説明

撮像装置、制御方法及びプログラム

【課題】ある撮影モードで撮影されて記録された撮影画像に、撮影時とは異なる撮影モードで撮影された場合と同様の雰囲気を付与する。
【解決手段】デジタルカメラにおいて、任意の記録画像(撮影画像)211を表示している再生状態で、撮影時に撮影モードを選択する場合(図5(a))と同様に、複数の見本画像等からなるシーン選択画面202を表示し、所望の撮影シーンの選択操作により補正モードを選択させる。記録画像211の画質を、特定の撮影モードに対応する撮影条件が適用されることなく撮影された場合に相当する標準画質に補正し、さらに補正モードに対応する撮影条件に従って調整し、補正画像212として表示する。シャッターキーが押されたら補正画像212を記録する(図5(b))。撮影時とは異なる撮影モードで撮影された場合と同様の雰囲気を記録画像211に付与することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影時に所定の撮影モードで撮影され記録された撮影画像を補正する画像補正装置、及び画像補正方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラにおいては、ポートレート、風景、夜景等の被写体の種別に応じた複数の撮影モードを備え、被写体の種別に応じた撮影モードを予め選択しておけば、撮影時には、記録する画像に対する画質調整条件、すなわち色強調、シャープネス、彩度、ホワイトバランス、色フィルタ等の画像処理内容として被写体に適したものが自動的に設定されるものが多い。
【0003】
また、上記とは別に、より具体的な種々の被写体種別(以下、撮影シーンという。)を示すと同時に、撮影結果の見本となる見本画像を多数用意しておき、ユーザーに、これから撮影しようとしている被写体と同様の撮影シーン、或いは好みに応じた雰囲気の撮影シーンを前記見本画像を介して予め選択させ、撮影時には、選択された撮影シーンに対応する前述した画質調整条件を自動的に設定する撮影機能(以下、ベストショット撮影機能と言う。)を備えたものが公知である(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
係るベストショット撮影機能においては、多種多様な撮影シーンに応じた多数の撮影モードを提供すると同時に、撮影時にユーザーの意図に合致するような前述した画質調整条件等を簡単かつ確実に設定することができるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−10134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のように被写体種別に応じた撮影モードがデジタルカメラに予め用意されていても、種々の理由により、撮影時にいずれの撮影モードも設定せずに撮影が行われる場合も多い。また、撮影後に、既に記録されている撮影画像に対して意図する雰囲気を付加したい場合もある。その様な場合、ユーザーは、例えば任意の画像処理ソフト(所謂、レタッチソフト)を用いパーソナルコンピュータ上で撮影画像の画質を調整すれば、その撮影画像を、撮影時に特定の被写体種別に応じた撮影モードを利用していた場合と同様の雰囲気を有する画像に加工することが可能である。しかしながら、その様な撮影画像の画質調整作業は複雑である。しかも、係る画質調整作業にはある程度の経験や知識を必要とするため、誰もが容易に行えるというものではないという問題があった。
【0007】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、誰もが容易に、記録されている撮影画像を、特定の被写体種別に応じた撮影モードを設定して撮影されていた場合と同様の雰囲気を有する画像に補正することが可能となる画像補正装置、及び画像補正方法と、それらの実現に使用されるプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため請求項1の発明にあっては、複数の被写体種別に対応する複数の見本画像を記憶する見本画像記憶手段と、この見本画像記憶手段に記憶されている見本画像を表示する表示手段と、前記見本画像記憶手段に記憶されている複数の見本画像を前記表示手段に表示させ、表示させたいずれかの見本画像の選択操作により使用者に所望とする補正モードを選択させる選択制御手段と、撮影により取得された撮影画像の画質を、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件に従い補正する補正手段とを備えたものとした。
【0009】
また、請求項2の発明にあっては、複数の被写体種別にそれぞれ対応するとともに撮影時に適用される撮影条件が互いに異なる複数の撮影モードが選択的に設定可能なカメラ装置に設けられ、前記見本画像記憶手段は前記複数の見本画像として前記複数の撮影モードに対応する複数の見本画像を記憶し、前記選択制御手段は、前記補正モードとは別に、前記見本画像記憶手段に記憶されている複数の見本画像を前記表示手段に表示させ、表示させたいずれかの見本画像の選択操作により使用者に所望とする撮影モードを選択させ、前記補正手段は、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードと同一の被写体種別に対応する撮影モードの設定時に適用される撮影条件を前記画質補正条件として前記撮影画像の画質を補正するものとした。
【0010】
また、請求項3の発明にあっては、複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる選択制御手段と、特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される所定の撮影モードで撮影され記録された撮影画像の画質を、当該撮影画像の撮影時に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件から前記特定の被写体種別に特有の条件が除外された標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質に補正する第1の補正手段と、この第1の補正手段により標準画質に補正された後の撮影画像の画質を、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件に従い再補正する第2の補正手段とを備えたものとした。
【0011】
また、請求項4記載の発明にあっては、前記標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質とは、撮影時に、前記特定の被写体種別とは無関係に被写体の状態に応じて設定された撮影条件が適用されていた場合に相当する画質であるものとした。
【0012】
また、請求項5記載の発明にあっては、前記標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質とは、撮影時に、前記特定の被写体種別とは無関係に、予め決められた撮影条件が適用されていた場合に相当する画質であるものとした。
【0013】
また、請求項6の発明にあっては、前記第1の補正手段は、前記撮影画像に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の画質調整条件に応じた画像処理と逆の処理内容を含む画像処理を施すことにより、前記撮影画像の画質を前記標準画質に補正するものとした。
【0014】
また、請求項7の発明にあっては、前記第1の補正手段は、前記撮影画像に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の画質調整条件に応じた画像処理と逆の処理内容と、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件であって画像処理以外の撮影動作により実現された所定の機構的条件に応じた処理内容とを含む画像処理を施すことにより、前記撮影画像の画質を前記標準画質に補正するものとした。
