説明

支持架台及び支持架台の構築方法

【課題】大型の支持架台を構築する場合においても、構築の手間と工期を短縮できる支持架台及び支持架台の構築方法を提供すること。
【解決手段】配線及び配管を支持する支持架台1を、鉄骨構造体2に構築して鉄骨スタンション10を構成する。支持架台1の水平部3を、トラス構造を有する複数の水平部ユニット31を連結して構成する一方、支持架台1の垂直部4を、トラス構造を有する複数の垂直部ユニット41を連結して構成する。隣接する水平部ユニット31の間を、水平材35と連結斜材36A,36Bとで固定位置を調整可能に連結する。隣接する垂直部ユニット41の間を、水平材45で固定位置を調整可能に連結する。鉛直部ユニット41の支柱42の下端をガセットプレート48A,48Bで下側の小梁23Bに固定する一方、支柱42の上端をガセットプレート47A,47Bを介して固定位置を調整可能に上側の小梁23Bに固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば工場建屋の内外に設置され、電力線や通信線等の配線、又は、給水管や配水管等の配管を支持する支持架台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の支持架台としては、一定の長さのトラフ状の支持部材を、配線又は配管の敷設経路に沿って複数個繋ぎ合わせて構成されたものがある(例えば特許文献1;特開2007−057101号公報参照)。この支持架台を構成する支持部材は、幅方向両側の上部に、異形断面を有する異形溝が形成されている。この異形溝に、支持架台のカバーや手摺等の附属部材を取り付け、また、他の支持部材との連結具を取り付けるようにしている。
【0003】
他の従来の支持架台としては、平行に延在する2つの親桁と、この親桁の間に掛け渡された複数の子桁からなる梯子状の支持部材を、配線又は配管の敷設経路に沿って複数個繋ぎ合わせて構成されたものがある(例えば特許文献2;特開2006−050796号公報参照)。この支持架台は、支持部材の親桁が、高さ方向の略中央に凸条部を有する異形溝形材で形成されており、凸条部の斜面を溝形材の底面に対して傾斜させ、かつ、溝形材のフランジに切り欠きを形成することにより、設置位置における連結作業を容易に行うようにしている。また、支持部材の親桁を異形溝形材で形成することにより、支持部材の強度を確保しながら支持架台全体の軽量化を行うようにしている。
【0004】
上記従来の支持架台は、トラフ状の支持部材及び梯子状の支持部材のいずれを用いて構成された支持架台も、次のような工程により構築される。まず、分離状態の支持部材を敷設位置に搬入し、この後、支持部材を敷設位置で互いに連結する。互いに連結された支持部材を、先立って敷設位置に設置していた吊り具や支柱に固定し、支持架台が完成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−057101号公報
【特許文献2】特開2006−050796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、大規模工場や発電所等では、建屋間に敷設される配線や配管の本数が多いため、配線又は配管を支持する支持部材を複数段有する大型の支持架台を構築する必要がある。このような大型の支持架台を従来の支持架台で構成すると、支持架台の設置位置に分離状態の大量の支持部材を搬入することとなり、支持架台の搬入作業と構築作業に多大な手間がかかるという問題がある。したがって、支持架台の設置工期が長期化し、ひいては工費が増大する不都合がある。
【0007】
また、大規模工場や発電所等では、支持架台を支持する支持構造体が大掛かりなものとなるので、支持構造体を完成させた後に支持架台を構築すると、支持構造体と支持架台の建設工期が長期化するという問題がある。
【0008】
また、従来の支持架台は、汎用性の無い異形断面の支持部材を用いるので、支持架台の材料費が高いという問題がある。
【0009】
そこで、本発明の課題は、大型の支持架台を構築する場合においても、構築の手間と工期を短縮できる支持架台及び支持架台の構築方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明の第1の側面による支持架台は、支持構造体に構築され、配管又は配線を支持する支持架台であって、
配管又は配線を支持する支持部材と、支柱と、支柱を互いに接続する接続部材とを含んでトラス構造を有する複数の支持架台ユニットが、互いに連結されてなることを特徴としている。
【0011】
上記構成によれば、支持架台は、トラス構造を有する複数の支持架台ユニットが互いに連結されてなるので、支持架台を容易に構築することができる。すなわち、トラス構造を有する支持架台ユニットを支持構造体に設置することにより、比較的少ない工数で比較的多くの部材を搬入することができる。また、支持構造体に設置された複数の支持架台ユニットを互いに連結することにより、比較的少ない工数で支持架台を構築することができる。したがって、特に支持架台が大型である場合、従来のように支持部材を分離状態で設置位置に搬入して組み立てるよりも、少ない手間で支持架台を構築することができる。その結果、支持架台を構築する工期を短縮でき、工費を削減することができる。
