説明

撮像装置、撮像装置の制御方法、および、プログラム

【課題】 撮像中に位置情報を取得すると共に、撮像の際の消費電力を低減することを目的とする。
【解決手段】 本発明の撮像装置は、撮像手段を有する撮像装置であって、 第1の外部装置から送信される無線信号に基づいて、前記撮像装置の位置を取得する取得手段と、前記撮像装置の移動をモーションセンサーにより計測する計測手段と、前記計測手段による計測結果に基づいて、前記撮像装置の位置を算出する算出手段と、前記撮像手段による撮像動作に応じて、前記取得手段による前記撮像装置の位置の取得から、前記算出手段による前記撮像装置の位置の算出に切替える切替手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報を取得する機能を有する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮影時の位置情報を取得するためにGPS(Grobal Positioning System)や無線LAN等の無線通信機能を搭載したデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置が存在する。このような撮像装置では、撮影時の位置情報を取得して撮像データの属性情報として記録している。
ところが、常にGPSや無線LANによる通信を行うと、これらの無線通信による消費電力が大きくなってしまい、特に撮像装置がバッテリーにより駆動している場合には、バッテリーの消費が早まってしまう。
そこで、撮像装置が撮像している間だけ無線通信による位置情報の取得を行い、撮像していない間は無線通信による位置情報の取得を行わないようにすることで消費電力を低下させる技術がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−339723
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、撮像中に無線通信機能を用いた位置情報の取得を行う場合、無線通信において多くの電力を消費するため、撮像装置がバッテリーにより駆動している場合には、撮像のための電力を安定して供給できなくなる恐れがあった。
本発明は、上記課題に鑑み、撮像中に位置情報を取得すると共に、撮像の際の消費電力を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の撮像装置は、撮像手段を有する撮像装置であって、第1の外部装置から送信される無線信号に基づいて、前記撮像装置の位置を取得する取得手段と、前記撮像装置の移動をモーションセンサーにより計測する計測手段と、前記計測手段による計測結果に基づいて、前記撮像装置の位置を算出する算出手段と、前記撮像手段による撮像動作に応じて、前記取得手段による前記撮像装置の位置の取得から、前記算出手段による前記撮像装置の位置の算出に切替える切替手段とを有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、撮像中に位置情報を取得すると共に、撮像の際の消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明を実施した一実施形態のネットワーク構成図
【図2】デジタルビデオカメラ101のブロック構成図
【図3】携帯電話102のブロック構成図
【図4】デジタルビデオカメラ101が実現するフローチャート
【図5】デジタルビデオカメラ101が実現するフローチャート
【図6】地形データ取得の際のシーケンスチャート
【図7】携帯電話102が実現するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に、本実施形態のシステム構成図を示す。本実施形態のシステムは、デジタルビデオカメラ101、携帯電話102、GNSS衛星103、携帯電話基地局104から構成される。ここで、GNSSとは、Global Navigation Satellite Systemsの略であり、GPSやGLONASS、GALILEO等の総称である。
【0009】
デジタルビデオカメラ101および携帯電話102は、GNSS衛星103からGNSS信号を受信することで、各々の位置情報を計算して取得する。また、デジタルビデオカメラ101と携帯電話102とは無線LAN106を構築し、IEEE802.11シリーズに準拠した無線通信を行う。なお、これに代えて、例えば、ワイヤレスUSB、MBOA、Bluetooth(商標)、UWB、ZigBeeに準拠した無線通信や、有線通信を行うようにしてもよい。ここで、MBOAは、Multi Band OFDM Allianceの略である。