【0015】
また、請求項8記載の発明にあっては、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件には、少なくとも撮影光学系の制御内容または撮像回路系の制御内容のいずれか一方に関する撮影条件が含まれ、前記第1の補正手段は、当該所定の機構的条件に応じた処理内容を含む画像処理を前記撮影画像に施すものとした。
【0016】
また、請求項9の発明にあっては、複数の被写体種別に対応する複数の見本画像を記憶する見本画像記憶手段と、この見本画像記憶手段に記憶されている見本画像を表示する表示手段とを備え、前記選択制御手段は、前記見本画像記憶手段に記憶されている複数の見本画像を前記表示手段に表示させ、表示させたいずれかの見本画像の選択操作により使用者に所望とする補正モードを選択させるものとした。
【0017】
また、請求項10の発明にあっては、前記第1の補正手段は、前記撮影画像の撮影時に適用されていた前記所定の撮影モードに対応する撮影条件を、当該撮影画像に付随する所定の撮影条件情報に基づき判断するものとした。
【0018】
また、請求項11の発明にあっては、複数の被写体種別にそれぞれ対応するとともに撮影時に適用される撮影条件が互いに異なる複数の撮影モードが選択的に設定可能なカメラ装置に設けられ、前記選択制御手段は、前記複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させ、前記第2の補正手段は、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードと同一の被写体種別に対応する撮影モードの設定時に適用される撮影条件を前記画質補正条件として前記第1の補正手段による補正後の撮影画像の画質を再補正するものとした。
【0019】
また、請求項12の発明にあっては、前記第2の補正手段は、前記第1の補正手段による補正後の撮影画像に対し、前記画質補正条件としての撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件であって画像処理以外の撮影動作により実現された所定の機構的条件に応じた処理内容を含む画像処理を施すことにより、前記第1の補正手段による補正後の撮影画像の画質を再補正するものとした。
【0020】
また、請求項13の発明にあっては、複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる工程と、特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される撮影モードで撮影され記録された撮影画像の画質を、当該撮影画像の撮影時に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件から前記特定の被写体種別に特有の条件が除外された標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質に補正する工程と、標準画質に補正した後の撮影画像の画質を、使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件に従い再補正する再補正する工程とを含む方法とした。
【0021】
また、請求項14の発明にあっては、コンピュータに、複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる処理と、特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される撮影モードで撮影され記録された撮影画像の画質を、当該撮影画像の撮影時に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件から前記特定の被写体種別に特有の条件が除外された標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質に補正する処理と、標準画質に補正した後の撮影画像の画質を、使用者に選択させた補正モードに対応して予め決められている画質補正条件に従い再補正する再補正する処理とを実行させるためのプログラムとした。
【0022】
また、請求項15の発明にあっては、複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる選択制御手段と、特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される所定の撮影モードで撮影され記録された撮影画像に対し、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件と、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件との差分に相当する差分条件に応じた補正処理を施す補正手段とを備えたものとした。
【0023】
また、請求項16の発明にあっては、前記補正手段は、前記撮影画像に対し、前記差分条件に応じた補正処理であるとともに、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件であって画像処理以外の撮影動作により実現された所定の機構的条件に応じた処理内容が反映された補正処理を施すものとした。
【0024】
また、請求項17記載の発明にあっては、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件には、少なくとも撮影光学系の制御内容または撮像回路系の制御内容のいずれか一方に関する撮影条件が含まれ、前記補正手段は、当該所定の機構的条件に応じた処理内容が反映された補正処理を前記撮影画像に施すものとした。
【0025】
また、請求項18の発明にあっては、複数の被写体種別に対応する複数の見本画像を記憶する見本画像記憶手段と、この見本画像記憶手段に記憶されている見本画像を表示する表示手段とを備え、前記選択制御手段は、前記見本画像記憶手段に記憶されている複数の見本画像を前記表示手段に表示させ、表示させたいずれかの見本画像の選択操作により使用者に所望とする補正モードを選択させるものとした。
【0026】
また、請求項19の発明にあっては、前記補正手段は、前記撮影画像の撮影時に適用されていた前記所定の撮影モードに対応する撮影条件を、当該撮影画像に付随する所定の撮影条件情報に基づき判断するものとした。
【0027】
また、請求項20の発明にあっては、複数の被写体種別にそれぞれ対応するとともに撮影時に適用される撮影条件が互いに異なる複数の撮影モードが選択的に設定可能なカメラ装置に設けられ、前記選択制御手段は、前記複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させ、前記補正手段は、前記撮影画像に対し、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件と、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードに対応する、前記画質補正条件としての撮影条件との差分に相当する差分条件に応じた補正処理を施すものとした。
【0028】
また、請求項21の発明にあっては、前記補正手段は、前記撮影画像に対し、前記差分条件に応じた補正処理であるとともに、前記画質補正条件としての撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件であって画像処理以外の撮影動作により実現された所定の機構的条件に応じた処理内容が反映された補正処理を施すものとした。
【0029】
