説明

改良されたフローサイトメーターノズルおよびフローサイトメーターのサンプル操作方法

【課題】フローサイトメーターシステムのための改良されたノズル装置およびフローサイトメトリーを改良するための方法を提供する。
【解決手段】分析および効率的な選別の目的のために、サンプルを適切な方向に加速し、そしておそらく配向するための必要な流体力学的力を付与するための最も単純なフロー経路を生成する改良されたノズル内部表面幾何を提供される。この改良されたノズル内部表面幾何は、以下のいずれかまたは両方を有する:適切に構成された加速力特性および/または楕円形様の、単一捻れ内部表面要素(特別な流体力学的力、すなわち単一の捻れ配向力を生成する単一の捻れ配向ノズル内にある)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(I.技術分野)
本発明は、フローサイトメーターシステムのための改良されたノズル装置およびフローサイトメトリーを改良するための方法に関する。具体的には、本発明は、分析および効率的な選別のために、適切な半径方向への穏やかに操作し、そして配向するノズル内部表面の幾何の新規な設計に関する。本発明はまた、繊細な細胞、特に生きた精子細胞を選別するためのシステムに焦点を合わせる。
【背景技術】
【0002】
(II.発明の背景)
フローサイトメーターは、臨床および研究において長年にわたり使用され、そして、動物繁殖産業におけるそれらの適用は、急激に増加している。市販のフローサイトメーターは、代表的に、そのノズルにおいて、円柱形の流体幾何を利用する。この型のフローサイトメーターシステムは、回転の対称性を有する集中したフロー経路を有し、これは、いくつかの米国特許(特許第5.602,039号、第5,483,469号、第4,660,971号、第4,988,619号および第5,466,572号)に記載される。類似の法則に従って、この型の設計は、半径方向に配向したサンプルを生成しない。臨床的な、動物繁殖および生物学的研究領域において、精子細胞のような細胞が分けられる場合、それらは、励起光源に曝露された場合に蛍光を生成する色素で予め染色され得る。Lawrence Johnsonへの米国特許該5,135,759号に説明されたように、流れの軸に垂直な発光された蛍光を検出するフローサイトメーターが、細胞のDNA含量の測定および選別において、高い精度で使用され得る。しかし、他が注意したように、DNA含量を測定する際のこの精度でさえ、目的の細胞が球状または円柱形である場合に、最も効率的に達成され得る(Deanら、1978、Biophys.J.23:1−5)。精子細胞(これは、平らな頭部を有する)についてのように、観察された蛍光強度は、検出器に対する頭部の適切な配向に多いに依存する。精子細胞は、平坦な表面より縁部からより強力な蛍光シグナルを発する。従って、蛍光シグナルの強度は、精子の頭部が検出器を通過する場合に、その精子頭部の配向に依存する。DNA含量が、蛍光によって決定され、そして蛍光強度が、配向によって影響されるので、DNA含量の決定は、ノズルにおける配向の欠如によって、妥協される。この理由のために、半径方向の配向を伴わず、通常ランダムに配向した精子頭部に対して得られる、生じた蛍光強度分布は、DNA含量および頭部配向の両方を反映する。細胞は、頭部縁からのより明るい蛍光シグナルを発光する(Gleghillら、1976,J.Cell Physiol.87:367−376;Pinkelら、1982、Cytometry 7:268−273)ので、DNA含量決定の精度(これは、3.5%ほど異なり得る)は、細胞配向によって高度に影響され得る。この理由のために、特に、平らな精子細胞または他の非球状細胞または非円柱状細胞などを分ける場合に、従来のフローサイトメーターは制限を経験してきた。
【0003】
さらに、特定の細胞は、選別プロセスの結果として、減少した機能性を示し得る。これは、機械的に繊細であるだけでなく、選別プロセスにおけるいくつかの出現の結果として機能的に損傷した(減少した受精能を通して見られるような)、またはさらに致命的に損傷した状態になり得る哺乳動物精子細胞のような細胞について特に真であり得る。繊細な細胞を用いるフローサイトメトリーの試みについて、能力における有意な制限が存在している。これは、精子細胞の選別の高度に特化された分野において、最も急性である。なぜなら、細胞自体は異常に繊細であるばかりでなく、生理学的および実施における理由のために、極端に高い選別速度の必要性が存在するからである。これらの2つの競合する必要性は、商業的な繁殖目的のための精子選別の独特な分野における固有の重要な挑戦を提出することが立証されている。従って、これらの2つの局面、穏やかな操作および配向は、おそらく、種々の場合に独立して適用可能であり、多くの場合において、それらは、相乗的に作用し得る。それらの独立した特徴およびそれらの相乗的な相互関係は、おそらく商業的な精子選別分野において最も急性である。興味深いことに、この相乗作用および潜在的な相互関係は、本発明の前に完全に理解されていなかったようである。
【0004】
単離に関して、粒子または細胞を含むサンプルの適切な配向の局面は、従って、フローサイトメーターのシグナル強度、質および選別効率において重要な役割を果たすとこが理解される。サンプルを流体力学的に配向する試みがなされ、システムおよびフローサイトメーターを通るフローにおけるサンプルの流体力学的配向の使用は、最近数10年において調査されている(Fulwyler,1977,J.Histochem.Cytochem.25:781−783;Kachelら,1977,J.Histochem.Cytochem.25:774−780;Deanら,前出)。フローサイトメーター内のサンプルの流体力学的配向は、相対的なDNA−染料(stain)含量の正確な測定を可能にし、そしてまた細胞の厚みおよび平らな面の曲率の程度のような形態的なパラメーターの潜在的に有用な測定を提供し得る。いくつかの適用について、この配向は、直線的である。しかし、繊細な細胞(例えば、精子細胞)または他の粒子が関係する場合、より穏やかな技術が、必要とされている。例えば、楔型のチップを有するサンプル注入チューブは、配向した細胞の割合を増加させるいくつかの試みにおいて使用されている(Deanら、1978、Biophys.J.23:1−5;Fulwyler,1977,J.Histochem.Cytochem.25:781−783;Johnsonら,1986,Cytometry 7:268−273;Pinkelら,1982,Cytometry 3:1−9;Welchら、1994,Cytometry 17(補遺7):74)。サンプル注入チューブの楔型チップのために、サンプル流は、円柱状流に対して対向するようなシース流によって細いリボンに引かれる傾向にある。平らな頭部を有する細胞(例えば、哺乳動物精子)は、しばしば、より高い速度(100mm/秒)でシース流体に遭遇し、次いで、それらの平らな側面がリボンの面にあるように回転された。不運にも、配向事象の分離および最終的な分析事象は、最適ではない結果を生じる。従って、この技術は、所望の利点を実際に示さない。
【0005】
異なる適用において、Kachelおよび彼の共同研究者ら(Kachelら、前出)は、類似の法則および移動する粒子に影響を与えるフロー経路に議論された3つの型を立証した。かれらは、平らな赤血球のような平坦な粒子に対する流体力学的力を用いて均一な半径方向の配向を達成するために、好ましいフロー経路は、1方向の圧縮が得られ得る経路であると結論付けた。システムを通るフローでの使用における増加した1方向収縮を示す最も単純なフロー経路は、楕円形のチューブから作製され、そして楕円形の出口において終わる。1つの配置において、この楕円形出口の長軸は、収縮された楕円形のチューブの断面における長軸に対して直角で位置する。しかし、楕円形の出口は、高速フローサイトメーター細胞ソーターに所望される液滴の型を生成しないので、この配置は、フローサイトメーターにおいて使用されることが意図されず、そしてフローサイトメーターに明らかに適用されていない。
【0006】
類似の試みにおいて、Rensおよび彼の共同研究者らは、楕円形の内部および楕円形の出口開口部を有するノズルチップを設計した(Rensら、1998,PCT公開番号PCT/US98/15403;Rensら,1998,Cytometry 33:476−481;Rensら,1999,Mol.Reprod.Dev.52:50−56)。この内部は、第一の楕円形ゾーンおよび第二の楕円形ゾーンを含み、これらは、転移ゾーンによって分離された。全てのゾーンは、各々長軸および短軸を有した。第二の楕円形ゾーンの長軸は、第一の楕円形ゾーンの長軸に対して90°で配向された。円柱形開口部(宝石軸受によってドリルされた)は、楕円形出口開口部の端部に配置され、そして最終出口として作用した。このデバイスは、従来のフローサイトメーターに存在するようなランダム配向の問題を部分的に解決し、そしてフローサイトメーターを通過する各時間、イノシシから平らな精子細胞の全体の約60%を配向し得る。それにも関わらず、フロー経路における流体力学的力が考慮される場合。Rensおよび彼の共同研究者によって設計されたノズルを通過する平らな粒子は、不必要な応力を受けた。繊細な細胞、特におそらくより繊細な精子細胞(例えば、ウマまたはウシ精子細胞)について、このアプローチは、単に、配向または細胞生存度のいずれかにおける所望の効力を得るようではない。
【0007】
従って、長期間感じられたが、満足されない必要性が、本発明に対して存在したが、必要とされた実施技術および要素は、長い間利用可能であった。この必要性は、分析される粒子または細胞を穏やかに操作およびおそらく配向する能力、効率的に、適切に分析および選別する能力、およびフローサイトメーターが、粒子または細胞に対して生じる潜在的に応力のかかる状態を最小にする能力に関係した。さらに、従来のフローサイトメトリーに問題が存在したが、存在する問題および何が問題であるかということの完全な理解は、従って、当業者によって理解されていなかった。必要性を満たすか、または困難に対処するための、当業者による実質的な試みがなされているが、たいがい、完全には成功していない。なぜなら、正確に問題が何であるのか、およびおそらくそれらがどのように相互関係しているのかを理解することに失敗したからである。当業者によってなされたいくつかの試みは、特許に成熟されているが、これらは、これらの問題にふれているようであるが、実際、それらは、ある面では、本発明者らが行きついた技術的方向から離れて教示する傾向にあった。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(III.発明の開示)
従って、分析および効率的な選別の目的のために、サンプルを適切な方向に加速し、そしておそらく配向するための必要な流体力学的力を付与するための最も単純なフロー経路を生成する改良されたノズル内部表面幾何を提供することが目的である。この改良されたノズル内部表面幾何は、以下のいずれかまたは両方を有する:適切に構成された加速力特性および/または楕円形様の、単一捻れ内部表面要素(特別な流体力学的力、すなわち単一の捻れ配向力を生成する単一の捻れ配向ノズル内にある)。
【0009】
ここで、本発明が示すように、所望でない細胞応力に関係する問題が、いずれかの不適切な操作力、具体的には、以下:不適切な加速力、または第二の楕円形ゾーンによって作り出される第二の捻れ力の存在、に少なくとも部分的に起因するとみなされ得る。適用される加速力について、デバイスは、しばしば、ノズルの内部の急激な転移を利用し、そしてその結果、短い距離にわたる極端な加速を引き起こす。配向の局面については、例えば、示されたRenのアプローチ(先に言及した)のようなアプローチは、細胞が、第一の楕円形ゾーンによって生成される第一の捻れ力によって配向された後、さらなる(おそらく、倍増した)応力が、適用された。具体的に、平らな粒子は、それらが第一の楕円形ゾーンによるランダムな位置から配向された後、既に配向位置にあった。それらは、配向された位置から出るように準備された。このとき、しかし、Rensおよび他のデバイスは、第二の楕円形ゾーンによって生成された流体力学的力によって、二回目に、これらの配向された平らな粒子を不必要にねじらなかった。本発明が示すように、これらの設計は、高速フローサイトメーターにおいて十分に効率的でなかった。テールを有する平らな精子細胞が、その不効率性に関わりなく、この型のノズルを介して配向される場合、この型のノズルの幾何は、明らかに、捻れ力に2回影響する。このことは、それらがノズルを出る前に、長いテールの精子細胞を不必要かつ高度に応力を与えるか、または損傷するようである。さらに、開口部が主内部から分離される宝石軸受から作製されるいくつかの設計において、滑らかな層流が、ある程度影響され得る。このことは、ほとんどの瞬間的な加速を引き起こし、そしてその結果、細胞に不必要に応力を与え得、そして既に配向した精子細胞の配向に影響し得る。従って、Rensのアプローチおよび他のより最近の試みは、本発明の実施形態のより効率的で、あまり加速的ではなく、そしてあまり捻れがなくそして滑らかな層状の内部表面とは異なる教示をする。
【0010】
層流表面を提供し、同時にサンプル、特に精子細胞の歪みを減少させる最も単純なノズル内部表面幾何を設計することが、別の目的である。
【0011】
なお別の目的は、研究および臨床用途ならびに動物授精産業において、サンプル、特に繊細な精子サンプルをより迅速にかつより正確に測定および選別し得るシステムを提供することである。
【0012】
さらなる目的は、研究および臨床用途ならびに動物授精産業において、サンプル、特に繊細な精子サンプルの配向および選別効率を改善するための方法を提供することである。
本発明は例えば、以下の項目を提供する:
(項目1) フローサイトメーターシステムであって、以下:
a.サンプルが導入され得る注射点を有するサンプル注射チューブ;
b.底部末端を有するシース流体容器であって、ここで、該サンプル注射チューブが該シース流体容器内に位置される、シース流体容器;
c.該シース流体容器に連結されたシース流体ポート;
d.少なくとも部分的に該注射点の下に位置する単一捻れ配向ノズル;および
該単一捻れ配向のノズルの下を検出する分析システム、
を備える、システム。
(項目2) 前記単一捻れ配向ノズルが、単一捻れ内面要素を備える、項目1に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目3) 前記単一捻れ内面要素が、テーパー状の楕円様の単一捻れ内面要素を含む、項目2に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目4) 項目1に記載のフローサイトメーターシステムであって、以下:
a.前記ノズル内の第1の軸方向移動表面;
b.該ノズル内の第2の軸方向移動表面;ならびに
c.該ノズル内の該第1の軸方向移動表面と該ノズル内の該第2の軸方向移動表面との間の制限された最大の加速度微分移行領域であって、ここで、該制限された最大の加速度微分移行領域は、前記サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように肯定的に制限されるように、該サンプルで調整されている、制限された最大の加速度微分移行領域;
をさらに備える、システム。
(項目5) 項目4に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記第1の軸方向移動表面が第1の軸方向加速表面を含み、そして前記第2の軸方向移動表面が第2の軸方向加速表面を含む、システム。
(項目6) 項目5に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記ノズルがその内面により生じる加速度値を有し、そして該加速度値が、以下からなる群:
−1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.05m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.10m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.13m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.20m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.23m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約100×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約50×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約25×10-3m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値、
−1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約2,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約1,100×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約50,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約5,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約1,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約300×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約200×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約100×10-6m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、および
