説明

携帯端末、画像管理方法、プログラム

【課題】特定人物が複数人いる場合でも、特定人物の顔画像を含む画像データを容易に検索すること。
【解決手段】本発明の携帯端末は、表示部と、画像データを格納する記憶部と、前記画像データに顔画像が含まれる特定人物に対応付けた人物フォルダーの一覧を前記表示部に表示し、人物フォルダーのいずれかが選択されると、選択された人物フォルダーに対応付けた特定人物の顔画像を含む画像データの一覧を前記表示部に表示する制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、画像管理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像データの管理に関する技術が幾つか開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、特定人物が指定されると、特定人物の顔画像を含む画像データを優先的に選択して表示する技術が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、メンバに関連する画像データを、そのメンバが属するグループに対応するグループフォルダに格納して管理する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−058795号公報
【特許文献2】特開2011−043891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、特定人物の顔画像を含む画像データを検索する際に、特定人物が複数人いる場合(例えば、Aさん、Bさん、Cさん)、ユーザーは、まず、Aさんを指定して画像データを表示し、以降に、Bさん、Cさんを順次指定するという具合に、その都度、検索条件を変える必要があり、手間が掛かっていた。
【0007】
また、特許文献2に記載された技術では、ユーザーは、特定人物の顔画像を含む画像データを検索する場合、特定人物が属するグループに対応するグループフォルダに格納された全ての画像データを検索する必要があり、手間が掛かっていた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上述した課題を解決し、特定人物が複数人いる場合でも、特定人物の顔画像を含む画像データを容易に検索することができる携帯端末、画像管理方法、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の携帯端末は、
表示部と、
画像データを格納する記憶部と、
前記画像データに顔画像が含まれる特定人物に対応付けた人物フォルダーの一覧を前記表示部に表示し、人物フォルダーのいずれかが選択されると、選択された人物フォルダーに対応付けた特定人物の顔画像を含む画像データの一覧を前記表示部に表示する制御部と、を有する。
【0010】
本発明の画像管理方法は、
携帯端末が行う画像管理方法であって、
画像データを格納し、
前記画像データに顔画像が含まれる特定人物と対応付けた人物フォルダーの一覧を表示し、
前記人物フォルダーのいずれかが選択されると、選択された人物フォルダーに対応付けた特定人物の顔画像を含む画像データの一覧を表示する。
【0011】
本発明のプログラムは、
携帯端末に、
画像データを格納する手順と、
前記画像データに顔画像が含まれる特定人物と対応付けた人物フォルダーの一覧を表示する手順と、
前記人物フォルダーのいずれかが選択されると、選択された人物フォルダーに対応付けた特定人物の顔画像を含む画像データの一覧を表示する手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、特定人物が複数人いる場合でも、特定人物の顔画像を含む画像データを容易に検索することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態の携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の携帯端末に係るアドレス帳の内容を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の携帯端末の動作の概要を説明する図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の携帯端末の全体動作の流れを説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