説明

撮像装置及び記録装置

【課題】撮像装置が移動する場合にも利用可能であり、安価で、且つ、測色の精度を高くすることができる記録装置を提供する。
【解決手段】本実施形態の記録装置は、撮像装置(42)を有し、その撮像装置(42)は、筐体(421)と、筐体(421)内に配置された測色に使用する基準パターン(400)と、撮像領域の一部の領域で基準パターン(400)を撮像し、その他の領域で測色対象であるテストパターン(100)を撮像する二次元センサ(423)と、二次元センサ(423)と基準パターン(400)との光路中に配置され、テストパターン(100)の結像位置と基準パターン(400)の結像位置とを一致させるための反射部材(426)と、を有して構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタ等の記録装置に搭載される撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット方式の記録装置は、主走査方向(キャリッジ移動方向)の往復移動時にキャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出し、プラテン板上の記録媒体上にインクを付着させ、記録媒体上に像(ドット)を記録する。そして、搬送ローラ等を用いて記録媒体を副走査方向(キャリッジ移動方向と直交する方向)に搬送し、主走査方向の記録を繰り返し、記録媒体上に画像を形成する。プラテン板は、記録媒体上にインクを吐出する際に、記録媒体を支持するためのものである。
【0003】
上述したインクジェット方式の記録装置においては、記録ヘッドのノズル状態、インクの粘性ばらつき、吐出駆動のためのピエゾ素子などのばらつきなどにより、記録ヘッドから吐出するインクの吐出量が変化する。このため、記録ヘッドから吐出したインクにより形成される画像の色再現にばらつきが生じてしまう。また、インクの吐出量は、1台の装置内で経時的に変化したり、装置毎に各々異なったりする。このため、この場合も、記録ヘッドから吐出したインクにより形成される画像の色再現にばらつきが生じてしまう。
【0004】
このようなことから、上述したインクジェット方式の記録装置においては、例えば、記録媒体上に測色対象のテストパターンを形成し、そのテストパターンの色を測色器で測定し、テストパターンの測色結果に応じて、記録ヘッドから吐出するインクの吐出量を補正し、記録ヘッドから吐出したインクにより形成される画像の色再現を一定にするように制御するものがある。
【0005】
上述した測色器としては、例えば、分光器を使用して測色するものや、テストパターンからの反射光を受光して測色するものがある。しかし、分光器は、測色の精度を高くすることができるが、高価であるため、分光器を記録装置に搭載するのはコストアップに繋がってしまう。また、反射光を用いた測色器は、安価であるが、反射光が環境条件に応じて変化するため、測色の精度が悪くなってしまう。
【0006】
このようなことから、安価で、且つ、測色の精度が高い機器の開発が必要視されている。
【0007】
なお、本発明より先に出願された技術文献として、特許文献1(特許第3129502号公報)には、基準色票と被測色体とを含む被写体を同時または別個に撮像し、基準色票及び被測色体のRGBデータを取得し、その取得した基準色票のRGBデータを基に、被測色体のRGBデータを補正し、測色精度を高めるようにする技術について開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1には、基準色票と被測色体とを含む被写体を同時に撮像し、被測色体のRGBデータを補正する点について開示されている。
【0009】
しかし、上記特許文献1の技術は、撮像装置と被写体の位置を固定した状態で撮像することを前提としており、撮像装置が移動するような場合には利用することが出来ない。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、撮像装置が移動する場合にも利用可能であり、安価で、且つ、測色の精度を高くすることができる撮像装置及び記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有することとする。
【0012】
<撮像装置>
本発明にかかる撮像装置は、
筐体と、
前記筐体内に配置された測色に使用する基準パターンと、
撮像領域の一部の領域で前記基準パターンを撮像し、その他の領域で測色対象を撮像する二次元センサと、
前記二次元センサと、前記基準パターン及び前記測色対象の光路上に配置され、当該測色対象の像を当該二次元センサのセンサ面に結像する結像素子と、
前記二次元センサと前記基準パターンとの光路中に配置され、前記測色対象の結像位置と前記基準パターンの結像位置とを一致させるための反射部材と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
<記録装置>
本発明にかかる記録装置は、
上記記載の撮像装置をキャリッジに搭載したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、撮像装置が移動する場合にも利用可能であり、安価で、且つ、測色の精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態の記録装置の機構部の概略構成例を示す図である。