【0010】
さらに、携帯電話102は、携帯電話基地局104を介してインターネット105と接続可能である。
【0011】
図2に、デジタルビデオカメラ101の機能ブロック構成を示す。201はGNSS制御部であり、GNSSアンテナ202を介してGNSS信号を受信するための各種制御を行う。203は、記憶部204に記憶されるプログラムを実行することによりデジタルビデオカメラ101全体を制御する制御部(CPU)である。204は制御部203が実行するプログラムや、通信パラメータ等の各種情報を記憶する記憶部(メモリー)である。後述するデジタルビデオカメラ101の各種動作は、記憶部204に記憶されたプログラムを制御部203が実行することにより実現される。
【0012】
205はデジタルビデオカメラ101に電源を供給する電源部(バッテリー)である。206はデジタルビデオカメラ101をユーザが操作するための操作部であり、撮像ボタン等が含まれる。207は各種表示を行う表示部でありLCDやLEDのように視覚で認知可能な情報の出力の他、スピーカなどの音出力が可能な機能を有する。208は撮像部であり、209は各種通信にかかわるパケットを送受信するパケット送受信部である。
【0013】
210は無線LAN制御部であり、無線LANアンテナ211を介して無線LAN通信の各種制御を行う。212はGNSSや無線LANを用いてデジタルビデオカメラ101の位置情報(現在地)を取得する位置情報取得部である。213は地形データ取得部であり、携帯電話102から、デジタルビデオカメラ101の現在地とその周辺を含む地形データ(地図情報)の取得を行う。
【0014】
214は、加速度センサー215、電子コンパス216、気圧センサー217を制御し、デジタルビデオカメラ101の移動を計測するセンサー制御部である。218は位置算出部であり、地形データや、これらモーションセンサー情報を用いてデジタルビデオカメラ101の位置情報を算出する。
【0015】
なお、GNSS信号や無線LANといった無線通信を利用してデジタルビデオカメラ101の位置情報(現在地)を取得するよりも、これらのモーションセンサーを利用して位置情報(現在地)を取得する方が消費電力が少なくなることが確認されている。
【0016】
図3に、携帯電話102の機能ブロック構成を示す。301は無線LAN制御部であり、無線LANアンテナ302を介して無線LAN通信の各種制御を行う。303は、記憶部304に記憶されるプログラムを実行することにより携帯電話102全体を制御する制御部(CPU)である。304は制御部303が実行するプログラムや、通信パラメータ等の各種情報を記憶する記憶部(メモリー)である。後述する携帯電話102の各種動作は、記憶部304に記憶されたプログラムを制御部303が実行することにより実現される。
【0017】
305は携帯電話に電源を供給する電源部(バッテリー)である。306は携帯電話102をユーザが操作するための操作部である。操作部306には携帯電話102に入力を行うための操作ボタン等が含まれる。307は各種表示を行う表示部でありLCDやLEDのように視覚で認知可能な情報の出力の他、スピーカなどの音出力が可能な機能を有する。308はユーザが携帯電話102により通話を行うための通話部である。309は各種通信にかかわるパケットを送受信するパケット送受信部である。310は公衆無線制御部であり、公衆無線アンテナ311を介して公衆無線通信の各種制御を行う。公衆無線通信は例えばIMT(International Multimedia Telecommunications)規格やLTE(Long Term Evolution)規格に準拠した通信である。
【0018】
312はGNSS制御部であり、GNSSアンテナ313を介してGNSS信号受信の各種制御を行う。314はGNSSや無線LAN、公衆無線を用いて携帯電話102の位置情報を取得する位置情報取得部である。315は地形データ生成部であり、インターネット105上の外部装置から地図やフロア情報を取得し、地形データの生成を行う。
【0019】
なお、上述した機能ブロックはソフトウェアもしくはハードウェア的に相互関係を有するものである。また、上記機能ブロックは一例であり、複数の機能ブロックが1つの機能ブロックを構成するようにしてもよいし、何れかの機能ブロックが更に複数の機能を行うブロックに分かれてもよい。
【0020】
図4に、デジタルビデオカメラ101の制御部203が記憶部204に記憶されたプログラムを読み出すことで実現されるフローチャートを示す。
【0021】