−該出口開口部の近隣から離れて中心軸に沿って符号が変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、
から選択される、システム。
(項目7) 前記制限された最大の加速度微分移行領域が、統合された表面を含む、項目4に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目8) 前記制限された最大の加速度微分移行領域が、統合された出口開口部を備える、項目4に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目9) 項目4に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記ノズルの下を検出する前記分析システムが、1秒あたり少なくとも500選別、1秒あたり少なくとも1000選別、および1秒あたり少なくとも1500選別からなる群から選択される速度で作動する、システム。
(項目10) 少なくとも約50psiで作動する加圧システムをさらに備える、項目4に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目11) 精子収集システムをさらに備える、項目9に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目12) 精子収集システムをさらに備える、項目10に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目13) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目4、7、8、9、または10に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目14) 項目11または12に記載のフローサイトメーターシステムで製造された、性別決定された精子標本。
(項目15) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目14に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目16) 項目11または12に記載のフローサイトメーターシステムで製造された性別決定された精子標本を使用して産生された、哺乳動物。
(項目17) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目16に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目18) 項目3に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記テーパー状の楕円様の単一捻れ内面要素が、以下:
a.前記注射点の周りに位置する楕円様境界位置;および
b.該楕円様境界位置の下から伸長する楕円率減少ゾーン、を備える、システム。
(項目19) 項目3に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記テーパー状の楕円様の単一捻れ内面要素が、以下:
a.楕円率増加ゾーン;
b.該楕円率増加ゾーンから下流の楕円様境界位置;および
c.該楕円様境界位置から伸長する楕円率減少ゾーン、を備える、システム。
(項目20) 項目18に記載のフローサイトメーターシステムであって、以下:
a.前記楕円率減少ゾーンの下に位置する円錐形ゾーン;
b.該円錐形ゾーンの下に位置する円柱形ゾーンであって、該円錐形ゾーンと該円柱形ゾーンとの両方は、層状流表面を備える、円柱形ゾーン;
c.該円柱形ゾーンの下に位置する円形出口開口部;
d.該円形出口開口部が応答性である発振器;ならびに
e.前記単一捻れ配向ノズルの下のフローサイトメトリー選別システム、をさらに備える、システム。
(項目21) 項目19に記載のフローサイトメーターシステムであって、以下:
a.前記楕円率減少ゾーンの下に位置する円錐形ゾーン;
b.前記円錐形ゾーンの下に位置する円柱形ゾーンであって、該円錐形ゾーンと該円柱形ゾーンとの両方は、層状流表面を備える、円柱形ゾーン;および
c.該円柱形ゾーンの下に位置する円形出口開口部;
d.該円形出口開口部が応答性である発振器;ならびに
e.前記単一捻れ配向ノズルの下のフローサイトメトリー選別システム、をさらに備える、システム。
(項目22) 前記テーパー状の楕円様の単一捻れ内面要素、前記円錐形ゾーン、および前記円柱形ゾーンが、統合されている、項目18に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目23) 前記テーパー状の楕円様の単一捻れ内面要素、前記円錐形ゾーン、前記円柱形ゾーン、および前記円形出口開口部が、統合されている、項目20に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目24) 前記楕円様境界位置がある比を有する長軸および短軸を有し、そして前記長軸対短軸の比が、サンプルに最適な比を含む、項目22に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目25) 前記所望の楕円様境界位置の前記長軸が、約2.2mmであり、そして該所望の楕円様境界位置の前記短軸が、約1.0mmである、項目24に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目26) 項目19に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記楕円様境界位置が、長軸および短軸を有し、該所望の楕円様境界位置の該長軸が約2.2mmであり、そして該所望の楕円様境界位置の該短軸が約1.0mmである、システム。
(項目27) 項目22に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記単一捻れ配向ノズルが下流方向を有し、前記楕円率減少ゾーンが断面部分および断面積を有し、該楕円率減少ゾーンの断面部分が、楕円様形状から円形まで下流に向かって移行変化を受け、そして該断面積が下流に向かって次第に小さくなる、システム。
(項目28) 項目27に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記楕円率減少ゾーンの前記断面部分のそれぞれが、長軸および短軸を有し、そして該長軸および該短軸が下流に向かって次第に等しくなる、システム。
(項目29) 前記円錐形ゾーンが、約0.3mmの高さである、項目21に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目30) 前記円柱形ゾーンが、約0.15mmの高さである、項目29に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目31) 前記単一捻れ内面要素が、徐々にテーパー状にされた単一捻れ内面要素を備える、項目2に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目32) 前記徐々にテーパー状にされた単一捻れ内面要素が、約23°でテーパー状にされた内面要素を備える、項目31に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目33) 前記テーパー状の単一捻れ内面要素が、約23°でテーパー状にされた内面要素を含む、項目19に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目34) 前記単一捻れ配向ノズルが、単一捻れセラミックの配向ノズルを含む、項目23に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目35) 項目22に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記単一捻れ配向ノズルが、高さおよび外径を有する頂部を有し、そして該高さが約13mmであり、そして該外径が約6mmである、システム。
(項目36) 項目20に記載のフローサイトメーターシステムであって、該フローサイトメーターシステムが、円形出口開口部を備え、そして前記テーパー状の楕円様の単一捻れ内面要素が、口部を有し、そして該口部の直径が、約5.25mmであり、そして該円形出口開口部の直径が、約0.07mmである、システム。
(項目37) 項目35に記載のフローサイトメーターシステムであって、該フローサイトメーターシステムが、円形出口開口部を備え、そして前記テーパー状の楕円様の単一捻れ内面要素が、口部を有し、そして該口部の直径が、約5.25mmであり、そして該円形出口開口部の直径が、約0.07mmである、システム。
(項目38) 前記円錐形ゾーンが内径を有する頂部を有し、そして該円錐形ゾーンの該頂部における該内径が、約0.19mmである、項目36に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目39) 前記円錐形ゾーンが内径を有する頂部を有し、そして該円錐形ゾーンの該頂部における該内径が、約0.19mmである、項目37に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目40) 前記サンプル注射チューブが、配向改良サンプル注射チューブを含む、項目18に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目41) 前記配向改良サンプル注射チューブが、傾斜を有する先端部を備える、項目40に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目42) 前記傾斜を有する先端部が、円形口部を有し、そして該円形口部が、約0.01mmの直径を有する、項目41に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目43) 項目41に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記テーパー状の楕円様の内部ゾーンが、前記注射点において長軸および短軸を有し、そして前記傾斜を有する先端部の該長軸が、該テーパー状の楕円様内部ゾーンの該長軸と、該注射点において整列される、システム。
(項目44) 項目43に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記単一捻れ配向ノズルが底部を有し、前記傾斜を有する先端部が円形口部を有し、該フローサイトメーターシステムが、該単一捻れ配向ノズルの該底部に位置する円形出口開口部をさらに備え、そして前記注射点が、該単一捻れ配向ノズルの該円形出口開口部からある距離で位置し、該出口開口部において、該傾斜を有する先端部の該円形口部から出るサンプルが、最小の回転力を受けて、配向して整列された状態を達成する、システム。
(項目45) 項目44に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記注射点が、前記円形出口開口部からある距離で位置し、該出口開口部において、前記サンプルが前記単一捻れ配向ノズルの該円形開口部から出る場合、前記配向して整列された状態の該サンプルが、実質的に維持される、システム。
(項目46) 前記注射点が、前記単一捻れ配向ノズルの前記円形出口開口部から約6mm離れて位置する、項目45に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目47) 前記フローサイトメーターシステムが、項目26、29、30、36、38または46に従って確立される寸法を有する、項目9に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目48) 前記サンプルが、精子適合性緩衝液中に精子細胞を含む、項目1に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目49) 前記分析システムが、フローサイトメトリー選別システムを備える、項目48に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目50) 精子適合性収集システムをさらに備える、項目49に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目51) 前記サンプルが精子適合性緩衝液中の精子細胞を含み、そして該精子細胞が、ウマ精子細胞およびウシ精子細胞からなる群から選択される、項目49に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目52) 前記フローサイトメーターシステムが、項目26、29、30、36、38または46に従って確立される寸法を有する、項目51に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目53) 項目1、20、23、24、26、29、30、32、39、41、44、45、51または52のいずれか1項に記載のフローサイトメーターシステムで製造された、性別決定された精子標本。
(項目54) 項目1、20、23、24、26、29、30、32、39、41、44、45、51または52のいずれか1項に記載のフローサイトメーターシステムで製造された性別決定された精子標本を使用して産生された、哺乳動物。
(項目55) 項目18、23、26、29、30、32、37、39、42、または46に記載のフローサイトメーターシステムであって、以下:
a.前記ノズル内の第1の軸方向移動表面;
b.該ノズル内の第2の軸方向移動表面;ならびに
c.該ノズル内の該第1の軸方向移動表面と該ノズル内の該第2の軸方向移動表面との間の制限された最大の加速度微分移行領域であって、ここで、該制限された最大の加速度微分移行領域は、サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように肯定的に制限されるように、該サンプルで調整されている、制限された最大の加速度微分移行領域;
をさらに備える、システム。
(項目56) 前記制限された最大の加速度微分移行領域が、統合された表面を備える、項目55に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目57) 前記制限された最大の加速度微分移行領域が、統合された出口開口部を備える、項目55に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目58) 項目55に記載のフローサイトメーターシステムであって、前記ノズルの下を検出する前記分析システムが、1秒あたり少なくとも500選別、1秒あたり少なくとも1000選別、および1秒あたり少なくとも1500選別からなる群から選択される速度で作動する、システム。
(項目59) 少なくとも約50psiで作動する加圧システムをさらに備える、項目55に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目60) 精子収集システムをさらに備える、項目58に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目61) 精子収集システムをさらに備える、項目59に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目62) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目55に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目63) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目57に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目64) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目58に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目65) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目59に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目66) 項目60に記載のフローサイトメーターシスで製造された性別決定された精子標本。
(項目67) 項目64に記載されるフローサイトメーターシステムで製造された、性別決定された精子標本。
(項目68) 項目60に記載のフローサイトメーターシステムで製造された性別決定された精子標本を使用して産生された、哺乳動物。
(項目69) 項目64に記載のフローサイトメーターシステムで製造された性別決定された精子標本を使用して産生された、哺乳動物。
(項目70) フローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、以下の工程:
a.シース流体を確立する工程;
b.注射点においてサンプルを該シース流体に注射する工程;
c.周囲にトルクが適用される中心軸を有するノズルに単一捻れ表面を確立する工程;
d.該単一捻れ表面から単一捻れ流体力を発生させる工程;
e.該サンプルを、該単一捻れ流体力を用いて配向する工程;
f.該ノズルから該サンプルを出す工程;
g.該サンプルを分析する工程、
を包含する、方法。
