説明

放射線断層撮影装置、およびそれに備えられる放射線検出器、ならびに放射線検出器の製造方法

【課題】確実にシンチレータを整然と配列させることにより、正確な薬剤分布のイメージングを可能とする放射線断層撮影装置を提供する。
【解決手段】本発明における検出器ユニット6は、3つの放射線検出体1a,1b,1cを有している。放射線検出体1a,1b,1cの有するシンチレータ同士が結合部材5を介して接着されている。第1シンチレータ2aと第2シンチレータ2bとが結合部材5を介して一体化し、シンチレータ群を構成する。したがって、第1シンチレータ2aと第2シンチレータ2bとの位置関係は光検出器3a,3b,3cに関係なく決定される。したがって、製造が容易で、シンチレータが整然と配列されている検出器ユニット6が提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、放射線を光に変換するシンチレータと、光を検出する光検出器を備えた放射線検出器およびその製造方法に関するとともに、放射線検出器を備えた放射線断層撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療機関には放射線薬剤の分布をイメージングする放射線断層撮影装置が配備されている。この様な放射線断層撮影装置の具体的な構成について説明する。従来の放射線断層撮影装置は、図12に示すように、放射線を検出する放射線検出器51(特許文献1参照)が円環状に並んで構成される検出器リング62が備えられている。この検出器リング62は、被検体内の放射性薬剤から照射される互いが反対方向となっている一対の放射線(消滅放射線対)を検出する。
【0003】
検出器リング62の構成について説明する。検出器リング62は、図12に示すように、z方向に放射線検出器51の3個分の厚みを有している。検出器リング62は、全て同一の放射線検出器51から構成される。
【0004】
放射線断層撮影装置を用いた検査方法について説明する。放射性薬剤が注射投与された被検体は、検出器リング62の内部に導入される。放射線断層撮影装置は、検出器リング62の内側に導入された被検体の部分について、放射性薬剤の分布をイメージングするのである。このように検出器リング62の内部の空間が、放射線断層撮影装置の撮影視野となっている。イメージングされた放射性薬剤の分布は、付属の表示部で表示される。
【0005】
ところで、検出器リング62が出力した検出データは、様々なデータ処理を経て、放射性薬剤の分布を示す画像に組み立てられる。このときのデータ処理は、検出器リング62が仮想円に沿って整然と配列されていることを前提に行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,552,348号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来構成によれば、次のような問題点がある。すなわち、従来構成によれば、放射線検出器51を整然と配列するのには限界がある。放射性薬剤のイメージングを行うデータ処理は、放射線検出器51の配列のズレを加味することができないので、放射線検出器51の位置がズレると、放射線薬剤の発生位置を正しく反映させることができない。検出器リング62を構成する放射線検出器51の位置のズレにより、放射性薬剤の発生位置がズレて画像に表示されるのである。いいかえれば、検出器リング62が歪んでいると、それに応じて画像も歪んでしまうのである。
【0008】
したがって、検出器リング62を構成する放射線検出器51は、可能な限り理想どおりに整然と配列させたほうがよい。しかし、従来構成によれば放射線検出器51の各々には寸法上の誤差があるので、放射線検出器51を整然と配列しようとしても、設定どおりに配列しない。したがって、放射線検出器51を検出器リング62に整然と配列させるには、可能な限り精度よく放射線検出器51を製造する必要が出てくる。
【0009】
従来構成によれば、放射線検出器51は、図13に示すように、ブリーダユニット66を介して検出器リング62の底板に接続されている。このように、ブリーダユニット66が固定されることで検出器リング62が形作られているので、放射線検出器51とともにブリーダユニット66も精度よく製造しなければ、放射線検出器51は、検出器リング62に整然と並ばないのである。放射線検出器51を製造するときの精度には、限界がある。
【0010】
放射線検出器51は、整然と配列される必要があるが、より具体的には、放射線検出器51の有するシンチレータ52の配列を整然とするべきである。シンチレータ52の位置がズレると、検出器リング62は、放射線の発生位置を正しく認識することができない。放射線検出器51は、シンチレータ52のどの位置に放射線が入射したかを判別することで放射線の発生位置を判別するものであるからである。放射線検出器51の最先端に位置するシンチレータ52を整然と配列しようとすると、従来構成によれば、検出器リング62を構成する全ての部材を精度よく製造しなければならないばかりでなく、検出器リング62の組み立てにも相当な注意を要する。
【0011】
