説明

搬送装置

【課題】記録動作中にロール状の被記録材に生じる弛みを解消して、安定した搬送動作を維持して良好な搬送動作を行う。
【解決手段】ロール紙の搬送を行った後、次にLFローラによってロール紙の搬送を開始するまでの間に、LFローラが停止した状態で給紙モータを回転することによって、ロール紙の巻き取り動作を行い、巻き取り動作を行うときに、制御部は、ロール紙に関する用紙情報に基づいて給紙モータを制御することによって、ロール紙の巻き取り力を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール状の被記録材を搬送する搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
搬送装置を備える画像記録装置(プリンタ)には、ロール状に巻かれたロール紙に記録可能に構成されたものがある。このプリンタは、ロール紙の幅方向に往復動作可能な記録ヘッドによって、所定の幅分だけロール紙の表面にインクを付着させた後、ロール紙を所定量、搬送ローラで搬送する。その記録ヘッドによる記録動作、及びロール紙の間欠的な搬送動作を繰り返し行うことによって、所定のサイズのロール紙に記録を行っている。
【0003】
その際、ロール紙が巻かれたロール体は、ロール体の回転中心に金属製シャフトが通され、金属製シャフトを介してプリンタに回転自在にセットされている。この金属製シャフトの軸芯には、制動力を掛けるためのトルクリミッタが設けられており、ロール紙の搬送動作に伴い、ロール紙に対して、一定のバックテンションが付与される(特許文献1参照)。
【0004】
プリンタでは、記録に必要な長さ分のロール紙が搬送ローラによって引き出されたとき、ロール紙が巻かれたロール体の慣性重量によって、ロール体がしばらく回転を続けることがある。その場合、ロール体からロール紙が必要以上に引き出されることになり、ロール紙に弛みが発生する。この弛み量は、ロール体の慣性重量や、搬送ローラの周速度等に応じて変化して、ロール体の慣性重量、ロール体の周速度が大きいほど、ロール体から引き出されたロール紙に生じる弛みが大きくなる。
【0005】
このように搬送動作の直後にロール紙が大きく弛んでいる場合、次の搬送動作時に、ロール紙にテンションが発生しない。その後、ロール紙が搬送されるのに従い、弛みが徐々に減少していき、弛みが無くなる瞬間に、ロール紙の搬送方向と逆方向の大きなテンションが発生する。この搬送で、また、ロール紙に弛みが発生することになる。
【0006】
一方、搬送動作の直後のロール紙の弛みが小さい場合、次の搬送動作の途中で、弛みが取り除かれ、ロール紙の搬送方向と逆方向に大きなテンションが発生することになる。このように、ロール体の慣性重量や周速度によって、ロール紙の弛み具合が変化して、搬送動作を行うたびに、ロール紙に作用するテンションが変化する。
【0007】
このようなロール紙に作用するテンションの変化は、ロール紙の搬送精度に大きく影響する。ロール紙のテンションが大きい場合には、搬送動作時に搬送ローラでのロール紙のスリップが大きくなり、ロール紙の搬送量がスリップ分だけ小さくなる。テンションが大きい場合であっても、テンションが一定であれば、送り量に対して、固定された所定の補正値を付加することで、実際の送り量がばらつくことを防げる。しかし、搬送動作に伴い、ロール紙に弛みが発生する場合、搬送動作ごとにテンションが変化するので、所定の補正値によって送り量を補正することが難しく、送り精度の低下を招いている。
【0008】
この対策として、搬送ローラで搬送した後に発生することが予測される、ロール紙の弛み予測長さに基づいて、この弛み予測長さ以上の長さ分だけ、搬送動作開始前にロール紙を巻き戻す構成を備えるプリンタが提案されている(特許文献2参照)。
【0009】
搬送動作開始前にロール紙の弛みを除去することによって、搬送動作時に生じるテンションの変化を小さくできるので、所定の補正値で送り量を補正することによって、送り精度が確保されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−096987
【特許文献2】特開2008−155417
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献2に記載の構成では、ロール紙の弛みを取り除くためにロール紙を巻き取るときに、一定の巻き取り力で巻き取るので、滑りやすいロール紙であった場合、弛みが取り除かれた後に、ロール紙が搬送ローラでスリップしてしまう。このため、搬送ローラとピンチローラとの間に挟まれたロール紙のニップ位置がずれることがある。この場合、記録ヘッドの往復動作ごとに記録された画像のつなぎ目に画像無し領域が入るので、記録画像内に白スジが発生する。また、剛性が高い被記録材の場合、弛みを充分に除去できずに、次の搬送動作の際、弛みによる逆テンションが作用して、画像のつなぎ目に搬送量の不足によって黒スジが発生することがある。