態の携帯端末において、人物フォルダーが選択された場合の動作を説明する図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の携帯端末において、人物フォルダーの一覧を表示する場合の動作を説明する図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の携帯端末において、日付フォルダーを連結する場合の動作を説明する図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の携帯端末において、連結された日付フォルダーが選択された場合の動作を説明する図である。
【図10】本発明の第3の実施形態の携帯端末において、複数人の特定人物に対応付けた人物フォルダーを作成する場合の動作を説明する図である。
【図11】本発明の第3の実施形態の携帯端末において、個別の特定人物に対応付けた人物フォルダーを表示する場合の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(1)第1の実施形態
図1に示すように、本実施形態の携帯端末は、表示部1と、記憶部2と、制御部3と、を有している。
【0015】
表示部1は、フォルダーや画像データ等を表示する。
【0016】
記憶部2は、画像データを格納する。
【0017】
制御部3は、記憶部2に格納された画像データに顔画像が含まれる特定人物に対応付けた人物フォルダーの一覧を表示部1に表示する。
【0018】
また、制御部3は、人物フォルダーのいずれかが選択されると、選択された人物フォルダーに対応付けた特定人物の顔画像を含む画像データの一覧を表示部1に表示する。
【0019】
上述したように本実施形態においては、画像データに顔画像が含まれる特定人物に対応付けた人物フォルダーを、一度に一覧として表示する。
【0020】
そのため、特定人物が複数人いる場合でも、特定人物の顔画像を含む画像データを容易に検索することができるという効果が得られる。
【0021】
なお、本発明の人物フォルダーは、画像データを表示するための論理的なフォルダーであり、実際に記憶部2に人物フォルダーを作成する必要はない(元の画像データを移動するものではない)。
【0022】
人物フォルダーは、例えば、以下のような情報を含むファイルとなる。
【0023】
a)一覧表示において、人物フォルダーを表示するための情報(アイコン情報)
b)人物フォルダーが選択された場合に、その人物フォルダーに対応する画像データの一覧を表示するためのデータ(画像データの名前(ファイル名)と画像データが格納されている実際の位置)
ただし、記憶部2に人物フォルダーを作成することも可能であり、その場合、人物フォルダーには、上記のa)、b)のファイルが保存されることとなる。
(2)第2の実施形態
本実施形態は、本発明の携帯端末を、カメラ機能を備えた携帯電話機やスマートフォンなどに適用し、第1の実施形態の構成および動作を具体化した例である。
(2−1)第2の実施形態の構成
次に、本実施形態の携帯端末の構成について、図2を参照して説明する。
【0024】
図2に示されるように、本実施形態の携帯端末は、CPU(Central Processing Unit)10と、カメラ部20と、画像格納部30と、顔認識部40と、アドレス帳登録部50と、顔画像比較部60と、操作部70と、表示部80と、を有している。
【0025】
なお、図3において、CPU10、顔認識部40、および顔画像比較部60は、図1の制御部3に対応し、また、画像格納部30およびアドレス帳登録部50は、図1の記憶部2に対応し、また、表示部80は、図1の表示部1に対応する。
【0026】
CPU10は、本携帯端末全体をコントロールする。
【0027】
カメラ部20は、外部映像を撮影し、撮影した画像データを取り込む。
【0028】
画像格納部30は、カメラ部20で取り込まれた画像データを格納する。
【0029】
顔認識部40は、画像格納部30に格納された画像データから顔画像を認識する。
【0030】
アドレス帳登録部50には、図3に示されるように、特定人物の名前、電話番号、メールアドレス、顔画像、ステータス情報(本携帯端末を所有するユーザーと特定人物との関係を表す関係情報)等を含むアドレス帳が登録されている。
【0031】
一般には、アドレス帳に人物と対応付けて登録されている画像は、その人物からの着信時などに、画像表示をするために用いられている。
