の破損防止機構。
【請求項5】
前記通常状態における搬送部材とクロスバーとは、プランジャー、シャーピン、または、摩擦力によって固定されている、
請求項1記載の破損防止機構。
【請求項6】
前記搬送部材および/またはクロスバーの通常状態からの位置ずれを検出するセンサを備えた、
請求項1記載の破損防止機構。
【請求項7】
請求項1〜6いずれか記載の破損防止機構を備えたクロスバー式の搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−194428(P2011−194428A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−63033(P2010−63033)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000100861)アイダエンジニアリング株式会社 (153)