説明

搬送装置及び処理物の搬送方法

【課題】 処理物を異なる複数の搬送ピッチで搬送することができる搬送装置を提供する。
【解決手段】 搬送経路4に沿って配設された第1及び第2フィードバー6,8と、第1フィードバー6を前進方向及び後退方向に往復移動させるための第1前後移動機構10と、第2フィードバー8を前進方向及び後退方向に往復移動させるための第2前後移動機構12と、第1及び第2フィードバー6,8にそれぞれ設けられた第1及び第2保持手段22,26と、を備える。第1フィードバー6が前進方向に移動するとともに、第2フィードバー8が前進方向に且つ第1フィードバー6に対して相対的に移動すると、第1保持手段22に保持された処理物は第1の搬送ピッチで搬送され、第2保持手段26に保持された処理物は第1の搬送ピッチとは異なる第2の搬送ピッチで搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送経路に並設された複数の処理位置に処理物を順次搬送するための搬送装置及び処理物の搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばトランスファプレス装置では、搬送経路に並設された複数の加工金型に処理物としてのワークを順次搬送することにより、複数の加工金型によってワークに順次加工が施される。このようなトランスファプレス装置には、ワークを搬送するための搬送装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。この搬送装置は、搬送経路の両側に配設された一対のフィードバーと、一対のフィードバーを移動させるための移動機構と、一対のフィードバーの各々に設けられ、ワークをクランプ保持するための複数のフィンガと、を備えている。一対のフィードバーは移動機構によって、クランプ方向、上昇方向、前進方向、下降方向、アンクランプ方向及び後退方向の順に繰り返し移動され、これによりワークが前工程の加工金型から後工程の加工金型に順次搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−304690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような従来の搬送装置では、次のような問題がある。複数の加工金型の一部に比較的大型の加工金型が含まれている場合には、この大型の加工金型とこれに隣接する加工金型との配置間隔が大きくなる。ワークは一定の搬送ピッチで搬送されるので、このような加工金型の配置間隔に合わせて、ワークの搬送ピッチを大きくする必要がある。しかしながら、ワークの搬送ピッチを大きくするためには、フィンガの配置間隔を大きくするとともに、一対のフィードバーの前進方向・後退方向の往復移動距離を大きくしなければならないため、搬送装置全体、即ち、トランスファプレス装置全体が大型化してしまう。
【0005】
本発明の目的は、処理物を異なる複数の搬送ピッチで搬送することができる搬送装置及び処理物の搬送方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に記載の搬送装置では、搬送経路に並設された複数の処理位置に処理物を順次搬送するための搬送装置であって、
前記搬送経路に沿って配設された第1フィードバーと、前記第1フィードバーに支持された第2フィードバーと、前記第1フィードバーを前進方向及び後退方向に往復移動させるための第1前後移動機構と、前記第2フィードバーを前記前進方向及び前記後退方向に往復移動させるための第2前後移動機構と、前記第1及び第2フィードバーにそれぞれ設けられ、前記処理物を保持するための第1及び第2保持手段と、を備え、
前記第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物が保持された状態で、前記第1フィードバーが前記第1前後移動機構によって前記前進方向に移動されるとともに、前記第2フィードバーが前記第2前後移動機構によって前記第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動されると、前記第1保持手段に保持された前記処理物は第1の搬送ピッチで搬送され、前記第2保持手段に保持された前記処理物は前記第1の搬送ピッチとは異なる第2の搬送ピッチで搬送されることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載の搬送装置では、前記第1フィードバーは前記搬送経路の両側に配設され、前記第2フィードバーは前記一対の第1フィードバーの各々にそれぞれ設けられ、前記第1及び第2保持手段は、前記一対の第1及び第2フィードバーの各々にそれぞれ設けられ、前記一対の第1フィードバーをクランプ方向及びアンクランプ方向に往復移動させるためのクランプ移動機構が設けられており、
前記一対の第1フィードバーが前記クランプ移動機構によって前記クランプ方向に移動されると、前記一対の第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物がクランプ保持され、前記一対の第1フィードバーが前記クランプ移動機構によって前記アンクランプ方向に移動されると、前記一対の第1及び第2保持手段への前記処理物のクランプ保持がそれぞれ解除され、
