説明

改変毒素を選択および生産する方法、改変毒素を含む複合体、およびそれらの使用

【課題】改変毒素およびその複合体を選択および同定する方法を提供する。
【解決手段】毒素が低下した改変リボゾーム蛋白質またはその活性の断片をコードする核酸分子を導入した宿主細胞を培養し、発現される宿主細胞に対して毒性の低下を示す毒素を選択する方法および阻害剤分子の存在による改変毒素またはその複合体の生産を上昇させる方法。前記複合体は、免疫または炎症応答に関与する細胞の増殖、遊走、および生理活性に関連する様々な疾患または障害の治療において利用できる。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含む、毒性が低下した改変リボゾーム不活性化タンパク質(RIP)またはその活性の断片を選択する方法:
a)RIP、またはその活性の断片をコードする核酸分子を宿主細胞に導入する工程;
b)細胞を培養する工程;
c)生育した細胞を単離する工程;
d)生育した細胞のなかから、生育し、RIP、またはその活性の断片を発現する細胞を単離する工程、ここで、RIPまたは断片は、工程a)において導入された核酸分子によってコードされるものと比較して改変を含む;および
e)単離された細胞において発現された改変RIP、またはその活性の断片を同定または単離または精製する工程。
【請求項2】
工程b)において、細胞がRIP阻害剤を含まない培地で培養される請求項1の方法。
【請求項3】
工程c)またはd)の後に、さらに以下の工程を含む請求項1または2の方法:
RIPを発現する単離された細胞を拡張させる工程。
【請求項4】
工程b)においてRIP阻害剤である選択的モジュレーターの存在下で細胞を培養することをさらに含む請求項1の方法。
【請求項5】
RIP阻害剤がアデニン類似体である請求項4の方法。
【請求項6】
RIPが志賀毒素であり、アデニン類似体が4-アミノピラゾロ[3,4-d]ピリミジン(4-APP)である請求項5の方法。
【請求項7】
細胞が原核細胞である請求項1〜6のいずれかの方法。
【請求項8】
導入された核酸分子によってコードされるRIPが、I型RIP、またはその活性の断片であるか、または、II型RIP、その触媒サブユニット、またはその活性の断片である請求項1〜7のいずれかの方法。
【請求項9】
RIPが、ジアンチン30、ジアンチン32、リチニン、サポリン-1、サポリン-2、サポリン-3、サポリン-4、サポリン-5、サポリン-6、サポリン-7、サポリン-8、サポリン-9、PAP、PAPII、PAP-R、PAP-S、PAP-C、マパルミン、ドデカンドリン、ブリョジン-L、ブリョジン、ブリョジンII、クラビン、コリシン-1、コリシン-2、ルフィン-A、ルフィン-B、ルフィン-S、19K-PSI、15K-PSI、9K-PSI、アルファ-キリロウィン、ベータ-キリロウィン、ゲロニン、モモルディン、モモルディン-II、モモルディン-Ic、ミラビリス属抗ウイルスタンパク質(MAP)、MAP-30、アルファ-モモルカリン、ベータ-モモルカリン、トリコサンチン、TAP-29、トリコキリン、オオムギ RIPI、オオムギRIPII、トリチン、アマRIP、トウモロコシRIP 3、トウモロコシRIP 9、トウモロコシRIPX、アスパリン-1、およびアスパリン2から選択されるI型RIPであるか、または、
RIPが、志賀毒素(Stx)、志賀様毒素II(Stx2)、ボルケンシン、リシン、ニグリン-CIP-29、アブリン、ヴィルクミン、モデッシン、エブリチン-α、エブリチン-β、エブルチン-γ、およびポルレクチンから選択されるII型RIPである、
請求項8の方法。
【請求項10】
さらに以下の工程を含む、請求項1〜9のいずれかの方法:
a)同定されたRIP、またはその活性の断片をコードする核酸分子を宿主細胞に導入する工程;
b)RIP阻害剤の存在下で細胞をインキュベートする工程、ここでRIP阻害剤の量が、RIPポリペプチドの毒性を低減するように選択される;および、
c)RIPまたはその活性の断片が生産される条件下で細胞を培養する工程;および、
d)工程c)のRIPを精製する工程。
【請求項11】
以下の工程を含む、リボソーム不活性化タンパク質(RIP)、またはその活性の断片の宿主細胞における生産を上昇させる方法:
a)RIP、またはその活性の断片をコードするヌクレオチド配列を含む核酸を宿主細胞に導入する工程、ここで、RIPをコードする核酸分子が、リガンドをコードするヌクレオチド配列を含み、それにより該分子がリガンド-毒素複合体をコードする;
b)RIP阻害剤の存在下で細胞をインキュベートする工程、ここでRIP阻害剤の量がRIPの毒性を低減するように選択される;および、
c)RIP阻害剤の非存在下で培養された場合と比べて、RIP、またはその活性の断片がより多い量にて生産される条件下で細胞を培養する工程。
【請求項12】
工程c)のRIPを精製する工程をさらに含むことにより、発現または精製またはその両方をされたRIPの量が、RIP阻害剤の非存在下での量よりも多くなる請求項11の方法。
【請求項13】
導入された核酸によってコードされるRIPが、I型RIP、またはその活性の断片であるか、または、II型RIP、その触媒サブユニットまたはその活性の断片である、請求項11または12の方法。
【請求項14】
