説明

教材作成装置、教材作成方法及びコンピュータプログラム

【課題】テキスト形式の教材コンテンツに基づいて、問題文に応じて手書き解答枠の表示位置が異なる教材を容易に作成することが可能な教材作成装置、教材作成方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】教材作成装置100において、制御部1は、所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツ2aから問題部分と解答部分とを取得し、問題/解答情報DB2bを生成する。また、制御部1は、問題/解答情報DB2bの登録内容と、HDD2に予め設定されている情報とに基づいて、表示レイアウト情報DB2cを生成する。制御部1は、生成した表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD2に予め設定されている情報とに基づいて、教材コンテンツ2aから生成された教材を表示部6に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、問題文中に手書き解答枠を含む教材を作成する教材作成装置、教材作成方法、前記教材作成装置をコンピュータによって実現するためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
解答者が自分で文字を書いて解答することによる学習効果の向上が期待されており、タブレット型のコンピュータを用い、モニタに表示された教材に対して手書きで解答入力できるシステムが普及している。このようなシステムは、手書きで解答入力された筆跡を受け付ける処理、各筆跡がどの解答枠に対して入力されたものであるかを判定する処理、各解答枠に対して入力された筆跡の文字認識処理、認識の結果及び正解答を照合して正誤判定する処理等を行なう必要があるため、キーボードから解答入力するシステムに比べて複雑な構成となっている。従って、このようなシステムに利用できる教材は、誰でも簡単に作成できるものではなく、予め作成されたものを利用する場合が多い。
【0003】
しかし、学校及び塾等の教育機関では、各現場の事情に応じて独自の教材を作成する必要がある場合が多く、教師及び生徒等の利用者自身が教材を簡単に作成したいという要望もある。そこで、特許文献1には、一問一答形式で歴史用語を解答する教材、一問一答形式で英語単語のスペルを解答する教材、100ます計算の教材等を任意に作成できるシステムが開示されている。特許文献1に開示されたシステムでは、任意に作成された問題文と、手書きによって解答入力できる解答枠との表示位置がそれぞれ予め設定されており、問題文を適宜変更することによって任意の教材を作成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−309890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示されたシステムでは、手書き解答枠が予め設定された位置に固定されており、問題文中の任意の箇所に手書き解答枠を表示したような教材を作成することはできないという問題がある。例えば、漢字の書き取り及び読み取りの教材、文章中の一部の用語を穴埋めで解答するような教材においては、問題文に応じて手書き解答枠の表示位置が異なるので、問題文中に表示される手書き解答枠の表示位置を適切に変更できることが望ましい。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、テキスト形式の教材コンテンツに基づいて、問題文に応じて手書き解答枠の表示位置が異なる教材を容易に作成することが可能な教材作成装置、教材作成方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る教材作成装置は、問題文中に解答枠を含む教材を作成する教材作成装置において、所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツから前記ルールに基づいて問題情報及び解答情報を取得する。また、教材作成装置は、解答者に係る解答者情報と、各解答者に対して作成した教材を表示させる際の表示パラメータとを対応付けて予め記憶しており、解答者情報を受け付けた場合、対応する表示パラメータを取得する。また、教材作成装置は、取得した問題情報及び解答情報、並びに表示パラメータに基づいて、問題文及び解答枠の表示情報を算出し、算出した問題文及び解答枠の表示情報を表示情報記憶手段に記憶する。即ち、教材作成装置は、問題文及び解答枠の表示情報を算出する際に、解答者毎の表示パラメータを考慮する。
【0008】
本発明に係る教材作成装置は、各解答者が、手書き入力にどの程度慣れているかを示す慣れ度合いを解答者情報として、教材を作成する際に考慮する。
【0009】
本発明に係る教材作成装置は、教材コンテンツから取得した解答情報から各解答枠の正解答を抽出し、解答情報に基づいて算出した解答枠の表示情報に正解答を対応付けて解答枠情報記憶手段に記憶しておく。また、表示情報記憶手段に記憶してある表示情報に基づいて、問題文中に解答枠を含む教材を表示装置に表示させ、表示された教材に対して筆跡を受け付けた場合、受け付けた筆跡を教材に追加して表示装置に表示させる。また、受け付けた筆跡が入力された解答枠を判別し、判別した解答枠の表示情報に対応させて筆跡を解答枠情報記憶手段に記憶させる。更に、採点指示を受け付けた場合、解答枠情報記憶手段に記憶してある筆跡に対して文字認識または文字評価を行ない、文字認識の結果と解答枠情報記憶手段に記憶してある正解答とに基づいて、または文字評価の結果に基づいて、各解答枠に対応する筆跡を採点し、採点結果を教材及び筆跡に追加して表示装置に表示させる。
【0010】
本発明に係る教材作成装置は、複数の教材コンテンツと、各教材コンテンツに基づく教材に対する採点結果とを対応付けて教材コンテンツ記憶手段に記憶しておく。教材コンテンツ記憶手段に記憶してある教材コンテンツのうちのひとつを選択し、選択した教材コンテンツを教材コンテンツ記憶手段から読み出し、教材コンテンツから取得した問題情報及び解答情報と、選択した教材コンテンツに対応する採点結果とに基づいて、問題文及び解答枠の表示情報を算出する。
【0011】
本発明に係る教材作成装置は、前回の採点結果が正解であった解答枠の解答情報を、問題情報に変更することによって、前回正解した解答枠を表示させない。
【0012】
本発明に係る教材作成装置は、各解答者に対して作成した教材を表示させる際の表示パラメータとして、解答者毎に解答枠の大きさを考慮する。
【0013】
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに読み取らせて実行させることにより、上述したような教材作成装置をコンピュータによって実現することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツから問題文中に解答枠を含む教材を作成する。具体的には、教材コンテンツから、問題文の表示に関する表示情報と、問題文中に含まれる解答枠の表示に関する表示情報とを算出する。従って、教材の作成者は、問題文及び解答枠の表示に関する種々の条件を考慮することなく、所定のルールに基づいて教材コンテンツを作成すればよいので、容易に教材を作成することができる。従って、例えば、漢字の書き取り、用語の穴埋め、英文の書き取り、計算問題等のように、問題文に応じて解答枠の表示位置が異なるような教材であっても容易に作成することができる。また、教材を作成する際に、解答者に応じた表示パラメータを考慮することにより、解答者に応じた表示態様を実現できる。例えば、各解答者が、手書き入力にどの程度慣れているかに応じた表示態様を実現できる。
【0015】
本発明では、教材コンテンツから作成した教材を表示装置に表示させ、表示された教材に対して筆跡を受け付けた場合、受け付けた筆跡を教材に追加して表示装置に表示させる。これにより、表示装置に表示された教材に対して手書き解答入力を行なった解答者は、自身が入力した解答を表示装置で確認することができる。また、教材作成装置は、教材コンテンツから算出した各解答枠の表示情報に、教材コンテンツから取得した各解答枠の正解答を対応付けて解答枠情報記憶手段に記憶しておき、筆跡を受け付けた場合、受け付けた筆跡を各解答枠の表示情報に対応付けて解答枠情報記憶手段に記憶させておく。これにより、教材に含まれる各解答枠に対応して入力された筆跡を順次蓄積することができる。更に、採点指示を受け付けた場合、解答枠情報記憶手段に記憶してある筆跡に対して文字認識または文字評価を行ない、文字認識または文字評価の結果に基づいて、各解答枠に対して受け付けた筆跡を採点し、採点結果を教材及び筆跡に追加して表示装置に表示させる。これにより、解答者は、自身が入力した解答が正しいか否かを表示装置で確認することができる。
【0016】
本発明では、各教材コンテンツから作成された教材に対して行なわれた採点結果を蓄積しておき、次に同じ教材コンテンツから教材を作成する際に、前回の採点結果を考慮して教材を作成する。例えば、前回の解答時において正解した問題は出題しない、前回の解答時において不正解だった問題中の解答枠を他の解答枠よりも太線で表示する等が可能となる。また、不正解だった解答枠に対して、不正解の理由を表示させることにより、学習効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態1に係る教材作成装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】教材作成装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】教材コンテンツの構成例を示す模式図である。
【図4】問題/解答情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図5】表示レイアウト情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図6】教材の表示画面の構成例を示す模式図である。
【図7】教材の作成処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】教材の表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】教材の表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】実施形態2に係る教材作成システムの構成例を示すブロック図である。
【図15】教材コンテンツDBの登録内容を示す模式図である。
【図16】初期画面の構成例を示す模式図である。
【図17】ウェブサーバの機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図18】解答枠情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図19】コンピュータの機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図20】教材の表示画面の構成例を示す模式図である。
【図21】解答枠情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図22】教材の表示画面の構成例を示す模式図である。
【図23】教材の作成処理の手順を示すフローチャートである。
【図24】解答枠情報の抽出処理の手順を示すフローチャートである。
【図25】筆跡の蓄積処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】筆跡の蓄積処理の手順を示すフローチャートである。
【図27】採点処理の手順を示すフローチャートである。
【図28】採点処理の手順を示すフローチャートである。
【図29】実施形態3に係る教材作成システムの構成例を示すブロック図である。
【図30】表示パラメータDBの登録内容を示す模式図である。
【図31】利用者情報の選択画面の構成例を示す模式図である。
【図32】ウェブサーバの機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図33】表示パラメータDBの登録内容の変形例を示す模式図である。
【図34】実施形態4に係る教材作成システムの構成例を示すブロック図である。
【図35】コンピュータの機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図36】採点結果DBの登録内容を示す模式図である。
【図37】ウェブサーバの機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図38】問題/解答情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図39】表示レイアウト情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図40】教材の表示画面の構成例を示す模式図である。
【図41】教材コンテンツの構成例を示す模式図である。
【図42】問題/解答情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図43】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図44】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図45】教材の表示画面の構成例を示す模式図である。
【図46】実施形態6に係る教材作成システムの構成例を示すブロック図である。
【図47】教材コンテンツの構成例を示す模式図である。
【図48】問題/解答情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図49】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図50】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図51】表示レイアウト情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図52】表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図53】表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図54】教材の表示画面の構成例を示す模式図である。
【図55】教材コンテンツの構成例を示す模式図である。