【0012】
また、支持架台ユニットは、トラス構造を有するので、汎用性の有る型材を用いて構成できる。したがって、従来の支持架台のように異形断面の支持部材を用いるよりも、支持架台を安価に構築できる。さらに、支持架台ユニットは、トラス構造を有するので、汎用性の有る型材を用いても、軽量化を行うことができる。
【0013】
一実施形態の支持架台は、上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つは、支柱の上端又は下端が、支持構造体に対する固定位置が調整可能に形成されている。
【0014】
上記実施形態によれば、所定の支持架台ユニットが支持構造体に設置されて固定される際、この支持架台ユニットの支柱の上端又は下端が、支持構造体に対する固定位置が調整可能に形成されているので、支持架台ユニットの据え付け誤差が吸収される。したがって、支持架台ユニットが設置位置と異なる位置で予め作製されたものであっても、設置位置に起因する据え付け誤差の影響を受けることなく支持架台を構築できる。また、据え付け誤差を吸収させて支持架台ユニットを支持構造体に固定できるので、支持架台ユニットの設置位置を容易に調整でき、したがって、施工の手間の削減と工期の短縮を行うことができる。このように、所定の支持架台ユニットの支柱の上端又は下端の支持構造体に対する固定位置が調整可能に形成されることにより、複数の支持架台ユニットを連結して大型の支持架台を構築した場合においても、据え付け誤差や支持構造体の撓みによる影響を防止して、施工の手間の削減と工期の短縮を行うことができ、しかも、支持架台の健全性を確保できる。
【0015】
なお、上記支柱の上端又は下端は、支柱の延在方向、又は、支柱の延在方向に対して直角方向のいずれの方向に、支持構造体に対する固定位置が調整可能であってもよい。
【0016】
一実施形態の支持架台は、上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つの支柱が上端部又は下端部に長穴を有し、この長穴に挿通されたボルトにより、上記支持構造体に固定されている。
【0017】
上記実施形態によれば、所定の支持架台ユニットの支柱を、この支柱の上端部又は下端部に設けられた長穴に挿通されたボルトで支持構造体に固定することにより、簡易な構造で、支持架台ユニットの支柱の支持構造体に対する固定位置を調整可能にできる。
【0018】
一実施形態の支持架台は、上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つは、支柱の下端が、支持構造体の大梁を跨ぐように小梁に支持された受桁に固定されている。
【0019】
上記実施形態によれば、所定の支持架台ユニットの支柱の下端が、受桁を介して支持構造体の小梁に固定されるので、支持構造体の主要な部材である大梁にボルト孔を形成することなく、支持架台を支持構造体に固定できる。したがって、大梁のボルト孔による断面欠損を防止でき、支持構造体の健全性を確保できる。ここで、大梁に直接支柱を固定する場合、断面欠損を回避するためには支柱の下端を大梁に溶接する必要があり、支持架台ユニットの設置の手間と工費が増大することとなる。しかしながら、本実施形態によれば、支柱の下端を受桁を介して小梁に固定するので、溶接を行うことなくボルト締結のみにより、大梁の断面欠損を防止でき、しかも、少ない手間と工費で支持架台ユニットを支持構造体に迅速に設置することができる。
【0020】
一実施形態の支持架台は、上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つは、接続部材が、隣接する支持架台ユニットの接続部材に対する固定位置が調整可能に形成されている。
【0021】
上記実施形態によれば、複数の支持架台ユニットが連結されて支持架台が構築される際、所定の支持架台ユニットの接続部材が、隣接する支持架台ユニットの接続部材に対する固定位置が調整可能に形成されているので、接続部材の相互の固定位置が適切に調整され、これにより、支持架台ユニットの据え付け誤差が吸収される。したがって、支持架台ユニットが設置位置と異なる位置で予め作製されたものであっても、設置位置に起因する据え付け誤差の影響を受けることなく支持架台を構築できる。また、据え付け誤差を吸収させて支持架台ユニットを隣接する支持架台ユニットに連結できるので、支持架台ユニット相互間の連結状態を容易に調整でき、したがって、施工の手間の削減と工期の短縮を行うことができる。このように、所定の支持架台ユニットの接続部材が隣接する支持架台ユニットの接続部材に対する固定位置が調整可能であることにより、複数の支持架台ユニットを連結して大型の支持架台を構築した場合においても、据え付け誤差や支持構造体の撓みによる影響を防止して、施工の手間の削減と工期の短縮を行うことができ、しかも、支持架台の健全性を確保できる。