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、確実にシンチレータを整然と配列させることにより、正確な薬剤分布のイメージングを可能とする放射線断層撮影装置、およびそれに備えられる放射線検出器、ならびに放射線検出器の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上述の課題を解決するために、次の様な構成をとる。
すなわち、本発明に係る放射線検出器は、放射線を光に変換する第1シンチレータと、その光を検出する第1光検出器とが光学的に接続されて構成された第1放射線検出手段と、放射線を光に変換する第2シンチレータと、その光を検出する第2光検出器とが光学的に接続されて構成された第2放射線検出手段とを備え、第1シンチレータと第2シンチレータとが結合部材を介して接着されていることを特徴とするものである。
【0013】
[作用・効果]本発明によれば、より放射線の発生位置を正確に判別することができる放射線検出器が提供できる。本発明における放射線検出器は、少なくとも2つの放射線検出手段を有している。この放射線検出手段は、シンチレータと光検出器を有する一般的なものである。複数の放射線検出手段を配列することで、様々な医療装置を製造することができる。しかしながら、放射線検出手段を整然と配列しなければ、放射線の発生位置を正確に知ることはできない。
【0014】
本発明によれば、放射線検出手段の有するシンチレータ同士が結合部材を介して接着されている。第1シンチレータと第2シンチレータとが結合部材を介して一体化し、シンチレータ群を構成する。したがって、第1シンチレータと第2シンチレータとの位置関係は各シンチレータと結合部材との位置関係で決定され、光検出器とシンチレータの位置関係では決定されない。したがって、従来のように、第1シンチレータと第1光検出器の位置関係を厳密なものとし、かつ第2シンチレータと第2光検出器の位置関係も厳密なものとしなくとも、シンチレータ同士の位置関係は正確なものとなる。したがって、製造が容易で、シンチレータが整然と配列されている放射線検出器が提供できる。
【0015】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の放射線検出器において、結合部材は、シンチレータで発した光を隣のシンチレータに通過させないことを特徴とするものである。
【0016】
[作用・効果]上述の構成によれば、隣のシンチレータに干渉されず、正確に放射線の入射位置が判別できる放射線検出器が提供できる。すなわち、放射線検出手段は、互いに独立したものであり、第1シンチレータに入射した放射線は、専ら第1光検出器で検出され、第2シンチレータに入射した放射線は、専ら第2光検出器で検出される。仮に、隣り合うシンチレータを跨いで光が往来してしまうと、放射線の検出が正確にできなくなる。上述の構成によれば、シンチレータ同士は結合部材によって光学的に分断されているので、シンチレータと光検出器とが1対1で対応し、放射線の位置をより正確に判別できる放射線検出器が提供できる。
【0017】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の放射線検出器において、第1光検出器、および第2光検出器は、シンチレータの配列方向とは別の方向から第1シンチレータ、および第2シンチレータの各々に接続され、シンチレータを光検出器が接続されている方向から見たときの裏側の面をシンチレータの入射面としたとき、第1シンチレータの入射面である第1入射面と、第2シンチレータの入射面である第2入射面とは、同一平面上に存していることを特徴とするものである。
【0018】
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線検出器の具体的な態様を表したものである。まず、第1光検出器、第2光検出器は、シンチレータの配列方向(シンチレータ同士が接着される方向)とは別の方向から各シンチレータに接続されている。そして、第1シンチレータの放射線を入射させる第1入射面と、第2シンチレータの放射線を入射させる第2入射面とは、同一平面上に存している。すなわち、第2入射面は、あたかも第1入射面を拡張したかのような位置に設けられているのである。このように構成することで、各シンチレータの位置が正確に揃った放射線検出器を提供することができる。
【0019】
また、請求項4に係る発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の放射線検出器において、第1シンチレータ、第2シンチレータは、シンチレータ結晶が縦横に配列して入射面を構成しているとともに横方向から結合しており、結合部材の横方向の幅は、シンチレータ結晶の横方向の配列ピッチの整数倍となっていることを特徴とするものである。
【0020】