また、請求項22の発明にあっては、前記複数の撮影モードと前記複数の補正モードとの組み合わせに各々に対応した複数の前記差分条件を記憶する差分条件記憶手段を備え、前記補正処理は、前記表示手段に表示された撮影画像に対し、前記差分条件記憶手段に記憶されている前記差分条件であって、前記所定の撮影モードと、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードとの組み合わせに対応する差分条件に応じた補正処理を施すものとした。
【0030】
また、請求項23の発明にあっては、複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる工程と、特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される所定の撮影モードで撮影され記録された撮影画像に対し、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件と、使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件との差分に相当する差分条件に応じた補正処理を施す工程とを含む方法とした。
【0031】
また、請求項24の発明にあっては、コンピュータに、複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる処理と、特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される所定の撮影モードで撮影され記録された撮影画像に対し、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件と、使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件との差分に相当する差分条件に応じた補正処理を施す処理とを実行させるためのプログラムとした。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、誰もが容易に、既に撮影されている撮影画像を、特定の被写体種別に応じた撮影モードを設定して撮影されていた場合と同様の雰囲気を有する画像に補正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係るデジタルカメラのブロック図である。
【図2】画像メモリの格納データを示した概念図である。
【図3】撮影条件テーブルを示した図である。
【図4】画像ファイルのデータ構成を示す概念図である。
【図5】記録モード及び再生モードでの動作の概略を示す説明図である。
【図6】再生モードにおけるMPUの処理内容を示したフローチャートである。
【図7】撮影条件に機構的条件が含まれている場合における他の撮影条件テーブルを示した、図3に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。本実施形態は、既説したベストショット撮影機能と、ベストショット撮影機能を用いて撮影された撮影画像(記録画像)の画質を撮影時とは異なる撮影シーンに応じた画質に補正する機能(以下、再生ベストショット機能という。)とを有する、本発明の画像補正装置を含むデジタルカメラに関するものである。
【0035】
図1は、デジタルカメラ1の電気的構成の概略を示すブロック構成図である。デジタルカメラ1は撮像手段であるCCD2を備えるとともに、CCD2により撮像した画像を圧縮・伸張し、Exif形式の画像ファイルを生成・再生する画像処理機能を備えたMPU3を中心に構成されている。
【0036】
CCD2の受光面には、ズームレンズ及びフォーカスレンズ等を構成する光学系4、及び絞り6を通過して被写体の光学像が結像される。光学系4は、AFモータやズームモータ等からなる駆動機構5に保持されており、MPU3からの制御信号により光学系駆動部7が出力する駆動信号が駆動機構5に供給されることにより光軸上を前後に駆動される。また、絞り6は、MPU3からの制御信号に基づき絞り駆動部8が発生する駆動信号により駆動しCCD2に入射する被写体像の光量を調整する。
【0037】
一方、MPU3には、タイミング信号を発生するTG(Timing Generator)9が接続されており、CCD2は、TG9が発生したタイミング信号に基づきVドライバー10(垂直方向ドライバー)が生成する駆動信号により駆動され、被写体像の輝度に応じたアナログの撮像信号をアナログ信号処理部11へ出力する。
【0038】
アナログ信号処理部11は、アナログアンプであるゲイン調整アンプ(AGC)と、CDS回路(Correlated Double Sampling:相関二重サンプル回路)と、デジタル信号に変換するA/D変換器(AD)とからなり、CCD2の出力信号は、ここで黒レベルを合わせてサンプリングされデジタル信号としてMPU3に送られる。
【0039】
また、MPU3には操作キー部12と、TFT液晶モニタ13、ストロボ14、DRAM15、MROM16、画像メモリ17が接続されている。
【0040】
操作キー部12は、電源キー、シャッターキーや、各種のモード設定キー、メニューキー、十字キー及びセットキー等から構成され、それらのキー操作に伴う信号は直接MPU3へ送出される。本実施形態において、上記モード設定キーは、デジタルカメラの基本の動作モードである撮影用の記録モードを設定するための記録モードキー、記録画像の再生用の再生モードを設定するための再生モードキー、記録モードでベストショット撮影機能の使用を指示するためのベストショットキー(BSキー)である。
【0041】
ストロボ14は、MPU3の指令に基づき撮影時の補助光を発光する発光管や、その駆動回路から構成される。
【0042】
DRAM15は作業用のメモリ、画像メモリ17は各種のメモリカード等からなる画像記録用のメモリであって、CCD2からMPU3に送られたデジタル信号(撮像信号)はDRAM15に一時保存されるとともに、MPU3によって各種の画像処理が施され、さらにJPEG(Joint Photograph coding Experts Group)方式により圧縮符号化された後、画像データとして画像メモリ17に記録される。
【0043】
画像メモリ17に記録された画像データは、必要に応じてMPU3に読み出され、伸長処理、輝度信号及び色信号の付加等の処理を経てデジタルビデオ信号やアナログビデオ信号に生成され、TFT液晶モニタ13によって表示される。また、TFT液晶モニタ13には、記録モードにおいて周期的に撮像された画像がスルー画像として表示される。
【0044】
MROM16は、MPU3における各部の制御及びデータ処理に必要な各種の動作プログラムが記録されたプログラムROMである。MROM16には撮影時の適正な露出値(EV)に対応する絞り値(F)とシャッタースピードとの組み合わせを示すプログラム線図を構成するプログラムAEデータ等も記録されている。
【0045】
MPU3は、前記プログラム線図に従い、シャッター速度である前記CCD2の電荷蓄積時間や、前記絞り5の開放度、前記アナログ処理部11のゲイン調整アンプ(AGC)のゲインの制御によるAE制御を行う。また、所定のプログラムに従いフォーカスレンズを駆動するAF(オートフォーカス)制御、AWB(オートホワイトバランス)制御を行う。また、シャッターキーが押下された撮影操作時には、必要に応じてストロボ14による撮影補助光の発光、及びその発光量を制御する。
【0046】
また、MPU3は、撮影用の記録モードで前述したBSキーが押されたときには、見本画像等の表示や、ユーザーにより選択された見本画像(撮影シーン)に応じた撮影条件の設定に関する制御を行う。さらに、再生モードでBSキーが押されたときには、ユーザーによるキー操作に応じて見本画像等の表示を含む後述する処理を行い、本発明の選択制御手段、第1の補正手段、第2の補正手段として機能する。
【0047】
また、画像メモリ17には、図2に示したように、撮影により取得された撮影画像データ(画像ファイル)101を記憶する記憶領域とは別の領域に、ベストショット撮影機能の利用時や、再生モードにおいて使用される見本画像データ102と撮影条件データ103とが記憶されている。見本画像データ102は、種々の被写体種別(撮影シーン)に対応する複数の見本画像のデータである。