まず、デジタルビデオカメラ101の電源がONになると、GNSS制御部201および無線LAN制御部210は動作を開始する(S401)。そして、操作部206は、ユーザにより撮像ボタンが押されたか否かを判定する(S402)。撮像ボタンが押された場合はS407に進み、そうでない場合はS403に進む。なお、予め設定された撮像開始時刻になった場合や、撮像対象物体が撮像領域内に存在する場合にS407に進み、そうでない場合にS403に進むようにしてもよい。
【0022】
S403において、位置情報取得部212は、前回のデジタルビデオカメラ101の位置情報(現在地)の取得時刻から所定の時間が経過しているか否かを判定する。所定の時間が経過している場合にはS404に進み、経過していない場合にはS402に戻る。なお、過去に一度も位置情報を取得していない場合にはS404に進む。S404において、位置情報取得部212は位置情報取得処理を行う。次に、図5を用いて位置情報取得処理について説明する。
【0023】
まず、GNSS制御部201は、GNSS衛星103からのGNSS信号を利用してデジタルビデオカメラ101の位置情報を取得できるか否かを判定する(S501)。ここでは、複数のGNSS衛星103からGNSS信号を受信し、3次元測位計算を行うことで、デジタルビデオカメラ101の位置情報を取得できるか否かを判定する。GNSS信号を利用して位置情報を取得できる場合には、位置情報取得部212は、GNSS衛星103からのGNSS信号に基づいて、デジタルビデオカメラ101の位置情報(現在地)を取得する(S502)。
【0024】
一方、GNSS信号を利用して位置情報を取得できない場合には、無線LAN制御部210は周囲を探索し、周囲に無線LANの基地局(アクセスポイント、以下AP)が存在するか否かを判定する(S503)。周囲にAPが存在しない場合には、図5に示す処理を終了する。一方、周囲にAPが存在する場合には、位置情報取得部212は、検出したAPに基づいてデジタルビデオカメラ101の位置情報(現在地)を取得する(S504)。具体的には、デジタルビデオカメラ101がインターネット105上の外部装置に対して、検出したAPのMACアドレスを送信する。外部装置では、MACアドレスとAPの位置情報を対応付けたデータベースを参照し、送信されたMACアドレスに対応する位置情報をデジタルビデオカメラ101に送信する。デジタルビデオカメラ101では、外部装置が送信した位置情報をデジタルビデオカメラ101の位置情報として取得する。
【0025】
なお、デジタルビデオカメラ101の位置情報を取得する方法は、これに限らない。例えば、次のようにして位置情報を取得することができる。デジタルビデオカメラ101は携帯電話102に対して位置情報を要求する。要求を受けた携帯電話102は、携帯電話102の周囲に存在する1または複数の携帯電話基地局104の情報に基づいて、携帯電話102の位置情報を取得する。例えば、携帯電話102が、インターネット105上の外部装置に、周囲に存在する携帯電話基地局104の機器識別子を送信し、当該機器識別子に対応付けられた位置情報を取得するようにすればよい。
【0026】
携帯電話102は、このようにして取得した位置情報をデジタルビデオカメラ101に送信し、デジタルビデオカメラ101では、携帯電話102が送信した位置情報をデジタルビデオカメラ101の位置情報として取得する。また、携帯電話102がGNSS信号を利用して位置情報を取得するようにしてもよい。
【0027】
このようにして、デジタルビデオカメラ101の位置情報(現在地)を取得すると、S405において、地形データ取得部213は、デジタルビデオカメラ101の現在地とその周辺の地形データを保持しているか否かを判定する。地形データを保持している場合はS402に戻り、地形データを保持していない場合はS406に進む。S406において、地形データ取得部213は地形データ取得処理を行う。次に、図6を用いて地形データ取得処理について説明する。
【0028】
まず、無線LAN制御部210は、予め記憶部204に記憶されている携帯電話102と通信するための通信パラメータを用いて携帯電話102と接続する(M601)。なお、携帯電話102と通信するための通信パラメータは、例えば、操作部206を介したユーザの入力や、WPS(Wi−Fi Protected Setup)等を実行することにより取得して、記憶部204に記憶させておくことができる。
【0029】
デジタルビデオカメラ101と携帯電話102との接続が完了すると、デジタルビデオカメラ101の現在地とその周辺を含む地形データを取得するため、地形データ取得部213は、携帯電話102に地形データを要求する(M602)。ここでは、当該要求に、デジタルビデオカメラ101の位置情報、要求する地形データの縮尺率、および、建物情報の要不要が含まれる。
