放送受信装置、放送受信装置の制御方法およびコンピュータプログラム
【課題】不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行うことを可能にするデータ放送機能を備えた装置であって、番組の視聴環境に応じて、アクセスを制限すべきサイトへのユーザからのアクセスを適切に制限する放送受信装置を提供する。
【解決手段】デジタルテレビ受信機100が、データ放送画面を介したURLアクセス要求を受け付けた場合に、番組情報とURLアクセス要求の受け付け時の時刻とに基づいて、Webサイトへのアクセスに関する評価値をカウントする。そして、デジタルテレビ受信機100が、上記評価値と所定の閾値とを比較し、評価値が閾値より大きい場合に、Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う。
【解決手段】デジタルテレビ受信機100が、データ放送画面を介したURLアクセス要求を受け付けた場合に、番組情報とURLアクセス要求の受け付け時の時刻とに基づいて、Webサイトへのアクセスに関する評価値をカウントする。そして、デジタルテレビ受信機100が、上記評価値と所定の閾値とを比較し、評価値が閾値より大きい場合に、Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送受信装置、放送受信装置の制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、青少年による有害サイトへのアクセスの制限を目的とした、青少年ネット規制法が施行された。この青少年ネット規制法の運用にあたり、データ放送経由(BML経由)のWebサイトアクセスについても、アクセス制限の実施が必要となる。BMLは、Broadcast Markup Languageの略称である。
【0003】
有害サイトのアクセス制限を実施する前に、ユーザに対してフィルタリング設定機能があることを通知し、かつ、フィルタリング設定を促すために、設定の可否を選択させるための警告を出力するシステムが提案されている。ここで、このシステムが出力する警告の頻度が高い場合、フィルタリング設定の権限が無いか、または設定が困難なユーザ(主に子供や青少年)が、頻繁な警告をわずらわしく感じるという問題がある。
【0004】
一方、システムが、警告の頻度を低くしたり、警告を行わないようにしたりとすると、ユーザが、フィルタリング設定の機能に気付かなくなるおそれがある。その結果、アクセス制限が必要なユーザ(青少年)に対するフィルタリングを適切に設定できなくなるという問題がある。
【0005】
上記の2つの問題を解決するために、ユーザを特定し、特定されたユーザ毎に警告メッセージを出す頻度を変更することにより、ユーザに最適な頻度で警告を出す技術が提案されている。特許文献1は、ユーザ毎にアクセス許可リストを設定して、Webページのフィルタリングを行う技術を開示している。特許文献2は、基点となるサイトから辿れる全てのサイトのセキュア度を、有害サイトデータベースを参照して判定し、ユーザに提示するセキュリティ情報提供システムを開示している。また、特許文献3は、ユーザからのURL(Uniform Resource Locator)アクセス要求に基づき、アクセス先のサイトの信頼性情報を収集し、信頼性情報に基づいてURLの接続制御を行うアクセス制御装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−013258号公報
【特許文献2】特開2005−327016号公報
【特許文献3】特開2006−244007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述した従来技術は、特定されたユーザに対して個別にフィルタリング設定をすることができるが、ユーザを特定できない環境下で、有害サイトへのアクセスの制限対象とすべきユーザからのURLアクセスを適切に制限することはできない。従って、従来技術を、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行うことを可能にするデータ放送機能を備えた放送受信装置に適用した場合、有害サイトへのアクセスを制限すべきユーザの有害サイトへのアクセスが許可されてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行うことを可能にするデータ放送機能を備えた装置であって、番組の視聴状況に応じて、アクセスを制限すべきサイトへのユーザからのアクセスを適切に制限する放送受信装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態の放送受信装置は、データ放送を受信する放送受信手段と、前記受信されたデータ放送に関するデータ放送画面を表示する表示手段と、前記データ放送画面を介したWebサイトへのアクセスを受け付けるアクセス受け付け手段と、前記Webサイトへのアクセスが受け付けられた場合に、前記受信されたデータ放送が含む該データ放送の番組に関する情報と、該番組の視聴時刻とに基づいて、該Webサイトへのアクセスに関する評価値をカウントする評価値カウント手段と、前記Webサイトへのアクセスが受け付けられた場合に、前記受信されたデータ放送が含む該データ放送の番組に関する情報と、該番組の視聴時刻とに基づいて、前記評価値との比較対象となる閾値を算出する閾値算出手段と、前記評価値が前記閾値より大きいかを判断し、前記評価値が前記閾値より大きい場合に、前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う通知手段と、前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を実行するアクセス制限実行手段とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の放送受信装置によれば、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行う環境下で、番組の視聴状況に応じて、アクセスを制限すべきサイトへのユーザからのアクセスを適切に制限することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1の放送受信装置の構成を示す図である。
【図2】アクセス警告画面の表示例である。
【図3】実施例1の放送受信装置の動作処理を説明するフローチャートである。
【図4】フィルタリング設定警告GUIの例と、Webサイトの階層を説明する図である。
【図5】警告閾値の算出処理を説明するフローチャートである。
【図6】基本閾値決定テーブルとジャンル係数決定テーブルAの例である。
【図7】アクセスカウント値の設定処理を説明するフローチャートである。
【図8】アクセスポイント算出処理を説明するフローチャートである。
【図9】視聴時間帯係数決定テーブルとジャンル係数決定テーブルBの例である。
【図10】実施例2の放送受信装置の構成を示す図である。
【図11】フィルタ対象外階層情報とフィルタ対象外URLリストの例である。
【図12】フィルタ対象外階層情報の取得処理と、フィルタ対象外URLリストの取得処理とを説明するフローチャートである。
【図13】実施例2の放送受信装置の動作処理を説明するフローチャートである。
【図14】アクセスカウント値の設定処理を説明するフローチャートである。
【図15】フィルタ対象外URLとアクセス先のURLとの比較処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、実施例1の放送受信装置の構成を示す図である。実施例1の放送受信装置は、デジタルテレビ受信機100である。デジタルテレビ受信機100は、チューナ102、デマックス部103、映像音声デコード部104、合成表示部105、映像表示部106を備える。また、デジタルテレビ受信機100は、番組情報取得部107、リモコン受光部109、アプリ制御部110、BMLパーサ111、BMLブラウザ実行部112を備える。また、デジタルテレビ受信機100は、HTML(HyperText Markup Language)ブラウザ実行部113を備える。
【0013】
また、デジタルテレビ受信機100は、アクセスカウント部114、アクセスポイント算出部115、警告閾値算出部116、警告GUI(Graphical User Interface)作成部117を備える。また、デジタルテレビ受信機100は、ROM(Read Only Memory)118、RAM(Random Access Memory)119、ネットワークインタフェース部120を備える。本実施例の放送受信装置の制御方法およびコンピュータプログラムは、図1に示す放送受信装置が備える処理部の機能によって実現される。
【0014】
デジタルテレビ受信機100は、リモコン108によって遠隔操作が可能である。リモコン108は、ユーザ操作に対応する制御信号を赤外線でデジタルテレビ受信機100に送信する。リモコン108は、データ放送開始用のボタン(以降、「データ放送起動ボタン」と記述)を実装している。
【0015】
デジタルテレビ受信機100は、この赤外線信号を受光すると、アプリ制御部110で、デジタルテレビ受信機100の各種アプリケーションに指示を出す。例えば、デジタルテレビ受信機100は、ユーザがリモコン108を操作して「データ放送起動ボタン」を押下すると、データ放送起動処理を指示する制御信号がリモコン108からリモコン受光部109に対して送信される。データ放送起動処理は、具体的には、BMLブラウザ実行部112が備えるBMLブラウザを起動してデータ放送画面を作成する処理である。
【0016】
アプリ制御部110が、リモコン受光部109が受信した上記制御信号に従って、HTMLブラウザ実行部113にBMLブラウザの起動指示を与える。起動指示を受けたHTMLブラウザ実行部113は、BMLパーサ111からBMLデータを受信する。HTMLブラウザ実行部113は、BMLブラウザ実行部112を起動し、BMLブラウザ実行部112に指示してデータ放送画面の作成処理を実行させる。
【0017】
BMLブラウザ実行部112は、BMLブラウザを備える。BMLブラウザは、BMLデータを処理してデータ放送画面を作成する。BMLブラウザ実行部112は、作成されたデータ放送画面を合成表示部105に出力する。上記データ放送画面は、映像表示部106によって画面表示される。従って、上述したBMLブラウザの起動指示は、データ放送画面の表示指示としても機能する。そして、BMLブラウザ実行部112、合成表示部105および映像表示部106は、データ放送画面の表示指示に従って、データ放送信号に対応するデータ放送画面を表示する表示手段として機能する。
【0018】
ユーザは、データ放送画面を介して、URLアクセス操作を行うことができる。すなわち、デジタルテレビ受信機100は、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行うことを可能にするデータ放送機能を備えている。ユーザがURLアクセス操作を行うと、アプリ制御部110が、HTMLブラウザ実行部113に対して、URLアクセス要求を行う。URLアクセス要求は、ネットワーク上の当該URLに対応するWebサイトに対するアクセスを求める要求である。
【0019】
HTMLブラウザ実行部113は、HTMLブラウザ(Webブラウザ)を備える。HTMLブラウザは、アプリ制御部110からのURLアクセス要求を受け付け、このURLアクセス要求に従って、ネットワークインタフェース部120およびネットワークを介して、Webサイトに対するURLアクセスを行う。この例では、ネットワークはインターネットである。すなわち、HTMLブラウザ実行部113は、データ放送画面を介したWebサイトへのアクセス要求を受け付けるアクセス受け付け手段として機能する。
【0020】
具体的には、HTMLブラウザは、URLアクセスによって、Webサイト上で動作するWebアプリケーション(不図示)からHTMLデータを取得する。HTMLブラウザは、取得したHTMLデータを解析してページ画面を生成する。そして、HTMLブラウザ実行部113が、生成されたページ画面を合成表示部105に出力する。なお、HTMLブラウザ実行部113は、電源ON起動時に、DHCP(Dynamic Configuration Protocol)サーバ121からIP(Internet Protocol)アドレスと、プロキシサーバ122のアドレスを取得する。
【0021】
プロキシサーバ122は、URLアクセスのフィルタリング機能を有している。プロキシサーバ122は、フィルタリングデータベースを保持している。このフィルタリングデータベースは、例えば、アクセスを制限するURL(フィルタリング対象のURL)が設定されている。このフィルタリング対象のURLの設定を、以下ではフィルタリング設定と記述する。プロキシサーバ122は、HTMLブラウザ実行部113からの指示に従って、フィルタリング設定を有効または無効にする。フィルタリング設定が有効である場合、フィルタリング対象のURLへのアクセスが制限される。フィルタリング設定が無効になると、フィルタリング対象のURLへのアクセスの制限が解除される。
【0022】
プロキシサーバ122は、ユーザがフィルタリング対象のURLへアクセスした場合にデジタルテレビ受信機100に表示させるアクセス警告画面に対応するHTMLデータ(アクセス警告画面データ)を保持している。アクセス警告画面は、URLへのアクセスが制限されていることを警告する画面である。プロキシサーバ122は、フィルタリング対象のURLアクセスの要求があった場合に、HTMLブラウザに対して、HTML警告画面データを送付する。HTMLブラウザは、受信したアクセス警告画面データに基づいて、アクセス警告画面を表示する。図2は、アクセス警告画面の表示例である。
【0023】
図1に戻って、チューナ102は、アンテナ101から入力されたデータ放送信号を受信する放送受信手段として機能する。チューナ102は、受信したデータ放送信号に対して、復調、誤り訂正等の処理を施し、トランスポートストリーム(以下、TSと記述)を生成する。チューナ102は、生成したTSをデマックス部103へ出力する。
【0024】
