説明

携帯電話向け動画蓄積編集閲覧システム

【課題】
従来の携帯電話には動画の編集機能がない。また、携帯電話に搭載できる記録媒体の容量や性能も劣り、編集に関してはメール転送によるパーソナルコンピュータで行なう手段しかなく大変手間が掛かっている。
【解決手段】
動画の編集機能及び動画の蓄積機能をセンタへ持たせることにより大容量の動画コンテンツの編集や閲覧を簡単にできる。また、センタで動画及び閲覧者の管理及び閲覧者制限機能を持たせることにより個人情報の漏洩も防ぐことが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話で撮影した動画の蓄積・編集・閲覧をサーバを利用して行う携帯電話向け動画蓄積編集閲覧システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の動画蓄積は携帯電話に付属している媒体へ蓄積・登録し、編集では、その媒体を介してまたは、メールシステムを利用してパーソナルコンピュータ他や動画編集プログラムを搭載した機器に登録して編集閲覧を行っていた。従来の方式では携帯電話で即動画の編集は対応していない、また、携帯電話への動画蓄積にも限界があり、特定の閲覧者への配布も簡単にはできない。
【0003】
【特許文献1】特開2005−117375号公報
【特許文献2】特開2003−369130号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は携帯電話上で動画の蓄積及び編集には機能的及び構造上の欠点と、大容量及び大量動画の蓄積、編集等の能力の問題があった。また、動画の配布もメールシステムによる転送及び記録媒体を介した転送手段しかなく手間がかかってしまう欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するため、請求項1に係る発明は、サーバに契約者の登録及び閲覧者の登録システムを備えることにより、携帯電話の動画の閲覧者の特定を可能とすることを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係る発明は、ストレージに動画を蓄積し、サーバに動画の編集機能を備えることにより、携帯電話から簡単に動画の編集ができることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、閲覧者の情報をストレージで管理することにより特定の閲覧者に動画の配布が可能となる。また、サーバの編集機能を持たせることにより、携帯電話から簡単に編集が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は本システムの全体構成図を示しており、インターネット103に接続した動画登録・編集を行う携帯電話101、動画の閲覧が行える携帯電話102、動画の蓄積や編集処理を行なうセンタ104からなる構成の一例である。
【0010】
同図において、各携帯電話には、動画の閲覧、編集、センタ104へ動画登録するためのディスプレイ部及び操作するためのキーボタン等を含む操作部を備えている。
【0011】
センタ104はサーバ部112、ストレージ部113を備えており、サーバ部112は契約者と閲覧者を管理する契約者・閲覧者管理機能部105、動画登録機能部106、動画編集機能部107、動画を各携帯電話機種毎に再生フォーマット調整する動画フォーマット変換・送信機能部108を備え、ストレージ部113は契約者・閲覧管理機能部105、動画登録機能部106、動画編集機能部107、動画フォーマット変換・送信機能部108で使用するデータベースDBを備えている。データベースはユーザ情報DB、動画蓄積DB、動画編集作業DBを持ちDBの高速バックアップ機能を備えている。
【0012】
次に携帯電話の画面構成について説明する。本発明のメインとなる画面は図9の画面であり、この画面には動画登録、動画編集、動画連結、動画閲覧、閲覧者登録、キャンセル等の動画蓄積閲覧サービス画面表示され、該画面表示から動画の登録、編集、閲覧といった操作が可能である。
【0013】
動画の登録は、契約者が図12に示す携帯電話画面の各入力項目(ファイル名及び閲覧者レベル)1201〜1208を入力することによりにセンタ104へ動画を登録することができる。
【0014】
また、閲覧者レベル1202、1204、1206、1208は、図15に示す通り、閲覧者の制限を設けることで有害動画等の閲覧を制限可能である。
【0015】
契約者による閲覧者の登録は、図11に示す各入力項目(氏名、携帯電話番号、携帯電話機種名、メールアドレス)1101〜1104の項目を選択入力することによって閲覧者への閲覧レベル1105を設定可能である。
【0016】
契約者による動画の編集は、図13に表示された動画を図13に示す動画a部1301のように選択し、ディスプレイに表示された動画1302を編集する。動画の連結操作は、図14に示す動画a部1401、動画b部1402のように連結したい動画を選択し、動画を連結することが可能である。
【0017】
契約者及び閲覧者の動画閲覧は、図15に示す動画a部1501を選択することにより動画を携帯電話で閲覧が可能である。次にセンタ104のストレージ部113で保持するデータベースDBについて説明する。
【0018】
ユーザ情報及び動画を蓄積するストレージ部113のデータベースは図6、図7及び図8に示す如く構成されており、データベース破壊に備え定期的にストレージ部113の機能を使用しデータベースを高速にバックアップする機能を備えている。ユーザ情報データベース109は携帯電話番号601a、携帯電話固有情報601b、登録者名601c、携帯電話機種名601d、メールアドレス601e、閲覧者情報601lを含み、動画蓄積データベース110は携帯電話番号701a、携帯電話固有情報701b、動画情報701jを含み、動画編集作業データベース111は携帯電話番号801a、携帯電話固有情報801b、動画編集情報801hを含んでいる。
【0019】
以下、携帯電話101とセンタ104間の動作の流れを示す図2、図3のフローチャートに沿って説明する。
【0020】
契約者の動画登録は、図2のフローチャートに沿って処理する。即ち、携帯電話101をもって動画の登録操作を行い(ステップS201)、登録したい動画を選択し、センタ104へ動画ファイルを伝送する。センタ側ではその伝送された動画を受け取り、動画蓄積データベース110S202へ蓄積を行ない(ステップS202)、データベースをストレージ部113の機能を使用してデータベースのバックアップする(ステップS203)。