(項目71) 項目70に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記単一捻れ表面を確立する工程が、該ノズル内の単一捻れ内面を利用する工程を包含する、方法。
(項目72) 項目71に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記ノズル内に単一捻れ表面を確立する工程が、該ノズル内にテーパー状の楕円様の単一捻れ内面を確立する工程を包含する、方法。
(項目73) 項目72に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記テーパー状の楕円様の単一捻れ内面が、その長さに沿って変化する楕円率を有し、そしてさらに、該楕円様の単一捻れ内面の該楕円率を滑らかに変化させる工程を包含する、方法。
(項目74) 項目70に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、さらに以下の工程:
a.前記サンプルをノズルにおける第1の軸方向移動表面に供する工程;
b.該ノズルにおける第2の軸方向移動表面に移行する工程;
c.該サンプルを該ノズルにおける該第2の軸方向移動表面に供する工程であって、ここで、該第1および第2の軸方向移動表面が、最大の加速度微分で移行する、工程;
d.該最大の加速度微分を、該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように調整する工程;ならびに
e.該最大の加速度微分を、該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように肯定的に制限する工程、
を包含する、方法。
(項目75) 項目74に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記サンプルをノズルにおける第1の軸方向移動表面に供する前記工程が、該サンプルを該ノズルにおける第1の軸方向加速度表面に供する工程を包含し、そして該サンプルを該ノズルにおける前記第2の軸方向移動表面に供する前記工程が、該サンプルを第2の軸方向加速度表面に供する工程を包含し、ここで、該第1および第2の軸方向移動表面が、最大の加速度微分で移行する、方法。
(項目76) 前記ノズルが、その内部表面を通して加速度値を生じさせ、そして該加速度値が、以下:
−1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.05m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.10m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.13m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.20m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.23m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約100×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約50×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約25×10-3m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値、
−1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約2,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約1,100×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約50,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約5,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約1,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約300×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約200×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約100×10-6m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、および
−該出口開口部の近隣から離れて中心軸に沿って符号が変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、
からなる群より選択される、項目75に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目77) 前記単一捻れ流体力および前記最大加速微分を組合せ、前記サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように肯定的に選択する、項目74に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目78) 項目77に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記ノズルにおける第2の軸方向移動表面に移行する工程が、統合された表面に前記サンプルを供する工程を包含する、方法。
(項目79) 項目78に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記ノズルにおける第2の軸方向移動表面に移行する工程が、統合された出口開口部に前記サンプルを供する工程を包含する、方法。
(項目80) 項目74に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、さらに、以下の工程:
a.前記サンプルが前記ノズルを出た後に、該サンプルの周囲に液滴を形成する工程;ならびに
b.1秒間あたり少なくとも500選別、1秒間あたり少なくとも1000選別、および1秒間あたり少なくとも1500選別からなる群より選択される速度で、該液滴を選別する工程、
を包含する、方法。
(項目81) 前記ノズルを、少なくとも50psiの圧力で加圧する工程をさらに包含する、項目74に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目82) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、該シース流体内に精子細胞を注射する工程を包含する、項目80に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目83) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、該シース流体に精子細胞を注射する工程を包含する、項目81に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目84) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、項目74、78、79、80、または81に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目85) 項目82または83に記載されるように、性別決定した精子標本を産生する工程を包含し、注射点においてサンプルを前記シース流体に注射する工程が、前記シース流体に精子細胞を注射する工程を包含する、性別決定した精子標本を作製する方法。
(項目86) 項目85に記載の性別決定した精子標本を作製する工程を包含する性別決定した精子標本を作製する方法であって、ここで、前記シース流体に精子細胞を注射する工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目87) 項目82または83に記載されるように、性別決定した精子標本を産生する工程を包含し、注射点においてサンプルを前記シース流体に注射する工程が、前記シース流体に精子細胞を注射する工程を包含する、哺乳動物を産生する、方法。
(項目88) 項目87に記載の性別決定した精子標本を作製する工程を包含する哺乳動物を産生する方法であって、前記シース流体に精子細胞を注射する工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目89) 項目73に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記楕円様の単一捻れ内面の前記楕円率を滑らかに変化させる工程が、該注射点から下流の該楕円様の単一捻れ内面の該楕円率を減少させる工程を包含する、方法。
(項目90) 項目73に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記円様の単一捻れ内面の前記楕円率を滑らかに減少させる工程が、以下の工程:
a.該楕円様の単一捻れ内面の該楕円率を該ノズルの下流に向かって増加させる工程;
b.楕円様境界位置に達する工程;および
c.該楕円様の単一捻れ内面の該楕円率を該楕円様境界位置から下流に向かって減少させる工程、
を包含する、方法。
(項目91) 項目89に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、さらに以下の工程:
a.前記ノズル内で前記シース流体を層状に流す工程;
b.該シース流体を円錐形ゾーンに供する工程;
c.該シース流体を円柱形ゾーンに供する工程;
d.円形断面を有する出口ストリームを作製する工程;
e.該出口ストリームから液滴を形成する工程;および
f.該液滴を選別する工程、
を包含する、方法。
(項目92) 項目90に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、さらに以下の工程:
a.前記ノズル内で前記シース流体を層状に流す工程;
b.該シース流体を円錐形ゾーンに供する工程;
c.該シース流体を円柱形ゾーンに供する工程;
d.円形断面を有する出口ストリームを作製する工程;
e.該出口ストリームから液滴を形成する工程;および
f.該液滴を選別する工程、
を包含する、方法。
(項目93) 項目91に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記シース流体を円錐形ゾーンに供する工程および前記シース流体を円柱形ゾーンに供する工程が、ともに、統合された表面を使用する工程を包含する、方法。
(項目94) 項目91に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記シース流体を円錐形ゾーンに供する工程、および前記シース流体を円柱形ゾーンに供する工程、および円形断面を有する出口ストリームを作製する工程すべてが、統合された表面を使用する工程を包含する、方法。
(項目95) 項目89に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記楕円率が、前記注射点における短軸に対する長軸の比を有し、そしてさらに、前記サンプルについての該比を最適化する工程を包含する、方法。
(項目96) 項目95に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記サンプルについての前記比を最適化する工程が、該比を2.2に設定する工程を包含する、方法。
(項目97) 項目90に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記楕円率が、前記注射位置における短軸に対する長軸の比を有し、そしてさらに、該比を2.2に設定する工程を包含する、方法。
(項目98) 項目93に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記楕円様の単一捻れ内面が、断面積を有し、そして該楕円様の単一捻れ内面の該楕円率を滑らかに変化させる前記工程が、さらに、該注射点から下流に向かって断面積を減少させる工程を包含する、方法。
(項目99) 項目98に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記楕円率が、長軸および短軸を有し、前記楕円様の単一捻れ内面の該楕円率を滑らかに変化させる工程が、該長軸および短軸を下流に向かって次第に等しくする工程を包含する、方法。
(項目100) 項目92に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記シース流体を円錐形ゾーンに供する工程が、該シース流体が下流に移動するとき、該シース流体を前記サンプルについての最適の長さの円錐形ゾーンに供する工程を包含する、方法。
(項目101) 項目100に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記シース流体が下流に移動するとき、該シース流体を前記サンプルについての最適の長さの円錐形ゾーンに供する工程が、該シース流体を0.3mmの長さの円錐形ゾーンに供する工程を包含する、方法。
(項目102) 項目100に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、該シース流体を円柱形ゾーンに供する工程が、該シース流体が下流に移動するとき、前記サンプルについての最適の長さの円柱形ゾーンに該シース流体を供する工程を包含する、方法。
(項目103) 項目102に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記シース流体が下流に移動するとき、該シース流体を前記サンプルについての最適の長さの円柱形ゾーンに供する工程が、該シース流体を0.15mmの長さの円柱形ゾーンに供する工程を包含する、方法。
(項目104) 項目72に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記ノズルにテーパー状の楕円様の単一捻れ内面を確立する工程が、該楕円様の単一捻れ内面を次第に先細りにする工程を包含する、方法。
(項目105) 項目104に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記楕円様の単一捻れ内面を次第に先細りにする工程が、テーパーを約23°に設定する工程を包含する、方法。
(項目106) 項目90に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記楕円様の単一捻れ内面の該楕円率を該ノズルの下流に向かって増加させる工程および該楕円様の単一捻れ内面の該楕円率を減少させる工程が、それぞれ、テーパーを約23°に設定する工程を包含する、方法。
(項目107) 項目93または94に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記統合された表面を利用する工程が、統合されたセラミック表面を利用する工程を包含する、方法。
(項目108) 項目93に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記統合された表面を利用する工程が、約13mmの高さおよび約6mmの外径を有するノズルを確立する工程を包含する、方法。
(項目109) 項目92に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、円形断面を有する出口ストリームを作製する工程が、約0.07mmの直径を有する出口ストリームを作製する工程を包含し、そしてここで、前記楕円様の単一捻れ内面の前記楕円率を滑らかに変化させる工程が、約5.25mmの直径の口部を確立する工程を包含する、方法。
(項目110) 項目108に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、円形断面を有する出口ストリームを作製する工程が、約0.07mmの直径を有する出口ストリームを作製する工程を包含し、そしてここで、前記楕円様の単一捻れ内面の前記楕円率を滑らかに変化させる工程が、約5.25mmの直径の口部を確立する工程を包含する、方法。
(項目111) 項目108に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記シース流体を円錐形ゾーンに供する工程が、該円錐形ゾーンの頂部において約0.19mmの内径を有する円錐形ゾーンに該シース流体を供する工程を包含する、方法。
(項目112) 項目110に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記シース流体を円錐形ゾーンに供する工程が、該円錐形ゾーンの頂部において約0.19mmの内径を有する円錐形ゾーンに該シース流体を供する工程を包含する、方法。
(項目113) 項目89に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、注射点において前記シース流体にサンプルを注射する工程が、該注射点において該サンプルを配向づける際に補助する工程を包含する、方法。
(項目114) 項目113に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、注射点において前記サンプルを配向づける際に補助する工程が、該注射点の近くに斜角のある流れを作製する工程を包含する、方法。
(項目115) 項目114に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、注射点において前記シース流体にサンプルを注射する工程が、約0.01mmの直径を有する円形口部を有する斜角のある先端を確立する工程を包含する、方法。