デマックス部103は、TSを多重分離処理する。デマックス部103は、TSが含む番組情報を番組情報取得部107に出力する。これにより、番組情報取得部107が番組情報を取得する。番組情報は、番組のジャンルを含んでいる。また、デマックス部103は、TSが含むBMLデータをBMLパーサ111に出力する。また、デマックス部103は、TSが含む映像音声信号を映像音声デコード部104に出力する。映像音声デコード部104は、映像音声信号をデコードして合成表示部105に出力する。また、BMLパーサは、BMLデータを構文解析してBMLブラウザ実行部112に渡す。
【0025】
警告GUI作成部117は、アプリ制御部110の指示に従ってフィルタリング設定警告GUIを生成して合成表示部105に出力する。フィルタリング設定警告GUIは、ユーザに対して、アクセスが制限されたサイトへのフィルタリング設定を有効にするための操作を促す警告画面である。すなわち、フィルタリング設定警告GUIの表示は、Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す警告の通知である。合成表示部105は、映像音声デコード部104、警告GUI作成部117、BMLブラウザ実行部112、HTMLブラウザ実行部113が出力した信号を選択、合成し、映像表示部106に対して出力する。映像表示部106は、合成表示部105が出力した信号を映像表示する。
【0026】
アクセスカウント部114は、アプリ制御部110の指示に従って、アクセスカウント値の設定処理を実行する。アクセスカウント値は、アクセスポイント算出部115がアクセスポイント値を更新するか否かを判断するために用いる値である。アクセスカウント値の設定処理については後述する。
【0027】
アクセスポイント算出部115は、アプリ制御部110の指示に従って、アクセスポイント値を算出する。アクセスポイント値は、Webサイトへのアクセスに関する評価値である。アクセスポイント値の算出処理については後述する。警告閾値算出部116は、アプリ制御部110の指示に従って警告閾値の算出処理を実行する。すなわち、警告閾値算出部116は、データ放送画面の表示指示がされた場合に、データ放送信号が含む番組に関する情報と該表示指示がされた時の時刻とに基づいて、閾値を算出する閾値算出手段として機能する。警告閾値は、アクセスポイント値との比較対象となる閾値である。警告閾値の算出処理については後述する。
【0028】
ROM118は、後述するフィルタリング設定フラグ、アクセスポイント値を保持する。RAM119は、後述する基本閾値決定テーブル、ジャンル係数決定テーブルA、ジャンル係数決定テーブルB、視聴時間帯係数決定テーブルを予め記憶する。
【0029】
図3は、実施例1の放送受信装置の動作処理を説明するフローチャートである。デジタルテレビ受信機100が、データ放送信号からあるチャンネルのBMLデータを取得した後、ユーザがリモコン108のデータ放送起動ボタンを押下げて、データ放送の開始を指示する(ステップS1)。リモコン108が、データ放送の開始を指示する制御信号をデジタルテレビ受信機100に対して送信する。アプリ制御部110が、リモコン受光部109を介して、この制御信号を受け取る。すなわち、アプリ制御部110が、データ放送の開始を指示される。後述するステップS5において、アプリ制御部110がBMLブラウザを起動させて、データ放送起動処理を実行する。
【0030】
アプリ制御部110が、BMLブラウザを起動させる前に、ROM118が保持しているフィルタリング設定フラグがONに設定されているかを判断する(ステップS2)。フィルタリング設定フラグは、プロキシサーバ122によるフィルタリング設定を有効とするか、または無効とするかを示すフラグである。フィルタリング設定フラグがONに設定されていることは、フィルタリング設定を有効とすることを示す。フィルタリング設定フラグがOFFに設定されていることは、フィルタリング設定を無効とすることを示す。
【0031】
フィルタリング設定フラグがONに設定されている場合、アプリ制御部110が、ROM118が保持するアクセスポイント値を0クリアし(ステップS16)、ステップS5に進む。フィルタリング設定フラグがOFFに設定されている場合は、ステップS3に進む。そして、アプリ制御部110が、警告閾値算出部116に指示して、警告閾値を算出させる(ステップS3)。
【0032】
次に、アプリ制御部110が、警告閾値算出部116が算出した警告閾値とROM118が保持するアクセスポイント値とを比較し、アクセスポイント値が警告閾値より大きいかを判断する(ステップS4)。アクセスポイント値が警告閾値より大きくない場合は、ステップS5に進む。アクセスポイント値が警告閾値より大きい場合、アプリ制御部110が、ROM118が保持するアクセスポイント値を0クリアする(ステップS17)。そして、アプリ制御部110が、警告GUI作成部117に指示して、フィルタリング設定警告GUIを作成させる。映像表示部106が、合成表示部105を介してフィルタリング設定警告GUIを受け取って表示する(ステップS18)。すなわち、アプリ制御部110、警告GUI作成部117、合成表示部105および映像表示部106は、Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う通知手段として機能する。
【0033】
図4(A)は、フィルタリング設定警告GUIの例である。ユーザが図4(A)に示すフィルタリング設定警告GUIが有するYesボタン131を押下げ等した場合、フィルタリング設定を有効にすることが選択される。ユーザがフィルタリング設定警告GUIが有するNoボタン132を押下げ等した場合、フィルタリング設定を無効のままにすることが選択される。
【0034】
次に、アプリ制御部110が、フィルタリング設定を有効にすることが選択されたかを判断する(ステップS19)。フィルタリング設定を有効にすることが選択されなかった場合は、ステップS5に進む。フィルタリング設定を有効にすることが選択された場合は、アプリ制御部110が、ROMが保持するフィルタリング設定フラグをONにして(ステップS20)、ステップS5に進む。
【0035】
ステップS5において、アプリ制御部110が、データ放送起動処理を実行する(ステップS5)。これにより、BMLブラウザがデータ放送画面を作成し、映像表示部106がデータ放送画面を表示する。ユーザが、表示されたデータ放送画面を介してURLアクセス操作をする(ステップS6)。このURLアクセス操作によって、アクセス先のURLが指定され、URLアクセス要求がなされる。URLアクセス要求は、URLアクセスを求める要求である。
【0036】
次に、アプリ制御部110が、ユーザの操作に応じて、データ放送を終了するかを判断する(ステップS7)。例えば、ユーザが、リモコン108が備える所定の操作ボタンを押下げすると、アプリ制御部110が、この押下げ操作に応じた制御信号に基づいて、データ放送を終了すると判断する。一方、ユーザがリモコン108が備える所定の操作ボタンを押下げしていない場合、アプリ制御部110が、データ放送を終了しないと判断する。
【0037】
アプリ制御部110が、データ放送を終了すると判断した場合、アプリ制御部110は、BMLブラウザを終了させる(ステップS21)。これにより、データ放送画面の表示が終了する。アプリ制御部110が、データ放送を終了しないと判断した場合、アプリ制御部110は、データ放送画面を介したURLアクセスがされたかを判断する(ステップS8)。データ放送画面を介したURLアクセスがされなかった場合は、ステップS6に戻る。
【0038】
データ放送画面を介したURLアクセスがされた場合、BMLブラウザ実行部112が、アプリ制御部110に対して、アクセス先のURLを渡し、HTMLブラウザの起動要求を行う。続いて、BMLブラウザ実行部112が、アプリ制御部110に、BMLブラウザの終了要求を出す。BMLブラウザの終了要求を受けたアプリ制御部110は、BMLブラウザ実行部112に対して、BMLブラウザの終了指示を行う。BMLブラウザの終了指示を受けたBMLブラウザ実行部112が、BMLブラウザを終了させる(ステップS9)。
【0039】
次に、アプリ制御部110が、HTMLブラウザの起動要求に従って、HTMLブラウザ実行部113に対して、HTMLブラウザの起動を指示するとともに、アクセス先のURLを渡す(ステップS10)。続いて、HTMLブラウザ実行部113が、ROM118からフィルタリング設定フラグを取得する。HTMLブラウザ実行部113は、フィルタリング設定フラグの設定状態に応じて、プロキシサーバ122に対して、フィルタリング設定を有効にする指示、またはフィルタリング設定を無効にする指示を行う(ステップS11)。
【0040】
例えば、フィルタリング設定フラグがONに設定されている場合、HTMLブラウザ実行部113は、プロキシサーバ122に対して、フィルタリング設定を有効にする指示を行う。これにより、プロキシサーバ122が保持するフィルタリングデータベースに設定されているフィルタリング対象のURLへのアクセスが制限される。すなわち、HTMLブラウザ実行部113は、Webサイトへのアクセスを制限する設定を実行するアクセス制限実行手段として機能する。
【0041】
また、例えば、フィルタリング設定フラグがOFFに設定されている場合、HTMLブラウザ実行部113は、プロキシサーバ122に対して、フィルタリング設定を無効にする指示を行う。これにより、プロキシサーバ122が保持するフィルタリングデータベースに設定されているフィルタリング対象のURLへのアクセスの制限が解除される。
【0042】
次に、HTMLブラウザ実行部113が、HTMLブラウザを起動し、アクセス先のURLへのアクセスを開始する。HTMLブラウザ実行部113は、HTMLブラウザの起動時に、アクセスカウント部114が保持する階層値を初期化(0クリア)する(ステップS12)。階層値は、アクセス先のURLに対応するWebサイト、すなわちアクセスされたWebサイトの階層の深さを示す。
【0043】
図4(B)は、Webサイトの階層を説明する図である。図4(B)に示す例では、BMLブラウザがBMLデータを処理することで作成されるデータ放送画面を、Webサイトの第0階層と定義する。図4(B)中のBMLページがデータ放送画面に対応する。データ放送画面から直接URLリンクされている先が、Webサイトの第1階層である。この第1階層に対応する階層値は1である。第1階層から直接URLリンクされている先が、Webサイトの第2階層である。この第2階層に対応する階層値は2である。
【0044】
すなわち、ユーザが、データ放送画面からURLアクセスをすると、第1階層のWebサイトのページが表示され、ユーザが、第1階層のWebサイトのページを介してURLリンク先にアクセスすると、第2階層のWebサイトのページが表示される。以下、ユーザがURLリンク先にアクセスする度に、Webサイトの階層が深くなり、階層値が大きくなる。
【0045】
アクセスカウント部114が階層値を管理する。ユーザが現在表示されているWebページからURLリンク先にアクセスすると、HTMLブラウザ実行部113が、URLアクセスのステータスとして、「URLアクセス」をアクセスカウント部114に対して送信する。「URLアクセス」は、URLリンク先にアクセスされたことを示す。「URLアクセス」を受信したアクセスカウント部114は、階層値を増加させる。
【0046】
一方、ユーザが、現在表示されているWebページからURLリンク元のWebページに戻る操作をすると、HTMLブラウザ実行部113が、URLアクセスのステータスとして、「戻る」をアクセスカウント部114に対して送信する。「戻る」は、URLリンク元に戻る操作がされたことを示す。「戻る」を受信したアクセスカウント部114は、階層値を減少させる。
【0047】
図3に戻って、アクセスカウント部114が、アクセスカウント値の設定処理を実行する(ステップS13)。続いて、アクセスポイント算出部115が、アクセスポイント値の算出処理を実行する(ステップS14)。次に、アプリ制御部110が、ユーザの操作に従って、HTMLブラウザを終了させるかを判断する(ステップS15)。アプリ制御部110が、HTMLブラウザを終了させないと判断した場合は、上記ステップS13に戻る。アプリ制御部110が、HTMLブラウザを終了させると判断した場合、アプリ制御部110は、HTMLブラウザ実行部113に指示してHTMLブラウザを終了させる。
【0048】
図5は、図3のステップS3における警告閾値の算出処理を説明するフローチャートである。まず、警告閾値算出部116が、アプリ制御部110から、時刻情報(データ放送開始)を取得する(ステップS31)。時刻情報(データ放送開始)は、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時、つまりユーザがデータ放送の開始を指示した時の時刻である。続いて、警告閾値算出部116が、番組情報取得部107から、データ放送開始番組ジャンルを取得する(ステップS32)。データ放送開始番組ジャンルは、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の番組のジャンルである。
【0049】
次に、警告閾値算出部116が、ステップS31において取得した時刻情報(データ放送開始)と、RAM119に予め記憶されている基本閾値決定テーブルとに基づいて、基本閾値を決定する(ステップS33)。具体的には、警告閾値算出部116は、基本閾値決定テーブルを参照して、時刻情報(データ放送開始)が示す時刻に対応するデータ放送開始時間帯を決定する。そして、警告閾値算出部116は、このデータ放送開始時間帯に対応付けられている基本閾値を決定する。
【0050】
図6(A)は、基本閾値決定テーブルの例を示す。基本閾値決定テーブルには、データ放送開始時間帯と基本閾値との対応情報が予め設定されている。データ放送開始時間帯は、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の時間帯である。基本閾値は、警告閾値の算出基準となる値である。例えば、図6(A)に示す基本閾値決定テーブルにおいて、「25:00〜06:00」の時間帯に対応する基本閾値は30であり、この値は、「06:00〜25:00」の時間帯に対応する基本閾値である100より低い。
