説明

撮影情報処理プログラムおよび撮影情報処理装置

【課題】撮影日時または撮影機種ごとに撮影位置や撮影経路を表示させる。
【解決手段】画像とともに撮影位置、撮影日時および撮影機種が記録された画像データを、撮影日時または撮影機種ごとに分類する画像分類手順(S3)と、画像分類手順で分類された画像データの中から、指定された撮影日時または撮影機種の画像データを抽出する画像抽出手順(S6)と、画像抽出手順で抽出された画像データに基づいて、指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像を表示する画像表示手順(S6)と、画像抽出手順で抽出された画像データに基づいて、指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置を含む範囲の地図を表示する地図表示手順(S8)と、地図表示手順で表示された地図上に、指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置を、指定撮影日時または指定撮影機種ごとに異なる表示形態で表示する位置表示手順(S8、S10、S12)とをコンピューターに実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影情報を処理するプログラムおよび装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮影画像のデータと撮影位置のデータとを関連づけて記録し、撮影した位置や経路を画像とともに表示するようにした画像記憶装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−85588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の画像記憶装置は、撮影日ごとに画像と撮影した位置や経路を表示したり、カメラごとに画像と撮影した位置や経路を表示するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1) 請求項1の発明は、画像とともに撮影日時および撮影機種の少なくとも一方および撮影位置が記録された画像データを、撮影日時または撮影機種ごとに分類する画像分類手順と、画像分類手順で分類された画像データの中から、指定された撮影日時または撮影機種の画像データを抽出する画像抽出手順と、画像抽出手順で抽出された画像データに基づいて、指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像を表示する画像表示手順と、画像抽出手順で抽出された画像データに基づいて、指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置を含む範囲の地図を表示する地図表示手順と、地図表示手順で表示された地図上に、指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置を、指定撮影日時または指定撮影機種ごとに異なる表示形態で表示する位置表示手順とをコンピューターに実行させる撮影情報処理プログラムである。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、位置表示手順では、指定撮影日時または指定撮影機種ごとに異なる形状および/または色のピンを、地図上の指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置に表示する。
(3) 請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、撮影日時には、撮影日と撮影時間帯とが含まれる。
(4) 請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、位置表示手順では、地図上に、指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置を、撮影時刻が早い撮影位置から遅い撮影位置へマークで結び、指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影経路を表示する。
(5) 請求項5の発明は、請求項4に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、位置表示手順では、撮影経路を示すマークを、指定撮影日時または指定撮影機種ごとに異なる色または形状で表示する。
(6) 請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、位置表示手順では、指定撮影機種ごとの撮影位置または撮影経路を、指定撮影機種の個体識別番号ごとに異なる色または形状で表示する。
