説明

撮像装置

【課題】不揮発メモリの耐久性を考慮しつつ制御手段に負担をかけることなく、電池交換前の制御値を確実に不揮発メモリに記録できるようにする。
【解決手段】電池16から電力を受けて駆動し、制御値が手動で設定可能なデバイスと、制御値を記録可能な不揮発メモリ13と、電池16を交換する際に用いられる電池取り外し部15と、この電池取り外し部15が、電池取り外し可能な位置までの行程の途中であって制御値の記録を開始する位置まで押されたときにオンするスイッチ部22と、このスイッチ部22がオンしたことを受けて制御値を不揮発メモリ13に記録させ、電池交換後に電力が再供給された際、不揮発メモリ13に記録した制御値を読み出し、上記デバイスを制御値に基づく位置に復帰させる制御部11と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池交換前におけるフォーカスやアイリス等の制御値を記憶する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置では、内部の電子回路が電池から供給される電源で駆動するので、電池の残量が減少もしくは無い場合は交換する必要がある。通常、電池交換を行う際は、撮像装置に設けられた電池取り外しボタンを押して電池を取り外している。
【0003】
図9に、撮像装置に設けられた電池取り外しボタンが押されたことを検出する仕組みの従来例を示す。図中、Aは電池取り外し前、Bは電池取り外し後の様子をそれぞれ表している。
【0004】
図9Aに示すように、電池116が撮像装置の電池装着部114に装着されているときは、電池116が電池装着部114から外れないように固装するためのストッパ117が電池116を支えている。このとき、電池取り外しボタン115の先端部115aは、ストッパ117に当接していない。
次に、電池取り外しボタン115が深く押し込まれ、その先端部115aがストッパ117に到達すると、ストッパ117が電池116から外れ、ユーザは電池装着部114から電池116を取り外すことができる。電池116が取り外されると、撮像装置内の電子回路に電源が供給されなくなり、メモリに記憶されている電池取り外し前の制御データが消失する。
【0005】
このとき、FNo(レンズの明るさを表す数値でレンズの焦点距離を入射瞳径で割った数値)やシャッタースピードといった各デバイスの制御値をメモリに記憶し、電池を交換後、その制御値に対応する位置から各デバイスの動作を復帰して欲しいという要望は強い。
【0006】
これに対し、制御データの内容を、電池交換により電源の供給が停止されてからの所定期間メモリに記憶しておき、電池の交換後に直ちに電池交換前の制御データを用いて撮影を再開できる技術が提案されている(例えば、引用文献1参照)。
【0007】
また、撮像装置が複数の電池を備え、複数の電池のうちの1つが十分な電量を供給しない場合、他の電池の電力によって撮像装置の動作を終了するための保存処理を行う技術が提案されている(例えば、引用文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平3−291066号公報
【特許文献2】特開2001−148801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、特許文献1に記載の技術では、電池取り外し後にメモリに制御データを記憶している期間は5分間など一定の短期間であるから、その期間を過ぎると制御データが消失していた。しかしながら、電池は比較的重量があるので、撮影をせずに撮像装置を持ち運ぶだけなどのときには、電池を取り外すことがあり、そのような場合に制御データが残っているのは電池取り外し後の所定期間だけでは不便であった。
【0010】
また、特許文献2に記載の技術では、複数の電池を用意しておく必要があり、そのため電池装着時の撮像装置の重量が大きくなっていた。
【0011】
一般的に、撮像装置の電池を交換する必要がある場合、電源をオフしてから電池の交換を行うことが推奨されている。しかし、できるだけ早く電池を交換したいために、電源をオフしてから電池を入れ替える動作を行う正規の方法ではなく、電源をオフせずにいきなり電池を入れ替える非正規の方法が実行されることもある。
【0012】
正規の方法で電池交換を行う場合、終了処理が行われてから電源が落ちるので各制御値のバックアップ処理を行うことは困難ではない。しかし、いきなり電池交換を行う非正規の方法の場合は、電池交換が行われるタイミングがランダムであるため、従来0.1secごとなどに定期的にバックアップ処理が行われる方法が取られていた。しかしながら、不揮発性の記録媒体として近年普及しているフラッシュメモリなど、一般に記録媒体には記録回数の性能保証に上限があるため、特にバックアップ処理の必要のないタイミングで記録を行うことはできるだけ避けたいところである。また、定期的にバックアップ処理を行うことで撮影処理等、他の処理時間に影響を与えることが懸念される。
【0013】