【0051】
「25:00〜06:00」の時間帯は、URLアクセスを制限する必要があるユーザ(例えば有害サイトにアクセスしがちなユーザ)がURLアクセスする可能性が高い時間帯である。従って、この例では、警告閾値が低くなるように基本閾値を予め低い値に設定する。これにより、フィルタリング設定警告GUIが表示されやすくなる(図3のステップS4でYes,S18)。なお、基本閾値の値を、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の時刻と無関係な値に設定することもできる。
【0052】
次に、警告閾値算出部116が、ステップS32において取得したデータ放送開始番組ジャンルと、RAM119に予め記憶されているジャンル係数決定テーブルAとに基づいて、ジャンル係数を決定する(ステップS34)。具体的には、警告閾値算出部116は、ジャンル係数決定テーブルAを参照して、ステップS32において取得した「データ放送開始番組ジャンル」に対応するジャンル係数を決定する。
【0053】
図6(B)は、ジャンル係数決定テーブルAの例を示す。ジャンル係数決定テーブルAには、データ放送開始番組ジャンルとジャンル係数との対応情報が予め設定されている。データ放送開始番組ジャンルは、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の番組のジャンルである。ジャンル係数は、番組のジャンルに対応する係数である。後述するように、警告閾値は、基本閾値にジャンル係数を乗じて算出される。
【0054】
例えば、図6(B)に示すジャンル係数決定テーブルAにおいて、「アニメ」という番組のジャンルに対応するジャンル係数は10.0であり、この値は、「ドラマ」という番組のジャンルに対応するジャンル係数である3.0より高い。「アニメ」は、URLアクセスを制限する必要のないユーザ(例えば有害サイトにアクセスしないユーザ)が視聴中にURLアクセスする可能性が高い番組のジャンルである。従って、この例では、算出される警告閾値が高くなるように、「アニメ」に対応するジャンル係数を予め低い値に設定する。これにより、番組のジャンルが「ドラマ」である場合に比べて、番組のジャンルが「アニメ」である場合のほうが、フィルタリング設定警告GUIが表示されにくくなる(図3のステップS4でNo)。なお、ジャンル係数として、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の番組のジャンルと無関係に値を設定することもできる。
【0055】
図5に戻って、警告閾値算出部116が、ステップS33において決定された基本閾値にステップS34において決定されたジャンル係数を乗じて得られる値を警告閾値として算出する(ステップS35)。例えば、ユーザがデータ放送の開始を指示した時の時刻が26:30,番組のジャンルがアニメである場合、図6(A)に示す基本閾値決定テーブルに基づいて、基本閾値として30が決定される。また、図6(B)に示すジャンル係数決定テーブルAに基づいて、ジャンル係数として10が決定される。従って、警告閾値算出部116は、警告閾値として30×10=300を算出する。警告閾値算出部116は、算出した警告閾値をアプリ制御部110に通知する(ステップS36)。
【0056】
図7は、図3のステップS13における、アクセスカウント値の設定処理を説明するフローチャートである。まず、アクセスカウント部114が、HTMLブラウザ実行部113からURLアクセスのステータスとして「URLアクセス」を受信したかを判断する(ステップS131)。URLアクセスのステータスが「URLアクセス」である場合、アクセスカウント部114が、保持している階層値を階層値+nに設定し(ステップS133)、ステップS135に進む。アクセスカウント部114は、予め決められた任意の整数値をnとする。
【0057】
URLアクセスのステータスが「URLアクセス」でない場合、アクセスカウント部114が、URLアクセスのステータスとして「戻る」を受信したかを判断する(ステップS132)。URLアクセスのステータスが「URLアクセス」でない場合、アクセスカウント部114が、アクセスカウント値をアクセスポイント算出部115に渡す(ステップS138)。URLアクセスのステータスが「戻る」である場合、アクセスカウント部114が、階層値を階層値−nに設定し(ステップS134)、ステップS135に進む。
【0058】
ステップS135において、アクセスカウント部114が、階層値判断手段として機能し、階層値がNより大きいかを判断する(ステップS135)。階層値Nは、アクセスカウント値を0に設定するかまたは増加させるかを決める基準となる基準階層値である。アクセスカウント部114は、基準階層値を予め設定する。具体的には、経験則または実験等によって、有害でないと判断される階層の階層値が、基準階層値として予め設定される。
【0059】
階層値がNより大きい場合、アクセスカウント部114が、アクセスカウント値を「+1」して(ステップS137)、ステップS138に進む。階層値がNより大きくない場合、アクセスカウント部114が、アクセスカウント値に0を設定して(ステップS136)、ステップS138に進む。
【0060】
図8は、図3のステップS14における、アクセスポイント値の算出処理を説明するフローチャートである。まず、アクセスポイント算出部115が、アクセスカウント部114からアクセスカウント値を受け取り、アクセスカウント値が0より大きいかを判断する(ステップS141)。アクセスカウント値が0より大きくない場合は、処理を終了する。
【0061】
アクセスカウント値が0より大きい場合、アクセスポイント算出部115が、アクセスポイント値をカウントして更新すると判断し、ステップS142の処理に進む。アクセスカウント値が0より大きいことは、アクセスカウント部114が、アクセスされたWebサイトの階層値が基準階層値Nより大きいと判断したこと(図7のステップS135でYes)を意味する。
【0062】
ステップS142において、アクセスポイント算出部115が、アプリ制御部110から、時刻情報(視聴時)を取得する(ステップS142)。時刻情報(視聴時)は、番組の視聴時すなわちHTMLブラウザがURLアクセス要求を受け付けた時の時刻である。続いて、アクセスポイント算出部115が、番組情報取得部107から、番組ジャンル(視聴時)を取得する(ステップS143)。番組ジャンル(視聴時)は、番組の視聴時すなわちHTMLブラウザがURLアクセス要求を受け付けた時の番組のジャンルである。番組ジャンル(視聴時)は、データ放送信号が含む番組情報に含まれる。
【0063】
次に、アクセスポイント算出部115が、ステップS142において取得した時刻情報(視聴時)と、RAM119に予め記憶されている視聴時間帯係数決定テーブルとに基づいて、視聴時間帯係数を決定する(ステップS144)。具体的には、アクセスポイント算出部115は、視聴時間帯係数決定テーブルを参照して、時刻情報(視聴時)が示す時刻に対応する視聴時間帯を決定する。そして、警告閾値算出部116は、この視聴時間帯に対応付けられている視聴時間帯係数を決定する。
【0064】
図9(A)は、視聴時間帯係数決定テーブルの例を示す。視聴時間帯係数決定テーブルには、視聴時間帯と視聴時間帯係数との対応情報が予め設定されている。視聴時間帯は、HTMLブラウザがURLアクセス要求を受け付けた時の時間帯である。視聴時間帯係数は、アクセスポイント増分値の算出基準となる値である。アクセスポイント増分値は、アクセスポイント値をどれだけ増加させるかを示す値である。後述するように、アクセスポイント増分値は、アクセスカウント値に視聴時間帯係数と視聴番組ジャンル係数とを乗じて算出される。
【0065】
例えば、図9(A)に示す視聴時間帯係数決定テーブルにおいて、「25:00〜06:00」の時間帯に対応する視聴時間帯係数は3.0であり、この値は、「06:00〜22:00」の時間帯に対応する視聴時間帯係数である1.0より高い。「25:00〜06:00」の時間帯は、URLアクセスを制限する必要があるユーザ(例えば有害サイトにアクセスしがちなユーザ)がURLアクセスする可能性が高い時間帯である。従って、この例では、アクセスポイント増分値が高くなるように、視聴時間帯係数を予め高い値に設定する。これにより、フィルタリング設定警告GUIが表示されやすくなる(図3のステップS4でYes,S18)。なお、視聴時間帯係数の値を、HTMLブラウザがURLアクセス要求を受け付けた時の時刻と無関係な値に設定することもできる。
【0066】
次に、アクセスポイント算出部115が、ステップS143において取得した番組ジャンル(視聴時)と、RAM119に予め記憶されているジャンル係数決定テーブルBとに基づいて、ジャンル係数を決定する(ステップS145)。具体的には、アクセスポイント算出部115は、ジャンル係数決定テーブルBを参照して、ステップS143において取得した番組ジャンル(視聴時)に対応するジャンル係数を決定する。
【0067】
図9(B)は、ジャンル係数決定テーブルBの例を示す。ジャンル係数決定テーブルBには、番組ジャンル(視聴時)とジャンル係数との対応情報が予め設定されている。ジャンル係数は、番組ジャンル(視聴時)に対応する係数である。
【0068】
例えば、図9(B)に示すジャンル係数決定テーブルBにおいて、「アニメ」という番組のジャンルに対応するジャンル係数は3.0であり、この値は、「ドラマ」という番組のジャンルに対応するジャンル係数である10.0より低い。「アニメ」は、URLアクセスを制限する必要のないユーザ(例えば有害サイトにアクセスしないユーザ)が視聴中にURLアクセスする可能性が高い番組のジャンルである。従って、この例では、算出されるアクセスポイント増分値が低くなるように、「アニメ」に対応するジャンル係数を予め低い値に設定する。これにより、番組のジャンルが「ドラマ」である場合に比べて、番組のジャンルが「アニメ」である場合のほうが、フィルタリング設定警告GUIが表示されにくくなる(図3のステップS4でNo)。なお、ジャンル係数として、視聴時のジャンルと無関係に値を設定することもできる。
【0069】
図8に戻って、アクセスポイント算出部115が、アクセスカウント値に、ステップS144において決定された視聴時間帯係数とステップS145において決定されたジャンル係数とを乗じて、アクセスポイント増分値を算出する(ステップS146)。続いて、アクセスポイント算出部115が、ROM118からアクセスポイント値を取得する(ステップS147)。
【0070】
アクセスポイント算出部115が、取得したアクセスポイント値にアクセスポイント増分値を加算して更新し、更新したアクセスポイント値をROM118に保存する(ステップS148)。上記更新されたアクセスポイント値は、図3のステップS4において、警告閾値と比較される。図8を参照した説明から、アクセスポイント算出部115は、Webサイトへのアクセス要求が受け付けられた場合に、該Webサイトへのアクセスに関する評価値(アクセスポイント値)をカウントする評価値カウント手段として機能する。
【0071】
実施例1の放送受信装置によれば、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行う場合に、番組の視聴環境、すなわち、番組のジャンルと視聴時刻とに応じて、アクセスを制限すべきサイトへのユーザからのアクセスを適切に制限することが可能となる。
【0072】
図10は、実施例2の放送受信装置の構成を示す図である。実施例2の放送受信装置は、デジタルテレビ受信機200である。デジタルテレビ受信機200は、図1に示すデジタルテレビ受信機100が備える処理部に加えて、フィルタ対象外階層情報受信部201と、フィルタ対象外URLリスト受信部202とを備える。
【0073】
本実施例では、デジタルテレビ受信機200に入力されるデータ放送信号が、基準階層値(N)を指示する制御情報を含んでいる。本実施例における基準階層値を、以下ではフィルタ対象外階層と記述する。フィルタ対象外階層は、アクセスカウント値を0に設定するかまたは増加させるかを決める基準となる階層である。放送局が、フィルタ対象外階層を指示する制御情報が記述されたBMLデータを含むデータ放送信号をデジタルテレビ受信機200に対して送信する。
【0074】
BMLパーサ111が、このBMLデータを取得してフィルタ対象外階層情報受信部201に渡す。そして、フィルタ対象外階層情報受信部201が、BMLパーサ111から受け取ったBMLデータに含まれる制御情報を取得する制御情報取得手段として機能する。フィルタ対象外階層情報受信部201は、この制御情報が指示するフィルタ対象外階層に関する情報を、フィルタ対象外階層情報としてRAM119に保持する。図11(A)は、フィルタ対象外階層情報の例を示す。フィルタ対象外階層情報は、フィルタ対象外階層の階層値(図11(A)に示す例では「2」)を含む。
【0075】
また、デジタルテレビ受信機200に入力されるデータ放送信号が、アクセスの制限対象外とするWebサイトに関する情報を含んでいる。本実施例では、アクセスの制限対象外とするWebサイトに関する情報は、フィルタ対象外URLリストである。フィルタ対象外URLリストは、フィルタ対象外URLのリストである。フィルタ対象外URLは、フィルタリング設定の対象外とするURL(例えば、有害サイトでないサイトのURL)である。
【0076】
フィルタ対象外URLリスト受信部202は、アクセスの制限対象外とするWebサイトに関する情報を取得する制限対象外サイト取得手段として機能する。具体的には、フィルタ対象外URLリスト受信部202は、BMLパーサ111経由でフィルタ対象外URLリストを受信して、RAM119に保持する。図11(B)は、フィルタ対象外URLリストの例を示す。
【0077】
本実施例では、HTMLブラウザ実行部113は、HTMLブラウザの起動指示を行うのと同時に、フィルタリング設定フラグの設定内容に応じて、プロキシサーバ122にフィルタ対象外URLリストを送信する。また、HTMLブラウザ実行部113は、アクセスカウント部203に対して、URLアクセスのステータスと、アクセス先のURLとを渡す。アクセスカウント部203は、RAM119が保持するフィルタ対象外階層情報と、フィルタ対象外URLリストと、HTMLブラウザ実行部113から受け取ったアクセス先のURLとを参照して、アクセスカウント値の設定処理を実行する。