(7) 請求項7の発明は、画像とともに撮影位置、撮影日時および撮影機種が記録された画像データを記憶する記憶装置と、請求項1〜6のいずれか一項に記載の撮影情報処理プログラムを実行するコンピューターと、コンピューターに対して撮影位置または撮影経路を表示する撮影日時または撮影機種を指定する操作部材と、コンピューターにより撮影情報処理プログラムを実行して得られた指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像とその撮影位置または撮影経路を表示する表示装置とを備える撮影情報処理装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、撮影日時または撮影機種ごとに撮影位置や撮影経路を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】一実施の形態の撮影情報処理装置の構成を示す図
【図2】一実施の形態による画像とその撮影位置の表示例を示す図
【図3】一実施の形態の撮影情報処理プログラムを示すフローチャート
【図4】一実施の形態による画像とその撮影位置の他の表示例を示す図
【図5】撮影機種を選択するためのプルダウンメニューの表示例を示す図
【図6】一実施の形態による画像とその撮影位置の他の表示例を示す図
【図7】一実施の形態による画像とその撮影位置の他の表示例を示す図
【図8】撮影機種を選択するためのプルダウンメニューの他の表示例を示す図
【図9】撮影機種を選択するためのプルダウンメニューの他の表示例を示す図
【図10】一実施の形態による画像とその撮影位置の他の表示例を示す図
【図11】撮影機種を選択するためのプルダウンメニューの他の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
一実施の形態の撮影情報処理プログラムを実行するコンピューターを備えた一実施の形態の撮影情報処理装置を説明する。
【0009】
図1は一実施の形態の撮影情報処理装置の構成を示す。撮影情報処理装置1は記憶装置2、操作装置3、インターフェイス4、コンピューター5、表示装置6、通信装置7などを備えている。記憶装置2はハードディスクメモリなどから構成され、インターフェース4を介してカメラから入手した画像や、通信装置7を介してインターネットから入手した画像などを記憶するとともに、地図を記憶する。なお、一実施の形態において画像とは、デジタルカメラで撮影された静止画像はもちろんのこと、ビデオカメラで撮影された動画像を構成するフレーム画像なども含まれる。また、一実施の形態の画像には画像データに加え、撮影位置や撮影方向などを示す撮影位置データ、カメラなどの撮影機種や個体識別番号を示す撮影機種データ、撮影年月日時刻を示す撮影日時データ、撮影条件を示す撮影条件データなどが画像データと対応付けて記録されている。
【0010】
操作装置3は図示しないキーボードやマウスなどの操作部材を備えており、使用者が撮影情報処理装置1に対するあらゆる操作、情報や数値などの入力、表示に関する操作、画像出力に関する操作などを行うためのものである。インターフェース4は各種の記録媒体用スロットを備え、各種記録媒体から画像を入力したり、専用ケーブルを介してデジタルカメラやビデオカメラから直接、画像を入力したり、あるいは記録媒体やプリンターなどの外部機器へ画像を出力する。コンピューター5はCPU5aやメモリ5bを備え、後述する一実施の形態の撮影情報処理プログラムを実行して撮影日時ごと、あるいは撮影機種(カメラの種類、同一機種の場合は個体識別番号)ごとの撮影位置や撮影経路を地図上に表示する制御を行う。表示装置6は、撮影日時ごとあるいは撮影機種ごとの画像とそれらの画像を撮影した位置や経路を地図上に表示する。通信装置7は、インターネットを介して画像や種々の情報の授受を行う。
【0011】
ここで、表示装置6の表示画面6aにおける画像と撮影位置または撮影経路の表示形態について説明する。図2は表示装置6の表示画面6aの表示例を示す。表示装置6の表示画面6aの左側には画像表示領域11があり、選択されたフォルダに収納されている画像のすべての撮影日のタブが表示される。この表示例では2008年5月3日、4日、5日および10日の撮影日タブが表示されている。なお、この一実施の形態では撮影日ごとにグループ化してタブを表示する例を示すが、グループ化の期間はこの一実施の形態に限定されず、例えば撮影日の時間帯ごと、所定日数ごと、一週間ごと、あるいは一月ごとにグループ化してもよい。また、このグループ化の期間を使用者に選択させてもよい。
【0012】