【0048】
撮影条件データ103は、図3に例示したような撮影条件テーブルTを構成するデータである。このデータは、撮影条件番号によって管理される撮影条件名と撮影パラメータとから構成され、撮影条件名と撮影パラメータとは前記複数の見本画像の各々に対応している。また、撮影パラメータは、対応する見本画像と同等の撮影結果を得るための撮影条件を示すデータであって、より具体的には撮影時に制御可能な、色強調、シャープネス、彩度、ホワイトバランス、フィルタ等の複数の制御項目の設定内容を示すパラメータである。なお、見本画像データ102と撮影条件データ103は画像メモリ17に限らず、MROM16に記憶されていても構わない。
【0049】
一方、図4は、撮影時に画像メモリ17に記録されている画像ファイル、すなわちExif形式の画像ファイルのデータ構成を示す概念図である。Exif規格の画像ファイルは、Exif規格のファイルであることを識別するためのヘッダと、画像データに関する種々の情報を含むタグ情報、及びサムネイル画像データとからなる画像付加情報と、サムネイル画像データのオリジナルである元画像データ(撮影画像の圧縮データ)から構成されている。前記タグ情報には、メーカ独自の情報が記述されるメーカノート部分と、それ以外の部分とが存在している。ベストショット撮影機能による撮影で記録された画像ファイルにおいては、図示したようにメーカノート部分に前述した撮影条件番号が記述され、他の部分に一般的な撮影パラメータがファイル情報等と共に記述される。なお、メーカノート部分には、メーカ独自の撮影パラメータも記述される。
【0050】
そして、以上のデジタルカメラ1においては、記録モードが設定されているとき、及び再生モードが設定されているときには、以下のように動作する。まず、記録モード及び再生モードにおける動作の概略について説明する。
【0051】
すなわち図5(a)は、記録モードにおいてベストショット撮影機能を用いた撮影が行われる場合における動作の概略を示した説明図である。デジタルカメラ1は、記録モードにおいてTFT液晶モニタ13にスルー画像201を表示した撮影待機状態にあるときBSキーが押されたら、前述した複数の見本画像等からなるシーン選択画面202を表示してユーザーに所望の撮影シーンを選択・決定させる。
【0052】
そして、いずれかの撮影シーンが選択・決定された後には、再び撮影待機状態へ戻り、その状態でシャッターキーが押されたら、選択された撮影シーン(見本画像)に対応する撮影条件に従った撮影動作を行う。すなわち所定の撮影モードでの撮影を行い被写体を撮像し、画像ファイルとして記録する。
【0053】
一方、図5(b)は、再生モードにおいて前述した再生ベストショット機能が使用される場合における動作の概略を示した説明図である。デジタルカメラ1は、再生モードにおいて任意の記録画像(撮影画像)211をTFT液晶モニタ13に表示している再生状態にあるときBSキーが押されたら、前述した複数の見本画像等からなるシーン選択画面202を表示してユーザーに所望の撮影シーンを選択・決定させる。なお、ここで表示するシーン選択画面202は、記録モードでBSキーの操作に伴い表示するものと同一である。
【0054】
そして、いずれかの撮影シーンが選択・決定された後には、決定された撮影シーン(見本画像)に対応する撮影条件に従って再生中の記録画像の画質を補正して、すなわち所定の再生モードによる画質補正を行い、その補正後の画像(以下、補正画像という。)212をTFT液晶モニタ13にいったん表示する。さらに、その状態でシャッターキーが押されたら、表示中の補正画像212を記録画像とは別に新たな画像ファイルを作成し記録する。
【0055】
図6は、再生モードでユーザーにより任意の記録画像が選択された後、MPU3が実行する本発明に係る処理の内容を示したフローチャートである。
【0056】
以下説明すると、MPU3は、任意の記録画像が選択されたときには、選択された記録画像(撮影画像)の圧縮データ(画像ファイル)を画像メモリ17から読み出し、それを伸張してDRAM15に展開した後、TFT液晶モニタ13に表示させる(ステップS1)。引き続き、MPU3は、ユーザーによりBSキーが操作されたか否かを判別し、BSキーが押されなければ(ステップS2でNO)、ステップS1へ戻って記録画像211(図5(b)参照)の表示を継続する。
【0057】
一方、BSキーが押されたら(ステップS2でYES)、画像メモリ17に記憶されている見本画像データ102、及び撮影条件データ103の一部(撮影条件番号と撮影条件名)を読み出し、それらから構成される前述したシーン選択画面202(図5(b)参照)をTFT液晶モニタ13に表示させて(ステップS3)、ユーザーに、所定のキー操作による所望とする撮影シーン(見本画像)の選択を促す。
【0058】
やがて、撮影シーンの決定操作があったら(ステップS4でYES)、表示中の記録画像211に付加されている撮影条件番号に対応する図3に示したいずれかの撮影パラメータ、すなわち撮影時に適用されていた撮影パラメータを読み出し(ステップS5)、読み出した撮影パラメータに基づき、上記記録画像211(DRAM15内の画像データ)に逆変換補正処理を施し、その画質を標準画質に補正する(ステップS6)。
【0059】
すなわち、撮影時に行われていた画像処理と逆内容の画像処理を行うことにより、表示中の記録画像211の画質を、撮影時に上記撮影パラメータに基づいた画像処理が行われなかった場合、つまりベストショット撮影機能を用いた撮影が行われていなかった場合に相当する標準画質に補正する。より具体的には、例えば図3に示した撮影条件番号「2」、撮影条件名「風景撮影」に対応する撮影パラメータが撮影時に適用されていた場合には、撮影時にはシャープネスを「+2」、彩度を「+2」とする画像処理が行われているので、ここではシャープネスを「−2」、彩度を「−2」とする画像処理を行う。
【0060】
さらに、画像メモリ17から、先にシーン選択画面202においてユーザーにより選択されていた撮影シーンに対応する撮影パラメータを読み出し(ステップS7)、当該撮影パラメータに従い、上述したように標準画質に補正した画像を再補正する(ステップS8)。つまり標準画質状態にある画像に対し、新たに選択された撮影シーンの撮影パラメータを画質補正条件とし、その内容に応じた画像処理を施す。より具体的には、例えば新たに選択された撮影パラメータが図3に示した撮影条件番号「6」、撮影条件名「緑を鮮やかに」に対応するものである場合には、「緑」に対する色強調を行い、かつシャープネスを「+2」、彩度を「+2」とする画像処理を行う。
【0061】
しかる後、この時点の画像を最終的な補正画像212(図5(b)参照)としてTFT液晶モニタ13に表示させる(ステップS9)。そして、補正画像212を表示した後には、シャッターキーの押下による補正の決定が指示されたら(ステップS10でYES)、補正画像212を補正前の記録画像211とは別に新たな画像ファイルとして画像メモリ17に記録する(ステップS11)。また、所定のキー操作による変更指示があった場合には(ステップS10でNO)、前述したステップS3へ戻り、TFT液晶モニタ13にシーン選択画面202を表示させ、ユーザーに所望とする撮影シーン(見本画像)を再び選択させる。以後、前述した動作を繰り返す。
【0062】
以上のように本実施形態のデジタルカメラ1においては、既に撮影されている記録画像211(撮影画像)を、それが特定の被写体種別つまり撮影シーンに応じた撮影モードで撮影されていた場合と同様の雰囲気を有する画像に補正することができる。しかも、その際、ユーザーにあっては、図5に示したように、BSキーを押してシーン選択画面202を表示させた後、所望とする撮影シーンを選択する操作を行うだけでよく、記録画像の補正作業を誰もが容易に行うことができる。また、その手順が、ベストショット撮影機能を用いた撮影を行う場合と同様であるため、使い勝手も極めて良好である。