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、不揮発メモリの耐久性を考慮しつつ制御手段に負担をかけることなく、電池交換前の制御値を確実に不揮発メモリに記録できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の撮像装置は、電池から電力を受けて駆動し、制御値が手動で設定可能なデバイスと、制御値を記録可能な不揮発メモリと、電池を交換する際に用いられる電池取り外し部と、この電池取り外し部が、電池取り外し可能な位置までの行程の途中であって制御値の記録を開始する位置まで押されたときにオンするスイッチ部と、このスイッチ部がオンしたことを受けて制御値を不揮発メモリに記録させ、電池交換後に電力が再供給された際、不揮発メモリに記録した制御値を読み出し、上記デバイスを制御値に基づく位置に復帰させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
上記構成によれば、スイッチ部により電池取り外し部が押されたことを検出し、電池交換作業の途中で、電池取り外し可能になる前に制御部が不揮発メモリに制御値を確実に記録する。それゆえ、制御値を不揮発メモリに記録する回数が抑えられる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、不揮発メモリの耐久性を考慮しつつ制御手段に負担をかけることなく、電池交換前の制御値を確実に不揮発メモリに記録できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示した撮像装置の外観を示す概略斜視図である。
【図3】A,B,Cは第1の実施の形態に係る撮像装置の電池取り外しボタンが押されたこと検出する仕組みを説明するための図である。
【図4】第1の実施の形態に係る撮像装置の電池取り替え時の処理を示すフローチャートである。
【図5】A,B,Cは、第2の実施の形態に係る撮像装置の電池取り外しボタンが押されたことを検出する仕組みを説明するための図である。
【図6】A,Bは、第3の実施の形態に係る撮像装置の電池を取り外すための仕組みを説明するための図である。
【図7】A,Bは、バックアップ処理後の撮像装置の表示画面の例を示す図である。
【図8】撮像装置の電池取り替え時の他の処理を示すフローチャートである。
【図9】従来の電池取り外しボタンが押されたことを検出する仕組みを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。説明は下記項目の順に行う。
1.第1の実施の形態(電池取り外しボタンが押されたことを検出するためのスイッチが設けられた例)
2.第2の実施の形態(押圧時間調整用部材を使用した例)
3.第3の実施の形態(電気信号を発生させるスイッチおよびアクチュエータを使用した例)
4.第4の実施の形態(バックアップ結果を通知する例)
【0019】
<1.第1の実施の形態>
まず、本発明の撮像装置の第1の実施の形態として、電池取り外しボタンが押されたことを検出するためのスイッチが設けられた例について説明する。
【0020】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。本例では、一般的なデジタルスチルカメラもしくはデジタルビデオカメラの構成を表している。
図1に示す撮像装置は、レンズ1、絞り部2、撮像素子3、アナログ信号処理部4、A/D変換部、デジタル信号処理部6、画像表示部7、画像保存部8、レンズ駆動部9、ターゲットジェネレータ10、システムコントローラ11、操作部12および不揮発メモリ13を備えている。
【0021】
レンズ1は、焦点合わせのためのフォーカスレンズや撮像倍率を変化させるためのズームレンズなどを含み、被写体の像を結像するための光学系である。絞り部2は、アイリスと呼ばれ、絞り量を調整して撮像素子3に入射する光量を調節するものである。
【0022】
撮像素子3は、電子シャッタ機能を有し、レンズ1および絞り部2を通った光を受光して光電変換を行うものである。撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどが用いられる。
【0023】
アナログ信号処理部4は、撮像素子3から供給されるアナログの電気信号に対して増幅などのアナログ信号処理を行うものである。
【0024】
A/D変換部5は、アナログ信号処理部4から供給されたアナログの電気信号を、デジタルの電気信号(以下、「映像信号」と称す)に変換するものである。なお、映像信号には動画像に加え、静止画像や文字情報なども含まれる。
【0025】
デジタル信号処理部6は、映像信号のホワイトバランス、ガンマ補正、黒レベル補正、色差補正、明るさ補正などのデジタル信号処理を行うものである。なお、これらの処理の一部をアナログ信号処理部4で行うように構成してもよい。
【0026】
画像表示部7は、通知部の一例であり、デジタル信号処理部6から供給される映像信号を受信して画像を表示するものである。画像表示部7としては、液晶表示パネルや有機ELパネル(Electroluminescence)などが用いられる。画像表示部7は、電子ビューファインダであってもよい。
【0027】