【0012】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、被記録材の種類によらず、間欠的な搬送動作直後に被記録材の弛みを除去するために被記録材を巻き取るときに、搬送ローラにおいて被記録材のスリップを発生させることを防ぐことを目的とする。これにより、本発明は、被記録材の弛みを除去した状態で次の搬送動作に移行できる搬送装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した目的を達成するため、本発明に係る搬送装置は、被記録材がロール状に巻かれたロール体を回転自在に支持し、ロール体から被記録材を供給する供給部と、ロール体を回転させるロールモータと、ロールモータの駆動を制御する第1の制御手段と、被記録材に対して記録を行う記録部に被記録材を挟んで搬送する一対の搬送ローラと、搬送ローラを回転させる搬送モータと、搬送モータの駆動を制御する第2の制御手段と、を備え、搬送ローラによって、供給部から記録部に向かって、被記録材の搬送と停止を繰り返す間欠的な搬送を行う搬送装置であって、被記録材の搬送を行った後、次に搬送ローラによって被記録材の搬送を開始するまでの間に、搬送ローラが停止した状態でロールモータを回転することによって、被記録材の巻き取り動作を行い、巻き取り動作を行うときに、第1の制御手段は、被記録材に関する被記録材情報に基づいてロールモータを制御することによって、被記録材の巻き取り力を制御する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、被記録材の種類に応じて、被記記録材の弛みを除去するときの巻取り力を制御して、その被記録材の特性に合った最適な巻取り力で弛みを取り除くことが可能になる。このため、被記録材の巻取り過ぎによって生じる搬送ローラでのスリップや被記録材表面のクラック、巻取り不足による搬送量の不良などを起こすことなく、被記録材を安定して搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施例のインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。
【図2】第1の実施例のインクジェットプリンタにおけるロール紙の取り付け構造を示す斜視図である。
【図3】第1の実施例のインクジェットプリンタの概略を示す断面図である。
【図4】第1の実施例におけるロール紙の給紙部、搬送部を模式的に示す平面図である。
【図5】第1の実施例におけるロール紙の搬送動作の制御系を示すブロック図である。
【図6】第1の実施例における給紙部、搬送部でのロール紙の負荷、搬送速度、紙弛み量の関係を示す図である。
【図7】第1の実施例における動作手順を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施例におけるLFローラによる搬送速度、ロール体による搬送速度、紙弛み量の関係を示す図である。
【図9】第2の実施例における動作手順を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施例におけるLFローラによる搬送速度、ロール体による搬送速度、紙弛み量の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1の実施例)
以下、本発明の実施例について、図1〜3を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、第1の実施例のインクジェットプリンタを示す斜視図である。図2は、第1の実施例のインクジェットプリンタにおけるロール紙の取り付け構造を示す斜視図である。図3は、インクジェットプリンタの概略を示す断面図である。
【0018】
図1に示すように、本実施例のインクジェットプリンタ1(以下、プリンタ1と称する)では、被記録材として、ロール状に巻かれた連続紙であるロール紙Rが用いられる。本実施例では、ロール紙Rがロール状に巻かれてなるものをロール体Roと称し、ロール体Roからロール紙Rが繰り出される。
【0019】
本実施例のプリンタ1は、ロール紙Rに対して画像等の記録を行う記録部3と、ロール体Roからロール紙Rを供給する供給部としての給紙部と、給紙部から供給されたロール紙Rを記録部3に搬送する搬送部と、を備える。
【0020】
給紙部は、ロール体Roを回転自在に支持しており、ロール体Roを回転させるロールモータを有する。搬送部は、ロール紙Rを挟んで搬送する一対の搬送ローラとしてのLFローラ9及びピンチローラ10と、LFローラ9を回転させる搬送モータとしてのLFモータと、を有する。搬送部は、LFローラによって、給紙部から記録部3に向かって、ロール紙Rの搬送と停止を繰り返す間欠的な搬送を行う。また、プリンタ1は、ロールモータ及びLFモータの駆動を制御する後述の制御部を備える。
【0021】
尚、本発明に係る搬送装置は、本実施例における給紙部と搬送部とを備える構成であるので、厳密には供給搬送装置であるが、便宜上、単に搬送装置と称している。