【0022】
一実施形態の支持架台は、上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つの接続部材が端部に長穴を有し、この長穴に挿通されたボルトにより、上記隣接する支持架台ユニットの接続部材に連結されている。
【0023】
上記実施形態によれば、所定の支持架台ユニットの接続部材を、この接続部材の端部に設けられた長穴に挿通されたボルトで隣接する支持架台ユニットの接続部材に連結することにより、簡易な構造で支持架台ユニットを隣接する支持架台ユニットの接続部材に対する固定位置を調整可能にできる。
【0024】
一実施形態の支持架台は、上記支持架台ユニットの支持部材、支柱及び接続部材は、全ての表面にリン酸塩処理が施されている。
【0025】
上記実施形態によれば、リン酸塩処理により、各部材の表面の摩擦係数が増大するので、ボルトで接合される部分の密着力を高めることができ、部材を互いに強固に固定することができる。また、リン酸塩処理により、各部材の表面に形成される皮膜によって防錆効果が発揮されるので、支持架台の耐久性を高めることができる。ここで、各部材の全ての表面にリン酸塩処理を施すので、ボルトの接合部と防錆部とを区別することなく、例えばリン酸塩処理液の液槽に部材の全てを浸漬させる工程により、容易にリン酸塩処理を行うことができる。
【0026】
本発明の第2の側面による支持架台の構築方法は、配管又は配線を支持するための支持架台の構築方法であって、
予め作製され、配管又は配線を支持する支持部材と、支柱と、支柱を互いに接続する接続部材とを含んでトラス構造を有する支持架台ユニットを支持構造体に設置する工程と、
支持構造体に設置された複数の支持架台ユニットを互いに連結する工程と
を備えることを特徴としている。
【0027】
上記構成によれば、支持架台を、トラス構造を有する支持架台ユニットを支持構造体に設置し、支持構造体に設置された複数の支持架台ユニットを互いに連結して構築するので、支持架台を容易に構築することができる。すなわち、トラス構造を有する支持架台ユニットを支持構造体に設置するので、比較的少ない工数で比較的多くの部材を搬入することができる。また、支持構造体に設置された複数の支持架台ユニットを互いに連結する工程により、比較的少ない工数で支持架台を構築することができる。したがって、特に支持架台が大型である場合、従来のように支持部材を分離状態で設置位置に搬入して組み立てるよりも、少ない手間で支持架台を構築することができる。その結果、支持架台を構築する工期を短縮でき、工費を削減することができる。
【0028】
また、支持架台ユニットは、トラス構造を有するので、汎用性の有る型材を用いて構成できる。したがって、従来の支持架台のように異形断面の支持部材を用いるよりも、支持架台を安価に構築できる。
【0029】
一実施形態の支持架台の構築方法は、上記支持架台ユニットは、支持構造体の近傍で作製されたものである。
【0030】
上記実施形態によれば、支持架台ユニットを支持構造体の近傍で作製することにより、支持架台の構築作業の進捗に応じてユニットを作製し、迅速に支持構造体に搬入できるので、支持架台が大規模である場合においても支持架台の構築工期を短縮できる。
【0031】
ここで、支持架台ユニットはトラス構造であるので、従来のように異形断面の部材を用いた支持架台ユニットを作製する場合と比較して、特殊な治具や工具を用いることがないから、支持構造体の近傍で容易に支持架台ユニットを作製することができる。
【0032】
一実施形態の支持架台の構築方法は、上記支持架台ユニットは、支持構造体の建設作業と並行して作製されたものである。
【0033】
上記実施形態によれば、支持構造体の建設作業と並行して支持架台ユニットを作製することにより、支持構造体の建設作業の進捗に応じてユニットを作製し、迅速に支持構造体に搬入して支持架台の構築を並行させることができるので、支持架台が大規模である場合においても、支持構造体の建設と支持架台の構築とを含めた全体の工期を短縮できる。
【0034】
また、支持構造体の建設に使用する重機を転用して、支持架台ユニットを支持構造体に搬入できるので、支持架台の工費を削減することができる。ここで、支持構造体が鉄骨構造であると、重機の転用が容易となるので好ましい。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、支持架台はトラス構造を有する複数の支持架台ユニットが互いに連結されてなるので、従来のように支持部材を分離状態で設置位置に搬入して組み立てるよりも、少ない手間で迅速に支持架台を構築することができ、その結果、大型の支持架台を短期間で少ない工費により構築できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態の支持架台を備える鉄骨スタンションを示す側面図である。
【図2】鉄骨スタンションの一部の横断面図である。
【図3】水平部ユニットを示す側面図である。