画像保存部8は、デジタル信号処理部6から供給される映像信号に対応する画像を保存するものである。画像保存部8としては、不揮発性の大容量の記録媒体が用いられ、例えばHDD(Hard Disk Drive)等の磁気記録媒体やフラッシュメモリ等の半導体メモリ、光ディスクなどが用いられる。
【0028】
レンズ駆動部9は、レンズ1や絞り部2の現在位置、すなわちフォーカス位置やズーム位置、絞り位置を変更する。
【0029】
ターゲットジェネレータ10は、タイミング信号発生器であり、撮像素子3から電荷を読み出すタイミングを制御するための信号を、撮像素子3へ出力するものである。
【0030】
システムコントローラ11は、制御部の一例であり、操作部12からの操作信号に基いて各デバイスに制御量を指示したり、各デバイスをシーケンスや所定のプログラムに従って自動制御したりするものである。例えばフォーカス位置やズーム位置、アイリス位置を変更したい場合はレンズ駆動部9へ、電子シャッタを変更したい場合はターゲットジェネレータ10へ指示を出す。また、例えばアナログゲインを変更したい場合はアナログ信号処理部4へ、デジタル信号処理を変更したい場合はデジタル信号処理部6へ指示を出す。システムコントローラ11としては、例えばMPU(Micro Processing Unit)などの演算制御装置が用いられる。
【0031】
操作部12は、ユーザの入力操作を受け付けて操作信号を生成するものであり、撮像装置本体に設けられた操作キーや操作ボタン、画像表示部7の画面上に設けられたタッチパネル等から構成される。本実施の形態では、この操作部12をユーザが手で操作することにより、レンズ1や絞り部2等の各デバイスの制御値すなわち各デバイスの位置が設定される。さらに、操作部12を操作して画像補正のための制御値を設定することも可能である。
なお、これらの制御値は、電源から電力が供給されているときは揮発メモリ(図示略)に記憶されているものとする。また、制御値が手動でなく任意の条件に基づいて自動で設定され、その制御値が揮発メモリ(図示略)に記憶されていてもよい。
【0032】
不揮発メモリ13には、電池16からの電力の供給が停止されたときに消失してほしくない各デバイスの制御位置などの情報(制御値)を記憶するものである。そして、撮影を開始するときには不揮発メモリ13から制御値を読み出し、その制御値に対応する位置から各デバイスの動作を復帰する。不揮発メモリ13としては、例えばフラッシュメモリに代表される半導体メモリ等、種々のものを適用できる。
【0033】
電源回路18は、例えば電池16から供給された電力を、適切な電流値や電圧値の電力に変換して、各デバイスに供給するものである。一例として電池16から放電された電力を蓄積する二次電池とその制御回路で構成される。
【0034】
さらに、撮像装置は、電池装着部14を備え、電池取り外しボタン15(電池取り外し部の一例)を操作することによって電池16が着脱されるように構成されている。本実施の形態では、電池16は二次電池を想定しているが、これに限られず、一次電池であってもよい。
【0035】
図2は、図1に示した撮像装置の外観を示す概略斜視図である。本例では、一般的なデジタルビデオカメラの電池装着部を中心とする外観を表している。
電池装着部14の収納部に電池16をはめ込むことで電池16を当該収納部へ装着することができ、電池16を取り外すときは、電池取り外しボタン15を奥まで押し込みながら電池16を手前へ引っ張ることにより取り外すことができる。RECボタン12Aは、操作部12の一つの例であり、RECボタン12Aが押されることにより録画が開始される。
【0036】
第1の実施の形態では、電池取り外しボタン15が押されたことを検出するため、例えば撮像装置本体の所定位置に電極を設けて、電池取り外しボタン15を押し込む途中に電位の切り替わりを検出できるようにする。電位の切り替わりは、システムコントローラ11へ割り込みを行い検出するといった手段を設けることにより実現する。
そして、電池取り外しボタン15が所定位置まで押されたのを検出したことを契機に、レンズ1(ズーム用、フォーカス用)、絞り部2といった各デバイスの制御値を不揮発メモリ13に一斉に保存する動作を行う。
その後、再び撮像装置の電池装着部14に電池16が装着されたときは、電源の立ち上げシーケンスの開始時に不揮発メモリ13から読み出した制御値に対応する位置に各デバイスを送ることで、電源を切ったときの各デバイスの位置に復帰する。以下、このような第1の実施の形態について具体的に説明する。
【0037】
図3A,B,Cは、第1の実施の形態に係る撮像装置の電池取り外しボタンが押されたことを検出する仕組みを説明するための図である。
撮像装置本体の所定位置には電池取り外しボタン15の押し込み状態を検出するためのトリガスイッチ22(スイッチ部の一例)が設けられている。トリガスイッチ22は、トリガスイッチ22本体に設けられた凸部22aと連動して回路を短絡(オン)または開放(オフ)する切り替え機能を有している。トリガスイッチ22の一端は抵抗素子R1を介して電源ラインVと接続しており、他端は接地されている。電源ラインVの電力は電源回路18から供給される。そして、抵抗素子R1とトリガスイッチ22との中点にシステムコントローラ11が接続され、システムコントローラ11により抵抗素子R1に流れる電流の変化を検出できるように構成されている。