【0063】
さらには、補正対象の撮影画像がベストショット撮影機能を用いて撮影されており、撮影時に特定の撮影シーン(被写体種別)に応じた撮影条件が適用されていたとしても、記録画像の画質をいったん標準画質に戻してから、新たに選択された撮影シーン(被写体種別)に対応する撮影条件に応じた補正を行うため、記録画像の画質を支障なく撮影時とは異なる撮影シーンに応じた画質に補正することができる。つまり、被写体種別に応じた特定の撮影条件が適用される、ある撮影モードで撮影されて記録された撮影画像に、撮影時とは異なる撮影モードで撮影された場合と同様の雰囲気を付与することができる。
【0064】
その結果、例えば撮影時と撮影後とにおいてユーザーの意図が変わったような場合であってもそれに対応することが可能であり、ユーザーは常に意図する雰囲気の撮影画像を得ることができる。
【0065】
ここで、本実施形態では便宜上、補正対象となる記録画像がベストショット撮影機能を用いた撮影されたものだけである場合を想定して説明したが、実際には、補正対象の記録画像がベストショット撮影機能を用いることなく撮影されたものである場合もある。したがって、本発明を実際に実施する場合には、MPU3に以下の処理を行わせることとなる。
【0066】
例えば前述したステップS4の直後に、画像ファイルの前述したメーカノート部分のデータを確認することにより、補正対象となっている表示中の記録画像211が、ベストショット撮影機能を用いた撮影されたものであるか否かを判断する処理を行わせ、その判別結果がYESである場合には、そのまま前述したステップS5の逆変換補正処理を行わせる一方、上記の判別結果がNOである場合には、続くステップS5,S6をスキップしてステップS7の処理へ進み、ステップS8では表示中の記録画像211を対象とした補正処理を行わせる。
【0067】
これにより、補正対象の記録画像がベストショット撮影機能を用いることなく撮影されたものである場合についても、その記録画像を、それが特定の被写体種別(撮影シーン)に応じた撮影モードで撮影されていた場合と同様の雰囲気を有する画像に補正することができる。
【0068】
なお、本実施形態においては、前述したステップS6の逆変換補正処理に際しては、撮影時に選択されていた撮影シーン、すなわち撮影時に適用されていた撮影パラメータ(撮影条件)を、画像ファイルのメーカノート部分に記述されている撮影条件番号(図4参照)から判断するようにしたが、以下のようにすることができる。
【0069】
例えば前述したようにメーカノート部分には撮影時に使用された撮影パラメータが記述されているため、その撮影パラメータに基づき前述した逆変換補正処理を行うようにすることもできる。その場合、例えば本実施形態のデジタルカメラ1と同様のベストショット撮影機能、及び再生ベストショット機能を備えた他のデジタルカメラにおいて、再生ベストショット機能を利用するとき、画像メモリ17に記憶されている見本画像データ102や撮影条件データ103の内容が異なる、つまり撮影時に選択可能な撮影シーンの一部又は全てが一致していない場合があり得るが、その様な場合であってもメーカノート部分に記述されている撮影パラメータに基づき前述した逆変換補正処理を行えば、撮影後の補正を支障なく行うことができる。
【0070】
また、本実施形態においては、前述したようにステップS6で逆変換補正処理を行った後、さらにステップS8で再補正処理を行うことにより、つまり異なる2段階の画像処理(画質調整処理)を行って最終的な補正画像212を取得するものについて説明したが、係る2段階の画像処理に代えて、次のような処理を行うようにしてもよい。すなわち、撮影時に適用されていた撮影パラメータと、再生時に選択された撮影シーンに対応する撮影パラメータとの差分に相当する撮影パラメータ(差分条件)の内容に応じた画像処理を行う、つまり前述した2段階の画像処理を一括した補正処理により行うようにしてもよい。
【0071】
より具体的には、例えば撮影時に撮影条件番号が「2」、撮影条件名が「風景撮影」の撮影シーンが選択されていた記録画像に対して、再生時(補正時)に撮影条件番号が「6」、撮影条件名が「緑を鮮やかに」の撮影シーンが選択された場合においては「緑」に対する色強調のみを行うようにしてもよい。その場合であっても、本実施形態と同様の補正効果を得ることができる。
【0072】
また、以上の説明においては、記録モードで選択可能な撮影シーンの各々に対応して決められている撮影条件が、図3に示したように「色強調」、「シャープネス」、「彩度」等のように撮影時に所定の画像処理を施すことにより実現される制御内容、つまり本発明における画質調整条件によって構成される場合について述べたが、撮影シーンによっては、それに対応する撮影条件に、画像処理以外の撮影動作により実現される制御内容、つまり本発明における機構的条件が含まれている場合もある。
【0073】
上記機構的条件としては、例えば「フォーカス」、「絞り」等の撮影光学系の制御内容に関する撮影条件、CCD2の電荷蓄積時間の制御により実現される「シャッタースピード」、CCD2の電荷蓄積時間とアナログ信号処理部11のゲイン調整アンプ(AGC)のゲインとの制御により実現される「EVシフト」等の撮像回路系の制御内容に関する撮影条件、「ストロボ発光」等の撮影光学系や撮像回路系以外の構成部分の制御により実現される撮影条件である。なお、係る機構的条件を含むより具体的な撮影条件(複数の撮影パラメータの制御内容)については後述する。また、撮影条件に機構的条件が含まれている場合には、以下のようにすることが望ましい。
【0074】
まず、本実施形態のように、逆変換補正処理(ステップS6)と再補正処理(ステップS8)との異なる2段階の画像処理により最終的な補正画像212を取得する構成においては、次のようにする。すなわち撮影時の撮影条件に上記の機構的条件が含まれている場合には、前記逆変換補正処理の処理内容を上記の機構的条件に応じた処理内容とすることが望ましい。例えば逆変換補正処理に際しては、前述した処理に加えて、上記の機構的条件による効果に近い効果を得ることが可能な画像処理と逆内容の画像処理を行うようにする。その場合には、記録画像の画質をより現実的な標準画質に補正することができる。
【0075】
なお、その場合、逆変換補正処理に際して補正目標となる標準画質は、撮影時に単純なAE制御が行われていた場合に相当する画質、つまり特定の被写体種別とは無関係に被写体の状態に応じて設定された撮影条件が適用されていた場合に相当する画質でもよい。また、絞りやシャッタースピードの設定値が基準として予め想定されている所定の値に設定された状態の撮影条件が適用されていた場合に相当する画質、つまり特定の被写体種別とは無関係に、予め決められた撮影条件が適用されていた場合に相当する画質でもよい。
【0076】
また、再生時(補正時)の撮影条件(画質補正条件)に上記の機構的条件が含まれている場合には、再補正処理の処理内容を上記の機構的条件に応じた処理内容とすることが望ましい。例えば再補正処理に際しては、上記の機構的条件による効果に近い効果を得ることが可能な画像処理を行うようにする。その場合には、最終的な補正画像の画質を、再生時に指定された撮影シーンの撮影条件が実際の撮影時に適用されていた場合の画質により近づけることができる。
【0077】
さらに、上述した機構的条件に応じた逆変換補正処理や再補正処理には、例えば画像認識処理や画像認識処理を含めるようにしてもよい。その場合には、特定の被写体(人物等の主たる被写体)と背景との分離を行い、それぞれに異なる画質調整を行うことが可能となる。
【0078】
また、先に言及したように、本実施形態とは異なり逆変換補正処理や再補正処理を一括して行う構成においても、撮影条件(画質補正条件)に上記の機構的条件が含まれている場合には、逆変換補正処理や再補正処理を一括した補正処理により行う際に機構的条件に応じた処理を行えば、最終的な補正画像の画質を、再生時に指定された撮影シーンの撮影条件が実際の撮影時に適用されていた場合の画質により近づけることができる。