【図4】垂直部ユニットを示す正面図である。
【図5】垂直部ユニットの側面図である。
【図6】垂直部ユニットの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0038】
図1は、本発明の実施形態としての支持架台を備える鉄骨スタンションを模式的に示す側面図であり、図2は鉄骨スタンションの一部の横断面図である。
【0039】
この鉄骨スタンション10は、電子機器の製造工場の建屋の間に建設され、建屋の間に敷設される高圧電力線や信号線等の配線と、ガス管や蒸気管等の配管とを支持するものである。この鉄骨スタンション10は、配線及び配管を支持する支持架台1と、支持架台1を支持する支持構造体としての鉄骨構造体2とで大略構成されている。鉄骨スタンション10は、約200mの長さと、約40mの高さと、約15mの幅を有する大規模なものである。鉄骨構造体2は、角鋼管を用いた柱21とH形鋼を用いた大梁22を主要な部材とする鉄骨造である。鉄骨構造体2が設置された地表面は車道に利用され、複数段の大梁22上に形成される階層のいずれかに、支持架台1が構築されている。
【0040】
支持架台1は、鉄骨構造体2の上部層に構築され、鉄骨構造体2の所定の階層に水平方向に延在する水平部3と、鉄骨構造体2の複数階層を垂直方向に横切って延びる垂直部4とを有する。水平部3は配線及び配管を水平方向に支持する一方、垂直部4は配線及び配管を垂直方向に支持する。水平部3と垂直部4で構成される支持架台1により、延長が約300mの配線及び配管を支持している。
【0041】
支持架台1は、複数の支持架台ユニットが互いに連結されて構成されている。支持架台ユニットは、水平部3を形成する水平部ユニット31と、垂直部4を形成する垂直部ユニット41とで構成されている。図2の横断面図には、水平部ユニット31の正面、すなわち、この水平部ユニット31で形成される支持架台1の延在方向に向かう水平部ユニット31の面が現れている。図3は、水平部ユニット31を示す側面図である。
【0042】
この水平部ユニット31は、複数の支柱32と、図2に示すように、2つの支柱32間に幅方向に掛け渡されて配線又は配管を支持する複数の支持部材33と、支持部材33の両端部と支柱32との間を補強する補強斜材34を含む。さらに、図3に示すように、複数の支柱32間に水平方向に掛け渡された複数の水平材35と、支柱32と水平材35とで区画された矩形の面内の1つの対角線上に掛け渡された複数の斜材36を含む。これらの複数の支柱32,水平材35及び斜材36により、トラス構造を構成している。ここで、上記水平材35及び斜材36が本発明の接続部材に相当する。
【0043】
上記支持部材33はリップ付溝形鋼で形成され、支柱32、補強斜材34、水平材35及び斜材36は山形鋼で形成されている。
【0044】
水平部ユニット31の延在方向の両端には、水平材35の連結端35a,35bが設けられている。水平材35の連結端35a,35bには、山形鋼の鉛直方向に延在する面に、水平材35の長手方向に長い2つの長穴35Hが形成されている。互いに隣接する水平部ユニット31,31の水平材35の連結端35a,35bを突き合わせ、これらの連結端35a,35bの間に掛け渡した接合プレート35Pを介して、連結端35a,35bをボルトで接合するように形成されている。接合プレート35Pには、水平材35の突き合わされる連結端35a,35bの長穴35Hに対応して4つの長穴35PHが設けられており、連結端35a,35bの長穴35Hと接合プレート35Pの長穴35PHとを各々挿通するボルトにより、水平材35の連結端35a,35bと接合プレート35Pとが摩擦接合される。このように、水平材35の連結端35a,35bと接合プレート35Pとにボルト挿通用の長穴35H,35PHを設けたことにより、隣接する水平材35の連結端35a,35bの相互間の距離が調節可能となり、これにより、隣接する水平部ユニット31の水平材35の互いの固定位置が調整可能となっている。
【0045】
また、水平部ユニット31の延在方向の両端には、連結斜材36A,36Bが設けられている。連結斜材36A,36Bの先端部には、山形鋼の鉛直方向に延在する面に、連結斜材36A,36Bの長手方向に長い2つの長穴36Hが形成されている。互いに隣接する水平部ユニット31,31の連結斜材36A,36Bを突き合わせ、これらの連結斜材36A,36Bの間に掛け渡した接合プレート36Pを介して、連結斜材36A,36Bをボルトで接合するように形成されている。接合プレート36Pには、突き合わされる連結斜材36A,36Bの長穴36Hに対応して4つの長穴36PHが設けられており、連結斜材36A,36Bの長穴36Hと接合プレート36Pの長穴36PHとを各々挿通するボルトにより、連結斜材36A,36Bと接合プレート36Pとが摩擦接合される。このように、連結斜材36A,36Bと接合プレート36Pとにボルト挿通用の長穴36H,36PHを設けたことにより、隣接する連結斜材36A,36Bの相互間の距離が調節可能となり、これにより、隣接する水平部ユニット31の連結斜材36A,36Bの互いの固定位置が調整可能となっている。
