説明

放射性物質の空間位置を正確に特定する改良ガンマ線撮像装置

本発明は、観察シーン(17)のガンマ線画像と呼ばれるガンマ放射線画像を取得するガンマ線カメラ(10)であって、前記ガンマ線カメラが前面(11)を備えて視線(x1’)を有し、観察シーン(17)の可視光画像を取得する補助カメラ(15)を備える、ガンマ線カメラ、を含むガンマ線撮像装置に関する。補助カメラ(15)は、ガンマ線カメラ(10)の前面(11)の前方に位置し、ガンマ線カメラ(10)の視線(x1’)に実質的に一致する光軸(x2’)を有し、可視光画像とガンマ線画像とが、同じ視線で、略同時に取得される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性環境でのメンテナンス、解体、および検査工程等の工程の前処理に特に適した、放射性物質の空間位置を正確に特定する改良ガンマ線撮像装置に関する。このような装置は、ガンマ線カメラを含む。
【背景技術】
【0002】
1990年代初頭より、本願出願人は、ALADINと呼ばれる、ガンマ線を照射する放射線源の位置特定を行う相対的に小型のガンマ線撮像装置を開発してきた。このような撮像装置は、ガンマ線画像から形成される最終画像を出力し、そこで、少なくとも一つの放射線源が、観察シーンの可視または擬似可視光画像に重ねられた擬似カラースポットとして表示される。放射線源の画像は、ガンマ線カメラで検出されたガンマ放射線の強度分布から成り、観察シーンの可視または近可視光画像が、ガンマ線カメラ自体により、または、ガンマ線カメラと協働する、可視または擬似可視光の、白黒またはカラー補助カメラにより、得られる。このようなガンマ線撮像装置は、装置で観察される放射線源の位置特定情報を出力する。擬似可視光画像は、赤外線画像であってもよい。
【0003】
図1に、このようなガンマ線撮像装置の一例の断面図を示す。これは、ピンホールコリメータ2と、シンチレータ3と、画像増強管、光ファイバー減衰器、およびCCD検出器を直列に組み込んだ光子コンポーネント一式4とを直列に含む、ガンマ線カメラ1を含む。光子コンポーネントは不図示である。シンチレータ3および光子コンポーネント一式4は、ガンマ線撮像装置により観察される少なくとも一つの放射線源8からのガンマ線γからシールドされたシェル5に収容されている。他の実施形態では、ピンホールコリメータ2は、符号化マスク開口部(不図示)で置き換え可能である。符号化マスクガンマ線カメラは、ピンホールガンマ線カメラよりも感度が高い。
【0004】
シンチレータ3は、検出したガンマ放射線Rγを光子コンポーネント一式4に適用される光信号に変換し、光子コンポーネント一式は、受け取った光信号を処理に適した電気信号に変換する。
【0005】
ガンマ線撮像装置は、ガンマ線カメラ1に取り付けられた可視または近可視光検出補助カメラ6をさらに含み、その光軸x1はガンマ線カメラ1の視軸x2からオフセットされる一方、ガンマ線カメラ1の視軸x2と実質的に平行である。この構造は、以降可視光画像と呼ぶ、可視光または擬似可視光画像と、ガンマ線画像を生成するガンマ放射線とを、同時に取得することができる利点を提供する。しかしながら、これの欠点は、可視光画像の視差を補正し、補正した可視光画像がガンマ線画像の観測方向で得られたように見えるようにすることが必要なことである。
【0006】
さらなる構造が、記述の末尾に一覧を記載する特許文献1に記載されており、45°のミラー照準システムにより視差補正が行われ、視軸がガンマ線カメラのものと実質的に同化する補助カメラに可視領域の観察を可能とする。この構造は、完全な位置調整を必要とする、相対的に複雑な照準システムのアセンブリを含む。
【0007】
ガンマ線カメラ1は、コリメータ2の上流に、シャッター7をさらに含むことが想定可能である。コリメータ2がピンホールタイプである場合、シャッター7は、オープンポジションとクローズポジションの2つのポジションを採ることが適している。シャッター7がオープンポジションの場合、ガンマ線カメラ1は、観察シーンの可視光画像を得ることができ、シャッター7がクローズポジションの場合、ガンマ線カメラ1は、ガンマ放射線ひいてはガンマ線画像を得ることができる。同じ取得チャネルが用いられてもよい。しかしながら、シャッター7を一方のポジションから他方に切り替える必要があるため、2つの画像は同時に取得することができない。
【0008】
ガンマ線画像は、通常、8ビット(256グレースケール)符号化デジタル画像である。これは、数十ミリ秒(リアルタイム速度)から数秒(いわゆる擬似リアルタイム速度)の間で変化する取得速度に応じてリフレッシュされる。このガンマ線画像を多数蓄えて、16ビット符号化ガンマ線画像とすることが可能である。用いられる画像の数は、高照射の場合は数百であり、低照射の場合は、数千である。