【図56】問題/解答情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図57】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図58】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図59】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図60】表示レイアウト情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図61】表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図62】表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図63】表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図64】教材の表示画面の構成例を示す模式図である。
【図65】教材コンテンツの構成例を示す模式図である。
【図66】問題/解答情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図67】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図68】問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図69】表示レイアウト情報DBの登録内容を示す模式図である。
【図70】表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図71】表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図72】教材の表示画面の構成例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施形態1)
以下に、本発明に係る教材作成システムを、実施形態1である教材作成装置を示す図面に基づいて詳述する。図1は実施形態1に係る教材作成装置の構成例を示すブロック図である。本実施形態1の教材作成装置100は、本発明に係るコンピュータプログラムをパーソナルコンピュータ等に読み取らせて実行させることによって実現される。なお、専用の装置によって本実施形態1の教材作成装置を構成するようにしてもよい。
【0019】
本実施形態1の教材作成装置100は、例えば公知のタブレット型のパーソナルコンピュータであり、制御部1、HDD2、ROM3、RAM4、操作部5、表示部6等を備え、これらのハードウェア各部はそれぞれバス1aを介して相互に接続されている。
【0020】
制御部1は、CPU(Central Processing Unit )又はMPU(Micro Processor Unit)等で構成され、ROM3又はHDD2に予め記憶してある制御プログラムを適宜RAM4に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM3には、教材作成装置100を本発明の教材作成システムとして動作させるために必要な種々の制御プログラムが予め格納されている。RAM4はSRAM又はフラッシュメモリ等で構成されており、制御部1による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
【0021】
HDD2は大容量の記憶装置であり、HDD2には、本発明の教材作成システムとして教材作成装置100を動作させるために必要な種々の制御プログラム、テキスト形式の教材コンテンツ2a、図4に示すような問題/解答情報データベース(以下、問題/解答情報DBという)2b、図5に示すような表示レイアウト情報データベース(以下、表示レイアウト情報DBという)2c、教材作成装置100を操作する操作者に対して各種の情報を通知するための画面情報等が記憶されている。なお、問題/解答情報DB2b及び表示レイアウト情報DB2cの登録内容の詳細については後述する。HDD2に記憶してある教材コンテンツ2aは、教材作成装置100で作成された教材コンテンツであってもよく、外部の装置で作成されて記憶媒体(図示せず)又はネットワーク(図示せず)を介して教材作成装置100に読み取らせた教材コンテンツであってもよい。
【0022】
操作部5及び表示部6は、デジタイザ又はタブレット等を構成する。具体的には、表示部6は、例えば液晶ディスプレイであり、制御部1からの指示に従って、教材作成装置100の動作状態、操作部5を介して入力された情報、操作者に対して通知すべき情報、教材作成装置100を操作する操作者が教材作成装置100を操作するために必要な操作キー等を表示する。操作部5は、例えばスタイラスペン又はマウス等である。操作者が表示部6に表示された操作キーを操作部5によって操作した場合、操作部5は操作された操作キーに対応した制御信号を制御部1へ送出し、制御部1は操作部5から取得した制御信号に対応した処理を実行する。
【0023】
以下に、上述した構成の教材作成装置100において、制御部1がROM3及びHDD2に記憶してある制御プログラムを実行することによって実現される教材作成装置100の機能について説明する。図2は教材作成装置100の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態1の教材作成装置100において、制御部1は、ROM3及びHDD2に記憶してある制御プログラムを実行することによって、コンテンツ読込手段11、問題/解答取得手段12、表示レイアウト情報算出手段13、表示レイアウト情報格納手段14、教材表示手段15等の各機能を実現する。
【0024】
コンテンツ読込手段(読込手段)11は、HDD2に記憶してある教材コンテンツ2aをHDD2から読み出してRAM4に読み込む。図3は教材コンテンツ2aの構成例を示す模式図である。本実施形態1では、教材コンテンツ2aは漢字の書き取りの教材を作成するための教材コンテンツであり、所定のルールに従って記載されている。ここでの所定のルールとは、例えば、1行に1問題を記載する、直後に“()”で読み仮名を振られた漢字は解答者が解答すべき解答部分である、直後に“[]”で読み仮名を振られた漢字は問題文中に読み仮名を付して表示される問題部分である、等である。
【0025】
従って、図3に示した教材コンテンツ2aでは5つの問題があり、1問目の問題では「一」が解答部分であり、「番」及び「好」が読み仮名を付して表示される問題部分であることを意味している。同様に2問目の問題では「右」及び「手」が解答部分であり、「持」が読み仮名を付して表示される問題部分であることを意味している。以降の3〜5問目の問題も同様に記載されているので説明を省略する。
【0026】
問題/解答取得手段(取得手段)12は、コンテンツ読込手段11によってRAM4に読み込まれた教材コンテンツ2aから、上述したようなルールに基づいて問題情報及び解答情報(以下、まとめて問題/解答情報ということもある)を取得し、HDD2の問題/解答情報DB2bに登録する。図4は問題/解答情報DB2bの登録内容を示す模式図である。図4に示す問題/解答情報DB2bには、教材コンテンツ2aから取得した各文字毎に、各文字が問題文中の文字であるか解答部分の文字であるかを示す種類、読み仮名、問題番号、解答枠番号が対応付けて登録されている。
【0027】
問題/解答情報DB2bにおいて、種類の欄には、各文字が問題文中の文字である場合には「問」が登録され、各文字が解答部分の文字である場合には「解」が登録される。また、読み仮名の欄には、各文字が直後に“()”又は“[]”で読み仮名を振られた漢字である場合にのみ読み仮名が登録される。更に、問題番号の欄には、各文字によって構成される問題の番号が登録され、解答枠番号の欄には、各問題文に含まれる解答枠に割り当てられた番号が登録される。
【0028】
なお、問題番号は、図3に示す教材コンテンツ2aにおいて各行に記載された問題に対して1行目から順に1,2,3…と付与される番号である。また、解答枠番号は、各問題文中に含まれる解答枠に対して問題文の先頭から順に1,2,3…と付与される番号である。問題/解答情報DB2bの登録内容は、問題/解答取得手段12が1つの教材コンテンツ2aから各文字(問題/解答情報)を取得する都度、問題/解答取得手段12(制御部1)によって登録される。
【0029】
表示レイアウト情報算出手段(算出手段)13は、図4に示す問題/解答情報DB2bの登録内容と、HDD2に予め記憶されている各種の情報とに基づいて、問題文及び解答枠の表示レイアウト情報(表示情報)を算出する。HDD2に予め記憶されている各種の情報には、例えば、作成した教材の表示領域、問題文の表示開始位置、問題文の表示方向(縦書き又は横書き)、問題文中の文字及び読み仮名の大きさ、解答枠の大きさ、問題文中で隣り合う文字の間隔、問題文中の文字及び該問題文中に含まれる解答枠の間隔、問題文中で隣り合う解答枠の間隔、隣り合う問題文の間隔等がある。なお、これらの情報は、例えば、漢字の書き取り、用語の穴埋め、英文の書き取り、計算問題等、作成する教材の種類毎に予めHDD2に記憶させてある。
【0030】
表示レイアウト情報格納手段14は、表示レイアウト情報算出手段13が算出した問題文及び解答枠の表示レイアウト情報を、HDD2に記憶してある表示レイアウト情報DB(表示情報記憶手段)2cに登録する。図5は表示レイアウト情報DB2cの登録内容を示す模式図である。図5に示す表示レイアウト情報DB2cには、問題/解答情報DB2bに登録された各文字毎に、各文字が問題文中の文字であるか解答部分の文字であるかを示す種類、ページ番号、問題番号、解答枠番号、表示座標、読み仮名、読み仮名の表示座標が対応付けて登録されている。
【0031】
表示レイアウト情報算出手段13は、問題/解答情報DB2bに登録された情報を1文字毎にRAM4に読み出す。具体的には、表示レイアウト情報算出手段13は、各文字毎に、文字、種類、読み仮名、問題番号及び解答枠番号の欄にそれぞれ記憶されている情報をRAM4に読み出す。表示レイアウト情報算出手段13は、各問題文の1文字目の情報を読み出した場合、読み出した情報に含まれる問題番号に基づいて、各問題文を特定するための問題の番号(図5においては(1))を付与し、この問題の番号に対する種類を「番号」とする。
【0032】
表示レイアウト情報算出手段13は、付与した問題の番号の表示領域を、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて算出する。具体的には、表示レイアウト情報算出手段13は、HDD2に記憶してある問題文の表示開始位置及び文字の大きさ等の情報に基づいて、問題の番号の表示領域を算出する。表示レイアウト情報格納手段14は、問題文の先頭の文字として、表示レイアウト情報DB2cの文字の欄に「(1)」を、この文字の種類の欄に「番号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に表示レイアウト情報算出手段13が算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0033】
なお、本実施形態1では、作成された教材は、表示部6が表示可能な領域の左上の座標を基準位置(0,0)とし、HDD2に予め記憶してある教材の表示領域が示す領域内に表示される。また、問題文中の各文字の表示領域を特定する表示座標は、基準位置(0,0)から右方向をx座標軸とし、下方向をy座標軸とした座標値(x,y)で示される。図5に示した各表示座標によれば、各問題文中の文字は縦書きで表示され、各問題文は、教材の表示領域の右側から左方向へ順次表示される。また、問題文中の漢字の読み仮名は各漢字の右側に表示される。
【0034】
表示レイアウト情報算出手段13は、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、RAM4に読み出した1文字目の文字の表示領域を算出する。ここでは、表示レイアウト情報算出手段13は、HDD2に記憶してある問題文の表示方向、文字の大きさ、解答枠の大きさ、問題文中で隣り合う文字の間隔、文字及び解答枠の間隔、隣り合う解答枠の間隔等の情報に基づいて、RAM4に読み出した文字の表示領域を算出する。表示レイアウト情報格納手段14は、RAM4に読み出した1文字目の文字の情報、具体的には、文字、種類、読み仮名、問題番号及び解答枠番号を、表示レイアウト情報DB2cの対応する各欄に、表示レイアウト情報算出手段13が算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ格納する。
【0035】
なお、RAM4に読み出した各文字の情報に文字の読み仮名が含まれている場合、表示レイアウト情報算出手段13は、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、読み仮名の表示領域を算出する。ここでは、表示レイアウト情報算出手段13は、HDD2に記憶してある問題文の表示方向、読み仮名の大きさ等に基づいて読み仮名の表示領域を算出する。表示レイアウト情報格納手段14は、表示レイアウト情報算出手段13が算出した読み仮名の表示領域の左上の座標を、表示レイアウト情報DB2cの読み仮名の表示座標の欄に格納する。
【0036】
表示レイアウト情報算出手段13は、問題/解答情報DB2bに記憶された全ての文字に対して表示領域の算出処理を行ない、図5に示す表示レイアウト情報DB2cをHDD2に生成する。なお、表示レイアウト情報算出手段13は、HDD2に記憶してある教材の表示領域を示す情報に基づいて、各問題文を1行で表示できない場合、HDD2に記憶してある隣り合う問題文の間隔を示す情報に基づいて所定の間隔を隔てた次の行に表示させるように各文字の表示領域を算出する。
【0037】
また、表示レイアウト情報算出手段13は、HDD2に記憶してある教材の表示領域を示す情報に基づいて、問題文を1ページ中に表示できなくなった場合、即ち表示部6の表示領域内に表示できなくなった場合、次のページに表示させるように各文字の表示領域を算出する。従って、表示レイアウト情報算出手段13は、問題/解答情報DB2bに登録されている全ての文字に対して上述したように表示領域を算出すると共に、各問題文を表示させるページのページ番号を特定する。ページ番号は教材コンテンツ2a毎に1ページ目から順に1,2,3…と付与すればよい。
【0038】
具体的には、表示レイアウト情報算出手段13は、HDD2に記憶してある教材の表示領域を示す情報に基づいて、次の問題文を直前の問題文と同じページに表示できなくなった場合、次の問題文に対するページ数を、それ以前の問題文のページ数に1を加算した値にすると共に、HDD2に記憶してある問題文の表示開始位置を示す情報に基づいて、次の問題文を次のページに表示させるように、以降の各文字の表示領域を算出する。表示レイアウト情報格納手段14は、表示レイアウト情報算出手段13によって特定されたページ番号を、表示レイアウト情報DB2cの対応するページ番号の欄に登録する。
【0039】
表示レイアウト情報DB2cの登録内容は、問題/解答情報DB2bに登録してある問題/解答情報に基づいて表示レイアウト情報算出手段13が各文字の表示レイアウト情報を算出する都度、表示レイアウト情報格納手段14(制御部1)によって登録される。
【0040】