RIPが、ジアンチン30、ジアンチン32、リチニン、サポリン-1、サポリン-2、サポリン-3、サポリン-4、サポリン-5、サポリン-6、サポリン-7、サポリン-8、サポリン-9、PAP、PAPII、PAP-R、PAP-S、PAP-C、マパルミン、ドデカンドリン、ブリョジン-L、ブリョジン、ブリョジン II、クラビン、コリシン-1、コリシン-2、ルフィン-A、ルフィン-B、ルフィン-S、19K-PSI、15K-PSI、9K-PSI、アルファ-キリロウィン、ベータ-キリロウィン、ゲロニン、モモルディン、モモルディン-II、モモルディン-Ic、ミラビリス属抗ウイルスタンパク質(MAP)、MAP-30、アルファ-モモルカリン、ベータ-モモルカリン、トリコサンチン、TAP-29、トリコキリン、オオムギRIPI、オオムギRIPII、トリチン、アマRIP、トウモロコシRIP3、トウモロコシRIP9、トウモロコシRIPX、アスパリン-1、およびアスパリン2から選択されるI型RIPであるか、または、
RIPが、志賀毒素(Stx)、志賀様毒素II(Stx2)、志賀様毒素I、ボルケンシン、リシン、ニグリン-CIP-29、アブリン、ヴィルクミン、モデッシン、エブリチン-α、エブリチン-β、エブルチン-γ、およびポルレクチンから選択されるII型RIPである、
請求項13の方法。
【請求項15】
RIP阻害剤がアデニン類似体である請求項14の方法。
【請求項16】
アデニン類似体が4-アミノピラゾロ[3,4-d]ピリミジン(4-APP)である請求項15の方法。
【請求項17】
宿主細胞が大腸菌である請求項1〜16のいずれかの方法。
【請求項18】
リガンド-毒素複合体が融合タンパク質である請求項11〜17のいずれかの方法。
【請求項19】
リガンド-毒素複合体におけるリガンドが、ケモカイン受容体標的化剤、非ケモカインサイトカイン、ホルモン、増殖因子、細胞表面受容体に特異的な抗体、TNFスーパーファミリーリガンド、およびパターン認識 受容体(PRR)リガンドから選択される;および/または
ケモカイン受容体標的化剤が、ケモカイン、またはケモカイン受容体に結合するケモカインの断片、またはケモカイン受容体に特異的に結合する抗体、または該受容体に結合する抗体の断片である請求項11〜18のいずれかの方法。
【請求項20】
ケモカイン受容体標的化剤が、単球走化性タンパク質-1(MCP-1)、MCP-2、MCP-3、MCP-4、MCP-5、好酸球走化性タンパク質1(エオタキシン-1)、エオタキシン-2、エオタキシン-3、ストローマ細胞由来因子-1β(SDF-1β)、SDF-1α、SDF-2、マクロファージ阻害タンパク質1α(MIP-1α)、MIP-1β、MIP-1γ、MIP-2、MIP-2α、MIP-2β、MIP-3、MIP-3β、MIP-3α、MIP-4、MIP-5、ランテス (RANTES)タンパク質、インターロイキン-8(IL-8)、増殖制御タンパク質α(GRO-α)、インターフェロン誘導タンパク質10(IP-10)、マクロファージ由来ケモカイン(MDC)、顆粒球走化性タンパク質2(GCP-2)、上皮由来好中球活性化タンパク質78(ENA-78)、血小板塩基性タンパク質 (PBP)、ガンマインターフェロン誘導モノカイン(MIG)、血小板因子4(PF-4)、ヘモフィルトレートCCケモカイン1(HCC-1)、胸腺および活性化制御ケモカイン(TARC)、リンホタクチン、ルングキン、C10、肝臓発現ケモカイン(LEC)、エクソダス-2(SLC)、胸腺発現ケモカイン(TECK)、皮膚T-細胞誘引ケモカイン(CTACK)、粘膜関連上皮ケモカイン(MEC)、シングルCモチーフ1-β(SCM-1β)、インターフェロン誘導T-細胞アルファ化学誘引物質(I-TAC)、乳房および腎臓-発現ケモカイン(BRAK)、フラクタルカイン、およびB細胞-誘引ケモカイン1(BCA-1)、およびそれらの対立遺伝子または種変異体から選択されるケモカインである、請求項19の方法。
【請求項21】
RIP が、改変志賀毒素または改変を含むその活性の断片である請求項11〜20のいずれかの方法。
【請求項22】
リガンド-毒素複合体が配列番号42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、または67のいずれかに示すアミノ酸 残基の配列を含む請求項11〜21のいずれかの方法。
【請求項23】
同定されたRIPを含む複合体を調製することをさらに含む請求項11〜22のいずれかの方法。
【請求項24】
毒素が志賀毒素サブユニットA1(SA1)である請求項1〜23のいずれかの方法。
【請求項25】
SA1が、配列番号22または24に示すアミノ酸残基の配列を含む、請求項24の方法。

【公開番号】特開2011−50388(P2011−50388A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−226770(P2010−226770)
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【分割の表示】特願2009−543311(P2009−543311)の分割
【原出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(508296532)オスプレイ・ファーマシューティカルズ・ユーエスエイ・インコーポレイテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】OSPREY PHARMACEUTICALS USA, INC.
【Fターム(参考)】