【0022】
まず、本実施例のインクジェットプリンタ1に、ロール紙Rをセットする動作から説明する。
【0023】
図2に示すように、ロール紙Rのロール体Roは、巻き中心に位置する円筒状の紙管Sにスプールシャフト32を貫通させることで支持されている。スプールシャフト32の一端部には、ロール体Roを保持する基準側ロール紙ホルダ30が設けられている。基準側ロール紙ホルダ30の基準側係合部31が、紙管Sに挿入され、弾性力によって紙管Sの内壁に対して径方向に食い込むことで、ロール体Roは基準側ロール紙ホルダ30に固定されている。尚、基準側ロール紙ホルダ30は、スプールシャフト32に対して回転不動に固定されている。
【0024】
また、スプールシャフト32の他端部から、ロール体Roの両端を挟み込むように、非基準側ロール紙ホルダ34にスプールシャフト32を通して、非基準側ロール紙ホルダ34が紙管Sに係合される。非基準側ロール紙ホルダ34も、基準側ロール紙ホルダ30と同様に、非基準側係合部35を有しており、弾性力によって紙管Sの径方向に拡がることで紙管Sの内壁に係合され、ロール体Roは非基準側ロール紙ホルダ34に固定されている。そして、図1に示すようにスプールシャフト32の両端部が、プリンタ1に回動自在に支持されることによって、ロール紙Rのロール体Roも回動自在に支持される。以降の説明では、ロール体Roから引き出されたロール紙Rの搬送方向の先端をRpと称して説明する。
【0025】
続いて、ロール紙Rの給紙動作について説明する。図3に示すように、所定の装着位置にロール体Roがセットされ、ロール体Roから引き出されたロール紙Rの先端Rpは、ユーザーの手で供給口2へと導かれる。そして、ユーザーがロール体Roを図3中の反時計回転(CCW)方向へと回転させることで、ロール体Roから繰り出されたロール紙Rの先端Rpは、搬送路を通って下流側へと送られていく。
【0026】
搬送路の途中には、反射光型の用紙検出センサ41が設けられており、ロール紙Rの先端Rpの通過を検出したとき、搬送部を構成する搬送ローラとしてのLFローラ9は、搬送モータとしてのLFモータ8によって、ロール体RoのCCW方向への回転を開始する。引き続き、ユーザーの手によって搬送方向の下流側へ送られたロール紙Rの先端Rpは、一対のLFローラ9,10のニップ部分まで到達し、ロール紙Rが一対のLFローラ9、10に挟まれた状態でプラテン19上に搬送される。このとき、キャリッジ12に搭載された紙端検出センサ42によってロール紙Rの通紙検出が行われ、ロール紙Rがプラテン19上まで確実に届いていることが確認される。また、この紙端検出センサ42を、平行に配置されたガイドシャフト16とガイドレールに沿って、往復動作させることによって、ロール紙Rの用紙幅が検出される。
【0027】
以降の動作では、一対のLFローラ9,10によってロール紙Rの搬送が自動的に行われるので、この時点でユーザーはロール紙Rから手を離すことになる。LFローラ9の駆動ギア列には、LFローラ9の回転を検出するLFエンコーダ5が配されている。また、ロール体Roの外周面近傍には、直接、ロール体Roに巻かれているロール紙Rに接触してロール体Roの巻き径を検出する接触式の巻き径検出センサ43が設けられている。
【0028】
次に、プラテン19まで搬送されたロール紙Rに対して画像等の記録を行う記録部3に関して説明する。記録部3は、記録ヘッド11と、記録ヘッド11が載置されるキャリッジ12と、記録ヘッド11に対向して設けられたプラテン19と、を有して構成されている。この記録ヘッド11は、記録面に対向する面に、副走査方向に沿って配された複数のノズル列(不図示)を有し、ノズル列ごとに異なる色のインクを吐出するように構成されている。尚、この記録ヘッド11には、各色のノズルに対して、各々の供給チューブ13を介してインクタンク14から各色のインクが供給されるように構成されている。また、キャリッジ12は、プリンタ1のフレーム15に両端部が固定され互いに平行に配置されたガイドシャフト16とガイドレール(不図示)に沿って摺動可能に支持されている。そして、記録部3まで搬送されてきたロール紙Rに向け、キャリッジ12を往復動させながら記録ヘッド11からインクを吐出することによって、ロール紙R上に画像が記録される。記録部3においてキャリッジ12の往動または復動による1ライン分の走査によって画像を記録したとき、ロール紙Rを一対のLFローラ9、10によって搬送方向に所定ピッチだけ間欠的に送り、キャリッジ12を再び走査させて次のラインの画像記録を行う。これを繰り返してページ全体に画像が記録され、記録済み部分が排紙トレイ22上に搬送されていく。そして、画像記録動作が終了したとき、ロール紙Rは、一対のLFローラ9、10によって所定の切断位置まで搬送され、カッター21によって切断される。以上が、ロール紙Rのセットから排紙までの一連の流れである。
【0029】