教材表示手段15は、表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD2に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、問題文中に解答枠を含む教材を表示部6に表示させる。具体的には、教材表示手段15は、表示レイアウト情報DB2cの文字の欄、種類の欄、表示座標の欄、読み仮名の欄及び読み仮名の表示座標の欄のそれぞれの登録内容と、HDD2に記憶してある文字の大きさ、読み仮名の大きさ及び解答枠の大きさとに基づいて、問題文及び解答枠を表示部6に表示させる。これにより、問題文中の各文字及び各文字の読み仮名は、各文字の表示座標を左上の基準位置とする所定の大きさの領域内に表示され、問題文中の各解答枠は、各解答枠の表示座標を左上の基準位置とする所定の矩形の枠として表示される。
【0041】
図6は教材の表示画面の構成例を示す模式図である。本実施形態1の表示画面は、図6に示すように教材を表示する教材表示領域6aと、操作ボタン領域6bとを有している。図6に示す表示画面中の教材表示領域6aには、上述したように図5に示す表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づく教材が表示される。教材表示手段15は、HDD2に予め記憶してある画面情報に基づいて操作ボタン領域6bに、1つ前のページに戻るための「前ページ」ボタンと、次のページに進むための「次ページ」ボタンとを表示する。なお、1つ前のページがない場合又は次のページがない場合、教材表示手段15は、操作ボタン領域6bに表示される「前ページ」ボタン又は「次ページ」ボタンを選択できないように表示する。
【0042】
教材作成装置100の操作者が、操作ボタン領域6bに表示された「前ページ」ボタン又は「次ページ」ボタンを操作部5によって操作した場合、教材表示手段15は、表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD2に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、1つ前のページ又は次のページの問題を表示部6の教材表示領域6aに表示させる。
【0043】
以下に、本実施形態1の教材作成装置100による教材の作成処理についてフローチャートに基づいて説明する。図7は教材の作成処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、教材作成装置100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1によって実行される。
【0044】
教材作成装置100の操作者が操作部5を操作することによって1つの教材コンテンツ2aに基づく教材の作成を指示した場合、制御部1(コンテンツ読込手段11)は、HDD2に記憶してある教材コンテンツ2aをRAM4に読み出す(S1)。次に制御部1(問題/解答取得手段12)は、RAM4に読み出された教材コンテンツ2aに対して、所定のルールに基づいて問題/解答情報の取得処理を実行する(S2)。これにより、制御部1は、教材コンテンツ2aから問題/解答情報を取得することができ、取得した問題/解答情報がHDD2の問題/解答情報DB2bに格納される。なお、問題/解答情報の取得処理については後述する。
【0045】
次に制御部1(表示レイアウト情報算出手段13)は、問題/解答情報DB2bの登録内容と、HDD2に予め記憶されている各種の情報とに基づいて、問題文中の文字及び解答枠の表示レイアウト情報を算出する表示レイアウト情報の算出処理を実行する(S3)。これにより、制御部1は、問題文中の文字及び解答枠の表示レイアウト情報を算出することができ、算出した表示レイアウト情報が表示レイアウト情報DB2cに格納される。なお、表示レイアウト情報の算出処理についても後述する。
【0046】
そして制御部1(教材表示手段15)は、表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD2に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、問題文中に解答枠を含む教材の表示処理を実行し(S4)、作成した教材を表示部6に表示させて処理を終了する。なお、教材の表示処理についても後述する。
【0047】
次に、上述した教材作成装置100による教材の作成処理における問題/解答情報の取得処理、具体的には図7で示した処理中のステップS2の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図8及び図9は問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、教材作成装置100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(問題/解答取得手段12)によって実行される。
【0048】
制御部1は、問題カウンタ及び解答枠カウンタを有しており、問題/解答情報の取得処理を実行する際に問題カウンタ及び解答枠カウンタの値をそれぞれ1にセットする(S11)。制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツ2aから1文字を読み出し(S12)、読み出した文字が“(”であるか否かを判断する(S13)。読み出した文字が“(”である場合(S13:YES)、制御部1は、文字“)”が読み出されるまで教材コンテンツ2aから文字を読み出す(S14)。
【0049】
文字“)”が読み出された場合、制御部1は、直前に問題/解答情報DB2bに記憶させた文字について、種類の欄を「解」に変更し、読み仮名の欄に、ステップS14で、文字“)”が読み出されるまでに読み出した文字を、解答枠番号の欄に解答枠カウンタの値をそれぞれ記憶する(S15)。制御部1は、解答枠カウンタの値に1を加算し(S16)、ステップS26へ処理を移行する。
【0050】
読み出した文字が“(”でない場合(S13:NO)、制御部1は、読み出した文字が“[”であるか否かを判断する(S17)。読み出した文字が“[”である場合(S17:YES)、制御部1は、文字“]”が読み出されるまで教材コンテンツ2aから文字を読み出す(S18)。文字“]”が読み出された場合、制御部1は、直前に問題/解答情報DB2bに記憶させた文字の読み仮名の欄に、ステップS18で、文字“]”が読み出されるまでに読み出した文字を記憶し(S19)、ステップS26へ処理を移行する。
【0051】
読み出した文字が“[”でない場合(S17:NO)、制御部1は、読み出した文字が句点であるか否かを判断する(S20)。読み出した文字が句点である場合(S20:YES)、制御部1は、問題/解答情報DB2bの文字の欄に読み出した文字を、種類の欄に「問」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶し(S21)、ステップS26へ処理を移行する。
【0052】
読み出した文字が句点でない場合(S20:NO)、制御部1は、読み出した文字が改行を示す記号であるか否かを判断する(S22)。読み出した文字が改行を示す記号である場合(S22:YES)、制御部1は、問題カウンタの値に1を加算し(S23)、解答枠カウンタの値を1にリセットし(S24)、ステップS26へ処理を移行する。
【0053】
読み出した文字が改行を示す記号でない場合(S22:NO)、即ち、平仮名、カタカナ、漢字、数字等の文字である場合、制御部1は、問題/解答情報DB2bの文字の欄に読み出した文字を、種類の欄に「問」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶し(S25)、ステップS26へ処理を移行する。
【0054】
ステップS26において、制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツ2aに記載された全ての文字を読み出したか否かを判断し(S26)、全ての文字をまだ読み出していない場合(S26:NO)、ステップS12へ処理を戻す。そして制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツ2aから次の1文字を読み出し(S12)、読み出した文字に対して、上述したステップS13〜S25の処理を繰り返す。RAM4に読み出された教材コンテンツ2a中の全ての文字に対して上述した処理が終了した場合(S26:YES)、制御部1は、問題/解答情報の取得処理を終了する。これにより、図4に示すような問題/解答情報DB2bがHDD2に記憶され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0055】
上述した問題/解答情報の取得処理では、問題/解答情報DB2bの種類の欄には、各文字を登録する都度、「問」が登録され、文字“(”が検出された場合にその直前の文字の種類を「解」に変更した。しかし、例えば、各文字を登録する際には種類の欄には何も登録せず、改行を検出した後に、それ以前の文字の種類の欄で空白の箇所に「問」を登録するようにしてもよい。
【0056】
また、上述した問題/解答情報の取得処理は、1行に1問題を記載する、文字の直後に“()”で読み仮名を振られた漢字は解答者が解答すべき解答部分である、文字の直後に“[]”で読み仮名を振られた漢字は問題文中に読み仮名を付して表示される問題部分である、等のルールに従って教材コンテンツ2aが記載された場合の処理である。しかし、これら以外のルールに基づいて教材コンテンツ2aを記載することもでき、この場合、制御部1は、各ルールに従った問題/解答情報の取得処理を実行すればよい。
【0057】
次に、上述した教材作成装置100による教材の作成処理における表示レイアウト情報の算出処理、具体的には図7で示した処理中のステップS3の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図10及び図11は表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、教材作成装置100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(表示レイアウト情報算出手段13及び表示レイアウト情報格納手段14)によって実行される。
【0058】
制御部1は、ページカウンタ及び問題カウンタを有しており、表示レイアウト情報の算出処理を実行する際にページカウンタの値を1に、問題カウンタの値を0にそれぞれセットする(S31)。制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録してある1文字分の情報をRAM4に読み出し(S32)、読み出した情報に含まれる問題番号と問題カウンタの値とが一致するか否かを判断する(S33)。一致しない場合(S33:NO)、制御部1は、問題カウンタの値を問題番号に更新する(S34)。
【0059】
制御部1は、RAM4に読み出した1文字目の文字の問題番号に基づいて、これから読み出す各文字によって構成される問題に、問題の番号を付与し(S35)、付与した問題の番号を表示する表示領域を、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて算出する(S36)。制御部1は、算出した表示領域が次ページの領域であるか否かを判断し(S37)、次ページの領域である場合(S37:YES)、ページカウンタの値に1を加算する(S38)。算出した表示領域が次ページの領域でない場合(S37:NO)、制御部1は、ステップS38の処理をスキップする。
【0060】
制御部1は、ステップS35で付与した番号を文字の欄に、「番号」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、ステップS36で算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S39)。
【0061】
ステップS33で、問題番号と問題カウンタの値とが一致する場合(S33:YES)、制御部1は、ステップS34〜S39の処理をスキップし、ステップS32でRAM4に読み出した文字の表示領域を、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて算出する(S40)。制御部1は、ステップS32でRAM4に読み出した情報、具体的には、文字、種類、読み仮名、問題番号及び解答枠番号をそれぞれ対応する各欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、ステップS40で算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S41)。
【0062】
制御部1は、ステップS32でRAM4に読み出した情報に読み仮名が含まれているか否かを判断し(S42)、読み仮名が含まれている場合(S42:YES)、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、読み仮名の表示領域を算出する(S43)。制御部1は、算出した表示領域の左上の座標を読み仮名の表示座標の欄に記憶させて表示レイアウト情報DB2cを更新する(S44)。読み仮名が含まれていない場合(S42:NO)、制御部1は、ステップS43,S44の処理をスキップし、問題/解答情報DB2bに登録された全ての情報をRAM4に読み出したか否かを判断する(S45)。
【0063】
全ての情報をまだ読み出していない場合(S45:NO)、制御部1は、ステップS32に処理を戻し、問題/解答情報DB2bに登録してある次の1文字分の情報をRAM4に読み出し(S32)、読み出した情報に対して、上述したステップS33〜S44の処理を繰り返す。問題/解答情報DB2bに登録された全ての情報に対して上述した処理が終了した場合(S45:YES)、制御部1は、表示レイアウト情報の算出処理を終了する。これにより、図5に示すような表示レイアウト情報DB2cがHDD2に記憶され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0064】
次に、上述した教材作成装置100による教材の作成処理における教材の表示処理、具体的には図7で示した処理中のステップS4の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図12及び図13は教材の表示処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、教材作成装置100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(教材表示手段15)によって実行される。
【0065】
制御部1は、ページカウンタを有しており、教材の表示処理を実行する際にページカウンタの値を1にセットする(S51)。制御部1は、表示レイアウト情報DB2cに登録してある1文字分の情報をRAM4に読み出し(S52)、読み出した情報に含まれるページ番号とページカウンタの値とが一致するか否かを判断する(S53)。一致すると判断した場合(S53:YES)、制御部1は、ステップS52で読み出した情報に含まれる文字の種類が「番号」であるか否かを判断し(S54)、「番号」である場合(S54:YES)、読み出した情報に含まれる表示座標を左上にし、HDD2に記憶してある文字の大きさに基づく表示領域内に問題の番号(例えば、(1))を配置し(S55)、ステップS64へ処理を移行する。
