説明

携帯端末、広告表示方法及び広告表示プログラム

【課題】携帯端末において、アプリケーションの立ち上げに影響を与えることなく、また、アプリケーションの動作の影響を受けることなく同一の広告を継続して表示し、充分な広告効果を得るようにする。
【解決手段】広告情報受信部1111が、広告取得タイミング設定部1110により設定されたタイミングで広告配信サーバ4から広告情報を取得し、広告保存部1112が、広告情報受信部1111で取得された広告情報を記憶部12に保存する。広告背景設定部1113が、記憶部12に保存された広告情報を読込んで表示部10における表示画面の背景として設定し、この背景設定された広告情報を広告表示部1114が表示部10に全画面表示する。広告情報の表示後、表示部10における表示画面の切替えが行われたときに、表示切替部1115が、広告背景設定部1113による広告情報の背景設定を再度行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットに接続して広告情報を受信し、画面表示する携帯端末、広告表示方法及び広告表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話とPDA(Personal Digital Assistant)を融合させた携帯端末が広く普及している。この携帯端末はスマートフォンと呼ばれ、通信機能の他にネットワーク機能、スケジュール機能、個人情報管理機能等の多種多様な機能を有している。この種の携帯端末の登場によってインターネット上で様々なサービスが提供されるようになってきている。提供されるサービスとしては、例えば、ショッピング、オークション、旅行・出張、ニュース、天気、スポーツ、地図、路線等がある。これらのサービスを提供するための専用のサーバがインターネット上に設けられている。
【0003】
ところで、サービスを提供する側は、ユーザからのサービス要求に際し、サービスに対応するアプリケーション(プログラム)と共に広告情報を送信する場合もある。例えば、ユーザの携帯端末は、アプリケーションの受信と共に広告情報を受信すると、アプリケーションの立ち上げに際し、それに先行して数秒間広告を表示する。つまり、ユーザは、アプリケーションを指定してサービスを要求すると、最初に広告が表示され、その後にアプリケーションによるサービスの提供を受けることができる。
【0004】
ユーザに広告を提供する技術として、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された「広告自動組込システム」は、ユーザのプロフィールに合わせた広告をコンテンツに組み込み、ユーザに提供するものである。特許文献2に記載された「広告システム」は、広告を含むゲームソフトをユーザに提供し、ユーザがゲームを実行しているときに広告を表示するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−230392号公報
【特許文献2】特開2007−033586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の携帯端末における広告表示方法は、前述のとおり、アプリケーションの立ち上げに際し、数秒間広告を表示するので、ユーザが操作をしてからアプリケーションを立ち上げるまでに時間がかかってしまう。つまり、ユーザが所望するサービスを受けるまで、時間がかかってしまうという問題があった。また、ユーザは、その広告をアプリケーションの立ち上げ時にのみ視聴することになるので、充分な広告効果が得られないという問題もあった。
【0007】
また、前述した特許文献1に記載された「広告自動組込システム」は、広告のコンテンツへの組み込みの仕方を提案しており、広告はそれのみ再生されるものであって、一度再生が行われると、次の再生時まで表示されない。すなわち、広告は継続して表示されることがない。特許文献2に記載された「広告システム」においても同様に、表示タイミングで表示され、そのタイミングを過ぎると、次の表示タイミングまでは表示されることがない。したがって、特許文献1,2に記載された広告表示方法においても、充分な広告効果が得られないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、アプリケーションの立ち上げに影響を与えることなく、また、アプリケーションの動作の影響を受けることなく、同一の広告を継続して表示可能な携帯端末、広告表示方法及び広告表示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1の携帯端末の発明は、ネットワークに接続されたアプリケーションサーバからアプリケーションを取得して起動し、前記アプリケーションによって画面表示を行う際に、前記アプリケーションの表示操作の影響を受けることなく同一の広告情報を画面の背景に表示し続ける携帯端末であって、所定のタイミングにて、前記ネットワークに接続された広告配信サーバから広告情報を取得する広告情報取得部と、前記広告情報取得部により取得された広告情報を保存する広告保存部と、前記広告保存部から広告情報を読込み、前記アプリケーションによって表示された画面の背景に前記広告情報を表示するための設定を行う広告背景設定部と、前記画面の背景に前記広告情報を表示する広告表示部と、表示された画面の切り替えを行う表示画面切り替え部と、を備え、前記表示画面切り替え部が、画面の切り替えの後に、前記広告背景設定部及び前記広告表示部の処理を再度実行させる、ことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の携帯端末の発明は、請求項1に記載の携帯端末において、前記所定のタイミングを、前記アプリケーションの起動時とする、ことを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の携帯端末の発明は、請求項1に記載の携帯端末において、前記所定のタイミングを、所定時間毎とする、ことを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項4の広告表示方法の発明は、ネットワークに接続されたアプリケーションサーバからアプリケーションを取得して起動し、前記アプリケーションによって画面表示を行う際に、前記アプリケーションの表示操作の影響を受けることなく同一の広告情報を画面の背景に表示し続ける携帯端末による広告表示方法であって、所定のタイミングにて、前記ネットワークに接続された広告配信サーバから広告情報を取得する第1のステップと、前記広告配信サーバから取得した前記広告情報を保存する第2のステップと、前記広告情報を読込み、前記アプリケーションによって表示された画面の背景に前記広告情報を表示するための設定を行う第3のステップと、前記画面の背景に前記広告情報を表示する第4のステップと、表示した画面の切り替えを行う第5のステップと、を有し、前記第5のステップにおける画面の切り替えの後に、前記第3のステップ及び第4のステップを再度実行させる、ことを特徴とする。
【0013】
さらに、請求項5の広告表示プログラムの発明は、コンピュータを、請求項1から3までのいずれか一項に記載の携帯端末として機能させることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の広告表示プログラムの発明は、前記携帯端末により起動されるアプリケーションに組み込まれている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、携帯端末の表示部における表示画面の切替えが行われたときに、広告情報の背景設定及び表示を再度行うようにしたので、アプリケーションの立ち上げに影響を与えることなく、また、アプリケーションの動作の影響を受けることなく、同一の広告を継続して表示することができ、充分な広告効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例による携帯端末を含むネットワークシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】携帯端末における広告情報処理部の概略構成を示すブロック図である。
【図3】携帯端末における広告情報の背景埋込み表示例(表示画面切替え前及び切替え後)を示す図である。
【図4】アプリケーション取得時の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図5】広告情報取得時の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図6】携帯端末における広告情報表示処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。本発明の実施例は、ネットワークに接続されたアプリケーションサーバからアプリケーションを取得して実行すると共に、表示部にはアプリケーションの実行に伴う表示を行う携帯端末を想定しており、携帯端末の表示部における表示画面の切替えが行われたときに広告情報の背景設定及び表示を再度行い、アプリケーションの表示操作の影響を受けることなく同一の広告情報を画面の背景に表示し続ける例である。
【0018】
図1は、本発明の実施例による携帯端末を含むネットワークシステムの概略構成を示すブロック図である。同図において、携帯端末1は、スマートフォンと呼ばれ、通常の音声通話の通信機能の他にネットワーク機能、スケジュール機能、個人情報管理機能等の多種多様な機能を備えている。携帯端末1は、さらに、表示部10と、アプリケーション(プログラム)を実行するアプリケーション実行部11と、広告情報等を記憶するハードディスク等の記憶部12を備えている。
【0019】
表示部10は、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示器を有し、ユーザによる携帯端末1の使用に際し各種表示を行う。アプリケーション実行部11は、アプリケーションを実行するアプリケーション処理部110と、アプリケーション起動後に展開し、アプリケーションに組み込まれた背景表示プログラムを抽出して実行する広告情報処理部111とから構成される。背景表示プログラムは、広告情報を取得するためのプログラム(以下、”広告情報取得プログラム”という。)と、取得した広告情報を背景表示するためのプログラム(以下、”広告情報表示プログラム”という。)とから構成される。
【0020】
インターネット400には、アプリケーションを蓄積したアプリケーションサーバ3と、広告情報を蓄積した広告配信サーバ4とが接続されており、携帯端末1に対し、アプリケーションの配信と広告情報の配信が可能となっている。携帯端末1は、移動体通信網410とインターネット400を介してアプリケーションサーバ3及び広告配信サーバ4のそれぞれと双方向通信を行い、アプリケーションの取得と広告情報の取得を行う。携帯端末1は、インターネット400におけるデータの送受信に必要なプロトコルとして、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)及びHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用いており、TCP/IPを使用してアプリケーションサーバ3及び広告配信サーバ4それぞれとの間の通信路を開設し、HTTPを使用してデータの送受信を行う。
