説明

撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレート

【課題】射出成形時の樹脂圧によりサンドイッチインサートが撓んでしまう現象を容易に防止できるようにした、撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレートを提供する。
【解決手段】両端部にマニフォールド形成部面を有する複数のプレートを接着手段で接着させたサンドイッチインサートを備え、射出時に樹脂圧が直接作用するサンドイッチインサートの一面からその反対側面に射出金型の表面と密着される撓み防止プレートを結合させてプラスチック射出物を射出成形することにより、射出金型内で樹脂圧を受けるサンドイッチインサートを撓み防止プレートが支持することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレートに係り、より詳しくは、サンドイッチ構造のインサートに撓み防止プレートを組み立てて射出成形することにより、射出圧によるインサートの撓み現象を容易に防止することができるようにした、撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池車両に搭載される燃料電池スタックのセル単位構成を、図10に示した。燃料電池スタックの内部に電極膜アッセンブリー(MEA:Membrane−Electrode Assembly)が位置する。この電極膜アッセンブリーは、水素陽イオン(Proton)を移動させることのできる固体高分子電解質膜10と、この電解質膜の両面に水素と酸素とが反応できるように塗布された触媒電極層、即ち、カソード12(空気極)及びアノード14(燃料極)とから構成される。
また、カソード12及びアノード14の最外部分には、ガス拡散層16(GDL:Gas Diffusion Layer)及びガスケット18(Gasket)が順に積層されて、ガス拡散層16の外側には、燃料を供給し、反応により発生された水を排出するように流路(Flow Field)が形成された分離板20が配置される。
【0003】
上記のスタックのユニットセルが数百個以上積層された後、最外側には、各ユニットセルを支持して固定させるためのエンドプレート30(End plate)が結合される。
この際、エンドプレート30の内側には、スタックから発生した電気を集めて外部に送る集電板33が取り付けられる。
したがって、スタックのアノード14では、水素の酸化反応が進行し、水素イオン(Proton)と電子(Electron)が発生し、ここで生成した水素イオンと電子は、それぞれ電解質膜10と分離板20を介してカソード12極に移動し、カソード12極では、アノード14極から移動した水素イオンと電子、空気中の酸素が参与する電気化学反応よって水を生成し、この電子の流れから最終的に生成された電気エネルギーは、エンドプレート30の集電板33を通じて、電気エネルギーを必要とするモータや電装設備に供給される。
【0004】
上記の燃料電池スタックの構成のうち、エンドプレート30は、上記のとおり複数個に積層された分離板20、電極膜アッセンブリー(MEA)、ガス拡散層(GDL)16などを締結する役割を有すると同時に、ユニットセルの両側に位置して各ユニットセルに一定の面圧を提供する役割を有する。
また、図9に示すとおり、従来のエンドプレート30は、軽量化及び電気的絶縁のために、一体型金属インサート31、プラスチック射出物32、集電板33から構成される。
即ち、金属インサート31を射出金型内に配置した後、射出金型内にプラスチック射出材料を充填させることにより、金属インサート31がプラスチック射出物32で取り囲まれたエンドプレート30が完成される。
【0005】
集電板33は、金属インサート31と共に射出金型内に配置されて、プラスチック射出物32により一緒に射出されるか、後でプラスチック射出物32の内面に別途組み立てられる。
エンドプレート30の金属インサートは、内部面圧に耐えるために高剛性特性が要求され、そのため、一般に金属材質を機械加工して製作され、また、スタックの生産電気を集電し、かつ、スタックを締結するために複雑な形状に製作される。
【0006】
しかしながら、従来のエンドプレートの金属インサートは、一体型構造に製作されるため、以下のような短所がある。
第一に、金属インサートの軽量化のための肉抜き構造加工時、射出成形に困難がある。
即ち、エンドプレートの射出後、樹脂表面は、漏気防止のためにガスケットと密着されるために溝や凹凸が発生してはならないが、金属インサートに肉抜き構造を適用時、プラスチック射出物をなす樹脂の肉厚が一定でない場合、樹脂の収縮により表面に溝や凹凸が発生する問題がある。
特に、一体型金属インサートの場合、重量減少のための肉抜き構造としてポケット加工をする場合、射出物の肉厚を一定に保持し難い問題点がある。
【0007】
