説明

撮像装置用清掃器具

【課題】操作性に優れ、異物を確実に除去することができる撮像装置用清掃器具を提供することを提供する。
【解決手段】清掃器具10には、撮像ユニットの受光面等から異物を除去するための弾性体ベルト20を有する粘着性部材12、弾性体ベルト20の粘着面20S上から異物を取り除くための転写シート24が含まれる。シート保持部材26に巻き取られていた転写シート24は、弾性体ベルト20の回転に伴って矢印Cの示す方向に移動し、異物を含んだ粘着面20Sに粘着された後にシート巻取部材28に巻き取られる。シート保持部材26に巻き取られていた転写シート24の全てがシート巻取部材28側に移動すると、シート保持部材26、シート巻取部材28等を含む異物除去ユニット40が新たなものと交換され、清掃器具10の使用が再び可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置用清掃器具に関し、特に、レンズ交換式デジタルカメラの撮像ユニット等に付着する異物を取り除く清掃器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、レンズ交換式のデジタルカメラが普及しつつある。レンズ交換式デジタルカメラにおいては、レンズ交換等により混入する埃などの異物が、内蔵された撮像素子の表面に付着する場合がある。そして、異物が撮像素子に付着することによる画質の低下を防ぐため、撮像素子表面から異物を取り除く装置が知られている。
【0003】
このような装置のうち、カメラマウントに装着し、ファン等の送風装置を用いて異物を吸引するものが知られている(例えば特許文献1および2)。また、粘着性のある平面状の部材を撮像素子の表面あるいは撮像素子の前に配置された赤外線カットフィルタや光学ローパスフィルタの表面等に全面的に接触させ、この平面部材に異物を付着させて撮像素子表面から除去するもの(例えば特許文献3および4)、先端に粘着体を設けた細長い筒状の掃除具なども知られている(例えば特許文献5)。
【特許文献1】特開2004−326095号公報(段落[0034]〜[0042]、図1〜4等参照)
【特許文献2】特開2005−24905号公報(段落[0012]〜[0015]、図1、2等参照)
【特許文献3】特開2005−292404号公報(段落[0037]〜[0064]、図4〜12等参照)
【特許文献4】特開2005−316391号公報(段落[0042]〜[0076]、図4〜16等参照)
【特許文献5】特開2003−220014号公報(段落[0018]〜[0026]、図1〜6等参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ファンにより異物を吸引する場合、複雑な装置を導入することが必要であり、コストの増大を招く。さらにこの場合、静電気等により被清掃面に付着している細かい異物の除去は困難である。
【0005】
また、粘着性部材を用いて異物を取り除く場合、除去した異物により粘着性部材の粘着性は低下する。このため、粘着性部材を継続的に使用するためには、異物を粘着性部材から取り除く操作が必要となり、操作性が低下してしまう。さらに、撮像素子等がカメラの内部に設けられているために、粘着性の平面部材をカメラ内部の隙間から撮像素子表面等に全面的に接触させる操作は特に困難であることが多い。
【0006】
本発明は、操作性に優れ、異物を確実に除去することができる撮像装置用清掃器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の清掃器具は、撮像装置に設けられた撮像ユニットの受光面上にある異物を除去する撮像装置用清掃器具であって、異物を粘着させる粘着面を有する回転可能な粘着性部材と、粘着面から異物を取り除く異物除去シートと、粘着性部材の回転に伴って、異物除去シートが粘着面に粘着して異物を取り除きながら移動するように、異物除去シートの移動を制御する移動制御手段とを備え、移動制御手段が、粘着面に粘着した異物除去シートを巻き取る、回転可能なシート巻取部材と、異物除去シートが一方向にのみ移動するように、シート巻取部材の逆転を防止する逆転防止機構とを備えることを特徴とする。
【0008】
粘着面と異物除去シートとは、面接触することが好ましい。また、移動制御手段は、粘着面に面接触するように異物除去シートをガイドするガイド部材をさらに有することがより好ましい。
【0009】
例えば、粘着性部材は、粘着性部材の表面において回転可能な弾性体ベルトをさらに有し、粘着面が、弾性体ベルトの外側の表面に設けられている。そしてこの場合、粘着性部材が、弾性体ベルトによって覆われた本体部をさらに有し、本体部が、本体部の両端に設けられた弾性体ベルトの回転のための一対のローラと、一対のローラの間にあり、弾性体ベルトが凹むことを防止するためのベルト保持部材とを有することが望ましい。そして粘着性部材は、ローラに垂直な切断面において長円形であることが望ましい。