【0066】
文字の種類が「番号」でない場合(S54:NO)、制御部1は、ステップS52で読み出した情報に含まれる文字の種類が「問」であるか否かを判断する(S56)。「問」である場合(S56:YES)、制御部1は、読み出した情報に含まれる表示座標を左上にし、HDD2に記憶してある文字の大きさに基づく表示領域内に、ステップS52で読み出した情報に含まれる文字を配置する(S57)。
【0067】
制御部1は、ステップS52で読み出した情報に読み仮名が含まれているか否かを判断する(S58)。読み仮名が含まれている場合(S58:YES)、制御部1は、読み出した情報に含まれる読み仮名の表示座標を左上にし、HDD2に記憶してある文字の大きさに基づく表示領域内に、ステップS52で読み出した情報に含まれる読み仮名を配置する(S59)。読み仮名が含まれていない場合(S58:NO)、制御部1は、ステップS59の処理をスキップし、ステップS64へ処理を移行する。
【0068】
文字の種類が「問」でない場合(S56:NO)、即ち文字の種類が「解」である場合、制御部1は、読み出した情報に含まれる表示座標を左上にし、HDD2に記憶してある解答枠の大きさに基づく矩形の解答枠を配置する(S60)。また、制御部1は、読み出した情報に含まれる読み仮名の表示座標を左上にし、HDD2に記憶してある文字の大きさに基づく表示領域内に、ステップS52で読み出した情報に含まれる読み仮名を配置し(S61)、ステップS64へ処理を移行する。
【0069】
ステップS53で、ページ番号とページカウンタの値とが一致しない場合(S53:NO)、制御部1は、既に配置された問題の番号、文字、読み仮名及び解答枠に基づいて教材の表示用データを生成してHDD2に記憶させる(S62)。制御部1は、ページカウンタの値を、ステップS52で読み出したページ番号に変更し(S63)、ステップS54へ処理を移行する。
【0070】
ステップS64において、制御部1は、表示レイアウト情報DB2cに登録された全ての情報をRAM4に読み出したか否かを判断する(S64)。全ての情報をまだ読み出していない場合(S64:NO)、制御部1は、ステップS52に処理を戻し、表示レイアウト情報DB2cに登録してある次の1文字分の情報をRAM4に読み出し(S52)、読み出した情報に対して、上述したステップS53〜S63の処理を繰り返す。
【0071】
表示レイアウト情報DB2cに登録された全ての情報に対して上述した処理が終了した場合(S64:YES)、制御部1は、ステップS62でHDD2に記憶した教材のうちの1ページ目の教材を表示部6に表示させ(S65)、教材の表示処理を終了する。これにより、図6に示すような表示画面が表示部6に表示され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理を終了する。なお、図6に示す表示画面において、操作者が操作ボタン領域6bに表示された各ボタンを操作部5によって操作した場合、制御部1は、上述した処理によってHDD2に記憶させた教材の表示用データに基づいて、対応するページの教材を表示部6に表示させる。
【0072】
上述したように、本実施形態1の教材作成装置100は、所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツ2aから、問題文中の任意の箇所に解答枠を含む教材を作成することができる。従って、教材の作成者は、問題文及び解答枠の表示に関する種々の条件を考慮することなく、所定のルールに基づいて教材コンテンツを作成すればよいので、所望の教材を容易に作成することができる。
【0073】
(実施形態2)
以下に、本発明に係る教材作成システムを、実施形態2の教材作成システムを示す図面に基づいて詳述する。図14は実施形態2に係る教材作成システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態2の教材作成システム103は、本発明に係る教材作成装置としてのウェブサーバ100と、本発明に係る教材利用装置(文字認識評価装置)としてのコンピュータ101とを、例えばインターネットのようなネットワークNを介して接続することにより構成されている。
【0074】
本実施形態2のウェブサーバ100及びコンピュータ101は、本発明に係るコンピュータプログラムをパーソナルコンピュータ等に読み取らせて実行させることによって実現される。また、本実施形態2のウェブサーバ100は、上述した実施形態1の教材作成装置100と同様の構成を有しており、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。なお、上述した実施形態1では、教材作成装置100にタブレット型のパーソナルコンピュータを利用する構成について説明したが、本実施形態2では、コンピュータ101にタブレット型のパーソナルコンピュータを利用し、ウェブサーバ100はタブレット型でなくてもよい。
【0075】
本実施形態2のウェブサーバ100は、図1に示した教材作成装置100が備える各構成のほかに通信部7を備えており、通信部7はバス1aに接続されている。
通信部7は、インターネット又はLAN(Local Area Network)等のネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNに接続された装置との間でデータの送受信を行なう。
【0076】
ウェブサーバ100のHDD2には、図15に示すような教材コンテンツDB2a、図4に示す問題/解答情報DB2b、図5に示す表示レイアウト情報DB2c、図18に示すような解答枠情報DB2d及び複数のウェブページ2eが記憶されている。解答枠情報DB2dの登録内容の詳細については後述する。図15は教材コンテンツDB2aの登録内容を示す模式図である。本実施形態2の教材コンテンツDB2aは、図15に示すように、教材コンテンツのそれぞれに割り当てられた教材番号及び教材名に対応付けて、テキスト形式の教材コンテンツが登録されている。
【0077】
本実施形態2の教材作成システム103において、ウェブサーバ100は、HDD2に記憶されたウェブページ2eをネットワークNを介して外部へ提供すると共に、上述の実施形態1で説明したようにテキスト形式の教材コンテンツに基づいて問題文中に解答枠を含む教材を作成する処理を実行する。
【0078】
本実施形態2のコンピュータ101は、例えば公知のタブレット型のパーソナルコンピュータであり、制御部30、HDD31、ROM32、RAM33、操作部34、表示部35、通信部36等を備え、これらのハードウェア各部はそれぞれバス30aを介して相互に接続されている。
【0079】
制御部30は、CPU又はMPU等で構成され、ROM32又はHDD31に予め記憶してある制御プログラムを適宜RAM33に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM32には、コンピュータ101を本発明の教材利用装置(文字認識評価装置)として動作させるために必要な種々の制御プログラムが予め格納されている。RAM33はSRAM又はフラッシュメモリ等で構成されており、制御部30による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
【0080】
HDD31は大容量の記憶装置であり、HDD31には、本発明の教材利用装置(文字認識評価装置)としてコンピュータ101を動作させるために必要な種々の制御プログラム、図5に示すような表示レイアウト情報DB2c、図21に示すような解答枠情報DB2d、文字の認識処理及び評価処理を行なうための文字認識/評価辞書DB31a、コンピュータ101を操作する操作者に対して各種の情報を通知するための画面情報等が記憶されている。表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dは、ネットワークNを介してウェブサーバ100から取得してHDD31に記憶される。
【0081】
操作部34及び表示部35は、デジタイザ又はタブレット等を構成する。具体的には、表示部35は、例えば液晶ディスプレイであり、制御部30からの指示に従って、コンピュータ101の動作状態、操作部34を介して入力された情報、操作者に対して通知すべき情報、コンピュータ101を操作する操作者がコンピュータ101を操作するために必要な操作キー等を表示する。操作部34は、例えばスタイラスペン又はマウス等である。操作者が操作部34によって表示部35に表示された操作キーを操作した場合、操作部34は操作された操作キーに対応した制御信号を制御部30へ送出し、制御部30は操作部34から取得した制御信号に対応した処理を実行する。
【0082】
通信部36は、インターネット又はLAN(Local Area Network)等のネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNに接続された装置との間でデータの送受信を行なう。コンピュータ101のHDD31には、ウェブサーバ100がネットワークNを介して提供するウェブページを閲覧するためのウェブブラウザ(図示せず)が記憶されている。通信部36は、制御部30がウェブブラウザを実行することによる制御に従って、ネットワークNを介してウェブサーバ100からウェブページを取得する。
【0083】
上述した構成の教材作成システム103において、コンピュータ101の操作者が、ウェブサーバ100によって所望の教材を作成したい場合、操作部34を操作してHDD31に記憶してあるウェブブラウザを制御部30に実行させる。コンピュータ101の制御部30は、HDD31に記憶してあるウェブブラウザをRAM33に読み出して実行し、所定のウェブページをウェブサーバ100に要求する。
【0084】
ウェブサーバ100の制御部1は、コンピュータ101からウェブページを要求された場合、教材コンテンツDB2aの登録内容に基づいて所定のウェブページを生成してコンピュータ101へ提供する。コンピュータ101の制御部30は、ウェブサーバ100から取得したウェブページに基づいて、図16に示すような初期画面を表示部35に表示させる。
【0085】
図16は初期画面の構成例を示す模式図である。初期画面は、図16に示すように、教材コンテンツDB2aに登録された各教材コンテンツに割り当てられた教材番号及び教材名を一覧表示すると共に、決定ボタン及びキャンセルボタンを表示する。所望の教材コンテンツに基づく教材を作成したいコンピュータ101の操作者は、操作部34を介して、初期画面において一覧表示された教材コンテンツのうちから1つの教材コンテンツを選択して決定ボタンを操作する。初期画面において決定ボタンが操作された場合、コンピュータ101の制御部30は、初期画面において選択された教材コンテンツに基づく教材の作成処理の実行をウェブサーバ100に指示する。
【0086】
ウェブサーバ100の制御部1は、教材の作成処理の実行を指示された場合、コンピュータ101から指示された教材コンテンツを教材コンテンツDB2aからRAM4に読み出す。制御部1は、RAM4に読み出したテキスト形式の教材コンテンツから、所定のルールに基づいて問題/解答情報を取得してHDD2の問題/解答情報DB2bに登録する。また、制御部1は、問題/解答情報DB2bの登録内容と、HDD2に予め記憶されている各種の情報とに基づいて、問題文及び解答枠の表示レイアウト情報を算出してHDD2の表示レイアウト情報DB2cに登録する。なお、これらの各処理は、実施形態1において説明した教材作成装置100による処理と同一であるので説明を省略する。
【0087】
以下に、本実施形態2のウェブサーバ100において、制御部1がROM3及びHDD2に記憶してある制御プログラムを実行することによって実現されるウェブサーバ100の機能について説明する。図17はウェブサーバ100の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態2のウェブサーバ100において、制御部1は、ROM3及びHDD2に記憶してある制御プログラムを実行することによって、実施形態1の教材作成装置100と同様に、コンテンツ読込手段11、問題/解答取得手段12、表示レイアウト情報算出手段13、表示レイアウト情報格納手段14の各機能を実現する。また、制御部1は、ROM3及びHDD2に記憶してある制御プログラムを実行することによって、教材送信手段16、解答枠情報抽出手段17、解答枠情報格納手段18等の各機能を更に実現する。
【0088】
解答枠情報抽出手段17は、図5に示した表示レイアウト情報DB2cの登録内容から解答枠に関する情報(解答枠情報)を抽出する。具体的には、解答枠情報抽出手段17は、表示レイアウト情報DB2c中の種類の欄に「解」が登録されている文字について、各文字、ページ番号、問題番号、解答枠番号及び表示座標をそれぞれ抽出する。解答枠情報格納手段18は、解答枠情報抽出手段17が表示レイアウト情報DB2cから抽出した解答枠情報を、HDD2に記憶してある解答枠情報DB(解答枠情報記憶手段)2dに登録する。
【0089】
図18は解答枠情報DB2dの登録内容を示す模式図である。図18に示す解答枠情報DB2dには、表示レイアウト情報DB2cから抽出した各文字を正解答とし、各正解答毎に、ページ番号、問題番号、解答枠番号、表示座標、筆跡情報及び採点結果が対応付けて登録されている。なお、解答枠情報DB2dの正解答、ページ番号、問題番号、解答枠番号及び表示座標の各欄の登録内容は、解答枠情報抽出手段17が表示レイアウト情報DB2cから解答枠情報を抽出する都度、解答枠情報格納手段18(制御部1)によって登録される。従って、解答枠情報抽出手段17は、表示レイアウト情報DB2cから各解答枠の正解答を抽出する抽出手段として動作し、抽出された正解答は、解答枠情報DB2dに登録される。
【0090】
本実施形態2の教材作成システム103では、上述したように正解答、ページ番号、問題番号、解答枠番号及び表示座標の各欄にそれぞれの値が登録された解答枠情報DB2dは、ウェブサーバ100からコンピュータ101へ提供されてコンピュータ101で利用される。解答枠情報DB2dの筆跡情報及び採点結果の各欄の登録内容はコンピュータ101によって登録されるので、ウェブサーバ100においては何も登録されない。
【0091】
教材送信手段16は、表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dへの各情報の登録が完了した場合、表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをネットワークNを介してコンピュータ101へ送信する。これにより、ウェブサーバ100は、図16に示した初期画面を介して要求された教材をコンピュータ101へ提供することができる。