第二に、一体型金属インサートは、金属あるいは非金属素材のプレートを機械加工で切削して製作するため、製作に時間がかかり、大量生産及び原価節減が難しいという問題がある。
第三に、一体型金属インサートは、一つの素材のみを使用しなければならないため、軽量化及び剛性の改善のための異種素材の適用が困難であるという問題がある。
したがって、既存の一体型金属インサートと異なり、特定形状を有する2枚以上のプレートを積層させたサンドイッチインサートを製作し、剛性を保持すると共に軽量化を図っている。
【0008】
しかし、サンドイッチインサートを構成する数枚のプレートのうち、真ん中に配置されるプレートは、肉抜き空間を有するものが適用されるため、プラスチック射出物でサンドイッチインサートを包み込む射出成形時、樹脂圧によりサンドイッチインサートの中央部分が撓んでしまう問題点があった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−086045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、射出成形時の樹脂圧によりサンドイッチインサートが撓んでしまう現象を容易に防止できるようにした、撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するための本発明の撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレートは、両端部にマニフォールド形成部面を有する複数のプレートを接着手段で接着させたサンドイッチインサートを備え、射出時に樹脂圧が直接作用するサンドイッチインサートの一面からその反対側面に射出金型の表面と密着される撓み防止プレートを結合させてプラスチック射出物を射出成形することにより、射出金型内で樹脂圧を受けるサンドイッチインサートを撓み防止プレートが支持することを特徴とする。
【0012】
本発明の第1実施例による撓み防止プレートは、大直径部と小直径部とが同一の径方向に垂直な厚さを有して一体に形成された形状で備えられ、大直径部の底面が、サンドイッチインサートの最外側に位置する最外プレートの外表面に密着されて、射出されることにより、大直径部と小直径部間の段差部がプラスチック射出物により射出されてロックされることを特徴とする。
【0013】
本発明の第2実施例による撓み防止プレートは、大直径部と小直径部とが一体に形成され、大直径部が小直径部より肉厚の形状で備えられ、大直径部の下端部が、サンドイッチインサートの最外側に位置する最外プレートの外表面に形成された結合溝に嵌合され、大直径部と小直径部間の端差部がプラスチック射出物により射出されてロックされることを特徴とする。
【0014】
本発明の第3実施例による撓み防止プレートは、大直径部と小直径部とが一体に形成され、小直径部が大直径部より肉厚の形状で備えられ、大直径部が、サンドイッチインサートの最外側に位置する最外プレートの外表面に形成された結合溝に嵌合され、大直径部と小直径部間の端差部がプラスチック射出物により射出されてロックされることを特徴とする。
【0015】
本発明の第4実施例による撓み防止プレートは、大直径部と小直径部とが一体に形成され、小直径部が大直径部より肉厚の形状で備えられ、大直径部の下端部が、サンドイッチインサートの最外プレートの隣に位置する第2プレートに形成された嵌着溝内に嵌着されると同時に、小直径部が、最外プレートに形成された挿入端子ホールを通じて突出され、大直径部と小直径部間の端差部が最外プレートの底面に掛かってロックされることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、エンドプレートのインサートを、数個のプレートが積層されたサンドイッチインサートを採択すると同時に、サンドイッチインサートに撓み防止プレートを締結して、射出金型内で撓み防止プレートがサンドイッチインサートを支持する役割をするようにすることにより、射出工程時、サンドイッチインサートに作用する樹脂圧力により、サンドイッチインサートが撓んでしまう現象を容易に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されることを示す分離斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されて射出成形されることを示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されることを示す分離斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されて射出成形されることを示す断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されることを示す分離斜視図である。
【図6】本発明の第3実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されて射出成形されることを示す断面図である。