【0046】
このように、水平部ユニット31の延在方向の両端は、接続部材としての水平材35と連結斜材36Aが、隣接する水平部ユニット31の水平材35と連結斜材36Bに対して固定位置が調整可能に形成されている。これらの水平材35と連結斜材36A,36Bは、各々の固定位置が調整された後、ボルトの本締めによって互いに剛結合される。
【0047】
鉄骨構造体2は、幅方向に延在する小梁23A,23Bが長手方向に所定間隔おきに設置されている。小梁23A,23BはH形鋼で形成され、大断面の小梁23Aと小断面の小梁23Bとが交互に配置されている。この小梁23A,23Bの上フランジに接合プレートが工場溶接で固定されており、この接合プレートに、水平部ユニット31の支柱32の下端に設けられたガセットプレート37Aが高力ボルトの摩擦接合により固定されている。接合プレートとガセットプレート37Aとの互いの接合面に形成されたボルト孔は、水平部ユニット31の延在方向に長い長穴で形成されており、支柱32の設置位置を水平部ユニット31の延在方向に調節可能になっている。このようにして、水平部ユニット31を、工費の比較的高い現場溶接を用いることなく、鉄骨構造体2に剛接合している。
【0048】
ここで、水平部ユニット31の鉄骨構造体2の大梁22を跨ぐ部分では、H形鋼で形成された受桁38を介して支柱32を支持している。すなわち、図3に示すように、大梁22の両側に位置する小梁23B,23Bの上フランジに受桁38の下フランジを固定し、この受桁38の上フランジに、3つの支柱32の下端に設けたガセットプレート37Bを固定している。小梁23Bと受桁38との間と、受桁38とガセットプレート37Bとの間は、高力ボルトの摩擦接合により固定している。大梁22の上フランジには、受桁38の下フランジに溶接されたプレートが接している。このように、水平部ユニット31の支柱32を受桁38を介して小梁23A,23Bに固定する一方、大梁22には直接接合しないことにより、鉄骨構造体2の主要な部材である大梁22について、ボルト孔による断面欠損を防止して鉄骨構造体2の健全性を確保すると共に、水平部ユニット31の設置の手間を削減するようになっている。
【0049】
図4は、垂直部4を構成する垂直部ユニット41を示す正面図であり、図5は垂直部ユニット41の側面図であり、図6は垂直部ユニット41の平面図である。
【0050】
この垂直部ユニット41は、図4に示すように、正面視において、複数の支柱42と、2つの支柱42間に幅方向に掛け渡された複数の幅方向部材43と、支柱42と幅方向部材43とで区画された矩形の面内の2つの対角線上に掛け渡された複数の斜材44を含む。これらの複数の支柱42,幅方向部材43及び斜材44により、トラス構造を構成している。さらに、垂直部ユニット41は、図5に示すように、側面視において、2つの支柱42間に水平方向に掛け渡された複数の水平材45と、支柱42と水平材45とで区画された矩形の面内に逆V字状に設置された複数の斜材46を含む。これらの複数の支柱42,水平材45及び斜材46により、トラス構造を構成している。ここで、上記水平材45が本発明の接続部材に相当する。さらに、垂直部ユニット41は、図6に示すように、平面視において、幅方向に延びる複数の支持部材49,49,・・・を有する。支持部材49は、支柱42の奥行き方向の両側を挟むように、幅方向の一組の支柱42,42につき2本ずつ設けられている。支持部材49の両端は、ガセットプレート491,491によって水平材45,45に固定されている。支持部材49には、一組の支持部材49,49が互いに向き合う側と反対側の面に、公知の複数のケーブルクリート492,492,・・・が固定されている。このケーブルクリート492,492,・・・により、配線が垂直方向に延在した状態で、支持部材49に固定されるようになっている。
【0051】
上記支柱42、幅方向部材43、斜材44,46、水平材45及び支持部材49は、山形鋼で形成されている。
【0052】
垂直部ユニット41の水平方向の両端には、水平材45の連結端45a,45bが設けられている。水平材45の連結端45a,45bには、水平材45の長手方向に長い長穴45Hが、山形鋼の1つの面につき2個ずつ形成されている。互いに隣接する垂直部ユニット41,41の水平材45の連結端45a,45bを突き合わせ、これらの連結端45a,45bの間に掛け渡した接合プレート45Pを介して、連結端45a,45bをボルトで接合するように形成されている。接合プレート45Pには、水平材45の突き合わされる連結端45a,45bの長穴45Hに対応して4つの長穴45PHが設けられており、連結端45a,45bの長穴45Hと接合プレート45Pの長穴45PHとを各々挿通するボルトにより、水平材45の連結端45a,45bと接合プレート45Pとが摩擦接合される。このように、水平材45の連結端45a,45bと接合プレート45Pとにボルト挿通用の長穴45H,45PHを設けたことにより、隣接する水平材45の連結端45a,45bの相互間の距離が調節可能となり、これにより、隣接する垂直部ユニット41の水平材45の互いの固定位置が調整可能となっている。