【0010】
移動制御手段は、粘着面に接する前の異物除去シートを巻き取られた状態で保持する、回転可能なシート保持部材をさらに有することが好ましい。この場合、移動制御手段が、シート巻取部材とともに回転する巻取部材側回転体と、シート保持部とともに回転する保持部材側回転体とをさらに有し、巻取部材側回転体と保持部材側回転体とが互いに連動することがより好ましい。
【0011】
保持部材側回転体の回転半径は、巻取部材側回転体の回転半径よりも大きいことが望ましい。また、逆転防止機構は、シート巻取部材に設けられたラッチと、ラッチに係合する係合部材とを含むことが好ましい。そして清掃器具においては、異物除去シートと移動制御手段とを含む異物除去ユニットが着脱自在であることが好ましい。また、清掃器具は、移動制御手段が設けられた支持部材をさらに有しており、粘着性部材の幅と支持部材の幅とが等しいことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、操作性に優れ、異物を確実に除去することができる撮像装置用清掃器具を提供することを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における、粘着性部材が開放された状態の清掃器具を示す正面図である。図2は、粘着性部材が収納された状態の清掃器具を示す側面図である。図3は、使用されている状態の清掃器具10を示す側面図である。
【0014】
清掃器具10は、撮像ユニットの受光面等に付着した埃などの異物を除去するために使用される。清掃器具10は、粘着性部材12と支持部材14とを含む。支持部材14は、支持部15を介して粘着性部材12を回転自在に支持する。清掃器具10が使用されないときは、保護カバー16が支持部15に取付けられ、粘着性部材12は密閉された状態で保護されている(図2参照)。なお図2においては、説明の便宜上、保護カバー16により外部から視認できない粘着性部材12等も破線で図示されている。
【0015】
粘着性部材12には、本体部18と、弾性体ベルト20とが設けられている。本体部18は支持部15によって固定されている。本体部18の側面以外の表面は弾性体ベルト20によって覆われており、弾性体ベルト20は、本体部18の表面において回転可能である。弾性体ベルト20の外側の表面は、粘着性を有するブチルゴムにより形成されており、異物を粘着させるための粘着面20Sである。
【0016】
清掃器具10の使用時には、保護カバー16が取外される。そして、支持部材14を保持したユーザにより、清掃器具10は被清掃面に沿って矢印Aの示すように移動される(図3参照)。例えば、清掃器具10が、レンズ交換式デジタルカメラ(図示せず)に設けられた撮像ユニット50の受光面である、ローパスフィルタ(以下、LPFという)32の表面32Sの清掃に使用される場合、LPF表面32S上に当て付けられた弾性体ベルト20が、矢印Bの示すように回転する。そして異物は粘着面20Sに粘着され、LPF表面32S上から除去される。なお、図3および以下の図面においては、原則として支持部15が省略されている。
【0017】
図4は、使用前の状態における清掃器具10の内部を概略的に示す側面図である。図5は、長期間使用された状態における清掃器具10の内部を概略的に示す側面図である。
【0018】
清掃器具10には、粘着面20S上から異物を取り除くための転写シート24(異物除去シート)が含まれる。転写シート24の表面は粘着性を有しており、未使用の転写シート24は、支持部材14の内部に設けられた棒状の部材であって軸心回りに回転可能なシート保持部材26に巻き取られた状態で保持されている。
【0019】
支持部材14の内部には、さらに、使用後の転写シート24、すなわち粘着面20S上の異物を取り除いた後の転写シート24を巻き取るためのシート巻取部材28が設けられている。シート巻取部材28もシート保持部材26と同様に回転可能であり、後述するように、シート保持部材26とシート巻取部材28とは、粘着性部材12の回転に伴って互いに連動し、同じ方向に回転する。
【0020】
本体部18は、弾性体ベルト20の回転を可能にするために本体部18の両端付近に設けられた一対のローラ36と、一対のローラ36の間にあって、弾性体ベルト20が本体部18側に凹むことを防止するベルト保持部材38とを有する。そして、粘着性部材12は、粘着性部材12の回転軸であるローラ36に垂直な方向、すなわち粘着性部材12の回転方向であって図4の紙面に平行な方向に沿った切断面において長円形である。
【0021】