次に、本実施例における給紙部を構成するロール紙Rの取り付け部の詳細構成について、図4を参照して説明する。図4は、本実施例におけるロール紙Rの取り付け部を模式的に示す平面図である。給紙部は、LFローラ9の回転による搬送動作とは独立して、ロール紙Rのロール体Roを中心軸回りに回転させてロール紙Rを搬送し、ロール体Roを逆方向に回転させてロール紙Rを巻き戻することができる給紙機構を備えている。給紙機構は、ロール体Roを回転するロールモータとしての給紙モータ40と、給紙モータ40の駆動力をロール体Roに伝達するためのギア列36〜38と、ロール体Roの回転を検出する給紙エンコーダ39と、を有している。
【0030】
次に、本実施例のプリンタ1におけるロール紙Rの給紙、搬送動作の制御系について、図5を参照して説明する。図5は、本実施例におけるロール紙Rの給紙、搬送動作の制御系を示す概略ブロック図である。制御系は、PC100から出力された記録情報の信号を受けて、記録ヘッド11、キャリッジ12、LFモータ8、及び給紙モータ40の駆動タイミングを制御する第1の制御手段及び第2の制御手段としての制御部101を備える。制御部101によって、LFモータ8と給紙モータ40は、それぞれ独立して駆動制御される。本実施例では、制御部101が、第1の制御手段及び第2の制御手段を兼ねるように構成されたが、それぞれ独立した第1の制御部及び第2の制御部を備えて構成されてもよい。
【0031】
図6は、本実施例において、給紙部が有するロール体Roと、搬送部が有するLFローラ9との間に跨るロール紙Rに作用する負荷、及びロール紙Rの搬送速度、紙弛み量の関係を示す図である。LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rに作用する負荷力をTpap、LFローラ9による搬送速度をVlf、ロール体Roによる搬送速度をVroll、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rに生じる紙弛み量をSpapとする。
【0032】
各搬送速度Vlf、搬送速度Vrollは、円周上での周速度であり、搬送速度VlfがLFローラ9の円周上での周速度、搬送速度Vrollがロール体Roの円周上での周速度である。以下、搬送速度Vlf、Vrollを、周速度Vlf、Vrollと称する。紙弛み量Spapは、図6に示すように、弛みが無い状態でのロール紙Rの厚み方向に対する変位量である。
【0033】
負荷力Tpap、周速度Vlf、Vrollについては、図6中の矢印方向が正値となる。紙弛み量Spapについては、弛みが無い状態を零とし、弛んだ量を絶対値で表示する。負荷力Tpapについては、弛んだ状態を零とし、LFローラ9、10の間にロール紙Rをニップした状態でロール紙Rを巻き取るのに伴って、弛みが徐々に減っていき、ロール紙Rが張った状態になったときに、負荷力Tpap>0となる。以降で説明する図8、図10に示す波形図では、図6に示す方向を基準として示す。
【0034】
次に、本実施例におけるLFローラ9とロール体Roの動作関係について、図7、図8を参照して説明する。図7は、本実施例における動作手順を示すフローチャート図である。図8は、本実施例におけるLFローラ9の周速度Vlf、ロール体Roの周速度Vroll、紙弛み量Spapの関係を示す図である。図8中の上段のグラフは、縦軸がLFローラ9の周速度Vlfであり、横軸が時間Tである。図8中の中段のグラフは、縦軸がロール体Roの周速度Vrollであり、横軸が時間Tである。図8中の下段のグラフは、縦軸がLFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの紙弛み量Spapであり、横軸が時間Tである。
【0035】
【表1】

【0036】
表1は、ロール紙Rの用紙種類、幅サイズ、及び、ロール体Roの巻き径の大小に応じて、給紙モータ40に供給する電流値を示しており、表1に示した電流を供給することによって、巻き戻しの過不足が無い、ロール紙Rの適正な巻き取り動作が行われる。例えば、用紙M(脆い紙)を搬送する場合、ロール紙Rの用紙幅が小さく、ロール体Roの巻き径が大きいと判断されたときには、給紙モータ40に電流Am2が供給されることになる。給紙モータ40は、供給する電流値に比例して、回転トルクが増加する特性を有しており、この電流値を制御部101が増減することで、巻き取り力を制御している。
【0037】
図7に示すように、PC100から出力された記録情報の信号がプリンタ1の制御部101に入力される(S01)。PC100から出力された記録情報の信号の中には、画像情報の他に、被記録材情報としての用紙情報(用紙の種類など)も含まれており、記録情報の信号を受けることで、用紙情報を取得できる(S01)。用紙幅や巻き径などの用紙情報は、給紙動作中に、前述の巻き径検出センサ43と紙端検出センサ42によって検出されて、取得されている。これらの用紙情報に基づいて、表1に示すように、給紙モータ40に供給する電流値を設定する(S02)。紙戻し動作の際、これらの用紙情報に応じて、制御部101が、給紙モータ40に供給する電流値を変えて、そのロール紙Rに対応する最適な紙戻し動作を開始(Ta)する(S03)。