【0030】
ここで、例えば、ビデオカメラ101の撮像部208が空を含んだ画角を捉えている場合には、要求する地形データの縮尺率を小さくすることで、広範囲の地形データを取得できる。また、ビデオカメラ101の撮像部208が空を含まない画角を捉えている場合には、要求する地形データの縮尺率を大きくし、更に、建物情報を要とすることで、詳細な地形データを取得できる。
【0031】
携帯電話102は、地形データを要求されると、地形データ生成処理(M603)を行う。以降、地形データ生成処理について、図7を用いて説明する。なお、図7は、携帯電話102の制御部303が記憶部304に記憶されたプログラムを読み出すことで実現されるフローチャートである。
【0032】
S701において、地形データ生成部315は、地形データ要求にデジタルビデオカメラ101の位置情報が含まれているか否かの判定を行う。位置情報が含まれている場合はS706に進み、含まれていない場合はS702に進む。S702において、地形データ生成部315は、携帯電話102が自身の位置情報を保持しているか否かを判定する。携帯電話102の位置情報を保持している場合はS703に進み、保持していない場合はS705に進む。S703において、地形データ生成部315は、携帯電話102の位置情報の精度が高いか否かの判定を行う。ここでは、携帯電話102の位置情報の取得にGNSS信号を用いており、当該位置情報を取得するために用いたGNSS信号を送信したGNSS衛星103の数が所定の数よりも多い場合に、精度が高いと判定する。精度が高いと判定された場合はS704に進み、精度が低いと判定された場合はS705に進む。
【0033】
S704において、位置情報取得部314は、前回の携帯電話102の位置情報の取得時刻から所定の時間が経過しているか否かを判定する。所定の時間が経過している場合にはS705に進み、経過していない場合はS706に進む。S705において位置情報取得部314は、位置情報取得処理を行う。位置情報取得処理については、図5に示した処理と同様の処理を位置情報取得部314が行う。携帯電話102では、このようにして取得した位置情報(現在地)をデジタルビデオカメラ101の現在地として認識する。
【0034】
携帯電話102の位置情報の取得が完了するとS706に進む。S706において、地形データ生成部315は、デジタルビデオカメラ101の現在地とその周辺を含む地形データを携帯電話102が保持しているか否かの判定を行う。保持している場合はS708に進み、保持していない場合はS707に進む。S707において、地形データ生成部315は、地形データの入手を行う。例えば、公衆無線を用いてインターネット105上に存在する外部装置へ接続し、地図情報や建物情報を取得する。地形データの入手が完了すると、S708において地形データ生成部315は、地形データの生成を行う。ここでは地形データ要求に含まれる縮尺率に合わせた地図情報の拡大/縮小や、不要な建物情報の削除を実施する。
【0035】
なお、デジタルビデオカメラ101も携帯電話102も現在地を取得できなかった場合には、以前にデジタルビデオカメラ101または携帯電話102が取得した位置情報に基づいて、地形データを入手する。ここで、このように現在地を取得できなかった場合には、現在地を取得できた場合と比べて入手する地形データのエリアを大きくする。これにより、その後に新たに現在地が取得できた場合に、新たに取得した現在地の地形データを既に有している蓋然性を高くすることができる。
【0036】
このようにして地形データ生成処理が完了すると、携帯電話102はデジタルビデオカメラ101に地形データを送信する(M604)。なお、地形データの要求にデジタルビデオカメラ101の位置情報が含まれていなかった場合には、地形データと共に、携帯電話102が取得した位置情報を付加して送信する。このようにすることで、デジタルビデオカメラ101は位置情報を得ることができる。その後、デジタルビデオカメラ101と携帯電話102とは切断処理を行う(M605)。なお、デジタルビデオカメラ101において撮像が開始されたことに応じて切断処理を行うようにしてもよい。
【0037】
次に、S402において、撮像ボタンが押されたと判定された場合について説明する。S407において、GNSS制御部201および無線LAN制御部210は無線通信を停止する。次に、S408において、センサー制御部214は加速度センサー215、電子コンパス216、気圧センサー217を起動する。なお、デジタルビデオカメラ101のバッテリー残量に応じて、これら全てのモーションセンサーを起動しないようにしてもよい。例えば、バッテリー残量が少ない場合には、気圧センサー217を起動しないようにする。また、ビデオカメラ101の撮像部208が空を含まない画角を捉えている場合には加速度センサー215および電子コンパス216を起動しないようにする。このようにすることで、消費電力を更に抑えることができる。