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線検出器の具体的な態様を表したものである。すなわち、各シンチレータはシンチレータ結晶が縦横に配列して入射面を構成している。しかも、各シンチレータは横方向から結合している。結合部材の横方向の幅は、シンチレータ結晶の横方向の配列ピッチの整数倍となっているのである。第1シンチレータの入射面において、縦横に点が配列したグリッドを仮想的に考える。このグリッドの点の各々は、第1シンチレータ結晶の各々の中心に位置しているものとする。そしてこのグリッドの点は、第2シンチレータの入射面においては、この入射面を構成するシンチレータ結晶の中心の各々に位置している。このように、放射線検出器を構成するシンチレータ結晶の配列のピッチと位相は、各シンチレータに亘って統一されている。これにより、シンチレータ同士の位置関係は更に精密なものとなる。
【0021】
また、請求項5に係る発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線検出器において、結合部材は、基部材が2枚の反射フィルムに横方向から挟まれた構成となっているとともに、シンチレータ、反射フィルム、基部材は接着剤を介して結合されており、反射フィルムは、光を反射させるとともに、可撓性を有し、シンチレータから剥離可能となっていることを特徴とするものである。
【0022】
[作用・効果]上述の構成は、本発明の結合部材の詳細を示すものである。すなわち、結合部材は、基部材と反射フィルムとの三層構造となっており、基部材が2枚の反射フィルムに挟まれている。この反射フィルムがシンチレータに接着剤を介して結合していることになる。しかも反射フィルムは、可撓性を有し、シンチレータから剥離可能となっている。これにより、シンチレータ単位で放射線検出器を分解することができる。
【0023】
また、請求項6に係る発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のを搭載した放射線断層撮影装置において、放射線検出器が環状に配列して構成される検出器リングを有することを特徴とするものである。
【0024】
[作用・効果]上述の構成は、本発明の放射線検出器を放射線断層撮影装置に適応したものとなっている。この様な放射線断層撮影装置は、シンチレータが整然と配列された放射線検出器を環状に配列することで検出器リングが構成される。検出器リングのシンチレータの配列も整然となるので、薬剤分布を正確に示した断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置が提供できる。
【0025】
また、請求項7に係る放射線検出器の製造方法は、接着容器の凹部に液状の接着剤を導入する接着剤導入ステップと、接着容器の凹部にシンチレータ結晶が3次元的に配列された仮組シンチレータと、結合部材とを導入する仮組シンチレータ導入ステップと、接着剤を硬化させる硬化ステップと、複数のシンチレータが結合部材によって連結されたシンチレータ群を接着容器から取り出す取り出しステップと、シンチレータの各々に光を検出する光検出器を取り付ける組み立てステップとを備え、仮組シンチレータ導入ステップにおいて、直列に配列された仮組シンチレータの各々に挟まれる位置に結合部材が配置されていることを特徴とするものである。
【0026】
[作用・効果]本発明の放射線検出器の製造方法は、上述の放射線検出器を製造する方法を示すものである。すなわち、仮組シンチレータの各々に挟まれる位置に結合部材が配置され、この状態で各部材が接着剤によって接着されるのである。仮組シンチレータの各々は、接着容器の凹部に配列されるので、仮組シンチレータの各々は、接着容器の凹部の底面に位置する。この様に仮組シンチレータのシンチレータ結晶は、接着容器の凹部の底面に当接し、位置が揃えられた状態で接着される。接着容器の当接面を放射線が入射する入射面とすれば、各シンチレータの入射面が同一平面上に存在する放射線検出器が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。
【図2】実施例1に係る検出器ユニットの構成を説明する斜視図である。
【図3】実施例1に係る結合部材の構成を説明する斜視図である。
【図4】実施例1に係る検出器ユニットが分解される様子を示す模式図である。
【図5】実施例1に係る検出器ユニットが分解される様子を示す模式図である。
【図6】実施例1に係る検出器リングの構成を説明する斜視図である。
【図7】実施例1に係る検出器リングの構成を説明する斜視図である。
【図8】実施例1に係る検出器ユニットの製造方法を説明する断面図である。
【図9】実施例1に係る検出器ユニットの製造方法を説明する断面図である。
【図10】実施例1に係る検出器ユニットの製造方法を説明する断面図である。
【図11】実施例1に係る検出器ユニットの製造方法を説明する断面図である。
【図12】従来の放射線断層撮影装置の構成を示す模式図である。
【図13】従来の放射線断層撮影装置の構成を示す模式図である。
【実施例1】
【0028】
<放射線断層撮影装置の構成>
以下、本発明に係る放射線断層撮影装置の実施例を図面を参照しながら説明する。実施例1におけるγ線は本発明の放射線の一例である。なお、実施例1の構成は、乳房検診用のマンモグラフィー装置となっている。図1は、実施例1に係る放射線断層撮影装置の具体的構成を説明する機能ブロック図である。実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、被検体の乳房をz方向から導入させるガントリ11と、ガントリ11の内部に設けられた被検体の乳房をz方向から導入させるリング状の検出器リング12とを備えている。検出器リング12に設けられた内穴は、z方向に伸びた円筒形(正確には、正8角柱)となっている。したがって、検出器リング12自身もz方向に伸びている。なお、検出器リング12の内穴の領域が、放射線断層撮影装置9の断層画像が生成できる撮影視野となっている。
