説明

携帯電話装置、デンタルケアシステム、デンタルケア方法、デンタルケアプログラムおよびプログラム記録媒体

【課題】恒常的かつ容易に歯科疾患の予防、早期発見が可能な携帯電話装置を提供する。
【解決手段】唾液/息採取部11で発話時に採取した唾液、息について唾液センサ部12による唾液中の細菌の検査結果と口臭センサ部13による息の口臭検査結果と、口腔内撮影部14にて撮影した口腔内の歯の状態とから、デンタル診断部15にて使用者の歯の疾患状態を総合的に診断し、診断結果をあらかじめ設定した段階にレベル分けした状態に、画面の配色、壁紙や鳴動する警告音を変更させ、診断結果を表示部3に表示する。また、診断結果として治療を要すると判定した場合、あらかじめ設定した治療施設に対して、診断結果をメールにて送信する。歯の疾患状態に応じたデンタルケア/アドバイス情報をサーバから取得して表示部3に画面表示および/または音声出力する。デンタル診断部15の代わりに身体の健康状態を総合的に診断する健康状態診断部を備えても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話装置、デンタルケアシステム、デンタルケア方法、デンタルケアプログラムおよびプログラム記録媒体に関し、特に、デンタルケア機能を備えた携帯電話装置に関する。
【背景技術】
【0002】
虫歯および歯周病に代表される歯科疾患については、その発病、進行により欠損や障害が蓄積し、その結果として、歯の喪失につながるため、食生活や社会生活等に支障を来たし、さらには、全身の健康にも影響を与える可能性がある。また、歯および口腔の健康を保つことは、単に、食物を咀嚼するという点からだけではなく、食事や会話を楽しむなど、豊かな人生を送るための基礎となるものである。
【0003】
虫歯および歯周病の発症は、口腔内の細菌によって生じる歯垢(デンタル・プラーク)に起因しており、いずれも、適切な歯科保健活動・習慣の維持により予防することができる生活習慣病としての性格を有している。それゆえ、これらの疾患を予防するために重要な役割を果たすのは、的確な口腔清掃や甘味飲食物の過剰な摂取の制限等の食生活への配慮などの恒常的な自己管理(セルフケア)、家庭内管理(ホームケア)である。
【0004】
このため、専門機関における生活習慣の改善指導や定期的な検査が望ましいが、自覚症状がない人や定期的な検査や検診を受ける時間的な余裕がない人のために、特許文献1の特開2005−284660号公報「歯周疾患検査システム、歯周疾患検査プログラムおよびそれを格納した記憶媒体」では、受け取った検体を検査して歯周疾患を発見し、生活習慣に関する指導情報を提供するサーバと検査結果や生活習慣の指導情報を受信するクライアント端末とを連動させた仕組みを提案している。
【特許文献1】特開2005−284660号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1のような従来技術は、検体の採取や検査機関への返送が人手を介すること、また、サーバとの連動という大掛かりな仕組みのため、手軽に、かつ、迅速に、実施することが困難であるという問題点がある。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、恒常的に、かつ、容易に、歯科疾患の予防、早期発見を可能とする携帯電話装置、デンタルケアシステム、デンタルケア方法、デンタルケアプログラムおよびプログラム記録媒体を提供することをその目的としている。
【0007】
また、インターネット等種々の機能を使用して、歯科疾患のケア(アドバイス)に関する情報を提供し、歯科疾患の予防を行うことを可能とし、さらには、虫歯、歯周病等の治療を要する歯科疾患が発見された場合には、歯科医院に対する通知も可能とする携帯電話装置、デンタルケアシステム、デンタルケア方法、デンタルケアプログラムおよびプログラム記録媒体を提供することもその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の課題を解決するため、本発明による携帯電話装置、デンタルケアシステム、デンタルケア方法、デンタルケアプログラムおよびプログラム記録媒体は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0009】
(1)ネットワークを介した通話機能を有する携帯電話装置において、発話した使用者の唾液および息を採取する唾液/息採取部と、採取した唾液中の細菌検査を行う唾液センサ部と、採取した息の口臭検査を行う口臭センサ部と、発話した使用者の口腔内をカメラで撮影する口腔内撮影部とを少なくとも備えている携帯電話装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明の携帯電話装置、デンタルケアシステム、デンタルケア方法、デンタルケアプログラムおよびプログラム記録媒体によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0011】
第1に、携帯電話装置で通話する際に、発話時に吐出される唾液や息に含まれる細菌や口臭を検査するセンサ部や口腔内を撮影する口腔内撮影部を備え、歯科疾患の有無や治療の要否を判定することを可能としているので、恒常的に、かつ、容易に、歯科疾患の予防、早期発見が可能である。
【0012】
第2に、治療を要すると判定した場合に自動的にあらかじめ設定されている歯科医院等の治療施設に診断結果をメールより送付することが可能であり、早期治療を行うことができるとともに、現在の症状に対応するデンタルケア/アドバイス情報をサーバから取得して表示することも可能であり、歯科疾患の治療、回復行為も容易に実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明による携帯電話装置、デンタルケアシステム、デンタルケア方法、デンタルケアプログラムおよびプログラム記録媒体の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による携帯電話装置、デンタルケアシステム、デンタルケア方法について説明するが、かかるデンタルケア方法を携帯電話装置内のコンピュータにより実行可能なデンタルケアプログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、デンタルケアプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