(項目116) 項目114に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記斜角のある流れを前記ノズル内の前記テーパー状の楕円様の単一捻れ内面と整列させる工程をさらに包含する、方法。
(項目117) 項目70に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記サンプルを前記単一の捻れ流体力を用いて配向する工程が、該サンプルを最小に回転させる工程を包含する、方法。
(項目118) 項目117に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記サンプルが、前記単一捻れ表面からの単一捻れ流体力を発生させる工程を達成した後に、そして前記ノズルから該サンプルを出す工程を達成する前に、ある距離進み、さしてさらに、該距離を最小化する工程を包含する、方法。
(項目119) 項目118に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記ノズルから前記サンプルを出す工程が、出口開口部において生じ、そして前記距離を最小化する工程が、該注射位置から該出口開口部までの距離を約6mmに設定する工程を包含する、方法。
(項目120) 項目80に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、前記サンプルが、項目97、101、103、109、111、または119のいずれかに記載のように配向される、方法。
(項目121) 項目70に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、注射点において前記シース流体にサンプルを注射する工程が、精子適合性緩衝液中の精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目122) さらに、以下の工程:
a.前記精子細胞が前記ノズルを出た後に、該精子細胞の周囲に液滴を形成する工程;および
b.該液滴を選別する工程、
を包含する、項目121に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目123) 前記液滴を選別する前記工程を達成した後に、前記精子細胞を収集する工程をさらに包含する、項目121に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目124) 精子適合性緩衝液中の前記精子細胞を前記シース流体に注射する前記工程が、ウマ精子細胞およびウシ精子細胞からなる群より選択される、精子細胞適合性緩衝液中の精子細胞を、前記シース流体に注射する工程を包含する、項目122に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目125) 前記サンプルが、項目97、101、103、109、111、または119のいずれかに記載のように配向される、項目124に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目126) 性別決定された精子標本を作製する方法であって、項目70、91、94、95、97、101、103、105、112、114、117、118、124、または125のいずれかに記載されるように、性別決定された精子標本を産生する工程を包含する、方法。
(項目127) 哺乳動物を作製する方法であって、項目70、91、94、95、97、101、103、105、112、114、117、118、124、または125のいずれかに記載のように、性別決定された精子標本を産生する工程を包含する、方法。
(項目128) さらに、以下の工程:
a.前記サンプルをノズルにおける第1の軸方向移動表面に供する工程;
b.該ノズルにおける第2の軸方向移動表面に移行する工程;
c.該サンプルを該ノズルにおける該第2の軸方向移動表面に供する工程であって、ここで、該第1および該第2の軸方向移動表面が、最大の加速度微分で移行する、工程;
d.該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように、該最大の加速度微分を調整する工程;ならびに
e.該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように、該最大の加速度微分を肯定的に制限する工程、
を包含する、項目89、94、97、101、103、105、110、112、115、または119に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目129) 前記単一捻れ流体力および前記最大の加速度微分が、前記サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように、組み合わせられ、そして肯定的に選択される、項目128に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目130) 前記ノズルにおける第2の軸方向移動表面に移行する前記工程が、前記サンプルを統合された表面に供する工程を包含する、項目129に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目131) 前記ノズルにおける第2の軸方向移動表面に移行する前記工程が、前記サンプルを統合された出口開口部に供する工程を包含する、項目130に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目132) さらに、以下の工程:
a.前記サンプルが前記ノズルを出た後に、該サンプルの周囲に液滴を形成する工程;ならびに
b.1秒間あたり少なくとも500選別、1秒間あたり少なくとも1000選別、および1秒間あたり少なくとも1500選別からなる群より選択される速度で、該液滴を選別する工程、
を包含する、項目128に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目133) 前記ノズルを、少なくとも50psiの圧力で加圧する工程をさらに包含する、項目128に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目134) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、該シース流体内に精子細胞を注射する工程を包含する、項目132に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目135) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、該シース流体に精子細胞を注射する工程を包含する、項目133に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目136) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、項目128に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目137) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、項目131に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目138) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、項目132に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目139) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、項目133に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目140) 項目134に記載のように性別決定された精子標本を生成する工程を包含する、性別決定された精子標本を作製する方法であって、ここで、注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目141) 項目138に記載のように性別決定された精子標本を産生する工程を包含する、性別決定された精子標本を作製する方法であって、ここで、前記シース流体に精子細胞を注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目142) 項目134に記載のように性別決定された精子標本を産生する工程を包含する、哺乳動物を作製する方法であって、ここで、注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目143) 項目138に記載のように性別決定された精子標本を産生する工程を包含する、哺乳動物を作製する方法であって、ここで、前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目144) フローサイトメーターシステムであって、以下:
a.注射点を有するサンプル注射管であって、該注射点を通してサンプルが導入され得る、サンプル注射管;
b.底端部を有するシース流体容器であって、ここで、該サンプル注射管が、該シース流体容器内に配置される、シース流体容器;
c.該シース流体容器に接続された、シース流体ポート;
d.ノズルにおける第1の軸方向移動表面;
e.該ノズルにおける第2の軸方向移動表面;
f.該ノズルにおける該第1の軸方向移動表面と該ノズルにおける該第2の軸方向移動表面との間の、制限された最大の加速度微分移行領域であって、ここで、該制限された最大の加速度微分移行領域が、該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように肯定的に制限されるように、該サンプルで調整されている、制限された最大の加速度微分移行領域;ならびに
g.該ノズルの下を感知する、分析システム、
を備える、フローサイトメーターシステム。
(項目145) 前記第1の軸方向移動表面が、第1の軸方向加速度表面を備え、そして前記第2の軸方向移動表面が、第2の軸方向加速度表面を備える、項目144に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目146) 前記ノズルが、その内部表面によって引き起こされる加速度値を有し、そして該加速度値が、以下:
−1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.05m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.10m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.13m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.20m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.23m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約100×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約50×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約25×10-3m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値、
−1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約2,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約1,100×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約50,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約5,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約1,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約300×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約200×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約100×10-6m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、および
−該出口開口部の近隣から離れて中心軸に沿って符号が変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、
からなる群より選択される、項目145に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目147) 前記制限された最大の加速度微分移行領域が、統合された表面を備える、項目144に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目148) 前記制限された最大の加速度微分移行領域が、統合された出口開口部を備える、項目144に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目149) 前記ノズルの下を感知する前記分析システムが、1秒間あたり少なくとも500選別、1秒間あたり少なくとも1000選別、および1秒間あたり少なくとも1500選別からなる群より選択される速度で作動する、項目144に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目150) 少なくとも約50psiで作動する加圧システムをさらに備える、項目144に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目151) 精子収集システムをさらに備える、項目149に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目152) 精子収集システムをさらに備える、項目150に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目153) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目144、147、148、149、または150に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目154) 項目144、147、148、149、150、151、または152のいずれかに記載のフローサイトメーターシステムで製造された、性別決定された精子標本。
(項目155) 項目144、147、148、149、150、151、または152のいずれかに記載のフローサイトメーターシステムで製造された性別決定された精子標本を使用して産生された、哺乳動物。
(項目156) 少なくとも部分的に前記注射点の下に位置する、単一捻れ配向ノズルをさらに備える、項目144、148、149、150、または151に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目157) 精子収集システムをさらに備える、項目156に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目158) 項目157に記載のフローサイトメーターシステムによって製造された、性別決定された精子標本。
(項目159) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目158に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目160) 項目157に記載のフローサイトメーターシステムによって製造された性別決定された精子標本を使用して産生された、哺乳動物。
(項目161) 前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を含む、項目160に記載のフローサイトメーターシステム。
(項目162) フローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、以下の工程:
a.シース流体を確立する工程;
b.注射点においてサンプルを該シース流体に注射する工程;
c.該サンプルをノズルにおける第1の軸方向移動表面に供する工程;
d.該ノズルにおける第2の軸方向移動表面に移行する工程;
e.該サンプルを該ノズルにおける該第2の軸方向移動表面に供する工程であって、ここで、該第1および第2の軸方向移動表面が、最大の加速度微分で移行する、工程;
f.該最大の加速度微分を、該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように調整する工程;
g.該最大の加速度微分を、該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように肯定的に制限する工程;
h.該ノズルから該サンプルを出す工程;
i.該サンプルを分析する工程、
を包含する、方法。
(項目163) 前記サンプルをノズルにおける第1の軸方向移動表面に供する前記工程が、該サンプルを第1の軸方向加速度表面に供する工程を包含し、そして該サンプルを該ノズルにおける前記第2の軸方向移動表面に供する前記工程が、該サンプルを第2の軸方向加速度表面に供する工程を包含し、ここで、該第1および第2の軸方向移動表面が、最大の加速度微分で移行する、項目162に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目164) 前記ノズルが、その内部表面を通して加速度値を生じさせ、そして該加速度値が、以下:
−1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.05m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.10m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.13m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.20m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.23m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約100×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約50×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約25×10-3m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値、
−1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約2,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約1,100×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約50,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約5,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約1,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約300×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約200×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約100×10-6m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、および
−該出口開口部の近隣から離れて中心軸に沿って符号が変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、
からなる群より選択される、項目162に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目165) 前記ノズルにおける前記第2の軸方向移動表面に移行する前記工程が、前記サンプルを統合された表面に供する工程を包含する、項目162に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目166) 前記ノズルにおいて前記第2の軸方向移動表面に移行する前記工程が、前記サンプルを統合された出口開口部に供する工程を包含する、項目162に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目167) さらに、以下の工程:
a.前記サンプルが前記ノズルを出た後に、該サンプルの周囲に液滴を形成する工程;ならびに
b.1秒間あたり少なくとも500選別、1秒間あたり少なくとも1000選別、および1秒間あたり少なくとも1500選別からなる群より選択される速度で、該液滴を選別する工程、
を包含する、項目162に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目168) 前記ノズルを、少なくとも50psiの圧力で加圧する工程をさらに包含する、項目162に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目169) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、該シース流体内に精子細胞を注射する工程を包含する、項目167に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目170) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、該シース流体に精子細胞を注射する工程を包含する、項目168に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目171) 注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、項目162、165、166、167、または168に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目172) 項目162、165、166、167、または168のいずれかに記載されるように、性別決定した精子標本を産生する工程を包含する、性別決定した標本を作製する方法。
(項目173) 項目162、165、166、167、168、169、または170のいずれかに記載されるように、性別決定した精子標本を産生する工程を包含する、哺乳動物を作製する方法。
(項目174) さらに、以下の工程:
a.前記ノズルにおいて単一捻れ表面を確立する工程;
b.該単一捻れ表面から単一捻れ流体力を発生させる工程;および
c.該サンプルを、該単一捻れ流体力を用いて配向する工程、
を包含する、項目162、166、167、168、または169に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目175) 前記単一捻れ流体力および前記最大の加速度微分が、前記サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように組み合わせられ、そして肯定的に選択される、項目174に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目176) 注射点において前記サンプルを前記シース流体に注射する前記工程が、精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、項目175に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
(項目177) 項目176に記載のように、性別決定された精子標本を産生する前記工程を包含する、性別決定された精子標本を作製する方法であって、ここで、注射点においてサンプルを前記シース流体に注射する前記工程が、精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目178) 項目177に記載のように、性別決定された精子標本を産生する前記工程を包含する、性別決定された精子標本を作製する方法であって、ここで、精子細胞を前記シース流体に注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目179) 項目176に記載のように、性別決定された精子標本を産生する前記工程を包含する、哺乳動物を作製する方法であって、ここで、注射点においてサンプルを前記シース流体に注射する前記工程が、精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
(項目180) 項目179に記載のように、性別決定された精子標本を産生する前記工程を包含する、哺乳動物を作製する方法であって、ここで、精子細胞を前記シース流体に注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞からなる群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
当然、本発明のさらなる目的は、本明細書および特許請求の範囲の他の領域を通して開示される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、フローサイトメーターの一部分の断面図であり、本発明のシース流体容器、サンプル注入チューブおよびノズルを示す。この図はまた、ノズル内のサンプルチューブの相対位置を示す。
【図2】図2は、1つのノズルチップ、およびサンプル注入チューブおよびノズルチップを有するシース流体容器(ここでは、ノズル本体)のその相対配置の3次元図である。
【図3】図3A、3B、および3Cは、ノズルの本発明の実施形態の1つの概略図である。図3Aは、第一の楕円形増加ゾーン、所望の楕円境界位置、楕円形減少ゾーン、円錐形ゾーン、円柱形ゾーン、および円形出口開口部を示すノズルチップの3次元図である。図3Bは、単一設計のノズルのテーパー状の内部表面を示す概略的断面図である。図3Cは、円柱形ゾーンおよび円形出口開口部の断面図である。
【図4】図4Aは、円形出口開口部を具体的に示すノズルチップ領域の底面図である。図4Bは、最も大きな円形の口、所望な楕円形境界位置、円錐形ゾーンのより大きな円形の口、および円柱形ゾーンの最も小さな円形の口を示すノズルの内部設計の頂面図である。最も小さな口の直径はまた、円形出口開口部の直径である。
【図5】図5は、平坦な粒子を配向する際に、単一捻れノズルがどのように作用するのかを示す。
【図6】図6は、先行技術において存在し得たような軸方向に移動する表面を有するノズルの例の概略図である。
【図7】図7a、7b、および7cは、理論的な軸方向の速度、加速度、および図6に概略的に示されるようなノズルについて存在するような位置に対して、加速度運動の変化の割合を示す。
【図8】図8は、本発明の1つの実施形態に従う軸方向に運動する表面を有するノズルの例の概略図である。
【図9】図9a、9b、9cは、理論的な軸方向の速度、加速度、および図8に概略的に示されるようなノズルについて存在するような位置に対して、加速度運動の変化の割合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(V.本発明を実施するための様式)
例示から理解され、そして本発明の目的と一致するように、本発明の基本的な概念が、異なる方法で意図され得る。図1を参照して、図1は、フローサイトメーターシステムの一部分を示し、ここで、サンプルは、分析および選別の前に、個々の液滴に処理される。当業者によって十分に理解されるように、概略的な断面図から、シース流体容器(1)は、シース流体ポート(示さず)を通して移入されたいくらかのシース流体を含み得る。サンプル注入システムは、サンプルレザバ(示さず)に接続されたサンプル注入チューブ(3)を備える。このサンプル注入システムは、一般に、いくらかのサンプル物質の適切なフローをノズルシステムに提供するように作用する。このシース流体容器は、同時に、シース流体をノズルシステムに導入する。このサンプルは、サンプル含有流体を形成するためにシース流体によって取り囲まれ得、次いでサンプル含有流体が、小滴を形成する液滴形成機構を介してノズルシステムを出得る。これらの小滴は、発振器による発振とフローサイトメーターシステムからの高圧の組合せによって約20メートル/秒を越える高速で自由落下領域を通過し得る。次いで、これらの小滴(すなわち、サンプル含有液滴)が、自由落下領域で分析システム(示さず)によって分析され得る。平らな精子細胞のような生きた細胞が、サンプル物質として導入される場合、それらは、1つ以上の蛍光染料で染色され得る。これらの精子細胞は、シース流体周が分析システム(示さず)を通過した単一ファイルにおいて、実施され得る。分析システムは、その波長は、存在し得る蛍光染料を励起するように調節された集中したレーザーを備え得る。次いで、各細胞から収集された蛍光シグナルは、検出システム(示されず)を通して感知され得る。次いで、このプロセスは、導入された各細胞のDNA含量のような個々の物理的特性に依存して、当業者が容易に理解するような種々の液滴への変化の示差的な適用を通して、選別デバイスなどによる選別プロセスを含み得る。次いで、各細胞はその変化に依存して、選別される。先に言及したように、フローサイトメトリーのこれらの一般的な局面は周知であり、そして先に言及された参考文献において議論される(本明細書中で参考として援用される)。
【0015】
フローサイトメーターの機能およびサンプルの生存度についてサンプルを操作することに関連して、2つの局面が重要であり得る:捻れ整列およびサンプルの軸方向の動き。これらの各々は、分離して議論されるが、しかし、それらが相互に排除的であり、そして相乗的に効果を有し得ることが理解されるべきである。このことは、サンプルの生存度、すなわちサンプルの、期待され、そしてフローサイトメトリー処理によって実質的に影響されない効力でその機能を実施する能力にそれが関係する場合に特に真である。これらの2つの局面の第一の局面(捻れ整列)が、最初に議論される。
【0016】
図1に示される局面はまた、図2に示される3次元図を通して理解され得る。この3次元図は、フローシース容器(2)の一部分、サンプル注入チューブ(3)およびノズルを有するノズルシステム(6)を示す。図2Aに詳細に示されるような、サンプルノズルチューブ(3)は、傾斜したチップ(4)および円形の口(5)を有する。特別の設計されたノズル(6)は、本発明において単一捻れ配向ノズルと称され、そして以下に詳細に提供される。
【0017】
公知であるように、サンプル注入チューブは、サンプル物質を、細い流量でノズルシステムに導入する働きを果たす。ノズルシステムでは、サンプルがシース流体で取り囲まれている。当業者に周知のように、従来のサンプル注入チューブはしばしば、円柱をしている。しかし、この型のサンプル注入チューブは、サンプルの方向の制御においては役に立たず、この型のサンプル注入チューブから出てくるサンプルは、通常は非配向性の状態である。ここ数十年において、改変されたサンプル注入チューブが、生産された(Deanら、1978年、前出;Fulwyler,1977年,前出;Johnsonら、1986年、Cytometry 7:268−273;Pinkelら、1982年、前出)。この改変されたサンプル注入チューブは、傾斜を有する先端部を備え、数度まで、その先端から出るサンプル物質の方向付けに役立ち得る。このサンプル注入チューブ先端の面取りされた形状に起因して、サンプル流は、シース流体により細いリボン中に引き込まれ得る。この流れの状態に結果として生じる変化は、サンプル物質を対応する方向へ向け得る。
【0018】
本設計においては、傾斜を有する先端部の機構の考え方に基づき、ここで示した型の傾斜を有する先端部を備えたサンプル注入チューブが保持されているが、特定の内部のサイズが、独特のものである。最も重要なのは、ノズル内における傾斜を有する先端部の位置が、特別に据えられていることである。図2Aに示されるように、サンプル注入チューブ(3)(本明細書では、配向改良サンプル注入チューブと称する)は、傾斜を有する先端部(4)およびその断面に円形口(5)を備える。傾斜を有する先端部は、その断面において幾分、矩形の形状をしている。これは、長軸と短軸を有する。必然的に、これは用途、または選別される粒子に適応するように改変され得る一方、一つのこの好ましい実施形態では、傾斜を有する先端部の角度は約4°であり、チューブの外径は、約1.5mmであり、そして円形口の直径は約0.25mmである。
【0019】
ここまで、本発明者らは、サンプル注入チューブが、サンプルの方向づけにおいて果たす役割を論ずるのみであった。しかし、当業者が理解するように、この様式で提供される配向力は、大変限定されたものであると理解し得る。例えば、この特徴のみで方向づけの問題を解決するならば、したがって、高い割合の方向づけに対する努力は、必要なかったであろう。それどころか、当業者が理解するように、高い配向性サンプルを得るためには、とくにサンプルが、授精目的などのための精子細胞のような平らな、非球形な、または虚弱な細胞を含む場合、さらなるアプローチが必要であった。本発明が示すように、配向力の大部分はノズルの内面に由来する。したがって、ノズルは、機能的および適切な力を有するが穏やかな配向力の生成に関して、基礎的な要素として役割を果たした。
【0020】
この理解をもって、本設計が、先行技術とある点において、いかなる違いが有するかを、ここで理解し得る。図1および2から理解し得るように、そして図3A、3B、および3Cにおいて特に指摘されているように、このフローサイトメーターシステムは、独特に設計された単一捻れ配向ノズル(single torsional orientation nozzle)(6)を備える。単一捻れ配向ノズル(6)は、セラミック材料などのようないくつかの選択される材料から製作され得る。ノズルのサイズ(例えば、高さおよび直径など)は変更され得るが、これは、好ましくは、従来のフローサイトメーターに適合し、そして同時に本発明で記載したような所望の配向力(orientation force)を提供する。さらに、一つの好ましい実施形態において、ノズルは単一部品として造られるが、より良い説明図のため、これは2つの部分に分けられ得る。すなわち、上部円柱部分(a)および下部円錐部分(b)である。好ましい実施形態の一つでは、上部円柱部分(a)の高さが約8mmであり得、外径が約6mmであり得る。円錐部分(b)の高さは約4.5mmであり得、開口部での外径は約1mm未満であり得る。従って、ノズル全体の高さは、約12.5mmであり得る。単一ノズルの使用はまた、全方向および軸方向運動の因子を最適な配置に固定する補助をする。従って、使用、再現性、その他の同様の実際的事項の簡便性を増大させ得る。
【0021】