【0078】
図12は、フィルタ対象外階層情報の取得処理と、フィルタ対象外URLリストの取得処理とを説明するフローチャートである。図12(A)は、フィルタ対象外階層情報の取得処理の例を示す。まず、BMLパーサ111が、BMLデータをデマックス部103から受信し、受信したBMLデータを構文解析する(ステップS41)。これにより、BMLパーサ111が、BMLデータに含まれるフィルタ対象外階層情報を取得する。そして、フィルタ対象外階層情報受信部201が、BMLパーサ111からフィルタ対象外階層情報を取得して、RAM119へ保存する(ステップS42)。
【0079】
図12(B)は、フィルタ対象外URLリストの取得処理の例を示す。まず、BMLパーサ111が、BMLデータをデマックス部103から受信し、受信したBMLデータを構文解析する(ステップS51)。これにより、BMLパーサ111が、BMLデータに含まれるフィルタ対象外URLを取得する。そして、フィルタ対象外URLリスト受信部202が、BMLパーサ111からフィルタ対象外URLを取得して、RAM119へ保存する(ステップS52)。
【0080】
図13は、実施例2の放送受信装置の動作処理を説明するフローチャートである。実施例2の放送受信装置は、図12のステップS111とステップS121の処理を実行する点が、実施例1の放送受信装置と異なる。その他の処理については、実施例2の放送受信装置と実施例2の放送受信装置とで共通であるので、説明を省略する。
【0081】
実施例2においては、HTMLブラウザ実行部113が、ステップS11の処理の後、以下の処理を行う。HTMLブラウザ実行部113が、フィルタリング設定フラグがONに設定されている場合は、RAM119に保存されているフィルタ対象外URLリストをネットワークインタフェース部120を介してプロキシサーバ122に送信する。HTMLブラウザ実行部113は、プロキシサーバ122に対して、フィルタ対象外URLリストが含むフィルタ対象外URLをフィルタリング設定の対象から除外するように要求する(ステップS111)。
【0082】
プロキシサーバ122は、HTMLブラウザ実行部113から受け取った要求が、フィルタ対象外URLをフィルタリング設定の対象から除外する要求であることを認識する。例えば、プロキシサーバ122は、HTMLブラウザ実行部113から受信した要求が含む、フィルタ対象外URLが格納されたファイルのファイル名に基づいて、この要求がフィルタ対象外URLをフィルタリング設定の対象から除外する要求であると認識する。
【0083】
プロキシサーバ122が、HTMLブラウザ実行部113から受信した要求に対応するポート番号に基づいて、この要求がフィルタ対象外URLをフィルタリング設定の対象から除外する要求であると認識するようにしてもよい。そして、この要求を受けたプロキシサーバ122が、フィルタ対象外URLリストが含むURLをフィルタリング設定の対象から除外する。すなわち、HTMLブラウザ実行部113は、プロキシサーバ122への要求を通じて、フィルタ対象外URLに対応するWebサイトへのアクセスを制限する設定を解除する。
【0084】
また、実施例2においては、ステップS12の処理の後、アクセスカウント部203が、フィルタ対象外階層情報と、フィルタ対象外URLリストと、アクセス先のURLとを参照して、アクセスカウント値の設定処理を実行する(ステップS121)。
【0085】
図14は、図13のステップS121における、アクセスカウント値の設定処理を説明するフローチャートである。図13に示すステップS131乃至S134は、図6に示すステップS131乃至S134と同様である。また、図13に示すステップS136乃至S138は、図6に示すステップS136乃至S138と同様である。
【0086】
実施例2においては、図14のステップS201において、アクセスカウント部203が、保持している階層値がフィルタ対象外階層の階層値より大きいかを判断する(ステップS201)。保持している階層値がフィルタ対象外階層の階層値より大きくない場合は、ステップS136に進む。保持している階層値がフィルタ対象外階層の階層値より大きい場合は、ステップS202に進む。そして、アクセスカウント部203が、フィルタ対象外URLとアクセス先のURLとの比較処理を行う(ステップS202)。続いて、アクセスカウント部203が、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLであるかを判断する(ステップS203)。
【0087】
アクセスカウント部203が、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLであると判断した場合は、ステップS136に進む。アクセスカウント部203が、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLでないと判断した場合は、ステップS137に進む。そして、アクセスカウント部203が、アクセスカウント値を「+1」する(ステップS137)。これにより、アクセスポイント算出115が、アクセスポイント値をカウントして更新すると判断する(図8のステップS141でYes)。
【0088】
図15は、図14のステップS202における、フィルタ対象外URLとアクセス先のURLとの比較処理を説明するフローチャートである。まず、アクセスカウント部203が、RAM119からフィルタ対象外URLリストを取得する(ステップS301)。続いて、アクセスカウント部203が、フィルタ対象外URLリストが含むフィルタ対象外URLと、アクセス先のURLとを比較する(ステップS302)。そして、アクセスカウント部203が、アクセス先のURLと一致するフィルタ対象外URLがあったかを判断する(ステップS303)。
【0089】
例えば、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLが含む文字列とフィルタ対象外URLが含む文字列とが、前方一致比較で一致するかを判断する。アクセス先のURLが含む文字列とフィルタ対象外URLが含む文字列とが、前方一致比較で一致する場合、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLと一致するフィルタ対象外URLがあったと判断する。アクセス先のURLが含む文字列とフィルタ対象外URLが含む文字列とが、前方一致比較で一致しない場合、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLと一致するフィルタ対象外URLがあったと判断しない。
【0090】
この例では、フィルタ対象外URLは、“http://www.xxx.co.jp/yyy/”であるものとする。このフィルタ対象外URLは、“http://www.xxx.co.jp”というアドレスの“yyy”というフォルダに対応する。アクセスカウント部203は、アクセス先のURLが、“http://www.xxx.co.jp/yyy/”を含む場合に、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLと一致すると判断する。すなわち、アクセス先のURLが含む文字列が、フィルタ対象外URLが含む文字列と、“yyy”というフォルダについてまで一致する場合に、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLと一致すると判断される。
【0091】
従って、アクセスカウント部203は、以下に示すURLa乃至URLcが、フィルタ対象外URLと一致すると判断する。
URLa:http://www.xxx.co.jp/yyy/index.HTML
URLb:http://www.xxx.co.jp/yyy/zzz/aaa/bbb/
URLc:http://www.xxx.co.jp/yyy/zzz/index1.HTML
【0092】
また、アクセスカウント部203は、以下に示すURLd乃至URLgが、フィルタ対象外URLと一致しないと判断する。
URLd:http://www.xxx.co.jp/index.htm
URLe:http://www.xxx.co.jp/ddd/
URLf:http://www.xxx.co.jp/zzz/ccc/ddd/eee/index.HTML
URLg:http://www.yyy.co.jp/
【0093】
フィルタ対象外URLリストが含むURLの中に、アクセス先のURLと一致するURLがあった場合、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLがフィルタ対象URLであると判断する(ステップS304)。フィルタ対象外URLリストが含むURLの中に、アクセス先のURLと一致するURLがなかった場合、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLがフィルタ対象URLでないと判断する(ステップS305)。
【0094】
実施例2の放送受信装置は、アクセスされたWebサイトの階層の深さがフィルタ対象外階層より深くない場合には、アクセスポイント算出処理を実行しない。従って、有害でない階層をフィルタ対象外階層として予め設定しておけば、フィルタ対象外階層より浅い階層のWebサイトにアクセスするユーザに対しては、フィルタリング設定の警告がされにくくなるように制御することができる。また、実施例2の放送受信装置によれば、ユーザが、フィルタ対象外URLと一致するアクセス先のURLにアクセスできるようにすることができる。さらに、実施例2の放送受信装置によれば、アクセス先のURLとフィルタ対象外URLとが一致する場合に、フィルタリング設定の警告されにくくなるように制御することができる。
【0095】
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0096】
100 デジタルテレビ受信機
107 番組情報取得部
114 アクセスカウント部
115 アクセスポイント算出部
116 警告閾値算出部
117 警告GUI作成部
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送受信装置、放送受信装置の制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、青少年による有害サイトへのアクセスの制限を目的とした、青少年ネット規制法が施行された。この青少年ネット規制法の運用にあたり、データ放送経由(BML経由)のWebサイトアクセスについても、アクセス制限の実施が必要となる。BMLは、Broadcast Markup Languageの略称である。
【0003】
有害サイトのアクセス制限を実施する前に、ユーザに対してフィルタリング設定機能があることを通知し、かつ、フィルタリング設定を促すために、設定の可否を選択させるための警告を出力するシステムが提案されている。ここで、このシステムが出力する警告の頻度が高い場合、フィルタリング設定の権限が無いか、または設定が困難なユーザ(主に子供や青少年)が、頻繁な警告をわずらわしく感じるという問題がある。
【0004】
一方、システムが、警告の頻度を低くしたり、警告を行わないようにしたりとすると、ユーザが、フィルタリング設定の機能に気付かなくなるおそれがある。その結果、アクセス制限が必要なユーザ(青少年)に対するフィルタリングを適切に設定できなくなるという問題がある。
【0005】
上記の2つの問題を解決するために、ユーザを特定し、特定されたユーザ毎に警告メッセージを出す頻度を変更することにより、ユーザに最適な頻度で警告を出す技術が提案されている。特許文献1は、ユーザ毎にアクセス許可リストを設定して、Webページのフィルタリングを行う技術を開示している。特許文献2は、基点となるサイトから辿れる全てのサイトのセキュア度を、有害サイトデータベースを参照して判定し、ユーザに提示するセキュリティ情報提供システムを開示している。また、特許文献3は、ユーザからのURL(Uniform Resource Locator)アクセス要求に基づき、アクセス先のサイトの信頼性情報を収集し、信頼性情報に基づいてURLの接続制御を行うアクセス制御装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−013258号公報
【特許文献2】特開2005−327016号公報
【特許文献3】特開2006−244007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述した従来技術は、特定されたユーザに対して個別にフィルタリング設定をすることができるが、ユーザを特定できない環境下で、有害サイトへのアクセスの制限対象とすべきユーザからのURLアクセスを適切に制限することはできない。従って、従来技術を、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行うことを可能にするデータ放送機能を備えた放送受信装置に適用した場合、有害サイトへのアクセスを制限すべきユーザの有害サイトへのアクセスが許可されてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行うことを可能にするデータ放送機能を備えた装置であって、番組の視聴状況に応じて、アクセスを制限すべきサイトへのユーザからのアクセスを適切に制限する放送受信装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態の放送受信装置は、データ放送を受信する放送受信手段と、前記受信されたデータ放送に関するデータ放送画面を表示する表示手段と、前記データ放送画面を介したWebサイトへのアクセスを受け付けるアクセス受け付け手段と、前記Webサイトへのアクセスが受け付けられた場合に、前記受信されたデータ放送が含む該データ放送の番組に関する情報と、該番組の視聴時刻とに基づいて、該Webサイトへのアクセスに関する評価値をカウントする評価値カウント手段と、前記Webサイトへのアクセスが受け付けられた場合に、前記受信されたデータ放送が含む該データ放送の番組に関する情報と、該番組の視聴時刻とに基づいて、前記評価値との比較対象となる閾値を算出する閾値算出手段と、前記評価値が前記閾値より大きいかを判断し、前記評価値が前記閾値より大きい場合に、前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う通知手段と、前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を実行するアクセス制限実行手段とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の放送受信装置によれば、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行う環境下で、番組の視聴状況に応じて、アクセスを制限すべきサイトへのユーザからのアクセスを適切に制限することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1の放送受信装置の構成を示す図である。