【0014】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴について、その概要をまず説明する。本発明による携帯電話装置は、デンタルケア機能を備え、使用者が通話中に声を発する際に出るつば(唾液)や息を採取し、その唾液中の細菌検査を行うセンサ、息中の口臭検査を行うセンサを搭載しており、さらに、カメラによる口腔内の撮影を行う口腔内撮影手段も搭載することによって、使用者が無意識のうちに、歯の健康状態を総合的に診断して、使用者に通知することを可能とする点に、主要な特徴を有している。かくのごとく、恒常的に(習慣的に)行う歯科疾患の診断によって、歯科疾患の予防および早期発見、早期治療が可能となる。
【0015】
ここで、口腔内には、多くの虫歯の原因となる細菌、特に、虫歯菌(ミュースタンス菌)が存在し、口腔内の虫歯菌の数や唾液の量を調べることによって、虫歯に対する抵抗力つまり虫歯にかかり易いか否かを判定することができる。また、口臭は、大きく分けると、生理的口臭、心理的な思い込みによる口臭、病的口臭などに分けられる。ここで、病的口臭は、口腔の中に原因があるものと、全身的な原因なものとがあり、口腔の中が原因で起こる口臭としては、歯周病が圧倒的に多い。
【0016】
本発明においては、前述のように、唾液中の細菌検査や息中の口臭検査を行うことによって、虫歯に対する抵抗力および歯周病か否かを診断し、さらに、カメラによる口腔内撮影によって歯に付着する歯垢および歯石から、歯肉炎、はぐきから出血する歯周病、さらには、虫歯を検出することを可能とし、歯科予防および歯科治療を、恒常的にかつ積極的にかつ早期に、発見し、使用者に対して通知することを可能としている。
【0017】
また、歯の疾患状態に応じて、使用者に対して歯科疾患防止や回復行動のケア/アドバイスを通知することを可能とすることも特徴としている。さらに、虫歯、歯周病等の疾患で治療を要する場合には、ネットワークを介して、歯科医院等の治療施設に通知することができることも、特徴としている。
【0018】
つまり、最近の携帯電話装置においては、インターネット、GPS(Global Positioning System)等、種々の機能が搭載されており、使用者への多様なサービスが可能となっている。携帯電話装置に搭載されている、このような機能を使用して、歯科疾患のケア(アドバイス)による予防を行うことが可能となる。また、虫歯、歯周病等の治療を要する歯科疾患が発見された場合は、あらかじめ指定した歯科医院に通知することも可能となる。
【0019】
(第1の実施形態の構成例)
図1は、本発明の第1の実施形態における携帯電話装置を示すブロック構成図であり、デンタルケア機能を備えた構成となっている。
【0020】
図1の携帯電話装置10は、無線部1、アンテナ2、表示部3、操作部4、メモリ部5、制御部6、スピーカ部7、GPS部8、ライト部9、唾液/息採取部11、唾液センサ部12、口臭センサ部13、口腔内撮影部14、および、デンタル診断部15を少なくとも備えて構成されている。
【0021】
無線部1は、携帯電話通信の基地局より送信される情報をアンテナ2を介して送受信する部位であり、表示部3は、使用者に対して提示する情報を画面表示する部位であり、操作部4は、ボタン、キーボード、マウスなど、使用者が情報を入力する部位である。
【0022】
また、メモリ部5は、デンタル機能に必要とする各種情報や制御用の情報を記憶する部位であり、スピーカ部7は、使用者に対して音声情報を出力する部位であり、GPS部8は、当該携帯電話装置10の現在位置を検出する部位であり、ライト部9は、口腔内撮影の際に撮影する口腔内に光を照射する部位である。
【0023】
また、唾液/息採取部11は、発話時における使用者のつば(唾液)および息を採取する部位であり、唾液センサ部12は、使用者の唾液中の細菌検査を行う部位であり、口臭センサ部13は、使用者の口臭検査を行う部位であり、口腔内撮影部14は、発話時における使用者の口腔内をカメラで撮影する部位であり、デンタル診断部15は、検査および撮影した結果から、歯科疾患の状態を総合的に診断する部位である。
【0024】
また、制御部6は、当該携帯電話装置10全体の動作を制御する部位であり、無線部1、表示部3、操作部4、メモリ部5、スピーカ部7、GPS部8、ライト部9、唾液/息採取部11、唾液センサ部12、口臭センサ部13、口腔内撮影部14、デンタル診断部15の各部位を制御する。
【0025】
つまり、図1における携帯電話装置10は、デンタルケア機能を備えており、通話中に、唾液/息採取部11により、発話時の使用者の唾液および息を採取し、唾液センサ部12による唾液中の細菌検査および口臭センサ部13による口臭の検査を行い、さらに、口腔内撮影部14により使用者の口腔内をカメラで撮影を行い、これらの検査結果および撮影結果を基にして、デンタル診断部15において歯の健康状態を診断し、表示部3やスピーカ部7を介して使用者に診断結果を通知する。
【0026】
(第1実施形態の動作の説明)
次に、図1に示す携帯電話装置10の動作の一例について、図2、図3のフローチャートを用いて説明する。図2は、図1の携帯電話装置10におけるデンタルケア機能のうちデンタル診断の処理手順の一例を示すフローチャートである。また、図3は、図1の携帯電話装置10におけるデンタルケア機能のうちデンタル診断結果およびデンタルケア/アドバイスを表示する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0027】
図2のフローチャートにおいて、まず、図1に示す携帯電話装置10を用いた通話が開始されると、唾液/息採取部11および唾液センサ部12、口臭センサ部13、口腔内撮影部14、および、ライト部9がONとなり(ステップS101)、次に、唾液および息が採取されたか否か、また、口腔内撮影が終了したか否かが判定される(ステップS102)。
【0028】