【0038】
例えば、光沢紙などの滑りやすいロール紙Rを使用し、用紙幅が小さく、ロール体Roの巻き径が小さい場合、給紙モータ40の電流値(As1)を小さくして、LFローラ9とロール体Roの間のロール紙Rの負荷力Tpapを小さくする。これによって、LFローラ9でのロール紙Rのスリップを防止している。ロール紙Rの用紙幅が小さい、またはロール体Roの巻き径が小さいときに、給紙モータ40の電流値を小さくする理由は、用紙幅が小さい場合、LFローラ9でのニップ幅が狭くなり、グリップ力が弱く、LFローラ9でロール紙Rがスリップしやくなるためである。加えて、給紙モータ40の電流値を小さくする理由は、ロール体Roの巻き径が小さい場合、巻き径が大きい場合と比較して、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの負荷力Tpapが大きくなるためである。すなわち、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの負荷力Tpapが大きくなることによって、LFローラ9でロール紙Rがスリップしやすくなるためである。
【0039】
また、インクを吸収する受容層が脆いロール紙Rを使用し、用紙幅が小さく、巻き径が小さい場合には、給紙モータ40の電流値(Am1)を更に小さく抑える。これによって、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの負荷力Tpapを小さくして、LFローラ9でのロール紙Rのスリップや、引っ張り過ぎによるロール紙Rのクラックを防止している。
【0040】
一方、アート紙のように、滑りにくく、剛性が高いロール紙Rを使用するときは、用紙幅が大きく、ロール体Roの巻き径が大きい場合、引っ張り過ぎによる用紙表面のクラックが発生するおそれが無い。このため、給紙モータ40の電流値(Ak4)を高くすることで、紙戻し不足にならないように、紙戻し動作を確実に行っている。用紙幅が大きい、または巻き径が大きいときに、給紙モータ40の電流値を大きくする理由は、ロール体Roの巻き径が大きい場合に、巻き径が小さい場合と比較して、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの負荷力Tpapが小さくなるためである。つまり、巻き取り力が弱い場合には、ロール紙Rの剛性に巻き取り力が負けてしまい、巻き取り不足が生じるのを防止するためである。このとき、用紙幅が大きい場合、LFローラ9でのニップ幅が広くなり、グリップ力が強くなるので、LFローラ9でロール紙Rがスリップしにくくなり、給紙モータ40の電流を大きくできる。
【0041】
そのロール紙Rに応じた最適な巻き戻し動作を続けることで、紙弛み量Spap=0になったとき(Tb)、LFローラ9とロール体Roの間のロール紙Rの負荷力Tpap>0となり、ロール紙Rに張り(テンション)が生じた状態となる。そのため、それ以上のロール紙Rの紙戻し動作を行うことができず、ロール体Roの周速度Vrollが「0」となる。このとき、給紙エンコーダ39の出力信号を読み取ることで、紙弛み量Spap=0であると判断することができる(S04)。紙弛み量Spapが、「0」であると判断されたとき、給紙モータ40を停止して、巻き戻し動作を終了する(S05)。
【0042】
この動作(S02〜S05)を行うことによって、記録動作開始前にLFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの紙弛み量Spapを常に同じ状態にすることができる。
【0043】
図8に示すように、LFローラ9の周速度Vlfは、加速領域(Td−Te)と、定速領域(Te−Tf)と、減速領域(Tf−Tg)と、を有する動作波形となる。LFローラ9の紙送り動作(S07)に伴い、ロール体Roは、弛みが無い状態で保持されているので、LFローラ9の周速度Vlfとほぼ同じ速度で、加速領域(Td−Te)、定速領域(Te−Tf)は、回転することになる。ただ、減速領域(Tf−Tg)では、ロール体Roの慣性の影響でロール体Roの停止に時間を要し、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rに弛みが発生(紙弛み量Spap>0)した状態で、LFローラ9が停止する(S08)。
【0044】
LFローラ9、及びロール体Roによるロール紙Rの紙送り動作が停止したとき、記録動作を開始する(S09)。この記録動作では、キャリッジ12を所定速度で往動あるいは復動させながら、搬送されたロール紙Rに向けて記録ヘッド11からインクを吐出して、ロール紙Rに1ライン分の画像を記録する。
【0045】
1ライン分の画像を記録した後にロール紙Rの紙送り動作を停止し、紙送り動作の停止直後に、紙弛み量がSpap=0(Th)となるまで、紙戻し方向に給紙モータ40を回転(S11)させ続けることによって、ロール紙Rが紙戻し方向に巻き戻される。
【0046】