本実施形態2のコンピュータ101は、上述したようにウェブサーバ100から提供された表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをHDD31に記憶させる。
【0092】
以下に、本実施形態2のコンピュータ101において、制御部30がROM32及びHDD31に記憶してある制御プログラムを実行することによって実現されるコンピュータ101の機能について説明する。図19はコンピュータ101の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態2のコンピュータ101において、制御部30は、ROM32及びHDD31に記憶してある制御プログラムを実行することによって、教材表示手段41、筆跡受付手段42、筆跡表示手段43、解答枠判別手段44、採点指示受付手段45、文字認識/評価手段46、採点手段47、採点結果表示手段48等の各機能を実現する。
【0093】
教材表示手段41は、上述した実施形態1において教材作成装置100の制御部1が実現する教材表示手段15と同様の処理を行ない、表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD31に記憶してある各種の情報とに基づいて、図20に示すような表示画面を表示部35に表示させる。具体的には、教材表示手段41は、表示レイアウト情報DB2cの文字の欄、種類の欄、表示座標の欄、読み仮名の欄及び読み仮名の表示座標の欄のそれぞれの登録内容と、HDD31に記憶してある文字の大きさ、読み仮名の大きさ及び解答枠の大きさ等を示す情報とに基づいて、問題文中に解答枠を含む教材を表示部35に表示させる。
【0094】
これにより、問題文中の各文字及び各文字の読み仮名は、各文字の表示座標を左上の基準位置とする所定の大きさの領域内に表示され、問題文中の各解答枠は、各解答枠の表示座標を左上の基準位置とする所定の矩形の枠として表示される。なお、HDD31に記憶されている各種の情報には、例えば、表示すべき教材の表示領域、問題文の表示開始位置、問題文の表示方向(縦書き又は横書き)、問題文中の文字及び読み仮名の大きさ、解答枠の大きさ、問題文中で隣り合う文字の間隔、問題文中の文字及び該問題文中に含まれる解答枠の間隔、問題文中で隣り合う解答枠の間隔、隣り合う問題文の間隔等がある。これらの情報は、予めHDD31に記憶させておいてもよいし、表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dと共にウェブサーバ100から提供されてHDD31に記憶させてもよい。
【0095】
図20は教材の表示画面の構成例を示す模式図である。本実施形態2の表示画面は、図20に示すように教材を表示する教材表示領域35aと、操作ボタン領域35bとを有している。図20に示す表示画面中の教材表示領域35aには、上述したように図5に示す表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づく教材が表示される。教材表示領域35aは、操作部34で接触することによって接触箇所の軌跡による文字(筆跡)の入力を行なうことができる。
【0096】
教材表示手段41は、HDD31に記憶してある画面情報に基づいて操作ボタン領域35bに、1つ前のページに戻るための「前ページ」ボタンと、次のページに進むための「次ページ」ボタンと、教材表示領域35aに入力された筆跡情報を消去するための「消す」ボタンと、教材表示領域35aに表示された教材に対して入力した解答の採点を行なうための「答え合わせ」ボタンとを表示する。操作ボタン領域35bは、操作部34で接触することによって各ボタンを選択することができる。なお、1つ前のページがない場合又は次のページがない場合、教材表示手段41は、操作ボタン領域35bに表示される「前ページ」ボタン又は「次ページ」ボタンを選択できないように表示する。
【0097】
コンピュータ101の操作者が、操作ボタン領域35bに表示された「前ページ」ボタン又は「次ページ」ボタンを操作部34によって操作した場合、教材表示手段41は、表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD31に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、1つ前のページ又は次のページの問題を表示部35の教材表示領域35aに表示させる。
【0098】
筆跡受付手段42は、図20に示す表示画面中の教材表示領域35aに対して操作部34を介して筆跡が入力された場合、入力された筆跡を受け付ける。具体的には、筆跡受付手段42は、教材表示領域35aに対して操作部34が接触を開始した位置から接触を終了した位置までの軌跡(筆跡)について、表示部35が表示可能な領域の左上の座標を基準位置(0,0)とし、基準位置から右方向をx座標軸とし、下方向をy座標軸とし、表示座標(x,y)で示される各点を所定間隔で抽出する。即ち、ここでの筆跡は、複数の点の座標によって一画が表される。
【0099】
筆跡表示手段43は、筆跡受付手段42が筆跡を示す各点を抽出する都度、抽出された点を表示部35の教材表示領域35aにプロットすると共に、同一の筆跡中の直前にプロットされた点と間に直線を表示させる。これにより、教材表示領域35aに対して入力された筆跡が、教材表示領域35aに表示された教材の上に順次表示される。
【0100】
解答枠判別手段(判別手段)44は、筆跡受付手段42が一画の筆跡を受け付けた場合、受け付けた筆跡が、教材表示領域35aに表示されたどの解答枠に対して入力された筆跡であるかを判別する。具体的には、解答枠判別手段44は、解答枠情報DB2d中の表示座標の欄に登録された表示座標と、HDD31に記憶してある解答枠の大きさとに基づいて各解答枠の表示領域を把握し、受け付けた筆跡がどの解答枠に入力されたものであるかを判断する。
【0101】
なお、ここでの判別方法は、例えば、一画の筆跡の中点(重心)が含まれる解答枠を、筆跡が入力された解答枠であると判別する方法、一画の筆跡の始点又は終点が含まれる解答枠を、筆跡が入力された解答枠であると判別する方法等、どのような方法を用いてもよい。
【0102】
解答枠判別手段44は、受け付けた筆跡がどの解答枠に対して入力された筆跡であるかを判別できた場合、HDD31の解答枠情報DB2dの筆跡情報の欄の対応する領域に、筆跡受付手段42が受け付けた筆跡を登録する。なお、筆跡を登録する際に、既に筆跡情報が登録されている場合には、既に登録されている筆跡情報の最後尾に追加して登録する。
【0103】
図21は解答枠情報DB2dの登録内容を示す模式図であり、解答枠判別手段44によって筆跡情報が登録された状態を示している。従って、解答枠情報DB2dの筆跡情報の欄の登録内容は、入力された筆跡がどの解答枠に対して入力された筆跡であるかを解答枠判別手段44が判別する都度、解答枠判別手段44(制御部1)によって登録される。
【0104】
筆跡受付手段42、筆跡表示手段43及び解答枠判別手段44は、筆跡が入力される都度、上述した各処理を行なう。従って、筆跡受付手段42が筆跡を受け付ける都度、筆跡表示手段43が入力された筆跡を表示部35の教材表示領域35aに表示させ、解答枠判別手段44が入力された筆跡を解答枠情報DB2dの対応する筆跡情報の欄に蓄積していく。なお、コンピュータ101の操作者が、図20に示す表示画面中の操作ボタン領域35bに表示された「消す」ボタンを操作部34によって操作した場合、筆跡受付手段42が入力を受け付けると、受け付けた入力点座標が、教材表示領域35aに表示されたどの筆跡上にあるかを判別する。受け付けた入力点座標がどの筆跡上にあるかを判別する都度、筆跡表示手段43は、判別された筆跡を消去し、解答枠情報DB2dから対応する筆跡情報を消去する。
【0105】
採点指示受付手段45は、図20に示す表示画面中の操作ボタン領域35bに表示された「答え合わせ」ボタンをコンピュータ101の操作者が操作部34によって操作した場合、採点の指示を受け付ける。採点指示受付手段45が採点の指示を受け付けた場合、文字認識/評価手段46は、解答枠情報DB2dに格納されている筆跡情報に対して、各解答枠毎に、文字認識/評価辞書DB31aに基づく文字認識/評価処理を実行する。
【0106】
本実施形態2では漢字の書き取りの教材であるので、文字認識/評価手段46は、解答枠情報DB2dに登録されている各解答枠毎に、筆跡情報に対して、文字認識/評価辞書DB31aに基づく文字評価処理を実行する。具体的には、文字認識/評価手段46は、解答枠情報DB2dに登録されている正解答及び筆跡情報を解答枠毎に読み出し、読み出した筆跡情報が示す漢字が、正解答の漢字に対して正しいか否かを判断する。なお、文字認識/評価辞書DB31aには、筆跡情報と同様に、所定間隔の複数の点の座標で一画を示した各文字の筆跡が登録されている。
【0107】
採点手段47は、文字認識/評価手段46による処理結果に基づいて、各解答枠毎に採点を行ない、採点結果を解答枠情報DB2dの採点結果の欄の対応する領域に登録する。なお、ここでの文字認識/評価手段46による処理結果は、例えば、正解である、筆順が誤っている、はねがない、交差している、交差していない、等がある。また、解答枠情報DB2dの採点結果の欄には、正解した場合には「正解」が登録され、不正解である場合にはそれぞれ誤った箇所、具体的には「筆順」、「はね」、「交差」等が登録される。
【0108】
採点結果表示手段48は、採点手段47による採点結果を、教材表示領域35aに表示された教材の上に表示させ、図22に示すような表示画面を表示部35に表示させる。図22は教材の表示画面の構成例を示す模式図である。図22に示すように、採点が行なわれた教材に対して、正解した解答枠には丸を表示、不正解だった解答枠に対しては誤った箇所を表示させる。これにより、解答者は、誤った箇所を容易に把握することができる。
【0109】
以下に、本実施形態2の教材作成システム103において、ウェブサーバ100による教材の作成処理についてフローチャートに基づいて説明する。図23は教材の作成処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ウェブサーバ100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1によって実行される。
【0110】
コンピュータ101の操作者が、ウェブサーバ100から提供されたウェブページに基づく図16に示す初期画面を介して1つの教材コンテンツを選択した場合、コンピュータ101は、選択された教材コンテンツに基づく教材の作成をウェブサーバ100に指示する。これにより、ウェブサーバ100の制御部1は、図7に示したフローチャートの処理と同様に、表示レイアウト情報を表示レイアウト情報DB2cに格納するまでの処理(S1〜S3)を実行する。
【0111】
具体的には、制御部1は、HDD2の教材コンテンツDB2aから教材コンテンツをRAM4に読み出し(S1)、教材コンテンツから問題/解答情報DB2bを生成し(S2)、問題/解答情報DB2bから表示レイアウト情報DB2cを生成する(S3)。これにより、コンピュータ101の操作者によって選択された教材コンテンツに基づいて、問題/解答情報DB2b及び表示レイアウト情報DB2cが生成されてHDD2に登録される。
【0112】
制御部1(解答枠情報抽出手段17)は、HDD2に格納してある表示レイアウト情報DB2cから解答枠情報の抽出処理を実行する(S5)。これにより、制御部1は、表示レイアウト情報DB2cから解答枠に関する情報のみを抽出し、抽出された解答枠情報がHDD2の解答枠情報DB2dに格納される。なお、解答枠情報の抽出処理については後述する。そして、制御部1(教材送信手段16)は、表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをネットワークNを介してコンピュータ101へ送信することによって、作成した教材をコンピュータ101へ送信し(S6)、処理を終了する。
【0113】
次に、上述したウェブサーバ100による教材の作成処理における解答枠情報の抽出処理、具体的には図23で示した処理中のステップS5の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図24は解答枠情報の抽出処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ウェブサーバ100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(解答枠情報抽出手段17及び解答枠情報格納手段18)によって実行される。
【0114】
制御部1は、表示レイアウト情報DB2cに登録してある1文字分の情報をRAM4に読み出し(S71)、読み出した情報に含まれる文字の種類が「解」であるか否かを判断する(S72)。文字の種類が「解」である場合(S72:YES)、制御部1は、ステップS71で読み出した情報に含まれる文字を解答枠情報DB2dの正解答の欄に記憶させ、読み出した情報に含まれるページ番号、問題番号、解答枠番号及び表示座標をそれぞれ対応する欄に記憶させ、解答枠情報DB2dを更新する(S73)。
【0115】
読み出した情報に含まれる文字の種類が「解」でない場合(S72:NO)、制御部1は、ステップS73の処理をスキップし、表示レイアウト情報DB2cに登録された全ての情報をRAM4に読み出したか否かを判断する(S74)。全ての情報をまだ読み出していない場合(S74:NO)、制御部1は、ステップS71に処理を戻し、表示レイアウト情報DB2cに登録してある次の1文字分の情報をRAM4に読み出し(S71)、読み出した情報に対して、上述したステップS72,S73の処理を繰り返す。
【0116】
表示レイアウト情報DB2cに登録された全ての情報に対して上述した処理が終了した場合(S74:YES)、制御部1は、解答枠情報の抽出処理を終了する。これにより、図18に示すような解答枠情報DB2dがHDD2に記憶され、制御部1は、図23に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0117】
次に、上述した教材の作成処理によってウェブサーバ100が作成した表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dを取得したコンピュータ101が、取得した表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示させる処理、表示された教材に対して筆跡を受け付ける処理、受け付けた筆跡を蓄積する処理について説明する。図25及び図26は筆跡の蓄積処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、コンピュータ101のROM32又はHDD31に記憶してある制御プログラムに従って制御部30(筆跡受付手段42、筆跡表示手段43、解答枠判別手段44)によって実行される。
【0118】