前記一対の第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物がクランプ保持された状態で、前記一対の第1フィードバーが前記第1前後移動機構によって前記前進方向に移動されるとともに、前記一対の第2フィードバーが前記第2前後移動機構によって前記一対の第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動されると、前記一対の第1保持手段にクランプ保持された前記処理物は前記第1の搬送ピッチで搬送され、前記一対の第2保持手段にクランプ保持された前記処理物は前記第2の搬送ピッチで搬送されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項3に記載の搬送装置では、前記一対の第1フィードバーを上昇方向及び下降方向に往復移動させるための昇降移動機構を更に備え、
前記処理物を搬送する際には、前記一対の第1フィードバーが前記クランプ移動機構によって前記クランプ方向に移動されると、前記一対の第1及び第2フィードバーが前記クランプ方向に一体的に移動され、前記一対の第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物がクランプ保持され、このクランプ保持状態で、前記一対の第1フィードバーが前記昇降移動機構によって前記上昇方向に移動されると、前記一対の第1及び第2フィードバーが前記上昇方向に一体的に移動され、前記一対の第1フィードバーが前記第1前後移動機構によって前記前進方向に移動されるとともに、前記一対の第2フィードバーが前記第2前後移動機構によって前記一対の第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動されると、前記一対の第1保持手段にクランプ保持された前記処理物は前記第1の搬送ピッチで搬送され、前記一対の第2保持手段にクランプ保持された前記処理物は前記第2の搬送ピッチで搬送され、前記一対の第1フィードバーが前記昇降移動機構によって前記下降方向に移動されると、前記一対の第1及び第2フィードバーが前記下降方向に一体的に移動され、前記一対の第1フィードバーが前記クランプ移動機構によって前記アンクランプ方向に移動されると、前記一対の第1及び第2フィードバーが前記アンクランプ方向に一体的に移動され、前記一対の第1及び第2保持手段への前記処理物のクランプ保持がそれぞれ解除され、このクランプ保持解除状態で、前記一対の第1フィードバーが前記第1前後移動機構によって前記後退方向に移動されるとともに、前記一対の第2フィードバーが前記第2前後移動機構によって前記一対の第1フィードバーに対して相対的に前記後退方向又は前記前進方向に移動されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項4に記載の搬送装置では、前記第2フィードバーは、前記第1フィードバーの上側に前記前進方向又は前記後退方向に相対的に往復移動自在に設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項5に記載の処理物の搬送方法では、前進方向及び後退方向に往復移動される第1フィードバーと、前記第1フィードバーに支持され、前記前進方向及び前記後退方向に往復移動される第2フィードバーと、前記第1及び第2フィードバーにそれぞれ設けられ、処理物を保持するための第1及び第2保持手段と、を用いて、搬送経路に並設された複数の処理位置に前記処理物を順次搬送するための処理物の搬送方法であって、
前記第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物を保持させ、前記第1フィードバーを前記前進方向に移動させるとともに、前記第2フィードバーを前記第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動させ、これにより、前記第1保持手段に保持された前記処理物を第1の搬送ピッチで搬送し、前記第2保持手段に保持された前記処理物を前記第1の搬送ピッチとは異なる第2の搬送ピッチで搬送することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項6に記載の処理物の搬送方法では、前記第1フィードバーを上昇方向及び下降方向に往復移動させるように構成されており、
前記第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物を保持させた後に、前記第1及び第2フィードバーを前記上昇方向に一体的に移動させ、その後、前記第1フィードバーを前記前進方向に移動させるとともに、前記第2フィードバーを前記第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動させ、その後に、前記第1及び第2フィードバーを前記下降方向に一体的に移動させ、更にその後、前記第1及び第2保持手段への前記処理物の保持をそれぞれ解除した後に、前記第1フィードバーを前記後退方向に移動させるとともに、前記第2フィードバーを前記第1フィードバーに対して相対的に前記後退方向又は前記前進方向に移動させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1に記載の搬送装置によれば、第1保持手段に保持された処理物は第1の搬送ピッチで搬送され、第2保持手段に保持された処理物は第1の搬送ピッチとは異なる第2の搬送ピッチで搬送される。