【0038】
まず、図3Aを参照して、電池取り外しボタン15が押されていない場合を説明する。
電池取り外しボタン15のトリガスイッチ22側に設けられた押圧部15bがトリガスイッチ22の凸部22aに当接しないときは、凸部22aは押し込まれないので、トリガスイッチ22はオフ状態である。このとき、システムコントローラ11では、抵抗素子R1に電流を検出しない。また、電池取り外しボタン15の先端部15aが電池係止部材であるストッパ17に到達しないため、ストッパ17による電池16の係止が解除されず、電池16を電池装着部14から取り外せない。
【0039】
次に、図3Bを参照して、電池取り外しボタン15が途中(メカ的なストローク(行程)の途中)まで押された場合を説明する。
電池取り外しボタン15が途中(制御値を記録するための位置)まで押されると、電池取り外しボタン15の押圧部15bがトリガスイッチ22の凸部22aに当接して凸部22aを押し込む。凸部22aが押し込まれたトリガスイッチ22はオン状態となる。そして、抵抗素子R1を介して電源ラインVから接地部分まで導通して抵抗素子R1に電流が流れ、システムコントローラ11は、抵抗素子R1に流れる電流を検出する。システムコントローラ11は上記電流を検出すると、他の処理よりも優先させて制御値等の必要事項を不揮発メモリ13に書き込むバックアップ処理を行う。また、この場合にも電池取り外しボタン15の先端部15aがストッパ17に到達せず、電池16を電池装着部14から取り外せない。
【0040】
なお、本実施の形態では、押圧部15bの先端に、電池取り外しボタン15の進行方向に対して傾斜部(テーパー)を形成し、押圧部15bの先端部分の傾斜部を利用して凸部22aを徐々に押し込むことができる。また押圧部15bは凸部22aを押し込んだ状態に維持するための平面部を備えている。
【0041】
続いて、図3Cを参照して、電池取り外しボタン15が最深部まで押された場合を説明する。
電池取り外しボタン15が最深部(電池取り外しのための位置)に押し込まれると、電池取り外しボタン15の押圧部15bの平面部により、凸部22aは押し込まれた状態が維持され、トリガスイッチ22はオン状態のままである。システムコントローラ11は引き続き抵抗素子R1に流れる電流を検出する。一方、電池取り外しボタン15の先端部15aがストッパ17に到達し、ストッパ17による電池16の係止が解除されるため、電池16を電池装着部14から取り外すことができる。
【0042】
なお、本実施の形態では、ストッパ17の電池取り外しボタン15の先端部15aと当接する部分に傾斜部(テーパー)が形成され、電池取り外しボタン15を押し込むにつれ、先端部15aがストッパ17の傾斜部の縦方向に滑り、その作用でストッパ17を当該傾斜部の縦方向と垂直な横方向へ移動させる。これにより、ストッパ17が電池装着部14から遠ざかり、ストッパ17による電池16の係止が解除されるようにしてある。そして、電池16が電池装着部14に再度装着されたとき、電池取り外しボタン15が元の位置(図3A)に戻る。
【0043】
この図3に示した電気回路は、等価回路を模式的に表したに過ぎず、この例に限るものではない。
【0044】
次に、図4のフローチャートを参照して、第1の実施の形態に係る撮像装置における電池取り替え時の処理を説明する。
まずシステムコントローラ11は、電池取り外しボタン15が押されたかどうかを判定する(ステップS1)。ここで、電池取り外しボタン15が制御値を記録するための位置(図3B参照)まで押された場合はステップS2の処理に移行し、該当位置まで押されていない場合は本フローチャートの処理を終了する。
【0045】
ステップS1の判定処理において、システムコントローラ11は、電池取り外しボタン15が該当位置まで押されたと判定した場合は、ズーム、フォーカス、アイリスなど、各デバイスの制御値を不揮発メモリ13のバックアップ領域に記録する(ステップS2)。ここで記録する情報は、制御値の他、記録させたいものであればなんでもよい。例えば、業務用のビデオカメラであれば、これらの制御値の他に、マニュアルで設定したホワイトバランス、ガンマの設定、黒レベル補正、色差補正、明るさ補正といった項目も不揮発メモリ13に記録されていると非常に便利である。
【0046】
その後、電池取り外しボタン15がさらに電池取り外しのための位置(図3C参照)まで押し込まれると、ユーザは、電池16を電池装着部14から取り外すことができる。ユーザは、電池16を充電された新しいものに交換し、電池装着部14へ再度装着する。電池取り外しボタン15が元の位置(図3A参照)に戻ると、トリガスイッチ22がオフ状態となり抵抗素子R1に電流を検出できなくなるので、システムコントローラ11は、ユーザによる電池16の交換が完了したと判定する(ステップS3)。
【0047】
撮像装置に電池16が再装着されて電源が投入された際に、システムコントローラ11は、不揮発メモリ13のバックアップ領域からズーム、フォーカス、アイリスなどの各制御値を読み出す(ステップS4)。
【0048】