そして支持部材14の内部におけるローラ36の上方には、一対の軸部材であって、転写シート24の移動を調整するためのガイド部材34が設けられている。ガイド部材34は、転写シート24を粘着面20Sに接触させるために、弾性体ベルト20との間に転写シート24が通過できるだけの隙間を設けるように配置されている。
【0022】
清掃器具10が使用され、弾性体ベルト20が回転すると、転写シート24は、ベルト保持部材38の上方にある、弾性体ベルト20の平面領域20Fにおいて粘着面20Sに面接触しつつ、矢印Cの示すように、シート保持部材26側からシート巻取部材28側に移動される。このように、転写シート24が、異物を含む粘着面20Sと広い範囲で接触することにより、異物は、粘着面20Sから転写シート24の表面24Sに移動され、粘着面20Sの粘着性が良好なままで保たれる。
【0023】
なお、粘着面20Sが転写シート24および被清掃面たるLPF表面32Sに面接触可能であるために、粘着性部材12の幅12Wは、粘着性部材12の高さ12Hよりも長く、ここでは支持部材14の幅14Wとほぼ等しい(図5参照)。このように、粘着性部材12の幅12Wと支持部材14の幅14Wとがほぼ等しいことから、支持部材14によって粘着性部材12が直接視認できない状態で清掃器具10が使用されても、ユーザは、粘着面20Sにおける面接触領域を容易に把握することができ、効率的な清掃操作が可能である。
【0024】
清掃器具10の長期間に渡る使用により、シート保持部材26に巻き取られていた転写シート24の全てがシート巻取部材28側に移動し、巻き取られると、転写シート24の端部24Eがシート保持部材26に保持されている(図5参照)ことからもはや弾性体ベルト20が回転できなくなる。このように転写シート24が矢印Cの示す方向に移動できなくなると、互いの粘着性により転写シート24に密着された粘着面20Sの移動、すなわち矢印Bの示す弾性体ベルト20の回転も不可能となり、このままの状態では清掃器具10は使用できない。
【0025】
支持部材14においては、シート保持部材26、シート巻取部材28等の転写シート24の移動を制御するために必要な全ての部材を含む異物除去ユニット40が設けられている。異物除去ユニット40は、支持部材14に対して着脱自在であり、支持部材14の上端にある蓋42が取外されると、取り外し、取付けが可能となる。従って、上述のように清掃器具10の使用ができなくなると、異物除去ユニット40が新たなものと交換され、清掃器具10の使用が再び可能となる。
【0026】
このように、弾性体ベルト20の回転により異物を粘着面20Sに粘着させることから、被清掃面であるLPF表面32Sの端部等における異物の取り残しを減らすために、粘着性部材12の両端における半円部分の曲率半径は小さいことが好ましい。このため、本実施形態では、粘着性部材12の高さ12Hは、弾性ベルト20の厚さ、強度等に基づいて調整されるが、約4mmほどである。
【0027】
なお図4、5および以下の図面においては、転写シート24の厚さは誇張されており、また、シート保持部材26もしくはシート巻取部材28に巻き取られた状態の転写シート24の一部のみが示されている。
【0028】
図6は、清掃器具10の内部を示す正面図である。図7は、図6におけるVII−VII線に沿った清掃器具10の断面図である。図8は、図6におけるVIII−VIII線に沿った清掃器具10の断面図であり、図9は、清掃器具10の軸部材のみを概略的に示す側面図である。
【0029】
シート保持部材26の両端には、保持部側摩擦車(保持部側回転体)46が一対設けられている。保持部側摩擦車46は、シート保持部材26の両端に取付けられているため、シート保持部材26に連動し、シート保持部材26とともに回転する。また、シート巻取部材28の両端には、シート保持部材26と同様に、巻取部側摩擦車(巻取部側回転体)48が一対設けられており、シート巻取部材28に取付けられた巻取部側摩擦車48は、シート巻取部材28に連動して回転する。なお図6では、転写シート24は省略されている。
【0030】
保持部側摩擦車46と巻取部側摩擦車48との間には、これらの摩擦車に接触、連動する一対の回転調整用摩擦車52が設けられている。回転調整用摩擦車52は、シート保持部材26とシート巻取部材28とが同じ方向に回転するように、回転方向の調整のために設けられている。
【0031】
このように、保持部側摩擦車46と巻取部側摩擦車48とが回転調整用摩擦車52を介して互いに連動することから、弾性体ベルト20の回転に伴って転写シート24が矢印Cの示す方向に移動するとともに、シート巻取部材28と巻取部側摩擦車48とは矢印Dの示す方向に、回転調整用摩擦車52は矢印Eの示す方向に、そしてシート保持部材26と保持部側摩擦車46とは矢印Fの示す方向にそれぞれ回転する(図7参照)。