【0021】
アプリケーションサーバ3は、アプリケーションを蓄積したアプリケーションデータベース31を備えている。広告配信サーバ4は、広告情報を蓄積した広告情報データベース41を備えている。
【0022】
次に、図1に示した携帯端末1の広告情報処理部111について詳細に説明する。図2は、広告情報処理部111の概略構成を示すブロック図である。広告情報処理部111は、広告取得タイミング設定部1110、広告情報受信部1111、広告保存部1112、広告背景設定部1113、広告表示部1114及び表示切替部1115を備えている。
【0023】
広告情報処理部111は、携帯端末1がアプリケーションサーバ3からダウンロードしたアプリケーションに含まれる背景表示プログラムに従って動作する。特に、広告取得タイミング設定部1110、広告情報受信部1111及び広告保存部1112が、背景表示プログラムを構成する広告情報取得プログラムで動作し、広告背景設定部1113、広告表示部1114及び表示切替部1115が、背景表示プログラムを構成する広告情報表示プログラムで動作する。
【0024】
広告取得タイミング設定部1110は、広告情報受信部1111に対し、広告情報を取得するタイミングを設定する。例えば、アプリケーションの起動時及び所定時間毎のタイミングを設定する。本実施例では、広告取得タイミング設定部1110は、広告情報受信部1111に対し、広告情報を取得するタイミングとして、アプリケーションの起動時のタイミングを設定するものとする。この場合、広告情報を取得するタイミングを所定時間毎に設定することにより、時間に応じて広告情報の内容を変更することができ、ユーザに対し、様々な広告を有効に提示することができる。
【0025】
広告情報受信部1111は、広告取得タイミング設定部1110による設定に従い、HTTPを利用して広告配信サーバ4から広告情報を取得する。広告保存部1112は、広告情報受信部1111で取得された広告情報をハードディスク等の記憶部12に保存する。広告情報とは、例えば”広告画像”をいう。
【0026】
広告背景設定部1113は、記憶部12に保存されている広告情報を読込み、広告情報を背景に表示するための設定を行う。具体的には、広告情報が、表示部10の全画面において背景表示されるように、すなわち、アプリケーションにより表示された背景画像に埋め込まれて表示されるように設定する。広告表示部1114は、アプリケーションが実行されて表示部10に表示された背景画像に、広告情報を埋込み表示する。これにより、広告情報は、背景画像の一部として表示される。
【0027】
表示切替部1115は、携帯端末1の表示切替ボタン13(後述する図3を参照)の押下操作の検出を行い、表示画面の切り替えを行うと共に、表示切替ボタン13の押下操作を検出したときに、表示切替ボタン13が押下されたことを広告背景設定部1113に通知する。すなわち、表示切替部1115は、表示画面の切り替えの後に、広告背景設定部1113の処理及び広告表示部1114の処理を再度実行させる。
【0028】
広告背景設定部1113は、表示切替部1115から表示切替ボタン13が押下された通知を受けることで、記憶部12に保存されている広告画像を読込み、広告情報を背景に表示するための設定を再度行う。ここで、表示画面の切替えが行われると、表示部10に表示される画面が変わるから、画面表示された新たな背景画像には広告情報が埋め込まれていない。このため、広告情報は画面に表示されなくなる。これを防止するために、表示画面が切替わった場合に、記憶部12に保存されている広告画像を読込み、背景として再設定する。このように、表示画面の切替えが行われても、同一の広告情報を継続して表示することができる。
【0029】
図3は、広告情報の背景埋込み表示例(表示画面切替え前及び切替え後)を示す図である。図3(a)に示すように、表示画面切替え前は、メニュー30Aが表示されており、その背景には”Soccer!”と書かれた人物を含む広告画像20が画面101の全体に亘って表示されている。表示画面切替え操作が行われると、図3(b)に示すように、新たなメニュー30Bが表示されるが、その背景には表示画面切替え前と同様に、”Soccer!”と書かれた人物を含む広告画像20が画面101の全体に亘って表示される。
【0030】
次に、図1に示した携帯端末1を含むネットワークシステム2の動作を説明する。図4は、アプリケーション取得時における、携帯端末1とアプリケーションサーバ3との間の処理の流れを示すシーケンス図である。同図において、ユーザは、携帯端末1を使用してアプリケーションサーバ3にアクセスし、双方向通信が確立した後、所望のアプリケーションを要求する操作を行う。そうすると、携帯端末1は、アプリケーションサーバ3へ向けてアプリケーション要求を送信する。アプリケーションサーバ3は、携帯端末1から送信されてきたアプリケーション要求を受信すると、該当するアプリケーションを検索し、得られたアプリケーションを携帯端末1へ向けて送信する。携帯端末1は、アプリケーションサーバ3から送信されてきたアプリケーションを受信すると、該当するアプリケーションを実行する。
【0031】