唾液および息が採取されず、また、口腔内撮影も終了していなかった場合(ステップS102のNO)、通話終了となったか否かを確認し(ステップS103)、まだ通話中であった場合は(ステップS103のNO)、ステップS102に復帰し、唾液および息が採取されたか否か、また、口腔内撮影が終了したか否かの判定処理を繰り返す。一方、通話終了になった場合は(ステップS103のYES)、デンタル診断用の検体が採取できなかったので、以降の診断処理を中止して、唾液/息採取部11、唾液センサ部12、口臭センサ部13、口腔内撮影部14、および、ライト部9をOFFにして終了する(ステップS104)。
【0029】
唾液/息の採取を行い、カメラによる口腔内撮影が終了した場合は(ステップS102のYES)、デンタル診断部15を起動して、採取した唾液/息の検査および口腔内撮影結果に基づく歯の状態の総合的な診断を行い(ステップS105)、メモリ部5にデンタル診断結果を保存する(ステップS106)。
【0030】
次いで、デンタル診断結果において、虫歯、歯周病等で歯の治療が必要であるか否かを判定する(ステップS107)。治療が不要であると判定した場合は(ステップS107のNO)、デンタル診断結果が良好な旨を示す画面の配色、壁紙、鳴動等に表示部3を設定した後(ステップS111)、ステップS104に移行して、診断の終了処理を行う。一方、治療が必要であると判定した場合は(ステップS107のYES)、表示部3に警告の表示を行うとともに、スピーカ部7から警告音の鳴動を行って、使用者に対して通報する(ステップS108)。
【0031】
次に、デンタル診断結果についてあらかじめ設定されている歯科医院等の治療施設の通信端末に対してネットワークを介してメールで通知するか否かを判定する(ステップS109)。通知しないと判定した場合は(ステップS109のNO)、歯の健康状態の診断結果に応じて、使用者が自身の歯の健康状態を認識し易いように、表示部3の画面の配色、壁紙、鳴動等のうち少なくとも一つ以上をあらかじめ設定した状態に変更を行った後(ステップS111)、ステップS104に移行して、診断の終了処理を行う。また、歯科医院等の治療施設の通信端末に対してネットワークを介してメールで通知すると判定した場合(ステップS109のYES)、あらかじめ設定されている歯科医院等の治療施設の通信端末に歯の診断結果をメールによって通知する(ステップS110)。最後に、歯の健康状態の診断結果に応じ、使用者が自身の歯の健康状態を認識し易いように、表示部3の画面の配色、壁紙、鳴動等のうち少なくとも一つ以上の変更を行った後(ステップS111)、ステップS104に移行して、診断の終了処理を行う。
【0032】
次に、図1に示す携帯電話装置10においてデンタル診断結果およびデンタルケア/アドバイスを表示する処理手順について、図3のフローチャートに基づいて説明する。まず、メモリ部5に保存されたデンタル診断結果を読み出して、表示部3に表示する(ステップS201)。デンタル診断結果の画面表示例について、図4、図5、図6にその一例を示す。
【0033】
図4は、採取した唾液/息の診断結果として正常であった場合のデンタル診断結果の画面表示例を示し、図5は、採取した唾液/息の診断結果として要注意レベルであった場合のデンタル診断結果の画面表示例を示し、いずれも、口臭レベル101と唾液中の虫歯菌(ミュースタンス菌)数の注意レベル102とが表示されている例を示している。口臭レベル101については、息を採取したその時点で、口臭を感じるレベルにあるか否かを示し、注意レベル102は、時系列的に唾液中の虫歯菌数の採取結果、例えば、過去2日間に亘って2時間程度のピッチで採取した結果を、診断結果の履歴として、★印で示している。口臭レベル101については、歯周病の疑いがあるか否かに応じて正常、異常(注意)のいずれかにレベル分けして、また、注意レベル102については、正常、要注意、注意の3段階にレベル分けされている例を示している。なお、診断結果の過去の履歴情報は、メモリ部5から読み出すことにより、あるいは、後述の図7に示す個人情報サーバ60から転送させることにより、画面表示することができる。
【0034】
また、図6は、口腔内の撮影結果として歯が正常か否かを判定したデンタル診断結果の画面表示例を示しており、それぞれの歯について、正常、歯垢または歯石あり、虫歯ありにレベル分けして、上歯、下歯の歯並びを示す歯型パタン103として画面表示している例を示している。
【0035】
次に、表示部3に画面表示されたデンタル診断結果を見た使用者が、デンタル診断結果に対するケア/アドバイスを要求したか否かを判定する(ステップS202)。デンタルケア/アドバイスを要求しなかった場合(ステップS202のNO)、歯科医院等の専門家のデンタルケア/アドバイスを求める処理を行うことなく終了する。一方、歯科医院等の専門家のデンタルケア/アドバイスを求めた場合(ステップS202のYES)、ネットワークを介して、デンタルケア/アドバイス情報の取得要求を送信し、該取得要求に応じて返送されてきたデンタルケア/アドバイス情報を、表示部3に画面表示して、および/または、スピーカ部7から出力して、使用者に通知する(ステップS203)。
【0036】
ここで、ネットワークを介してデンタルケア/アドバイス情報を転送するシステム構成例を図7に示す。図7は、本発明によるデンタルケアシステムを構成するネットワーク構成例を示すシステム構成図であり、デンタルケア/アドバイス情報の送受信を行うネットワークシステムの一構成を示している。図7に示すように、本発明によるデンタルケアシステムは、携帯電話装置10、デンタルケア/アドバイス情報サーバ50、個人情報サーバ60、歯科病院/病院/診療所70、ネットワーク80,90によって構成される。ネットワーク80は、携帯電話装置10、デンタルケア/アドバイス情報サーバ50、個人情報サーバ60の間を相互に接続するネットワークであり、ネットワーク90は、デンタルケア/アドバイス情報サーバ50、個人情報サーバ60、歯科病院/病院/診療所70の間を相互に接続するネットワークであるが、ネットワーク80とネットワーク90とは、物理的に同一のネットワークであっても構わない。
【0037】