このとき、ロール紙Rの紙戻し動作は、一対のLFローラ9、10のニップ部分からロール紙Rにずれが生じないように、ロール紙Rの用紙情報に応じて、予め給紙モータ40の電流を設定(S10)し、紙戻し力を決めている。滑りやすいロール紙Rや受容層が脆いロール紙Rである場合は、紙戻し力を弱くして、滑りにくく剛性が高いロール紙Rである場合は、紙戻し力が強くなるように、給紙モータ40の電流を設定している(表1)。また、ロール紙Rの紙戻し動作の終了は、給紙エンコーダ39の出力信号を読み取ることで、紙弛み量Spap=0を判断しており(S12)、この紙弛み量Spapが「0」になったとき、給紙モータ40を停止させる(S13)。ロール紙Rの紙戻し動作は、LFローラ9の紙送り動作停止(Tg)から、次のLFローラ9の紙送り動作開始(Tc’)までの間に完了する。以上のように、紙戻しのときの負荷力Tpapは、ロール紙Rの用紙情報(紙種、用紙幅、巻き径)に応じて、そのロール紙Rに合った最適な負荷力Tpapに変更されている。これによって、一対のLFローラ9、10のニップ部分においてロール紙Rにずれが生じない負荷力Tpapにされており、LFローラ9の搬送動作は、高い精度を維持することができる。
【0047】
尚、紙弛み量Spap=0(Th)となった後に、前の1ライン分の記録が終了していれば、次のロール紙Rの紙送り動作を開始(Tc’)することができる(Th=Tc’)。
【0048】
以上の動作(S07〜S14)によって、1ライン分の記録動作を繰り返し、最終的にページ全体の記録が終了(S14)するまで、繰り返されて、記録動作が終了する(S15)。
【0049】
上述したように、本実施例では、LFローラ9の紙送り動作(Td−Tg)後に、ロール体Roの慣性でロール体Roが回り続けることによって発生した紙弛み(Spap>0)を除去する構成である。この構成において、LFローラ9の停止中(Tg−Tc’)に、毎回、ロール紙Rの紙弛み量Spap=0(Th)にするためにロール紙Rの紙戻し動作を行うとき、ロール紙Rの種類、用紙幅、用紙巻き径などの用紙情報に応じて、紙戻し力を最適値に設定している。
【0050】
本実施例では、ロール紙Rの種類に加えて、ロール紙Rの巻き径や用紙幅に応じて、弛みを除去するときの巻取り力を制御することで、ロール紙Rを安定して搬送することができる。このため、LFローラ9でのロール紙Rのスリップによる記録画質の劣化や、ロール紙Rの引っ張り過ぎによるクラック等の画像品位の低下を防止できる。
【0051】
(第2の実施例)
第2の実施例では、搬送動作前にロール紙Rを弛ませておき、搬送動作中もロール紙Rに張力が作用しないように常時、弛み状態を維持することで、搬送精度の向上を図っている搬送装置について説明する。
【0052】
第2の実施例におけるLFローラ9と、ロール体Roとの動作関係について、図9、図10、及び表2を参照して説明する。
【0053】
図9は、本実施例における動作手順を示すフローチャートである。図10は、本実施例におけるLFローラ9の周速度、ロール紙Rのロール体Roの周速度、紙弛み量の関係を示す図である。図10中の上段のグラフは、縦軸がLFローラ9の周速度Vlfであり、横軸が時間Tである。図10中の中段のグラフは、縦軸が、ロール体Roの周速度Vrollであり、横軸が時間Tである。図10中の下段のグラフは、縦軸がLFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの紙弛み量Spapであり、横軸が時間Tである。
【0054】
【表2】

【0055】
表2は、ロール紙Rの用紙種類ごとに、給紙モータ40に供給する電流値を示しており、表2に示した電流を供給することによって、巻き戻し過ぎや巻き戻し不足が無い、ロール紙Rの適正な巻き戻しが実行される。例えば、用紙M(脆い紙)を搬送する場合、給紙モータ40には、電流Amが供給されることになる。給紙モータ40は、供給する電流値に比例して、回転トルクが増加する特性を有しており、この電流値を制御部101が変化させることで、巻き取り力を制御している。
【0056】
図9に示すように、PC100から出力された記録情報の信号がプリンタ1の制御部101に入力される(S01)。PC100から出力された記録情報には、画像情報の他に、用紙情報(用紙の種類など)も含まれており、記録情報の信号を受けることで、用紙情報を取得できる(S01)。これらの用紙情報に基づいて、表2に示すように、給紙モータ40に供給する電流値を設定する(S02)。紙戻し動作の際、これらの用紙情報に応じて、制御部101が、給紙モータ40に供給する電流値を変更して、そのロール紙Rに合った最適な紙戻し動作を開始(Ta)する(S03)。
【0057】
例えば、光沢紙などの滑りやすいロール紙Rは、給紙モータ40の電流値(As)を小さくして、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの負荷力Tpapを小さくすることで、LFローラ9でのロール紙Rのスリップを防止している。受容層が脆いロール紙Rの場合は、さらに、給紙モータ40の電流値(Am)を抑えて、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの負荷力Tpapを小さくして、LFローラ9でのロール紙Rのスリップや、ロール紙Rのクラックを防止できる。一方、アート紙のように、滑りにくく、剛性が高いロール紙Rは、給紙モータ40の電流値(Ak)を高くして、紙戻し不足にならないように、紙戻し動作を確実に行っている。この動作によって、記録動作の開始前にLFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの紙弛み量Spapを常に同じ状態とすることができる。
【0058】
そのロール紙Rに合った最適な巻き戻しを続けていき、紙弛み量Spap=0になる(Tb)と、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの負荷力Tpap>0となり、ロール紙Rにテンションが生じた状態となる。そのため、それ以上のロール紙Rの紙戻し動作を行えず、ロール体Roの周速度Vrollが「0」となる。このとき、給紙エンコーダ39からの出力信号を読み取ることで、紙弛み量Spap=0であるかを判断することができる(S04)。紙弛み量Spapが、「0」であると判断されたとき、給紙モータ40を停止して、巻き戻し動作を終了する(S05)。
【0059】
この動作(S02〜S05)によって、記録動作開始前にLFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rの紙弛み量Spapを常に同じ状態とすることができる。
【0060】
ここで、記録動作開始前の紙戻し終了後のロール体Roの動作について、図9、図10を参照して説明する。LFローラ9の周速度Vlfは、加速領域(Td−Te)、定速領域(Te−Tf)、減速領域(Tf−Tg)を有する動作波形となる。ロール体Roは、LFローラ9が紙送り動作を開始する前(Tc)に、紙送り方向に回転される(S06)。これにより、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rに弛みが発生し、紙弛み量Spap>0となる。紙弛み量Spap>0となった後(Td)に、LFローラ9を紙送り方向に回転させる(S07)。これにより、LFローラ9とロール体Roとの間のロール紙Rに生じる負荷力Tpap=0にすることができ、ロール紙Rを安定して搬送することができる。
【0061】
紙弛み量Spapの弛みは、ロール体Roの周速度Vrollと、LFローラ9の周速度Vlfとの差によって、ロール紙Rの紙送り動作の開始(Tc)から、ロール紙R、LFローラ9の減速領域終了(Tg)までの間に形成される。ロール体Roの周速度VrollよりもLFローラ9の周速度Vlfが大きくなったとき、領域(Tc−Te)の間に生じた紙弛み量Spapが徐々に減っていく。紙弛み量Spap=0となったとき、ロール紙Rに張りが生じて負荷力Tpap>0となってしまう。そのため、ロール体Roの周速度VrollよりもLFローラ9の周速度Vlfの方を小さくする必要がある。給紙モータ40の回転速度が一定の場合、ロール体Roの巻き径に応じて、ロール体Roの周速度Vrollは変動する。ロール体Roの巻き径が最小となったときに、ロール体Roの周速度Vrollが最小になるので、このときのロール体Roの周速度Vrollと、LFローラ9の周速度Vlfとが同じ速度(Vroll=Vlf=V1)となるように設定する。これにより、ロール体Roの巻き径が変化しても、Vroll≧Vlfの関係が保たれる。また、ロール体Roの巻き径が最小である場合におけるLFローラ9の動作中(Td−Tg)の紙弛み量Spapは、Spap>0を維持することができ、負荷力Tpap=0となる。
【0062】
LFローラ9の紙送り動作が停止(Tg)したとき、ロール体Roの紙送り動作もLFローラ9と同時に停止する(S08)。
【0063】
LFローラ9、及びロール紙Rの紙送り動作が停止したとき、記録動作を開始する(S09)。記録動作では、搬送されたロール紙Rに向けて、キャリッジ12を所定速度で往動あるいは復動させながら記録ヘッド11からインクを吐出して、1ライン分の画像を記録する。
【0064】
1ライン分の画像を記録した後に紙送り動作を停止し、紙送り動作の停止直後に、紙弛み量がSpap=0(Th)になるまで、給紙モータ40を紙戻し方向に動作させる(S11)。このロール紙Rの紙戻し動作では、給紙モータ40に所定の電流(S10)をかけ続けることで、ロール体Roを紙戻し方向に回転させ続けて、ロール紙Rの弛みを除去する。
【0065】
このとき、ロール紙Rの紙戻し動作は、一対のLFローラ9、10のニップ部分からロール紙Rに、ずれが生じないように、ロール紙Rの種類に応じて、表2に示したように、