【図2】本実施形態の記録装置の記録機構、検知機構の概略構成例を示す図である。
【図3】記録ヘッド6の構成例を示す図である。
【図4】撮像部42の第1の構成例を示す図である。
【図5】撮像部42の第2の構成例を示す図である。
【図6】本実施形態の記録装置の制御機構の概略構成例を示す図である。
【図7】基準チャート400の構成例を示す図である。
【図8】テストパターン100の測色方法例を説明するための図である。
【図9】グレーバランス、ホワイトバランス調整前のRGB出力値と、理想的なRGB出力値と、を示す図である。
【図10】実際のRGB出力値と理想のRGB出力値との差分、及び、実際のRGB出力値と理想のRGB出力値との比を示す図である。
【図11】テストパターン100の測色方法例を説明するための図である。
【図12】Lab⇒XYZ、XYZ⇒Labの変換式を示す図である。
【図13】テストパターン100の測色方法例を説明するための図である。
【図14】画像の位置ずれ補正を説明するための第1の図である。
【図15】画像の位置ずれ補正を説明するための第2の図である。
【図16】画像の位置ずれ補正を説明するための第3の図である。
【図17】画像の位置ずれ補正を説明するための第4の図である。
【図18】画像の位置ずれ補正の他の態様例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(本実施形態の記録装置の概要)
まず、図2、図4を参照しながら、本実施形態の記録装置の概要について説明する。
【0017】
本実施形態の記録装置は、図2に示すように、キャリッジ5に撮像装置42が搭載されており、その撮像装置42は、図4に示すように、筐体421と、筐体421内に配置された測色に使用する基準パターン(基準チャート400に相当)と、撮像領域の一部の領域で基準パターン400を撮像し、その他の領域で測色対象であるテストパターン100を撮像する二次元センサ423と、二次元センサ423と基準パターン400及びテストパターン100との光路上に配置され、テストパターン100の像を二次元センサ423のセンサ面に結像する結像レンズ425と、二次元センサ423と基準パターン400との光路中に配置され、結像レンズ425による基準パターン400の結像位置を、二次元センサ423のセンサ面とするための反射部材426と、を有して構成している。
【0018】
本実施形態の撮像装置42は、撮像装置42内に測色に使用する基準パターン400を配置しており、反射部材426により、基準パターン400の結像位置と、側色対象のテストパターン100の結像位置と、を二次元センサ423のセンサ面としているため、撮像装置42が移動する場合にも利用可能であり、安価で、且つ、テストパターン100の測色の精度を高くすることができる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の記録装置について詳細に説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
<記録装置の機構部の概略構成例>
まず、図1を参照しながら、本実施形態の記録装置の機構部の概略構成例について説明する。
【0020】
本実施形態の記録装置は、両側の側板1,2間に主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4を略水平な位置関係で横架し、主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4でキャリッジ5を主走査方向に摺動自在に支持するように構成している。
【0021】
キャリッジ5は、イエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、ブラック(Bk)インクを吐出する複数の記録ヘッド6y,6m,6c,6kを、その吐出面(ノズル面)を下方に向けて搭載している。また、キャリッジ5は、記録ヘッド6(符号「6」は、「6y,6m,6c,6k」の何れか又は総称を意味する)の上側に複数のインクカートリッジ7(符号「7」は、「7y,7m,7c,7k」の何れか又は総称を意味する)を交換可能に搭載している。インクカートリッジ7は、記録ヘッド6にインクを供給するための各色のインク供給体である。キャリッジ5は、主走査モータ8で回転する駆動プーリ9と、従動プーリ10と、の間に張装したタイミングベルト11に連結し、主走査モータ8を駆動制御することで、主走査方向に移動するように構成している。主走査方向への移動は、図2に示すように、キャリッジ5にエンコーダセンサ41を設け、そのエンコーダセンサ41がエンコーダシート40のマークを検知して得られるエンコーダ値を基に制御する。
【0022】
また、本実施形態の記録装置は、側板1,2を繋ぐ底板12上にサブフレーム13,14を立設し、このサブフレーム13,14間に搬送ローラ15を回転自在に保持して構成している。そして、サブフレーム14側に副走査モータ17を配設し、この副走査モータ17の回転を搬送ローラ15に伝達するために、副走査モータ17の回転軸に固定したギヤ18と搬送ローラ15の軸に固定したギヤ19とを有して構成している。