【0079】
無論、その場合には、撮影時の撮影条件と再生時(補正時)の撮影条件(画質補正条件)との組み合わせに応じて補正処理の内容が異なるため、予め撮影時と再生時との撮影条件の組み合わせに応じた複数種類の差分条件を画像メモリ17等に予め記憶しておき、補正に際しては、撮影時と再生時との撮影条件の組み合わせに応じた差分条件を適宜読み出し、その差分条件に従った補正処理を行うようにすればよい。
【0080】
ここで、先に述べた機構的条件が含まれている場合の具体的な撮影条件と、それに応じた撮影時の処理内容、及びそれと対応する記録画像に対する補正処理(画質調整処理)の内容について説明する。図7は、ベストショット撮影機能で選択可能な撮影シーンに対応する各々の撮影条件に、上記機構的条件が含まれている場合における他の撮影条件テーブルTnの一例を示した図であり、図3に対応する図である。この撮影条件テーブルTnにおいて、撮影パラメータは「フォーカス」、「絞り」、「シャッタースピード」、「EVシフト」、「ホワイトバランス」、「ストロボ発光」、「彩度」といった制御項目から構成されている。また、各々の撮影パラメータ(制御項目)には、「夜景」、「夜の人物」、「人物と夜景」、「花」、「逆光の人物」といった各撮影条件名(撮影シーン)に対応する制御内容が設定されている。
【0081】
なお、上記撮影パラメータのうちの「ホワイトバランス」は、本実施形態と同様に所定の画像処理により実現される撮影条件であるが、例えば前述したアナログ処理部11のゲイン調整アンプ(AGC)が本実施形態とは異なりRGBの色別に撮像信号のゲインを調整可能な構成である場合であって、ゲイン調整アンプのゲインのバランス調整によって調整されるものでは、「ホワイトバランス」も撮像回路系の制御により実現される撮影条件(機構的条件)となる。
【0082】
以下、図7に例示した各々の撮影条件に応じた撮影時の処理内容、及びそれと対応する記録画像に対する補正処理(画質調整処理)の内容について説明する。
【0083】
撮影条件名「夜景」の撮影条件は、風景(遠景)をメインとして夜の雰囲気を保ったままで夜間撮影するためのものである。係る撮影条件に基づく撮影時においては、「フォーカス」をAF評価値の測定範囲が狭いスポットAFモードとし、また、夜間で光量が足りず、遠景まではストロボ光が届かない状況が想定されるため、被写体までの距離に関係なく標準状態の明るさを確保することを目的として「絞り」、「シャッタースピード」を自動(AE制御に応じた設定値)とする。同時に夜の雰囲気を保つためにEV値を+2EV程度を限度としてシフト(補正)させて撮影を行う。
【0084】
したがって、撮影シーンとして「夜景」が選択されたときの記録画像に対する補正処理では、例えば画像全体の平均明るさを求め、この平均明るさが所定の値になるように画像全体の明るさを一律に補正することにより、撮影時に上記撮影シーンが選択されていた場合と同様の雰囲気を有する画像を得ることとなる。
【0085】
撮影条件名「夜の人物」の撮影条件は、人物(近景)を主たる被写体とした夜間撮影を行うためのものである。係る撮影条件に基づく撮影時においては、「フォーカス」をスポットAFモードとし、また、風景(遠景)を明るく写す必要がないので、「ストロボ発光」を強制発光とし、かつ「絞り」、「シャッタースピード」を自動として、人物(近景)のみが明るく写るようにする。同時に夜の雰囲気を保つためにEV値を1EV程度を限度としてアップ(補正)させ、さらに「彩度」を1段階アップさせて撮影を行う。
【0086】
したがって、撮影シーンとして「夜の人物」が選択されたときの記録画像に対する補正処理では、例えば画像全体に対する輝度補正を行ってしまうと、ストロボ光が届かない背景部分までもが補正されてしまうので、撮影時と同じ雰囲気の撮影状態を再現するために、画像処理によって人物部分の輪郭を検出し、この人物部分に対して選択的に輝度補正を行うことにより、撮影時に上記撮影シーンが選択されていた場合と同様の雰囲気を有する画像を得ることとなる。
【0087】
撮影条件名「人物と夜景」の撮影条件は、人物(近景)と風景(遠景)の両方を主たる被写体とした夜間撮影を行うためのものである。係る撮影条件に基づく撮影時においては、「フォーカス」をスポットAFモードとし、「ストロボ発光」を強制発光することにより人物(近景)の明るさを確保する。同時に風景(遠景)の明さについては、「絞り」を自動にすると人物(近景)に対して2重に明るさ補正をすることになってしまうため「シャッタスピード」を自動とすることによって確保する。
【0088】
したがって、撮影シーンとして「人物と夜景」が選択されたときの記録画像に対する補正処理では、例えば画像全体の輝度ヒストグラム分布の中で最低輝度部分と最高輝度の部分の間を広げるような画像データの変換を行い、コントラストを保つことにより、撮影時に上記撮影シーンが選択されていた場合と同様の雰囲気を有する画像を得ることとなる。
【0089】
撮影条件名「花」に対応する撮影条件は、花をメインとして撮影するためのものである。係る撮影条件に基づく撮影時においては、花にピントを合わせて背景をボカすため、「フォーカス」を合焦範囲を数センチメートル以内とするマクロモードとし、かつ被写界深度が浅くなるように「絞り」をF3以下に設定する。さらに「彩度」を1段階アップさせる。
【0090】
したがって、撮影シーンとして「花」が選択されたときの記録画像に対する補正処理では、例えば画像処理によって花部分の輪郭を検出し、花以外の背景部分をボカす処理を施す。また、画像処理によって彩度を向上させることにより、撮影時に上記撮影シーンが選択されていた場合と同様の雰囲気を有する画像を得ることとなる。
【0091】
撮影条件名「逆光の人物」に対応する撮影条件は、逆光状態で人物を主たる被写体とした撮影を行うためのものである。係る撮影条件に基づく撮影時においては、「フォーカス」をAF評価値の測定範囲が広いマルチエリアモードとし、「ストロボ発光」を強制発光、EVシフトを+3EVとし、さらに「彩度」を1段階アップさせて撮影を行う。
【0092】
したがって、撮影シーンとして「逆光の人物」が選択されたときの記録画像に対する補正処理では、例えば画像処理によって人物部分の輪郭を検出し、この人物部分に対して選択的に輝度補正を行うことにより、撮影時に上記撮影シーンが選択されていた場合と同様の雰囲気を有する画像を得ることとなる。
【0093】
また、本実施形態では、記録画像の補正に際して、予め複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードから所望する補正モードを、撮影シーン(見本画像)の選択操作によってユーザーに選択させるようにしたが、所望する補正モードをユーザーに選択させる場合の方法については任意である。ただし、本実施形態のようにベストショット撮影機能を有するデジタルカメラに適用する場合については、撮影シーン(見本画像)の選択操作により補正モードを選択させれば、前述したように、ベストショット撮影機能を用いて撮影を行う場合と同様の感覚で補正作業を行うことが可能である点において有利である。
【0094】
さらに、本実施形態では、再生モードで任意の記録画像を表示している間にユーザーのキー操作に応じてシーン選択画面202を表示させるとともに、表示中の記録画像を対象として本発明に係る補正処理を行うようにしたが、以下のようにしてもよい。
【0095】
例えば任意のモードにあるときユーザーのキー操作に応じてシーン選択画面202を表示させ、ユーザーに所望とする撮影シーン(補正モード)を選択させた後には、選択された撮影シーンに対応する撮影条件に基づく補正処理の対象となる1又は複数の記録画像を、ファイル名の選択操作等の任意の方法によりユーザーに選択させる。しかる後、選択された1又は複数の記録画像に対して前述した補正処理を行うようにしてもよい。