【0032】
ただし、ユーザーの中には、発信者となる人物の画像を他人に見られたくないとして、その人物の顔画像とは関係のない風景画像などを登録している場合もある。
【0033】
この場合には、画像データに顔画像が含まれる人物が、特定人物であるか否かを判断できず、特定人物に対応付けた人物フォルダーを表示することができない。そこで、本実施形態では、これを回避するために、アドレス帳に対し、人物フォルダー表示のための参照用の顔画像を別に登録可能とし、人物フォルダー表示の際には、その別に登録されている参照用の顔画像を参照して特定人物であるか否かの判断を行うこととする。
【0034】
顔画像比較部60は、顔認識部40で認識された顔画像と、アドレス帳登録部50に登録されている特定人物の顔画像とを比較する。
【0035】
CPU10は、顔認識部40で認識された顔画像が特定人物の顔画像と一致する場合、その特定人物に対応付けた人物フォルダーを作成して表示部80に表示する。
【0036】
また、CPU10は、人物フォルダーが選択されると、選択された人物フォルダーに対応付けた特定人物の顔画像を含む画像データの一覧を表示部80に表示する。
【0037】
操作部70は、ユーザーが操作を行うためのマウス、ポインティングデバイス、タッチパネル等である。
【0038】
表示部80は、上述のように、フォルダーや画像データ等を表示する。
(2−2)第2の実施形態の動作
次に、本実施形態の携帯端末の動作について説明する。
(2−2−1)動作の概要
まず、本実施形態の携帯端末の動作の概要について、図4を参照して説明する。
【0039】
図4に示されるように、画像格納部30に格納された画像データを表示する場合、まず、CPU10は、画面A1に示されるように、画像データが格納された日付にそれぞれ対応する日付フォルダーを一覧表示する。画面A1には、2月14日から5月3日の間の日付フォルダーが表示されている。
【0040】
画面A1において、ユーザーが日付フォルダー「5月3日」を選択した場合、一般的な関連技術では、画面A2に示されるように、「5月3日」に格納された画像データを新しい順番等で一覧表示する。この一覧表示では、画像データは、風景画像であるか、人物画像であるかに関わらず、単純に新しい順番等で表示されるだけである。
【0041】
これに対して、本実施形態の携帯端末では、画面A1において、ユーザーが日付フォルダー「5月3日」を選択した場合、顔認識部40は、「5月3日」に格納された画像データ中に、顔画像を含む画像データがあるか否かを確認し、顔画像を含む画像データがあれば、顔画像比較部60は、その顔画像をアドレス帳登録部50に登録された特定人物(ここでは、Aさん、Bさん、Cさん)の顔画像と比較する。その結果、特定人物の顔画像を含む画像データがある場合、CPU10は、画面A3に示されるように、特定人物に対応付けた人物フォルダーを個別に作成し一覧表示する。さらに、複数人の特定人物の顔画像を含む画像データがある場合、CPU10は、複数人の特定人物の組み合わせと対応付けた人物フォルダー(ABCさん、ABさん、ACさん等のフォルダー)を作成し一覧表示する。
【0042】
画面A3において、ユーザーが人物フォルダー「Aさん」を選択した場合、CPU10は、画面A4に示されるように、「Aさん」の顔画像を含む画像データのみを一覧表示する。
【0043】
なお、顔認識部40が顔認識を行う場合、画像データからは、特定人物の顔画像以外に、他人の顔画像も認識することとなる。そのため、本実施形態の携帯端末では、特定人物の顔画像を含むアドレス帳を予めアドレス帳登録部50に登録し、その顔画像を参照することで、他人を排除して特定人物の顔画像のみを検索し、画面A3に示されるように、特定人物に対応付けた人物フォルダーを表示している。
(2−2−2)動作の流れ
次に、本実施形態の携帯端末の全体動作の流れについて、図5のフローチャートを参照して説明する。ここでは、すでにカメラ部20にて複数枚の画像の撮影が行われ、その画像データが画像格納部30内に格納されている状態であるとする。
【0044】
図5に示されるように、操作部70が、ユーザーから画像格納部30内の画像データを表示することを選択する操作を受け付けると(ステップS1)、CPU10は、例えば、図4の画面A1に示されるように、画像データが格納された日付にそれぞれ対応する日付フォルダーを表示部80に一覧表示する(ステップS2)。
【0045】