【0023】
また、側板1とサブフレーム13との間には、記録ヘッド6の信頼性維持回復機構(以下、「サブシステム」と称する)21を配置している。サブシステム21は、記録ヘッド6の吐出面をキャッピングするキャップ手段22をホルダ23で保持し、このホルダ23をリンク部材24で揺動可能に保持して構成している。そして、キャリッジ5が主走査方向に移動し、ホルダ23に設けた係合部25にキャリッジ5が当接した場合に、ホルダ23がリフトアップし、キャップ手段22で記録ヘッド6の吐出面をキャッピングするようにしている。また、キャリッジ5が画像形成領域(記録媒体16上)に移動した場合に、ホルダ23がリフトダウンし、キャップ手段22が記録ヘッド6の吐出面から離れるようにしている。
【0024】
なお、キャップ手段22は、吸引チューブ26を介して吸引ポンプ27に接続すると共に、大気開放口を形成し、大気開放チューブ及び大気開放バルブを介して大気に連通するようにしている。また、吸引ポンプ27は、吸引した廃液(廃インク)を廃液貯留槽に排出するようにしている。
【0025】
また、ホルダ23の側方には、記録ヘッド6の吐出面をワイピングするワイパブレード30をブレードアーム31に取り付け、このブレードアーム31は、揺動可能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によって揺動するようにしている。
【0026】
<記録装置の記録機構、検知機構の構成例>
次に、図2、図3を参照しながら、本実施形態の記録装置の記録機構、検知機構の構成例について説明する。図2は、キャリッジ5の上面を説明するための図であり、図3は、記録ヘッド6の配列例を示す図である。
【0027】
本実施形態の記録装置の記録機構、検知機構は、キャリッジ5と、エンコーダシート40と、プラテン板200と、を有して構成する。キャリッジ5は、記録ヘッド6と、エンコーダセンサ41と、撮像部42と、を有して構成する。
【0028】
プラテン板200は、記録媒体16上にインクを吐出する際に、記録媒体16を支持するためのものである。本実施形態の記録装置は、主走査方向の走査移動距離が長い広幅機であるため、プラテン板200は、複数の板状部材を主走査方向(キャリッジ移動方向)に繋いで構成している。
【0029】
記録ヘッド6は、複数のノズル列を備えており、プラテン板200上に搬送された記録媒体16上にインクを吐出し、記録媒体16上に像(ドット)を記録する。本実施形態の記録ヘッド6は、1回の走査で記録媒体16上に像(ドット)を記録できる記録幅を多く確保するため、図3に示すように、上流側を構成する記録ヘッドと、下流側を構成する記録ヘッドと、を有して構成している。また、黒の記録速度を向上させるためにブラックの記録ヘッド6kは、カラーの記録ヘッド6y,6m,6cよりも2倍の数だけ配置している。また、カラーの記録ヘッド6y,6mを左右に分離して配置している。これは、キャリッジ5の往復動作で色の重ね順を合わせ、往路と復路とで色が変わらないようにするためである。なお、図3に示す記録ヘッド6の配列は、一例であり、図3に示す配列に限定するものではない。
【0030】
本実施形態の記録機構は、記録ヘッド6を搭載したキャリッジ5を主走査方向に移動し、記録ヘッド6のノズル列からプラテン板200上の記録媒体16上にインクを吐出し、測色対象であるテストパターン100を記録媒体16上に記録する。テストパターン100は、主に、記録ヘッド6から吐出したインクにより形成される画像の色を測定するために使用するものである。
【0031】
また、本実施形態の検知機構は、記録媒体16上に記録したテストパターン100と、撮像部42に配置されている基準チャート(図示せず)と、を撮像部42で撮像する。そして、撮像部42で撮像したテストパターン100の色と基準チャートの色とを比較し、テストパターン100の色を測定する。基準チャートは、主に、テストパターン100の色を測定する際に使用するものである。
【0032】
<撮像部42の構成例>
次に、図4を参照しながら、撮像部42の構成例について説明する。図4は、撮像部42の構成例を示す図であり、(a)は、撮像部42の側面の構成例を示し、(b)は、撮像部42の上面の構成例を示す。
【0033】
本実施形態の撮像部42は、撮像面側に開口部428を有する筐体421と、二次元センサ423と、光源(LED;Light Emitting Diode)424と、結像レンズ425と、反射部材426と、支持部材427と、基準チャート400と、を有して構成する。
【0034】
筐体421は、撮像部42の外側を構成するものであり、撮像面側に開口部428を有している。筐体421の内面は、(b)に示すように矩形形状になっており、(a)に示すように基準チャート400を配置している。二次元センサ423は、基準チャート400と被写体(テストパターン100)とを同時に撮像し、基準チャート400とテストパターン100とで構成する二次元の撮像画像を取得するものである。光源424は、基準チャート400とテストパターン100とに光を照射するものである。結像レンズ425は、撮像対象の像を二次元センサ423のセンサ面に結像するレンズであり、この結像レンズ425は、テストパターン100上に物体面位置がくるように配置されている。反射部材426は、光を反射する部材であり、所定の反射率を有しており、この反射部材426により、筐体421の内側面に配置された基準チャート400上に焦点面が合わせられている。支持部材427は、所定の角度(θ)を有し、反射部材426を支持するためのものである。