【0096】
その場合には、複数の記録画像に対して同一の撮影条件に基づく補正処理を一括して行うことができるため、例えばフレーミングを変えて同一の被写体を複数回撮影することにより記録されていた複数枚の記録画像に同一の効果(雰囲気)を付与する場合の補正作業が楽になる。
【0097】
また、本実施形態では、補正対象の撮影画像がベストショット撮影機能を用いて撮影され記録された撮影画像である場合について説明したが、補正対象の撮影画像は、撮影時に特定の被写体種別に応じた撮影条件が適用されていたものであれば、例えば被写体の種別に応じた撮影モードを直接選択する構成のデジタルカメラにおいて撮影され記録されたもの、すなわち撮影時に特定の被写体種別に応じた撮影条件が適用されていたものであっても構わない。また、補正対象の撮影画像は、デジタルカメラ以外の装置、例えばデジタルビデオカメラや、撮影機能を備えた携帯電話端末やPDA等の他の装置により撮影されたものであってもよい。
【0098】
また、本発明は撮影機能の有無に関係なく、デジタルカメラ以外のパーソナルコンピュータを含む他の装置にも適用することができる。さらに、本発明は静止画像に限らず、撮影時に特定の被写体種別に応じた撮影条件が適用されていた動画像を補正対象とし、その画質調整を行う場合においても有効である。
【符号の説明】
【0099】
1 デジタルカメラ
2 CCD
3 MPU
6 絞り
12 操作キー部
13 TFT液晶モニタ
15 DRAM
16 MROM
17 画像メモリ
102 見本画像データ
103 撮影条件データ
201 スルー画像
202 シーン選択画面
211 記録画像
212 補正画像
T 撮影条件テーブル
Tn 他の撮影条件テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被写体種別に対応する複数の見本画像を記憶する見本画像記憶手段と、
この見本画像記憶手段に記憶されている見本画像を表示する表示手段と、
前記見本画像記憶手段に記憶されている複数の見本画像を前記表示手段に表示させ、表示させたいずれかの見本画像の選択操作により使用者に所望とする補正モードを選択させる選択制御手段と、
撮影により取得された撮影画像の画質を、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件に従い補正する補正手段と
を備えたことを特徴とする画像補正装置。
【請求項2】
複数の被写体種別にそれぞれ対応するとともに撮影時に適用される撮影条件が互いに異なる複数の撮影モードが選択的に設定可能なカメラ装置に設けられ、
前記見本画像記憶手段は前記複数の見本画像として前記複数の撮影モードに対応する複数の見本画像を記憶し、
前記選択制御手段は、前記補正モードとは別に、前記見本画像記憶手段に記憶されている複数の見本画像を前記表示手段に表示させ、表示させたいずれかの見本画像の選択操作により使用者に所望とする撮影モードを選択させ、
前記補正手段は、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードと同一の被写体種別に対応する撮影モードの設定時に適用される撮影条件を前記画質補正条件として前記撮影画像の画質を補正する
ことを特徴とする請求項1記載の画像補正装置。
【請求項3】
複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる選択制御手段と、
特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される所定の撮影モードで撮影され記録された撮影画像の画質を、当該撮影画像の撮影時に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件から前記特定の被写体種別に特有の条件が除外された標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質に補正する第1の補正手段と、
この第1の補正手段により標準画質に補正された後の撮影画像の画質を、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件に従い再補正する第2の補正手段と
を備えたことを特徴とする画像補正装置。
【請求項4】
前記標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質とは、撮影時に、前記特定の被写体種別とは無関係に被写体の状態に応じて設定された撮影条件が適用されていた場合に相当する画質であることを特徴とする請求項3記載の画像補正装置。
【請求項5】
前記標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質とは、撮影時に、前記特定の被写体種別とは無関係に、予め決められた撮影条件が適用されていた場合に相当する画質であることを特徴とする請求項3記載の画像補正装置。
【請求項6】
前記第1の補正手段は、前記撮影画像に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の画質調整条件に応じた画像処理と逆の処理内容を含む画像処理を施すことにより、前記撮影画像の画質を前記標準画質に補正することを特徴とする請求項3又は4,5記載の画像補正装置。
【請求項7】
前記第1の補正手段は、前記撮影画像に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の画質調整条件に応じた画像処理と逆の処理内容と、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件であって画像処理以外の撮影動作により実現された所定の機構的条件に応じた処理内容とを含む画像処理を施すことにより、前記撮影画像の画質を前記標準画質に補正することを特徴とする請求項3又は4,5記載の画像補正装置。
【請求項8】
前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件には、少なくとも撮影光学系の制御内容または撮像回路系の制御内容のいずれか一方に関する撮影条件が含まれ、前記第1の補正手段は、当該所定の機構的条件に応じた処理内容を含む画像処理を前記撮影画像に施すことを特徴とする請求項7記載の画像補正装置。
【請求項9】
複数の被写体種別に対応する複数の見本画像を記憶する見本画像記憶手段と、
この見本画像記憶手段に記憶されている見本画像を表示する表示手段と
を備え、
前記選択制御手段は、前記見本画像記憶手段に記憶されている複数の見本画像を前記表示手段に表示させ、表示させたいずれかの見本画像の選択操作により使用者に所望とする補正モードを選択させる
ことを特徴とする請求項3乃至8いずれか記載の画像補正装置。
【請求項10】
前記第1の補正手段は、前記撮影画像の撮影時に適用されていた前記所定の撮影モードに対応する撮影条件を、当該撮影画像に付随する所定の撮影条件情報に基づき判断することを特徴とする請求項3乃至9いずれか記載の画像補正装置。
【請求項11】
複数の被写体種別にそれぞれ対応するとともに撮影時に適用される撮影条件が互いに異なる複数の撮影モードが選択的に設定可能なカメラ装置に設けられ、
前記選択制御手段は、前記複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させ、
前記第2の補正手段は、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードと同一の被写体種別に対応する撮影モードの設定時に適用される撮影条件を前記画質補正条件として前記第1の補正手段による補正後の撮影画像の画質を再補正する
ことを特徴とする請求項3乃至10いずれか記載の画像補正装置。
【請求項12】