次に、操作部70が、ユーザーから日付フォルダーの1つを選択する操作を受け付ける(ステップS3)。ここでは、図4の画面A1から日付フォルダー「5月3日」を選択する操作を受け付けたとする。
【0046】
すると、顔認識部40は、画像格納部30に「5月3日」に格納された画像データを検索し、検索した画像データから顔画像を認識する(ステップS4)。
【0047】
画像データに顔画像が含まれる場合(ステップS5のYes)、顔画像比較部60は、アドレス帳登録部50に登録された特定人物(ここでは、Aさん、Bさん、Cさん)の顔画像を参照し、画像データ中の顔画像が特定人物の顔画像のいずれかと一致するか否かを判断する(ステップS6)。なお、1つの画像データから複数の顔画像が認識された場合は、画像データ中の個々の顔画像を、特定人物の顔画像と照合する。
【0048】
画像データ中の顔画像が特定人物のいずれかの顔画像と一致した場合(ステップS6のYes)、CPU10は、図6に示されるように、画像格納部30に格納された画像データに対し、どの特定人物の顔画像と一致するかの情報(顔リンク情報)を付加しておく(ステップS7)。その際、1つの画像データから複数人の特定人物の顔画像が認識された場合、顔リンク情報には複数人の特定人物の情報を含めておく。
【0049】
以上のステップS4〜S7の処理は、画像格納部30に「5月3日」に格納された全ての画像データに対して行われ(ステップS8)、その後、ステップS9の処理に移行する。
【0050】
次に、CPU10は、例えば、図4の画面A3に示されるように、画像データに顔画像が含まれる特定人物に対応付けた人物フォルダーを作成し表示部80に一覧表示する(ステップS9)。また、1つの画像データから複数人の特定人物の顔画像が認識された場合は、それら複数人の特定人物の組み合わせと対応付けた人物フォルダー(ABCさん、ABさん、ACさん等のフォルダー)も作成し一覧表示する。また、特定人物の顔画像が画像認識されない画像データがある場合には、それらの画像データ専用のフォルダー(「その他」フォルダー等)を作成し表示する。
【0051】
ここで、フォルダー名は、アドレス帳に登録されている名前とすることが考えられる。
【0052】
また、複数人の特定人物の組み合わせに対応付けた人物フォルダーのフォルダー名は、アドレス帳に登録されている名前を連結することが考えられる。
【0053】
ただし、特定人物の名前を連結する場合、個々のフルネームを連結するとフォルダー名が非常に長くなり視認性が落ちると考えられるため、例えば、フルネームを文字数で区切った一部を連結対象とするか、苗字のみまたは名前のみを連結対象としても良い。
【0054】
次に、操作部70が、ユーザーから人物フォルダーの1つを選択する操作を受け付ける(ステップS10)。ここでは、図4の画面A3から人物フォルダー「Aさん」を選択する操作を受け付けたとする。
【0055】
すると、CPU10は、図6に示されるように、画像データに付加された顔リンク情報を基に、画像格納部30に「5月3日」に格納された画像データの中から、「Aさん」の顔画像を含む画像データのみを抽出し、例えば、図4の画面A4に示されるように、抽出した画像データの一覧を表示部80に表示する(ステップS11)。
【0056】
例えば、上述のように、人物フォルダー「Aさん」が選択された場合は、図6に示されるように、画像格納部30に「5月3日」に格納された画像データのうち、「Aさん」の顔画像を含むNo.599,596,593,592,590の画像データを一覧表示することになる。
【0057】
また、人物フォルダー「ABCさん」が選択された場合は、図6に示されるように、画像格納部30に「5月3日」に格納された画像データのうち、「Aさん」、「Bさん」、「Cさん」の顔画像を全て含むNo.593の画像データを一覧表示することとなる。
【0058】
上述したように本実施形態においては、画像データに顔画像が含まれる特定人物に対応付けた人物フォルダーを、また、1つの画像データに複数人の特定人物の顔画像が含まれている場合は、それら複数人の特定人物の組み合わせに対応付けた人物フォルダーを、一度に一覧として表示する。
【0059】
そのため、特定人物が複数人いる場合でも、個別の特定人物の顔画像を含む画像データや、複数人の特定人物全ての顔画像を含む画像データを容易に検索することができるという効果が得られる。
【0060】
具体的には、例えば、特定人物である「Aさん」と「Bさん」の顔画像が画像データに含まれる場合、「Aさん」に対応付けた人物フォルダーと、「Bさん」に対応付けた人物フォルダーと、「Aさん」と「Bさん」の組み合わせに対応付けた人物フォルダーと、を一度に一覧として表示する。