【0009】
ガンマ線画像が得られると、シャッター7が閉じられるので、同時に可視光画像を得ることはできない。
【0010】
この画像は、放射線源の存在の検出は可能であるが、その正確な空間位置の特定はできない。このようなガンマ線カメラで、0.1μGy/hの全体環境において10μGy/h線量率を生じる放射線源の検出が保証されることが、実験により実証されている。このガンマ線画像は、光子コンポーネント一式により出力される信号の処理後に得られ、この処理工程は、場合により、ローパスフィルタ処理およびカラー処理から成る。
【0011】
この構造では、ガンマ線画像および可視光画像は、それらが同じ軸で取得されるため、完全に位置合わせされている。しかしながら、これらは異なるシャッター状態で得られるため、これらを同時に得ることはできない。最終画像は、遡及的処理から得られる。
【0012】
2つのポジションを備えたシャッター7は、符号化マスク開口部により、オープンポジションで処理に適した画像を得ることができないため、ピンホールコリメータガンマ線カメラ1では用いることができない。符号化マスク開口部と共に、クローズ固定シャッターが用いられる。符号化マスクガンマ線カメラでは、可視光画像を得るために、ガンマ線カメラに取り付けられた補助カメラが用いられる必要があり、ガンマ線画像と可視光画像との重ね合わせは実験室での校正の略後に行われる。さらに、重要な制約となる、ガンマ線撮像装置と放射線源との間の距離の測定が必要である。
【0013】
記述の末尾に一覧を記載する非特許文献1および非特許文献2は、ピンホールコリメータガンマ線撮像装置の操作と性能を記載している。非特許文献3および非特許文献4は、符号化マスク開口部ガンマ線撮像装置の操作と性能を記載している。特許文献2は、計測精度を向上させるガンマ線撮像装置のさらなる計測を記載している。非特許文献5および非特許文献6は、コンピュータ解読可能なハイブリッド画素化半導体から成る固体検出器によるシンチレータおよび光子コンポーネントの置き換えを実証している。これは、単純な半導体マトリクスから成ってもよい。この固体半導体検出器は、検出したガンマ放射線を直接電気信号に変換する。半導体材料は、例えば、シリコンおよびテルル化カドミウムであってもよい。これら2つの場合、ガンマ線カメラは可視光画像を取得できず、補助カメラを備えることが必要である。
【0014】
さらに、ガンマ線撮像装置は、ガンマ線分光分析コリメータから下流に位置するガンマ線分光分析検出器を含む、視準合わせされたガンマ線分光分析プローブを含んでもよい。このプローブは、ガンマ線カメラまたは補助カメラに堅固に結合されている。図1は、視準合わせされたガンマ線分光分析プローブを示していない。視準合わせされたガンマ線分光分析プローブは、検出されたガンマ放射線のエネルギー測定が可能であり、所定の期間にその数を数えることで、ガンマ放射線を生じる放射性元素の同定と定量化が可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、まさに、上述した欠点、すなわち、ガンマ線画像と可視光画像との間の視差処理の必要性と、最終画像のオフラインモードでの取得、のない、ガンマ線撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
これを実現するために、本発明は、
−観察シーンのガンマ線画像と呼ばれるガンマ放射線画像を取得する、前面を備え視軸を有するピンホールコリメータガンマ線カメラと、
−観察シーンの可視光画像を取得する補助カメラと、
を含むガンマ線撮像装置に関する。本発明によれば、補助カメラは、ガンマ線カメラの前面から上流に位置し、ガンマ線カメラの視軸に実質的に同化する光軸を有し、可視光画像とガンマ線画像とが、同じ観察方向で、実質的に同時に取得される。
【0017】
ガンマ線撮像装置は、可視光画像と、観察シーンに存在し取得されたガンマ線画像で検出される一つまたは複数の放射線源の表示との重ね合わせである、観察シ−ンの最終画像を、取得に対して実質的にリアルタイムで表示手段に提供する、補助カメラおよびガンマ線カメラにより出力される信号の取得および処理手段をさらに含む。
【0018】
表示は、カラーの点または輪郭である。
【0019】
補助カメラは、特にネジ込みまたは嵌め込みによりガンマ線カメラの前方に取り付けられる支持部品に組み込まれてもよい。
【0020】