前記第2の補正手段は、前記第1の補正手段による補正後の撮影画像に対し、前記画質補正条件としての撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件であって画像処理以外の撮影動作により実現された所定の機構的条件に応じた処理内容を含む画像処理を施すことにより、前記第1の補正手段による補正後の撮影画像の画質を再補正することを特徴とする請求項11記載の画像補正装置。
【請求項13】
複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる工程と、
特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される撮影モードで撮影され記録された撮影画像の画質を、当該撮影画像の撮影時に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件から前記特定の被写体種別に特有の条件が除外された標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質に補正する工程と、
標準画質に補正した後の撮影画像の画質を、使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件に従い再補正する再補正する工程と
を含むことを特徴とする画像補正方法。
【請求項14】
コンピュータに、
複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる処理と、
特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される撮影モードで撮影され記録された撮影画像の画質を、当該撮影画像の撮影時に、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件から前記特定の被写体種別に特有の条件が除外された標準の撮影条件が適用されていた場合に相当する標準画質に補正する処理と、
標準画質に補正した後の撮影画像の画質を、使用者に選択させた補正モードに対応して予め決められている画質補正条件に従い再補正する再補正する処理と
を実行させるためのプログラム。
【請求項15】
複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる選択制御手段と、
特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される所定の撮影モードで撮影され記録された撮影画像に対し、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件と、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件との差分に相当する差分条件に応じた補正処理を施す補正手段と
を備えたことを特徴とする画像補正装置。
【請求項16】
前記補正手段は、前記撮影画像に対し、前記差分条件に応じた補正処理であるとともに、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件であって画像処理以外の撮影動作により実現された所定の機構的条件に応じた処理内容が反映された補正処理を施すことを特徴とする請求項15記載の画像補正装置。
【請求項17】
前記所定の撮影モードに対応する撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件には、少なくとも撮影光学系の制御内容または撮像回路系の制御内容のいずれか一方に関する撮影条件が含まれ、前記補正手段は、当該所定の機構的条件に応じた処理内容が反映された補正処理を前記撮影画像に施すことを特徴とする請求項16記載の画像補正装置。
【請求項18】
複数の被写体種別に対応する複数の見本画像を記憶する見本画像記憶手段と、
この見本画像記憶手段に記憶されている見本画像を表示する表示手段と
を備え、
前記選択制御手段は、前記見本画像記憶手段に記憶されている複数の見本画像を前記表示手段に表示させ、表示させたいずれかの見本画像の選択操作により使用者に所望とする補正モードを選択させる
ことを特徴とする請求項15又は16,17記載の画像補正装置。
【請求項19】
前記補正手段は、前記撮影画像の撮影時に適用されていた前記所定の撮影モードに対応する撮影条件を、当該撮影画像に付随する所定の撮影条件情報に基づき判断することを特徴とする請求項15乃至18いずれか記載の画像補正装置。
【請求項20】
複数の被写体種別にそれぞれ対応するとともに撮影時に適用される撮影条件が互いに異なる複数の撮影モードが選択的に設定可能なカメラ装置に設けられ、
前記選択制御手段は、前記複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させ、
前記補正手段は、前記撮影画像に対し、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件と、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードに対応する、前記画質補正条件としての撮影条件との差分に相当する差分条件に応じた補正処理を施す
ことを特徴とする請求項12乃至19いずれか記載の画像補正装置。
【請求項21】
前記補正手段は、前記撮影画像に対し、前記差分条件に応じた補正処理であるとともに、前記画質補正条件としての撮影条件に含まれる被写体種別に特有の所定の機構的条件であって画像処理以外の撮影動作により実現された所定の機構的条件に応じた処理内容が反映された補正処理を施すことを特徴とする請求項20記載の画像補正装置。
【請求項22】
前記複数の撮影モードと前記複数の補正モードとの組み合わせに各々に対応した複数の前記差分条件を記憶する差分条件記憶手段を備え、
前記補正処理は、前記表示手段に表示された撮影画像に対し、前記差分条件記憶手段に記憶されている前記差分条件であって、前記所定の撮影モードと、前記選択制御手段が使用者に選択させた補正モードとの組み合わせに対応する差分条件に応じた補正処理を施す
ことを特徴とする請求項20又は21記載の画像補正装置。
【請求項23】
複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる工程と、
特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される所定の撮影モードで撮影され記録された撮影画像に対し、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件と、使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件との差分に相当する差分条件に応じた補正処理を施す工程と
を含むことを特徴とする画像補正方法。
【請求項24】
コンピュータに、
複数の被写体種別にそれぞれ対応する複数の補正モードの中から所望とする補正モードを使用者に選択させる処理と、
特定の被写体種別に対応する撮影条件が適用される所定の撮影モードで撮影され記録された撮影画像に対し、前記所定の撮影モードに対応する撮影条件と、使用者に選択させた補正モードに対応する画質補正条件との差分に相当する差分条件に応じた補正処理を施す処理と
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−195968(P2012−195968A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−151956(P2012−151956)
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【分割の表示】特願2007−183786(P2007−183786)の分割
【原出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】