画像表示領域11の右端の上下には撮影日タブを上下にスクロールするボタン11a、11bがあり、使用者が操作装置3のマウスで上スクロールボタン11aをクリックすると古い撮影日の撮影日タブが表示され、下スクロールボタン11bをクリックすると新しい撮影日の撮影日タブが表示される。また、各撮影日タブの左端にはそれぞれの撮影日タブに収納されている画像を表示するための画像表示ボタン11cがあり、使用者が操作装置3のマウスでいずれかの画像表示ボタン11cをクリックすると、その撮影日タブに収納されている画像、つまりその撮影日に撮影された画像がサムネイル表示される。この表示例では、2008年5月4日の撮影日タブの画像表示ボタン11cがクリックされ、同ボタン11cの向きが下向きに変わって同日に撮影された複数の画像がサムネイル表示されている。このとき、同日に撮影された複数の画像は撮影時刻の早い順に表示される。
【0013】
また、表示画面6aの中央には地図表示領域12があり、地図が表示されるとともに、地図上に画像の撮影位置を示すピンが重畳して表示される。画像表示領域11の各撮影日タブの右端には撮影位置または撮影経路を地図上に表示させるための位置表示ボタン11dがあり、使用者が操作装置3のマウスでいずれかの位置表示ボタン11dをクリックすると、その撮影日タブに収納されているすべての画像の撮影位置を示すピン13が地図上に重畳して表示される。この表示例では、2008年5月3日、4日および5日の位置表示ボタン11dがクリックされ、同ボタン11dにチェックマークが表示されてこれらの撮影日の撮影位置ピン13が地図上に重畳表示されている。
【0014】
撮影位置ピン13は、撮影日と撮影機種ごとに形状(大きさを含む)と表示色が異なる。なお、本願発明の出願明細書に添付される図面の図2、図4、図6、図7、図10では、撮影日と撮影機種ごとの撮影位置ピン13の形状(大きさを含む)の違いが紙面上で明確に示されず、また表示色もすべてのピン13が紙面上で黒色で示されるが、実際には撮影日と撮影機種ごとに形状および表示色が異なる。地図表示領域12の右上隅には、撮影位置ピン13ごとの撮影日と撮影機種を示すリスト12aが表示されており、使用者は各撮影位置ピン13とその撮影日および撮影機種との対応を容易に認識できる。なお、撮影日と撮影機種を示すリスト12aを一括して地図表示領域12の右上隅に表示せず、図4に示すように、地図上の撮影日と撮影機種ごとのピン13の表示位置の近くに表示するようにしてもよい。
【0015】
地図表示領域12に表示される地図は、使用者により位置表示ボタン11dがクリックされた撮影日の画像のすべての撮影位置が地図表示領域12内に表示され、かつすべての撮影位置が地図表示領域12のほぼ中央に表示されるように、地図の表示領域と表示倍率がコンピューター5により制御される。図2に示す表示例では、リスト12aに表示された撮影日と撮影機種のすべての撮影位置ピン13が地図表示領域12内に表示され、かつそれらが地図表示領域12のほぼ中央に表示されている。なお、撮影位置ピン13が1個だけの場合には、その表示位置が地図表示領域12の中央になるように、予め定められた表示倍率の地図が表示される。また、画像表示領域11の撮影日タブに収納されているすべての画像に撮影位置を示すデータが記録されていない場合には、予め決められた表示領域の地図(例えば日本全図など)が予め決められた表示倍率で表示される。
【0016】
表示画面6aの上部は操作領域14であり、フォルダ選択ボタン14a、機種選択ボタン14b、ルート表示ボタン14cおよび終了ボタン14dがある。フォルダ選択ボタン14aは、撮影位置または撮影経路を地図上に表示する画像が収納されているフォルダを選択するための操作ボタンであり、使用者が操作装置3のマウスでこのボタン14aをクリックすると、記憶装置2またはウエブサーバー(不図示)に収納されている画像フォルダがプルダウン表示され、その中から所望のフォルダを選択することができる。
【0017】
機種選択ボタン14bは、撮影機種を選択するためのボタンであり、使用者が操作装置3のマウスでこのボタン14bをクリックすると、記憶装置2またはウエブサーバー(不図示)に収納されている画像を撮影した機種(カメラの種類、同一種類の場合は個体識別番号)がプルダウン表示され、その中から所望の機種を選択することができる。機種選択ボタン14bがマウスクリックされると、例えば図5に示すようなプルダウンメニューが表示され、その中から「全てのカメラ」が選択されると、選択された撮影日にすべての機種で撮影された画像が撮影位置を表示する対象として呼び出され、図2に示すようにすべての撮影機種で撮影された画像の撮影位置が地図上にピン表示される。
【0018】
ルート表示ボタン14cは撮影経路を表示するためのボタンであり、使用者が操作装置3のマウスでこのボタン14cをクリックするとボタンはチェック状態となり、地図上に撮影日および撮影機種ごとの撮影経路が重畳表示される。撮影経路表示については詳細を後述する。終了ボタン14dは、一実施の形態の撮影情報処理プログラムを終了するためのボタンであり、使用者が操作装置3のマウスでこのボタン14dをクリックすると撮影情報処理プログラムが終了する。