【0021】
契約者の動画編集は、図3のフローチャートに沿って処理する。即ち、携帯電話101をもって動画編集ボタンを選択し(ステップS301)、センタ104へ動画編集開始情報を伝送する。センタ側ではその情報を受け取り、動画蓄積データベース110の検索を行なう(ステップS302)。
【0022】
その結果を得てサムネイルの作成と携帯電話に最適な動画フォーマット変換を行い(ステップS303)、携帯電話へサムネイル動画を伝送する。携帯電話ではそのサムネイルを表示し(ステップS304)、編集した動画を選択しセンタ側へ動画の編集指示を行い(ステップS305)、編集対象フレーム情報を伝送する。センタ側ではその情報を元に動画の編集(ステップS306)、動画編集作業用データベース111への動画登録(ステップS307)、動画のフォーマット変換を行い(ステップS308)、携帯電話へ編集後の動画ファイルを伝送し、携帯電話にて編集動画の確認を行う(ステップS309)。
【0023】
携帯電話側で編集後の動画確認を行い問題ない場合には、動画登録を行い(ステップS310)、動画登録情報をセンタ側へ伝送する。センタ側はその情報を元に動画蓄積データベース110へ動画の登録を行い(ステップS311)、ストレージの機能を使用して高速データベースバックアップを行なう(ステップS312)。
【0024】
次に携帯電話101又は102とセンタ104間の動作の流れを示す図4、図5のフローチャートに沿って説明する。
【0025】
契約者による動画の閲覧は図4のフローチャートに沿って処理する。先ず、携帯電話102をもって動画の検索を行い(ステップS401)、動画検索開始情報をセンタ104へ伝送する。センタ側はその情報を元に動画蓄積データベース110から動画の検索を行い(ステップS402)、その検索結果を元にサムネイルの作成及びフォーマット変換を実施し(ステップS403)、を行い携帯電話へ動画ファイルの伝送を行なう。
【0026】
携帯電話側ではその動画ファイルを受け取り、サムネイル表示(ステップS404)する。この表示を見て、所望のダウンロード動画の選択を行い(ステップS405)、動画ファイル情報をセンタ側へ伝送する。センタ側は動画ファイル情報を受け、動画の絞込みを行い(ステップS406)、フォーマット変換(ステップS407)を行ったあと、動画ファイルを携帯電話側へ伝送する。携帯電話側では、この動画ファイルをタウンロード(ステップS408)し、その結果として動画を閲覧(ステップS409)する。
【0027】
次に閲覧者による動画閲覧は図5のフローチャートに沿って処理する。基本的には契約者の動画閲覧と同じであり、図5に示す通りの動作を行なう(ステップS501からステップS509)。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本願発明は携帯電話向け動画蓄積編集閲覧に適しているが、携帯電話に限る必要はなく、携帯電話の如く移動可能な端末にも利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】全体システム構成を示すブロック図
【図2】契約者の動画登録時の動作を示す携帯電話とセンタ間の動作フローチャート
【図3】契約者による動画編集時の動作を示す携帯電話とセンタ間の動作フローチャート
【図4】契約者による動画閲覧時の動作を示す携帯電話とセンタ間の動作フローチャート
【図5】閲覧者による動画閲覧時の動作を示す携帯電話(閲覧者)とセンタ間の動作フローチャート
【図6】ユーザ情報を管理するデータベースの情報を示す図
【図7】動画が蓄積されるデータベースの情報を示す図
【図8】動画を編集する際に使用するデータベースの情報を示す図
【図9】契約者の携帯電話に表示されるメイン画面を示す図
【図10】閲覧者の携帯電話に表示されるメイン画面を示す図
【図11】契約者の携帯電話に表示される閲覧者登録画面を示す図
【図12】契約者の携帯電話に表示される動画登録画面を示す図
【図13A】契約者の携帯電話に表示される動画編集画面を示す図
【図13B】契約者の携帯電話に表示される動画編集画面を示す図
【図13C】契約者の携帯電話に表示される動画編集画面を示す図
【図14】契約者の携帯電話に表示される動画連結画面を示す図
【図15】契約者及び閲覧者の携帯電話に表示される閲覧画面を示す図
【図16】契約者が携帯電話から動画をセンタに登録する際に付与する閲覧制限レベルを示した図
【符号の説明】
【0030】
104:センター、112:サーバ部、113:ストレージ部、101.102:携帯電話、105:契約者・閲覧者管理機能部、106:動画登録・削除機能部、107:動画編集機能部、108:動画フォーマット変換・送信機能部、109:ユーザ情報DB、110:動画蓄積DB、111:動画編集作業DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
契約者毎に情報蓄積領域を持つストレージと契約者の依頼を受け付けるサーバと携帯電話をインターネトで結び、契約者が携帯電話から動画を送付すると、前記サーバは前記情報蓄積領域に動画を蓄積する動画蓄積システムにおいて、
契約者により閲覧可能者の情報を前記サーバに登録しておき、該サーバでは閲覧者がアクセスする度に送付されてくる閲覧者の情報と登録されている情報を比較し、登録されている閲覧者のみ閲覧を許可する手段を備えたことを特徴とする携帯電話向け動画蓄積編集閲覧システム。
【請求項2】
請求項1記載に加え契約者の動画の登録手段と、動画の閲覧規制手段と、動画の編集手段と、動画の閲覧手段と、予め指定された閲覧者の動画の閲覧手段を搭載したことを特徴とした携帯電話向け動画蓄積編集閲覧システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−290388(P2009−290388A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−138852(P2008−138852)
【出願日】平成20年5月28日(2008.5.28)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】