デンタルケア/アドバイス情報サーバ50は、歯科医院等の専門家のデンタルケア/アドバイス情報を登録しているサーバであって、デンタル診断結果に対するデンタルケア/アドバイス情報を関連付けて蓄積しているサーバであり、携帯電話装置10からの問合せに応答して、デンタルケア/アドバイス情報を返送したり、あるいは、歯科病院/病院/診療所70などから転送されてきたデンタルケア/アドバイス情報を登録したり、あるいは、個人情報サーバ60に対して、個人のデンタル診断結果に関する情報を問い合わせたりすることも可能である。なお、デンタルケア/アドバイス情報を問合せ元に送信するに当たり、該問合せ元の認証を行うようにしても良い。
【0038】
個人情報サーバ60は、各携帯電話装置10のメモリ部5から転送されてきた個人のデンタル診断結果に関する情報や、個人の健康状態診断結果に関する情報を履歴情報として蓄積するサーバであり、携帯電話装置10、デンタルケア/アドバイス情報サーバ50、歯科病院/病院/診療所70などからの取得要求に応じて、認証が得られた場合、要求元に対して該当する情報を返送する。また、歯科病院/病院/診療所70は、デンタルケア/アドバイス情報サーバ50からの問合せあるいは携帯電話装置10からの問合せに応じてデンタルケア/アドバイス情報を作成して、要求元に返送したり、個人情報サーバ60から転送されてきた各個人のデンタル診断結果などに基づいてデンタルケア/アドバイス情報を作成してデンタルケア/アドバイス情報サーバ50に転送したりすることもできる。
【0039】
つまり、図3のステップS203においては、携帯電話装置10は、図7のデンタルケア/アドバイス情報サーバ50に対して、使用者自身のデンタル診断結果を送信して、該デンタル診断結果に応じたケア/アドバイス情報を、デンタルケア/アドバイス情報サーバ50から返送されることによって取得し、表示部3に表示したり、音声情報としてスピーカ部7から出力したりする動作を行う。次に、使用者が、最寄りの歯科病院等の情報をさらに詳細なケア/アドバイス情報として取得する要求をしたか否かを判定し(ステップS204)、要求していない場合は(ステップS204のNO)、処理を終了する。
【0040】
一方、さらに詳細なケア/アドバイス情報として例えば最寄りの歯科病院等の情報の取得を要求した場合(ステップS204のYES)、GPS部8により当該携帯電話装置10自身の位置情報を測定し、デンタルケア/アドバイス情報サーバ50に対して、測定した位置情報を送信する(ステップS205)、デンタルケア/アドバイス情報サーバ50は、送信されてきた位置情報に基づいて、最寄りの歯科病院等の情報を検索して、検索した最寄りの歯科病院等の情報をさらに詳細なケア/アドバイス情報として返送する。携帯電話装置10は、デンタルケア/アドバイス情報サーバ50から返送されてきた最寄りの歯科病院等の情報などを含むさらに詳細なケア/アドバイス情報を取得して、表示部3に表示し、使用者に通知する(ステップS206)。
【0041】
図8は、歯の疾患予防や歯の状態の改善のためのデンタルケア/アドバイス情報の画面表示例を示す模式図である。図8に示すように、デンタルケア/アドバイス情報は、通常のデンタルケア/アドバイス情報部201と詳細デンタルケア/アドバイス情報部202とから構成されており、通常のデンタルケア/アドバイス情報部201としては、「食べたら歯を磨きましょう」などのコメント201aや「お勧め虫歯予防グッズ」などのお勧めメニュー201bが、デンタル診断結果や歯の診察履歴情報とともに画面表示され、詳細デンタルケア/アドバイス情報部202としては、問合せに応じた種類の詳細情報例えば近隣の歯科医院の紹介メニューが画面表示されている例を示している。図8のようなデンタルケア/アドバイス情報を参照することにより、使用者は、自身の歯の健康状態を認識し、虫歯および歯周病等の歯科疾患の予防、治療、回復行為を行うための行動を起こすことが可能となる。
【0042】
なお、唾液/息採取部11にて使用者のつば(唾液)や息や歯の状態を採取する様子を図9に示している。図9は、本発明による携帯電話装置10の唾液/息採取部11および口腔内撮影部14にてつば(唾液)、息、歯の状態を採取するイメージの一例を示す模式図である。図9に示すように、携帯電話装置10の使用者100が、携帯電話装置10による音声通話を行うための操作がなされると、口腔内撮影部14として備えたライト9a,9bが点灯し、使用者100が通話を行うために、携帯電話装置10のマイク部16に口を近づけて発話した際に、口腔内撮影部14として備えたカメラ14aにて、ライト9a,9bにより照射されて明るくなっている当該使用者100の口腔内を撮影することによって、使用者の歯の状態を撮影し、また、発話した際に吐出された使用者100の唾液/息を、唾液/息採取部11として備えた唾液/息採取口11aにより取り込む。
【0043】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図10、図11を参照しながら詳細に説明する。
【0044】
(第2の実施形態の構成例)
図10は、本発明の第2の実施形態における携帯電話装置を示すブロック構成図であり、第1の実施形態における図1の場合のデンタルケア機能に代わって、使用者の口腔内の状態から身体の健康状態を診断する機能を備えた構成となっている。
【0045】
図10の携帯電話装置20は、無線部21、アンテナ22、表示部23、操作部24、メモリ部25、制御部26、スピーカ部27、GPS部28、ライト部29、唾液/息採取部31、唾液センサ部32、口臭センサ部33、口腔内撮影部34、および、健康状態診断部35を少なくとも備えて構成されている。つまり、図10に示す携帯電話装置20は、図1の携帯電話装置10の場合のデンタル診断部15に代わって、使用者の身体全体の健康状態を診断する健康状態診断部35を備えている以外の各部位は、図1の携帯電話装置10の各部位と全く同一の部位から構成されている。
【0046】
無線部21は、携帯電話通信の基地局より送信される情報をアンテナ22を介して送受信する部位であり、表示部23は、使用者に対して提示する情報を画面表示する部位であり、操作部24は、ボタン、キーボード、マウスなど、使用者が情報を入力する部位である。
【0047】