【0019】
なお、この一実施の形態では、図2に示すように、画像表示領域11に撮影日ごとに撮影日タブを設けた例を示したが、撮影日タブの下に撮影機種タブを設けてツリー構造とし、撮影日タブをマウスクリックして撮影日を選択した後に、撮影機種タブをマウスクリックして当該撮影日に撮影された画像の中から所望の機種で撮影された画像を選択できるようにしてもよい。また、この一実施の形態では、撮影機種ごとのピン13を一般的なマークで表示する例を示すが、実際のカメラの機種を認識可能な程度のカメラの小画像のマークでピン13を表示してもよい。
【0020】
図3は、一実施の形態の撮影情報処理プログラムを示すフローチャートである。撮影情報処理装置1の電源が投入されると、コンピューター5のCPU5aは図3に示す撮影情報処理プログラムのステップ(図中“S”で示す)の順に撮影情報処理を実行する。ステップ1において、使用者がフォルダ選択ボタン14aをクリックしてフォルダメニューの中からいずれかのフォルダを選択したか否かを確認する。この一実施の形態では、すべての画像がフォルダおよびサブフォルダに収納されて記憶装置2に記憶されているものとして説明を行うが、インターネットなどの複数のロケーションに点在する画像のロケーション情報を通信装置7を介してインポートし、仮想的なフォルダを構成して収納し、画像のグループ化を行ってもよい。
【0021】
使用者がフォルダを選択したらステップ2へ進み、選択されたフォルダ内に収納されている画像ファイルをメモリ5bへ読み出す。上述したように、各画像ファイルには、画像データの他に撮影位置データ、撮影機種データ、個体識別データ、撮影日時データ、撮影条件データなどが画像ごとに対応付けて記憶されている。ステップ3では、メモリ5bの画像ファイルを撮影日時データと撮影機種データに基づいて撮影日と個体識別番号を加味した撮影機種ごとにグループ化する。続くステップ4で、フォルダ内のすべての画像の撮影日のタブを表示画面6aの画像表示領域11に表示する。
【0022】
ステップ5において、使用者によりいずれかの撮影日タブの画像表示ボタン11cがクリックされ、画像を表示する撮影日が選択されたか否かを確認し、撮影日が選択されるとステップ6へ進む。ステップ6では、メモリ5bから選択撮影日の画像を読み出して画像表示領域11にサムネイル表示する。図2に示す表示例では、2008年5月4日の撮影日タブの画像表示ボタン11cが使用者によりクリックされ、同日に撮影された画像がサムネイル表示されている。
【0023】
続くステップ7において、使用者によりいずれかの撮影日タブの位置表示ボタン11dがクリックされ、撮影位置を表示する撮影日が選択されたか否かを確認し、撮影日が選択されるとステップ8へ進む。ステップ8では、メモリ5bから選択撮影日の画像の撮影位置を読み出し、地図上にピン表示する。図2に示す表示例では、2008年5月3日、4日および5日の位置表示ボタン11dが使用者によりクリックされ、同日に撮影された画像の撮影位置が地図上に撮影位置ピン13で表示されている。
【0024】
なお、すでに撮影位置が表示されている撮影日の位置表示ボタン11dを使用者が再度クリックすると、地図上における当該撮影日の撮影位置表示を終了する。例えば図2に示す表示画面6aでは、5月3日、4日および5日の撮影日の位置表示ボタン11dがクリックされ、それらの撮影日の撮影位置が地図上にピン表示されているが、この状態で使用者が5月3日と5日の位置表示ボタン11dを再度クリックすると、図6に示すように5月4日に撮影された撮影位置だけを地図上にピン表示し、5月3日と5日の撮影位置のピン表示を終了する。なお、図6に示す表示例において、5月4日には2種類の機種D90とP6000による撮影位置が互いに異なる形状および色で地図表示領域12にピン表示され、地図表示領域12の右上隅には撮影日5月4日と機種D90とP6000を示すリスト12aが表示されている。このように、撮影位置を表示する撮影日は、使用者による位置表示ボタン11dのクリック操作で変更可能である。なお、使用者により撮影位置を表示する撮影日が変更された場合には、変更後の撮影位置に応じてピンの表示数と表示場所が変化するので、上述したように地図の表示領域と表示倍率をそれぞれ最適な状態に変更する。
【0025】
次に、ステップ9において、撮影経路表示が要求されたか否かを確認する。表示画面6aのルート表示ボタン14cが使用者によりクリックされ、撮影経路表示が要求されるとステップ10へ進み、選択されている撮影日の撮影経路を撮影機種ごとに地図上に表示する。図6に示す表示状態において使用者によりルート表示ボタン14cがクリックされると、図7に示すように撮影機種ごとに撮影時刻が早い順に撮影位置を矢印で結んで撮影経路を表示する。なお、図7に示す表示例では5月4日の撮影経路だけを示すが、撮影経路は複数の撮影日の複数の撮影機種に対して表示することができる。