【0029】
遮蔽プレート13は、タングステン等で構成される。放射性薬剤は、被検体の乳房B以外の部分にも存在するので、そこからも消滅γ線対が発生している。この様な関心部位以外から発生する消滅γ線対が検出器リング12に入射すると、断層画像撮影の邪魔となる。そこで、検出器リング12のz方向における被検体Mに近い側の一端を覆うようにリング状の遮蔽プレート13が設けられているのである。
【0030】
クロック19は、検出器リング12にシリアルナンバーとなっている時刻情報を送出する。検出器リング12から出力される検出データには、γ線をどの時点で検出したかという時刻情報が付与され、後述のフィルタ部20に入力される。
【0031】
フィルタ部20(図1参照)は、検出器リング12における無用なデータを同時計数部21に送出させない目的で設けられている。同時計数部21は、膨大なデータを扱わなければならないので、負荷がかかりやすい。フィルタ部20は、同時計数部21の負荷を軽減するように検出データを間引くことができる。例えば、被検体Mが検出器リング12の内部に挿入されていないときの検出データは、全てフィルタ部20が破棄して、同時計数部21に入力されない。
【0032】
同時計数部21(図1参照)には、フィルタ部20を経由して検出器リング12から出力された検出データが送られてきている。検出器リング12に同時に入射した2つのγ線は、被検体内の放射性薬剤に起因する消滅γ線対である。同時計数部21は、検出器リング12を構成するシンチレータ結晶のうちの2つの組み合わせ毎に消滅γ線対が検出された回数をカウントし、この結果を断層画像生成部22に送出する。同時計数におけるシンチレータ結晶の位置関係は、消滅γ線対が検出器リング12に入射した位置と入射した方向を示すものであり、放射性薬剤のマッピングに用いられる。シンチレータ結晶の組合せ毎に記憶される消滅γ線対検出の回数および消滅放射線のエネルギー強度は、被検体内における消滅γ線対の発生のバラツキを示すものであり、これも放射性薬剤のマッピングに用いられる。なお、同時計数部21による検出データの同時性の判断は、クロック19によって検出データに付与された時刻情報が用いられる。
【0033】
表示部36は、断層画像生成部22が生成した断層画像を表示させるものであり、操作卓35は、術者が放射線断層撮影装置9に対して行う諸操作を入力させるものである。記憶部37は、検出器リング12が出力する検出データ、同時計数部21が生成する同時計数データ、断層画像生成部22が出力する断層画像等、各部の動作によって生じるデータ、および各部の動作に際して参照されるパラメータの一切を記憶するものである。
【0034】
なお、放射線断層撮影装置9は、各部を統括的に制御する主制御部41と、放射線断層画像を表示する表示部36とを備えている。この主制御部41は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより、各部19,20,21,22を実現している。なお、上述の各部はそれらを担当する制御装置に分割されて実現されてもよい。
【0035】
検出器リング12について説明する。具体的には、放射線検出体がz方向に3個連接した検出器ユニット6(図2参照)が円環状に配列して、z方向に沿った中心軸を有する検出器リング12を構成している。そこでまず、この検出器ユニット6について説明する。検出器ユニット6は、本発明の放射線検出器に相当する。
【0036】
検出器ユニット6は、図2のように3個の放射線検出体がz方向(本発明の横方向)に沿って配列された構成となっている。放射線検出体のうち第1放射線検出体1aに注目する。第1放射線検出体1aは、γ線を光(蛍光)に変換する第1シンチレータ2aと、この光を検出する第1光検出器3aとを有しており、更に、第1シンチレータ2aと第1光検出器3aとの介在する位置に設けられた光を授受する第1ライトガイド4aとが設けられている。第1シンチレータ2a,第1ライトガイド4a,第1光検出器3aは、この順に積層されており、互いに光学的に結合している。第1放射線検出体1aは、本発明の第1放射線検出手段に相当する。
【0037】
直方体となっている第1シンチレータ2aは、直方体のシンチレータ結晶Cが3次元的に配列されて構成されている。シンチレータ結晶Cは、Ceが拡散したLu2(1−X)2XSiO(以下、LYSOとよぶ)によって構成されている。そして、第1光検出器3aは、どのシンチレータ結晶が光を発したかという光の発生位置を特定することができるようになっているとともに、光の強度や、光の発生した時刻をも特定することができる。
【0038】
第1シンチレータ2aには、γ線が入射する入射面Saを有している。この入射面Saは、第1シンチレータ2aの第1光検出器3aに隣接する面を表としたときの裏面となっている。すなわち、入射面Saは、第1シンチレータ2aにおける第1ライトガイド4aに接続された面を表としたときの裏面となっている。