また、メモリ部25は、デンタル機能に必要とする各種情報や制御用の情報を記憶する部位であり、スピーカ部27は、使用者に対して音声情報を出力する部位であり、GPS部28は、当該携帯電話装置10の現在位置を検出する部位であり、ライト部29は、口腔内撮影の際に撮影する口腔内に光を照射する部位である。
【0048】
また、唾液/息採取部31は、発話時における使用者のつば(唾液)および息を採取する部位であり、唾液センサ部32は、使用者の唾液中の細菌検査を行う部位であり、口臭センサ部33は、使用者の口臭検査を行う部位であり、口腔内撮影部34は、発話時における使用者の口腔内をカメラで撮影する部位である。
【0049】
また、本実施形態に固有の健康状態診断部35は、唾液センサ部32、口臭センサ部33の検査結果および口腔内撮影部34の撮影結果から、使用者の身体の健康状態を総合的に診断する部位である。
【0050】
また、制御部6は、当該携帯電話装置10全体の動作を制御する部位であり、無線部21、表示部23、操作部24、メモリ部25、スピーカ部27、GPS部28、ライト部29、唾液/息採取部31、唾液センサ部32、口臭センサ部33、口腔内撮影部34、健康状態診断部35の各部位を制御する。
【0051】
つまり、図10における携帯電話装置20は、身体全体の健康状態診断機能を備えており、通話中に、唾液/息採取部31により、発話時の使用者の唾液および息を採取し、唾液センサ部32による唾液中の細菌検査および口臭センサ部33による口臭の検査を行い、さらに、口腔内撮影部34により使用者の口腔内をカメラで撮影を行い、これらの検査結果および撮影結果を基にして、健康状態診断部35において使用者の身体の健康状態を診断し、表示部23やスピーカ部27を介して使用者に診断結果を通知する。
【0052】
(第2実施形態の動作の説明)
次に、図10に示す携帯電話装置20の動作の一例について、図11のフローチャートを用いて説明する。図11は、図10の携帯電話装置20における身体の健康状態診断の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0053】
図11のフローチャートにおいて、まず、図10に示す携帯電話装置20を用いた通話が開始されると、唾液/息採取部31および唾液センサ部32、口臭センサ部33、口腔内撮影部34、および、ライト部29がONとなり(ステップS301)、次に、唾液および息が採取されたか否か、また、口腔内撮影が終了したか否かが判定される(ステップS302)。
【0054】
唾液および息が採取されず、また、口腔内撮影も終了していなかった場合(ステップS302のNO)、通話終了となったか否かを確認し(ステップS303)、まだ通話中であった場合は(ステップS303のNO)、ステップS302に復帰し、唾液および息が採取されたか否か、また、口腔内撮影が終了したか否かの判定処理を繰り返す。一方、通話終了になった場合は(ステップS303のYES)、デンタル診断用の検体が採取できなかったので、以降の診断処理を中止して、唾液/息採取部31、唾液センサ部32、口臭センサ部33、口腔内撮影部34、および、ライト部29をOFFにして終了する(ステップS304)。
【0055】
唾液/息の採取を行い、カメラによる口腔内撮影が終了した場合は(ステップS302のYES)、健康状態診断部35を起動して、採取した唾液/息の検査および口腔内撮影結果に基づく身体の健康状態の総合的な診断を行い(ステップS305)、メモリ部25に健康状態診断結果を保存する(ステップS306)。
【0056】
次いで、身体の健康診断結果において、身体に治療を要する重大な疾患があるか否かを判定する(ステップS307)。身体に重大な疾患がないと判定した場合は(ステップS307のNO)、身体の健康状態診断結果が良好な旨を示す画面の配色、壁紙、鳴動等に表示部23を設定した後(ステップS311)、ステップS304に移行して、診断の終了処理を行う。一方、身体に重大な疾患があると判定した場合は(ステップS307のYES)、表示部23に警告の表示を行うとともに、スピーカ部27から警告音の鳴動を行って、使用者に対して通報する(ステップS308)。
【0057】
次に、身体の健康状態診断結果についてあらかじめ設定されている病院、診療所等の治療施設の通信端末に対してネットワークを介してメールで通知するか否かを判定する(ステップS309)。通知しないと判定した場合は(ステップS309のNO)、身体の健康状態の診断結果に応じて、使用者が自身の身体の健康状態を認識し易いように、表示部23の画面の配色、壁紙、鳴動等のうち少なくとも一つ以上をあらかじめ設定した状態に変更を行った後(ステップS311)、ステップS304に移行して、診断の終了処理を行う。また、病院、診療所等の治療施設の通信端末に対してネットワークを介してメールで通知すると判定した場合(ステップS109のYES)、あらかじめ設定されている病院、診療所等の治療施設の通信端末に身体の健康状態の診断結果をメールによって通知する(ステップS310)。最後に、身体の健康状態の診断結果に応じ、使用者が自身の身体の健康状態を認識し易いように、表示部23の画面の配色、壁紙、鳴動等のうち少なくとも一つ以上の変更を行った後(ステップS311)、ステップS304に移行して、診断の終了処理を行う。
【0058】
なお、病院、診療所等に対してネットワークを介して身体の健康状態の診断結果をメールによって転送するシステム構成例については、第1の実施形態における図7に示すネットワーク構成と同様であっても構わなく、携帯電話装置20から図7の歯科医院/病院/診療所70に対して転送することが可能である。また、第1の実施形態における図3のフローチャートと全く同様に、本発明の携帯電話装置20において実施した身体の健康状態診断結果を、身体健康状態ケア/アドバイス情報サーバに送信して、送信した身体の健康状態診断結果に対応する身体健康状態ケア/アドバイス情報を問い合わせて、身体健康状態ケア/アドバイス情報サーバから返送されてきた身体健康状態ケア/アドバイス情報を表示部23に画面表示したり、音声情報としてスピーカ部27から出力したりして、使用者に通知する動作を行うことも可能である。この場合、図7のデンタルケア/アドバイス情報サーバ70の代わりに、身体の健康状態に関するケア/アドバイス情報を蓄積している身体健康状態ケア/アドバイス情報サーバを用いることになるが、身体健康状態ケア/アドバイス情報とデンタルケア/アドバイス情報とを物理的に同一のサーバによって蓄積するような構成であっても良い。