表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをHDD31に記憶させてあるコンピュータ101において、制御部30は、表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD2に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、問題文中に解答枠を含む教材の表示処理を実行し(S81)、図20に示す表示画面を表示部35に表示させる。なお、教材の表示処理は、図7に示したフローチャート中のステップS4の処理、具体的には図12及び図13に示した処理と同様である。
【0119】
制御部30は、ページカウンタ、問題カウンタ及び解答枠カウンタを有しており、ページカウンタの値を、表示部35に表示中の問題のページ番号にセットする(S82)。制御部30は、表示画面中の教材表示領域35aに対して操作部34によって筆跡が入力されたか否かを判断し(S83)、筆跡が入力されていない場合(S83:NO)、表示画面を表示させたまま待機する。
【0120】
筆跡が入力された場合(S83:YES)、制御部30は、入力された筆跡を、筆跡を示す各点の座標によってRAM33に記憶する(S84)。制御部30は、RAM33に記憶された各点の座標に基づいて、教材表示領域35aに表示された教材の上に、入力された筆跡を表示させる(S85)。
【0121】
制御部30は、問題カウンタ及び解答枠カウンタの値を1にセットし(S86)、解答枠情報DB2dの登録内容に基づいて、ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が有るか否かを判断する(S87)。ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が有る場合(S87:YES)、制御部30は、ステップS84でRAM33に記憶した筆跡が、この解答枠に入力された筆跡であるかを判断する(S88)。
【0122】
この解答枠に入力された筆跡である場合(S88:YES)、制御部30は、ステップS84でRAM33に記憶した筆跡を、HDD31の解答枠情報DB2dの筆跡情報の欄の対応する領域に記憶させ(S89)、上述した処理を終了する。この解答枠に入力された筆跡でない場合(S88:NO)、制御部30は、解答枠カウンタの値に1を加算し(S90)、ステップS87へ処理を戻し、解答枠情報DB2dの登録内容に基づいて、ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が有るか否かを再度判断する(S87)。
【0123】
ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が無い場合(S87:NO)、制御部30は、問題カウンタの値に1を加算し(S91)、解答枠情報DB2dの登録内容に基づいて、ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号の解答枠が有るか否かを判断する(S92)。ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号の解答枠が有る場合(S92:YES)、制御部30は、解答枠カウンタの値を1にリセットし(S93)、ステップS87へ処理を戻し、解答枠情報DB2dの登録内容に基づいて、ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が有るか否かを再度判断する(S87)。
【0124】
ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号の解答枠が無い場合(S92:NO)、即ち、教材表示領域35a中に表示されている全ての解答枠に対して上述した判定処理を終了した場合、制御部30は、入力された筆跡の蓄積処理を終了する。上述した処理により、図21に示す解答枠情報DB2dの筆跡情報の欄に筆跡が順次蓄積される。
【0125】
次に、上述した処理によって解答枠情報DB2dに筆跡が蓄積されたコンピュータ101による採点処理について説明する。図27及び図28は採点処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、コンピュータ101のROM32又はHDD31に記憶してある制御プログラムに従って制御部30(採点指示受付手段45、文字認識/評価手段46、採点手段47、採点結果表示手段48)によって実行される。
【0126】
制御部30は、図20に示す表示画面中の操作ボタン領域35bに表示された「答え合わせ」ボタンが操作されるか否かに応じて、採点指示を受け付けたか否かを判断しており(S101)、採点指示を受け付けていない場合(S101:NO)、その他の動作を行ないつつ待機する。制御部30は、ページカウンタ、問題カウンタ及び解答枠カウンタを有しており、採点指示を受け付けた場合(S101:YES)、ページカウンタ、問題カウンタ及び解答枠カウンタの値をそれぞれ1にセットする(S102)。
【0127】
制御部30は、解答枠情報DB2dの登録内容に基づいて、ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が有るか否かを判断する(S103)。このような解答枠が有る場合(S103:YES)、制御部30は、この解答枠に対して入力された筆跡を示す筆跡情報を解答枠情報DB2dからRAM33に読み出し、文字認識/評価辞書DB31aの登録内容に基づく文字認識/評価処理を実行する(S104)。
【0128】
制御部30は、文字認識/評価処理の結果に基づいて採点を行ない(S105)、採点結果を解答枠情報DB2dの採点結果の欄の対応する領域に記憶する(S106)。また、制御部30は、採点結果を教材表示領域35aに表示された教材の上に表示させ、図22に示すような表示画面を表示部35に表示させる(S107)。
【0129】
制御部30は、解答枠カウンタの値に1を加算し(S108)、ステップS103へ処理を戻し、解答枠情報DB2dの登録内容に基づいて、ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が有るか否かを判断する(S103)。ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が無い場合(S103:NO)、制御部30は、問題カウンタの値に1を加算し(S109)、解答枠カウンタの値を1にリセットし(S110)、ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が有るか否かを判断する(S111)。
【0130】
このような解答枠が有る場合(S111:YES)、制御部30は、ステップS104へ処理を移行し、この解答枠に対して入力された筆跡に対して、上述したステップS104〜S107の処理を繰り返す。ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が無い場合(S111:NO)、制御部30は、ページカウンタの値に1を加算し(S112)、問題カウンタ及び解答枠カウンタの値を1にそれぞれリセットする(S113)。
【0131】
制御部30は、ページカウンタが示す値のページ番号で、問題カウンタが示す値の問題番号で、解答枠カウンタが示す値の解答枠番号の解答枠が有るか否かを判断し(S114)、このような解答枠が有る場合(S114:YES)、ステップS104へ処理を移行し、この解答枠に対して入力された筆跡に対して、上述したステップS104〜S107の処理を繰り返す。このような解答枠が無い場合(S114:NO)、即ち、解答枠情報DB2dに登録された全ての筆跡に対して上述した処理を終了した場合、制御部30は、筆跡情報の採点処理を終了する。上述した処理により、図21に示す解答枠情報DB2dの採点結果の欄に採点結果が登録されると共に、図22に示すように各問題の採点結果を表示した表示画面を表示部35に表示させることができる。
【0132】
上述した実施形態2では、ウェブサーバ100が表示レイアウト情報DB2cに基づいて解答枠情報DB2dを生成し、表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをコンピュータ101へ提供する構成について説明した。しかし、ウェブサーバ100は表示レイアウト情報DB2cのみをコンピュータ101へ提供し、コンピュータ101が、表示レイアウト情報DB2cに基づいて解答枠情報DB2dを生成する構成とすることもできる。この場合、ウェブサーバ100による解答枠情報DB2dの生成処理を各コンピュータ101に分散させることができるので、ウェブサーバ100による処理負担を軽減することができる。また、ウェブサーバ100から表示レイアウト情報DB2cのみをコンピュータ101へ提供すればよいので、ウェブサーバ100からコンピュータ101へ送信されるデータのデータ量を削減することができ、通信負荷を軽減することができる。
【0133】
上述した実施形態2では、ウェブサーバ100が、テキスト形式の教材コンテンツから教材、具体的には表示レイアウト情報DB2cの作成処理を行ない、コンピュータ101が、ウェブサーバ100によって作成された表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理、表示した教材に対して入力された筆跡の蓄積処理、蓄積された筆跡の文字認識/評価処理、筆跡の採点処理を行なう構成について説明した。しかし、例えば、1つの装置によって全ての処理を行なうように構成することもできる。
【0134】
この場合、1つの装置はウェブサーバ100である必要はなく、例えば、実施形態1で説明した教材作成装置100を利用することができる。具体的には、教材作成装置100のHDD2に、文字認識/評価辞書DB31aを記憶させておき、教材作成装置100の制御部1が、表示レイアウト情報DB2cから解答枠情報DB2dを生成する処理、表示部6に表示された教材に対して筆跡が入力された場合に筆跡を解答枠情報DB2dに蓄積する処理、採点が指示された場合に解答枠情報DB2dに登録してある各解答枠の筆跡情報に対して文字認識/評価を行なう処理、文字認識/評価の結果に基づいて各解答枠に対して入力された筆跡を採点する処理を行なえばよい。
【0135】
また、ウェブサーバ100が、テキスト形式の教材コンテンツから表示レイアウト情報DB2cを生成する処理、表示レイアウト情報DB2cから解答枠情報DB2dを生成する処理だけでなく、コンピュータ101の表示部35に表示された教材に対して操作部34を介して入力された筆跡を解答枠情報DB2dに蓄積する処理を行なうように構成することもできる。この場合、コンピュータ101は、表示部35に表示された教材に対して筆跡が入力される都度、入力された筆跡をウェブサーバ100へ送信すればよい。また、この場合、筆跡に対する文字認識/評価処理及び採点処理のみをコンピュータ101で行なうように構成することもでき、採点が指示された場合、ウェブサーバ100は解答枠情報DB2dをコンピュータ101へ送信することにより、コンピュータ101で筆跡に対する文字認識/評価処理及び採点処理を行なうことができる。
【0136】
(実施形態3)
以下に、本発明に係る教材作成システムを、実施形態3の教材作成システムを示す図面に基づいて詳述する。図29は実施形態3に係る教材作成システムの構成例を示すブロック図である。なお、本実施形態3の教材作成システム103において、コンピュータ101は、図14に示した実施形態2のコンピュータ101と同一の構成であるので説明を省略する。また、本実施形態3のウェブサーバ100は、図14に示した実施形態2のウェブサーバ100と同様の構成であり、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0137】
本実施形態3の教材作成システム103において、ウェブサーバ100は、図14に示した各構成のほかに、HDD2に表示パラメータデータベース(以下、表示パラメータDBという)2fが予め記憶されている。図30は表示パラメータDB2fの登録内容を示す模式図である。表示パラメータDB2fには、図30に示すように、利用者情報、解答枠の大きさ、問題文中の文字の大きさ及び読み仮名の大きさがそれぞれ対応付けて登録されている。利用者情報は、作成した教材を解答する解答者(利用者)に関する情報であり、図30においては、「小学1年生」、「小学2年生」…のように利用者の学年を用いている。解答枠の大きさは、(X,Y)で示されており、X×Yドットの矩形の枠を示している。文字の大きさ及び読み仮名の大きさは、それぞれ文字のフォントサイズを示している。
【0138】
本実施形態3の教材作成システム103において、コンピュータ101の操作者が、操作部34を操作することによってウェブサーバ100による所望の教材の作成処理の実行を指示した場合、コンピュータ101の制御部30は、HDD31に記憶してあるウェブブラウザを実行し、所定のウェブページをウェブサーバ100に要求する。本実施形態3のウェブサーバ100は、コンピュータ101からウェブページを要求された場合、上述した実施形態2のウェブサーバ100と同様に、図16に示すような初期画面をコンピュータ101へ提供し、コンピュータ101の操作者が所望する教材コンテンツの選択を受け付ける。
【0139】
ウェブサーバ100の制御部1は、コンピュータ101から教材コンテンツに基づく教材の作成処理の実行を指示された場合、所定のウェブページをコンピュータ101へ提供する。コンピュータ101の制御部30は、ウェブサーバ100から取得したウェブページに基づいて、図31に示すような画面を表示部35に表示させる。
【0140】
図31は利用者情報の選択画面の構成例を示す模式図である。利用者情報の選択画面は、図31に示すように、表示パラメータDB2fに登録された各利用者情報を一覧表示すると共に、選択画面において1つ前のページに戻るための「前ページ」ボタン、次のページに進むための「次ページ」ボタン、決定ボタン及びキャンセルボタンを表示する。なお、1つ前のページがない場合又は次のページがない場合、制御部1は、利用者情報の選択画面中の「前ページ」ボタン又は「次ページ」ボタンを選択できないように表示する。
【0141】
コンピュータ101を介してウェブサーバ100に教材の作成を指示した操作者は、操作部34を介して、選択画面において表示された利用者情報のうちから、教材の解答者(利用者)を示す利用者情報を選択して決定ボタンを操作する。利用者情報の選択画面において決定ボタンが操作された場合、コンピュータ101の制御部30は、選択画面において選択された利用者情報をウェブサーバ100に通知する。
【0142】
以下に、上述したようにコンピュータ101から利用者情報を通知されたウェブサーバ100において、制御部1がROM3及びHDD2に記憶してある制御プログラムを実行することによって実現される表示レイアウト情報算出手段13について説明する。図32はウェブサーバ100の機能構成例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態3のウェブサーバ100の制御部1が実現する各機能において、表示レイアウト情報算出手段13以外の機能は実施形態2で説明した処理と同一の処理を行なうので説明を省略する。
【0143】