【0039】
第2放射線検出体1b,第3放射線検出体1cも、第1放射線検出体1aと同様の構成となっている。すなわち、第2放射線検出体1bは、第2シンチレータ2b,第2ライトガイド4b,第2光検出器3bとを有している。そして、第2シンチレータ2bにおける第2ライトガイド4bに接続された面を表としたときの裏面は第2入射面Sbとなっている。同様に、第3放射線検出体1cは、第3シンチレータ3c,第3ライトガイド4c,第3光検出器3cとを有している。そして、第3シンチレータ3cにおける第3ライトガイド4cに接続された面を表としたときの裏面は第3入射面Scとなっている。第2放射線検出体1bは、本発明の第2放射線検出手段に相当する。
【0040】
第1入射面Sa,第2入射面Sb,第3入射面Scは、シンチレータ結晶Cが縦横(zx方向)に2次元的に配列されることで形成される。しかも、いずれの入射面Sa,Sb,Scも同一平面に存している。
【0041】
本発明における検出器ユニット6における最も特徴的な構成について説明する。すなわち、シンチレータの各々は、結合部材5を挟んでz方向に配列されており、しかも、シンチレータの各々は、結合部材5を介して接着されて一体となっているのである。結合部材5のz方向の幅は、シンチレータを構成するシンチレータ結晶Cのz方向における配列ピッチの整数倍(好ましくは2倍)となっている。しかも、シンチレータ結晶Cの配列は、各シンチレータに亘って統一されている。すなわち、シンチレータの各々はx方向に同一の位置となるように配置されている。これをシンチレータ結晶Cを主体にして言い換えれば、シンチレータ結晶Cは、各シンチレータ2a,2b,2cを跨いでz方向(横方向)に一列に配列シンチレータ結晶アレイA(図2参照)を形成する。このシンチレータ結晶アレイAがx方向(縦方向)に並んで、各入射面Sa,Sb,Scが形成されているのである。
【0042】
また、シンチレータ、ライトガイド、光検出器が配列する方向とシンチレータ同士が配列する方向とは直交し、互いに異なっている。そして、第1シンチレータと第2シンチレータとが結合するz方向は、図1における検出器リング12の中心軸と平行になっている。
【0043】
結合部材5の構成について説明する。結合部材5は、図3に示すように、アクリル製の基部材5aと、2枚の反射フィルム5bから構成される。基部材5aは、2枚の反射フィルム5bにより挟まれる位置に配置されている。反射フィルム5bは、光を反射することができる可撓性に優れた部材であり、そのz方向の厚さは、約65μmである。あるシンチレータで生じた光は、この反射フィルム5bに当たって反射し、隣のシンチレータに向かうことが無い。この様にして、シンチレータの各々は、光学的に独立している。結合部材5を構成する基部材5a,反射フィルム5b,および各シンチレータ2a,2b,2cは、接着剤で固着されている。
【0044】
また、検出器ユニット6は、場合によっては、シンチレータ毎に分解することができる。図4に示すように、基部材5aと反射フィルム5bとの結合面に金属シム7を差し込むと、基部材5aと反射フィルム5bとが分離し、第1シンチレータ2aの側面を覆う反射フィルム5bが露出する。
【0045】
反射フィルム5bを露出させれば、反射フィルム5bが可撓性を有しているので、図5に示すように、第1シンチレータ2aの側面を覆う反射フィルム5bを剥がし取ることができる。この様に、実施例1の構成によれば、検出器ユニット6をシンチレータごと(放射線検出器ごと)に分解することができ、その際に第1シンチレータ2aに金属シム7を当接させる必要が無い。これにより、金属シム7が第1シンチレータ2aを傷つけることがない。
【0046】
複数個の検出器ユニット6が円環状に配列されて検出器リング12が構成される。今度は、この検出器リング12について説明する。検出器ユニット6の各々は、図6に示すように、ブリーダユニット16を介して支持板21に固定されている。3個のブリーダユニット16は光検出器3a,3b,3cの有する各面のうちライトガイド4a,4b,4cに結合している面を表としたときの裏面に結合されている。光検出器3a,3b,3cの裏面は、ブリーダユニット16と電気的な接続を行うためのピンが林立しており、ブリーダユニット16の光検出器3a,3b,3cと結合する結合面は、上述のピン群のソケットとなっている。ブリーダユニット16の有する各面のうち、光検出器との結合面を表としたときの裏面は、L字型の支持板21の主板21aに固定されている。この様に、各シンチレータ2a,2b,2cと光検出器3a,3b,3cとが積層する方向をy方向とすると、検出器ユニット6,ブリーダユニット16,支持板21がこの順にy方向に積層されている。なお、ブリーダユニット16は、光検出器3a,3b,3cに高電圧を供給する目的で設けられている。支持板21は、y方向にブリーダユニット16から遠ざかるように伸びる副板21bを備えている。
【0047】