【0061】
そのため、「Aさん」の顔画像を含む画像データ、「Bさん」の顔画像を含む画像データ、「Aさん」と「Bさん」の双方の顔画像を含む画像データが存在することが、一目で分かるという効果が得られる。
【0062】
また、「Aさん」と「Bさん」の画像データを検索する場合、特許文献1に記載のように、その都度、検索条件を変えるのではなく、個々の人物フォルダーを選択するという簡易な操作によって、「Aさん」の顔画像を含む画像データ、「Bさん」の顔画像を含む画像データ、「Aさん」と「Bさん」の双方の顔画像を含む画像データを容易に検索することができるという効果が得られる。
【0063】
また、近年では、カメラ機能を備えた携帯端末の普及により、いつでも何枚でも撮影を行うといった環境が整っており、旅行等では1日に撮影する画像が数百枚に達することも稀ではない。
【0064】
そのため、本実施形態のように、特定人物や複数人の特定人物の組み合わせに対応付けた人物フォルダーを、一度に一覧として表示することで、視覚的なデータ整理を行うことができるという効果が得られる。
【0065】
また、近年では、友達等へCD−ROMや共有Blogなどを通して、画像データを渡す、画像データをアップロードする、といった機会も多くなっている。
【0066】
そのため、本実施形態のように、特定人物や複数人の特定人物の顔画像を含む画像データを人物フォルダーという形でまとめ、さらにそれらの人物フォルダーを一覧で表示することで、人物フォルダーの選択によって、特定人物や複数人の特定人物の顔画像を含む画像データを一括して選択することができる。
【0067】
これにより、特定人物や複数人の特定人物の顔画像を含む画像データの一括コピー、一括アップロードも容易に可能になるため、情報共有の迅速化を図ることができるという効果が得られる。
(2−2−3)人物フォルダーの一覧表示動作
(2−2−3−1)動作例1
一般に、多くの人物の顔画像を含んでいる画像データほど、友達や家族と共有すべき優先順位が高いと考えられる。
【0068】
具体的には、例えば、旅行後に、仲間内で共有Blogなどを通して画像データを共有することを考えた場合、一緒に旅行に行ったメンバが複数人一緒に撮影されているものほど、皆で鑑賞する可能性が高いと考えられる。
【0069】
そこで、本実施形態においては、CPU10は、人物フォルダーを一覧表示する際の各人物フォルダーの優先順位を、その人物フォルダーに対応付けた特定人物の人数に基づいて決定しても良い。具体的には、特定人物の人数が多い人物フォルダーほど優先順位を高くする。
【0070】
例えば、図7の例では、「Aさん」、「Bさん」、「Cさん」の3人に対応付けた人物フォルダー「ABCさん」の優先順位を最も高くし、最上位に表示する。また、特定人物に対応付けられていない「その他」フォルダーの優先順位を最も低くし、最下位に表示する。
【0071】
そのため、ユーザーは、多くの特定人物に対応付けた人物フォルダーを容易に選択できるようになる。
【0072】
なお、特定人物の人数が同数である人物フォルダー同士の優先順位については、任意の方法で決定すれば良い。
(2−2−3−2)動作例2
本実施形態においては、アドレス帳登録部50に登録されたアドレス帳には、図3に示されるように、本携帯端末を所有するユーザーと特定人物との関係を表すステータス情報(家族、恋人、友達等)も含まれている。
【0073】
ここで、本携帯端末を所有するユーザーにとっては、単なる「友達」の画像データよりも、「恋人」の画像データの方が、閲覧する機会が多く、優先順位が高いと考えられる。
【0074】
そこで、本実施形態においては、CPU10は、人物フォルダーを一覧表示する際の各人物フォルダーの優先順位を、その人物フォルダーに対応付けた特定人物のステータス情報に基づいて決定しても良い。
【0075】
例えば、特定のステータス情報を「恋人」と予め決めておき、「恋人」である特定人物に対応付けた人物フォルダーの優先順位を最も高くし、最上位に表示することが考えられる。
【0076】
または、ステータス情報の優先順位を、「恋人」>「家族」>「友達」というように予め決めておき、優先順位が高いステータス情報を持つ特定人物に対応付けた人物フォルダーほど、上位に表示することが考えられる。
【0077】
そのため、ユーザーは、「恋人」などの優先順位が高いステータス情報を持つ特定人物に対応付けた人物フォルダーを容易に選択できるようになる。