【0035】
本実施形態の撮像部42は、二次元センサ423の撮像領域の約半分の領域でテストパターン100を撮像する。テストパターン100は、結像レンズ425によってテストパターン100上に焦点面が合わせられている。また、二次元センサ423の撮像領域の約半分の領域で基準チャート400を撮像する。基準チャート400は、反射部材426によって基準チャート400上に焦点面が合わせられている。
【0036】
本実施形態の撮像部42は、基準チャート400上に焦点面が合うように反射部材426を配置し、基準チャート400の結像位置と、テストパターン100の結像位置と、を二次元センサ423のセンサ面とすることにしている。
【0037】
また、本実施形態の撮像部42は、光源424を用いて基準チャート400とテストパターン100とに光を照射し、同じ照明条件で基準チャート400とテストパターン100とを二次元センサ423で同時に撮像することにしている。
【0038】
なお、図4では、反射部材426を所定の角度(θ)で支持する支持部材427を筐体421内に配置し、その支持部材427上に反射部材426を設置し、基準チャート400の結像位置と、テストパターン100の結像位置と、を一致させるようにした。
【0039】
しかし、図5に示すように、筐体421の撮像面側の一部の筐体429を無段階に折り曲げ可能にし、その無段階に折り曲げ可能にした一部の筐体429上に反射部材426を設置し、基準チャート400の結像位置と、テストパターン100の結像位置と、を一致させるようにすることも可能である。なお、図5では、無段階に折り曲げ可能にした一部の筐体429上に反射部材426を設置したが、無段階に折り曲げ可能にした一部の筐体429上に反射材となる材料を塗布し、筐体429自体が反射部材426を兼用するように構成することも可能である。
【0040】
<記録装置の制御機構の構成例>
次に、図6を参照しながら、本実施形態の記録装置の制御機構の構成例について説明する。
【0041】
本実施形態の記録装置の制御機構は、制御部107、ROM118、RAM119、記憶部120、キャリッジ5、主走査ドライバ109、記録ヘッド6、記録ヘッドドライバ111、エンコーダセンサ41、撮像部42、紙搬送部112、副走査ドライバ113、を含んで構成している。
【0042】
制御部107は、記録データや駆動制御信号(パルス信号)を、記憶部120および各ドライバに供給し、記録装置全体の制御を司る。制御部107は、主走査ドライバ109を介して、キャリッジ5の主走査方向の駆動を制御する。また、記録ヘッドドライバ111を介して、記録ヘッド6によるインクの吐出タイミングを制御する。また、副走査ドライバ113を介して、紙搬送部112(搬送ベルトなど)の副走査方向の駆動を制御する。
【0043】
エンコーダセンサ41は、エンコーダシート40のマークを検知して得られるエンコーダ値を制御部107に出力する。制御部107は、そのエンコーダ値を基に、主走査ドライバ109を介して、キャリッジ5の主走査方向の駆動を制御する。
【0044】
撮像部42は、撮像部42に配置された基準チャート400と、記録媒体16に記録されたテストパターン100と、を同時に撮像し、基準チャート400とテストパターン100とで構成された撮像画像を制御部107に出力する。制御部107は、撮像部42から得られた撮像画像を基に、基準チャート400の色とテストパターン100の色とを比較し、テストパターン100の色を測定する。
【0045】
ROM118は、所要の情報を保存しておくものである。例えば、制御部107で実行する処理手順等のプログラムが格納される。RAM119は、ワーキングメモリ等として使用するものである。
【0046】
<基準チャート400の構成例>
次に、図7を参照しながら、基準チャート400の構成例について説明する。
【0047】
本実施形態の基準チャート400は、色測定用のパターン列と、幾何形状測定用のパターン列と、を有して構成している。
【0048】
色測定用のパターン列は、YMCKの1次色の階調パターン列401、RGBの2次色の階調パターン列402、グレースケール階調パターン列403、3次色の階調パターン列404がある。
【0049】
幾何形状測定用のパターン列は、距離計測用のライン(外枠線)405、ドット径計測用の円状パターン列406がある。外枠線405の4隅407は、基準チャート400の位置を特定するためのマーカーである。制御部107は、撮像部42から得られる撮像画像から外枠線405の4隅407を特定することで、基準チャート400の位置を特定することができる。
【0050】
各パターン列401,402,403,404,406を構成する各パッチは、Lab値が予め計測されており、テストパターン100の色を計測する際の基準値となる。なお、各パターン列401,402,403,404,406の構成は、特に限定せず、任意のパターン列を適用することが可能である。例えば、可能な限り色範囲が広く特定できるパッチを用いたり、使用目的に応じて、パッチを交換できるようにしたりすることも可能である。また、CMYKの1次色の階調パターン列401や、グレースケール階調パターン列403は、記録装置に使用されるインクの測色値で構成することも可能である。また、RGBの2次色の階調パターン列402は、記録装置で使用されるインクで発色可能な測色値で構成することも可能である。あるいは、Japan Color等測色値が定められた基準色票を用いることも可能である。