図3Aは、本発明の単一捻れ配向ノズルの三次元図であり、図3Bおよび3Cは、本発明の単一捻れ配向ノズルの概略的な断面図である。図3Aおよび図3Bで最も良く示されているように、単一捻れ配向ノズルは(6)は、内面要素(interior surface element)に囲まれたノズル容積を備える。単一捻れ配向ノズルの内面要素は、その内部形状を構成する。内面要素は、単一捻れ内面を有する単一捻れ内面要素を備え得る。この単一捻れ内面要素は、サンプルを含む流れがその中を通過するときに、水力学的軸を有する単一捻れ水力学的な力を生じさせる能力を有する。単一捻れ内面要素はまた、サンプルに加速を生じさせ得る加速特性を有する。サンプルが、この単一捻れ内面要素を通過する際、サンプルは単一捻れ水力学的力により方向づけられ、そして半径方向に水力学的軸に関して整列され得る。これはまた、加速されて、続く分析および選別プロセスのために抜け出得る。これらの特別な単一捻れ水力学的力は、単一捻れ配向力と呼ばれ得る。
【0022】
単一捻れ内面の全体にわたる形状は、下流に向かって徐々にテーパー状になっており、テーパー状の単一捻れ内面要素であると呼ばれ得る。図3に示されるような長手方向断面図から、これが次第にテーパー状の、単一捻れ内面要素は、ニ次元で、底部から頂部へ向かって開いた「扇形」の形状とみなし得る。テーパー状の単一捻れ内面要素のテーパーの程度は変化し得るが、しかし好ましくは扇形形状の底部から頂部に向かって約23°であり得、その結果、所望の加速を生じて、サンプルに作用し得る。さらに、テーパー状の単一捻れ内面要素は、内部形状に基づいていくつかのゾーンに分けられ得、それぞれのゾーンは層流表面を有し得る。基本的には、テーパー状の、単一捻れ内面要素は、三次元図における、楕円様単一捻れ内面および円柱形内部ゾーン(d)を有するテーパー状の楕円様内部ゾーン(c)から作られ得る。この楕円様、単一捻れ内面は、断面において異なる形状を備え得る。例えば、楕円形状である上に、これは卵形形状であり得るか、または矩形に近い形状をし得る。これらの形状の任意のものが、楕円率、卵形度、またはさらに矩形性が最大になるまたは所望の程度になる境界位置の、直上または直下の楕円様の単一捻れ内面に沿った任意の場所で生じる得る。理解されるべきは、所与の断面において真の数学的な楕円が存在しなくとも、これらの形状のそれぞれは、用語「楕円様」により包含されることを意図される。同様に、議論されるように、用語「円形」は、完全な円形であることを必要としない、または全く円形ですらない。さらに、円形であることは好ましくあり得るが、しかし、適切な機能が存在する限り、他の形状は等価であり得る。
【0023】
当然ながら、テーパー状の、楕円様内部ゾーンは、その断面図内に長軸および短軸を有し得、そしてその楕円率は滑らかに制御され得る。従って、この楕円率の変化に依存して、このテーパー状の、楕円様内部ゾーンは、頂部から底へ向かって下流に以下のゾーンに分けられ得る:
1)頂部に円形口部(7)を伴った楕円率増大ゾーン(8)、ここで断面における短軸に対する長軸の比率は、増大する;
2)楕円率増大ゾーン(8)の下流にある所望の楕円境界位置(9)、ここで短軸に対する長軸が最適な比率に達し、この比率は図3Aで最も良く示され得るように、サンプルに対して最大比率であり得る。および
3)楕円率減少ゾーン(10)、ここで断面における長軸の短軸対する比率は、減少する
上に記載した形状に基づいて、テーパー状の楕円内部ゾーンの頂部から底に向けての断面図における二次元の形状は、口部領域における円から、楕円率(これは、その関係する形状にかかわらず、長軸の短軸に対する比率である)が次第に増大する楕円様形状(現に楕円にさえなり得る)、所望の楕円等、楕円率が次第に減少する楕円様形状、そして最終的には、テーパー状の、楕円様内部ゾーンが円柱ゾーンにつながる領域において、再び円へと、移行性の変化を受け得る。全楕円様内部ゾーンはテーパー状であるため、全楕円様内部ゾーンの断面積は、頂部から底部へ向かい次第に小さくなる。従って、楕円率は長軸の短軸に対する比率を変化させることにより、調節され得る。短軸に対する長軸の比率は、頂部から、1から1より大きく変化し得、またおそらくは、このサンプルに対して最適な比率にさえ変化し得る。最適な比率は、最大比率であり得る。続いて、この比率は次第に、最大比率から、最大比率より小さい比率に戻るように変化し、そしてその後1になり得る。当業者が周知のように、この比率が1になる場合、断面上の形状は円になり得る。上に記載される最大比率は、ある程度まで変化し得る。好ましい実施形態では、長軸の長さは、2.2mmであり得、そして短軸の長さは1.0mmであり得る。従って、最大比率は、この一つの実施形態に対しては、約2.2となるように設計される。当然、これは適用などによっては変わり得る。
【0024】
一つの実施形態において、ノズル中で、楕円率増大ゾーン(8)の下流にある所望の楕円境界位置(9)は、サンプル注入チューブの傾斜を有する先端部が位置する場所であり得る。これはまた、リボン流中のサンプルが、十分に機能する所望の配向力を受ける場所であり得るか、サンプルが所望の配向力またはトルクを与える力により、最小トルクを受ける場所であり得るか、細胞が抜け出るのに必要な時間が最小な場所であり得るか、またノズルの開口部から抜け出たあとのサンプルが、方向づけされた状態をなお十分に維持し得、それに続く分析および選択が効果的に行われる場所でもあり得る。この位置は、注入点として呼ばれ得る。現在操作される当該分野の現状の高速選別フローサイトメーターにとって、この位置、すなわち注入点は、本発明の開示に基づくと、退出開口部から約6mmであり得る。従って、方向を保持するための距離を、サンプル粒子がその配向された点から統計的にその配向された状態の度合いを失う点にその配向した状態をどれだけ遠くに維持し得るかを示す距離として定義した場合、サンプル注入チューブの傾斜を有する先端部からノズルの退出開口部までの距離および、退出開口部から、下降ゾーン中のフロー経路に沿ったレーザービームまたはセンサーとの交点までの距離は、この方向を保持するための距離以内で十分にはいる。例えば、傾斜を有する先端部からレーザービームへの交点が10mm以内であり得、これはDeanとその同僚によって記載されたとおりである(Deanら、前出)。従って、任意の配向されたサンプル粒子は、その点が、距離が傾斜を有する先端部から、レーザービームまたはセンサーとの交点までの距離内にあることを問わず、それらが分析される前にその配向された状態を保持する。
【0025】
理論的には、この方向を保持する距離は、10mmを超えることさえあり得るが、これはフローサイトメーターに、特別に設計された本発明のノズルおよび傾斜を有する先端部があるサンプル注入チューブが備え付けられた場合である。さらに、完全に方向づけられた利点について、傾斜を有する先端部の長軸は、所望の楕円境界位置の長軸と整列され得、そしてその短軸は、示されるように短軸と整列され得る。
【0026】
テーパー状の、楕円様内部ゾーン(c)の下流は、円柱内部ゾーン(d)であり得る。この円柱内部ゾーン(d)は、図3A、図3Bおよび図3Cの両方に見られるように、さらにテーパー状の円錐ゾーン(12)および円柱ゾーン(14)にさらに分けられ得る。円錐部分(12)は、より大きい円形開口部(11)を上部に有し、これはテーパー状の楕円様内部ゾーン(c)に連結し、そしてより小さな円形開口(13)は円柱ゾーン(14)に連結する。円錐ゾーンの頂部にあるより大きい円形口部(11)は、直径約0.19mmであり、そしてこの円形開口部は、一つの好ましい実施形態においては、0.07mmであり得る。円錐ゾーンの高さは、約0.3mmであり得る。円柱ゾーン(14)はまた、その円錐ゾーンのより小さい口部と同じ直径を有する開口部を、その円形退出開口部(15)に亘って有し得、そしてその高さが0.15mmであり得る。
【0027】
図4Aは、円形開口部を示した単一捻れ配向ノズルを下面図を示す。この円形開口部は、サンプル粒子を含む極小の小滴が形づくられるのに十分に小さくあるべきである。好ましい実施形態の一つにおいてその直径は、約0.07mmである。図4Bは、単一捻れ配向ノズルの平面図を示す。明確に見られ得るように、開口部は、約5.25mmの直径を有する円形形状であり得る。
【0028】
図5を参照すると、どのように方向づけが起こり得るかが分かり得る。気がつき得るように、この図は、Kachelとその同僚による図面を改変したものである(図3、Kachelら、1977年、J.Histochem.Cytochem.25:774−780)。この図面は、所望の境界の楕円様位置(9)周辺の断面であり、第一に、楕円様、単一捻れ内面から生じる、配向力の分布を示す。示されるように、楕円様、単一捻れ内面の異なる変化は、優先的な横力を生じ得、さらなる流れ成分を長軸に沿って生じ、そして短軸に沿って生じる力を減少させ得る。このように、長軸に沿って生じたこの力は、短軸に沿って生じた力より強いとみなし得、従って、扁平な粒子(16)を示したように方向づける。本発明の独特の設計は、テーパー状の、楕円様内部ゾーン(c)が、円柱内部ゾーン(d)および円形退出開口部(15)に直接結合するという点において優位性を示す。この特別に設計された形状は、相似の法則を首尾よく回避し、それゆえに、方向づけられたサンプル粒子は、個別に円形退出開口部から抜け出得、そして依然としてそれらの方向的に整列された状態をなお保持し得る。
【0029】
上記に付け加え、テーパー状の、単一捻れ内面要素全体は、層流表面を包含するとみなし得る。層流および層流表面により生じた単一捻れ配向力を通して、このサンプルは半径方向に方向付けられ、そして水力学的軸に沿って整列される。従って、方向的に整列されたサンプルが、方向的に整列された状態を保持するのは、円形退出開口部(ここで、サンプルは個別の粒子などに分けられ、そしてシース流体滴に取り囲まれ、そして分析される)を抜け出る際である。それゆえに、最終的に配向されたサンプルは、サンプル注入チューブの傾斜を有する先端部および、単一捻れ配向内面(これは独特の形状を有するように、単一捻れ配向力を生じ、そして層流をつくりだす)の組み合わさった効果に起因し得る。
【0030】
単一捻れ配向ノズルの全内面は、単一であることは指摘されるべきである。全内面を、上に記載したように、テーパー状の、楕円様内部ゾーン(c)、円柱内部ゾーン(d)およびそれ自体の後に続くゾーンに分割する様式は、単に明確な説明を目的としたものである。
【0031】
動物育種産業は、フローサイトメトリーの原理および高速フローサイトメトリーが提供し得る利点を、ますます利用してきた。性別決定された精子標本が現在、このフローサイトメーターが採用する選別機構により首尾よく選別され得る。この独特に設計された単一捻れ配向ノズルを用いて、XおよびY染色体を有する精子が、上記のようにより効果的に、そしてより高い割合で選別し得る。性別決定された精子細胞は、PCT公開番号 WO99/005504(LoDoPCT)に記載されているような特別に調製された精子適合性緩衝液において緩衝化され得る。この緩衝化された精子細胞は、単一捻れ配向ノズル(ここで、これらはシース流体に囲まれており、シース包囲精子(sheath−surrounded sperm)を形成する)の楕円様、単一捻れ内面要素内の境界位置に注入し得る。続いて、精子を含んだ小滴が、小滴を形成する機構により生成され得、そして自由落下領域にて分析され得る。次いで、精子を含む小滴は、変化され、選別デバイスにより選別され、そして特別につくられた精子回収流体を含む精子適合性回収システムにより回収される。この全プロセスは、選別プロセスを通して生じる精子にかかる応力を最小化し得る。次いで、XまたはY染色体をもつ精子は、従って、所望の性別の哺乳類の授精および産生に使用され得る。
【0032】
従って、本発明を他の従来のノズルに対して優位にしているものは、少なくとも、単一捻れ配向ノズルの内面形状についての独特の設計である。当業者に十分に推測されるように、この単一捻れ配向ノズルは、単一捻れ配向ノズルの内面の特定の領域に対して適切な位置にある面取りされたサンプル注入チューブに特別に結合された場合、より十分であり得る結果を提供し得る。
【0033】
先に述べられたように、上述においては、本発明の捻れの整列の局面に関して議論した。2番目の重要な局面は、サンプルの軸方向の運動である。この局面は、サンプルが中心軸に沿ってノズルを下に進む時のサンプルの運動だけではなく、サンプルがこの経路途中で受ける応力も包含する。これらの運動は、おそらく、3つの値、3つのサンプルに沿った位置に関しての距離の微分により、最も簡単に特徴づけられ得る。これらの微分は次のように、要約され得る:
【0034】
【数1】

図6〜図9cより理解され得るように、ノズルは任意数の軸方向の運動面を提供し、この面はサンプルがノズルを通過する際に、サンプルに影響を与えるか、または恐らくサンプルを限定する面である。図6に示されるように、軸方向の運動面は対称的な組であり得、第1の軸方向運動面(21)および第2の軸方向運動面(22)のように全く単純であり得る。サンプルがノズル(6)を通過する際、これらの軸方向運動面はサンプルまたはその実行可能性に影響を与える様式において作用し得る。サンプルは、従って(通常は水力学的に)第1の軸方向運動面(21)に支配される。次に、これは移行位置(23)において第2の軸方向運動面(22)に影響を受けるよう移行する。移行位置(23)の後に、サンプルは第2の軸方向運動面(22)に供される。次いで、これは円形退出開口部(15)にてノズルから抜け出得る。
【0035】
軸方向運動面は、任意の形状を有し得ることを理解すべきである。ある系において、例えば定速を有し得る系では、これはチューブ形状であり得る。図6および図8で見られるように、サンプルがノズル(6)を通過する際にサンプルの加速を達成するような系においては、これらは示された円錐面のような加速面を構成し得る。加速面はまた、当然、サンプルを減速し得る。加速または減速を生じさせることにより、面は、サンプルがノズル(6)を通過する際のサンプルの速度を変化するように変わる。従って、ノズル(6)が、図8に示されるように、第1の軸方向加速面(24)および第2の軸方向加速面(25)を備え得る。第1の軸方向加速面(24)は、サンプルが第1の加速値(これは定数であって、定数でなくともよい)を取ることを生じさせ、そして第2の軸方向加速面(25)は、サンプルが第2の加速値を取ることを生じさせる。この第2の加速値は、第1の加速値と異なっても、異ならなくもよい。図8に示されるように、第2の加速面(25)は、異なった速度に収束し、これは異なった加速値を示す可能性がある。
【0036】
当然、いつにおいても、加速はあるが、サンプルは応力を受け得る。この応力は、サンプルの生存可能性および機能性に影響を与え得る。いくつかのサンプル(例えばより長い細胞)に対する一つの特定局面は、速度に変化が生じたとき、サンプルの一つの端から次へ速度傾向において違いがあり得るという事実であり得る。これは、精子細胞のようなサンプルに関連して最も簡単に理解され得る。生存能力のある精子細胞は、頭部と尾部を有する。頭部が尾部の加速とは異なった加速がなされた場合、または頭部が尾部の速度とは異なった速度で動く場合、その差は頭部から尾部へ形成され得る。この差は細胞に対して応力を生じ得る。極端な例としては、これは頭部から尾部の引き抜きさえし得る。明らかに、これはサンプルの有効性を破壊し得る。本発明は、このようなことが最小化され、そして望ましくない効果は回避され得るか、または減少され得る系を提供する。これは、サンプルを、サンプル長に亘る加速または速度の変化の「低い」程度に供することにより、達成される。当業者により理解され得るように、「低い」とは相対的な用語であり得、これは細胞および環境に依存し得る。これは理論的に、または経験的に、特定の適用について、サンプル中における有効性の実際的な百分率を達成するために示される値として決定され得る。これらの確率は、例えば、少なくとも70%、80%、90%などであり得る。「低い」加速または加速における変化の速さはまた、肯定的に適用され得る。
【0037】
加速度および速度の変化は、軸運動面が変化する場合に起こり得る。これらの変化は、急激または穏やかであり得る。本質的に、本発明のいくつかの実施形態は後者が好ましい。図6を参照すると、軸に沿った軸運動面における急激な変化がどのようにサンプルに圧力を加え得るかが示され得る。第一軸運動面(21)は、転移位置(23)において、不連続様式で変化する。例えば、第二軸運動面(22)が、分離要素によって(例えば、宝石軸受の挿入によって)作製される場合、ノズル(6)において不連続面が存在し得る。このような点で、次いでサンプルは、ほとんど瞬間的に極度な速度変化を受け得る。このような不連続変化は、ほとんどわずかな調整不良に起因して、意図的でなく存在し得ることに注意のこと。不注意にも、このような局面は、サンプルを引き離す傾向があり得る。不連続となり得ない転移を提供することによって、本発明はこのように引き起こされる圧力を避けるか、または最小限度にし得る。この転移は、制限された量の「不連続」または調整不良を有することによって、曲線状領域において、連続的な転移であり得るか、また単一であるノズル(6)に内部面を有することによって、不連続な変化の可能性をまさに回避し得る。この様式において、ノズルは単一面を効果的に有し得る。このような構成において、ノズル(6)は、最大加速度微分を有する転移を提供するように、断定的に設計され得る。図8に示されるように、これは、第一軸運動面と第二軸運動面との間に示されるような、制限された最大加速度微分の転移領域(26)における設計を介してなされ得る。それはまた、単一出口開口部を使用することで達成され得る。次いで、この制限された最大加速度微分の転移領域は、単一出口開口部の結果、または結果としてであり得る。
【0038】
以前に述べた位置に関する3つの距離の微分について、図7a〜7cおよび図9a〜9cを参照にすることで、概念が理解され得る。示されるように、これらの図は、図6および図8で示される、これらの隣接したノズルにおける各位置での3つの微分値の図解説明である。図7aおよび図9aは、位置に関する距離の一回微分(速度と同様な概念)を示す。図6のノズルは、転移位置(23)において不連続な変化を有するため、転移位置(23)でdl/dlは不連続的に変化する。図8のノズル(6)について、このdl/dl値は不連続的に変化しない。このサンプルは、ただこの理由のために、より小さい圧力で処理され得る。図7bおよび図9bにおいて、各ノズルに対してd2l/dl2値はまた異なることが理解され得る。図7bにおいて、配置値に関する距離の二回微分(または、おそらく加速度としてさらに簡単に表示される)は、極度な変化の動きを有する。さらにこの変化は、図9においてそれほど存在しない。最後に、配置値に関する距離の三回微分(d3l/dl3)(または、加速度の変化率としておそらくさらに簡単に表示される)はまた、異なる。図7cにおいて、この値は、最初は正であり、次いで負となる。図9cで示される値において、この値は決して符号を変化せず、それらはゼロまたは正のいずれかであるが、決して負ではない。これらの概念の各々は、ノズルが、サンプルでの圧力を避けるか、または最小限にするために設計される場合、ノズルを理解すること、そして特徴づけることを介して都合よく構築され得る。
【0039】
いくつかのサンプルについての因子であり得る別の局面は、サンプルによって試験される場合、速度、加速度または加速度の変化率の継続期間の局面である。これはまた、サンプルについてのドウェル時間として参照とされ得る。フローサイトメトリーにおいて、単一サンプルに対して一滴配置される必要性がしばしば存在する。このような局面は、最後の可能な時間において流体を転移させるための要求を引き起こし得る。これを処理するために試みるシステムにおいて、出口点(27)の約100umの近傍における領域、出口点(27)から300um以上離れた領域、出口点(27)の近傍における領域、出口点(27)からさらに離れた領域に特に注意を払うことが重要であり得る。さらに、いくらかのシステムにおいて、それはサンプル所望されない値に瞬間的にのみさらすことが受容可能であり得る。従って、ノズル(6)の全体で、またはノズル(6)内の特定の位置において、制限が設定され得る。適用され得る制限のいくつかが、表1および表2に示される。
【0040】
【表1】

【0041】
【表2】

特定のサンプルを用いてこのような局面を断定的に調整する際に、この値はまた、有効な細胞/サンプル長に対して設定され得る。これらの長さは、両方とも理論的に決定されるか、実際のサンプル長として測定されるか、または実効サンプル長としてさらに経験的に決定され得る。さらに、これらの断定的または調整的作用は、偶然起こる事柄を放置することを避ける結果となり、そしてユーザーに対する確実性を可能にし得る。経験的決定において、とりわけ、この達成された値は、その長さを越えるサンプルの実用的な能力を越えないように選択され得、すなわちこのサンプルは、それらが処置される後に十分に受容可能な相関関係確率を保持することが理解されるべきである。これらの方法において、最大加速度微分を調整することによって、最大加速度微分を断定的に制限することによって、そしてこのサンプルの実用的な能力を超えるためでなく、値(決定した値、または決定していない値)を選択することによって、本発明はその目的を達成し得る。
【0042】
以前に述べたように、相乗作用は、この局面と本発明の流体力学アライメント局面との間に存在し得る。連結された捻れおよび引き手は、いくつかのサンプルにおいて(特に、精子細胞)圧力を引き起こし得、そして明らかに引き起こす。従って、これらの局面において、捻れの流体力学的力と最大加速度微分またはその類似した値を連結する可能性は、同様に圧力を最少にするために連結し得る。フローサイトメーターの配置において、圧力を引き起こす可能性のある他のパラメーターを有する概念と上記の値とを連結する局面がまた、考慮され得る。このようなパラメーターは、少なくとも500選別/秒、少なくとも1000選別/秒、および少なくとも1500選別/秒の選別速度での操作を含み得る。類似的に、これはまた、50psiほどの操作を含み得る。最後に、上記で暗示したように、特定のサンプルは、圧力、上述の局面または上記の値に対して特に影響を受け得る。これは、精子細胞、精子収集系、ウシ精子細胞、ウマ精子細胞、それらのDNA含有量(例えば、雌雄選別した精子細胞において)によって染色そして選別された精子細胞、選別された雌または雄のウシ精子細胞、およびさらに選別された雌または雄のウマ精子細胞の特異的な真性であり得る。
【0043】
前記から簡単に理解されるように、本発明の基本的な概念は、種々の方法において具体化され得る。それは、運動技術および適切な運動を達成するためのデバイスの両方を含む。本出願において、運動技術は、記載される種々のデバイスによって達成されることを示す結果の一部として、および利用に対して本来備わっている工程として開示される。このことは、意図および記載されるようなデバイスを利用する、単なる天然の結果に過ぎない。さらに、いくつかのデバイスが開示される一方で、これらは特定の方法を達成するばかりでなく、多数の方法において変化され得ることが理解されるべきである。重要なことに、前述の全てに関して、これらの様相の全ては、この開示によって含まれることが理解されるべきである。
【0044】
この出願における議論は、基本的な記載として役立つことが意図される。読者は、特定の議論が全ての可能な実施態様を明白に記載し得ない;多くの代替物が示唆されるということに気付くべきである。本発明の一般的な特徴を全体的に説明し得ず、各々の特徴または要素が、実際に広い機能あるいは非常に様々な代替または等価な要素をどのように説明し得るかを例示し得ない。また、これらはこの開示に示唆的に包含される。本発明がデバイスに関する用語で記載される場合、このデバイスの各々の要素は、絶対的にその機能を果たす。装置の特許請求の範囲は、記載されるデバイスに含まれ得るだけでなく、方法またはプロセスの特許請求の範囲もまた、これらの機能を解決するために、本発明に含まれ得、各々の要素が働く。解説と専門用語のどちらも、特許出願過程の間での任意の時間において含まれ得る、特許請求の範囲の有効な範囲を制限する意図はない;この開示はまた、本解説において開示されるか、または本特許請求の範囲において示される任意の要素の、任意および全ての順列と組み合わせの可能性を含むことが意図されるべきである。
【0045】
様々な変更が本発明の本質から逸脱することなく行われ得るということが理解されるべきである。このような変更はまた、この記載に絶対的に含まれる。これらは、本発明の範囲内にまだある。多数の種々の絶対的な代替の実施形態を示す明白な実施形態、および広範な方法またはプロセスなどの両方を含む広範な開示は、この開示によって含まれ、そして本出願のために特許請求の範囲を起草する際に利用され得る。本出願は、出願人の権利内とみなされるように特許請求の範囲の広範な基礎の調査を求め、独立的システムおよび全体的システムの両方での、本発明の多数の局面を含む特許を得るために設計される。
【0046】
さらに、各々の本発明の種々の要素および特許請求の範囲はまた、種々の様式で達成され得る。この開示は、任意の装置実施形態の変形の実施形態であろうと、方法またはプロセス実施形態の変形の実施形態であろうと、あるいは単にこれらの任意の要素の変更であろうと、各々のこのような変形を包含することが理解されるべきである。特に、本発明の要素に関する開示として、各要素についての単語は、たとえ機能または結果が同じであっても、均等の装置用語または方法用語によって表され得ることが理解されるべきである。このような均等のより広範な、またはより総称的な用語は各要素または作用の記載に包含され得るということが考慮されるべきである。このような用語は、示唆的に広範な範囲を明白にする場合、本発明が表題を付けられる用語に置き換えられ得る。1つだけの例として、全ての作用はその作用を行うための手段として、またはその作用を生じる要素として表現され得るということが理解されるべきである。同様に、開示された各物理的要素は、物理的要素が促進する作用の開示を包含することが理解されるべきである。この最後の局面を考慮すると、「配向ノズル」の開示は「配向」の作用である「配向要素」の開示を包含すると理解されるべきであり(明白に議論されてもされなくても)、逆に、「配向」の作用の開示のみで、このような開示は、「配向要素」およびまさに「配向手段」の開示を包含していると理解されるべきである。このような変化および代替の用語は、本記載に明白に含まれることが理解されるべきである。
【0047】
優先出願およびそれ自体が優先出願において提出された、または列挙された開示中の全ての参考文献(以下の参考文献のリスト)は、本明細書中に各々添付され、本明細書中で参考として援用される;しかし、いくらかの記載は、この/これらの発明の特許と矛盾すると考えられ得る程度まで、このような記載は出願者によって作成されたものとは明確にはみなされない。さらに、使用される各用語に関して、この出願におけるその使用がこのような解釈と矛盾しない場合、通常の辞書の定義は、各用語、全ての定義、代替の用語および同義語(例えば、Random House Weber’s Unabridged Dictionary、第2版(本明細書中で参考として援用される)に含まれる)について組み込まれたものとし理解されるべきである。
【0048】
最後に、文脈は、別に要求しなければ、用語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」のような変形は、記載された要素もしくは工程、または要素もしくは工程の群の包含を意味するが、任意の他の要素もしくは工程、または要素もしくは工程の群を排除しないことが意図されることを理解するべきである。オーストラリアのような国において、出願人に法律的に許容な最も広い範囲を与えるために、このような用語は最も拡張的な形態で解釈されるべきである。
【0049】
【表3】

【0050】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フローサイトメーターシステムであって、以下:
a.注射点を有するサンプル注射管であって、該注射点を通してサンプルが導入され得る、サンプル注射管;
b.底端部を有するシース流体容器であって、ここで、該サンプル注射管が、該シース流体容器内に配置される、シース流体容器;
c.該シース流体容器に接続された、シース流体ポート;
d.ノズルにおける第1の軸方向移動表面;
e.該ノズルにおける第2の軸方向移動表面;
f.該ノズルにおける該第1の軸方向移動表面と該ノズルにおける該第2の軸方向移動表面との間の、制限された最大の加速度微分移行領域であって、ここで、該制限された最大の加速度微分移行領域が、該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように肯定的に制限されるように、該サンプルで調整されている、制限された最大の加速度微分移行領域;ならびに
g.該ノズルの下を感知する、分析システム、
を備える、フローサイトメーターシステム。
【請求項2】
前記第1の軸方向移動表面が、第1の軸方向加速表面を備え、そして前記第2の軸方向移動表面が、第2の軸方向加速表面を備える、請求項1に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項3】
前記ノズルが、その内部表面によって引き起こされる加速度値を有し、そして該加速度値が、以下:
−1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.05m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.10m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.13m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.20m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.23m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約100×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約50×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約25×10-3m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値、
−1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約2,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約1,100×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約50,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約5,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約1,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約300×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約200×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約100×10-6m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、および
−該出口開口部の近隣から離れて中心軸に沿って符号が変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、
を含む群より選択される、請求項2に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項4】
前記制限された最大の加速度微分移行領域が、統合された表面を備える、請求項1に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項5】
前記制限された最大の加速度微分移行領域が、統合された出口開口部を備える、請求項1に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項6】
前記ノズルの下を感知する前記分析システムが、1秒間あたり少なくとも500選別、1秒間あたり少なくとも1000選別、および1秒間あたり少なくとも1500選別を含む群より選択される速度で作動する、請求項1に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項7】
少なくとも約50psiで作動する加圧システムをさらに備える、請求項1に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項8】
精子収集システムをさらに備える、請求項6に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項9】
精子収集システムをさらに備える、請求項7に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項10】
前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞を含む群より選択される精子細胞を含む、請求項1、4、5、6、または7のいずれか1項に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項11】
少なくとも部分的に前記注射点の下に位置する、単一捻れ配向ノズルをさらに備える、請求項1、5、6、7、または8のいずれか1項に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項12】
精子収集システムをさらに備える、請求項11に記載のフローサイトメーターシステム。
【請求項13】
請求項12に記載のフローサイトメーターシステムを用いて産生された、性別決定された精子標本であって、前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞を含む群より選択される精子細胞を含む、性別決定された精子標本。
【請求項14】
請求項12に記載のフローサイトメーターシステムを用いて産生された、性別決定された精子標本の使用により産生された哺乳動物であって、前記サンプルが、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞を含む群より選択される精子細胞を含む、哺乳動物。
【請求項15】
フローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法であって、以下の工程:
a.シース流体を確立する工程;
b.注射点においてサンプルを該シース流体に注射する工程;
c.該サンプルをノズルにおける第1の軸方向移動表面に供する工程;
d.該ノズルにおける第2の軸方向移動表面に移行する工程;
e.該サンプルを該ノズルにおける該第2の軸方向移動表面に供する工程であって、ここで、該第1および第2の軸方向移動表面が、最大の加速度微分で移行する、工程;
f.該最大の加速度微分を、該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように調整する工程;
g.該最大の加速度微分を、該サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように肯定的に制限する工程;
h.該ノズル、該開口部から該サンプルを出す工程;