【0078】
なお、特定人物のステータス情報が同一である人物フォルダー同士の優先順位については、任意の方法で決定すれば良い。
(2−2−3−3)動作例3
本携帯端末を所有するユーザーと特定人物との関係は、上述したステータス情報以外に、通信履歴から判断することもできると考えられる。
【0079】
すなわち、本携帯端末を所有するユーザーにとっては、電話の着信や発信、メールの送受信のトータル回数や、一定期間内(1ヶ月や数週間等)の回数が多い特定人物ほど、プライベートで仲が良い等の関係にあり、画像データを閲覧する機会が多く、優先順位が高いと考えられる。
【0080】
そこで、本実施形態においては、CPU10は、特定人物との通信履歴を記憶部(例えば、アドレス帳登録部50のアドレス帳など)に格納し、人物フォルダーを一覧表示する際の各人物フォルダーの優先順位を、その人物フォルダーに対応付けた特定人物との通信履歴に基づいて決定しても良い。
【0081】
ここで、通信履歴に基づく優先順位の決定方法としては、例えば、電話の着信や発信、メールの送受信のトータル回数(または一定期間内の回数)を単純に合計し、その合計の通信回数が多い特定人物に対応付けた人物フォルダーほど、優先順位を高くする等の方法が考えられるが、特に限定はない。
【0082】
そのため、ユーザーは、通信回数が多い特定人物に対応付けた人物フォルダーを容易に選択できるようになる。
【0083】
なお、特定人物の通信回数が同一である人物フォルダー同士の優先順位については、任意の方法で決定すれば良い。
(2−2−4)日付フォルダーの連結動作
一般に、カメラ部20で多くの撮影を行う代表的な例としては旅行が考えられるが、旅行は、数日間に跨る場合も多い。
【0084】
この場合、特定人物が撮影された画像データを検索する対象の日付フォルダーは複数存在する。例えば、図8の画面D1では、日付フォルダー「5月1日」、日付フォルダー「5月2日」、日付フォルダー「5月3日」が検索対象として存在するものとする。
【0085】
このとき、日付フォルダーごとに、上述の手順を適用し、人物フォルダー「Aさん」等をサブフォルダーとして表示してもよいが、旅行中の全ての画像データから「Aさん」が撮影された画像データを一括して検索したいときなどには非常に手間が掛かる。
【0086】
そこで、本実施形態においては、ユーザーが、操作部70を介して、日付フォルダー同士を、重ね合わせるまたは同時に選択する等の操作(この操作は、例えば、マウスのドラッグ操作や指によるタッチパネル操作等で可能)を行った場合、CPU10は、それら日付フォルダーを連結する。
【0087】
ただし、通常、PC(Personal Computer)等では、フォルダー同士を重ね合わせる操作は、フォルダー内に他のフォルダーをサブフォルダーとして入れるという操作となるため、以下の工夫を行う。
【0088】
図8に示されるように、画面D2において、ユーザーが、特定の条件を満たす日付フォルダー同士(連続する日付の日付フォルダー等)を重ね合わせる操作(ここでは、日付フォルダー「5月1日」、「5月2日」を、日付フォルダー「5月3日」に重ね合わせる操作)を行った場合、CPU10は、画面D3に示されるように、1つの日付フォルダーにまとめるか、日付フォルダー内に他の日付フォルダーを入れるかを選択するためのPU(Pop-Up)を表示し、いずれかをユーザーに選択させる。
【0089】
画面D3において、ユーザーが1つの日付フォルダーにまとめることを選択した場合、画面D4に示されるように、CPU10は、日付フォルダー「5月1日」、「5月2日」、「5月3日」を1つにまとめ、フォルダー名を、「5月1日〜5月3日」に変更する。
【0090】
一方、画面D3において、ユーザーが日付フォルダー内に他の日付フォルダーを入れることを選択した場合、CPU10は、画面D5に示されるように、日付フォルダー「5月3日」内に、日付フォルダー「5月1日」、「5月2日」をサブフォルダーとして移動する。
【0091】
上記で1つにまとめられた日付フォルダー「5月1日〜5月3日」が選択された場合も、上述の手順を適用し、人物フォルダーを表示する。
【0092】
すなわち、図9に示されるように、画面E1において、ユーザーが日付フォルダー「5月1日〜5月3日」を選択した場合、CPU10は、画面E2に示されるように、画像格納部30に「5月1日〜5月3日」に格納された画像データ中に顔画像が含まれる特定人物に対応付けた人物フォルダー等を一覧表示する。
【0093】