【0032】
なお、シート保持部材26から送り出され、シート巻取部材28に巻き取られる転写シート24にたるみが生じることを防ぐために、保持部側摩擦車46の回転半径Rは巻取部側摩擦車48の回転半径Rよりも大きい。このように、保持部側摩擦車46の回転半径Rを巻取部側摩擦車48の回転半径Rよりも大きくすることにより、シート保持部材26の回転数よりもシート巻取部材28の巻取回転数が多くなり、転写シート24の繰出量よりも巻取量が大きくなる恐れがあるものの、保持部側摩擦車46および巻取部側摩擦車48の適度な滑りにより、この過剰な巻取りを防止できる。
【0033】
異物除去ユニット40においては、シート巻取部材28が、矢印Dの示す方向とは反対の方向に逆転することを防止するための逆転防止機構が設けられている。すなわち、シート巻取部材28の表面に係合する係合部材56が設けられており、シート巻取部材28の表面においては、係合部材56の先端部56Tが係合する領域は平滑ではなく、複数のラッチ28Rが設けられている(図8参照)。
【0034】
また、シート保持部材26と保持部側摩擦車46の回転軸26A、シート巻取部材28と巻取部側摩擦車48の回転軸28A、回転調整用摩擦車52の回転軸52Aのみならず、ガイド部材34の回転軸34A、ローラ36の回転軸36A、補助ガイド部材54の回転軸54Aのいずれもが互いに平行であり、支持部材14の延びる方向に対して垂直、転写シート24と接する弾性体ベルト20の平面領域20Fに対して平行である(図9参照)。
【0035】
なお、シート保持部材26における未使用の転写シート24の巻き付け方向と、保持部側摩擦車46における矢印Fの示す回転方向とをそれぞれ反対にすることにより、回転調整用軸部材52を設けないことも可能である。この場合、異物除去ユニット40の構造を簡素化できるものの、図7におけるシート保持部材26の右側から転写シート24が送り出されることとなり、転写シート24の移動を制御するための補助ガイド部材54の表面と転写シート24との摩擦が大きくなるため、転写シート24の移動が困難になるおそれがある。
【0036】
また、ローラ36は、回転軸36Aと、回転軸36Aの周囲に設けられた回転リング36Rとを含む(図7および8参照)。この回転リング36Rの回転により、弾性体ベルト20は滑らかに回転することができる。また、弾性体ベルト20の内側、すなわち本体部18側には、弾性変形しない材質によるベルトベース20Bが設けられている。粘着面20Sおよび平面領域20Fを形成する粘着性ゴム層20Rのみで弾性体ベルト20が構成されている場合、回転時に粘着性ゴム層20Rが伸びてしまい、滑らかな回転ができないのに対し、ベルトベース20Bを設けた二層構造の弾性体ベルト20は、円滑な回転が可能である。
【0037】
以上のように本実施形態によれば、粘着性部材12により被清掃面から取り除いた異物は、特別な操作なしに転写シート24に移されることから、粘着面20Sの粘着力低下を防止するための操作は不要であり、清掃器具10は操作性に優れる。そして転写シート24を全て使用した場合においても、異物除去ユニット40ごと新たなものと交換するという簡便な操作により、清掃器具10の使用を直ちに再開することができる。さらに、粘着面20Sに粘着された異物は直ちに転写シート24に移動されることから、粘着面20Sに異物が固着することによる粘着面20Sの粘着性低下が防止され、異物を確実に除去することができる。
【0038】
清掃器具10の形状、材質等は本実施形態に限定されない。例えば、効率的な清掃操作のため、粘着性部材12においては、粘着面20Sが被清掃面に面接触し、幅12Wが支持部材14の幅14Wと等しく、断面形状が長円形であることが好ましいものの、汎用的な断面形状が円形のローラ状部材を用いても良い。弾性体ベルト20は、ブチルゴムの他、粘着性を有するウレタン系樹脂、スチレンゴム系樹脂等で形成されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】粘着性部材が開放された状態の清掃器具を示す正面図である。
【図2】粘着性部材が収納された状態の清掃器具を示す側面図である。
【図3】使用されている状態の清掃器具を示す側面図である。
【図4】使用前の状態における清掃器具の内部を概略的に示す側面図である。
【図5】長期間使用された状態における清掃器具の内部を概略的に示す側面図である。
【図6】清掃器具の内部を示す正面図である。
【図7】図6におけるVII−VII線に沿った清掃器具の断面図である。
【図8】図6におけるVIII−VIII線に沿った清掃器具の断面図である。
【図9】清掃器具の軸部材のみを概略的に示す側面図である。
【符号の説明】
【0040】
10 清掃器具(撮像装置用清掃器具)
12 粘着性部材