本実施形態3の表示レイアウト情報算出手段13は、実施形態1で説明した表示レイアウト情報算出手段13による処理と基本的には同様の処理を行なっており、各問題文中の解答枠及び文字の表示座標を算出する際に、コンピュータ101から通知された利用者情報に応じた表示パラメータを用いる。
【0144】
具体的には、図10及び図11で示した表示レイアウト情報の算出処理中のステップS40及びステップS43において、表示レイアウト情報算出手段13は、コンピュータ101から通知された利用者情報に対応する解答枠の大きさ、文字の大きさ及び読み仮名の大きさを表示パラメータDB2fからRAM4に読み出す。そして、表示レイアウト情報算出手段13は、RAM4に読み出した解答枠の大きさ、文字の大きさ及び読み仮名の大きさに基づいて、図4に示す問題/解答情報DB2bから読み出した文字の表示領域と、この文字に読み仮名が付されている場合にはその読み仮名の表示領域とを算出する。
【0145】
このように利用者情報に応じた表示パラメータに基づいて算出された問題文中の文字及び読み仮名の表示座標は、表示レイアウト情報格納手段14によって表示レイアウト情報DB2cの文字の表示座標及び読み仮名の表示座標の欄にそれぞれ格納される。なお、表示レイアウト情報算出手段13は、問題文中の各文字及び各読み仮名の表示座標を算出する際に、利用者情報に応じた表示パラメータを参照すること以外は、上述の実施形態1,2で説明した表示レイアウト情報算出手段13と同じ処理を行なうので、上述した処理以外の処理の説明は省略する。
【0146】
本実施形態3のウェブサーバ100において、教材送信手段16は、実施形態2の教材送信手段16と同様に、表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dへの各情報の登録が完了した場合、表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dと共に、コンピュータ101の操作者によって選択された利用者情報に対応する表示パラメータもネットワークNを介してコンピュータ101へ送信する。コンピュータ101は、ウェブサーバ100から提供された表示レイアウト情報DB2c、解答枠情報DB2d及び表示パラメータをHDD31に記憶させる。
【0147】
これにより、コンピュータ101は、ウェブサーバ100から提供された表示レイアウト情報DB2c、解答枠情報DB2d及び表示パラメータに基づいて、図20に示すような、教材の解答者の学年に応じた大きさで文字、読み仮名及び解答枠が表示された教材を表示画面に表示させることができる。よって、教材の解答者は、自身の学年又は年齢等に応じた教材を取得することができる。
【0148】
上述した構成の本実施形態3の教材作成システム103において、ウェブサーバ100は、選択されたテキスト形式の教材コンテンツから教材、具体的には表示レイアウト情報DB2cを生成する処理、表示レイアウト情報DB2cの登録内容から解答枠情報DB2dを生成する処理を行なう。また、コンピュータ101は、ウェブサーバ100によって生成された表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理、表示した教材に対して入力された筆跡の解答枠情報DB2dへの蓄積処理、蓄積された筆跡の文字認識/評価処理、筆跡の採点処理を行なう。これらの各処理は、実施形態1及び2でそれぞれ説明した処理と同一であるので説明を省略する。
【0149】
上述した実施形態3では、表示レイアウト情報算出手段13は、各利用者情報に対応して表示パラメータDB2fに登録された解答枠の大きさ、問題文中の文字及び読み仮名の大きさに従って表示レイアウト情報DB2cを生成したが、表示パラメータDB2fに登録される表示パラメータはこれらのほかに、問題文中で隣り合う文字の間隔、問題文中の文字及び該問題文中に含まれる解答枠の間隔、問題文中で隣り合う解答枠の間隔、隣り合う問題文の間隔、教材の表示領域、問題文の表示方向、隣り合う問題文の間隔、及び問題文の表示開始位置等を用いることができる。
【0150】
図33は表示パラメータDB2fの登録内容の変形例を示す模式図である。図33に示す表示パラメータDB2fには、利用者情報、解答枠の大きさ、問題文中で隣り合う解答枠の間隔がそれぞれ対応付けて登録されている。ここでの利用者情報は、「初級」、「中級」、「上級」のように各解答者が、タブレット型のコンピュータ101を用いて手書き入力によって解答する形式に慣れているか否かを示している。なお、隣り合う解答枠の間隔は、それぞれドット数で示されている。
【0151】
図33に示すような表示パラメータDB2fを用いることにより、手書き入力によって解答する形式に慣れているか否かに応じた表示パラメータで各問題文を表示させた教材を作成することができる。このように、教材の解答者の特性、例えば、年齢、学年、手書き入力に慣れているか否か等に応じて問題文及び解答枠の大きさ等を変更することにより、各解答者が解答し易い形式で教材を表示させることができる。
【0152】
上述した実施形態3では、コンピュータ101の操作者が、図31に示すような利用者情報の選択画面を介して利用者情報を選択し、選択された利用者情報に応じて、ウェブサーバ100の制御部1が表示パラメータDB2fから対応する表示パラメータを読み出し、読み出した表示パラメータに従って教材を作成する構成について説明した。
【0153】
例えば、コンピュータ101の操作者が、コンピュータ101を介してウェブサーバ100に教材の作成を指示する際に、予め登録してあるユーザID及びパスワード等のユーザ情報に基づいてログイン処理を行なう構成である場合、ユーザID及びパスワードと共に、利用者情報もウェブサーバ100のHDD2に登録しておく構成としてもよい。この場合、コンピュータ101の操作者がウェブサーバ100に教材の作成を指示した場合に、ウェブサーバ100の制御部1が、ログイン処理において入力されたユーザ情報に対応して登録してある利用者情報をHDD2から読み出し、読み出した利用者情報に対応する表示パラメータを表示パラメータDB2fから特定することができる。
【0154】
また、ユーザ情報と共に、表示パラメータ自体をHDD2に登録しておいてもよい。この場合、コンピュータ101の操作者がウェブサーバ100に教材の作成を指示した場合、ウェブサーバ100の制御部1が、ログイン処理において入力されたユーザ情報に対応して登録してある表示パラメータをHDD2から読み出し、読み出した表示パラメータに従って教材を作成するように構成すればよい。
【0155】
(実施形態4)
以下に、本発明に係る教材作成システムを、実施形態4の教材作成システムを示す図面に基づいて詳述する。図34は実施形態4に係る教材作成システムの構成例を示すブロック図である。なお、本実施形態4の教材作成システム103において、ウェブサーバ100は、図14に示した実施形態2のウェブサーバ100と同一の構成であるので説明を省略する。また、本実施形態4のコンピュータ101は、図14に示した実施形態2のコンピュータ101と同様の構成であり、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0156】
本実施形態4の教材作成システム103において、コンピュータ101のHDD31には図36に示すような採点結果データベース(以下、採点結果DBという)31bが記憶されている。採点結果DB31bの登録内容の詳細については後述する。
【0157】
以下に、本実施形態4のコンピュータ101において、制御部30がROM32及びHDD31に記憶してある制御プログラムを実行することによって実現される各機能について説明する。図35はコンピュータ101の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態4のコンピュータ101において、制御部30は、ROM32及びHDD31に記憶してある制御プログラムを実行することにより、図19に示した各機能のほかに、採点結果格納手段49を実現する。なお、本実施形態4のコンピュータ101の制御部30が実現する各機能において、採点結果格納手段49以外の機能は実施形態2で説明した処理と同一の処理を行なうので説明を省略する。
【0158】
採点結果格納手段49は、採点手段47が、文字認識/評価手段46による文字認識/評価処理の結果に基づいて、解答枠情報DB2dの筆跡情報の欄に蓄積された筆跡を各解答枠毎に採点した場合、得られた採点結果を採点結果DB(教材コンテンツ記憶手段)31bに蓄積する。図36は採点結果DB31bの登録内容を示す模式図である。図36に示す採点結果DB31bには、図15に示す教材コンテンツDB2aに登録してある各教材を識別するための教材番号、各教材中の問題番号、各問題中の解答枠番号、各解答枠に対する採点結果が対応付けて登録されている。
【0159】
コンピュータ101の制御部30は、ウェブサーバ100から教材を提供される際に、教材に割り当てられた教材番号も取得してRAM33に記憶している。従って、採点結果格納手段49は、RAM33に記憶された教材番号を、採点結果DB31bの教材番号の欄に登録すると共に、図21に示した解答枠情報DB2dの問題番号及び解答枠番号の各欄に登録された問題番号及び解答枠番号を読み出し、採点結果DB31bの問題番号及び解答枠番号の各欄に登録する。また、採点結果格納手段49は、採点手段47による採点結果を採点結果DB31bの採点結果の欄に登録する。
【0160】
なお、採点結果DB31bの各欄の登録内容は、採点手段47が各解答枠に対して採点を行なう都度、採点結果格納手段49(制御部30)によって登録される。また、図36に示す採点結果DB31bには、全ての解答枠に対する解答枠情報が登録されているが、例えば、採点結果が不正解であった解答枠情報のみを登録させるようにしてもよい。
【0161】
図36に示すような採点結果DB31bがHDD31に記憶されたコンピュータ101において、所望の教材コンテンツに基づく教材を作成したい操作者が、ウェブサーバ100から提供される、図16に示すような初期画面を介して所望の教材コンテンツの作成を指示した場合、制御部30は、初期画面を介して選択された教材コンテンツに対する採点結果が採点結果DB31bに既に登録されているか否かを判断する。
【0162】
選択された教材コンテンツに対する採点結果が採点結果DB31bに既に登録されている場合、具体的には、選択された教材コンテンツの教材番号が採点結果DB31bの教材番号の欄に登録されている場合、制御部30は、選択された教材コンテンツに対する採点結果を採点結果DB31bから読み出す。また、制御部30は、選択された教材コンテンツに基づく教材の作成処理の実行をウェブサーバ100に指示すると共に、読み出した採点結果を採点結果DB31bの形式でウェブサーバ100へ送信する。
【0163】
以下に、上述したようにコンピュータ101から教材の作成処理の実行指示と共に採点結果DB31bの登録内容を取得したウェブサーバ100において、制御部1がROM3及びHDD2に記憶してある制御プログラムを実行することによって実現される各機能について説明する。図37はウェブサーバ100の機能構成例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態4のウェブサーバ100の制御部1が実現する各機能において、問題/解答取得手段12以外の機能は実施形態1,2で説明した処理と同一の処理を行なう。
【0164】
コンピュータ101から教材の作成処理の実行を指示されたウェブサーバ100において、制御部1は、教材コンテンツに基づく教材の作成処理の実行指示と共にコンピュータ101から取得した採点結果DB31bをRAM4に記憶させる。また、制御部(教材選択手段)1は、教材の作成処理を指示された教材コンテンツを教材コンテンツDB2aから選択してRAM4に読み出す。
【0165】
ここで、本実施形態4のウェブサーバ100において、制御部1が実現する問題/解答取得手段12は、RAM4に読み出した教材コンテンツから、所定のルールに基づいて問題/解答情報を取得し、図4に示すような問題/解答情報DB2bをHDD2に登録した後に、問題/解答情報DB2bの種類の欄に「解」が登録されている文字、即ち解答情報について、コンピュータ101から取得した採点結果DB31bに基づいて、以前に解答した際の採点結果が正解であれば、この文字に対する種類の欄を「問」に変更する。
【0166】
これにより、以前に解答した際に正解であった解答情報を問題情報に変更することができる。図38は問題/解答情報DB2bの登録内容を示す模式図である。図38に示した問題/解答情報DB2bでは、種類の欄のハッチングで示した箇所の情報が「問」に変更されたことを示している。このような問題/解答情報DB2bの登録内容に基づいて、表示レイアウト情報算出手段13が、問題文及び解答枠の表示レイアウト情報を算出することにより、以前に正解した解答枠を出題すべき解答枠から除外し、図39に示すような表示レイアウト情報DB2cがHDD2に登録される。
【0167】
図39は表示レイアウト情報DB2cの登録内容を示す模式図である。ウェブサーバ100の制御部1は、図39に示すような表示レイアウト情報DB2cの登録内容から解答枠情報を抽出し、図18に示すような解答枠情報DB2dを生成してHDD2に記憶させる。ウェブサーバ100の制御部1は、上述したように生成した表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをコンピュータ101へ提供することにより、作成処理の実行が指示された教材を提供することができる。
【0168】
コンピュータ101の制御部30は、ウェブサーバ100から取得した表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD31に記憶してある各種の情報とに基づいて、図40に示すような表示画面を表示部35に表示させる。図40は教材の表示画面の構成例を示す模式図である。図40に示すように、表示画面中の教材表示領域35aには、以前に正解した問題を表示させず、解答者が正解できるであろう問題の表示を行なわない。なお、以前に不正解だった解答枠を、そのほかの解答枠と区別するように表示してもよい。これにより、解答者は、以前に不正解だった解答枠を容易に判断することができる。
【0169】
上述した実施形態4においても、コンピュータ101は、ウェブサーバ100によって生成された表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理、表示した教材に対して入力された筆跡の蓄積処理、蓄積された筆跡の文字認識/評価処理、筆跡の採点処理を行なうが、これらの各処理は、実施形態1及び2でそれぞれ説明した処理と同一であるので説明を省略する。
【0170】
(実施形態5)
以下に、本発明に係る教材作成システムを、実施形態5の教材作成システムを示す図面に基づいて詳述する。本実施形態5の教材作成システムは、上述した実施形態1の教材作成装置100、及び上述した実施形態2の教材作成システム103と同様の構成によって実現できるので構成についての説明は省略する。なお、以下では、本実施形態5の教材作成システムを、実施形態2の教材作成システム103によって実現した構成を例に説明する。