【0053】
このように、垂直部ユニット41の水平方向の両端は、接続部材としての水平材45が、隣接する垂直部ユニット41の水平材45に対して固定位置が調整可能に形成されている。これらの水平材45は、互いの固定位置が調整された後、ボルトの本締めによって互いに剛結合される。
【0054】
垂直部ユニット41は、支柱42の上端と下端が、上下の大断面の小梁23A,23A、又は、上下の小断面の小梁23B,23Bに夫々固定されている。すなわち、上側の小梁23A,23Bの下フランジに接合プレートが工場溶接で固定されており、この接合プレートに、支柱42の上端に設けられたガセットプレート47A,47Bが高力ボルトの摩擦接合により固定されている。また、下側の小梁23A,23Bの上フランジに接合プレートが工場溶接で固定されており、この接合プレートに、支柱42の下端に設けられたガセットプレート48A,48Bが高力ボルトの摩擦接合により固定されている。
【0055】
ここで、支柱42の上端には、伸縮継ぎ手が構成されている。すなわち、支柱42の上端に設置されるガセットプレート47A,47Bは、支柱42の上端に形成されて支柱42の長手方向に延びる長穴42Hと、ガセットプレート47A,47Bの長手方向に延びる長穴47AH,47BHとに挿通されるボルトにより、支柱42に固定されている。これにより、支柱42の上端が、ガセットプレート47A,47Bを介して小梁23A,23Bに対する距離が調節可能となり、支柱42の上端の小梁23A,23Bに対する固定位置が調整可能となっている。支柱42の上端の小梁23A,23Bに対する固定位置が調整された後、ボルトの本締めによって支柱42がガセットプレート47A,47Bを介して小梁23A,23Bに剛結合される。
【0056】
また、小梁23A,23Bの接合プレートとガセットプレート47A,47B,48A,48Bとの互いの接合面に形成されたボルト孔は、垂直部ユニット41の奥行き方向に長い長穴で形成されており、支柱42の設置位置を垂直部ユニット41の奥行き方向に調整可能になっている。このようにして、垂直部ユニット41を、工費の比較的高い現場溶接を用いることなく、高力ボルトの摩擦接合により、鉄骨構造体2に剛接合している。
【0057】
上記水平部ユニット31及び垂直部ユニット41を構成する支持部材33,49、支柱32,42、幅方向部材43、水平材35,45、及び、斜材34,36,44,46は、全ての表面にリン酸塩処理が施されている。このリン酸塩処理により、各部材の表面の摩擦係数が増大するので、ボルトで接合される部分の密着力を高めることができ、部材を互いに強固に固定することができる。また、リン酸処理により、各部材の表面に形成される皮膜によって防錆効果が発揮されるので、支持架台1の耐久性を高めることができる。なお、各部材には、全ての表面にリン酸塩処理が施されているので、ボルトの接合部のみにリン酸塩処理領域を限定する場合や、防錆部のみにリン酸塩処理領域を限定する場合と比較して、マスキング等の手間を省くことができる。すなわち、本実施形態の水平部ユニット31及び垂直部ユニット41の構成部材を、リン酸塩処理液の液槽に全体を浸漬させる工程により、容易にリン酸塩処理を行うことができる。したがって、少ない手間により、強固で耐久性を有する支持架台1の構築が可能な水平部ユニット31及び垂直部ユニット41が得られる。
【0058】
次に、上記水平部ユニット31と垂直部ユニット41とを用いて鉄骨構造体2に支持架台1を構築する方法を説明する。本実施形態において、鉄骨スタンション10の建設は、鉄骨構造体2の建設と支持架台1の構築とを並行して行う。
【0059】
鉄骨スタンション10の建設現場において、鉄骨構造体2の建設工区に隣接した位置に、水平部ユニット31と垂直部ユニット41の組み立て及び保管を行うヤードを設置する。鉄骨構造体2の建設工区での鉄骨構造体2の建設工事に並行して、ヤードで水平部ユニット31と垂直部ユニット41を作製する。すなわち、鋼材工場で所定長さに切断されてボルト孔が設けられたリップ付溝形鋼、山形鋼及びH形鋼等をヤードに搬入し、水平部ユニット31と垂直部ユニット41を組み立てる。水平部ユニット31と垂直部ユニット41は、いずれもトラス構造であるので、各部材のボルト締結作業のみによって作製でき、現場溶接が不要であるので、安価かつ迅速に組立作業を行うことができる。また、トラス構造の水平部ユニット31と垂直部ユニット41は、リップ付溝形鋼や、山形鋼や、H形鋼山形鋼等の汎用性の有る型材を用いて構成されるので、従来の異形断面の支持部材を用いた支持架台のように、組み立ての際に特殊な治具や工具が不要である。したがって、ヤードにおいて水平部ユニット31と垂直部ユニット41を容易に作製できる。
【0060】
鉄骨構造体2の建設がある程度進むと、鉄骨構造体2の建設工事に並行して支持架台1の構築作業を行う。すなわち、鉄骨構造体2の建設に用いるクローラークレーン等の重機を転用し、ヤードで組み立てられた水平部ユニット31と垂直部ユニット41を、鉄骨構造体2の設置位置に搬入する。