そして、図7に示すように、検出器ユニット6と支持板21が一体化した部材が8個用意され、これらが円環状に配列されて検出器リング12が構成される。支持板21の各々の副板21bは、z方向から円板14に当接する。副板21bには、穴21cが設けられており、円板14には、穴21cに対応する穴14aが設けられている。この穴21c,14aにボルトが挿入され、このボルトを締結することで支持板21と円板14とが固定される。検出器リング12の円板14側を表としたときの裏面には、遮蔽プレート13が備えられている。
【0048】
<放射線断層撮影装置の動作>
次に、実施例1に係る放射線断層撮影装置の動作について説明する。まず、被検体Mに放射性薬剤が注射される。この時点から所定の時間が経過した時点で、被検体の乳房Bが検出器リング12の内部に挿入される。術者が操作卓35を通じて、消滅γ線対の検出を指示すると、検出器リング12は、フィルタ部20に検出データの送出を開始する。このとき送出される検出データは、放射線の検出器リング12における入射位置と、エネルギーと、入射時間とが連関したデータセットとなっている。
【0049】
同時計数部21は、検出データに同時計数を行い、この結果を断層画像生成部22に送出する。断層画像生成部22は、被検体の乳房Bを輪切りにするような断層画像を生成し、これが表示部36に表示される。これをもって、実施例1に係る放射線断層撮影装置の動作は終了となる。
【0050】
以上のように、本発明によれば、よりγ線の発生位置を正確に判別することができる検出器ユニット6が提供できる。本発明における検出器ユニット6は、3つの放射線検出体1a,1b,1cを有している。この放射線検出体1a,1b,1cは、シンチレータと光検出器を有する一般的なものである。複数の放射線検出体1a,1b,1cを配列することで、様々な医療装置が製造される。しかしながら、放射線検出体1a,1b,1cを整然と配列しなければ、γ線の発生位置を正確に知ることはできない。
【0051】
本発明によれば、放射線検出体1a,1b,1cの有する各シンチレータ2a,2b,2c同士が結合部材5を介して接着されている。第1シンチレータ2aと第2シンチレータ2bと第3シンチレータ2cとが結合部材5を介して一体化し、シンチレータ群を構成する。したがって、第1シンチレータ2aと第2シンチレータ2bと第3シンチレータ2cとの位置関係は光検出器に関係なく決定される。したがって、従来のように、第1シンチレータ2aと第1光検出器3aの位置関係を厳密なものとし、かつ第2シンチレータ2bと第2光検出器3bの位置関係も厳密なものとし、さらに、第3シンチレータ2cと第3光検出器3cの位置関係を正確なものとしなくとも、シンチレータ同士の位置関係は正確なものとなる。したがって、製造が容易で、シンチレータが整然と配列されている検出器ユニット6が提供できる。
【0052】
上述の構成によれば、隣のシンチレータに干渉されず、正確にγ線の入射位置が判別できる検出器ユニット6が提供できる。すなわち、放射線検出体1a,1b,1cは、互いに独立したものであり、第1シンチレータ2aに入射したγ線は、専ら第1光検出器3aで検出され、第2シンチレータ2bに入射したγ線は、専ら第2光検出器3bで検出される。同様に、第3シンチレータ2cに入射したγ線は、専ら第3光検出器3cで検出される。仮に、隣り合うシンチレータを跨いで光が往来してしまうと、γ線の検出が正確にできなくなる。上述の構成によれば、シンチレータ同士は結合部材5によって光学的に分断されているので、シンチレータと光検出器とが1対1で対応し、γ線の位置をより正確に判別できる検出器ユニット6が提供できる。
【0053】
本発明の検出器ユニット6は、具体的には次のようになっている。まず、第1光検出器3a,第2光検出器3b,第3光検出器3cは、z方向とは別のy方向から各シンチレータ2a,2b,2cに接続されている。そして、第1シンチレータ2aのγ線を入射させる第1入射面Saと、第2シンチレータ2bのγ線を入射させる第2入射面Sbと、第3シンチレータ2cのγ線を入射させる第3入射面Scとは、同一平面上に存している。すなわち、第2入射面Sb,第3入射面Scは、あたかも第1入射面Saを拡張したかのような位置に設けられているのである。このように構成することで、各シンチレータ2a,2b,2cの位置が正確に揃った検出器ユニット6を提供することができる。
【0054】
また、各シンチレータ2a,2b,2cはシンチレータ結晶Cが縦横に配列して各入射面Sa,Sb,Scを構成している。しかも、各シンチレータ2a,2b,2cはz方向(横方向)から結合している。結合部材5のz方向の幅は、シンチレータ結晶Cのz方向の配列ピッチの整数倍となっているのである。第1シンチレータ2aの入射面Saの属するzx平面上に点が配列したグリッドを仮想的に考える。このグリッドの点の各々は、第1シンチレータ結晶Cの各々の中心に位置しているものとする。グリッドの点は、第2シンチレータ2bの第2入射面Sbにおいては、この入射面を構成するシンチレータ結晶Cの中心の各々に位置し、第3シンチレータ2cの第3入射面Scにおいては、この入射面を構成するシンチレータ結晶Cの中心の各々に位置している。このように、検出器ユニット6を構成するシンチレータ結晶Cの配列のピッチと位相は、各シンチレータ2a,2b,2cに亘って統一されている。これにより、シンチレータ同士の位置関係は更に精密なものとなる。