【0026】
ステップ11において、撮影機種が選択されたか否かを確認する。表示画面6aの機種選択ボタン14bが使用者によりクリックされるとステップ12へ進み、機種選択ボタン14bの近傍に撮影機種のプルダウンメニューを表示する。このプルダウンメニューには、現在地図表示領域12に撮影位置または撮影経路が表示されている機種が表示される。図示していないが、同一機種であっても個体識別番号が異なるカメラで撮影した画像が発見された場合には機種名の後に識別情報を表示して別項目としてプルダウンメニューにリストされる。使用者によりプルダウンメニューの中からいずれかの撮影機種がクリックされると、そのメニュー項目の先頭にチェックが表示されて、その撮影機種の撮影位置または撮影経路を地図上に表示する。ステップ12の処理において、ステップ9で撮影経路表示の要求のない場合は撮影機種ごとの撮影位置を表示し、撮影経路表示の要求がある場合には撮影機種ごとの撮影経路を表示する。
【0027】
例えば、図2に示す表示例において機種選択ボタン14bがクリックされた場合には、図5に示すような3機種のプルダウンメニューを表示する。また、図7に示す表示例において機種選択ボタン14bがクリックされた場合には、図8に示すような2機種のプルダウンメニューを表示する。図7に示す表示例において、図8に示すプルダウンメニューから図9に示すように機種D90がマウスクリックにより選択されると、図7に示すように選択された機種D90の撮影位置または撮影経路のみを地図上に表示する。このとき、表示される撮影位置または撮影経路に応じて上述したように地図の表示領域と表示倍率をそれぞれ最適な状態に変更する。また、使用者による撮影機種の変更にともなって、図10に示すように地図表示領域12の撮影日と撮影機種を示すリスト12aも変更する。なお、撮影機種を選択するためのプルダウンメニューにおいて、図11に示すように使用者により複数の機種がクリックされて選択されるとその機種名の前にチェックが付いて、選択された複数の機種の撮影位置または撮影経路を機種ごとに表示する。また、プルダウンメニューにて「全てのカメラ」が選択されると、この項目にチェックが付き、表示可能なすべてのカメラが地図上にピン表示される。メニュー項目の機種名ごとのチェックは消える。
【0028】
上述したように画像表示領域11の撮影日ごとの撮影日タブの下に撮影機種ごとの撮影機種タブを設ける場合には、操作領域14に機種選択ボタン14bを設けてプルダウンメニューを表示する代わりに、撮影機種タブに機種選択ボタンを設け、その機種選択ボタンを使用者にクリック操作させるようにしてもよい。
【0029】
ステップ13において、終了ボタン14dが使用者によりクリックされたか否かを確認し、使用者が終了操作をしていない場合はステップ5へ戻り上述した処理を繰り返す。使用者が終了操作をした場合にはこの撮影情報処理プログラムの実行を終了する。
【0030】
上述した一実施の形態では、本発明に係わる撮影情報処理プログラムを実行するコンピューターを備えた撮影情報処理装置を例に挙げて説明したが、本発明はこのような実施の形態に限定されず、本発明に係わる撮影情報処理プログラムを記録媒体に記録して提供したり、インターネット等を介して提供し、パーソナルコンピューター上で実行させる形態としてもよい。この場合には、パーソナルコンピューター側の記憶装置と表示装置を用い、カメラからあるいはインタネット経由で取り込んだ多くの画像を記憶装置に記憶し、撮影日時あるいは撮影機種ごとの画像と撮影位置や撮影経路を地図上に表示する。
【0031】
また、インターネット等のウエブ・ブラウザー側で本発明に係わる撮影情報処理プログラムを実行し、インターネット等を介して多くのユーザーから画像を収集してサーバーに記憶し、撮影日あるいは撮影機種ごとの画像と撮影位置や撮影経路をユーザーの表示装置に表示させる形態としてもよい。さらに、本発明に係わる撮影情報処理プログラムをデジタルカメラ、ビデオカメラ、カメラ付き携帯電話機などで実行し、デジタルカメラ、ビデオカメラ、カメラ付き携帯電話機それぞれ単体で本発明の上述した撮影情報処理機能を実現する形態としてもよい。
【0032】
ウエブサーバー上で提供するプログラムのように、多くのユーザーの画像を対象とする場合には、撮影位置ピンの表示形態を撮影機種の所有者ごとに異なる表示形態としてもよい。例えば、自分が所有する撮影機種の撮影位置ピンを他人が所有する撮影機種の撮影位置ピンよりも大きな形状で表示するとともに、自分が所有する撮影機種の撮影位置ピンをカラー表示し、他人が所有する撮影機種の撮影位置ピンを灰色や黒色で表示することによって、自分の撮影機種の撮影位置または撮影経路を他人の撮影機種のそれらより視認性を上げることができる。自分が所有する画像の識別は、予め自分が所有するカメラと個体識別番号をプログラムにログインするユーザーIDにひも付けて登録しておくことで解決できる。