【0061】
水平部ユニット31が搬入されると、支柱32の位置合わせを行い、鉄骨構造体2の小梁23A,23Bに予め固定された接合プレートと、支柱32の下端のガセットプレート37Aとをボルトで固定する。また、3つの支柱32の下端のガセットプレート37Bに固定された受桁38の下フランジを、大梁22の両側に位置する小梁23B,23Bの上フランジにボルトで固定する。
【0062】
鉄骨構造体2への水平部ユニット31の設置が完了すると、隣り合う水平部ユニット31の水平材35の連結端35a,35bを、接合プレート35Pを介してボルトで固定する。また、隣り合う水平部ユニット31の連結斜材36A,36Bを、接合プレート36Pを介してボルトで固定する。
【0063】
ここで、水平部ユニット31の水平材35の連結端35a,35bと連結斜材36A,36Bは、各部材の延在方向に互いの固定位置が調整可能であるので、水平部ユニット31に据え付け誤差が存在しても、連結端35a,35bと連結斜材36A,36Bの各々の固定位置を調整することにより、水平部ユニット31の据え付け誤差を吸収することができる。したがって、水平部ユニット31が設置位置と異なるヤードで予め作製されたものであるにもかかわらず、据え付け誤差の影響を受けることなく支持架台1を構築できる。また、据え付け誤差を吸収させて隣接する水平部ユニット31,31を連結できるので、水平部ユニット31相互間の連結状態を容易に調整でき、したがって、施工の手間の削減と工期の短縮を行うことができる。
【0064】
また、垂直部ユニット41が搬入されると、支柱42の位置合わせを行い、鉄骨構造体2の下側の小梁23A,23Bに予め固定された接合プレートと、支柱42の下端のガセットプレート48A,48Bとをボルトで固定する。また、鉄骨構造体2の上側の小梁23A,23Bに予め固定された接合プレートと、支柱42の上端のガセットプレート47A,47Bとをボルトで固定する。こうして支柱42の下端と上端が下側の小梁23A,23Bと上側の小梁23A,23Bに固定され、鉄骨構造体2への垂直部ユニット41の設置が完了する。
【0065】
鉄骨構造体2への垂直部ユニット41の設置が完了すると、隣り合う垂直部ユニット41の水平材45の連結端45a,45bを、接合プレート45Pを介してボルトで固定する。
【0066】
ここで、垂直部ユニット41の支柱42の上端は、ガセットプレート47A,47Bを介して上側の小梁23A,23Bに対して支柱42の延在方向に固定位置が調整可能であるので、垂直部ユニット41に据え付け誤差が存在しても、支柱42の上端の固定位置を調整することにより、垂直部ユニット41の据え付け誤差を吸収することができる。また、垂直部ユニット41の水平材45の連結端45a,45bは、水平材45の延在方向に固定位置が調整可能であるので、垂直部ユニット41に据え付け誤差が存在しても、連結端45a,45bの連結位置を調整することにより、垂直部ユニット41の据え付け誤差を吸収することができる。したがって、垂直部ユニット41が設置位置と異なるヤードで予め作製されたものであるにもかかわらず、据え付け誤差の影響を受けることなく支持架台1を構築できる。また、据え付け誤差を吸収させて隣接する垂直部ユニット41,41を連結できるので、垂直部ユニット41相互間の連結状態を容易に調整でき、したがって、施工の手間の削減と工期の短縮を行うことができる。
【0067】
このようにして、水平部ユニット31及び垂直部ユニット41の相互間の連結が完了すると、水平部3の最下段の水平材35の高さに足場板を敷設し、図示しない点検通路を形成する。
【0068】
以上のように、本実施形態の支持架台1の構築方法によれば、複数の水平部ユニット31及び垂直部ユニット41を設置した後、ボルト締めのみによって水平部ユニット31及び垂直部ユニット41の相互を連結して構築できる。したがって、従来のように分離した部材を設置位置に搬入して組み立てるよりも、手間と工数を大幅に削減し、工費の削減と工期の短縮を行うことができる。
【0069】
また、本実施形態の支持架台1の構築方法は、複数の部材で予め作成されたトラス構造の水平部ユニット31及び垂直部ユニット41を鉄骨構造体2に搬入するので、比較的少ない工数で比較的多くの部材を搬入することができる。したがって、部材の搬入の手間を削減し、搬入にかかる時間を短縮することができる。
【0070】
また、上記水平部ユニット31及び垂直部ユニット41は、トラス構造を有するので、リップ付溝形鋼、山形鋼及びH形鋼等の汎用性の有る型材を用いて構成できる。したがって、従来の支持架台のように異形断面の支持部材を用いるよりも、支持架台1を安価に構築できる。また、上記水平部ユニット31及び垂直部ユニット41は、トラス構造を有するので、寸法が比較的大きいにもかかわらず、比較的軽量のまま剛性を確保することができる。したがって、水平部ユニット31及び垂直部ユニット41を比較的大型としながら、重機によって変形を招くことなく吊り上げて、鉄骨構造体2に搬入することができる。
【0071】
また、鉄骨構造体2の建設作業と並行して水平部ユニット31及び垂直部ユニット41を作製するので、鉄骨構造体2の建設作業の進捗に応じて水平部ユニット31及び垂直部ユニット41を作製し、迅速に鉄骨構造体2に搬入して支持架台1の構築を並行させることができる。したがって、支持架台1が大規模であるにもかかわらず、支持架台1の工期を短縮でき、さらに、鉄骨構造体2の建設と支持架台1の構築を含めた鉄骨スタンション10全体の工期を短縮できる。
【0072】
また、鉄骨構造体2の建設に使用する重機を転用して、水平部ユニット31及び垂直部ユニット41を鉄骨構造体2に搬入するので、支持架台1の工費を削減することができる。
【0073】
本発明者の施工実績によれば、本実施形態のように、鉄骨構造体2の建設作業と並行して、鉄骨構造体2の建設領域の近傍でトラス構造を有する水平部ユニット31及び垂直部ユニット41を作製し、各ユニット31,41を鉄骨構造体2に搬入して支持架台1を構築することにより、鉄骨構造体2に支持架台1の構成部材を分離した状態で搬入して構築する場合と比較して、3割から4割程度の工費の削減が可能となった。
【0074】
上記実施形態において、支持構造体は鉄骨構造であったが、鉄筋コンクリート構造等の他の構造形式でもよい。また、支持構造体は建屋でもよく、屋内に支持架台を構築してもよい。
【符号の説明】
【0075】
1 支持架台
2 鉄骨構造体
3 支持架台の水平部
4 支持架台の垂直部
31 水平部ユニット
32,42 支柱
33,49 支持部材
34 補強斜材
35,45 水平材
36,44,46 斜材
41 垂直部ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造体に構築され、配管又は配線を支持する支持架台であって、
配管又は配線を支持する支持部材と、支柱と、支柱を互いに接続する接続部材とを含んでトラス構造を有する複数の支持架台ユニットが、互いに連結されてなることを特徴とする支持架台。
【請求項2】
請求項1に記載の支持架台において、
上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つは、支柱の上端又は下端が、支持構造体に対する固定位置が調整可能に形成されていることを特徴とする支持架台。
【請求項3】
請求項2に記載の支持架台において、
上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つの支柱が上端部又は下端部に長穴を有し、この長穴に挿通されたボルトにより、上記支持構造体に固定されていることを特徴とする支持架台。
【請求項4】
請求項1に記載の支持架台において、
上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つは、支柱の下端が、支持構造体の大梁を跨ぐように小梁に支持された受桁に固定されていることを特徴とする支持架台。
【請求項5】
請求項1に記載の支持架台において、
上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つは、接続部材が、隣接する支持架台ユニットの接続部材に対する固定位置が調整可能に形成されていることを特徴とする支持架台。
【請求項6】
請求項5に記載の支持架台において、
上記複数の支持架台ユニットのうちの少なくとも1つの接続部材が端部に長穴を有し、この長穴に挿通されたボルトにより、上記隣接する支持架台ユニットの接続部材に連結されていることを特徴とする支持架台。
【請求項7】
請求項1に記載の支持架台において、
上記支持架台ユニットの支持部材、支柱及び接続部材は、表面にリン酸塩処理が施されていることを特徴とする支持架台。
【請求項8】
配管又は配線を支持するための支持架台の構築方法であって、
予め作製され、配管又は配線を支持する支持部材と、支柱と、支柱を互いに接続する接続部材とを含んでトラス構造を有する支持架台ユニットを支持構造体に設置する工程と、
支持構造体に設置された複数の支持架台ユニットを互いに連結する工程と
を備えることを特徴とする支持架台の構築方法。
【請求項9】
請求項8に記載の支持架台の構築方法において、
上記支持架台ユニットは、支持構造体の近傍で作製されたものであることを特徴とする支持架台の構築方法。
【請求項10】
請求項8に記載の支持架台の構築方法において、
上記支持架台ユニットは、支持構造体の建設作業と並行して作製されたものであることを特徴とする支持架台の構築方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−276192(P2010−276192A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−132581(P2009−132581)
【出願日】平成21年6月1日(2009.6.1)
【出願人】(592233174)株式会社デンロコーポレーション (22)
【Fターム(参考)】