これにより、例えば第2の搬送ピッチが第1の搬送ピッチよりも大きい(又は小さい)場合において、搬送経路に比較的大型の加工金型が配設されている場合であっても、処理物を配置間隔の大きい大型の加工金型に第2の搬送ピッチ(又は第1の搬送ピッチ)で搬送するとともに、処理物を配置間隔の小さい他の小型の加工金型に第1の搬送ピッチ(又は第2の搬送ピッチ)で搬送することができる。従って、第1フィードバーの前進方向・後退方向の往復移動距離を小さく抑えることができ、搬送装置全体をコンパクトにすることができる。また、第2フィードバーが第1フィードバーに支持され、この第1フィードバーに対して相対的に移動自在であるので、第2フィードバーの支持構造を簡単にすることができるとともに、第2フィードバー自体の剛性を小さくすることができ、装置全体の構成の簡略化、簡素化を図ることができる。
【0013】
また、本発明の請求項2に記載の搬送装置によれば、第1及び第2フィードバーは搬送経路の両側に配設され、第1及び第2保持手段は、一対の第1及び第2フィードバーの各々にそれぞれ設けられ、一対の第1フィードバーをクランプ方向及びアンクランプ方向に往復移動させるためのクランプ移動機構が設けられ、一対の第1フィードバーをクランプ移動機構により移動させることによって、一対の第1及び第2フィードバーをクランプ方向及びアンクランプ方向に一体的に移動させることができる。これにより、搬送装置を例えばトランスファプレス装置に適用して、搬送装置によって処理物をクランプ保持して搬送することができる。
【0014】
また、本発明の請求項3に記載の搬送装置によれば、一対の第1フィードバーをクランプ移動機構によりクランプ方向及びアンクランプ方向に、また昇降移動機構により上昇方向及び下降方向にそれぞれ往復移動させると、一対の第2フィードバーは一対の第1フィードバーと一体的にこれらの方向に往復移動される。従って、クランプ移動機構及び昇降移動機構はそれぞれ、一対の第1フィードバーに対して設けるようにすればよく、装置全体の構成を簡単なものにすることができる。
【0015】
また、本発明の請求項4に記載の搬送装置によれば、第2フィードバーは、第1フィードバーの上側に相対的に往復移動自在に設けられているので、第2フィードバーは第1フィードバーによって下側から支持されるようになる。これにより、第2フィードバーの支持構造を簡単にすることができるとともに、その撓み剛性を小さくすることができ、装置全体の構成の簡素化を図ることができる。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載の処理物の搬送方法によれば、第1保持手段に保持された処理物は第1の搬送ピッチで搬送され、第2保持手段に保持された処理物は第1の搬送ピッチとは異なる第2の搬送ピッチで搬送される。これにより、例えば第2の搬送ピッチが第1の搬送ピッチよりも大きい(又は小さい)場合において、搬送経路に比較的大型の加工金型が配設されている場合であっても、処理物を配置間隔の大きい大型の加工金型に第2の搬送ピッチ(又は第1の搬送ピッチ)で搬送するとともに、処理物を配置間隔の小さい他の小型の加工金型に第1の搬送ピッチ(又は第2の搬送ピッチ)で搬送することができる。従って、第1フィードバーの前進方向・後退方向の往復移動距離を小さく抑えることができ、この処理物の搬送方法が適用される例えばトランスファプレス装置などをコンパクトにすることができる。また、第2フィードバーを第1フィードバーに対して相対的に移動自在に支持するので、第2フィードバーの支持構造を簡単にすることができるとともに、その剛性を小さくすることができ、構成の簡略化、簡素化を図ることができる。
【0017】
また、本発明の請求項6に記載の処理物の搬送方法によれば、第1フィードバーを上昇方向及び下降方向に往復移動させると、第2フィードバーは第1フィードバーと一体的に上昇方向及び下降方向に往復移動される。従って、第2フィードバーを上昇方向及び下降方向に往復移動させるための専用の機構を省略することができ、その結果、第1及び第2フィードバーを昇降させるための機構を簡単なものとすることができ、構成の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態による搬送装置を示す斜視図である。
【図2】図1中のA−A線による搬送装置の断面図である。
【図3】第1及び第2フィードバーが前進方向に移動する前の状態における搬送装置を示す概略図である。
【図4】第1及び第2フィードバーが前進方向に移動した後の状態における搬送装置を示す概略図である。
【図5】第1及び第2フィードバーが前進方向に移動する前の状態における、第1及び第2フィードバーの位置関係を説明するための図である。
【図6】第1及び第2フィードバーが前進方向に移動した後の状態における、第1及び第2フィードバーの位置関係を説明するための図である。