【0038】
モーションセンサーの起動が完了するとS409に進み、撮像部208は撮像処理を開始する。そして、位置算出部218はデジタルビデオカメラ101の位置を算出する(S410)。ここでは、まず、加速度センサー215と電子コンパス216の情報から、S404において位置情報を得た時刻からのデジタルビデオカメラ101の進行方向と移動量を算出し、また、気圧センサー217の変化からデジタルビデオカメラ101の高度の変化を算出する。そして、S404において得ているデジタルビデオカメラ101の位置情報と、算出された進行方向と移動量、および、高度の変化に基づいて、デジタルビデオカメラ101の現在地を算出する。更に、位置算出部218は地形データを参照して、デジタルビデオカメラ101の位置情報を補正する。例えば、建物の3階にいるにも関わらず、モーションセンサーによる位置算出の結果、建物の外を示した場合には建物内に位置情報を補正する。また、モーションセンサーによる位置算出の結果、これまで道路上を進んできたにも関わらず、突然、道路から外れた場合に道路上に補正する。このようにして得られたデジタルビデオカメラ101の位置情報を撮像部208は、撮像画像に関連付けて記憶部204に記憶する(S411)。
【0039】
S412において、操作部206は、ユーザにより撮像ボタンが再度押されたか否かを判定する。撮像ボタンが押された場合はS414に進み、そうでない場合はS413に進む。なお、予め設定された撮像終了時刻になった場合や、撮像対象物体が撮像領域内に存在しなくなった場合にS414に進み、そうでない場合にS413に進むようにしてもよい。
【0040】
S413において、位置情報取得部212は、前回のデジタルビデオカメラ101の位置情報(現在地)の算出時刻から所定の時間が経過しているか否かを判定する。所定の時間が経過している場合にはS410に進み、経過していない場合にはS411に進む。
【0041】
また、S414において、センサー制御部214は加速度センサー215、電子コンパス216、気圧センサー217を停止し、S401に戻る。
【0042】
上述のようにして、デジタルビデオカメラ101は、撮像動作に応じて無線通信による位置の取得からモーションセンサーによる位置の取得に切替える。従って、撮像処理中に無線通信機能を停止することで消費電力を低減することができると共に、モーションセンサーを用いて自身の位置を算出するため撮像中の位置を取得することができる。
【0043】
なお、無線通信による位置情報取得処理に一定回数以上失敗した場合(S501とS503の双方でNoの場合)に、モーションセンサーによる位置情報取得処理に切り替えるようにしてもよい。これにより、無線通信による位置情報取得が困難な場合であっても、位置情報を取得することができる。
【0044】
また、本実施形態においてデジタルビデオカメラ101の電源オンに応じて、無線通信による位置情報の取得を開始した。無線通信による位置情報の取得には時間がかかる場合があるが、上述のようにすることで、撮像開始時点での位置を得ることができる。また、これに限らず、撮像のスタンバイ状態になったことに応じて、無線通信による位置情報の取得を開始するようにしてもよい。これにより、更に低消費電力とすることができる。
【0045】
また、本実施形態においてデジタルビデオカメラ101は撮像処理中に無線通信機能を停止するようにしたが、静止画を撮像する場合には無線通信を停止せず、無線通信による位置情報取得を継続するようにしてもよい。これにより、位置情報の取得方法を無線通信による取得からモーションセンサーによる取得に切替えるオーバーヘッドを無くすことができる。なお、この場合であっても、動画を撮像する場合には無線通信による位置情報取得を停止することで、消費電力を低減することができる。
【0046】
また、本実施形態においてデジタルビデオカメラ101は撮像の開始に応答して無線通信による位置情報の取得を停止した。しかしこれに限らず、デジタルビデオカメラ101は撮像の開始に応答して、無線通信による位置情報の取得処理(S403)を再度行い、その後に無線通信による位置情報の取得を停止してモーションセンサーを起動するようにしてもよい。これにより、撮像開始時のデジタルビデオカメラ101の位置を正確に取得できるので、撮影時の位置情報の精度を上げることができる。また、その後に無線通信による位置情報の取得を停止してモーションセンサーを起動するので、撮像中の消費電力を低減させることができる。