支持部品は、実質的に回転シリンダーであり、ネジ込みまたは嵌め込みが可能なように、ガンマ線カメラの外径より大きい外径を有する。従って、補助カメラを備えたガンマ線撮像装置は、非常に小型である。
【0021】
この支持部品は、可視光に対して不透明な材料で作られ、光がガンマ線カメラ内に侵入するのを防ぐ利点がある。
【0022】
支持部品は、観察シーンからのガンマ放射線の減衰が最小限となるように、アルミニウムまたはプラスティック等の十分な低密度を有する材料で作られる。
【0023】
ガンマ線撮像装置は、支持部品および/またはガンマ線カメラに堅固に結合された、視準合わせされた分光分析プローブをさらに含む。
【0024】
ガンマ線カメラは、前面に、任意に可動可能なシャッターをさらに含み、クローズ時にガンマ線画像を生成し、オープン時に可視光画像を生成する。
【0025】
ガンマ線カメラは、観察シーンの可視光画像を提供するのに適していてもよい。ガンマ線カメラおよび補助カメラからの可視光画像は、再度位置合わせされる。
【0026】
また、本発明は、特徴のあるガンマ線撮像装置により観察されるシーンにおいて存在する、一つ又は複数の放射線源の位置特定方法に関する。これは、以下のステップを含む。
−観察シーンの可視光画像と放射線源からのガンマ放射線とを、実質的に同時に取得し、
−取得したガンマ放射線を用いて観察シーンのガンマ線画像を形成し、
−放射線源の表示を生成するガンマ線画像を、
・ガンマ線画像を画素で構成される一つまたは複数の基礎領域へ分割し、
・少なくとも一つの指標を各基礎領域へ割り当て、この指標は基礎領域画素信号量を伝え、
・基礎領域中で指標がある閾値以上となる一つまたは複数の有効領域を決定し、
・任意で、有効領域の輪郭を示すために有効領域を切り取り、有効領域または有効領域の輪郭が表示を生成する、
ことで処理し、
−可視光画像と表示とを重ね合わせて観察シーンの最終画像を獲得し、
−最終画像を表示する。
【0027】
さらなる実施形態において、この処理は、さらに、以下の処理を含む。
−基礎領域中で指標が閾値未満となる一つまたは複数の中立領域を決定し、
−中立領域画素に0レベルを割り当て、
−一つまたは複数の閾値で中立および有効領域の閾値処理を行うとともに閾値に基づくカラー処理を行い、閾値処理およびカラー処理後の中立および有効領域が表示を生成する。
【0028】
閾値処理は、干渉をなくすため、フィルタ処理に先行されてもよい。
【0029】
上述した指標は、例えば、基礎領域の画素の平均レベルであってもよい。
【0030】
本発明は、例示に過ぎず限定されない実施形態の例の記述を添付図を参照して読むことで、より明確に理解されるであろう。
【0031】
ある図から他の図への移行を容易にするために、多数の図の同一、類似または同等部分は、同一の参照符号を有する。
【0032】
図に示されたさまざまな部品は、図を読みやすくするために、必ずしも同じスケールである必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】公知のガンマ線撮像装置の断面図である。
【図2A】本発明によるガンマ線撮像装置の例の組み立て時における3次元図である。
【図2B】符号化マスクガンマ線撮像装置を示す。
【図2C】本発明によるガンマ線撮像装置の例の組み立て時における3次元図である。
【図2D】本発明によるガンマ線撮像装置の例の組み立て時における3次元図である。
【図3】本発明によるガンマ線撮像装置の例の断面図である。
【図4A】本発明によるガンマ線撮像装置により観察されるシーンに存在する一つまたは多数の放射線源の位置を特定する方法の例のさまざまなステップを示す。
【図4B】本発明によるガンマ線撮像装置により観察されるシーンに存在する一つまたは多数の放射線源の位置を特定する方法の例のさまざまなステップを示す。
【図4C】本発明によるガンマ線撮像装置により観察されるシーンに存在する一つまたは多数の放射線源の位置を特定する方法の例のさまざまなステップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明によるガンマ線撮像装置の組み立てプロセスにおける多数の図を示す図2A、2B、2Dを検討する。この装置は、従来のガンマ線カメラ10を含んでおり、これは特許文献1の図1に記述されるものと極めて類似し得る。この装置は、図2Aに示すように、ピンホールコリメータガンマ線カメラから成っている。図2Bでは、ガンマ線カメラは、符号化マスクタイプであり、この図は本発明の一部ではない。ガンマ線カメラ10は、ピンホール12端に前面11を有する。図2C、2Dでは、ピンホール端ガンマ線カメラの前面は示されていない。ガンマ線カメラ10は、観察シーン17のガンマ線画像を得ることを目的としている。