【0051】
<テストパターン100の測色方法例>
次に、図8を参照しながら、テストパターン100の測色方法例について説明する。
【0052】
テストパターン100の測色を行う場合は、図8に示す構成のテストパターン100を記録媒体16上に記録し、撮像部42で基準チャート400とテストパターン100とを同時に撮像し、図8に示す撮像画像を取得する。図8に示す二次元センサ423の全撮像領域(二次元センサ全撮像領域)のうち、左半面の撮像領域は、基準チャート撮像領域を構成し、図7に示す基準チャート400が撮像される。基準チャート400を構成する各パッチのLab値は、予め計測して把握しているものとする。右半面の撮像領域は、被写体撮像領域を構成し、図8に示すテストパターン100が撮像される。なお、テストパターン100は、カラープロファイルを得るためには多数の色で構成する方が好ましいが、目的によっては、少数の色で構成することも可能である。
【0053】
図8に示す撮像画像を取得した場合は、まず、基準チャート400の外枠線(主走査・副走査距離基準線)405の四隅407の位置を、パターンマッチング等により特定する。これにより、基準チャート400の位置を特定することができる。基準チャート400の位置を特定した後は、基準チャート400を構成する各パッチの位置を特定する。
【0054】
次に、イメージセンサー感度のキャリブレーションを行う為に、基準チャート400を構成する各パッチのRGB値を取得する。具体的には、基準チャート400を構成する各パッチのうち、無彩色のパッチの((白、黒、グレースケール)のRGB値を取得する。同様に、テストパターン100を構成する各パッチの無彩色(白、黒、グレースケール)のRGB値を取得する。
【0055】
図9は、グレーバランス、ホワイトバランス調整前のRGB出力値を示す。図8に示す撮像画像から取得したRGB値をバランス調整せずにそのまま出力すると、図9に示すようなRGB出力値が得られ、各色のバランスがあっておらず、彩度を持った色として出力されてしまう。これは、二次元センサ423の感度バラツキによって誤差をもってしまうためである。本来、全てのRGB出力値は、図9に示す点線上のリニアリティを持った値として出力されるのが理想である。このため、本実施形態の記録装置は、図8に示す撮像画像から取得した実際のRGB出力値(実線)と理想のRGB出力値(点線)との差分、または、実際のRGB出力値と理想のRGB出力値との比を求め、その求めた差分、または、比を記憶部120に一旦記憶する。実際のRGB出力値(実線)と理想のRGB出力値(点線)との差分、及び、実際のRGB出力値と理想のRGB出力値との比を図10に示す。本実施形態の記録装置は、記憶部120に記憶した図10に示す差分、または、比を用いて、実際のRGB出力値を補正することでリニアリティを持ったRGB出力値にすることができる。
【0056】
また、図9に示す実際のRGB出力値の間は、スプライン補間、多項式補間などの適切な補間処理を行うことが好ましい。そして、図9に示す実際のRGB出力値の間の補間処理を行ったRGB出力値と、理想的なRGB出力値と、の差分、または、比を求め、その求めた差分、または、比を記憶部120に記憶し、その記憶部120に記憶した差分、または、比を用いて、実際のRGB出力値を補正することで、更にリニアリティを持ったRGB出力値にすることができる。
【0057】
次に、図11〜図13を参照しながら、テストパターン100から取得したRGB値からLab値を求める方法例について説明する。
【0058】
図11(c)は、図7に示す基準チャート400の1次色の階調パターン列401(YMCK)と、2次色の階調パターン列402(RGB)と、の各パッチのLab値(予め測定した値)を、Lab色空間上にプロットしたものである。
【0059】
図11(a)は、図7に示す基準チャート400の1次色の階調パターン列401(YMCK)と、2次色の階調パターン列402(RGB)と、の各パッチを二次元センサ423で読み取って得られたRGB値を、RGB色空間上にプロットしたものである。
【0060】
図11(b)は、図11(c)に示すLab値を、所定の数式で変換し(Lab⇒XYZ)、その変換したXYZ値を、XYZ色空間上にプロットしたものである。Lab値をXYZ値に変換する場合は、図12(a)に示す変換式で変換することができる(Lab⇒XYZ)。また、XYZ値をLab値に変換する場合は、図12(b)に示す変換式で変換することができる(XYZ⇒Lab)。このため、図11(c)に示すLab値と図11(b)に示すXYZ値とは、図12(a)、(b)に示す変換式で相互に変換することができる。
【0061】