給紙モータ40の電流値を設定し、紙戻し力を決めている。滑りやすいロール紙Rや、受容層が脆いロール紙Rの場合は、紙戻し力を弱くして、滑りにくく剛性が高いロール紙Rの場合は、紙戻し力が強くなるように、給紙モータ40の電流を設定している。また、ロール紙Rの紙戻し動作を終了するタイミングに関しては、給紙エンコーダ39の出力信号を読み取ることで、紙弛み量Spap=0であるかを判断(S12)しており、この紙弛み量Spapが「0」になったときに、給紙モータ40を停止させる(S13)。ロール紙Rの紙戻し動作は、LFローラ9の紙送り動作の停止(Tg)から、次のロール紙Rの紙送り動作の開始(Tc’)までの間に完了する。以上のように、ロール紙Rの紙戻し動作によって負荷力Tpap>0となるのは、LFローラ9の停止中だけであり、負荷力Tpapは、ロール紙Rの種類に応じて変更されている。これによって、一対のLFローラ9、10のニップ部分においてロール紙Rにずれが生じない負荷力Tpapにされており、LFローラ9の搬送精度に影響を及ぼさない。
【0066】
尚、紙弛み量Spap=0(Th)となった後、前の1ライン分の記録が終了していれば、次のロール紙Rの紙送り動作を開始(Tc’)することができる(Th=Tc’)。
【0067】
以上の動作(S06〜S14)は、1ライン分の記録を繰り返し、最終的にロール紙Rのページ全体の記録が終了(S14)するまで、繰り返される。
【0068】
上述したように、本実施例は、LFローラ9の紙送り動作中(Td−Tg)、紙弛み量Spap>0となるように制御して、LFローラ9の紙送り動作が、ロール紙Rの種類の影響を受けることなく、ロール紙Rを安定して搬送することができる構成である。この構成において、LFローラ9の停止中(Tg−Tc’)に、ロール紙Rの紙弛み量を毎回Spap=0(Th)にするためにロール紙Rの紙戻し動作を行うときに、ロール紙Rの種類に応じて、紙戻し力を最適値に設定している。このため、LFローラ9でのロール紙Rのスリップに伴う記録画質の劣化や、ロール紙Rに生じるクラック等によって画像品位が低下するのを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0069】
R ロール紙
Rp ロール紙Rの先端
1 プリンタ
3 記録部
5 LFエンコーダ
8 LFモータ
9、10 LFローラ
11 記録ヘッド
39 給紙エンコーダ
40 給紙モータ
41 反射光型の用紙検出センサ
42 紙端検出センサ
43 巻き径検出センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被記録材がロール状に巻かれたロール体を回転自在に支持し、前記ロール体から前記被記録材を供給する供給部と、
前記ロール体を回転させるロールモータと、
前記ロールモータの駆動を制御する第1の制御手段と、
前記被記録材に対して記録を行う記録部に前記被記録材を挟んで搬送する一対の搬送ローラと、
前記搬送ローラを回転させる搬送モータと、
前記搬送モータの駆動を制御する第2の制御手段と、を備え、前記搬送ローラによって、前記供給部から前記記録部に向かって、前記被記録材の搬送と停止を繰り返す間欠的な搬送を行う搬送装置であって、
前記被記録材の搬送を行った後、次に前記搬送ローラによって前記被記録材の搬送を開始するまでの間に、前記搬送ローラが停止した状態で前記ロールモータを回転することによって、前記被記録材の巻き取り動作を行い、該巻き取り動作を行うときに、前記第1の制御手段は、前記被記録材に関する被記録材情報に基づいて前記ロールモータを制御することによって、前記被記録材の巻き取り力を制御する、ことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記被記録材情報は、前記被記録材に記録される記録情報に含まれている、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記被記録材または前記ロール体から前記被記録材情報を検出する検出手段を備える、請求項1または2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記被記録材情報に含まれる前記被記録材の種類に応じて、前記巻き取り力を制御する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記被記録材情報に含まれる前記ロール体の巻き径に応じて、前記巻き取り力を制御する、請求項4に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記被記録材情報に含まれる前記被記録材の幅に応じて、前記巻き取り力を制御する、請求項5に記載の搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−28414(P2013−28414A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164171(P2011−164171)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】