画面E2において、ユーザーが人物フォルダー「Aさん」を選択した場合、CPU10は、画面E3に示されるように、画像格納部30に「5月1日〜5月3日」に格納された画像データのうち「Aさん」の顔画像を含む画像データのみを一覧表示する。
【0094】
そのため、ユーザーは、例えば、旅行中の全ての画像データから、特定人物が撮影された画像データを一括して検索することができる。
(3)第3の実施形態
本実施形態は、第2の実施形態と比較して、構成自体は同様であるが、人物フォルダーを一覧表示する場合の動作が異なる。
【0095】
第2の実施形態においては、人物フォルダーの一覧を表示する際、個別の特定人物に対応付けた人物フォルダーだけでなく、複数人の特定人物の組み合わせに対応付けた人物フォルダーも、最初から表示していた。
【0096】
しかし、人物フォルダーを実際に表示するまでの時間が、顔認識等の処理時間に起因することを考慮すると、まずは、個別の特定人物に対応付けた人物フォルダーだけを表示するということも考えられる。
【0097】
そこで、本実施形態においては、CPU10は、図10の画面F1に示されるように、人物フォルダーの一覧を表示するに際しては、まずは、人物フォルダー「Aさん」、人物フォルダー「Bさん」といった個別の特定人物に対応付けた人物フォルダーのみを表示し、複数人の特定人物の組み合わせに対応付けた人物フォルダーは表示しない。
【0098】
ただし、画面F2において、ユーザーが人物フォルダー「Bさん」、「Cさん」を同時に選択する操作(この操作は、例えば、マウスのドラッグ操作や指によるタッチパネル操作等で可能)を行った場合、CPU10は、画面F3に示されるように、「Bさん」、「Cさん」の2人に対応付けた人物フォルダー「BCさん」を作成し表示する。
【0099】
なお、本実施形態においては、人物フォルダー「Aさん」といった個別の特定人物に対応付けた人物フォルダーのみをまずは表示する。このとき、「Aさん」が撮影された画像データには、「Bさん」や「Cさん」と一緒に撮影された画像データが少なくとも1つあることを視覚的に容易に分かるようにするために、CPU10は、図11の画面G1に示されるように、人物フォルダー「Aさん」の表示部分に「Bさん」と「Cさん」の顔画像を小さく表示しておいても良い。
(4)他の実施形態
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
(4−1)例えば、第2および第3の実施形態において、顔認識部40は、顔画像を認識する人物を、画像データの所定範囲(中心部から所定の円内など)に含まれる人物に限定しても良い。周辺に写った人物は、背景として写り込んだ可能性があるためである。
(4−2)また、第2および第3の実施形態において、CPU10は、人物フォルダーを一覧表示する際の各人物フォルダーの優先順位を、以下のように決定しても良い。
【0100】
すなわち、アドレス帳登録部50のアドレス帳には、特定人物の優先度(優先度が高いほど大きな値)も登録しておく。CPU10は、人物フォルダーに対応付けた特定人物の優先度の合計値を計算し、合計値が大きいほど優先順位を高くする。
【0101】
このとき、CPU10は、上述のように、顔認識部40が画像データの所定範囲から顔画像を認識した人物の優先度に限定しても良い。
【0102】
また、CPU10は、特定人物の画像データ内での大きさに応じて、優先度を調整しても良い。例えば、1人の人物が大きく写っていて、他の人物が小さく写っている場合、大きく写っている人物の優先度はそのままにして、小さく写っている人物の優先度は所定の比率(例えば、画像の面積比)で小さくして合計しても良い。
【0103】
こうすると、2人の人物を撮った場合、2人の人物の大きさは大体同じであるため、2人の人物の優先度を合計したものが人物フォルダーの優先度となり、一方、1人の人物を撮った場合、他の人物が写ってしまっていても、中心の1人の人物の優先度に近い値が人物フォルダーの優先度となる。
(4−3)また、第2および第3の実施形態において、CPU10は、人物フォルダーを一覧表示する際の表示順を、ユーザーの指示で変更しても良い。
【0104】
例えば、ユーザーが学生である場合、クラスの集合写真等の画像データを検索する場合は、複数人に対応付けた人物フォルダーを上位に表示し、特定の個人の画像データを検索する場合は、1人に対応付けた人物フォルダーを上位に表示すれば、検索が容易となる。