【0035】
ガンマ線カメラ10は、視軸x1’を有する。さらに、ガンマ線撮像装置は、可視または近可視光、例えば赤外線を感知する補助カメラ15を含む。補助カメラ15は、デジタルカメラであることが好ましい。補助カメラ15は、光軸x2’を含む。補助カメラ15は、ガンマ線カメラ10の前面11に堅固に結合され、その光軸x2’は、ガンマ線カメラ10の視軸x1’と実質的に同化する。ガンマ線カメラ10および補助カメラ15は、観察シーン17を同じ観察方向で観察し、補助カメラ15は、観察シーン17に対して、ガンマ線カメラ10から上流にある。
【0036】
医用画像の分野で用いられるほとんどの工業用ガンマ線カメラは、平行チャネルを有するコリメータ、または、符号化マスクコリメータを有している。この構造は、優れた信号収集を行うことができる。ピンホールコリメータは、品質は良くないが、ガンマ線カメラを通じて、処理に適した可視光画像を得ることができる。従って、上述したように、同じ撮像装置により、可動シャッターを用いて、可視光モードからガンマ線モードに切り替えることが可能であり、シャッターがオープンの際に可視光画像が得られ、シャッターがクローズの際にガンマ線画像が得られる。しかしながら、可視光画像とガンマ線画像とを同時に得ることはできない。シャッターオープンの際に、大量の光がガンマ線カメラに届く場合、検出器にグレアおよび残光現象が発生する。従って、可視光モードにおいてガンマ線カメラにより生成される画像の数を最小化することが望ましい。
【0037】
補助カメラ15は、前面11の端部でガンマ線カメラ10に取り付けられる支持部品16を介して、ガンマ線カメラ10に堅固に結合される。補助カメラ15は、支持部品16に収容されている。補助カメラ15は、小型が選ばれる。ガンマ線カメラ10は、支持部品16に嵌め込まれ、または支持部品16にねじ込まれる。支持部品16は、観察シーン17にある一つまたは多数の放射線源22からのガンマ放射線Rγの減衰が最小レベルとなるように、できる限り低密度の材料で作られ、ガンマ線カメラ10に向けられている。適した材料は、例えば、アルミニウムまたはプラスティックである。同じ支持部品16が、ガンマ線カメラ10のタイプに依らずに用いられてもよい。言い換えれば、支持部品16は、多数のガンマ線カメラ10のモデルに互換性がある。ピンホールガンマ線カメラ10は、前面に、実質的に円錐形のコリメータを含んでいるのに対し、符号化マスクガンマ線カメラ10の前面は、実質的に平らである。支持部品16は、例えば、一端に補助カメラ15の収容部18を含み、他端にガンマ線カメラ10の前面11が嵌め込まれる区画19を含む、回転シリンダー形状を取る。図3も参照されたい。図3に示すように、ガンマ線カメラ10には、ねじ込みのためのねじ山20が備えられていてもよい。補助カメラ15のレンズは、支持部品16と同じ高さにある。支持部品16は、嵌め込み可能なように、ガンマ線カメラ10のものより大きい外径を有する。この狙いは、ガンマ線撮像装置の直径を、ガンマ線カメラ単独のものに対して過度に増やさないことにある。しかしながら、支持部品16が一旦ガンマ線カメラ10に取り付けられると、ガンマ線撮像装置は、ガンマ線カメラ単独のものに対して長さが増加する。
【0038】
支持部品16は、補助カメラ15に達する可視または近可視光に対して不透明であり、この光がガンマ線カメラ10へ侵入するのを防ぐために、ガンマ線カメラ10に十分にしっかりと取り付けられる。このことは、シンチレータおよびガンマ線カメラの画像増強管を保護し、その耐用年数を増やす。
【0039】
CCDまたは固体半導体検出器である、ガンマ線カメラ10の検出器21は、多数の検出エレメントまたは画素を含み、それぞれが、観察シーン17にある一つまたは多数の放射線源22から照射されるガンマ放射線Rγの分布に依存する電気信号を出力する。検出器21からの信号は、検出器21の表面におけるその位置に依存し、存在する場合はシンチレータにおける相互作用源での、または固体半導体検出器の場合は検出器自体における、ガンマ線のエネルギーに依存する。
【0040】
さらに、本発明によるガンマ線撮像装置は、支持部品16および/またはガンマ線カメラ10に堅固に結合された、視準合わせされたガンマ線分光分析プローブ23を含む。ガンマ線分光分析プローブ17は、ガンマ線カメラ10および可視光カメラ15の共通軸x1’、x2’に実質的に平行であるが、それらからオフセットされた、軸x3’に沿って配置される。
【0041】
さらに、ガンマ線カメラ10の前面に付加的な可動シャッター24を構想することができる。このシャッターは、クローズ時にガンマ線画像を、オープン時に可視光画像を生成することができる。シャッター24の利用は、ガンマ線モードおよび可視モードにおけるカメラの視野の予備校正を可能とする。
【0042】
また、平行ビームコリメータガンマ線カメラも存在する。
【0043】
平行ビームコリメータを用いたガンマ線カメラは、例えばコリメータから1m以上の、長距離にある放射線源の位置特定には適していない。このタイプのカメラは、接触して、または、コリメータと放射線源との距離が通常数センチメートルから十数センチメートルの間で、擬似接触するのが好ましい。
【0044】
符号化マスクコリメータを用いたガンマ線カメラは、より遠くにある放射線源を観察するのに適しているが、それらは、観察領域の近くに放射線源がある場合、アーチファクト生成の問題をもたらす。従って、発明者は、放射線源がガンマ線カメラに対して可変距離にあり、その距離が数十センチメートルから数十メートルまで変化する場合、領域限界の近く、または領域外を含む、観察領域のどこであっても、符号化マスク構造または平行ビームコリメータに対して、ピンホール構造が好ましいことを観察した。ピンホール構造は、無限の領域深度を有する光学システムを得ることができ、すなわち、放射線源は、ガンマ線撮像装置に対する距離に関わらず、特に焦点調整を要することなく、明瞭に現れる。従って、このような構造は、たいへん有利である。
【0045】
さらに、ピンホールガンマ線カメラの利用は、複雑な復号アルゴリズムを用いる必要がない。
【0046】
さらに、本発明によるガンマ線撮像装置は、表示デバイス26と、補助カメラ15およびガンマ線カメラ10により出力される電気信号の取得および処理手段25とを含む。これらの取得および処理手段25は、2つの取得および処理チャネルを含み、一方はガンマ線チャネルVgと称され、他方は可視光チャネルVvと称され、これらは協働して、所与の時間に観察方向に沿って可視光カメラ15により取得されたシーンの可視光画像である最終画像IFを、表示装置26に出力する。最終画像IFは、実質的に所与の時間にガンマ線カメラ10により取得された一つまたは複数の放射線源22の表示Rと、実質的に同じ観察方向との重ね合わせを示す。観察方向は、軸x1’、x2’と一致する。2つのカメラの光軸x1’、x2’は、図では同化している。しかしながら、カメラの視野は異なってもよく、可視光カメラの視野は、より大きい方が好ましい。
【0047】
取得および処理手段25は、従来の電子画像処理システムを含む。
【0048】
少なくとも2つの処理モードが用いられてもよく、第一は重ね合わせモードと称され、第二はガイドモードと称され、合成モードと称される第三のモードが両モードに部分的に組み合わされてもよい。処理モードでは、可視光画像Ivと、ガンマ線画像Igのベースを形成するガンマ放射線とが、実質的に同じ時間で取得され、これらは同じ観察シーンに対応する。これらの画像は、それぞれがチャネルVv、Vgをそれぞれ通過する
【0049】
まず、図4Aを参照して、重ね合わせモードを説明する。
【0050】
開始時刻(t=0)において、補助カメラが、観察シーンの可視光画像Ivを取得し(ブロックB1)、実質的に同時に、ガンマ線カメラが、同じ観察シーンにある一つまたは複数の放射線源からのガンマ放射線Rγを取得する(ブロックB2)。
【0051】
このガンマ放射線Rγは、ガンマ線画像Igを形成する働きをするが(ブロックB3)、このガンマ線画像Igは、検出器の露光時間に応じた時間texp後にのみ形成される。この露光時間texpは、例えば0.04秒から5秒の間、好ましくは、0.8秒から2秒強以上の間で変化する。
【0052】
検出器にガンマ線画像Igが一旦形成されると、それは処理され(ブロックB4)、この処理は、ノイズを除去するために、少なくとも一つのローパスフィルタ処理を含んでもよい。さらに、一つまたは複数の閾値を用いる閾値処理と、閾値処理後にその閾値レベルに従ってガンマ線画像Igにおける画素に種々のカラーを割り当てるカラー処理とを含み、このカラー処理は、閾値に依存する。当業者自明のさらなる処理が構想されてもよい。この処理が、放射線源の表示Rを生成する(ブロックB5)。放射線源は、表示Rにおけるカラーの点に対応する。
【0053】
この表示Rは、可視光画像Ivと重ね合わせられ(ブロックB6)、最終画像Ifが得られる。可視光画像の背景に、カラーの点が付される。最終画像Ifは、時刻t=texp+Δtで表示手段26に表示される(ブロックB7)。ガンマ線画像Igの形成と最終画像Igの表示との間の経過時間Δtは非常に短く、用いられる処理手段の性能とカメラ露光時間とに依存し、通常は数ミリ秒から数秒の間である。