そして、システムコントローラ11は、読み出したそれら全ての制御値の各々を対応するデバイスに送信することで、電源投入後の各デバイスに対し、電池交換によって電源が切られたときの位置に復帰するよう指示する(ステップS5)。それにより、各デバイスは、電池交換前の位置から動作を再開することができる。
【0049】
上述した第1の実施の形態によれば、電池取り外しボタンが押されたことを検出し、電池交換作業の途中で、電池取り外し可能になる前に制御値を不揮発メモリに記録することができる。それゆえ、制御値を不揮発メモリに記録する回数が抑えられ、電池交換時に、フラッシュメモリ等の記録媒体の寿命を縮めることなく、電池交換前の制御値を確実に記憶するというユーザの求める便利さを提供できる。
また、バックアップの方法としてよく使用されるコンデンサなどの二次電池を利用するバックアップ方式だと、部品の増加とコストアップにつながる。しかし、第1の実施の形態では、電池取り外しボタンが押されたことを検出できるトリガスイッチ(電極)は増えることになるが、コスト増を抑えることができる。
【0050】
<2.第2の実施の形態>
第2の実施の形態は、制御値を確実にバックアップできるようにするため、電池取り外しボタンを電池取り外しのための位置まで押し込むのに、一定の時間がかかるようにしたものである。具体的には、電池取り外しボタンの切り替わり検出位置から、実際に電池が外れるまでの抵抗力や押し込み長さを調整することで、バックアップに掛かる時間のあいだ電池が抜けないようにしてバックアップを正常に行わせる。
【0051】
図5A,B,Cは、第2の実施の形態に係る撮像装置の電池取り外しボタンが押されたことを検出する仕組みを説明するための図である。図5において、図3と対応する部分には同一符号を付している。
図5に示した例では、第1の実施の形態に係る撮像装置の電池取り外しボタン15と電池装着部14との間に、押圧時間調整用部材31を設けてある。また、電池取り外しボタン15の押圧時間調整用部材31側には、電池取り外しボタン15の動きに合わせて押圧時間調整用部材31を押し込むための押圧部15cが形成してある。それにより、電池取り外しボタン15を押したときに、所定の位置になるとトリガスイッチ22が押されるとともに、ユーザの指が押圧時間調整用部材31から受ける抵抗が変化するように構成してある。なお、本実施の形態では、一例として押圧時間調整用部材31にバネ等の弾性体を適用する。
【0052】
まず、図5Aを参照して、電池取り外しボタン15が押されていない場合を説明する。
電池取り外しボタン15が押されていない(もしくは押されて間もない)場合、電池取り外しボタン15の押圧部15bがトリガスイッチ22の凸部22aに当接しないので、凸部22aは押し込まれず、トリガスイッチ22はオフ状態である。また、電池取り外しボタン15の先端部15aがストッパ17に到達しないため、ストッパ17による電池16の係止が解除されず、電池16を電池装着部14から取り外せない。
【0053】
このとき、電池取り外しボタン15の押圧部15cは、押圧時間調整用部材31を押していないか軽く押している程度なので、押圧時間調整用部材31の抵抗はほとんど変化しない。
【0054】
次に、図5Bを参照して、電池取り外しボタン15が途中まで押された場合を説明する。
電池取り外しボタン15が途中(制御値を記録するための位置)まで押されると、電池取り外しボタン15の押圧部15bがトリガスイッチ22の凸部22aに当接して凸部22aを押し込み、トリガスイッチ22はオン状態となる。システムコントローラ11は、抵抗素子R1に流れる電流を検出し、他の処理よりも優先させて制御値等の必要事項を不揮発メモリ13に書き込むバックアップ処理を行う。また、この場合にも電池取り外しボタン15の先端部15aがストッパ17に到達せず、電池16を電池装着部14から取り外せない。
【0055】
このとき、電池取り外しボタン15の押圧部15cは、押圧時間調整用部材31を押している。押圧時間調整用部材31の一端は、電池取り外しボタン15の押圧部15cから押され、他端は、電池装着部14の突部14aで係止されている。ゆえに、押し込み方向と反対向きの弾性力が押圧時間調整用部材31に発生し、これが抵抗としてユーザの指に感じられる。電池取り外しボタン15を押していくほど、この弾性力は大きくなる。結果として、ユーザが一定の力で押し込み電池取り外しボタン15を押した場合、電池取り外しボタン15の押し込み方向に働く力が弱くなり、電池取り外しボタン15を最深部まで押すのに掛かる時間が長くなる。
【0056】
続いて、図5Cを参照して、電池取り外しボタン15が最深部まで押された場合を説明する。
電池取り外しボタン15が最深部(電池取り外しのための位置)に押し込まれたとき、トリガスイッチ22はオン状態のままであり、システムコントローラ11は引き続き抵抗素子R1に流れる電流を検出する。一方、電池取り外しボタン15の先端部15aがストッパ17に到達し、ストッパ17による電池16の係止が解除されるため、電池16を電池装着部14から取り外すことができる。
【0057】
上述した第2の実施の形態によれば、トリガスイッチ22が押されたところで、電池取り外しボタン15に掛かる抵抗が変化することにより、バックアップに掛かる時間を十分に確保することができる。システムコントローラ11によるバックアップ処理自体は1msec程度もあれば十分に終わる処理ではあるが、本実施の形態の構成によって制御値等の必要事項をより確実に、不揮発メモリ13へ書き込むことができる。その他、第1の実施の形態と同様の効果を奏することは勿論である。