図5は、広告情報取得時における、携帯端末1と広告配信サーバ4との間の処理の流れを示すシーケンス図である。同図において、携帯端末1は、アプリケーションサーバ3より得られたアプリケーションの起動時に、該アプリケーションより抽出した背景表示プログラムを構成する広告情報取得プログラムに従って広告配信サーバ4にアクセスし、双方向通信が確立した後、広告配信サーバ4へ向けて広告情報要求を送信する。広告配信サーバ4は、携帯端末1から送信されてきた広告情報要求を受信すると、該当する広告情報を検索し、得られた広告情報を携帯端末1へ向けて送信する。携帯端末1は、広告配信サーバ4から送信されてきた広告情報を受信すると、受信した広告情報即ち広告画像をアプリケーションによる表示画像の背景に組み込んで表示する。このとき、携帯端末1は、背景表示プログラムを構成する広告情報表示プログラムに従って広告画像の表示を行う。
【0032】
図6は、図1及び図2に示した携帯端末1における広告情報表示処理を示すフローチャートである。まず、広告取得タイミング設定部1110は、広告情報取得タイミングか否かを判定する(ステップS1)。本実施例では、アプリケーションを起動したときを広告情報取得タイミングとしているので、広告取得タイミング設定部1110は、アプリケーションが起動されたか否かを判定することになる。
【0033】
広告取得タイミング設定部1110は、ステップS1において、広告情報取得タイミングであると判定すると(ステップS1:YES)、広告情報受信部1111に対し、広告情報取得タイミングであることを設定する。広告情報受信部1111は、広告取得タイミング設定部1110からの設定を受けると、広告配信サーバ4にアクセスして広告情報を取得する(ステップS2)。そして、取得した広告情報を広告保存部1112に出力する。広告保存部1112は、広告情報受信部1111から出力された広告情報を記憶部12に保存する(ステップS3)。
【0034】
次に、広告背景設定部1113は、記憶部12に保存されている広告情報即ち広告画像を読込み、背景として設定する(ステップS4)。広告表示部1114は、広告背景設定部1113によって背景として設定された広告情報を、現在実行中のアプリケーションによる表示画面の背景に埋込み、画面全体に亘って表示する(ステップS5)。
【0035】
一方、広告取得タイミング設定部1110は、ステップS1において、広告情報取得タイミングでないと判定すると(ステップS1:NO)、表示切替部1115は、表示の切替え操作があったか否かを判定する(ステップS6)。このとき、携帯端末1のユーザが、表示切替ボタン13(図3参照)を押下した場合、表示切替部1115は、表示の切替え操作があったと判定し(ステップS6:YES)、広告情報が背景として表示されているか否かを判定する(ステップS7)。つまり、表示切替え操作があっても、切り替え前のメニュー背景に広告情報が背景として表示されていなければ、広告情報を再表示する必要がないので、広告情報が背景として表示されているか否かを判定する。一方、表示切替部1115は、表示の切り替え操作がないと判定した場合(ステップS6:NO)、ステップS1へ戻る。
【0036】
表示切替部1115は、ステップS7において、広告情報が背景として表示されていないと判定した場合(ステップS7:NO)、広告情報を再表示させるための処理を行わず、ステップS1へ戻る。一方、表示切替部1115は、ステップS7において、広告情報が背景として表示されていると判定した場合(ステップS7:YES)、ステップS4へ移行し、広告背景設定部1113に広告情報の再表示を指示する。広告背景設定部1113は、表示切替部1115から再表示の指示を受けることで、記憶部12に保存されている広告情報即ち広告画像を読込み、背景として設定する(ステップS4)。そして、広告表示部1114は、広告背景設定部1113によって背景として設定された広告情報を現在実行中のアプリケーションによる新たな表示画面の背景に埋込む(ステップS5)。
【0037】
以上のように、本発明の実施例による携帯端末1によれば、広告情報受信部1111が、広告取得タイミング設定部1110で設定されたタイミングで広告配信サーバ4から広告情報を取得し、広告保存部1112が、広告情報受信部1111で取得された広告情報を記憶部12に保存するようにした。そして、広告背景設定部1113が、記憶部12に保存された広告情報を読込んで表示部10における表示画面の背景として設定し、広告表示部1114が、この背景設定された広告情報を表示部10に全画面表示するようにした。そして、ユーザによって表示部10における表示画面の切替えが行われたときに、表示切替部1115が、広告背景設定部1113による広告情報の背景設定を再度行わせ、広告表示部1114による広告情報の全画面表示を再度行わせる。これにより、アプリケーションの立ち上げに影響を与えることなく、また、アプリケーションの動作の影響を受けることなく同一の広告を継続して表示することができ、充分な広告効果を得ることができる。
【0038】
尚、前記実施例において、広告背景設定部1113は、記憶部12に保存されている広告情報を読込み、広告情報を背景画像に表示するための設定を行い、広告表示部1114は、背景画像に広告情報を埋込み表示するようにしたが、予め設定された広告掲載期間が経過した場合には、広告情報の表示は行われない。すなわち、広告背景設定部1113及び広告表示部1114は、広告掲載期間が経過していないときは、前述の処理を行い、経過した後は、前述の処理を行わない。この場合、ユーザによりアプリケーションの立ち上げ操作が再度行われたときに、携帯端末1は、図6に示した処理により、新たな広告情報を取得し画面表示する。