【図7】本発明の第4実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されることを示す分離斜視図である。
【図8】本発明の第4実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されて射出成形されることを示す断面図である。
【図9】従来のエンドプレートを示す斜視図である。
【図10】燃料電池スタックのセル単位構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1、3、5、7は、本発明の実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されることを示す分離斜視図である。
本発明は、両端部に水素/空気/冷却水が流れるマニフォールド部が形成されたサンドイッチインサート100と、サンドイッチインサート100をプラスチック射出材で包み込みながら射出されたプラスチック射出物300とから構成される燃料電池用エンドプレートを提供するもので、サンドイッチインサート100をプラスチック射出物300で包み込む射出工程時、サンドイッチインサート100が射出樹脂圧により撓んでしまう現象を防止するために、サンドイッチインサート100に撓み防止プレート200を結合させた点に特徴がある。
【0019】
図1、3、5、7に示したとおり、サンドイッチインサート100は、両端部にマニフォールド形成部面102を有する最外プレート110の第1プレートと、第2プレート120と、第3プレート130と、第4プレート140とが接着手段により順に積層されて接合される構造で製作されて、軽量化のために、第2プレート120には第1肉抜き空間122が形成される。
このような構造で備えられたサンドイッチインサート100を、射出金型400の空間中央部に配置した後、射出金型の内表面とサンドイッチインサート100の外表面間の空間にプラスチック樹脂を注入することにより、サンドイッチインサート100の外表面がプラスチック射出物300に包み込まれて射出成形される。
【0020】
この際、射出金型400内に配置されるサンドイッチインサート100の四方角部分に形成されたピンホール内にピン(図示せず)を挿入すると同時に、ピンの両端部が射出金型の上面及び底面に密着支持されるようにすることにより、サンドイッチインサート100が射出金型400の空間中央部に配置され、サンドイッチインサート100の外表面と射出金型400の内表面との間に空間ができる状態に保持される。
しかし、プラスチック樹脂が射出金型400の底部から注入される時、樹脂圧がサンドイッチインサート100の中央領域に作用することにより、サンドイッチインサート100の中央領域が微細に撓んでしまう現象が発生する。
本発明は、サンドイッチインサート100の撓み現象を防止するために、サンドイッチインサート100に撓み防止プレート200を結合させた点にその特徴がある。
ここで、本発明による燃料電池エンドプレートのサンドイッチインサートに結合される撓み防止プレートの各実施例を説明する。
【実施例】
【0021】
〔第1実施例〕
図1は、本発明の第1実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されることを示す分離斜視図である。
第1実施例による撓み防止プレート200は、大直径部202と小直径部204とが同一の径方向に垂直な厚さを有して一体に形成された形状で備えられ、下側の大直径部202と上側の小直径部204は、帽子(HAT)状をなしている。
このように備えられた撓み防止プレート200は、サンドイッチインサート100に密着されて射出金型内に共に配置される。
より詳細には、図2に示したとおり、サンドイッチインサート100を射出金型400の空間中央部に配置する時、撓み防止プレート200の大直径部202の底面を、サンドイッチインサート100の最外側に位置する最外プレート110の外表面に密着させると同時に、小直径部204の上面を射出金型400の上面に密着させる。
【0022】
次いで、射出金型400の内表面とサンドイッチインサート100の外表面間の空間にプラスチック樹脂を注入することにより、サンドイッチインサート100の外表面がプラスチック射出物300に包み込まれて射出成形される。
この際、射出成形時の樹脂圧がサンドイッチインサート100の底面に直接作用しても、その反対面であるサンドイッチインサート100の最外プレート110が撓み防止プレート200により支えられる状態になるため、樹脂圧によりサンドイッチインサート100が撓んでしまう現象を防止することができる。
【0023】
このように射出成形が完了したエンドプレートを射出金型400から脱型させると、撓み防止プレート200の小直径部204の上面は、プラスチック射出物300と同一平面をなして外部に露出した状態となる。