【0058】
なお、押圧時間調整用部材31の例としてバネ等の弾性体を適用した例を説明したが、これに限らず、例えば電池取り外しボタン15の押し込み方向の力に応じて、空気圧が抵抗として掛かる仕組みでもよい。なお、弾性体のバネ定数や空気圧の大きさを変えて抵抗力を調整したり、中間位置から最深部までの押し込み長さを調整したりすることにより、電池16を最深部まで押し込むまでの時間を変化させることができる。
【0059】
<3.第3の実施の形態>
第3の実施の形態は、電池を抜けないようにするロック機能を電気的に制御できるようにしたものである。すなわち、制御値のバックアップが終了するまでストッパによるロックが解除されないようにし、バックアップが完了した時点でロックを解除することで、バックアップを正常に行わせるようにするものである。
【0060】
図6A,Bは、第3の実施の形態に係る撮像装置の電池を取り外すための仕組みを説明するための図である。図6において、図3,図5と対応する部分には同一符号を付している。
図6A,Bに示した例では、アクチュエータの一例としてモータ43を用いてストッパ17を移動させる機構を採用している。モータ駆動部42は、抵抗素子R2を介して電源ラインVから電力が供給され、またシステムコントローラ11と接続されるとともに接地されている。このモータ駆動部42は、システムコントローラ11から指示された回転方向および回転速度に従い、モータ43を駆動させる。トリガスイッチ41は、図3および図5のトリガスイッチ22および電池取り外しボタン15に代わるものであり、電気的な信号を発生させる。そのトリガスイッチ41の一端は抵抗素子R1を介して電源ラインVと接続しており、他端は接地されている。そして、抵抗素子R1とトリガスイッチ41との中点にシステムコントローラ11が接続され、システムコントローラ11により抵抗素子R1に流れる電流の変化を検出できるように構成されている。
【0061】
ここで、トリガスイッチ41の凸部41aが操作部12(図1参照)の一つとして設けられていることを想定する。図6Aに示すように、トリガスイッチ41の凸部41aが押されていない場合、トリガスイッチ41はオフ状態であり、システムコントローラ11では、抵抗素子R1に電流を検出しないのでバックアップ処理を行わない。また、電池取り外しボタン15の先端部15aがストッパ17に到達しないため、ストッパ17による電池16の係止が解除されず、電池16を電池装着部14から取り外せない。
【0062】
これとは反対に、図6Bに示すように、トリガスイッチ41の凸部41aが押された場合、トリガスイッチ22はオン状態となり、抵抗素子R1に電流が流れる。するとシステムコントローラ11は、抵抗素子R1に流れる電流を検出し、他の処理よりも優先させて制御値等の必要事項を不揮発メモリ13に書き込むバックアップ処理を行う。その一方で、システムコントローラ11は、バックアップ処理が完了するまではモータ駆動部42に対しモータ43を駆動させる指示を行わないため、ストッパ17による電池16の係止が解除されず、電池16を電池装着部14から取り外せない。
【0063】
バックアップ処理が完了した後、システムコントローラ11は、モータ駆動部42へ制御信号を出力し、モータ43を駆動させてストッパ17による電池16の係止を解除する。それにより、ユーザは電池16を電池装着部14から取り外すことができる(図6B参照)。なお、電池16が電池装着部14に再度装着されたとき、トリガスイッチ41のオン状態がオフ状態に復帰する。
【0064】
上述した第3の実施の形態によれば、トリガスイッチ41の凸部41aが押されたことを契機にバックアップ処理を行い、バックアップ処理が完了した後で、モータ駆動部42を制御してストッパ17によるロック機能を解除する。このように、バックアップ処理が完了した後で、ストッパ17が外れるようにすることで、制御値等の必要事項のバックアップを確実に行うことができる。
【0065】
また、上記の構成であれば、トリガスイッチ41が押されてから電池16を取り外せるまでの時間を任意に設定できる。
例えば、制御値など必要事項のバックアップ処理に掛かる時間より長い時間を設定してシステムコントローラ11内部の図示しないROMや不揮発メモリ13に記憶させておく。そして、システムコントローラ11は設定時間が経過したことを検出したら、モータ駆動部42にモータ43を駆動させる指示を出す。このような構成とすることにより、例えば撮影した映像を録画中の場合は、画像データが壊れないように録画終了処理を行ってから電池16が外れるといった処理を行うことも可能となる。
【0066】
<4.第4の実施の形態>
第4の実施の形態は、電池取り外しボタン等が押されたことを示すトリガを検出してから制御値を不揮発メモリに記憶する処理が完了したことを、ユーザに通知するようにしたものである。
【0067】
図7A,Bは、バックアップ処理後の撮像装置の表示画面の例を示す図である。