【0039】
また、前記実施例において、広告取得タイミング設定部1110は、広告情報を取得するタイミングとして、アプリケーションの起動時のタイミングを設定するようにした。これに対し、広告取得タイミング設定部1110は、さらに、広告情報を取得するタイミングを所定時間毎(時刻であっても期間であってもよい。)に設定するようにしてもよい。これにより、時刻または期間に応じて広告情報の内容を変更することができ、ユーザに対し、様々な広告を有効に提示することができる。
【0040】
本発明の実施例による携帯端末1のハードウェア構成としては、通常のコンピュータを使用することができる。携帯端末1は、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、及びインターフェース等を備えたコンピュータによって構成される。携帯端末1に備えた表示部10、アプリケーション実行部11及び記憶部12の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0041】
また、前述のとおり、本発明の実施例による携帯端末1の広告情報表示処理を記述した背景表示プログラムは、アプリケーションに組み込まれて動作する。この背景表示プログラムを、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、光磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に格納してアプリケーション作成者へ提供することにより、アプリケーション作成者は、自らが作成するアプリケーションにその背景表示プログラムを組み込むことができる。これにより、アプリケーションの画面表示において広告の背景表示が可能となる。
【符号の説明】
【0042】
1 携帯端末
2 ネットワークシステム
3 アプリケーションサーバ
4 広告配信サーバ
10 表示部
11 アプリケーション実行部
12 記憶部
13 表示切替ボタン
20 広告画像
30A,30B メニュー
31 アプリケーションデータベース
41 広告情報データベース
101 画面
110 アプリケーション処理部
111 広告情報処理部
400 インターネット
410 移動体通信網
1110 広告取得タイミング設定部
1111 広告情報受信部
1112 広告保存部
1113 広告背景設定部
1114 広告表示部
1115 表示切替部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続されたアプリケーションサーバからアプリケーションを取得して起動し、前記アプリケーションによって画面表示を行う際に、前記アプリケーションの表示操作の影響を受けることなく同一の広告情報を画面の背景に表示し続ける携帯端末であって、
所定のタイミングにて、前記ネットワークに接続された広告配信サーバから広告情報を取得する広告情報取得部と、
前記広告情報取得部により取得された広告情報を保存する広告保存部と、
前記広告保存部から広告情報を読込み、前記アプリケーションによって表示された画面の背景に前記広告情報を表示するための設定を行う広告背景設定部と、
前記画面の背景に前記広告情報を表示する広告表示部と、
表示された画面の切り替えを行う表示画面切り替え部と、を備え、
前記表示画面切り替え部は、画面の切り替えの後に、前記広告背景設定部及び前記広告表示部の処理を再度実行させる、ことを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末において、
前記所定のタイミングを、前記アプリケーションの起動時とする、ことを特徴とする携帯端末。
【請求項3】
請求項1に記載の携帯端末において、
前記所定のタイミングを、所定時間毎とする、ことを特徴とする携帯端末。
【請求項4】
ネットワークに接続されたアプリケーションサーバからアプリケーションを取得して起動し、前記アプリケーションによって画面表示を行う際に、前記アプリケーションの表示操作の影響を受けることなく同一の広告情報を画面の背景に表示し続ける携帯端末による広告表示方法であって、
所定のタイミングにて、前記ネットワークに接続された広告配信サーバから広告情報を取得する第1のステップと、
前記広告配信サーバから取得した前記広告情報を保存する第2のステップと、
前記広告情報を読込み、前記アプリケーションによって表示された画面の背景に前記広告情報を表示するための設定を行う第3のステップと、
前記画面の背景に前記広告情報を表示する第4のステップと、
表示した画面の切り替えを行う第5のステップと、を有し、
前記第5のステップにおける画面の切り替えの後に、前記第3のステップ及び第4のステップを再度実行させる、ことを特徴とする広告表示方法。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1から3までのいずれか一項に記載の携帯端末として機能させるための広告表示プログラム。
【請求項6】
前記携帯端末により起動されるアプリケーションに組み込まれている、ことを特徴とする請求項5に記載の広告表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−137805(P2012−137805A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287673(P2010−287673)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】