特に、撓み防止プレート200の大直径部202と小直径部204間の段差部206がプラスチック射出物300に包み込まれて射出されることにより、射出工程が終了した後も撓み防止プレート200が抜けることのないロック状態になる。
一方、エンドプレートの内面側、即ち、撓み防止プレート200の反対面には、燃料電池スタックから生産される電気を集電する集電板500が付着される。
【0024】
〔第2実施例〕
図3は、本発明の第2実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されることを示す分離斜視図である。
第2実施例による撓み防止プレート200は、大直径部202と小直径部204とが一体に形成され、大直径部202が小直径部204より肉厚の形状で備えられ、下側の大直径部202と上側の小直径部204は、帽子(HAT)状をなしている。
このように備えられた撓み防止プレート200は、サンドイッチインサート100に密着されつつ射出金型内に共に配置される。
より詳細には、図4に示したとおり、サンドイッチインサート100を射出金型400の空間中央部に配置する時、撓み防止プレート200の大直径部202の底面を、サンドイッチインサート100の最外側に位置する最外プレート110の外表面に形成された結合溝105に嵌合させて、小直径部204の上面を射出金型400の上面に密着させる。
【0025】
次いで、射出金型400の内表面とサンドイッチインサート100の外表面間の空間にプラスチック樹脂を注入することにより、サンドイッチインサート100の外表面がプラスチック射出物300に包み込まれて射出成形される。
この際、射出成形時の樹脂圧がサンドイッチインサート100の底面に直接作用しても、その反対面であるサンドイッチインサート100の最外プレート110が撓み防止プレート200により支えられる状態になるため、樹脂圧によりサンドイッチインサート100が撓んでしまう現象を防止することができる。
【0026】
このように射出成形が完了したエンドプレートを射出金型400から脱型させると、撓み防止プレート200の小直径部204の上面は、プラスチック射出物300と同一平面をなして外部に露出した状態となる。
特に、撓み防止プレート200の大直径部202と小直径部204間の段差部206がプラスチック射出物300に包み込まれて射出されることにより、射出工程が終了した後も撓み防止プレート200が抜けることのないロック状態になる。
同様に、エンドプレートの内面側、即ち、撓み防止プレート200の反対面には、燃料電池スタックから生産される電気を集電する集電板500が付着される。
【0027】
〔第3実施例〕
図5は、本発明の第3実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されることを示す分離斜視図である。
第3実施例による撓み防止プレート200は、大直径部202と小直径部204とが一体に形成され、小直径部204が大直径部202より肉厚の形状で備えられ、下側の大直径部202と上側の小直径部204は、帽子(HAT)状をなしている。
図6に示したとおり、サンドイッチインサート100を射出金型400の空間中央部に配置する時、撓み防止プレート200の大直径部202全体を、サンドイッチインサート100の最外側に位置する最外プレート110の外表面に形成された結合溝105に嵌合させて、小直径部204の上面を射出金型400の上面に密着させる。
以後の工程は、第3実施例と同様に進行されるため、その説明を省く。
【0028】
〔第4実施例〕
図7は、本発明の第4実施例による燃料電池用エンドプレートの金属インサートに撓み防止プレートが結合されることを示す分離斜視図である。
第4実施例による撓み防止プレート200は、大直径部202と小直径部204とが一体に形成されるが、小直径部204が大直径部202より肉厚の形状で備えられ、下側の大直径部202と上側の小直径部204は、帽子(HAT)状をなしている。
図8に示したとおり、サンドイッチインサート100を射出金型400の空間中央部に配置する時、大直径部202の下端部を、サンドイッチインサート100の最外プレートの隣に位置する第2プレート120に形成された嵌着溝107内に嵌着させると同時に、小直径部204を、最外プレート110に形成された挿入端子ホール108を通じて突出するようにする。
この際、撓み防止プレート200の大直径部202と小直径部204間の端差部206が最外プレート110の底面に掛かってロックされる状態になる。
【0029】
したがって、射出成形時の樹脂圧がサンドイッチインサート100の底面に直接作用しても、その反対面であるサンドイッチインサート100の最外プレート110が撓み防止プレート200の小直径部204により支えられる状態になるため、樹脂圧によりサンドイッチインサート100が撓んでしまう現象を防止することができる。
このように射出成形が完了したエンドプレートを射出金型400から脱型させると、撓み防止プレート200の小直径部204の上面は、プラスチック射出物300と同一平面をなして外部に露出した状態となる。