図8に示す被写体撮像領域内から得られた側色対象のテストパターン100の任意の1パッチのRGB値が、図11(a)に示すRGB空間上のPrgb点にあったとする。この場合、まず、図11(a)に示すPrgb点を含む4面体を作ることができる最近傍の4点を検索する(ステップS1)。図11(a)では、p0,p1,p2,p3が選択される。図11(a)に示すRGB空間上の4点(p0,p1,p2,p3)の各座標値を、p0(x01,x02,x03),p1(x1,x2,x3),p2(x4,x5,x6),p3(x7,x8,x9)とする。
【0062】
次に、図11(a)に示すRGB空間上の4点(p0,p1,p2,p3)に対応する図11(b)に示すXYZ空間上の4点(q0,q1,q2,q3)を検索する(ステップS2)。XYZ空間上の4点(q0,q1,q2,q3)の各座標値を、q0(y01,y02,y03),q1(y1,y2,y3),q2(y4,y5,y6),q3(y7,y8,y9)とする。
【0063】
次に、この4面体内の局所空間を線形変換する線形変換マトリックスを求める(ステップS3)。具体的には、4点(p0,p1,p2,p3)のうち、任意の対応点の対を決定し(本実施形態では、無彩色に最も近いp0,q0とする)、この対応点(p0,q0)を原点とする(p1〜p3、q1〜q3の座標値は、p0,q0からの相対値)。
【0064】
図11(a)に示すRGB空間と、図11(b)に示すXYZ空間と、の空間間の変換式をY=AXと線形変換できると仮定すると、Xは、図11(a)に示すRGB空間上の点で表され、Yは、図11(b)に示すXYZ空間上の点で表される。
【0065】
次に、この線形変換マトリックス(Y=AX)を使って、二次元センサ423で得られた図11(a)に示すRGB値(Prgb)を図11(b)に示すXYZ空間上に写像する(ステップS4)。これにより、図11(b)に示すXYZ空間上のPxyz値を求めることができる。
【0066】
次に、図11(b)に示すXYZ空間上に写像して求めたPxyz値を、一般的なXYZ⇒Lab変換式によってLab値に変換し、図11(a)に示すRGB値に対応するLab値を求める(ステップS5)。XYZ値をLab値に変換する場合は、図12(b)に示す式で変換することができる。
【0067】
これにより、二次元センサ423の感度が変わったり、光源424の波長や強度が変化したりした場合でも、基準チャート400とテストパターン100とを同時に撮像し、基準チャート400と常に比較しながら、テストパターン100の測色を行うことで、精度の高い測色を行うことができる。
【0068】
このため、本実施形態の記録装置は、撮像部42を使って測定したテストパターン100のLab値と、記録媒体16上に本来記録したいLab値と、を比較し、その差分を基に、記録ヘッド6から吐出するインクの吐出量や画像データ自体を補正することで、記録ヘッド6から吐出したインクにより形成される画像の色を、記録媒体16上に本来記録したい目標の色に近づけることができる。なお、本実施形態ではテストパターン100を測色対象としたが、印刷のテスト等のために、テストパターン100ではない記録画像に対して測色を行う場合も考えられる。この場合には、測色対象は記録画像となる。
【0069】
なお、記録媒体16上に形成される画像は、一般に、ドットマトリックスで形成されており、YMCKなどのインクの重ね合わせにより、所望の色を再現している。しかし、画像の位置ずれが存在すると、画像劣化が起こると共に、上述したテストパターン100から得られる測色値自体も変化してしまう。
【0070】
記録媒体16上に形成した画像の位置ずれが原因で、画像の色が変わっている場合に、インクの吐出量だけで、記録媒体16上に形成した画像の色を補正しようとすると、各インクの吐出量のバランスが崩れてしまい、良好な画像が得られなくなる。このため、テストパターン100の測色を行う前に、画像の位置ずれを補正することが好ましい。以下、画像の位置ずれ補正について説明する。
【0071】
<画像の位置ずれ補正方法例>
次に、図14を参照しながら、画像の位置ずれ補正方法例について説明する。
【0072】
画像の位置ずれ補正を行う場合は、図14に示すテストパターン100を記録媒体16上に記録し、撮像部42で基準チャート400とテストパターン100とを同時に撮像し、図14に示す撮像画像を取得する。
【0073】
図14に示す二次元センサ423の全撮像領域(二次元センサ全撮像領域)のうち、左半面の撮像領域は、基準チャート撮像領域を構成し、図7に示す基準チャート400が撮像される。また、右半面の撮像領域は、被写体撮像領域を構成し、図14に示すテストパターン100が撮像される。
【0074】
図14に示すテストパターン100の被写体撮像領域の下半分の領域の縦線(実線)は、上流側の記録ヘッド6の主走査方向の相対的な位置ずれを計測するためのパターンである。また、テストパターン100の被写体撮像領域の上半分の領域の縦線(実線)は、下流側の記録ヘッド6の主走査方向の相対的な位置ずれを計測するためのパターンである。また、テストパターン100の被写体撮像領域の中間の横線(実線)は、上流側の記録ヘッド6と下流側の記録ヘッド6との間の副走査方向の相対的な位置ずれを計測するためのパターンである。なお、図14に示す点線の縦線は、主走査方向の位置ずれがない場合に記録媒体16上に記録される理想的な縦線の位置を示し、実際には記録媒体16上に記録されない縦線である。
【0075】