【図7】本発明の他の実施形態による搬送装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う搬送装置及び処理物の搬送方法の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による搬送装置を示す斜視図であり、図2は、図1中のA−A線による搬送装置の断面図であり、図3は、第1及び第2フィードバーが前進方向に移動する前の状態における搬送装置を示す概略図であり、図4は、第1及び第2フィードバーが前進方向に移動した後の状態における搬送装置を示す概略図であり、図5は、第1及び第2フィードバーが前進方向に移動する前の状態における、第1及び第2フィードバーの位置関係を説明するための図であり、図6は、第1及び第2フィードバーが前進方向に移動した後の状態における、第1及び第2フィードバーの位置関係を説明するための図である。
【0020】
図1を参照して、本実施形態の搬送装置2は、搬送経路4に沿ってその両側に配設された一対の第1及び第2フィードバー6,8と、一対の第1フィードバー6を前進方向(図1において矢印Aで示す方向)及び後退方向(図1において矢印Rで示す方向)に往復移動させるための第1前後移動機構10と、一対の第2フィードバー8を前進方向及び後退方向に且つ一対の第1フィードバー6に対して相対的に往復移動させるための第2前後移動機構12と、一対の第1フィードバー6をクランプ方向(図1において矢印Cで示す方向)及びアンクランプ方向(図1において矢印Oで示す方向)に往復移動させるためのクランプ移動機構14と、一対の第1フィードバー6を上昇方向(図1において矢印Uで示す方向)及び下降方向(図1において矢印Dで示す方向)に往復移動させるための昇降移動機構16と、を備えている。以下、これら各構成要素について詳細に説明する。
【0021】
一対の第1フィードバー6は相互に略平行となるように配設され、それらの間の領域には、処理物としてのワーク18が搬送される搬送経路4が配設されている。一対の第1フィードバー6の各一端部は、搬送経路4の下流側(図1において右側)に配設された支持プレート20にクランプ移動機構14を介して支持され、またそれらの各他端部は、搬送経路4の上流側(図1において左側)に配設された支持プレート20にクランプ移動機構14を介して支持されている。また、第1フィードバー6の内側部には、複数の第1フィンガ22(第1保持手段を構成する)が設けられている。一対の第1フィードバー6の各第1フィンガ22は、相互に対向して配設されるとともに、搬送経路4に向けて略水平方向に延びている。第1フィンガ22の先端部には、ワーク18をクランプ保持するための保持凹部24が設けられている。本実施形態では、第1フィードバー6の一端部側に2個の第1フィンガ22が配置間隔D1(図5参照)で配設され、また第1フィードバー6の他端部側にも2個の第1フィンガ22が配置間隔D1で配設されている。
【0022】
一対の第2フィードバー8はそれぞれ、第1フィードバー6の上側に第2前後移動機構12を介して支持されている。また、第2フィードバー8の上面には、複数の第2フィンガ26(第2保持手段を構成する)が設けられている。一対の第2フィードバー8の各第2フィンガ26は、相互に対向して配設されるとともに、搬送経路4に向けて略水平方向に延びている。第2フィンガ26の先端部には、ワーク18をクランプ保持するための保持凹部28が設けられている。本実施形態では、第2フィードバー8の長さ方向中央部に2個の第2フィンガ26が上記配置間隔D1よりも大きい配置間隔D2(図5参照)で配設されている。なお、第2フィードバー8が基準位置(即ち、第1及び第2フィードバー6,8が前進方向に移動する前の状態における配設位置)に位置付けられているときには、下流側の第2フィンガ26とこれに隣接する第1フィンガ22とは配置間隔D2で配設され、また上流側の第2フィンガ26とこれに隣接する第1フィンガ22とは配置間隔D1で配設される(図5参照)。
【0023】
第1前後移動機構10は、搬送経路4に沿って延びるとともに搬送経路4の上流側及び下流側にそれぞれ間隔を置いて配設された一対のガイドレール30と、一対のガイドレール30の各々にスライド移動自在に装着されたスライダ32と、一対のスライダ32に支持された支持プレート20と、下流側の支持プレート20の下面に設けられたボールナット部材34と、ボールナット部材34に回転自在に螺合されたボールネジ36と、ボールネジ36を正逆方向に回転させるためのサーボモータ38と、を有している。一対のガイドレール30はそれぞれ、昇降移動自在に構成された支持テーブル40の上面に支持されている(図2参照)。サーボモータ38によりボールネジ36が正逆方向に回転されると、ボールナット部材34がボールネジ36上を相対的にスライド移動し、支持プレート20が一対のガイドレール30に沿って前進方向及び後退方向に往復移動される。これにより、支持プレート20とともに一対の第1フィードバー6が前進方向及び後退方向に第1の移動ピッチP1(図4及び図6参照)で往復移動されるようになる。なお、第1の移動ピッチP1の大きさは、第1フィンガ22の配置間隔D1の大きさと等しく構成されている。
【0024】