【符号の説明】
【0047】
101 デジタルビデオカメラ
102 携帯電話
103 GNSS衛星
104 携帯電話基地局
105 インターネット
106 無線LAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段を有する撮像装置であって、
第1の外部装置から送信される無線信号に基づいて、前記撮像装置の位置を取得する取得手段と、
前記撮像装置の移動をモーションセンサーにより計測する計測手段と、
前記計測手段による計測結果に基づいて、前記撮像装置の位置を算出する算出手段と、
前記撮像手段による撮像動作に応じて、前記取得手段による前記撮像装置の位置の取得から、前記算出手段による前記撮像装置の位置の算出に切替える切替手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記撮像手段による撮像の開始に応じて、前記計測手段による計測を開始することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記算出手段は、前記取得手段による取得を停止する前に取得した前記撮像装置の位置と、前記取得手段による取得を停止した後の前記計測手段による計測結果と、に基づいて前記撮像装置の位置を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記切替手段は、前記撮像手段による撮像の開始に応答して前記取得手段により前記撮像装置の位置を取得した後に、前記取得手段による前記撮像装置の位置の取得から、前記算出手段による前記撮像装置の位置の算出に切替えることを特徴とする請求項1乃至3のいずか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記取得手段により取得した前記撮像装置の位置、または、前記算出手段により算出した前記撮像装置の位置の情報を、前記撮像手段により撮像された画像に関連付ける関連付け手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮像手段により動画を撮像する場合には、前記取得手段による前記撮像装置の位置の取得を停止し、
前記撮像手段により静止画を撮像する場合には、前記取得手段による前記撮像装置の位置の取得を継続することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の撮像装置。
【請求項7】
前記計測手段は、加速度センサーまたは気圧センサーにより前記撮像装置の移動を計測することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
第2の外部装置から、地形情報を受信する受信手段を更に有し、
前記算出手段は、前記計測手段による計測結果と前記受信手段により受信した前記地形情報とに基づいて、前記撮像装置の位置を算出することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記第2の外部装置に対して、前記撮像装置の位置情報を通知すると共に、地形情報を要求する要求手段を更に有し、
前記受信手段は、前記撮像装置の位置に応じた地形情報を前記第2の外部装置から受信することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
撮像装置の制御方法であって、
外部装置から送信される無線信号に基づいて、前記撮像装置の位置を取得する取得工程と、
前記撮像装置の移動をモーションセンサーにより計測する計測工程と、
当該計測の結果に基づいて、前記撮像装置の位置を算出する算出工程と、
前記撮像手段による撮像動作に応じて、前記取得工程における前記撮像装置の位置の取得から、前記算出工程における前記撮像装置の位置の算出に切替える切替工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項11】
コンピュータに請求項10に記載の各工程を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−26671(P2013−26671A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156691(P2011−156691)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】