【図2】アクセス警告画面の表示例である。
【図3】実施例1の放送受信装置の動作処理を説明するフローチャートである。
【図4】フィルタリング設定警告GUIの例と、Webサイトの階層を説明する図である。
【図5】警告閾値の算出処理を説明するフローチャートである。
【図6】基本閾値決定テーブルとジャンル係数決定テーブルAの例である。
【図7】アクセスカウント値の設定処理を説明するフローチャートである。
【図8】アクセスポイント算出処理を説明するフローチャートである。
【図9】視聴時間帯係数決定テーブルとジャンル係数決定テーブルBの例である。
【図10】実施例2の放送受信装置の構成を示す図である。
【図11】フィルタ対象外階層情報とフィルタ対象外URLリストの例である。
【図12】フィルタ対象外階層情報の取得処理と、フィルタ対象外URLリストの取得処理とを説明するフローチャートである。
【図13】実施例2の放送受信装置の動作処理を説明するフローチャートである。
【図14】アクセスカウント値の設定処理を説明するフローチャートである。
【図15】フィルタ対象外URLとアクセス先のURLとの比較処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、実施例1の放送受信装置の構成を示す図である。実施例1の放送受信装置は、デジタルテレビ受信機100である。デジタルテレビ受信機100は、チューナ102、デマックス部103、映像音声デコード部104、合成表示部105、映像表示部106を備える。また、デジタルテレビ受信機100は、番組情報取得部107、リモコン受光部109、アプリ制御部110、BMLパーサ111、BMLブラウザ実行部112を備える。また、デジタルテレビ受信機100は、HTML(HyperText Markup Language)ブラウザ実行部113を備える。
【0013】
また、デジタルテレビ受信機100は、アクセスカウント部114、アクセスポイント算出部115、警告閾値算出部116、警告GUI(Graphical User Interface)作成部117を備える。また、デジタルテレビ受信機100は、ROM(Read Only Memory)118、RAM(Random Access Memory)119、ネットワークインタフェース部120を備える。本実施例の放送受信装置の制御方法およびコンピュータプログラムは、図1に示す放送受信装置が備える処理部の機能によって実現される。
【0014】
デジタルテレビ受信機100は、リモコン108によって遠隔操作が可能である。リモコン108は、ユーザ操作に対応する制御信号を赤外線でデジタルテレビ受信機100に送信する。リモコン108は、データ放送開始用のボタン(以降、「データ放送起動ボタン」と記述)を実装している。
【0015】
デジタルテレビ受信機100は、この赤外線信号を受光すると、アプリ制御部110で、デジタルテレビ受信機100の各種アプリケーションに指示を出す。例えば、デジタルテレビ受信機100は、ユーザがリモコン108を操作して「データ放送起動ボタン」を押下すると、データ放送起動処理を指示する制御信号がリモコン108からリモコン受光部109に対して送信される。データ放送起動処理は、具体的には、BMLブラウザ実行部112が備えるBMLブラウザを起動してデータ放送画面を作成する処理である。
【0016】
アプリ制御部110が、リモコン受光部109が受信した上記制御信号に従って、HTMLブラウザ実行部113にBMLブラウザの起動指示を与える。起動指示を受けたHTMLブラウザ実行部113は、BMLパーサ111からBMLデータを受信する。HTMLブラウザ実行部113は、BMLブラウザ実行部112を起動し、BMLブラウザ実行部112に指示してデータ放送画面の作成処理を実行させる。
【0017】
BMLブラウザ実行部112は、BMLブラウザを備える。BMLブラウザは、BMLデータを処理してデータ放送画面を作成する。BMLブラウザ実行部112は、作成されたデータ放送画面を合成表示部105に出力する。上記データ放送画面は、映像表示部106によって画面表示される。従って、上述したBMLブラウザの起動指示は、データ放送画面の表示指示としても機能する。そして、BMLブラウザ実行部112、合成表示部105および映像表示部106は、データ放送画面の表示指示に従って、データ放送信号に対応するデータ放送画面を表示する表示手段として機能する。
【0018】
ユーザは、データ放送画面を介して、URLアクセス操作を行うことができる。すなわち、デジタルテレビ受信機100は、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行うことを可能にするデータ放送機能を備えている。ユーザがURLアクセス操作を行うと、アプリ制御部110が、HTMLブラウザ実行部113に対して、URLアクセス要求を行う。URLアクセス要求は、ネットワーク上の当該URLに対応するWebサイトに対するアクセスを求める要求である。
【0019】
HTMLブラウザ実行部113は、HTMLブラウザ(Webブラウザ)を備える。HTMLブラウザは、アプリ制御部110からのURLアクセス要求を受け付け、このURLアクセス要求に従って、ネットワークインタフェース部120およびネットワークを介して、Webサイトに対するURLアクセスを行う。この例では、ネットワークはインターネットである。すなわち、HTMLブラウザ実行部113は、データ放送画面を介したWebサイトへのアクセス要求を受け付けるアクセス受け付け手段として機能する。
【0020】
具体的には、HTMLブラウザは、URLアクセスによって、Webサイト上で動作するWebアプリケーション(不図示)からHTMLデータを取得する。HTMLブラウザは、取得したHTMLデータを解析してページ画面を生成する。そして、HTMLブラウザ実行部113が、生成されたページ画面を合成表示部105に出力する。なお、HTMLブラウザ実行部113は、電源ON起動時に、DHCP(Dynamic Configuration Protocol)サーバ121からIP(Internet Protocol)アドレスと、プロキシサーバ122のアドレスを取得する。
【0021】
プロキシサーバ122は、URLアクセスのフィルタリング機能を有している。プロキシサーバ122は、フィルタリングデータベースを保持している。このフィルタリングデータベースは、例えば、アクセスを制限するURL(フィルタリング対象のURL)が設定されている。このフィルタリング対象のURLの設定を、以下ではフィルタリング設定と記述する。プロキシサーバ122は、HTMLブラウザ実行部113からの指示に従って、フィルタリング設定を有効または無効にする。フィルタリング設定が有効である場合、フィルタリング対象のURLへのアクセスが制限される。フィルタリング設定が無効になると、フィルタリング対象のURLへのアクセスの制限が解除される。
【0022】
プロキシサーバ122は、ユーザがフィルタリング対象のURLへアクセスした場合にデジタルテレビ受信機100に表示させるアクセス警告画面に対応するHTMLデータ(アクセス警告画面データ)を保持している。アクセス警告画面は、URLへのアクセスが制限されていることを警告する画面である。プロキシサーバ122は、フィルタリング対象のURLアクセスの要求があった場合に、HTMLブラウザに対して、HTML警告画面データを送付する。HTMLブラウザは、受信したアクセス警告画面データに基づいて、アクセス警告画面を表示する。図2は、アクセス警告画面の表示例である。
【0023】
図1に戻って、チューナ102は、アンテナ101から入力されたデータ放送信号を受信する放送受信手段として機能する。チューナ102は、受信したデータ放送信号に対して、復調、誤り訂正等の処理を施し、トランスポートストリーム(以下、TSと記述)を生成する。チューナ102は、生成したTSをデマックス部103へ出力する。
【0024】
デマックス部103は、TSを多重分離処理する。デマックス部103は、TSが含む番組情報を番組情報取得部107に出力する。これにより、番組情報取得部107が番組情報を取得する。番組情報は、番組のジャンルを含んでいる。また、デマックス部103は、TSが含むBMLデータをBMLパーサ111に出力する。また、デマックス部103は、TSが含む映像音声信号を映像音声デコード部104に出力する。映像音声デコード部104は、映像音声信号をデコードして合成表示部105に出力する。また、BMLパーサは、BMLデータを構文解析してBMLブラウザ実行部112に渡す。
【0025】
警告GUI作成部117は、アプリ制御部110の指示に従ってフィルタリング設定警告GUIを生成して合成表示部105に出力する。フィルタリング設定警告GUIは、ユーザに対して、アクセスが制限されたサイトへのフィルタリング設定を有効にするための操作を促す警告画面である。すなわち、フィルタリング設定警告GUIの表示は、Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す警告の通知である。合成表示部105は、映像音声デコード部104、警告GUI作成部117、BMLブラウザ実行部112、HTMLブラウザ実行部113が出力した信号を選択、合成し、映像表示部106に対して出力する。映像表示部106は、合成表示部105が出力した信号を映像表示する。
【0026】
アクセスカウント部114は、アプリ制御部110の指示に従って、アクセスカウント値の設定処理を実行する。アクセスカウント値は、アクセスポイント算出部115がアクセスポイント値を更新するか否かを判断するために用いる値である。アクセスカウント値の設定処理については後述する。
【0027】
アクセスポイント算出部115は、アプリ制御部110の指示に従って、アクセスポイント値を算出する。アクセスポイント値は、Webサイトへのアクセスに関する評価値である。アクセスポイント値の算出処理については後述する。警告閾値算出部116は、アプリ制御部110の指示に従って警告閾値の算出処理を実行する。すなわち、警告閾値算出部116は、データ放送画面の表示指示がされた場合に、データ放送信号が含む番組に関する情報と該表示指示がされた時の時刻とに基づいて、閾値を算出する閾値算出手段として機能する。警告閾値は、アクセスポイント値との比較対象となる閾値である。警告閾値の算出処理については後述する。
【0028】
ROM118は、後述するフィルタリング設定フラグ、アクセスポイント値を保持する。RAM119は、後述する基本閾値決定テーブル、ジャンル係数決定テーブルA、ジャンル係数決定テーブルB、視聴時間帯係数決定テーブルを予め記憶する。
【0029】
図3は、実施例1の放送受信装置の動作処理を説明するフローチャートである。デジタルテレビ受信機100が、データ放送信号からあるチャンネルのBMLデータを取得した後、ユーザがリモコン108のデータ放送起動ボタンを押下げて、データ放送の開始を指示する(ステップS1)。リモコン108が、データ放送の開始を指示する制御信号をデジタルテレビ受信機100に対して送信する。アプリ制御部110が、リモコン受光部109を介して、この制御信号を受け取る。すなわち、アプリ制御部110が、データ放送の開始を指示される。後述するステップS5において、アプリ制御部110がBMLブラウザを起動させて、データ放送起動処理を実行する。
【0030】
アプリ制御部110が、BMLブラウザを起動させる前に、ROM118が保持しているフィルタリング設定フラグがONに設定されているかを判断する(ステップS2)。フィルタリング設定フラグは、プロキシサーバ122によるフィルタリング設定を有効とするか、または無効とするかを示すフラグである。フィルタリング設定フラグがONに設定されていることは、フィルタリング設定を有効とすることを示す。フィルタリング設定フラグがOFFに設定されていることは、フィルタリング設定を無効とすることを示す。
【0031】
フィルタリング設定フラグがONに設定されている場合、アプリ制御部110が、ROM118が保持するアクセスポイント値を0クリアし(ステップS16)、ステップS5に進む。フィルタリング設定フラグがOFFに設定されている場合は、ステップS3に進む。そして、アプリ制御部110が、警告閾値算出部116に指示して、警告閾値を算出させる(ステップS3)。
【0032】
次に、アプリ制御部110が、警告閾値算出部116が算出した警告閾値とROM118が保持するアクセスポイント値とを比較し、アクセスポイント値が警告閾値より大きいかを判断する(ステップS4)。アクセスポイント値が警告閾値より大きくない場合は、ステップS5に進む。アクセスポイント値が警告閾値より大きい場合、アプリ制御部110が、ROM118が保持するアクセスポイント値を0クリアする(ステップS17)。そして、アプリ制御部110が、警告GUI作成部117に指示して、フィルタリング設定警告GUIを作成させる。映像表示部106が、合成表示部105を介してフィルタリング設定警告GUIを受け取って表示する(ステップS18)。すなわち、アプリ制御部110、警告GUI作成部117、合成表示部105および映像表示部106は、Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う通知手段として機能する。