(4−4)また、第2および第3の実施形態において、本発明の携帯端末を、携帯電話機やスマートフォンに適用する例に挙げたが、本発明の携帯端末は、ゲーム機、タブレット型PC、ノート型PCなどに適用することも可能である。
(4−5)また、本発明の携帯端末にて行われる方法は、コンピュータに実行させるためのプログラムに適用してもよい。また、そのプログラムを記憶媒体に格納することも可能であり、ネットワークを介して外部に提供することも可能である。
【符号の説明】
【0105】
1 表示部
2 記憶部
3 制御部
10 CPU
20 カメラ部
30 画像格納部
40 顔認識部
50 アドレス帳登録部
60 顔画像比較部
70 操作部
80 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
画像データを格納する記憶部と、
前記画像データに顔画像が含まれる特定人物に対応付けた人物フォルダーの一覧を前記表示部に表示し、人物フォルダーのいずれかが選択されると、選択された人物フォルダーに対応付けた特定人物の顔画像を含む画像データの一覧を前記表示部に表示する制御部と、を有する、携帯端末。
【請求項2】
前記制御部は、
前記画像データに複数の特定人物の顔画像が含まれる場合、複数の特定人物の組み合わせと対応付けた人物フォルダーも表示し、
複数の特定人物の組み合わせと対応付けた人物フォルダーが選択されると、複数の特定人物全ての顔画像を含む画像データの一覧を前記表示部に表示する、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記記憶部は、
特定人物の顔画像を含むアドレス帳も格納し、
前記制御部は、
前記アドレス帳に含まれる特定人物の顔画像に基づいて、前記画像データに特定人物の顔画像が含まれるか否かを判断する、請求項1または2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記アドレス帳は、
前記携帯端末の所有者と特定人物との関係を表す関係情報も含み、
前記制御部は、
前記人物フォルダーの一覧を表示する際の各人物フォルダーの優先順位を、該人物フォルダーに対応付けた特定人物との関係情報に基づいて決定する、請求項3に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記制御部は、
前記人物フォルダーの一覧を表示する際の各人物フォルダーの優先順位を、該人物フォルダーに対応付けた特定人物の人数に基づいて決定する、請求項2に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記記憶部は、
特定人物との通信履歴も格納し、
前記制御部は、
前記人物フォルダーの一覧を表示する際の各人物フォルダーの優先順位を、該人物フォルダーに対応付けた特定人物との通信履歴に基づいて決定する、請求項2に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記人物フォルダーは、日付フォルダーのサブフォルダーであり、
前記制御部は、
前記日付フォルダー単位で、該日付フォルダーに対応する日付に前記記憶部に格納された画像データを対象として、前記人物フォルダーを表示する、請求項1から6のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記制御部は、
複数の日付フォルダーを連結した場合、該複数の日付フォルダーにそれぞれ対応する複数の日付にそれぞれ前記記憶部に格納された画像データ全てを対象として、前記人物フォルダーを表示する、請求項7に記載の携帯端末。
【請求項9】
携帯端末が行う画像管理方法であって、
画像データを格納し、
前記画像データに顔画像が含まれる特定人物と対応付けた人物フォルダーの一覧を表示し、
前記人物フォルダーのいずれかが選択されると、選択された人物フォルダーに対応付けた特定人物の顔画像を含む画像データの一覧を表示する、画像処理方法。
【請求項10】
携帯端末に、
画像データを格納する手順と、
前記画像データに顔画像が含まれる特定人物と対応付けた人物フォルダーの一覧を表示する手順と、
前記人物フォルダーのいずれかが選択されると、選択された人物フォルダーに対応付けた特定人物の顔画像を含む画像データの一覧を表示する手順と、を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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