図7Aでは、電子ビューファインダなどのモニタリング画像51Aに、バックアップ処理が正常に終了したことを知らせるバックアップ成功アイコン52Aを表示している。また図7Bでは、モニタリング画像51Bに、バックアップ処理が失敗に終わったことを知らせるバックアップ失敗アイコン52Bを表示している。なお、バックアップ処理の進捗を示すアイコンを表示してもよい。あるいは、単にバックアップ成功アイコン52Aが表示されないことをもって、バックアップ処理が失敗したことを知らせるようにしてもよい。
【0068】
図8は、撮像装置の電池取り替え時の他の処理を示すフローチャートであり、図4のフローチャートに対して、制御値を正常にバックアップできたかどうかを判断する処理が含まれ、その判断結果に基づいてその後の処理を決めるようにしてある。
まずシステムコントローラ11は、電池取り外しボタン15(図3,図5参照)が押されたかどうかを判定する(ステップS11)。ここで、電池取り外しボタン15が制御値を記録するための位置まで押された場合はステップS12の処理に移行し、該当位置まで押されていない場合は本フローチャートの処理を終了する。
トリガスイッチ41(図5参照)の場合も同様の判定処理を行う。以下では、代表して電池取り外しボタン15の場合について説明する。
【0069】
ステップS1の判定処理において、システムコントローラ11は、電池取り外しボタン15が該当位置まで押されたと判定した場合は、ズーム、フォーカス、アイリスなど、各デバイスの制御値を不揮発メモリ13に記録する。記録終了後、例えば不揮発メモリ13の制御値が書き込まれるバックアップ領域(図示略)の最後に、バックアップの成功または失敗を表すフラグを記録する(ステップS12)。バックアップが正常に行われたときバックアップOKフラグ=“1”を、バックアップが失敗したときバックアップOKフラグ=“0”を不揮発メモリ13の該当領域に記録する。
このとき、バックアップ成功アイコン52Aまたはバックアップ失敗アイコン52Bを表示して、バックアップ処理の結果をユーザに通知する。
【0070】
その後、上記バックアップ処理の結果を確認したユーザにより電池取り外しボタン15がさらに電池取り外しのための位置まで押し込まれると、ユーザは、電池16を電池装着部14から取り外すことができる。システムコントローラ11は、トリガスイッチ22(またはトリガスイッチ41)がオフ状態となり抵抗素子R1に電流を検出できなくなると、電池16の交換が完了したと判定する(ステップS13)。
【0071】
撮像装置に電池16が再装着されて電源が投入された際に、システムコントローラ11は、不揮発メモリ13に記録されたバックアップOKフラグが“1”であるかどうかを確認する(ステップS14)。バックアップOKフラグが“1”のときはステップS15へ移行し、バックアップOKフラグが“0”のときはステップS16へ移行する。
【0072】
バックアップOKフラグが“1”のとき、システムコントローラ11は、不揮発メモリ13のバックアップ領域から各制御値を読み出し、読み出し後にバックアップOKフラグを“0”に書き換える(ステップS15)。その際に、図7Aのようなバックアップ成功アイコン52Aを表示してユーザに知らせるとよい。
【0073】
一方、バックアップOKフラグが“0”のとき、システムコントローラ11は、不揮発メモリ13からデフォルトの制御値(初期値)、あるいはその前の段階でバックアプされていた制御値等、他の制御値を読み出す(ステップS16)。その際に、図7Bのようなバックアップ失敗アイコン52Bを表示してユーザに知らせるとよい。
【0074】
そして、システムコントローラ11は、読み出したそれら全ての制御値の各々を対応するデバイスに送信することで、電源投入後の各デバイスに対し、読み出した制御値に基づく位置に移動するよう指示する(ステップS17)。それにより、各デバイスは、読み出した制御値に基づく位置から動作を再開する。
【0075】
上述した第4の実施の形態によれば、トリガスイッチが図3B,図5B,図6Bに示す状態のときに実行されたバックアップ処理の結果を、ユーザに通知することにより、電池16を抜いてよいタイミングをユーザに知らせることができる。
【0076】
なお、電池交換後に不揮発メモリ13から制御値を読み出す際に、バックアップ処理が正常に終了していたか否かをユーザに知らせるために、バックアップ成功アイコン52Aまたはバックアップ失敗アイコン52Bを表示するようにしてもよい。このようにした場合、ユーザは、電源が投入されたとき、電池交換前の制御値がバックアップされていないことを知ることができる。それゆえ、電池交換後の最初の撮影の際、ユーザは、各デバイスが電池交換前の制御値に基づかない位置で撮影が開始されることを予め認識できる。また、ユーザは、電池交換前後で各デバイスの位置が異なることを認識できるので、ユーザは電池交換後に直ちに各デバイスの位置を調整する準備に入ることができる。
【0077】
なお、電池取り外しボタン15(またはトリガスイッチ41)が押されたことをトリガとするのではなく、例えばRECボタン12A(図2参照)が押されたことをトリガとして、電池を外す前に制御値のバックアップを行う方法が考えられる。RECボタン12Aが押されたタイミングでバックアップ処理を行うことにより、電池交換時に確実にバックアップが取れるわけではないが、主要なタイミングでの制御値を保存できる。それゆえ、電池交換時にバックアップが失敗していてもその影響は少なくて済む。