【0054】
続いて、本発明によるガンマ線撮像装置は、さらなるガンマ放射線Rγと、同じ観察シーンのさらなる可視光画像Ivとを、実質的に同時に取得する。連続する2つのガンマ線画像の形成の間のリフレッシュ時間は、およそ0.04秒から5秒の間である。
【0055】
次に、図4Bを参照して、ガイドモードを説明する。
【0056】
開始時刻(t=0)において、補助カメラが、観察シーンの可視光画像Ivを取得し(ブロックB11)、実質的に同時に、ガンマ線カメラが、同じ観察シーンにある一つまたは複数の放射線源からのガンマ放射線Rγを取得する(ブロックB12)。
【0057】
このガンマ放射線Rγは、ガンマ線画像Igを形成する働きをするが(ブロックB13)、このガンマ線画像Igは、検出器の露光時間に応じた時間texp後にのみ検出器に形成される。この露光時間texpは、例えば0.04秒から5秒の間、好ましくは、0.8秒から2秒強以上の間で変化する。
【0058】
形成されたガンマ線画像Igは処理される(ブロックB14)。画像は、画素が備えられた一つまたは複数の基本領域zbに分割される。各基礎領域zbは、基礎領域zbの画素のそれぞれに存在する信号の量を伝える少なくとも一つの指標I1が割り当てられる。これにより、数学的な分析を実施することが可能となり、指標I1は、基礎領域zbの画素のそれぞれのレベルの算術平均であってもよい。算術平均の変動等のさらなる指標、または、平均または他の変数、標準偏差等の、さらなる統計指標を用いてもよい。
【0059】
続いて、基本領域zb内で、指標I1が閾値S1以上の、一つまたは複数の有効領域zuが決定される。有効領域zuが、放射線源の表示Rを与える。そして、可視光画像Ivに表示Rを重ね合わせることが可能となる。
【0060】
他の実施形態では、各有効領域zuが切り取られて、ガンマ線画像Igの各有効領域zuの輪郭Cを示す。有効領域zuの輪郭は、放射線源を表示する。この場合、可視光画像Igでは、ガンマ線画像Igの有効領域zuの輪郭Cのみが重ね合わせられる。双方の場合において、有効領域zuまたは有効領域の輪郭は、観察された放射線源Rの表示を生成する。
【0061】
表示Rは、可視光画像Ivに重ね合わせられ(ブロックB6)、これが最終画像Ifを生成する。
【0062】
最終画像Ifは、時刻t=texp+Δtで表示手段26に表示される(ブロックB7)。ガンマ線画像Igの形成と最終画像Ifの表示との間の経過時間Δtは、非常に短い。これは、用いられる処理手段の性能とカメラ露光時間とに依存し、通常は数ミリ秒から数秒の間である。
【0063】
基礎領域zbの数、その幾何学的形状、および閾値S1は調整可能であり、本発明の撮像装置を操作する操作者により選択される。幾何学的形状は、多角形であることが好ましい。有効領域zuは、最も強い照射を生じる領域である。
【0064】
以下、図4Cを参照して、合成モードを説明する。開始時刻(t=0)において、補助カメラが、観察シーンの可視光画像Ivを取得し(ブロックB21)、実質的に同時に、ガンマ線カメラが、同じ観察シーンにある一つまたは複数の放射線源からのガンマ放射線Rγを取得する(ブロックB22)。このガンマ放射線Rγは、ガンマ線画像Igを形成する働きをするが(ブロックB23)、このガンマ線画像Igは、検出器の露光時間に応じた時間texp後にのみ形成される。
【0065】
この露光時間texpは、例えば0.04秒から5秒の間、好ましくは、0.8秒から2秒強以上の間で変化する。
【0066】
形成されたガンマ線画像Igは処理される(ブロックB24)。画像は、画素が備えられた一つまたは複数の基本領域zbに分割される。各基礎領域zbは、基礎領域zbの画素のそれぞれに存在する信号の量を伝える少なくとも一つの指標I2が割り当てられる。これにより、数学的な分析を実施することが可能となり、指標I2は、基礎領域zbの画素のそれぞれのレベルの算術平均であってもよい。平均または他の変数、分散、または前記指標の時間変化等の、さらなる指標を用いてもよい。続いて、形成されたガンマ線画像Igの基本領域zb内で、指標I2が閾値S2未満の、一つまたは複数の中立領域znと、指標が閾値S2以上の、一つまたは複数の有効領域zuとが、決定される。そして、中立領域znの画素に、レベル0が割り当てられる。そして、中立領域znおよび有効領域zuの一つまたは複数の閾値で、閾値処理が行われ、続いて閾値に基づくカラー処理が行われる。閾値処理の前に、フィルタ処理が構想されてもよい。有効領域zuおよび中立領域znは、閾値処理およびカラー処理の後に、放射線源の表示Rを生成する(ブロックB25)。
【0067】
表示Rは、可視光画像Ivに重ね合わせられ(ブロックB26)、最終画像Ifを生成する。
【0068】
最終画像Ifは、時刻t=texp+Δtで表示手段21に表示される(ブロックB27)。放射線源は、カラーの点として、可視光画像上に現れる。ガンマ線画像Igの形成と最終画像Ifの表示との間の経過時間Δtは、非常に短い。これは、用いられる処理手段の性能とカメラ露光時間とに依存し、通常は数ミリ秒から数秒の間である。
【0069】
続いて、本発明によるガンマ線撮像装置は、さらなるガンマ放射線と、同じ観察シーンのさらなる可視光画像Ivとを、実質的に同時に取得する。連続する2つのガンマ線画像の形成の間のリフレッシュ時間は、およそ0.04秒から5秒の間である。
【0070】
基礎領域zbの数、その幾何学的形状、および閾値S1は調整可能であり、本発明の撮像装置を操作する操作者により選択される。幾何学的形状は、多角形であることが好ましい。有効領域zuは、最も強い照射を生じる領域である。
【0071】
本発明では、撮像装置は、同じ観察シーンにおいて、ガンマ線画像を生成するガンマ放射線と可視光画像とを、同時に取得することが可能となる。
【0072】
先行技術では、ガンマ線カメラと補助カメラとは、他方に対して軸がオフセットしており、あるいは反射ミラーがあるため、同じ観察方向でシーンを観察することができなかった。ガンマ線カメラが可視光モードおよびガンマ線モードで作動する場合、可視光画像およびガンマ線画像を生成するガンマ放射線は同時に取得されなかった。
【0073】
本発明によるガンマ線撮像装置は、ガンマ線カメラと補助カメラの組み立て品を動かしながら、放射線源の位置特定をリアルタイムで可能とする。従って、検出された放射線源が入った観察シーンの可視光画像を得ることができる。さらなる実施形態では、検出された放射線源の表示が重ね合わされた観察シーンの可視光画像を得ることができる。さらなる実施形態は、観察シーンの特定点の取得と、より長い計測とから成る。
【0074】
このより長い計測の利点は、優れた計測統計を生じる画像の蓄積である。このモードは、蓄積される画像の数に結びついているため、最終画像はより遅くリフレッシュされる。蓄積される画像の数は、任意に予め定められてもよい。
【0075】
本発明によるガンマ線撮像装置に視準合わせされた分光分析プローブが備えられる場合、検出される放射線源の定量化が可能である。しかしながら、この定量化は、オフラインモードで行われる。
【0076】
本発明の実施形態を、詳細にわたり多数記載し説明したが、本発明の範囲を逸脱することなく、さまざまな変更および修正がなされてもよいのは当然である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0077】
【特許文献1】FR-A- 2 734 372
【特許文献2】WO 2006/090035
【非特許文献】
【0078】
【非特許文献1】”The development and improvement of the Aladin gamma camera to localize gamma activity in nuclear activities”, C. Le Goaller et al., European Commission, Nuclear science and technology, EUR 18230, 1998.
【非特許文献2】”On site nuclear video imaging”, C. Le Goaller et al., Waste Management 1998, Tucson, USA, February 1998.
【非特許文献3】”Imaging systems : new techniques for decommissioning”, C. Mahe et al., ANS 2005, Denver, USA, August 2005.
【非特許文献4】”Recent progress in low-level gamma imaging”, C. Mahe et al., ICEM 2007, Bruges, Belgium, September 2007.
【非特許文献5】”Gamma imaging : recent achievements and ongoing developments”, Le Goaller et al., European Nuclear Conference 2005, Versailles, France, December 2005.
【非特許文献6】”First experimental tests with a CdTe photon counting pixel detector hybridized with a Medipix2 readout chip”, O. Gal et al., IEEE 2003, Nuclear Science Symposium Conference Record, September 2007.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察シーン(17)のガンマ線画像と呼ばれるガンマ放射線画像を取得する、前面(11)を備え視軸(x1’)を有するガンマ線カメラ(10)と、前記観察シーン(17)の可視光画像を取得する補助カメラ(15)とを含み、
前記補助カメラ(15)は、ピンホールコリメータガンマ線カメラである前記ガンマ線カメラ(10)の前記前面(11)から上流に位置し、前記補助カメラ(15)は、前記ガンマ線カメラ(10)の前記視軸(x1’)に実質的に同化する光軸(x2’)を有し、前記可視光画像と前記ガンマ線画像とが、同じ観察方向で、実質的に同時に取得されること、
を特徴とするガンマ線撮像装置。
【請求項2】
前記可視光画像(Iv)と、前記観察シーン(17)に存在し取得された前記ガンマ線画像で検出される一つまたは複数の放射線源(22)の表示との重ね合わせである、前記観察シ−ン(17)の最終画像(If)を、前記取得に対して実質的にリアルタイムで表示手段(26)に提供する、前記補助カメラ(15)および前記ガンマ線カメラ(10)により出力される信号の取得および処理手段(25)をさらに含む、
請求項1に記載のガンマ線撮像装置。
【請求項3】
前記表示(R)が、カラーの点または輪郭である、
請求項2に記載のガンマ線撮像装置。
【請求項4】
前記補助カメラ(15)が、前記ガンマ線カメラ(10)の前方に特にネジ込みまたは嵌め込みにより取り付けられる支持部品(16)に組み込まれる、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のガンマ線撮像装置。
【請求項5】
前記支持部品(16)が、実質的に回転シリンダーであり、ネジ込みまたは嵌め込みが可能なように、前記ガンマ線カメラ(10)の外径より大きい外径を有する、
請求項4に記載のガンマ線撮像装置。
【請求項6】
前記支持部品(16)が、可視光に対して不透明な材料で作られ、前記光が前記ガンマ線カメラ(10)内に侵入するのを防ぐ、
請求項4または5に記載のガンマ線撮像装置。
【請求項7】
前記支持部品(16)が、アルミニウムまたはプラスティック等の十分な低密度を有する材料で作られ、前記観察シーン(17)からの前記ガンマ放射線の減衰が最小限となる、
請求項4〜6のいずれか1項に記載のガンマ線撮像装置。
【請求項8】
前記支持部品(16)および/または前記ガンマ線カメラ(10)に堅固に結合された、視準合わせされた分光分析プローブ(23)をさらに含む、
請求項1〜7のいずれか1項に記載のガンマ線撮像装置。
【請求項9】
前記ガンマ線カメラ(10)の前記前面(11)に、任意に可動可能なシャッター(24)をさらに含む、
請求項1〜8のいずれか1項に記載のガンマ線撮像装置。
【請求項10】
前記ガンマ線カメラ(10)が、前記観察シーンの可視光画像を提供するのに適し、前記ガンマ線カメラ(10)および前記補助カメラ(15)からの前記可視光画像が互いに再度位置合わせされる、
請求項1〜9のいずれか1項に記載のガンマ線撮像装置。
【請求項11】
請求項2から10のいずれか1項に記載のガンマ線撮像装置により観察されるシーンにおいて存在する一つ又は複数の放射線源の位置特定方法であって、
−前記ガンマ線カメラによる前記放射線源(22)からのガンマ放射線(Rγ)と、前記補助カメラによる前記観察シーンの可視光画像(Iv)とを、同じ観察方向で実質的に同時に取得し、前記補助カメラは前記ガンマ線カメラから上流に位置し、その光軸は前記ガンマ線カメラの前記視軸と実質的に同化し、
−取得した前記ガンマ放射線を用いて前記観察シーンのガンマ線画像(Ig)を形成し、
−前記放射線源(22)の表示(R)を生成する前記ガンマ線画像(Ig)を、
・前記ガンマ線画像(Ig)を画素で構成される一つまたは複数の基礎領域(zb)へ分割し、
・少なくとも一つの指標(I1)を各基礎領域(zb)へ割り当て、この指標(I1)は基礎領域(zb)の信号量を伝え、
・前記基礎領域(zb)中で前記指標(I1)がある閾値(S1)以上となる一つまたは複数の有効領域(zu)を決定し、
・任意で、前記有効領域の輪郭(C)を示すために前記有効領域(zu)を切り取り、前記有効領域または前記有効領域の前記輪郭が前記表示(R)を生成する、
ことで処理し、
−前記可視光画像(Iv)と前記表示(R)とを重ね合わせて前記観察シーン(17)の最終画像(If)を獲得し、
−前記最終画像(If)を表示する、
ステップを含むことを特徴とする。
【請求項12】
請求項11に記載の少なくとも一つの放射線源の位置特定方法であって、前記処理がさらに、
−前記基礎領域(zb)中で前記指標(I2)が前記閾値(S2)未満となる一つまたは複数の中立領域(zn)を決定し、
−前記中立領域(zn)画素に0レベルを割り当て、
−一つまたは複数の閾値で前記中立および有効領域の閾値処理を行うとともに前記閾値に基づくカラー処理を行い、閾値処理およびカラー処理後の前記中立および有効領域が前記表示(R)を生成する、
処理を含む。
【請求項13】
前記閾値処理が、フィルタ処理により先行される、
請求項11または12に記載の位置特定方法。
【請求項14】
前記指標(I1、I2)が、前記基礎領域(zb)の画素の平均レベルである、
請求項11または12に記載の位置特定方法。


【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【公表番号】特表2011−524532(P2011−524532A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514006(P2011−514006)
【出願日】平成21年6月15日(2009.6.15)
【国際出願番号】PCT/EP2009/057327
【国際公開番号】WO2009/153229
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(502124444)コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ (383)
【Fターム(参考)】