【0033】
上述した一実施の形態では、撮影日や撮影機種ごとに撮影位置ピンの形状と表示色を異ならせる例を示したが、撮影位置ピンの表示形態は上述した一実施の形態に限定されず、例えば円形や四角形の枠内に撮影日や撮影機種ごとに番号を付した撮影位置ピンを用いてもよい。また、撮影経路を示す矢印も撮影日や撮影機種ごとに異なる表示色としてもよい。
【0034】
上述した一実施の形態の例えば図2において、使用者が操作装置3のマウスで地図表示領域12に表示された撮影位置ピン13のいずれかをクリックした場合に、画像表示領域11に表示されている画像の中のクリック位置で撮影された画像を他の画像と異なる表示形態で表示するようにしてもよい。例えば、クリック位置で撮影された画像を視認しやすい色の枠で囲み、他の画像と区別してもよいし、あるいはクリック位置で撮影された画像のみを画像表示領域11に表示し、他の画像をすべて一時的に消去してもよい。
【0035】
また、使用者が操作装置3のマウスで地図表示領域12に表示された撮影位置ピン13のいずれかをクリックしたときに、クリック位置で撮影された画像と同じ日時(同じ日の同じ時間帯を含む)に撮影されたすべての画像、またはクリック位置で撮影された画像と同じ撮影機種で撮影されたすべての画像の撮影位置ピン13を、他の画像の撮影位置ピン13と異なる表示形態(形状および/または色、さらには点滅表示を含む)で表示させるか、あるいは他の画像の撮影位置ピン13を一時的に消去するなどして、同じ撮影日または撮影機種の撮影位置を使用者に容易に視認させるようにしてもよい。このとき、クリック位置で撮影された画像と同じ日時(同じ日の同じ時間帯を含む)に撮影されたすべての画像だけ、またはクリック位置で撮影された画像と同じ撮影機種で撮影されたすべての画像だけを、画像表示領域11にサムネイル表示してもよい。
【0036】
なお、上述した実施の形態とそれらの変形例において、実施の形態どうし、または実施の形態と変形例とのあらゆる組み合わせが可能である。
【0037】
上述した実施の形態とその変形例によれば以下のような作用効果を奏することができる。まず、画像とともに撮影位置、撮影日時および撮影機種が記録された画像データを、撮影日時または撮影機種ごとに分類する処理と、分類された画像データの中から指定された撮影日時または撮影機種の画像データを抽出する処理と、抽出された画像データに基づいて指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像を表示する処理と、抽出された画像データに基づいて指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置を含む範囲の地図を表示する処理と、表示された地図上に指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置を、指定撮影日時または指定撮影機種ごとに異なる表示形態で表示する処理とをコンピューターに実行させるようにしたので、撮影日時または撮影機種ごとに撮影位置を表示することができる。
【0038】
次に、一実施の形態とその変形例によれば、指定撮影日時または指定撮影機種ごとに異なる形状および/または色のピンを、地図上の指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置に表示するようにしたので、撮影日時または撮影機種ごとの撮影位置の視認性を上げることができ、使用者に撮影日時または撮影機種ごとの撮影位置を容易に識別させることができる。
【0039】
また、一実施の形態とその変形例によれば、撮影日時には撮影日と撮影時間帯とが含まれるようにしたので、撮影日はもちろん、撮影時間帯ごとに撮影位置を表示することができる。
【0040】
一実施の形態とその変形れによれば、地図上に指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影位置を、撮影時刻が早い撮影位置から遅い撮影位置へ矢印で結び、指定撮影日時または指定撮影機種ごとの画像の撮影経路を表示するようにしたので、撮影日時または撮影機種ごとに撮影経路を表示することができる。
【0041】
一実施の形態とその変形例によれば、撮影経路を示す矢印を指定撮影日時または指定撮影機種ごとに異なる色で表示するようにしたので、撮影日時または撮影機種ごとの撮影経路の視認性を上げることができ、使用者に撮影日時または撮影機種ごとの撮影経路を容易に識別させることができる。
【0042】