【0055】
上述の結合部材5は、基部材5aと反射フィルム5bとの三層構造となっており、基部材5aが2枚の反射フィルム5bに挟まれる。この反射フィルム5bがシンチレータに接着剤44を介して結合していることになる。反射フィルム5bは、可撓性を有し、シンチレータから剥離可能となっている。これにより、シンチレータ単位で検出器ユニット6を分解することができる。
【0056】
また、本発明の検出器ユニット6は、放射線断層撮影装置に適応したものとなっている。放射線断層撮影装置は、シンチレータが整然と配列された検出器ユニット6を環状に配列することで検出器リングが構成される。検出器リングのシンチレータの配列も整然となるので、薬剤分布を正確に示した断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置が提供できる。
【0057】
<検出器ユニットの製造方法>
次に、検出器ユニット6の製造方法について説明する。検出器ユニット6を製造するには、まず、シンチレータ結晶Cを3次元的に配列して、仮組みされたシンチレータを製造する。このときのシンチレータ結晶Cは、互いに接着されていない。仮組みされたシンチレータは、図8に示すように、シンチレータ結晶Cがx,y,z方向に沿って3次元的に配列された仮組シンチレータKがフィルム42に包含されている。図8におけるフィルムは、シンチレータの底面と、側面(yz面)と、上面を覆っている。図示はしないが、フィルム42は、もう一枚用意されており、シンチレータの底面と、側面(zx面)と、上面を覆っている。したがって、図8においてシンチレータ結晶Cが露出しているように見える側面(zx面)も、実際は、図示しないもう一枚のフィルム42に覆われている。つまり、直方体となっている仮組シンチレータKの6面全てがフィルム42に覆われることになる。フィルム42の両端のベロ部は、粘着テープによって貼り付けられている。仮組シンチレータKは、2枚のフィルム42によって拘束され、崩壊せずにその形状を保っている。
【0058】
3個の仮組みされたシンチレータは、接着容器43に導入される(図9参照)接着容器43には、仮組シンチレータKをはめ込む凹部43aが設けられており、その凹部43aには、未硬化の液状となっている接着剤44が予め導入されている(接着剤導入ステップ)。接着剤としては、シリコン系、またはエポキシ系の光学接着剤が望ましい。
【0059】
凹部43aの底部には、底板43bがはめ込まれている。底板43bは、接着容器43の底を突き抜けて鉛直下向き(z方向)に伸びるネジ43cと回転自在に接続しており、このネジを43cを凹部43a方向に押し入れると、これに連動して、底板43bは凹部43aから抜け出す方向に押し上がる。
【0060】
凹部43aに3つの仮組シンチレータKを導入する(仮組シンチレータ導入ステップ)。このとき、隣接する仮組シンチレータKの各々に挟まれる位置に、結合部材5を導入する。こうして、図10に示すように、仮組シンチレータKと結合部材5とが交互に直列に配列された状態となる。このとき、仮組シンチレータ、および結合部材5は、硬化前の接着剤に沈没する。
【0061】
フィルム42のベロ部に貼り付けられた粘着テープを剥がし、ベロ部の1つに張力を加えると、フィルム42が凹部43aから抜き出される。このとき、仮組シンチレータKと結合部材5(正確には、反射フィルムb)が当接されることになる。この時点でシム45を仮組シンチレータKと凹部43aの内壁の隙間に導入し、仮組シンチレータKおよび結合部材5を凹部43aに反対側の内壁側に押し当てる。そして、仮組シンチレータKの直列方向(x方向)に隙間無くシンチレータ結晶C,および結合部材5を配列させる(図11参照)。この時点で接着容器43は減圧状態に置かれ、各部材の隙間に溜まった空気を追い出させる。これにより、シンチレータ結晶C,および結合部材5の隙間にくまなく接着剤が浸潤する。
【0062】
この状態で、接着容器43ごとオーブンに導入し、熱硬化性である接着剤を硬化させる(硬化ステップ)。オーブンから接着容器を43を取り出すと、接着剤は硬化しており、シンチレータが結合部材5で連結されたシンチレータ群が生成される。この時点で底板43bを押し上げると、シンチレータ群は、接着容器43の凹部43aから抜け出ることになる(取り出しステップ)。
【0063】
シンチレータの底面および側面は、接着容器43に当接しており、硬化した接着剤のバリなどが付着する余地がなく、何ら処理を加えることなく、検出器ユニット6に使用することができる。シンチレータの上面は、接着剤44の液面となっていた部分であり、無用な接着剤44の薄い皮が張り付いている。この薄皮を除去すれば、シンチレータ群が完成する。
【0064】
シンチレータ群を構成するシンチレータの各々に、ライトガイド、光検出器を取り付けて検出器ユニットが完成となる(組み立てステップ)。
【0065】