i.該サンプルを分析する工程、
を包含する、方法。
【請求項16】
前記サンプルをノズルにおける第1の軸方向移動表面に供する前記工程が、該サンプルを第1の軸方向加速表面に供する工程を包含し、そして該サンプルを該ノズルにおける前記第2の軸方向移動表面に供する前記工程が、該サンプルを第2の軸方向加速表面に供する工程を包含し、ここで、該第1および第2の軸方向移動表面が、最大の加速度微分で移行する、請求項15に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項17】
前記ノズルが、その内部表面を通して加速度値を生じさせ、そして該加速度値が、以下:
−1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.05m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.10m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.13m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.20m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.23m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約100×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約50×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約25×10-3m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値、
−1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約2,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約1,100×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約50,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約5,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約1,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約300×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約200×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約100×10-6m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、および
−該出口開口部の近隣から離れて中心軸に沿って符号が変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、
を含む群より選択される、請求項15に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項18】
前記ノズルにおける前記第2の軸方向移動表面に移行する前記工程が、前記サンプルを統合された表面に供する工程を包含する、請求項15に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項19】
前記ノズルにおいて前記第2の軸方向移動表面に移行する前記工程が、前記サンプルを統合された出口開口部に供する工程を包含する、請求項15に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項20】
さらに、以下の工程:
a.前記サンプルが前記ノズルを出た後に、該サンプルの周囲に液滴を形成する工程;ならびに
b.1秒間あたり少なくとも500選別、1秒間あたり少なくとも1000選別、および1秒間あたり少なくとも1500選別を含む群より選択される速度で、該液滴を選別する工程、
を包含する、請求項15に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項21】
前記ノズルを、少なくとも50psiの圧力で加圧する工程をさらに包含する、請求項15に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項22】
注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、該シース流体内に精子細胞を注射する工程を包含する、請求項20に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項23】
注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、該シース流体に精子細胞を注射する工程を包含する、請求項21に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項24】
注射点において前記シース流体にサンプルを注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞を含む群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、請求項15、18、19、20、または21のいずれか1項に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項25】
さらに、以下の工程:
a.前記ノズルにおいて単一捻れ表面を確立する工程;
b.該単一捻れ表面から単一捻れ流体力を発生させる工程;および
c.該サンプルを、該単一捻れ流体力を用いて配向する工程、
を包含する、請求項15、19、20、21、または22のいずれか1項に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項26】
注射点において前記サンプルを前記シース流体に注射する前記工程が、精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、請求項25に記載のフローサイトメトリーサンプルプロセシングの方法。
【請求項27】
請求項26に記載のように、性別決定された精子標本を産生する前記工程を包含する、性別決定された精子標本を作製する方法であって、ここで、注射点においてサンプルを前記シース流体に注射する前記工程が、精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
【請求項28】
請求項27に記載のように、性別決定された精子標本を産生する前記工程を包含する、性別決定された精子標本を作製する方法であって、ここで、精子細胞を前記シース流体に注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞を含む群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
【請求項29】
請求項26に記載のように、性別決定された精子標本を産生する前記工程を包含する、哺乳動物を作製する方法であって、ここで、注射点においてサンプルを前記シース流体に注射する前記工程が、精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
【請求項30】
請求項29に記載のように、性別決定された精子標本を産生する前記工程を包含する、哺乳動物を作製する方法であって、ここで、精子細胞を前記シース流体に注射する前記工程が、ウシ精子細胞およびウマ精子細胞を含む群より選択される精子細胞を該シース流体に注射する工程を包含する、方法。
【請求項31】
明細書中に記載の発明。
【請求項32】
内面要素を備える、単一捻れ配向ノズル。
【請求項33】
前記内面要素が、テーパー状の楕円様の内面要素を含む、請求項32に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項34】
請求項33に記載の単一捻れ配向ノズルであって、以下:
a.第1の軸方向移動表面;
b.第2の軸方向移動表面;ならびに
c.該第1の軸方向移動表面と該ノズル内の該第2の軸方向移動表面との間の制限された最大の加速度微分移行領域であって、ここで、該制限された最大の加速度微分移行領域は、前記サンプルの長さにわたって該サンプルの実際の能力を超えないように肯定的に制限されるように、該サンプルで調整されている、制限された最大の加速度微分移行領域;
をさらに備える、単一捻れ配向ノズル。
【請求項35】
請求項34に記載の単一捻れ配向ノズルであって、前記第1の軸方向移動表面が第1の軸方向加速表面を含み、そして前記第2の軸方向移動表面が第2の軸方向加速表面を含む、単一捻れ配向ノズル。
【請求項36】
請求項35に記載の単一捻れ配向ノズルであって、該ノズルがその内面により生じる加速度値を有し、そして該加速度値が、以下を含む群:
−1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.05m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.10m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロンあたり約0.13m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.16m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.20m/秒以下、
−該出口開口部の近隣において1ミクロンあたり約0.23m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約100×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約50×10-3m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロンあたり約25×10-3m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値、
−1ミクロン2あたり約100,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約2,000×10-6m/秒以下、
−1ミクロン2あたり約1,100×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約50,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約10,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約5,000×10-6m/秒以下、
−該出口開口部の近隣から離れて1ミクロン2あたり約300×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約200×10-6m/秒以下、
−該出口開口部から300μmより離れた距離において1ミクロン2あたり約100×10-6m/秒以下、
−中心軸に沿って不連続に変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、および
−該出口開口部の近隣から離れて中心軸に沿って符号が変化しないような、軸方向位置に関する加速度値の変化の割合、
から選択される、単一捻れ配向ノズル。
【請求項37】
前記制限された最大の加速度微分移行領域が、統合された表面を含む、請求項34に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項38】
請求項33に記載の単一捻れ配向ノズルであって、前記テーパー状の楕円様の内面要素が、以下:
a.楕円様境界位置;および
b.該楕円様境界位置の下から伸長する楕円率減少ゾーン、
を備える、単一捻れ配向ノズル。
【請求項39】
請求項33に記載の単一捻れ配向ノズルであって、前記テーパー状の楕円様の内面要素が、以下:
a.楕円率増加ゾーン;
b.該楕円率増加ゾーンから下流の楕円様境界位置;および
c.該楕円様境界位置から伸長する楕円率減少ゾーン、
を備える、単一捻れ配向ノズル。
【請求項40】
請求項38に記載の単一捻れ配向ノズルであって、以下:
a.前記楕円率減少ゾーンの下に位置する円錐形ゾーン;
b.該円錐形ゾーンの下に位置する円柱形ゾーンであって、該円錐形ゾーンと該円柱形ゾーンとの両方は、層状流表面を備える、円柱形ゾーン;および
c.該円柱形ゾーンの下に位置する円形出口開口部、
をさらに備える、単一捻れ配向ノズル。
【請求項41】
請求項39に記載の単一捻れ配向ノズルであって、以下:
a.前記楕円率減少ゾーンの下に位置する円錐形ゾーン;
b.前記円錐形ゾーンの下に位置する円柱形ゾーンであって、該円錐形ゾーンと該円柱形ゾーンとの両方は、層状流表面を備える、円柱形ゾーン;および
c.該円柱形ゾーンの下に位置する円形出口開口部、
をさらに備える、単一捻れ配向ノズル。
【請求項42】
前記テーパー状の楕円様の内面要素、前記円錐形ゾーン、および前記円柱形ゾーンが、統合されている、請求項40または41に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項43】
前記テーパー状の楕円様の内面要素、前記円錐形ゾーン、前記円柱形ゾーン、および前記円形出口開口部が、統合されている、請求項40または41に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項44】
前記楕円様境界位置がある比を有する長軸および短軸を有し、そして前記長軸対短軸の比が、サンプルに最適な比を含む、請求項38または39に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項45】
前記楕円様境界位置が長軸および短軸を有し、前記所望の楕円様境界位置の前記長軸が、約2.2mmであり、そして該所望の楕円様境界位置の前記短軸が、約1.0mmである、請求項39に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項46】
請求項41に記載の単一捻れ配向ノズルであって、該配向ノズルが下流方向を有し、前記楕円率減少ゾーンが断面および断面積を有し、該楕円率減少ゾーンの断面が、楕円様形状から円形まで下流に向かって移行変化を受け、そして該断面積が下流に向かって次第に小さくなる、単一捻れ配向ノズル。
【請求項47】
請求項46に記載の単一捻れ配向ノズルであって、前記楕円率減少ゾーンの前記断面のそれぞれが、長軸および短軸を有し、そして該長軸および該短軸が下流に向かって次第に等しくなる、単一捻れ配向ノズル。
【請求項48】
前記円錐形ゾーンが、約0.3mmの高さである、請求項41に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項49】
前記円柱形ゾーンが、約0.15mmの高さである、請求項41に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項50】
前記内面要素が、徐々にテーパー状にされた単一捻れ内面要素を備える、請求項33に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項51】
前記徐々にテーパー状にされた単一捻れ内面要素が、約23°でテーパー状にされた内面要素を備える、請求項50に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項52】
前記単一捻れ配向ノズルが、セラミックである、請求項42に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項53】
請求項41に記載の単一捻れ配向ノズルであって、該単一捻れ配向ノズルが、高さおよび外径を有する頂部を有し、そして該高さが約13mmであり、そして該外径が約6mmである、単一捻れ配向ノズル。
【請求項54】
請求項41に記載の単一捻れ配向ノズルであって、該ノズルが、円形出口開口部を備え、そして前記テーパー状の楕円様の単一捻れ内面要素が、口部を有し、そして該口部の直径が、約5.25mmであり、そして該円形出口開口部の直径が、約0.07mmである、単一捻れ配向ノズル。
【請求項55】
前記円錐形ゾーンが内径を有する頂部を有し、そして該円錐形ゾーンの該頂部における該内径が、約0.19mmである、請求項41に記載の単一捻れ配向ノズル。
【請求項56】
請求項45に記載の単一捻れ配向ノズルであって、該ノズルが、以下:
約2.2mmの長軸と約1.0mmの短軸を有する楕円様境界;約0.3mmの高さの円錐形ゾーン;約0.15mmの高さの円柱形ゾーン;約5.25mmの直径の口部;約0.07mmの直径の円形出口開口部;または約0.19mmの内径を持つ頂部を有する円錐形ゾーン
に従う寸法を有する、単一捻れ配向ノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−47760(P2012−47760A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−265651(P2011−265651)
【出願日】平成23年12月5日(2011.12.5)
【分割の表示】特願2001−542181(P2001−542181)の分割
【原出願日】平成12年11月29日(2000.11.29)
【出願人】(500308473)エックスワイ,エルエルシー (17)
【Fターム(参考)】