第2前後移動機構12は、第1フィードバー6の上面に設けられるとともにその長さ方向に延びるガイドレール39と、第2フィードバー8の下面に支持されるとともにガイドレール39にスライド移動自在に装着されたスライダ41と、第2フィードバー8の一端部における上面に設けられたボールナット部材42と、ボールナット部材42に回転自在に螺合されたボールネジ44と、ボールネジ44を正逆方向に回転させるためのサーボモータ46と、を有している。サーボモータ46によりボールネジ44が正逆方向に回転されると、ボールナット部材42がボールネジ44上を相対的にスライド移動することにより、第2フィードバー8がガイドレール39に沿って、第1フィードバー6に対して相対的に前進方向及び後退方向に第2の移動ピッチP2(図4及び図6参照)で往復移動されるようになる。なお、第1及び第2の移動ピッチP1,P2の合計移動ピッチ(P1+P2)の大きさは、第2フィンガ26の配置間隔D2の大きさと等しく構成されている。また、第2フィードバー8は、前進方向及び後退方向には第1フィードバー6に対して相対的に往復移動自在に構成されているが、このようにガイドレール39及びスライダ41により支持されているので、クランプ方向、アンクランプ方向、水平回転方向、上昇方向及び下降方向には、第1フィードバー6に対する相対的移動が阻止される。これにより、第1フィードバー6がクランプ方向及びアンクランプ方向並びに上昇方向及び下降方向に往復移動されると、第2フィードバー8は、第1フィードバー6と一体的にこれらの方向に往復移動されるようになる。
【0025】
クランプ移動機構14は、支持プレート20の上面に設けられるとともに搬送経路4に対して略垂直方向に延びる一対のガイドレール48と、一対の第1フィードバー6の各下面に支持されるとともに一対のガイドレール48の各々にスライド移動自在に装着されたスライダ50と、一対の第1フィードバー6の各下面に設けられたボールナット部材52と、一対のボールナット部材52に回転自在に螺合されたボールネジ54と、ボールネジ54を正逆方向に回転させるためのサーボモータ56と、を有している。ボールネジ54には逆ネジに構成された一対のネジ部58,60が設けられ、これら一対のネジ部58,60にそれぞれボールナット部材52が回転自在に螺合されている。サーボモータ56によりボールネジ54が正逆方向に回転されると、ボールナット部材52がボールネジ54上を相対的にスライド移動し、一対の第1フィードバー6がガイドレール48に沿ってクランプ方向(即ち、相互に近接する方向)及びアンクランプ方向(即ち、相互に離隔する方向)に往復移動される。これにより、一対の第1及び第2フィードバー6,8が一体的にクランプ方向及びアンクランプ方向に往復移動されるようになる。
【0026】
昇降移動機構16は、支持テーブル40を貫通して設けられたボールナット部(図示せず)と、ボールナット部に回転自在に螺合されたボールネジ64と、ボールネジ64を正逆方向に回転させるためのサーボモータ66と、を有している(図2参照)。サーボモータ66によりボールネジ64が正逆方向に回転されると、ボールナット部がボールネジ64上を相対的にスライド移動し、これにより支持テーブル40とともに一対の第1及び第2フィードバー6,8が一体的に上昇方向及び下降方向に往復移動されるようになる。なお、ボールネジ64は、支持プレート20に設けられたガイド孔62に移動自在に挿入されている。
【0027】
上述した搬送装置2は、例えばトランスファプレス装置(図示せず)の内部に配設され、搬送経路4に並設された第1〜第5加工位置68〜76(処理位置を構成する)にワーク18を順次搬送するのに用いられる。第1〜第5加工位置68〜76にはそれぞれ、ワーク18に加工を施すための第1〜第5加工金型78〜86が配設されている。本実施形態では、第3加工金型82は、他の加工金型78,80,84,86よりも比較的大型に構成されており、このことに関連して、第2、第3及び第4加工金型80,82,84の配置間隔D2は、第1及び第2加工金型78,80の配置間隔D1並びに第4及び第5加工金型84,86の配置間隔D1よりも大きく構成されている。また、第1加工位置68の上流側には、加工前のワーク18が一時的に待機される加工前待機位置88が配置間隔D1で配設され、また第5加工位置76の下流側には、加工後のワーク18が一時的に待機される加工後待機位置90が配置間隔D1で配設されている。なお、上述した配置間隔D1は、第1フィンガ22の配置間隔D1と等しく構成され、また上述した配置間隔D2は、第2フィンガ26の配置間隔D2と等しく構成されている。
【0028】
本実施形態の搬送装置2によるワーク18の搬送方法について説明すると、次の通りである。ワーク18の搬送開始前の状態においては、一対の第1及び第2フィードバー6,8がそれぞれ基準位置に位置付けられているとともに、加工前待機位置88及び第1〜第5加工位置68〜76にそれぞれワーク18が配設されている(図3及び図5参照)。まず、クランプ移動機構14によって一対の第1フィードバー6がクランプ方向に移動されると、この一対の第1フィードバー6と一体的に一対の第2フィードバー8がクランプ方向に移動され、これによりワーク18が一対の第1及び第2フィンガ22,26によって両側よりクランプ保持される。その後、昇降移動機構16によって一対の第1フィードバー6が上昇方向に移動されると、この一対の第1フィードバー6と一体的に一対の第2フィードバー8が上昇方向に移動される。更にその後に、第1前後移動機構10によって一対の第1フィードバー6が前進方向に第1の移動ピッチP1で移動されるとともに、第2前後移動機構12によって一対の第2フィードバー8が一対の第1フィードバー6に対して相対的に前進方向に第2の移動ピッチP2で移動される。
【0029】
このように移動されると、一対の第1フィンガ22にクランプ保持されたワーク18は、第1の移動ピッチP1と等しい第1の搬送ピッチP1(=D1)で搬送される。また、一対の第2フィンガ26にクランプ保持されたワーク18は、第1の搬送ピッチP1よりも大きく、且つ第1及び第2の移動ピッチP1,P2の合計移動ピッチ(P1+P2)と等しい第2の搬送ピッチ(P1+P2)(=D2)で搬送される(図4及び図6参照)。
【0030】
その後、昇降移動機構16によって一対の第1フィードバー6が下降方向に移動されると、一対の第1フィードバー6と一体的に一対の第2フィードバー8が下降方向に移動される。次いで、クランプ移動機構14によって一対の第1フィードバー6がアンクランプ方向に移動されると、一対の第1フィードバー6と一体的に一対の第2フィードバー8がアンクランプ方向に移動される。更にその後、第1前後移動機構10によって一対の第1フィードバー6が後退方向に第1の移動ピッチP1で移動されるとともに、第2前後移動機構8によって一対の第2フィードバー8が一対の第1フィードバー6に対して相対的に後退方向に第2の移動ピッチP2で移動される。これにより、一対の第1及び第2フィードバー6,8はそれぞれ上記基準位置に戻される。
【0031】
このようにして、加工前待機位置88に配設されたワーク18は第1加工位置68に搬送されて第1加工金型78により加工が施され、第1〜第4加工位置68〜74に配設されたワーク18はそれぞれ第2〜第5加工位置70〜76に搬送されて第2〜第5加工金型80〜86によって加工が施され、また、第5加工位置76に配設されたワーク18は加工後待機位置90に搬送される。
【0032】
ワーク18に加工が施された後は、上述したのと同様に、一対の第1及び第2フィードバー6,8は、クランプ方向、上昇方向、前進方向、下降方向、アンクランプ方向及び後退方向に繰り返し移動される。これにより、ワーク18が第1〜第5加工位置68〜76に順次搬送され、第1〜第5加工金型78〜86によってワーク18に順次加工が施される。
【0033】
以上説明したように、本実施形態の搬送装置2では、一対の第1フィンガ22にクランプ保持されたワーク18は第1の搬送ピッチP1で搬送され、一対の第2フィンガ26にクランプ保持されたワーク18は第2の搬送ピッチ(P1+P2)で搬送される。これにより、搬送経路4に比較的大型の第3加工金型82が配設されている場合であっても、第1及び第2加工金型78,80の配置間隔D1(=P1)並びに第4及び第5加工金型84,86の配置間隔D1を、第2、第3及び第4加工金型80,82,84の配置間隔D2(=P1+P2)よりも小さくすることができる。従って、一対の第1フィードバー6の前進方向・後退方向への往復移動距離を小さく抑えることができ、搬送装置2全体、即ち、トランスファプレス装置全体をコンパクトにすることができる。
【0034】
次に、図7を参照して、他の実施形態の搬送装置について説明する。図7は、本発明の他の実施形態による搬送装置を示す概略図である。なお、本実施形態において、上記実施形態と実質上同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0035】
図7を参照して、本実施形態の搬送装置では、第2フィードバー8Aの長さは第1フィードバー6Aの長さよりも短く構成され、第2前後移動機構12Aのサーボモータ46Aは、第1フィードバー6Aの一端部における上面に支持部材92を介して支持されている。これにより、第2フィードバー8Aの第1フィードバー6Aに対する相対的移動を安定して行うことができる。また、第2前後移動機構12Aのサーボモータ46Aが第1フィードバー6Aに支持されることにより、第2フィードバー8Aの第1フィードバー6Aに対する相対的移動距離は比較的短くなるので、サーボモータ46Aの容量を小さくすることができ、装置全体の構成を簡略化することができる。
【0036】
また、第1及び第2フィードバー6A,8Aはそれぞれ、その長さ方向に複数に分割可能(本実施形態では3分割)に構成されている。これにより、例えば製造ラインの変更時などにおいて、図7において二点差線で示すように第1及び第2フィードバー6A,8Aの各中間部を取り外すことによって、搬送経路(図示せず)に配設された加工金型(図示せず)の交換作業などを容易に行うことができる。
【0037】
以上、本発明に従う搬送装置及び処理物の搬送方法の各種実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0038】
例えば、上記各実施形態では、搬送経路4の両側に第1及び第2フィードバー6(6A),8(8A)を配設するように構成したが、搬送経路4の片側にのみ第1及び第2フィードバー6(6A),8(8A)を配設するように構成してもよい。このように構成した場合には、第1及び第2保持手段22,26として、例えば処理物を吸引保持する真空パッドや、開閉自在に構成されて処理物をクランプ保持する一対の爪部材などが用いられる。
【0039】
また例えば、上記各実施形態では、第1フィードバー6(6A)を前進方向に移動させるとともに、第2フィードバー8(8A)を第1フィードバー6(6A)に対して相対的に前進方向に移動させることにより、第2搬送ピッチ(P1+P2)が第1搬送ピッチP1よりも大きくなるように構成したが、第1フィードバー6(6A)を前進方向に移動させるとともに、第2フィードバー8(8A)を第1フィードバー6(6A)に対して相対的に後退方向に移動させることにより、第2搬送ピッチ(P1−P2)が第1搬送ピッチP1よりも小さくなるように構成してもよい。このように構成した場合、ワーク18のクランプ保持解除後には、第1フィードバー6(6A)は後退方向に移動されるとともに、第2フィードバー8(8A)は第1フィードバー6(6A)に対して相対的に前進方向に移動される。