【0033】
図4(A)は、フィルタリング設定警告GUIの例である。ユーザが図4(A)に示すフィルタリング設定警告GUIが有するYesボタン131を押下げ等した場合、フィルタリング設定を有効にすることが選択される。ユーザがフィルタリング設定警告GUIが有するNoボタン132を押下げ等した場合、フィルタリング設定を無効のままにすることが選択される。
【0034】
次に、アプリ制御部110が、フィルタリング設定を有効にすることが選択されたかを判断する(ステップS19)。フィルタリング設定を有効にすることが選択されなかった場合は、ステップS5に進む。フィルタリング設定を有効にすることが選択された場合は、アプリ制御部110が、ROMが保持するフィルタリング設定フラグをONにして(ステップS20)、ステップS5に進む。
【0035】
ステップS5において、アプリ制御部110が、データ放送起動処理を実行する(ステップS5)。これにより、BMLブラウザがデータ放送画面を作成し、映像表示部106がデータ放送画面を表示する。ユーザが、表示されたデータ放送画面を介してURLアクセス操作をする(ステップS6)。このURLアクセス操作によって、アクセス先のURLが指定され、URLアクセス要求がなされる。URLアクセス要求は、URLアクセスを求める要求である。
【0036】
次に、アプリ制御部110が、ユーザの操作に応じて、データ放送を終了するかを判断する(ステップS7)。例えば、ユーザが、リモコン108が備える所定の操作ボタンを押下げすると、アプリ制御部110が、この押下げ操作に応じた制御信号に基づいて、データ放送を終了すると判断する。一方、ユーザがリモコン108が備える所定の操作ボタンを押下げしていない場合、アプリ制御部110が、データ放送を終了しないと判断する。
【0037】
アプリ制御部110が、データ放送を終了すると判断した場合、アプリ制御部110は、BMLブラウザを終了させる(ステップS21)。これにより、データ放送画面の表示が終了する。アプリ制御部110が、データ放送を終了しないと判断した場合、アプリ制御部110は、データ放送画面を介したURLアクセスがされたかを判断する(ステップS8)。データ放送画面を介したURLアクセスがされなかった場合は、ステップS6に戻る。
【0038】
データ放送画面を介したURLアクセスがされた場合、BMLブラウザ実行部112が、アプリ制御部110に対して、アクセス先のURLを渡し、HTMLブラウザの起動要求を行う。続いて、BMLブラウザ実行部112が、アプリ制御部110に、BMLブラウザの終了要求を出す。BMLブラウザの終了要求を受けたアプリ制御部110は、BMLブラウザ実行部112に対して、BMLブラウザの終了指示を行う。BMLブラウザの終了指示を受けたBMLブラウザ実行部112が、BMLブラウザを終了させる(ステップS9)。
【0039】
次に、アプリ制御部110が、HTMLブラウザの起動要求に従って、HTMLブラウザ実行部113に対して、HTMLブラウザの起動を指示するとともに、アクセス先のURLを渡す(ステップS10)。続いて、HTMLブラウザ実行部113が、ROM118からフィルタリング設定フラグを取得する。HTMLブラウザ実行部113は、フィルタリング設定フラグの設定状態に応じて、プロキシサーバ122に対して、フィルタリング設定を有効にする指示、またはフィルタリング設定を無効にする指示を行う(ステップS11)。
【0040】
例えば、フィルタリング設定フラグがONに設定されている場合、HTMLブラウザ実行部113は、プロキシサーバ122に対して、フィルタリング設定を有効にする指示を行う。これにより、プロキシサーバ122が保持するフィルタリングデータベースに設定されているフィルタリング対象のURLへのアクセスが制限される。すなわち、HTMLブラウザ実行部113は、Webサイトへのアクセスを制限する設定を実行するアクセス制限実行手段として機能する。
【0041】
また、例えば、フィルタリング設定フラグがOFFに設定されている場合、HTMLブラウザ実行部113は、プロキシサーバ122に対して、フィルタリング設定を無効にする指示を行う。これにより、プロキシサーバ122が保持するフィルタリングデータベースに設定されているフィルタリング対象のURLへのアクセスの制限が解除される。
【0042】
次に、HTMLブラウザ実行部113が、HTMLブラウザを起動し、アクセス先のURLへのアクセスを開始する。HTMLブラウザ実行部113は、HTMLブラウザの起動時に、アクセスカウント部114が保持する階層値を初期化(0クリア)する(ステップS12)。階層値は、アクセス先のURLに対応するWebサイト、すなわちアクセスされたWebサイトの階層の深さを示す。
【0043】
図4(B)は、Webサイトの階層を説明する図である。図4(B)に示す例では、BMLブラウザがBMLデータを処理することで作成されるデータ放送画面を、Webサイトの第0階層と定義する。図4(B)中のBMLページがデータ放送画面に対応する。データ放送画面から直接URLリンクされている先が、Webサイトの第1階層である。この第1階層に対応する階層値は1である。第1階層から直接URLリンクされている先が、Webサイトの第2階層である。この第2階層に対応する階層値は2である。
【0044】
すなわち、ユーザが、データ放送画面からURLアクセスをすると、第1階層のWebサイトのページが表示され、ユーザが、第1階層のWebサイトのページを介してURLリンク先にアクセスすると、第2階層のWebサイトのページが表示される。以下、ユーザがURLリンク先にアクセスする度に、Webサイトの階層が深くなり、階層値が大きくなる。
【0045】
アクセスカウント部114が階層値を管理する。ユーザが現在表示されているWebページからURLリンク先にアクセスすると、HTMLブラウザ実行部113が、URLアクセスのステータスとして、「URLアクセス」をアクセスカウント部114に対して送信する。「URLアクセス」は、URLリンク先にアクセスされたことを示す。「URLアクセス」を受信したアクセスカウント部114は、階層値を増加させる。
【0046】
一方、ユーザが、現在表示されているWebページからURLリンク元のWebページに戻る操作をすると、HTMLブラウザ実行部113が、URLアクセスのステータスとして、「戻る」をアクセスカウント部114に対して送信する。「戻る」は、URLリンク元に戻る操作がされたことを示す。「戻る」を受信したアクセスカウント部114は、階層値を減少させる。
【0047】
図3に戻って、アクセスカウント部114が、アクセスカウント値の設定処理を実行する(ステップS13)。続いて、アクセスポイント算出部115が、アクセスポイント値の算出処理を実行する(ステップS14)。次に、アプリ制御部110が、ユーザの操作に従って、HTMLブラウザを終了させるかを判断する(ステップS15)。アプリ制御部110が、HTMLブラウザを終了させないと判断した場合は、上記ステップS13に戻る。アプリ制御部110が、HTMLブラウザを終了させると判断した場合、アプリ制御部110は、HTMLブラウザ実行部113に指示してHTMLブラウザを終了させる。
【0048】
図5は、図3のステップS3における警告閾値の算出処理を説明するフローチャートである。まず、警告閾値算出部116が、アプリ制御部110から、時刻情報(データ放送開始)を取得する(ステップS31)。時刻情報(データ放送開始)は、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時、つまりユーザがデータ放送の開始を指示した時の時刻である。続いて、警告閾値算出部116が、番組情報取得部107から、データ放送開始番組ジャンルを取得する(ステップS32)。データ放送開始番組ジャンルは、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の番組のジャンルである。
【0049】
次に、警告閾値算出部116が、ステップS31において取得した時刻情報(データ放送開始)と、RAM119に予め記憶されている基本閾値決定テーブルとに基づいて、基本閾値を決定する(ステップS33)。具体的には、警告閾値算出部116は、基本閾値決定テーブルを参照して、時刻情報(データ放送開始)が示す時刻に対応するデータ放送開始時間帯を決定する。そして、警告閾値算出部116は、このデータ放送開始時間帯に対応付けられている基本閾値を決定する。
【0050】
図6(A)は、基本閾値決定テーブルの例を示す。基本閾値決定テーブルには、データ放送開始時間帯と基本閾値との対応情報が予め設定されている。データ放送開始時間帯は、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の時間帯である。基本閾値は、警告閾値の算出基準となる値である。例えば、図6(A)に示す基本閾値決定テーブルにおいて、「25:00〜06:00」の時間帯に対応する基本閾値は30であり、この値は、「06:00〜25:00」の時間帯に対応する基本閾値である100より低い。
【0051】
「25:00〜06:00」の時間帯は、URLアクセスを制限する必要があるユーザ(例えば有害サイトにアクセスしがちなユーザ)がURLアクセスする可能性が高い時間帯である。従って、この例では、警告閾値が低くなるように基本閾値を予め低い値に設定する。これにより、フィルタリング設定警告GUIが表示されやすくなる(図3のステップS4でYes,S18)。なお、基本閾値の値を、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の時刻と無関係な値に設定することもできる。
【0052】
次に、警告閾値算出部116が、ステップS32において取得したデータ放送開始番組ジャンルと、RAM119に予め記憶されているジャンル係数決定テーブルAとに基づいて、ジャンル係数を決定する(ステップS34)。具体的には、警告閾値算出部116は、ジャンル係数決定テーブルAを参照して、ステップS32において取得した「データ放送開始番組ジャンル」に対応するジャンル係数を決定する。
【0053】
図6(B)は、ジャンル係数決定テーブルAの例を示す。ジャンル係数決定テーブルAには、データ放送開始番組ジャンルとジャンル係数との対応情報が予め設定されている。データ放送開始番組ジャンルは、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の番組のジャンルである。ジャンル係数は、番組のジャンルに対応する係数である。後述するように、警告閾値は、基本閾値にジャンル係数を乗じて算出される。
【0054】
例えば、図6(B)に示すジャンル係数決定テーブルAにおいて、「アニメ」という番組のジャンルに対応するジャンル係数は10.0であり、この値は、「ドラマ」という番組のジャンルに対応するジャンル係数である3.0より高い。「アニメ」は、URLアクセスを制限する必要のないユーザ(例えば有害サイトにアクセスしないユーザ)が視聴中にURLアクセスする可能性が高い番組のジャンルである。従って、この例では、算出される警告閾値が高くなるように、「アニメ」に対応するジャンル係数を予め低い値に設定する。これにより、番組のジャンルが「ドラマ」である場合に比べて、番組のジャンルが「アニメ」である場合のほうが、フィルタリング設定警告GUIが表示されにくくなる(図3のステップS4でNo)。なお、ジャンル係数として、アプリ制御部110がデータ放送の開始を指示された時の番組のジャンルと無関係に値を設定することもできる。
【0055】
図5に戻って、警告閾値算出部116が、ステップS33において決定された基本閾値にステップS34において決定されたジャンル係数を乗じて得られる値を警告閾値として算出する(ステップS35)。例えば、ユーザがデータ放送の開始を指示した時の時刻が26:30,番組のジャンルがアニメである場合、図6(A)に示す基本閾値決定テーブルに基づいて、基本閾値として30が決定される。また、図6(B)に示すジャンル係数決定テーブルAに基づいて、ジャンル係数として10が決定される。従って、警告閾値算出部116は、警告閾値として30×10=300を算出する。警告閾値算出部116は、算出した警告閾値をアプリ制御部110に通知する(ステップS36)。
【0056】
図7は、図3のステップS13における、アクセスカウント値の設定処理を説明するフローチャートである。まず、アクセスカウント部114が、HTMLブラウザ実行部113からURLアクセスのステータスとして「URLアクセス」を受信したかを判断する(ステップS131)。URLアクセスのステータスが「URLアクセス」である場合、アクセスカウント部114が、保持している階層値を階層値+nに設定し(ステップS133)、ステップS135に進む。アクセスカウント部114は、予め決められた任意の整数値をnとする。
【0057】
URLアクセスのステータスが「URLアクセス」でない場合、アクセスカウント部114が、URLアクセスのステータスとして「戻る」を受信したかを判断する(ステップS132)。URLアクセスのステータスが「URLアクセス」でない場合、アクセスカウント部114が、アクセスカウント値をアクセスポイント算出部115に渡す(ステップS138)。URLアクセスのステータスが「戻る」である場合、アクセスカウント部114が、階層値を階層値−nに設定し(ステップS134)、ステップS135に進む。
【0058】
ステップS135において、アクセスカウント部114が、階層値判断手段として機能し、階層値がNより大きいかを判断する(ステップS135)。階層値Nは、アクセスカウント値を0に設定するかまたは増加させるかを決める基準となる基準階層値である。アクセスカウント部114は、基準階層値を予め設定する。具体的には、経験則または実験等によって、有害でないと判断される階層の階層値が、基準階層値として予め設定される。
【0059】
階層値がNより大きい場合、アクセスカウント部114が、アクセスカウント値を「+1」して(ステップS137)、ステップS138に進む。階層値がNより大きくない場合、アクセスカウント部114が、アクセスカウント値に0を設定して(ステップS136)、ステップS138に進む。
【0060】
図8は、図3のステップS14における、アクセスポイント値の算出処理を説明するフローチャートである。まず、アクセスポイント算出部115が、アクセスカウント部114からアクセスカウント値を受け取り、アクセスカウント値が0より大きいかを判断する(ステップS141)。アクセスカウント値が0より大きくない場合は、処理を終了する。
【0061】
アクセスカウント値が0より大きい場合、アクセスポイント算出部115が、アクセスポイント値をカウントして更新すると判断し、ステップS142の処理に進む。アクセスカウント値が0より大きいことは、アクセスカウント部114が、アクセスされたWebサイトの階層値が基準階層値Nより大きいと判断したこと(図7のステップS135でYes)を意味する。
【0062】
ステップS142において、アクセスポイント算出部115が、アプリ制御部110から、時刻情報(視聴時)を取得する(ステップS142)。時刻情報(視聴時)は、番組の視聴時すなわちHTMLブラウザがURLアクセス要求を受け付けた時の時刻である。続いて、アクセスポイント算出部115が、番組情報取得部107から、番組ジャンル(視聴時)を取得する(ステップS143)。番組ジャンル(視聴時)は、番組の視聴時すなわちHTMLブラウザがURLアクセス要求を受け付けた時の番組のジャンルである。番組ジャンル(視聴時)は、データ放送信号が含む番組情報に含まれる。
【0063】
次に、アクセスポイント算出部115が、ステップS142において取得した時刻情報(視聴時)と、RAM119に予め記憶されている視聴時間帯係数決定テーブルとに基づいて、視聴時間帯係数を決定する(ステップS144)。具体的には、アクセスポイント算出部115は、視聴時間帯係数決定テーブルを参照して、時刻情報(視聴時)が示す時刻に対応する視聴時間帯を決定する。そして、警告閾値算出部116は、この視聴時間帯に対応付けられている視聴時間帯係数を決定する。
【0064】
図9(A)は、視聴時間帯係数決定テーブルの例を示す。視聴時間帯係数決定テーブルには、視聴時間帯と視聴時間帯係数との対応情報が予め設定されている。視聴時間帯は、HTMLブラウザがURLアクセス要求を受け付けた時の時間帯である。視聴時間帯係数は、アクセスポイント増分値の算出基準となる値である。アクセスポイント増分値は、アクセスポイント値をどれだけ増加させるかを示す値である。後述するように、アクセスポイント増分値は、アクセスカウント値に視聴時間帯係数と視聴番組ジャンル係数とを乗じて算出される。
【0065】
例えば、図9(A)に示す視聴時間帯係数決定テーブルにおいて、「25:00〜06:00」の時間帯に対応する視聴時間帯係数は3.0であり、この値は、「06:00〜22:00」の時間帯に対応する視聴時間帯係数である1.0より高い。「25:00〜06:00」の時間帯は、URLアクセスを制限する必要があるユーザ(例えば有害サイトにアクセスしがちなユーザ)がURLアクセスする可能性が高い時間帯である。従って、この例では、アクセスポイント増分値が高くなるように、視聴時間帯係数を予め高い値に設定する。これにより、フィルタリング設定警告GUIが表示されやすくなる(図3のステップS4でYes,S18)。なお、視聴時間帯係数の値を、HTMLブラウザがURLアクセス要求を受け付けた時の時刻と無関係な値に設定することもできる。
【0066】
次に、アクセスポイント算出部115が、ステップS143において取得した番組ジャンル(視聴時)と、RAM119に予め記憶されているジャンル係数決定テーブルBとに基づいて、ジャンル係数を決定する(ステップS145)。具体的には、アクセスポイント算出部115は、ジャンル係数決定テーブルBを参照して、ステップS143において取得した番組ジャンル(視聴時)に対応するジャンル係数を決定する。
【0067】
図9(B)は、ジャンル係数決定テーブルBの例を示す。ジャンル係数決定テーブルBには、番組ジャンル(視聴時)とジャンル係数との対応情報が予め設定されている。ジャンル係数は、番組ジャンル(視聴時)に対応する係数である。
【0068】
例えば、図9(B)に示すジャンル係数決定テーブルBにおいて、「アニメ」という番組のジャンルに対応するジャンル係数は3.0であり、この値は、「ドラマ」という番組のジャンルに対応するジャンル係数である10.0より低い。「アニメ」は、URLアクセスを制限する必要のないユーザ(例えば有害サイトにアクセスしないユーザ)が視聴中にURLアクセスする可能性が高い番組のジャンルである。従って、この例では、算出されるアクセスポイント増分値が低くなるように、「アニメ」に対応するジャンル係数を予め低い値に設定する。これにより、番組のジャンルが「ドラマ」である場合に比べて、番組のジャンルが「アニメ」である場合のほうが、フィルタリング設定警告GUIが表示されにくくなる(図3のステップS4でNo)。なお、ジャンル係数として、視聴時のジャンルと無関係に値を設定することもできる。
【0069】
図8に戻って、アクセスポイント算出部115が、アクセスカウント値に、ステップS144において決定された視聴時間帯係数とステップS145において決定されたジャンル係数とを乗じて、アクセスポイント増分値を算出する(ステップS146)。続いて、アクセスポイント算出部115が、ROM118からアクセスポイント値を取得する(ステップS147)。
【0070】
アクセスポイント算出部115が、取得したアクセスポイント値にアクセスポイント増分値を加算して更新し、更新したアクセスポイント値をROM118に保存する(ステップS148)。上記更新されたアクセスポイント値は、図3のステップS4において、警告閾値と比較される。図8を参照した説明から、アクセスポイント算出部115は、Webサイトへのアクセス要求が受け付けられた場合に、該Webサイトへのアクセスに関する評価値(アクセスポイント値)をカウントする評価値カウント手段として機能する。
【0071】
実施例1の放送受信装置によれば、不特定のユーザが番組を視聴中にURLアクセスを行う場合に、番組の視聴環境、すなわち、番組のジャンルと視聴時刻とに応じて、アクセスを制限すべきサイトへのユーザからのアクセスを適切に制限することが可能となる。
【0072】
図10は、実施例2の放送受信装置の構成を示す図である。実施例2の放送受信装置は、デジタルテレビ受信機200である。デジタルテレビ受信機200は、図1に示すデジタルテレビ受信機100が備える処理部に加えて、フィルタ対象外階層情報受信部201と、フィルタ対象外URLリスト受信部202とを備える。
【0073】
本実施例では、デジタルテレビ受信機200に入力されるデータ放送信号が、基準階層値(N)を指示する制御情報を含んでいる。本実施例における基準階層値を、以下ではフィルタ対象外階層と記述する。フィルタ対象外階層は、アクセスカウント値を0に設定するかまたは増加させるかを決める基準となる階層である。放送局が、フィルタ対象外階層を指示する制御情報が記述されたBMLデータを含むデータ放送信号をデジタルテレビ受信機200に対して送信する。
【0074】
BMLパーサ111が、このBMLデータを取得してフィルタ対象外階層情報受信部201に渡す。そして、フィルタ対象外階層情報受信部201が、BMLパーサ111から受け取ったBMLデータに含まれる制御情報を取得する制御情報取得手段として機能する。フィルタ対象外階層情報受信部201は、この制御情報が指示するフィルタ対象外階層に関する情報を、フィルタ対象外階層情報としてRAM119に保持する。図11(A)は、フィルタ対象外階層情報の例を示す。フィルタ対象外階層情報は、フィルタ対象外階層の階層値(図11(A)に示す例では「2」)を含む。
【0075】
また、デジタルテレビ受信機200に入力されるデータ放送信号が、アクセスの制限対象外とするWebサイトに関する情報を含んでいる。本実施例では、アクセスの制限対象外とするWebサイトに関する情報は、フィルタ対象外URLリストである。フィルタ対象外URLリストは、フィルタ対象外URLのリストである。フィルタ対象外URLは、フィルタリング設定の対象外とするURL(例えば、有害サイトでないサイトのURL)である。
【0076】
フィルタ対象外URLリスト受信部202は、アクセスの制限対象外とするWebサイトに関する情報を取得する制限対象外サイト取得手段として機能する。具体的には、フィルタ対象外URLリスト受信部202は、BMLパーサ111経由でフィルタ対象外URLリストを受信して、RAM119に保持する。図11(B)は、フィルタ対象外URLリストの例を示す。
【0077】
本実施例では、HTMLブラウザ実行部113は、HTMLブラウザの起動指示を行うのと同時に、フィルタリング設定フラグの設定内容に応じて、プロキシサーバ122にフィルタ対象外URLリストを送信する。また、HTMLブラウザ実行部113は、アクセスカウント部203に対して、URLアクセスのステータスと、アクセス先のURLとを渡す。アクセスカウント部203は、RAM119が保持するフィルタ対象外階層情報と、フィルタ対象外URLリストと、HTMLブラウザ実行部113から受け取ったアクセス先のURLとを参照して、アクセスカウント値の設定処理を実行する。
【0078】
図12は、フィルタ対象外階層情報の取得処理と、フィルタ対象外URLリストの取得処理とを説明するフローチャートである。図12(A)は、フィルタ対象外階層情報の取得処理の例を示す。まず、BMLパーサ111が、BMLデータをデマックス部103から受信し、受信したBMLデータを構文解析する(ステップS41)。これにより、BMLパーサ111が、BMLデータに含まれるフィルタ対象外階層情報を取得する。そして、フィルタ対象外階層情報受信部201が、BMLパーサ111からフィルタ対象外階層情報を取得して、RAM119へ保存する(ステップS42)。
【0079】
図12(B)は、フィルタ対象外URLリストの取得処理の例を示す。まず、BMLパーサ111が、BMLデータをデマックス部103から受信し、受信したBMLデータを構文解析する(ステップS51)。これにより、BMLパーサ111が、BMLデータに含まれるフィルタ対象外URLを取得する。そして、フィルタ対象外URLリスト受信部202が、BMLパーサ111からフィルタ対象外URLを取得して、RAM119へ保存する(ステップS52)。
【0080】
図13は、実施例2の放送受信装置の動作処理を説明するフローチャートである。実施例2の放送受信装置は、図12のステップS111とステップS121の処理を実行する点が、実施例1の放送受信装置と異なる。その他の処理については、実施例2の放送受信装置と実施例2の放送受信装置とで共通であるので、説明を省略する。
【0081】
実施例2においては、HTMLブラウザ実行部113が、ステップS11の処理の後、以下の処理を行う。HTMLブラウザ実行部113が、フィルタリング設定フラグがONに設定されている場合は、RAM119に保存されているフィルタ対象外URLリストをネットワークインタフェース部120を介してプロキシサーバ122に送信する。HTMLブラウザ実行部113は、プロキシサーバ122に対して、フィルタ対象外URLリストが含むフィルタ対象外URLをフィルタリング設定の対象から除外するように要求する(ステップS111)。
【0082】
プロキシサーバ122は、HTMLブラウザ実行部113から受け取った要求が、フィルタ対象外URLをフィルタリング設定の対象から除外する要求であることを認識する。例えば、プロキシサーバ122は、HTMLブラウザ実行部113から受信した要求が含む、フィルタ対象外URLが格納されたファイルのファイル名に基づいて、この要求がフィルタ対象外URLをフィルタリング設定の対象から除外する要求であると認識する。
【0083】
プロキシサーバ122が、HTMLブラウザ実行部113から受信した要求に対応するポート番号に基づいて、この要求がフィルタ対象外URLをフィルタリング設定の対象から除外する要求であると認識するようにしてもよい。そして、この要求を受けたプロキシサーバ122が、フィルタ対象外URLリストが含むURLをフィルタリング設定の対象から除外する。すなわち、HTMLブラウザ実行部113は、プロキシサーバ122への要求を通じて、フィルタ対象外URLに対応するWebサイトへのアクセスを制限する設定を解除する。
【0084】
また、実施例2においては、ステップS12の処理の後、アクセスカウント部203が、フィルタ対象外階層情報と、フィルタ対象外URLリストと、アクセス先のURLとを参照して、アクセスカウント値の設定処理を実行する(ステップS121)。
【0085】
図14は、図13のステップS121における、アクセスカウント値の設定処理を説明するフローチャートである。図13に示すステップS131乃至S134は、図6に示すステップS131乃至S134と同様である。また、図13に示すステップS136乃至S138は、図6に示すステップS136乃至S138と同様である。
【0086】
実施例2においては、図14のステップS201において、アクセスカウント部203が、保持している階層値がフィルタ対象外階層の階層値より大きいかを判断する(ステップS201)。保持している階層値がフィルタ対象外階層の階層値より大きくない場合は、ステップS136に進む。保持している階層値がフィルタ対象外階層の階層値より大きい場合は、ステップS202に進む。そして、アクセスカウント部203が、フィルタ対象外URLとアクセス先のURLとの比較処理を行う(ステップS202)。続いて、アクセスカウント部203が、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLであるかを判断する(ステップS203)。
【0087】
アクセスカウント部203が、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLであると判断した場合は、ステップS136に進む。アクセスカウント部203が、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLでないと判断した場合は、ステップS137に進む。そして、アクセスカウント部203が、アクセスカウント値を「+1」する(ステップS137)。これにより、アクセスポイント算出115が、アクセスポイント値をカウントして更新すると判断する(図8のステップS141でYes)。
【0088】
図15は、図14のステップS202における、フィルタ対象外URLとアクセス先のURLとの比較処理を説明するフローチャートである。まず、アクセスカウント部203が、RAM119からフィルタ対象外URLリストを取得する(ステップS301)。続いて、アクセスカウント部203が、フィルタ対象外URLリストが含むフィルタ対象外URLと、アクセス先のURLとを比較する(ステップS302)。そして、アクセスカウント部203が、アクセス先のURLと一致するフィルタ対象外URLがあったかを判断する(ステップS303)。
【0089】
例えば、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLが含む文字列とフィルタ対象外URLが含む文字列とが、前方一致比較で一致するかを判断する。アクセス先のURLが含む文字列とフィルタ対象外URLが含む文字列とが、前方一致比較で一致する場合、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLと一致するフィルタ対象外URLがあったと判断する。アクセス先のURLが含む文字列とフィルタ対象外URLが含む文字列とが、前方一致比較で一致しない場合、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLと一致するフィルタ対象外URLがあったと判断しない。
【0090】
この例では、フィルタ対象外URLは、“http://www.xxx.co.jp/yyy/”であるものとする。このフィルタ対象外URLは、“http://www.xxx.co.jp”というアドレスの“yyy”というフォルダに対応する。アクセスカウント部203は、アクセス先のURLが、“http://www.xxx.co.jp/yyy/”を含む場合に、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLと一致すると判断する。すなわち、アクセス先のURLが含む文字列が、フィルタ対象外URLが含む文字列と、“yyy”というフォルダについてまで一致する場合に、アクセス先のURLがフィルタ対象外URLと一致すると判断される。
【0091】
従って、アクセスカウント部203は、以下に示すURLa乃至URLcが、フィルタ対象外URLと一致すると判断する。
URLa:http://www.xxx.co.jp/yyy/index.HTML
URLb:http://www.xxx.co.jp/yyy/zzz/aaa/bbb/
URLc:http://www.xxx.co.jp/yyy/zzz/index1.HTML
【0092】
また、アクセスカウント部203は、以下に示すURLd乃至URLgが、フィルタ対象外URLと一致しないと判断する。
URLd:http://www.xxx.co.jp/index.htm
URLe:http://www.xxx.co.jp/ddd/
URLf:http://www.xxx.co.jp/zzz/ccc/ddd/eee/index.HTML
URLg:http://www.yyy.co.jp/
【0093】
フィルタ対象外URLリストが含むURLの中に、アクセス先のURLと一致するURLがあった場合、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLがフィルタ対象URLであると判断する(ステップS304)。フィルタ対象外URLリストが含むURLの中に、アクセス先のURLと一致するURLがなかった場合、アクセスカウント部203は、アクセス先のURLがフィルタ対象URLでないと判断する(ステップS305)。
【0094】
実施例2の放送受信装置は、アクセスされたWebサイトの階層の深さがフィルタ対象外階層より深くない場合には、アクセスポイント算出処理を実行しない。従って、有害でない階層をフィルタ対象外階層として予め設定しておけば、フィルタ対象外階層より浅い階層のWebサイトにアクセスするユーザに対しては、フィルタリング設定の警告がされにくくなるように制御することができる。また、実施例2の放送受信装置によれば、ユーザが、フィルタ対象外URLと一致するアクセス先のURLにアクセスできるようにすることができる。さらに、実施例2の放送受信装置によれば、アクセス先のURLとフィルタ対象外URLとが一致する場合に、フィルタリング設定の警告されにくくなるように制御することができる。
【0095】
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0096】
100 デジタルテレビ受信機
107 番組情報取得部
114 アクセスカウント部
115 アクセスポイント算出部
116 警告閾値算出部
117 警告GUI作成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ放送信号を受信する放送受信手段と、
データ放送画面の表示指示に従って、前記受信されたデータ放送信号に対応するデータ放送画面を表示する表示手段と、
前記データ放送画面の表示指示がされた場合に、前記データ放送信号が含む番組に関する情報と該表示指示がされた時の時刻とに基づいて、閾値を算出する閾値算出手段と、
前記表示されたデータ放送画面を介したWebサイトへのアクセス要求を受け付けるアクセス受け付け手段と、
前記Webサイトへのアクセス要求が受け付けられた場合に、前記データ放送信号が含む番組に関する情報と、該アクセス要求が受け付けられた時の時刻とに基づいて、該Webサイトへのアクセスに関する評価値をカウントする評価値カウント手段と、
前記評価値が前記閾値より大きいかを判断し、前記評価値が前記閾値より大きい場合に、前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う通知手段と、
前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を実行するアクセス制限実行手段とを備える
ことを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
前記アクセスされたWebサイトの階層の深さを示す階層値が予め決められた基準階層値より大きいかを判断する階層値判断手段を備え、
前記評価値カウント手段は、前記階層値判断手段が前記アクセスされたWebサイトの階層値が前記基準階層値より大きいと判断した場合に前記評価値をカウントする
ことを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記データ放送信号が含む、基準階層値を指示する制御情報を取得する制御情報取得手段と、
前記アクセスされたWebサイトの階層の深さを示す階層値が前記制御情報が指示する前記基準階層値より大きいかを判断する階層値判断手段とを備え、
前記評価値カウント手段は、前記階層値判断手段が前記アクセスされたWebサイトの階層値が前記制御情報が指示する基準階層値より大きいと判断した場合に前記評価値をカウントする
ことを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項4】
前記データ放送信号が含む、アクセスの制限対象外とするWebサイトに関する情報を取得する制限対象外サイト取得手段を備え、
前記アクセス制限実行手段は、前記アクセスの制限対象外とするWebサイトへのアクセスを制限する設定を解除し、
前記階層値判断手段は、前記アクセスされたWebサイトの階層値が前記制御情報が指示する基準階層値より大きい場合に、前記アクセスされたWebサイトが前記アクセスの制限対象外とするWebサイトであるかを判断し、
前記評価値カウント手段は、前記アクセスされたWebサイトが前記アクセスの制限対象外とするWebサイトでない場合に前記評価値をカウントする
ことを特徴とする請求項3に記載の放送受信装置。
【請求項5】
前記番組に関する情報が、番組のジャンルである
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放送受信装置。
【請求項6】
データ放送信号を受信する放送受信工程と、
データ放送画面の表示指示に従って、前記受信されたデータ放送信号に対応するデータ放送画面を表示する表示工程と、
前記データ放送画面の表示指示がされた場合に、前記データ放送信号が含む番組に関する情報と該表示指示がされた時の時刻とに基づいて、閾値を算出する閾値算出工程と、
前記表示されたデータ放送画面を介したWebサイトへのアクセス要求を受け付けるアクセス受け付け工程と、
前記Webサイトへのアクセス要求が受け付けられた場合に、前記データ放送信号が含む番組に関する情報と、該アクセス要求が受け付けられた時の時刻とに基づいて、該Webサイトへのアクセスに関する評価値をカウントする評価値カウント工程と、
前記評価値が前記閾値より大きいかを判断し、前記評価値が前記閾値より大きい場合に、前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う通知工程と、
前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を実行するアクセス制限実行工程とを有する
ことを特徴とする放送受信装置の制御方法。
【請求項7】
請求項1に記載の放送受信装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項1】
データ放送信号を受信する放送受信手段と、
データ放送画面の表示指示に従って、前記受信されたデータ放送信号に対応するデータ放送画面を表示する表示手段と、
前記データ放送画面の表示指示がされた場合に、前記データ放送信号が含む番組に関する情報と該表示指示がされた時の時刻とに基づいて、閾値を算出する閾値算出手段と、
前記表示されたデータ放送画面を介したWebサイトへのアクセス要求を受け付けるアクセス受け付け手段と、
前記Webサイトへのアクセス要求が受け付けられた場合に、前記データ放送信号が含む番組に関する情報と、該アクセス要求が受け付けられた時の時刻とに基づいて、該Webサイトへのアクセスに関する評価値をカウントする評価値カウント手段と、
前記評価値が前記閾値より大きいかを判断し、前記評価値が前記閾値より大きい場合に、前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う通知手段と、
前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を実行するアクセス制限実行手段とを備える
ことを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
前記アクセスされたWebサイトの階層の深さを示す階層値が予め決められた基準階層値より大きいかを判断する階層値判断手段を備え、
前記評価値カウント手段は、前記階層値判断手段が前記アクセスされたWebサイトの階層値が前記基準階層値より大きいと判断した場合に前記評価値をカウントする
ことを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記データ放送信号が含む、基準階層値を指示する制御情報を取得する制御情報取得手段と、
前記アクセスされたWebサイトの階層の深さを示す階層値が前記制御情報が指示する前記基準階層値より大きいかを判断する階層値判断手段とを備え、
前記評価値カウント手段は、前記階層値判断手段が前記アクセスされたWebサイトの階層値が前記制御情報が指示する基準階層値より大きいと判断した場合に前記評価値をカウントする
ことを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項4】
前記データ放送信号が含む、アクセスの制限対象外とするWebサイトに関する情報を取得する制限対象外サイト取得手段を備え、
前記アクセス制限実行手段は、前記アクセスの制限対象外とするWebサイトへのアクセスを制限する設定を解除し、
前記階層値判断手段は、前記アクセスされたWebサイトの階層値が前記制御情報が指示する基準階層値より大きい場合に、前記アクセスされたWebサイトが前記アクセスの制限対象外とするWebサイトであるかを判断し、
前記評価値カウント手段は、前記アクセスされたWebサイトが前記アクセスの制限対象外とするWebサイトでない場合に前記評価値をカウントする
ことを特徴とする請求項3に記載の放送受信装置。
【請求項5】
前記番組に関する情報が、番組のジャンルである
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放送受信装置。
【請求項6】
データ放送信号を受信する放送受信工程と、
データ放送画面の表示指示に従って、前記受信されたデータ放送信号に対応するデータ放送画面を表示する表示工程と、
前記データ放送画面の表示指示がされた場合に、前記データ放送信号が含む番組に関する情報と該表示指示がされた時の時刻とに基づいて、閾値を算出する閾値算出工程と、
前記表示されたデータ放送画面を介したWebサイトへのアクセス要求を受け付けるアクセス受け付け工程と、
前記Webサイトへのアクセス要求が受け付けられた場合に、前記データ放送信号が含む番組に関する情報と、該アクセス要求が受け付けられた時の時刻とに基づいて、該Webサイトへのアクセスに関する評価値をカウントする評価値カウント工程と、
前記評価値が前記閾値より大きいかを判断し、前記評価値が前記閾値より大きい場合に、前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を促す通知を行う通知工程と、
前記Webサイトへのアクセスを制限する設定を実行するアクセス制限実行工程とを有する
ことを特徴とする放送受信装置の制御方法。
【請求項7】
請求項1に記載の放送受信装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−89972(P2012−89972A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233325(P2010−233325)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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