【0078】
以上、本発明の各実施の形態の例について説明したが、本発明は上記各実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含むことはいうまでもない。
【0079】
また、本明細書において、時系列的な処理を記述する処理ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)をも含むものである。
【符号の説明】
【0080】
1…レンズ、2…絞り部、3…撮像素子、7…画像表示部、9…レンズ駆動部、11…システムコントローラ、12…操作部、12A…RECボタン、13…不揮発メモリ、14…電池装着部、14a…突部、15…電池取り外しボタン、15a…先端部、15b…押圧部、15c…押圧部、16…電池、17…ストッパ、18…電源回路、22…トリガスイッチ、22a…凸部、31…押圧時間調整用部材、41…トリガスイッチ、41a…凸部、42…モータ駆動部、43…モータ、52A…バックアップ成功アイコン、52B…バックアップ失敗アイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池から電力を受けて駆動し、制御値が手動で設定可能なデバイスと、
前記制御値を記録可能な不揮発メモリと、
前記電池を交換する際に用いられる電池取り外し部と、
前記電池取り外し部が、電池取り外し可能な位置までの行程の途中であって前記制御値の記録を開始する位置まで押されたときにオンするスイッチ部と、
前記スイッチ部がオンしたことを受けて前記制御値を前記不揮発メモリに記録させ、電池交換後に電力が再供給された際、前記不揮発メモリに記録した前記制御値を読み出し、前記デバイスを前記制御値に基づく位置に復帰させる制御部と、
を備える撮像装置。
【請求項2】
前記電池取り外し部が前記制御値の記録を開始する位置から前記電池取り外し可能な位置まで移動するのに要する時間が、前記制御部により前記スイッチ部がオンしてから前記制御値を前記不揮発メモリに記録するのに掛かる時間より長くなる機構を備えている
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御値の記録を開始する位置から前記電池取り外し可能な位置までの距離は、前記電池取り外し部が当該距離を移動するのに要する時間が、前記制御部により前記スイッチ部がオンしてから前記制御値を前記不揮発メモリに記録するのに掛かる時間より長くなるよう設定されている
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記電池取り外し部の押し込み方向と逆方向の抵抗力を生じさせる押圧時間調整用部材、を更に備え、
前記押圧時間調整用部材の生じる抵抗力により、前記電池取り外し部が前記制御値の記録を開始する位置から前記電池取り外し可能な位置まで移動するのに要する時間が、前記制御部により前記スイッチ部がオンしてから前記制御値を前記不揮発メモリに記録するのに掛かる時間より長くなる
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記電池取り外し部の移動距離に従い電池を係止する電池係止部材、をさらに有し、
前記スイッチ部がオンしてから前記制御部が前記制御値を前記不揮発メモリに記録するまで、前記電池係止部材により前記電池を係止する
請求項3または4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記スイッチ部がオンしてから前記制御値を前記不揮発メモリに記録する処理が完了したことを、ユーザに通知する通知部、を更に備える
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記スイッチ部がオンしてから前記制御値を前記不揮発メモリに記録する処理が完了後、前記制御値を前記不揮発メモリに記録する処理が正常に完了したことまたは失敗したことを、前記通知部に通知させる
請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
電池から電力を受けて駆動し、制御値が手動で設定可能なデバイスと、
前記制御値を記録可能な不揮発メモリと、
録画開始を指示するための録画ボタンと、
前記録画ボタンが押されたことを受けて前記制御値を前記不揮発メモリに記録させ、電池交換後に電力が再供給された際、前記不揮発メモリに記録した前記制御値を読み出し、前記デバイスを前記制御値に基づく位置に復帰させる制御部と、
を備える撮像装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−166366(P2011−166366A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−25676(P2010−25676)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】