【0040】
また例えば、上記各実施形態では、第2前後移動機構12(12A)は2個のサーボモータ46(46A)によって一対の第2フィードバー8(8A)を移動させ、クランプ移動機構14は2個のサーボモータ56によって一対の第1及び第2フィードバー6(6A),8(8A)を移動させるように構成したが、1個のサーボモータ46(46A),56によってそれぞれ移動させるように構成してもよい。なお、1個のサーボモータ46(46A)によって一対の第2フィードバー8(8A)を移動させる場合には、一対の第2フィードバー8(8A)を連結部材によって相互に連結すればよい。また、サーボモータ38,46,56,66に代えて、空圧シリンダ機構などを用いてもよい。
【0041】
また例えば、上記各実施形態では、第2フィードバー8(8A)を第1フィードバー6(6A)の上側に設けるように構成したが、例えば第1フィードバー6(6A)の下側や内側、外側に設けるように構成してもよい。
【0042】
また例えば、上記各実施形態では、第2フィードバー8(8A)を第1フィードバー6(6A)に対して相対的に往復移動するように構成したが、第3フィードバーを更に設け、この第3フィードバーを第2フィードバー8(8A)に対して相対的に往復移動するように構成してもよい。このように構成することにより、ワーク18を異なる3種類の搬送ピッチで搬送することができる。
【0043】
また例えば、上記各実施形態では、第1フィードバー6(6A)を上昇方向及び下降方向に往復移動させるための昇降移動機構16を設けるように構成したが、この昇降移動機構16を省略してもよい。かかる場合には、一対の第1及び第2フィードバー6(6A),8(8A)は、クランプ方向、前進方向、アンクランプ方向及び後退方向の順に繰り返し移動される。
【0044】
また例えば、上記各実施形態では、搬送装置2(2A)をトランスファプレス装置に適用したが、例えば処理物としての製品パッケージに製造年月日などを印字するための装置など、種々の装置に適用することができる。
【0045】
また例えば、第1及び第2フィンガ22,26を上下反転させるための反転機構を設けるように構成してもよく、このように上下反転させることにより、ワーク18の上側及び下側にそれぞれ加工を施すことができる。
【0046】
また例えば、加工金型の種類などに応じて、第1及び第2フィンガ22,26の取付位置や配置間隔を適宜変更することによって、種々の搬送形態に対応することができる。
【符号の説明】
【0047】
2,2A 搬送装置
4 搬送経路
6,6A 第1フィードバー
8,8A 第2フィードバー
10 第1前後移動機構
12,12A 第2前後移動機構
14 クランプ移動機構
18 ワーク(処理物)
22 第1フィンガ(第1保持手段)
26 第2フィンガ(第2保持手段)
68 第1加工位置
70 第2加工位置
72 第3加工位置
74 第4加工位置
76 第5加工位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送経路に並設された複数の処理位置に処理物を順次搬送するための搬送装置であって、
前記搬送経路に沿って配設された第1フィードバーと、前記第1フィードバーに支持された第2フィードバーと、前記第1フィードバーを前進方向及び後退方向に往復移動させるための第1前後移動機構と、前記第2フィードバーを前記前進方向及び前記後退方向に往復移動させるための第2前後移動機構と、前記第1及び第2フィードバーにそれぞれ設けられ、前記処理物を保持するための第1及び第2保持手段と、を備え、
前記第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物が保持された状態で、前記第1フィードバーが前記第1前後移動機構によって前記前進方向に移動されるとともに、前記第2フィードバーが前記第2前後移動機構によって前記第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動されると、前記第1保持手段に保持された前記処理物は第1の搬送ピッチで搬送され、前記第2保持手段に保持された前記処理物は前記第1の搬送ピッチとは異なる第2の搬送ピッチで搬送されることを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記第1フィードバーは前記搬送経路の両側に配設され、前記第2フィードバーは前記一対の第1フィードバーの各々にそれぞれ設けられ、前記第1及び第2保持手段は、前記一対の第1及び第2フィードバーの各々にそれぞれ設けられ、前記一対の第1フィードバーをクランプ方向及びアンクランプ方向に往復移動させるためのクランプ移動機構が設けられており、
前記一対の第1フィードバーが前記クランプ移動機構によって前記クランプ方向に移動されると、前記一対の第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物がクランプ保持され、前記一対の第1フィードバーが前記クランプ移動機構によって前記アンクランプ方向に移動されると、前記一対の第1及び第2保持手段への前記処理物のクランプ保持がそれぞれ解除され、