一実施の形態とその変形例によれば、指定撮影機種ごとの撮影位置または撮影経路を指定撮影機種の所有者ごとに異なる色で表示するようにしたので、自分が撮影した画像の撮影位置または撮影経路を、他人が撮影した画像の撮影位置または撮影経路の中から容易に識別させることができる。
【符号の説明】
【0043】
1;撮影情報処理装置、2;記憶装置、3;操作装置、4;インターフェース、5;コンピューター、5a;CPU、5b;メモリ、6;表示装置、7;通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像とともに撮影日時および撮影機種の少なくとも一方および撮影位置が記録された画像データを、前記撮影日時または前記撮影機種ごとに分類する画像分類手順と、
前記画像分類手順で分類された前記画像データの中から、指定された前記撮影日時または前記撮影機種の前記画像データを抽出する画像抽出手順と、
前記画像抽出手順で抽出された前記画像データに基づいて、前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとの前記画像を表示する画像表示手順と、
前記画像抽出手順で抽出された前記画像データに基づいて、前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとの前記画像の撮影位置を含む範囲の地図を表示する地図表示手順と、
前記地図表示手順で表示された前記地図上に、前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとの前記画像の撮影位置を、前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとに異なる表示形態で表示する位置表示手順とをコンピューターに実行させることを特徴とする撮影情報処理プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、
前記位置表示手順では、前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとに異なる形状および/または色のピンを、前記地図上の前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとの前記画像の撮影位置に表示することを特徴とする撮影情報処理プログラム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、
前記撮影日時には、撮影日と撮影時間帯とが含まれることを特徴とする撮影情報処理プログラム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、
前記位置表示手順では、前記地図上に、前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとの前記画像の撮影位置を、撮影時刻が早い撮影位置から遅い撮影位置へマークで結び、前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとの前記画像の撮影経路を表示することを特徴とする撮影情報処理プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、
前記位置表示手順では、前記撮影経路を示すマークを、前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとに異なる色または形状で表示することを特徴とする撮影情報処理プログラム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の撮影情報処理プログラムにおいて、
前記位置表示手順では、前記指定撮影機種ごとの前記撮影位置または前記撮影経路を、前記指定撮影機種の個体識別番号ごとに異なる色または形状で表示することを特徴とする撮影情報処理プログラム。
【請求項7】
画像とともに撮影位置、撮影日時および撮影機種が記録された画像データを記憶する記憶装置と、
前記請求項1〜6のいずれか一項に記載の撮影情報処理プログラムを実行するコンピューターと、
前記コンピューターに対して撮影位置または撮影経路を表示する撮影日時または撮影機種を指定する操作部材と、
前記コンピューターにより前記撮影情報処理プログラムを実行して得られた前記指定撮影日時または前記指定撮影機種ごとの画像とその撮影位置または撮影経路を表示する表示装置とを備えることを特徴とする撮影情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−37955(P2012−37955A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−175172(P2010−175172)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】