以上のように、本発明の検出器ユニット6の製造方法は、上述の検出器ユニット6を製造する方法を示すものである。すなわち、仮組シンチレータKの各々に挟まれる位置に結合部材5が配置され、この状態で各部材が接着剤44によって接着されるのである。仮組シンチレータKの各々は、接着容器43の凹部43aに配列されるので、仮組シンチレータKの各々は、接着容器43の凹部43aの底面に位置する。この様に仮組シンチレータKのシンチレータ結晶Cは、接着容器43の凹部43aの底面に当接し、位置が揃えられた状態で接着される。接着容器43の当接面をγ線が入射する入射面とすれば、各シンチレータ2a,2b,2cの入射面が同一平面上に存在する検出器ユニット6が提供できる。
【0066】
本発明は、上述の構成に限られることなく、下記のように変形実施をすることができる。
【0067】
(1)上述した各実施例のいうシンチレータ結晶は、LYSOで構成されていたが、本発明においては、その代わりに、GSO(GdSiO)などのほかの材料でシンチレータ結晶を構成してもよい。本変形例によれば、より安価な放射線検出器が提供できる放射線検出器の製造方法が提供できる。
【0068】
(2)上述した各実施例において、光検出器は、光電子増倍管で構成されていたが、本発明はこれに限らない。光電子増倍管に代わって、フォトダイオードやアバランシェフォトダイオードや半導体検出器などを用いていもよい。
【符号の説明】
【0069】
C シンチレータ結晶
K 仮組シンチレータ
Sa 第1入射面
Sb 第2入射面
1a 第1放射線検出体(第1放射線検出手段)
1b 第2放射線検出体(第2放射線検出手段)
2a 第1シンチレータ
2b 第2シンチレータ
3a 第1光検出器
3b 第2光検出器
5 結合部材
5a 基部材
5b 反射フィルム
6 検出器ユニット(放射線検出器)
43 接着容器
43a 凹部
44 接着剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線を光に変換する第1シンチレータと、その光を検出する第1光検出器とが光学的に接続されて構成された第1放射線検出手段と、
放射線を光に変換する第2シンチレータと、その光を検出する第2光検出器とが光学的に接続されて構成された第2放射線検出手段とを備え、
前記第1シンチレータと前記第2シンチレータとが結合部材を介して接着されていることを特徴とする放射線検出器。
【請求項2】
請求項1に記載の放射線検出器において、
前記結合部材は、シンチレータで発した光を隣のシンチレータに通過させないことを特徴とする放射線検出器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の放射線検出器において、
前記第1光検出器、および前記第2光検出器は、シンチレータの配列方向とは別の方向から前記第1シンチレータ、および前記第2シンチレータの各々に接続され、
シンチレータを光検出器が接続されている方向から見たときの裏側の面をシンチレータの入射面としたとき、
前記第1シンチレータの入射面である第1入射面と、前記第2シンチレータの入射面である第2入射面とは、同一平面上に存していることを特徴とする放射線検出器。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の放射線検出器において、
前記第1シンチレータ、前記第2シンチレータは、シンチレータ結晶が縦横に配列して入射面を構成しているとともに横方向から結合しており、
前記結合部材の横方向の幅は、前記シンチレータ結晶の横方向の配列ピッチの整数倍となっていることを特徴とする放射線検出器。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線検出器において、
前記結合部材は、基部材が2枚の反射フィルムに横方向から挟まれた構成となっているとともに、
前記シンチレータ、前記反射フィルム、前記基部材は接着剤を介して結合されており、
前記反射フィルムは、光を反射させるとともに、可撓性を有し、シンチレータから剥離可能となっていることを特徴とする放射線検出器。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の放射線検出器を搭載した放射線断層撮影装置において、
前記放射線検出器が環状に配列して構成される検出器リングを有することを特徴とする放射線断層撮影装置。
【請求項7】
接着容器の凹部に液状の接着剤を導入する接着剤導入ステップと、
前記接着容器の前記凹部にシンチレータ結晶が3次元的に配列された仮組シンチレータと、結合部材とを導入する仮組シンチレータ導入ステップと、
前記接着剤を硬化させる硬化ステップと、
複数のシンチレータが前記結合部材によって連結されたシンチレータ群を前記接着容器から取り出す取り出しステップと、
前記シンチレータの各々に光を検出する光検出器を取り付ける組み立てステップとを備え、
前記仮組シンチレータ導入ステップにおいて、直列に配列された前記仮組シンチレータの各々に挟まれる位置に前記結合部材が配置されていることを特徴とする放射線検出器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−43468(P2011−43468A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−193218(P2009−193218)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】