上流側の記録ヘッド6の主走査方向の相対的な位置ずれを計測する場合は、まず、記録ヘッド6から所定間隔αずつずらして記録媒体16上に実際に記録した縦線(実線)の間隔を計測し、その記録媒体16上に記録した実際の縦線の位置(実線)と、主走査方向の位置ずれがない場合に記録媒体16上に記録される理想的な縦線の位置(点線)と、の差分を主走査方向の位置ずれ量として算出する。なお、記録媒体16上に実際に記録した縦線(実線)の間隔は、最も左側に記録した黒の縦線を主走査位置ずれ計測用の基準線として計測する。
【0076】
具体的には、図15に示すように、最も左側に記録した黒の1つ目の縦線を主走査位置ずれ計測用基準線とし、その基準線と、実際に記録した縦線と、の間隔(x1、x2、x3)を計測する。これにより、実際の縦線の位置を把握することができる。次に、実際の縦線の位置(実線)と、理想的な縦線の位置(点線)と、の差分(Δx1、Δx2、Δx3)を計測する。2つ目の実際の縦線の位置と理想的な縦線の位置との差分(Δx1)は、Δx1=x1−αで求めることができる。また、3つ目の実際の縦線の位置と理想的な縦線の位置との差分(Δx2)は、Δx2=x2−2αで求めることができる。また、3つ目の実際の縦線の位置と理想的な縦線の位置との差分(Δx3)は、Δx3=x3−3αで求めることができる。この差分(Δx1、Δx2、Δx3)を基に、主走査方向の位置ずれを補正し、記録媒体16上に実際に記録される縦線(実線)の位置が理想的な縦線(点線)の位置になるように補正する。
【0077】
また、下流側の記録ヘッド6の主走査方向の相対的な位置ずれを計測する場合は、上述した図15に示す方法を用いて行う。但し、最も左側に記録した黒の1つ目の縦線の位置は、図16に示すように、主走査位置ずれ計測用基準線の位置とずれている場合がある。このため、最も左側に記録した黒の1つ目の縦線の位置と、主走査位置ずれ計測用基準線の位置と、の差分(Δx0)を求め、その差分(Δx0)で最も左側に記録した黒の1つ目の縦線の位置を、主走査位置ずれ計測用基準線の位置(理想位置)に補正した後で、図15に示す方法を用いて下流側の記録ヘッド6の主走査方向の相対的な位置ずれを計測し、主走査方向の位置ずれを補正する。
【0078】
また、上流側の記録ヘッド6と下流側の記録ヘッド6との間の副走査方向のずれを計測する場合は、図14に示す4本の横線のうち下側の2本の横線を、上流側の記録ヘッド6を用いて記録媒体16上に記録する。また、上側の2本の横線を、下流側の記録ヘッド6を用いて記録媒体16上に記録する。そして、図17に示すように、夫々の横線の間の距離(β1、β2)を計測し、その差分(Δβ=β1−β2)を、上流側の記録ヘッド6と下流側の記録ヘッド6との間の副走査方向の位置ずれ量として算出する。この差分(Δβ)を基に、上流側の記録ヘッド6と下流側の記録ヘッド6との間の副走査方向の位置ずれを補正し、夫々の横線の間の距離(β1、β2)が同じになるように補正する。
【0079】
なお、基準チャート400を構成する副走査距離基準線と主走査距離基準線とは絶対的な距離であるため、その副走査距離基準線と主走査基準線との絶対距離を予め記憶部120で管理し、基準チャート400を撮像して得られる図14に示す副走査距離基準線と主走査距離基準線との撮像距離と、記憶部120で管理している副走査距離基準線と主走査距離基準線との絶対距離と、を比較し、撮像距離と絶対距離との相対比を算出し、上述した被写体撮像領域のテストパターン100から得られた位置ずれ量に相対比を乗算することで、実際の位置ずれ量を算出することができる。この実際の位置ずれ量を基に、位置ずれ補正を行うことで、高精度な位置ずれ補正を行うことができる。
【0080】
制御部107は、撮像部42で撮像した図14に示す撮像画像を基に、上述した位置ずれ量の算出処理を行い、その算出処理により算出した位置ずれ量を基に、記録ヘッド6から吐出するインクの吐出タイミングを制御したり、記録媒体16の搬送量を制御したりし、記録ヘッド6から吐出したインクにより形成する画像の位置を補正する。これにより、画像の位置ずれを無くし、テストパターン100の測色を精度良く行うことができる。
【0081】
なお、上述した位置ずれ補正方法例では、図14に示すようなラインパターンを用いてテストパターン100を構成した。しかし、図18に示すようなドットパターンを用いてテストパターン100を構成し、各記録ヘッド6間の幾何的な位置ずれ補正を行うことも可能である。
【0082】
図18に示すテストパターン100の場合は、第1の枠301内のドットを用いて、上流側の記録ヘッド6の主走査・副走査方向の位置ずれ量を計測することになる。また、第2の枠302内のドットを用いて、下流側の記録ヘッド6の主走査・副走査方向の位置ずれ量を計測することになる。また、第3の枠303内のドットを用いて、上流側の記録ヘッド6と下流側の記録ヘッド6との間の主走査・副走査方向の位置ずれ量を計測することになる。また、第4の枠304内のドットを用いて、キャリッジ5の往復動作による記録ヘッド6の主走査・副走査方向の位置ずれ量を計測することになる。
【0083】
<本実施形態の記録装置の作用・効果>
このように、本実施形態の記録装置は、記録媒体16上に測色対象であるテストパターン100を記録し、測色対象であるテストパターン100と、撮像部42に配置されている基準チャート400と、を撮像部42で同時に撮像する。そして、撮像部42で撮像した撮像画像を基に、基準チャート400の色と、テストパターン100の色と、を比較し、テストパターン100の色を測定する。これにより、撮像部42が移動する場合にも利用可能であり、安価で、且つ、テストパターン100の測色の精度を高くすることができる。
【0084】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0085】
例えば、上述した実施形態の一連の処理動作を1つの制御部107だけで行う必要はなく、複数の制御部で行うように構成することも可能である。
【0086】
また、上述した本実施形態の記録装置を構成する各部の制御動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成を用いて実行することも可能である。
【0087】
なお、ソフトウェアを用いて処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0088】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、リムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。なお、リムーバブル記録媒体としては、フロッピー(登録商標)ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magneto optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどが挙げられる。
【0089】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールすることになる。また、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送することになる。また、ネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することになる。
【0090】
また、本実施形態における記録装置は、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、インクジェット方式の記録装置に好適である。
【符号の説明】
【0092】
5 キャリッジ
6 記録ヘッド
16 記録媒体
100 テストパターン
200 プラテン板
400 基準チャート
40 エンコーダシート
41 エンコーダセンサ
42 撮像部(撮像装置)
421 筐体
423 二次元センサ
424 光源
425 結像レンズ
426 反射部材
427 支持部材
428 開口部
429 無段階に折り曲げ可能な一部の筐体
107 制御部
109 主走査ドライバ
111 記録ヘッドドライバ
112 紙搬送部
113 副走査ドライバ
118 ROM
119 RAM
120 記憶部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0093】
【特許文献1】特許第3129502号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に配置された測色に使用する基準パターンと、
撮像領域の一部の領域で前記基準パターンを撮像し、その他の領域で測色対象を撮像する二次元センサと、
前記二次元センサと、前記基準パターン及び前記測色対象の光路上に配置され、当該測色対象の像を当該二次元センサのセンサ面に結像する結像素子と、
前記二次元センサと前記基準パターンとの光路中に配置され、前記測色対象の結像位置と前記基準パターンの結像位置とを一致させるための反射部材と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記基準パターンと前記測色対象とに光を照射する光源を備え、
前記二次元センサは、前記光源により光が照射された前記基準パターンと前記測色対象とを同時に撮像することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記反射部材を所定の角度で支持する支持部材が前記筐体内に配置されており、前記支持部材に所定の角度で配置された前記反射部材により、前記測色対象の結像位置と前記基準パターンの結像位置とを一致させることを特徴とする請求項1または2記載の撮像装置。
【請求項4】
前記筐体のうち前記測色対象側の一部の筐体が無段階に折り曲げ可能であり、所定の角度に折り曲げた前記一部の筐体上に配置または形成された前記反射部材により、前記測色対象の結像位置と前記基準パターンの結像位置とを一致させることを特徴とする請求項1または2記載の撮像装置。
【請求項5】
請求項1から4の何れか1項に記載の撮像装置をキャリッジに搭載したことを特徴とする記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−63271(P2012−63271A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208381(P2010−208381)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】