【0030】
上記のとおり、撓み防止プレート200の大直径部202と小直径部204間の段差部206が最外プレート110の底面に接してロックされる状態になるため、射出工程が終了した後も撓み防止プレート200が抜けることのないロック状態になる。
エンドプレートの内面側、即ち、撓み防止プレート200の反対面には、燃料電池スタックから生産される電気を集電する集電板500が付着される。
【符号の説明】
【0031】
10 固体高分子電解質膜
12 カソード(空気極)
14 アノード(燃料極)
16 ガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)
18 ガスケット(Gasket)
20 分離板
30 エンドプレート(End plate)
31 金属インサート
32、300 プラスチック射出物
33、500 集電板
100 サンドイッチインサート
102 マニフォールド形成部面
105 結合溝
107 嵌着溝
108 挿入端子ホール
110 最外プレート
120 第2プレート
122 第1肉抜き空間
130 第3プレート
140 第4プレート
200 撓み防止プレート
202 大直径部
204 小直径部
206 段差部
400 射出金型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端部にマニフォールド形成部面(102)を有する複数のプレートを接着手段で接着させたサンドイッチインサート(100)を備え、射出時に樹脂圧が直接作用する前記サンドイッチインサート(100)の一面からその反対側面に射出金型(400)の表面と密着される撓み防止プレート(200)を結合させてプラスチック射出物(300)を射出成形することにより、前記射出金型(400)内で樹脂圧を受ける前記サンドイッチインサート(100)を前記撓み防止プレート(200)が支持することを特徴とする撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレート。
【請求項2】
前記撓み防止プレート(200)は、大直径部(202)と小直径部(204)とが同一の径方向に垂直な厚さを有して一体に形成された形状で備えられ、前記大直径部(202)の底面が、前記サンドイッチインサート(100)の最外側に位置する最外プレート(110)の外表面に密着されて射出されることにより、前記大直径部(202)と前記小直径部(204)間の段差部(206)が前記プラスチック射出物(300)により射出されてロックされたことを特徴とする請求項1に記載の撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレート。
【請求項3】
前記撓み防止プレート(200)は、大直径部(202)と小直径部(204)とが一体に形成され、前記大直径部(202)が前記小直径部(204)より肉厚の形状で備えられ、前記大直径部(202)の下端部が、前記サンドイッチインサート(100)の最外側に位置する最外プレート(110)の外表面に形成された結合溝(105)に嵌合され、前記大直径部(202)と前記小直径部(204)間の端差部(206)が前記プラスチック射出物(300)により射出されてロックされたことを特徴とする請求項1に記載の撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレート。
【請求項4】
前記撓み防止プレート(200)は、大直径部(202)と小直径部(204)とが一体に形成され、前記小直径部(204)が前記大直径部(202)より肉厚の形状で備えられ、前記大直径部(202)が、前記サンドイッチインサート(100)の最外側に位置する最外プレート(110)の外表面に形成された結合溝(105)に嵌合され、前記大直径部(202)と前記小直径部(204)間の端差部(206)が前記プラスチック射出物(300)により射出されてロックされたことを特徴とする請求項1に記載の撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレート。
【請求項5】
前記撓み防止プレート(200)は、大直径部(202)と小直径部(204)とが一体に形成され、前記小直径部(204)が前記大直径部(202)より肉厚の形状で備えられ、前記大直径部(202)の下端部が、前記サンドイッチインサート(100)の最外プレート(110)の隣に位置する第2プレート(120)に形成された嵌着溝(107)内に嵌着されると同時に、前記小直径部(204)が、前記最外プレート(110)に形成された挿入端子ホール(108)を通じて突出され、前記大直径部(202)と前記小直径部(204)間の端差部(206)が前記最外プレート(110)の底面に掛かってロックされたことを特徴とする請求項1に記載の撓み防止プレートを有する燃料電池用エンドプレート。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate