説明

改善された耐火性を有する補強繊維および複合材

本発明は、組成物が、マトリックス/繊維複合材の耐火性を改善させるための、マトリックス/繊維界面を改質することが出来る少なくとも1種の添加物を含むことを特徴とする、補強ストランド用の組成物に関する。本発明はまた、得られた、繊維および複合材に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機および/または無機材料を補強することが出来る、ストランド(または繊維)、ならびにまた得られた補強製品(または複合材)に関し、これらの補強ストランドおよびこれらの複合材は、改善された耐火性を有する。本発明はまた、これらのストランドを被覆するために使用される組成物およびこれらのストランドを製造する方法に関する。
【0002】
本発明は特に、高速(1秒あたり数十メートルまで)で、(1つ以上のブッシングの基部における孔から流れ出る溶融ガラスの流れを)機械的に細くすることにより得られ得るガラス補強ストランドに関する。これらのストランドは、フィラメントの形態において細くされ、前記フィラメントは、ストランドに組み合わされる前に、組成物(この組成物は、サイズ組成物と呼ばれ、該ストランドを磨耗から保護するために特に意図され、ストランドを、マトリックス(1つ以上の有機材料および/または1つ以上の無機材料)と組み合わせ、補強などするためのものである。)により被覆される。
【背景技術】
【0003】
ガラスストランドは、注目すべき特性(この特性は、製造された複合製品中において見られる。)を有するが、しかし、ガラスストランドは、これらの複合材の耐火性に関する負の作用を有し、前記複合材内の炎の広がりを促進し得る。マトリックス内に取り込まれる従来の難燃剤は、この影響を実際に取り除かないが、なぜなら、この場合において得られた耐火性値が不十分なままであり、特に該値が、補強ストランドの非存在下において得られた水準未満であるからである。
【発明の開示】
【0004】
本発明の目的は、この問題を解決することであり、成分(この成分は、必ずしもそれ自体が認められた難燃剤ではないが、製造された複合材内のストランド/マトリックス界面(複数含む)で作用し、従って着火を遅延させまたは自己消火を促進する。)のサイズ組成物への添加が、その特性(特にその機械的特性)または補強ストランドの過程を損なうこと無く、複合材の耐火性を改善することが見出された。
【0005】
本発明の第1の対象は、従って、補強ストランド(特にガラスストランド)を被覆するために使用される、組成物(特にサイズ組成物)であり、この組成物は、この組成物が少なくとも1種の添加物(この添加物は、特に着火を遅延させおよび/または自己消火を加速することにより、それにより複合材の機械的特性またはストランドの加工を損なうことなく、補強ストランド/マトリックス複合材の耐火性を改善するように、ストランド/マトリックス界面で作用することが出来る(または改質することが出来る)。)を含むことを特徴とする。
【0006】
ストランド/マトリックス界面で本質的に起こる、および好ましくはこの界面での熱伝達における還元をもたらす、特に炭素層の形成による、少なくとも1つの現象の結果として、着火遅延および/または自己消火加速が起こり、添加剤は、例えば炭素供与体であるかまたは酸化剤(いずれかの1つの理論により縛られることは無いがこの酸化剤は、この界面でマトリックスの鎖を切断し、作用のこれらの種々の可能な形態に関する、架橋、またはマトリックスなどの難燃剤との相互作用を促進する。)として作用する。
【0007】
ストランド/マトリックス複合材の耐火性を改善するために、ストランド/マトリックス界面を改質する(それにより加工の機械的特性を損なうことは無い)ことが出来る添加剤または複数の添加剤は、
硝酸カリウム(KNO)または硝酸グアニジンなどの、硝酸塩、
ペンタエリスリトールおよびその誘導体、特にジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、エトキシ化ペンタエリスリトール、プロポキシ化ペンタエリスリトール、エトキシ化/プロポキシ化ペンタエリスリトール、またはソルビトール(またはD−グルシトール)などの、アルコールおよびその誘導体、ならびに
ポリリン酸アンモニウム、リン酸グアニジン、1,2,3−ジオキサホスホリナン、またはピロリン酸アンモニウムなどの、リン誘導体またはリン酸誘導体から、特に選択され得、
これらの1種以上の添加剤は、好ましくは、硝酸カリウム(KNO)または硝酸グアニジンなどの硝酸塩(好ましい硝酸塩は、硝酸カリウムである。)、および/またはソルビトールまたはペンタエリスリトール誘導体型のアルコール(およびその誘導体)、好ましくは(特に補強ストランドが切断または細断されることを意図される場合)、エトキシ化ペンタエリスリトール、プロポキシ化ペンタエリスリトール、エトキシ化/プロポキシ化ペンタエリスリトール、およびソルビトールの中、ならびに特に好ましくは、エトキシ化ペンタエリスリトールおよびソルビトールの中から選択される。
【0008】
本発明に従って選択された添加剤は、難燃剤として従来分類された製品の一部を通常、形成せず、特に単独においておよび同じ割合で、ストランド上よりむしろマトリックスそれ自体に取り込まれたとしても火に対して、例えば作用を及ぼさないであろう。上記で示されるとおりに、これらの作用は、ストランド/マトリックス界面で(特に、サイズ/ストランドおよび/またはサイズ/マトリックス界面で)本質的に示され、適切な場合、前記化合物(複数含む)が、前記界面で、マトリックスおよび/またはマトリックスの難燃剤(複数含む)と、および/または該サイズの他の成分と相互作用することが出来る。
【0009】
本発明による組成物が、赤リン、酸化アンチモン、またはハロゲン化化合物(ハロゲン化化合物は、さらに環境に対して有害である。)を有利に含まないことを銘記されたい。
【0010】
好ましくは、本発明による、ストランド/マトリックス界面を改質することが出来る添加剤(複数含む)は、水中および/または組成物(残りの組成物)中で可溶である、分散可能であるまたは乳化性である。本発明による組成物は、一般に水性組成物であるので、該組成物の固形分は、この場合において、好ましくは、該組成物(この組成物は、80から99重量%の間の水を含む。)の1から20重量%の間、特に2から10重量%の間である。他の実施形態において、本発明による組成物は、水を含まない可能性があり、または他の溶媒を含む可能性がある。
【0011】
本発明によるストランド/マトリックス界面を改質することが出来る添加剤(複数含む)の含量は、組成物の固形分の、一般に1から60重量%の間および好ましくは2から40重量%の間である。
【0012】
該組成物(好ましくはサイズ組成物)はまた、補強するために、一般に補強ストランド(特にガラスストランド)をマトリックスに結合するための、少なくとも1つのカップリング剤を含み得る。このカップリング剤は、シラン、チタン酸塩、およびジルコン酸塩から特に選択され得、および好ましくは、シランから(特に、アミノシラン、エポキシシランなどから)選択される。次いで、カップリング剤(複数含む)の含量は、組成物の固体含量の、好ましくは1から50重量%の間であり、有利には2から20重量%の間であり、および特に好ましくは5から15重量%の間である。
【0013】
該組成物はまた、少なくとも1種の結合(被膜形成)剤を含み得、この薬剤は、ストランドの加工性(剛性、フィラメント内凝集力など)に広く作用し、および、例えば、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリルコポリマー、ポリビニルアセテートおよびポリオレフィンエマルジョンから選択され、結合(被膜形成)剤の含量は、場合に応じて(それが存在する場合)、組成物の固形分の、10から90重量%の間、および好ましくは20から80重量%の間である。好ましくは、該組成物は、添加剤がストランド/マトリックス界面に残るように、ストランドの表面に、本発明による添加剤を固定することが出来る少なくとも1種の結合剤を含み、この被膜形成剤は、有利にはポリウレタンの形態であり、マトリックス内にほとんど溶けないようにまたは界面に過度に拡散しないように特に選択される。それは、ストランド(複数含む)上への組成物の付着後(例えば、乾燥実施の間)に架橋されることが意図される、例えばポリウレタンであり得、このポリウレタンは、自己架橋し(実際のポリマー鎖内に、イソシアネート基などの架橋できる官能基を特に有し)、またはポリイソシアネートまたはポリカルボジイミドなどの架橋剤(ポリウレタン/架橋剤混合物の例えば、約2から50重量%を表す)と混合され、これらの架橋官能基は、カプロラクタムまたはブタノンオキシムなどのブロック剤(これは、例えば、熱処理によりブロックを取り除かれ得る。)により、ブロックすることができる。
【0014】
適切な場合、いくつかの異なる結合被膜形成剤(特にポリウレタン)またはいくつかの機能を満たすただ1つの結合剤が、使用され得る。例えば、良好な機械的特性を特に促進する(および/または、適切な場合、上記の、ストランド上の、添加剤を維持し、および場合により他の成分を維持する)少なくとも1種の結合剤、ならびに補強ストランドを保護することが出来るおよび/または補強ストランドを加工しやすくすることが出来る、少なくとも1種の他の結合剤を場合により使用することが出来る。
【0015】
最後に、本発明による組成物(特にサイズ組成物)は、少なくとも1種の他の標準薬剤(一般的に、この固形分の20重量%まで)を含み得、この薬剤は、例えば潤滑剤(例えば、エトキシ化脂肪アルコールエステル)、乳化剤または表面活性剤(例えば、20molの酸化エチレンを含むステアリルアルコール)、帯電防止剤、消泡剤、湿潤剤、織物用剤(textile agent)などから選択される。
【0016】
上記で示されるとおりに、該組成物は、少なくとも1種の溶媒、特に水を通常含む。適切な場合、ある有効成分は、該組成物を形成すべき混合物へのそれらの添加の間に溶媒中に既に溶解または分散していてよく、および/または該溶媒(複数含む)は、フィラメント上への付着に対して通常要求される粘度および比率を得るために、この有効成分の後に、混合物に加えられ得る。
【0017】
本発明による1つの好ましいサイズ組成物は、例えば、以下の配合を有する。
【0018】
【表2】

【0019】
本発明はまた、上記組成物で被覆される補強ストランド(有利にはガラスストランド)に関し、前記ストランドが、連続ストランド、細断ストランド、組みひも、テープ、マットなどの様々な形態であることが可能である。
【0020】
付着された組成物の含量(または着火時の損失量)は、有利には、該ストランドの0.1から3重量%、好ましくは0.2から1.5重量%である。
【0021】
本発明による組成物は、フィラメント(ストランドを形成すべきフィラメント。)上でおよび/または補強ストランド上で、1つ以上の段階において付着され得る。該ストランドから得られた複合材は、少なくとも1種の有機材料および補強ストランドを一般に含み、補強ストランドの少なくともいくつかは、本発明によるストランドである。
【0022】
本発明の対象はまた、本発明による組成物で被覆されたガラスストランドを製造する方法であり、ここで、1つ以上の金型(またはブッシング)の基部における多数の孔から流れ出る多数の溶解ガラスストランドは、1枚以上の連続フィラメント(5から24μmの間の直径を一般に有する)の形態において引っ張られ(または細くされ)(1秒あたり数メートルから1秒あたり数十メートルの速度で)、次いで該フィラメントは、動く支持体上で収集される1つ以上のストランドに組み合わされ、前記方法は、フィラメントが引っ張られる間およびフィラメントが1つ以上のストランドに組み合わされる前に、フィラメントの表面上へ、本発明によるサイズ組成物の少なくともいくつかを付着させることから成り、該ストランド(複数含む)は、適切な場合、遅くともストランド(複数含む)の収集の間に完全な組成物で被覆される。
【0023】
該ストランドは、様々な方法において収集され得る。特に、ストランドは、それらを引っ張るために使用される装置による形成の後、もしくは引き続く操作において細断され得、または他にストランドは、回転する支持体上で巻かれ得(粗紡、管糸、ケークなどの巻きものを形成するために)、または他にストランドは、動くコンベヤー上に分配され得る(例えば、マットまたはベールを形成するために)。適切な場合、該ストランドは、乾燥され得るが(例えば、赤外線、熱風、高周波などにより)、それは、水がストランドおよび補強されるべき材料の間の良好な粘着力を損ない得るからであり、および/またはストランドは、適切な場合に、該サイズの全てまたは一部を硬化および/または架橋させるために、熱処理(例えば200℃までの範囲に場合により及ぶ温度で)され得る。
【0024】
用語「ガラスストランド」は、ガラスに基づくストランド、すなわちガラスフィラメントのみから形成されたストランドだけでなく、ガラスフィラメントおよび有機フィラメント(特に熱可塑性フィラメント)の両方から形成されたストランドも意味するものとして理解されるべきであることを銘記されたい。後者の場合、ガラスフィラメントが細くされる間、該有機フィラメントは押し出され、同時にそれらと一緒に運ばれ(または他に、例えばパッケージ由来の有機ストランドが、同時に供給される。)、前記フィラメントが少なくとも1つの機械的に一緒に運ばれた複合ストランドに組み合わされる前に、ガラスフィラメントおよび有機フィラメント(またはストランド)が続く経路は、お互いに一点に集まる。
【0025】
本発明の対象はまた、少なくとも1種の有機材料および上記で定義される少なくともストランドを含む複合材である。
【0026】
該有機材料は、有利には熱可塑性であり、ポリアミド、熱可塑性ポリエステル(ポリブチレンテレフタレート(PBT)およびポリエチレンテレフタレート(PET)など)、ポリオレフィン、ポリアセタール、ポリカーボネートなどから特に選択される。
【0027】
成形により複合材を得るために使用される、成形可能なマトリックス組成物はまた、少なくとも1種の難燃剤(例えば、メラミンシアヌレートなどのシアヌレートおよび/またはピロリン酸メラミンなどの有機リン化合物)を含み得(補強されるべき材料および補強ストランドとは別に)、および/または良好な機械的強度および/または複合材の寸法安定性を提供する充填剤(例えば、雲母、滑石などを含む型の鉱物充填剤)を特に含み得る。
【0028】
本発明による、成形可能なマトリックス組成物は、有利に、以下の配合:
20から95重量%の有機材料(複数含む)、
1から60重量%、特に5から40重量%、および好ましくは10から30重量%の少なくとも1種の難燃剤、
1から60重量%、および好ましくは10から40重量%の、本発明による大きさにされたストランド、ならびに
0から50重量%の無機/鉱物充填剤を、有し得る。
【0029】
以下の実施例は、この範囲を限定すること無く本発明を説明する。
【実施例】
【0030】
以下の配合を有するサイズ組成物を、水中にその様々な成分を混合することにより調製した。
【0031】
【表3】

【0032】
ガラスストランドを、ブッシングから融解ガラスフィラメントを引っ張ることにより製造し、該フィラメントが、ストランド(複数含む)に一緒に集まる前に、上記のサイズ組成物を付着した。
【0033】
得られたストランドを、次いで直接、該ブッシングの下方で細断し、以下の配合を有する成形可能な組成物を、調製した。
【0034】
【表4】

【0035】
次いで、複合成形部分を、押し出しに続いて射出成形により、上記の成形可能な組成物から得た。
【0036】
次いで、以下のそれぞれの試験を、実施した:LOI試験(ISO4589−2/1996F基準に従う);Epiradiateur試験(NFP92−505基準に従う)およびコーンカロリーメーター試験(ASTM E1354基準に従う)。該試験を、本実施例に従って製造された標本(「繊維(KNO)」の結果は以下の通り。)上で、および本実施例によるストランドと、同じ組成物であるがKNOなしで適切な大きさにされたストランドとを置き換えることにより得られた比較標本(「対照繊維」の結果は、以下の通り。)上で実施した。該結果を、以下の表に示す。
【0037】
【表5】

【0038】
LOI試験は、所定の時間(180秒)の間、および所定の長さ(50mm)に亘り材料を燃焼させる、酸素/窒素混合物における酸素濃度を測定することにある。この試験の結果は、本発明による製品の場合において燃焼を維持することがより難しいことを示す。同様に、Epiradiateur試験の場合において、本発明による製品が、着火するのにかなりより長い時間を要求し、これらの製品が、かなりより早く消火されることは、はっきりと明白である。最後に、コーンカロリーメーター試験は、燃焼により放出されるエネルギーが、本発明による製品の場合において、かなりより低いことを示す。
【0039】
また、これらの改善が複合材の機械的特性の損失をもたらさなかった以下の表に留意すべきであり、得られた機械的強度値は、実施例のストランドまたは比較のストランドが使用されるかに関わらず、同じ大きさの程度(ISO527−2基準に従って得られた引張強度値およびISO179−1基準に従うCharpy衝撃強さの値)である。
【0040】
【表6】

【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明に従って製造された補強ストランドおよび複合製品は、例えば、連結器における、電気のおよび電子のパッケージなどの製造における、様々な用途において使用され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材を得るためにマトリックスを補強することが出来る、ストランドを被覆するための組成物(特にサイズ組成物)であり、前記組成物が、前記複合材の耐火性を改善するために、ストランド/マトリックス界面(複数含む)で作用することが出来る少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴とする、前記組成物。
【請求項2】
ストランド/マトリックス界面を改質することが出来る添加剤または複数の添加剤が、
硝酸カリウム(KNO)または硝酸グアニジンなどの、硝酸塩、
ペンタエリスリトールおよびその誘導体、特にジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、エトキシ化ペンタエリスリトール、プロポキシ化ペンタエリスリトール、エトキシ化/プロポキシ化ペンタエリスリトール、またはソルビトール(またはD−グルシトール)などの、アルコールおよびその誘導体、ならびに
ポリリン酸アンモニウム、リン酸グアニジン、1,2,3−ジオキサホスホリナン、またはピロリン酸アンモニウムなどの、リン誘導体またはリン酸誘導体、有機リン化合物、環状エステルリン酸塩または有機ホスフィン酸塩から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
組成物が、赤リン、酸化アンチモン、またはハロゲン化化合物を含まないことを特徴とする、請求項1および請求項2のいずれかに記載の組成物。
【請求項4】
組成物が、アミノシランおよびエポキシシランなどのシランから特に選択される少なくとも1種のカップリング剤を含むことを特徴とする、請求項1から請求項3の一項に記載の組成物。
【請求項5】
組成物が、ポリウレタン、エポキシ、アクリルコポリマー、ポリビニルアセテートおよびポリオレフィンエマルジョンから選択される少なくとも1種の結合剤を含むことを特徴とする、請求項1から請求項4の一項に記載の組成物。
【請求項6】
組成物が、ストランドの表面に添加剤を固定することが出来るポリウレタンなどの少なくとも1種の結合剤を含み、その結果、前記添加剤がストランド/マトリックス界面に残ることを特徴とする、請求項1から請求項5の一項に記載の組成物。
【請求項7】
組成物が、少なくとも2種の異なるポリウレタン結合剤を含むことを特徴とする、請求項1から請求項6の一項に記載の組成物。
【請求項8】
組成物が、以下の配合:
【表1】

を有することを特徴とする、請求項1から請求項7の一項に記載の組成物。
【請求項9】
請求項1から請求項8の一項において定義されるサイズ組成物により被覆される、補強ストランド(特にガラスストランド)。
【請求項10】
1つ以上の金型の基部における多数の孔から流れ出る多数の溶融ガラスストランドが、連続フィラメントの1枚以上のシートの形態において引っ張られ、次いで前記フィラメントが、動く支持体上で収集される1つ以上のストランドに組み合わされる、ガラスストランドを製造する方法であり、前記方法が、前記フィラメントが引っ張られる間および前記フィラメントが1つ以上のストランドに組み合わされる前に、フィラメントの表面上に、請求項1から請求項8の一項に記載のサイズ組成物の少なくともいくつかを付着させることから成り、適切な場合、前記ストランド(複数含む)が、遅くとも前記ストランド(複数含む)の収集の間に、完全な組成物で被覆される、前記方法。
【請求項11】
請求項9により定義される少なくともストランドを含む、成形可能な組成物。
【請求項12】
組成物がまた、少なくとも1種の難燃剤および/または少なくとも充填剤を含むことを特徴とする、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
組成物が、以下の配合:
20から95重量%の有機材料(複数含む)、
1から60重量%、特に5から40重量%、および好ましくは10から30重量%の少なくとも1種の難燃剤、
1から60重量%、および好ましくは10から40重量%の本発明によるサイジングされたストランド、ならびに
0から50重量%の無機/鉱物充填剤
を有することを特徴とする、請求項11および請求項12のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
請求項11から請求項13の一項において定義される組成物、および/または請求項9による少なくともストランドを含む組成物から得られる、改善された耐火性を有する複合材部品。

【公表番号】特表2009−500270(P2009−500270A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518938(P2008−518938)
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【国際出願番号】PCT/FR2006/050632
【国際公開番号】WO2007/006989
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(501428062)サン−ゴバン・ベトロテツクス・フランス (1)
【Fターム(参考)】