前記一対の第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物がクランプ保持された状態で、前記一対の第1フィードバーが前記第1前後移動機構によって前記前進方向に移動されるとともに、前記一対の第2フィードバーが前記第2前後移動機構によって前記一対の第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動されると、前記一対の第1保持手段にクランプ保持された前記処理物は前記第1の搬送ピッチで搬送され、前記一対の第2保持手段にクランプ保持された前記処理物は前記第2の搬送ピッチで搬送されることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記一対の第1フィードバーを上昇方向及び下降方向に往復移動させるための昇降移動機構を更に備え、
前記処理物を搬送する際には、前記一対の第1フィードバーが前記クランプ移動機構によって前記クランプ方向に移動されると、前記一対の第1及び第2フィードバーが前記クランプ方向に一体的に移動され、前記一対の第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物がクランプ保持され、このクランプ保持状態で、前記一対の第1フィードバーが前記昇降移動機構によって前記上昇方向に移動されると、前記一対の第1及び第2フィードバーが前記上昇方向に一体的に移動され、前記一対の第1フィードバーが前記第1前後移動機構によって前記前進方向に移動されるとともに、前記一対の第2フィードバーが前記第2前後移動機構によって前記一対の第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動されると、前記一対の第1保持手段にクランプ保持された前記処理物は前記第1の搬送ピッチで搬送され、前記一対の第2保持手段にクランプ保持された前記処理物は前記第2の搬送ピッチで搬送され、前記一対の第1フィードバーが前記昇降移動機構によって前記下降方向に移動されると、前記一対の第1及び第2フィードバーが前記下降方向に一体的に移動され、前記一対の第1フィードバーが前記クランプ移動機構によって前記アンクランプ方向に移動されると、前記一対の第1及び第2フィードバーが前記アンクランプ方向に一体的に移動され、前記一対の第1及び第2保持手段への前記処理物のクランプ保持がそれぞれ解除され、このクランプ保持解除状態で、前記一対の第1フィードバーが前記第1前後移動機構によって前記後退方向に移動されるとともに、前記一対の第2フィードバーが前記第2前後移動機構によって前記一対の第1フィードバーに対して相対的に前記後退方向又は前記前進方向に移動されることを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記第2フィードバーは、前記第1フィードバーの上側に前記前進方向又は前記後退方向に相対的に往復移動自在に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項5】
前進方向及び後退方向に往復移動される第1フィードバーと、前記第1フィードバーに支持され、前記前進方向及び前記後退方向に往復移動される第2フィードバーと、前記第1及び第2フィードバーにそれぞれ設けられ、処理物を保持するための第1及び第2保持手段と、を用いて、搬送経路に並設された複数の処理位置に前記処理物を順次搬送するための処理物の搬送方法であって、
前記第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物を保持させ、前記第1フィードバーを前記前進方向に移動させるとともに、前記第2フィードバーを前記第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動させ、これにより、前記第1保持手段に保持された前記処理物を第1の搬送ピッチで搬送し、前記第2保持手段に保持された前記処理物を前記第1の搬送ピッチとは異なる第2の搬送ピッチで搬送することを特徴とする処理物の搬送方法。
【請求項6】
前記第1フィードバーを上昇方向及び下降方向に往復移動させるように構成されており、
前記第1及び第2保持手段にそれぞれ前記処理物を保持させた後に、前記第1及び第2フィードバーを前記上昇方向に一体的に移動させ、その後、前記第1フィードバーを前記前進方向に移動させるとともに、前記第2フィードバーを前記第1フィードバーに対して相対的に前記前進方向又は前記後退方向に移動させ、その後に、前記第1及び第2フィードバーを前記下降方向に一体的に移動させ、更にその後、前記第1及び第2保持手段への前記処理物の保持をそれぞれ解除した後に、前記第1フィードバーを前記後退方向に移動させるとともに、前記第2フィードバーを前記第1フィードバーに対して相対的に前記後退方向又は前記前進方向に移動させることを特徴とする請求項5に記載の処理物の搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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