14 支持部材
18 本体部
20 弾性体ベルト
20S 粘着面
24 転写シート(異物除去シート)
26 シート保持部材(移動制御手段)
28 シート巻取部材(移動制御手段)
32 LPF
32S LPF表面(被清掃面)
34 ガイド部材(移動制御手段)
36 ローラ
38 ベルト保持部材
40 異物除去ユニット
46 保持部側摩擦車(保持部側回転体・移動制御手段)
48 巻取部側摩擦車(巻取部側回転体・移動制御手段)
50 撮像ユニット
54 補助ガイド部材(ガイド部材・移動制御手段)
56 係合部材(逆転防止機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置に設けられた撮像ユニットの受光面上にある異物を除去する撮像装置用清掃器具であって、
前記異物を粘着させる粘着面を有する回転可能な粘着性部材と、
前記粘着面から前記異物を取り除く異物除去シートと、
前記粘着性部材の回転に伴って、前記異物除去シートが前記粘着面に粘着して前記異物を取り除きながら移動するように、前記異物除去シートの移動を制御する移動制御手段とを備え、
前記移動制御手段が、前記粘着面に粘着した前記異物除去シートを巻き取る、回転可能なシート巻取部材と、前記異物除去シートが一方向にのみ移動するように、前記シート巻取部材の逆転を防止する逆転防止機構とを備えることを特徴とする撮像装置用清掃器具。
【請求項2】
前記粘着面と前記異物除去シートとが面接触することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項3】
前記移動制御手段が、前記粘着面に面接触するように前記異物除去シートをガイドするガイド部材をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項4】
前記粘着性部材が、前記粘着性部材の表面において回転可能な弾性体ベルトをさらに有し、前記粘着面が、前記弾性体ベルトの外側の表面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項5】
前記粘着性部材が、前記弾性体ベルトによって覆われた本体部をさらに有し、前記本体部が、前記本体部の両端に設けられた前記弾性体ベルトの回転のための一対のローラと、一対の前記ローラの間にあり、前記弾性体ベルトが凹むことを防止するためのベルト保持部材とを有することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項6】
前記粘着性部材が、前記ローラに垂直な切断面において長円形であることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項7】
前記移動制御手段が、前記粘着面に接する前の前記異物除去シートを巻き取られた状態で保持する、回転可能なシート保持部材をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項8】
前記移動制御手段が、前記シート巻取部材とともに回転する巻取部材側回転体と、前記シート保持部とともに回転する保持部材側回転体とをさらに有し、前記巻取部材側回転体と前記保持部材側回転体とが互いに連動することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項9】
前記保持部材側回転体の回転半径が前記巻取部材側回転体の回転半径よりも大きいことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項10】
前記逆転防止機構が、前記シート巻取部材に設けられたラッチと、前記ラッチに係合する係合部材とを含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項11】
前記異物除去シートと前記移動制御手段とを含む異物除去ユニットが着脱自在であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置用清掃器具。
【請求項12】
前記移動制御手段が設けられた支持部材をさらに有し、前記粘着性部材の幅と前記支持部材の幅とが等しいことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置用清掃器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−47973(P2008−47973A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−218851(P2006−218851)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】