【0059】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。例えば、本発明の実施態様は、課題を解決するための手段における構成(1)に加えて、次のような構成として表現できる。
(2)前記唾液センサ部による唾液の検査結果、前記口臭センサ部による口臭検査結果、前記口腔内撮影部が撮影した口腔内の撮影情報に基づいて、使用者の歯の疾患状態を総合的に診断するデンタル診断部をさらに備えている上記(1)載の携帯電話装置。
(3)前記唾液センサ部による唾液の検査結果、前記口臭センサ部による口臭検査結果、前記口腔内撮影部が撮影した口腔内の撮影情報に基づいて、使用者の身体の健康状態を総合的に診断する健康状態診断部をさらに備えている上記(1)の携帯電話装置。
(4)前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態の診断結果を、あらかじめ設定された段階にレベル分けしてレベル分けした情報を前記診断結果とともに画面表示して使用者に通知する上記(2)または(3)の携帯電話装置。
(5)診断結果とともに画面表示する前記レベル分けした情報として、画面の配色、壁紙、鳴動する警告音のうち少なくとも一つ以上をあらかじめ設定した状態に変更させる上記(4)の携帯電話装置。
(6)メールを送受信するメール機能を備え、前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態診断結果として治療を要すると判定した場合、あらかじめ設定されている治療施設に対して、前記デンタル診断部または前記健康状態診断部による診断結果をメールにて送信する上記(2)ないし(5)のいずれかの携帯電話装置。
(7)前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態の診断結果の履歴をメモリに登録し、あるいは、前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態の診断結果を履歴として登録する個人情報サーバにネットワークを介して転送して保存し、歯の疾患状態の診断結果または身体の健康状態診断結果を画面表示する際に、前記メモリまたは前記個人情報サーバに登録されている過去の診断結果を含めて画面表示する上記(2)ないし(6)のいずれかの携帯電話装置。
(8)歯の疾患状態または身体の健康状態に応じたデンタルケア/アドバイス情報または身体健康状態ケア/アドバイス情報を蓄積するサーバに対して、ネットワークを介して、前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態の診断結果を転送して、転送した前記診断結果に対応するデンタルケア/アドバイス情報または身体健康状態ケア/アドバイス情報を前記サーバから取得して、画面表示および/または音声出力する上記(2)ないし(7)のいずれかの携帯電話装置。
(9)通話機能とメール送受信機能とを少なくとも有する携帯電話装置と歯の治療を行う治療施設に設置された通信端末とをネットワークにより接続して構成するデンタルケアシステムにおいて、前記携帯電話装置は、発話した使用者の唾液、息および発話した使用者の口腔内の撮影情報に基づいて、使用者の歯の疾患状態を総合的に診断するデンタル診断部をさらに備え、前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果として治療を要すると判定した場合、前記治療施設のうちあらかじめ設定されている治療施設に対して、前記ネットワークを介して、前記デンタル診断部による診断結果をメールにて送信するデンタルケアシステム。
(10)前記携帯電話装置の前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果を履歴として登録する個人情報サーバを前記ネットワークにさらに接続し、前記個人情報サーバは、前記携帯電話装置から前記ネットワークを介して転送されてくる個人毎の歯の疾患状態の診断結果を履歴として登録するとともに、前記携帯電話装置または前記治療施設からの問合せに応じて、問合せ先に前記問合せに該当する個人の歯の疾患状態の診断結果に関する履歴情報を返送する上記(9)のデンタルケアケアシステム。
(11)歯の疾患状態に応じたデンタルケア/アドバイス情報を登録するデンタルケア/アドバイス情報サーバを前記ネットワークにさらに接続し、前記デンタルケア/アドバイス情報サーバは、前記携帯電話装置または前記治療施設からの問合せに応じて、問合せ先に前記問合せに該当するデンタルケア/アドバイス情報を返送する上記(9)または(10)のデンタルケアシステム。
(12)前記デンタルケア/アドバイス情報サーバは、前記治療施設から送信されてくる歯の疾患状態と該疾患状態に応じたデンタルケア/アドバイス情報とを登録する上記(11)のデンタルケアシステム。
(13)ネットワークを介した通話機能を有する携帯電話装置において歯の疾患状態を取得し使用者に通知するデンタルケア方法であって、発話した使用者の唾液および息を採取し、採取した唾液中の細菌検査を行うとともに、採取した息の口臭検査を行い、かつ、発話した使用者の口腔内をカメラで撮影することにより、歯の健康状態に関する情報を取得するデンタルケア方法。
(14)唾液の検査結果、口臭検査結果、撮影した口腔内の撮影情報に基づいて、使用者の歯の疾患状態を総合的に診断する上記(13)のデンタルケア方法。
(15)診断された歯の疾患状態の診断結果を、あらかじめ設定された段階にレベル分けしてレベル分けした情報を前記診断結果とともに画面表示して使用者に通知する上記(14)のデンタルケア方法。
(16)診断結果とともに画面表示する前記レベル分けした情報として、画面の配色、壁紙、鳴動する警告音のうち少なくとも一つ以上をあらかじめ設定した状態に変更させる上記(15)のデンタルケア方法。
(17)診断された歯の疾患状態の診断結果として治療を要すると判定した場合、あらかじめ設定されている治療施設に対して、前記診断結果をメールにて送信する上記(14)ないし(16)のいずれかのデンタルケア方法。
(18)診断された歯の疾患状態の診断結果の履歴をメモリに登録し、あるいは、診断された歯の疾患状態の診断結果を履歴として登録する個人情報サーバにネットワークを介して転送して保存し、歯の疾患状態の診断結果を画面表示する際に、前記メモリまたは前記個人情報サーバに登録されている過去の診断結果を含めて画面表示する上記(14)ないし(17)のいずれかのデンタルケア方法。
(19)歯の疾患状態に応じたデンタルケア/アドバイス情報を蓄積するサーバに対して、ネットワークを介して、診断された歯の疾患状態の診断結果を転送して、転送した前記診断結果に対応するデンタルケア/アドバイス情報を前記サーバから取得して、画面表示および/または音声出力する上記(14)ないし(18)のいずれかのデンタルケア方法。
(20)上記(13)ないし(19)のいずれかのデンタルケア方法を、携帯電話装置に搭載するコンピュータによって実行可能なプログラムとして実施するデンタルケアプログラム。
(21)上記(20)のデンタルケアプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録しているプログラム記録媒体。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の第1の実施形態における携帯電話装置を示すブロック構成図である。
【図2】図1の携帯電話装置におけるデンタルケア機能のうちデンタル診断の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】図1の携帯電話装置におけるデンタルケア機能のうちデンタル診断結果およびデンタルケア/アドバイスを表示する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】採取した唾液/息の診断結果として正常であった場合のデンタル診断結果の画面表示例を示す模式図である。
【図5】採取した唾液/息の診断結果として要注意レベルであった場合のデンタル診断結果の画面表示例を示す模式図である。
【図6】口腔内の撮影結果として歯が正常か否かを判定したデンタル診断結果の画面表示例を示す模式図である。
【図7】本発明によるデンタルケアシステムを構成するネットワーク構成例を示すシステム構成図である。
【図8】歯の疾患予防や歯の状態の改善のためのデンタルケア/アドバイス情報の画面表示例を示す模式図である。
【図9】発明による携帯電話装置の唾液/息採取部および口腔内撮影部にてつば(唾液)、息、歯の状態を採取するイメージの一例を示す模式図である。
【図10】本発明の第2の実施形態における携帯電話装置を示すブロック構成図である。
【図11】図10の携帯電話装置における身体の健康状態診断の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
1 無線部
2 アンテナ
3 表示部
4 操作部
5 メモリ部
6 制御部
7 スピーカ部
8 GPS部
9 ライト部
9a ライト
9b ライト
10 携帯電話装置
11 唾液/息採取部
11a 唾液/息採取口
12 唾液センサ部
13 口臭センサ部
14 口腔内撮影部
14a カメラ
15 デンタル診断部
16 マイク部
20 携帯電話装置
21 無線部
22 アンテナ
23 表示部
24 操作部
25 メモリ部
26 制御部
27 スピーカ部
28 GPS部
29 ライト部
31 唾液/息採取部
32 唾液センサ部
33 口臭センサ部
34 口腔内撮影部
35 健康状態診断部
50 デンタルケア/アドバイス情報サーバ
60 個人情報サーバ
70 歯科病院/病院/診療所
80 ネットワーク
90 ネットワーク
100 使用者
101 口臭レベル
102 注意レベル
103 歯型パタン
201 通常のデンタルケア/アドバイス情報部
201a コメント
201b お勧めメニュー
202 詳細デンタルケア/アドバイス情報部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介した通話機能を有する携帯電話装置において、発話した使用者の唾液および息を採取する唾液/息採取部と、採取した唾液中の細菌検査を行う唾液センサ部と、採取した息の口臭検査を行う口臭センサ部と、発話した使用者の口腔内をカメラで撮影する口腔内撮影部とを少なくとも備えていることを特徴とする携帯電話装置。
【請求項2】
前記唾液センサ部による唾液の検査結果、前記口臭センサ部による口臭検査結果、前記口腔内撮影部が撮影した口腔内の撮影情報に基づいて、使用者の歯の疾患状態を総合的に診断するデンタル診断部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の携帯電話装置。
【請求項3】
前記唾液センサ部による唾液の検査結果、前記口臭センサ部による口臭検査結果、前記口腔内撮影部が撮影した口腔内の撮影情報に基づいて、使用者の身体の健康状態を総合的に診断する健康状態診断部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の携帯電話装置。
【請求項4】
前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態の診断結果を、あらかじめ設定された段階にレベル分けしてレベル分けした情報を前記診断結果とともに画面表示して使用者に通知することを特徴とする請求項2または3に記載の携帯電話装置。
【請求項5】
診断結果とともに画面表示する前記レベル分けした情報として、画面の配色、壁紙、鳴動する警告音のうち少なくとも一つ以上をあらかじめ設定した状態に変更させることを特徴とする請求項4に記載の携帯電話装置。
【請求項6】
メールを送受信するメール機能を備え、前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態診断結果として治療を要すると判定した場合、あらかじめ設定されている治療施設に対して、前記デンタル診断部または前記健康状態診断部による診断結果をメールにて送信することを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の携帯電話装置。
【請求項7】
前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態の診断結果の履歴をメモリに登録し、あるいは、前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態の診断結果を履歴として登録する個人情報サーバにネットワークを介して転送して保存し、歯の疾患状態の診断結果または身体の健康状態診断結果を画面表示する際に、前記メモリまたは前記個人情報サーバに登録されている過去の診断結果を含めて画面表示することを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載の携帯電話装置。
【請求項8】
歯の疾患状態または身体の健康状態に応じたデンタルケア/アドバイス情報または身体健康状態ケア/アドバイス情報を蓄積するサーバに対して、ネットワークを介して、前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果または前記健康状態診断部によって診断された身体の健康状態の診断結果を転送して、転送した前記診断結果に対応するデンタルケア/アドバイス情報または身体健康状態ケア/アドバイス情報を前記サーバから取得して、画面表示および/または音声出力することを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の携帯電話装置。
【請求項9】
通話機能とメール送受信機能とを少なくとも有する携帯電話装置と歯の治療を行う治療施設に設置された通信端末とをネットワークにより接続して構成するデンタルケアシステムにおいて、前記携帯電話装置は、発話した使用者の唾液、息および発話した使用者の口腔内の撮影情報に基づいて、使用者の歯の疾患状態を総合的に診断するデンタル診断部をさらに備え、前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果として治療を要すると判定した場合、前記治療施設のうちあらかじめ設定されている治療施設に対して、前記ネットワークを介して、前記デンタル診断部による診断結果をメールにて送信することを特徴とするデンタルケアシステム。
【請求項10】
前記携帯電話装置の前記デンタル診断部によって診断された歯の疾患状態の診断結果を履歴として登録する個人情報サーバを前記ネットワークにさらに接続し、前記個人情報サーバは、前記携帯電話装置から前記ネットワークを介して転送されてくる個人毎の歯の疾患状態の診断結果を履歴として登録するとともに、前記携帯電話装置または前記治療施設からの問合せに応じて、問合せ先に前記問合せに該当する個人の歯の疾患状態の診断結果に関する履歴情報を返送することを特徴とする請求項9に記載のデンタルケアケアシステム。
【請求項11】
歯の疾患状態に応じたデンタルケア/アドバイス情報を登録するデンタルケア/アドバイス情報サーバを前記ネットワークにさらに接続し、前記デンタルケア/アドバイス情報サーバは、前記携帯電話装置または前記治療施設からの問合せに応じて、問合せ先に前記問合せに該当するデンタルケア/アドバイス情報を返送することを特徴とする請求項9または10に記載のデンタルケアシステム。
【請求項12】
前記デンタルケア/アドバイス情報サーバは、前記治療施設から送信されてくる歯の疾患状態と該疾患状態に応じたデンタルケア/アドバイス情報とを登録することを特徴とする請求項11に記載のデンタルケアシステム。
【請求項13】
ネットワークを介した通話機能を有する携帯電話装置において歯の疾患状態を取得し使用者に通知するデンタルケア方法であって、発話した使用者の唾液および息を採取し、採取した唾液中の細菌検査を行うとともに、採取した息の口臭検査を行い、かつ、発話した使用者の口腔内をカメラで撮影することにより、歯の健康状態に関する情報を取得することを特徴とするデンタルケア方法。
【請求項14】
唾液の検査結果、口臭検査結果、撮影した口腔内の撮影情報に基づいて、使用者の歯の疾患状態を総合的に診断することを特徴とする請求項13に記載のデンタルケア方法。
【請求項15】
診断された歯の疾患状態の診断結果を、あらかじめ設定された段階にレベル分けしてレベル分けした情報を前記診断結果とともに画面表示して使用者に通知することを特徴とする請求項14に記載のデンタルケア方法。
【請求項16】
診断結果とともに画面表示する前記レベル分けした情報として、画面の配色、壁紙、鳴動する警告音のうち少なくとも一つ以上をあらかじめ設定した状態に変更させることを特徴とする請求項15に記載のデンタルケア方法。
【請求項17】
診断された歯の疾患状態の診断結果として治療を要すると判定した場合、あらかじめ設定されている治療施設に対して、前記診断結果をメールにて送信することを特徴とする請求項14ないし16のいずれかに記載のデンタルケア方法。
【請求項18】
診断された歯の疾患状態の診断結果の履歴をメモリに登録し、あるいは、診断された歯の疾患状態の診断結果を履歴として登録する個人情報サーバにネットワークを介して転送して保存し、歯の疾患状態の診断結果を画面表示する際に、前記メモリまたは前記個人情報サーバに登録されている過去の診断結果を含めて画面表示することを特徴とする請求項14ないし17のいずれかに記載のデンタルケア方法。
【請求項19】
歯の疾患状態に応じたデンタルケア/アドバイス情報を蓄積するサーバに対して、ネットワークを介して、診断された歯の疾患状態の診断結果を転送して、転送した前記診断結果に対応するデンタルケア/アドバイス情報を前記サーバから取得して、画面表示および/または音声出力することを特徴とする請求項14ないし18のいずれかに記載のデンタルケア方法。
【請求項20】
請求項13ないし19のいずれかに記載のデンタルケア方法を、携帯電話装置に搭載するコンピュータによって実行可能なプログラムとして実施することを特徴とするデンタルケアプログラム。
【請求項21】
請求項20に記載のデンタルケアプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録していることを特徴とするプログラム記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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