【0171】
また、上述した実施形態1〜4では、教材コンテンツに基づいて漢字の書き取りの教材を作成する処理について説明した。本実施形態5では、教材コンテンツに基づいて用語の穴埋めの教材を作成する処理について説明する。
【0172】
本実施形態5の教材作成システム103では、ウェブサーバ100がテキスト形式の教材コンテンツから問題/解答情報DB2bを生成する処理のみが、実施形態1〜4において説明した処理と相異するため、教材コンテンツから問題/解答情報DB2bを生成する処理のみについて説明する。
【0173】
なお、そのほかの処理、具体的には、ウェブサーバ100が問題/解答情報DB2bの登録内容に基づいて表示レイアウト情報DB2cを生成する処理、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて解答枠情報DB2dを生成する処理、コンピュータ101がウェブサーバ100によって生成された表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理、表示した教材に対して入力された筆跡を蓄積する処理、蓄積された筆跡に対する文字認識/評価処理、筆跡の採点処理については、実施形態1及び2でそれぞれ説明した処理と同一であるので説明を省略する。
【0174】
図41は教材コンテンツの構成例を示す模式図である。本実施形態5では、教材コンテンツは地理の用語の穴埋めの教材を作成するための教材コンテンツであり、所定のルールに従って記載されている。ここでの所定のルールとは、例えば、1行に1問題を記載する、“[]”で括られた文字列は解答者が解答すべき解答部分である、等である。
【0175】
従って、図41に示した教材コンテンツでは6つの問題があり、1問目の問題は「緯度」が解答部分であることを意味している。同様に2問目の問題は「緯線」が解答部分であることを意味している。以降の3〜6問目の問題も同様に記載されているので説明を省略する。
【0176】
本実施形態5のウェブサーバ100において、制御部1(問題/解答取得手段12
)は、コンテンツ読込手段11によってRAM4に読み込まれた教材コンテンツから、上述したようなルールに基づいて問題情報及び解答情報を取得し、HDD2の問題/解答情報DB2bに登録する。図42は問題/解答情報DB2bの登録内容を示す模式図である。図42に示す問題/解答情報DB2bには、教材コンテンツから取得した各文字毎に、各文字が問題文中の文字であるか解答部分の文字であるかを示す種類、問題番号、解答枠番号が対応付けて登録されている。
【0177】
問題/解答情報DB2b中の種類の欄には、各文字が問題文中の文字である場合には「問」が登録され、各文字が解答部分の文字である場合には「解」が登録される。また、問題/解答情報DB2b中の問題番号の欄には、各文字が含まれる問題の番号が登録され、問題/解答情報DB2b中の解答枠番号の欄には、各問題文において各解答枠に割り当てられた番号が登録される。
【0178】
なお、問題番号は、図41に示す教材コンテンツにおいて各行に記載された問題に対して1行目から順に1,2,3…と付与された番号である。また、解答枠番号は、各問題文中に含まれる解答枠に対して問題文の先頭から順に1,2,3…と付与された番号である。問題/解答情報DB2bの登録内容は、問題/解答取得手段12が1つの教材コンテンツから各文字(問題/解答情報)を取得する都度、問題/解答取得手段12(制御部1)によって登録される。
【0179】
以下に、本実施形態5のウェブサーバ100による教材の作成処理における問題/解答情報の取得処理、具体的には、実施形態1において図7で示した処理中のステップS2の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図43及び図44は問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ウェブサーバ100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(問題/解答取得手段12)によって実行される。
【0180】
制御部1は、問題カウンタ及び解答枠カウンタを有しており、問題/解答情報の取得処理を実行する際に問題カウンタ及び解答枠カウンタの値をそれぞれ1にセットする(S121)。制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツから1文字を読み出し(S122)、読み出した文字が“[”であるか否かを判断する(S123)。読み出した文字が“[”である場合(S123:YES)、制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツから次の1文字を読み出す(S124)。
【0181】
制御部1は、読み出した文字が“]”であるか否かを判断し(S125)、読み出した文字が“]”である場合(S125:YES)、ステップS132へ処理を移行する。読み出した文字が“]”でない場合(S125:NO)、制御部1は、問題/解答情報DB2bの文字の欄に、ステップS124で読み出した文字を、種類の欄に「解」を、問題番号の欄に問題カウンタの値を、解答枠番号の欄に解答枠カウンタの値をそれぞれ記憶する(S126)。制御部1は、解答枠カウンタの値に1を加算し(S127)、ステップS132へ処理を移行する。
【0182】
ステップS123で、読み出した文字が“[”でない場合(S123:NO)、制御部1は、読み出した文字が改行を示す記号であるか否かを判断する(S128)。読み出した文字が改行を示す記号である場合(S128:YES)、制御部1は、問題カウンタの値に1を加算し(S129)、解答枠カウンタの値を1にリセットし(S130)、ステップS132へ処理を移行する。
【0183】
読み出した文字が改行を示す記号でない場合(S128:NO)、ここでは、“[]”で括られた文字列に含まれない文字である場合、制御部1は、問題/解答情報DB2bの文字の欄に、ステップS122で読み出した文字を、種類の欄に「問」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶し(S131)、ステップS132へ処理を移行する。
【0184】
ステップS132において、制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツに記載された全ての文字を読み出したか否かを判断し(S132)、全ての文字をまだ読み出していない場合(S132:NO)、ステップS122に処理を戻す。そして制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツから次の1文字を読み出し(S122)、読み出した文字に対して、上述したステップS123〜S131の処理を繰り返す。RAM4に読み出された教材コンテンツ中の全ての文字に対して上述した処理が終了した場合(S132:YES)、制御部1は、問題/解答情報の取得処理を終了する。これにより、図42に示すような問題/解答情報DB2bがHDD2に記憶され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0185】
上述した問題/解答情報の取得処理は、1行に1問題を記載する、“[]”で括られた文字列は解答者が解答すべき解答部分である、等のルールに従って教材コンテンツが記載された場合の処理である。しかし、これら以外のルールに基づいて教材コンテンツを記載することもでき、この場合、制御部1は、各ルールに従った問題/解答情報の取得処理を実行すればよい。
【0186】
上述した処理によって図42に示すような問題/解答情報DB2bがHDD2に登録されたウェブサーバ100において、制御部1(表示レイアウト情報算出手段13)は、問題/解答情報DB2bの登録内容と、HDD2に予め記憶されている各種の情報とに基づいて、問題文及び解答枠の表示レイアウト情報を算出して表示レイアウト情報DB2cをHDD2に登録する。なお、問題/解答情報DB2bの登録内容に基づいて表示レイアウト情報DB2cを生成する処理は、実施形態1で説明した処理、具体的には、図10,11に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0187】
また、ウェブサーバ100の制御部1は、表示レイアウト情報DB2cを生成した場合、表示レイアウト情報DB2cの登録内容から解答枠に関する情報のみを抽出して解答枠情報DB2dを生成する。なお、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて解答枠情報DB2dを生成する処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図24に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0188】
このようにして表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dを生成したウェブサーバ100の制御部1は、生成した表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをネットワークNを介してコンピュータ101へ提供する。コンピュータ101の制御部30は、ウェブサーバ100から取得した表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD31に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、問題文中に解答枠を含む教材を表示部35に表示させる。なお、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理は、実施形態1で説明した処理、具体的には、図12,13に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0189】
図45は教材の表示画面の構成例を示す模式図である。本実施形態5の表示画面も、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づく教材を表示する教材表示領域35aと、操作ボタン領域35bとを有しており、操作ボタン領域35bには、1つ前のページに戻るための「前ページ」ボタンと、次のページに進むための「次ページ」ボタンと、教材表示領域35aに入力された筆跡情報を消去するための「消す」ボタンと、教材表示領域35aに表示された教材に対して入力した解答の採点を行なうための「答え合わせ」ボタンとが表示される。
【0190】
表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材が表示されたコンピュータ101において、制御部30は、表示部35に表示された表示画面中の教材表示領域35aに対して操作部34によって入力された筆跡を受け付ける。制御部30は、受け付けた筆跡を教材表示領域35aに表示させると共に、ウェブサーバ100から取得した解答枠情報DB2dに蓄積する。なお、教材表示領域35aに対して入力された筆跡の解答枠情報DB2dへの蓄積処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図25,26に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0191】
また、コンピュータ101の制御部30は、図45に示す表示画面中の操作ボタン領域35bに表示された「答え合わせ」ボタンをコンピュータ101の操作者が操作部34によって操作した場合、採点の指示を受け付ける。制御部30は、採点の指示を受け付けた場合、解答枠情報DB2dに蓄積された筆跡情報に対して、各解答枠毎に、文字認識/評価辞書DB31aに基づく文字認識/評価処理を実行する。
【0192】
本実施形態5では用語の穴埋めの教材であるので、制御部30は、各解答枠毎に蓄積された筆跡情報に対して文字認識処理を実行し、その結果と、解答枠情報DB2dに登録されている正解答とを照合することによって、各解答枠に対して入力された解答が正解であるか不正解であるかを判断(採点)する。なお、蓄積された筆跡の文字認識/評価処理及び筆跡の採点処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図27,28に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0193】
上述したように、本実施形態5の教材作成システムでは、用語の穴埋めの教材を作成するために所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツから、問題文中の任意の箇所に解答枠を含む教材を作成することができる。従って、教材の作成者は、問題文及び解答枠の表示に関する種々の条件を考慮することなく、所定のルールに基づいて教材コンテンツを作成すればよいので、所望の教材を容易に作成することができる。
【0194】
(実施形態6)
以下に、本発明に係る教材作成システムを、実施形態6の教材作成システムを示す図面に基づいて詳述する。図46は実施形態6に係る教材作成システムの構成例を示すブロック図である。なお、本実施形態6の教材作成システム103において、ウェブサーバ100は、図14に示した実施形態2のウェブサーバ100と同様の構成であり、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態6のコンピュータ101は、図示しないが、図14に示した実施形態2のコンピュータ101が有する各構成と、音声出力部とを備える。
【0195】
また上述した実施形態1〜4では、教材コンテンツに基づいて漢字の書き取りの教材を作成する処理について、実施形態5では、教材コンテンツに基づいて用語の穴埋めの教材を作成する処理について説明した。本実施形態6では、教材コンテンツに基づいて英文の聞き取りの教材を作成する処理について説明する。
【0196】
本実施形態6の教材作成システム103では、ウェブサーバ100がテキスト形式の教材コンテンツから問題/解答情報DB2bを生成する処理、問題/解答情報DB2bの登録内容に基づいて表示レイアウト情報DB2cを生成する処理が、実施形態1〜4において説明した処理と相異するため、これらの処理についてのみ説明する。
【0197】
なお、そのほかの処理、具体的には、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいてウェブサーバ100が解答枠情報DB2dを生成する処理、ウェブサーバ100によって生成された表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいてコンピュータ101が表示部35に教材を表示する処理、表示した教材に対して入力された筆跡を蓄積する処理、蓄積された筆跡に対する文字認識/評価処理、筆跡の採点処理については、実施形態1及び2でそれぞれ説明した処理と同一であるので説明を省略する。
【0198】
本実施形態6の教材作成システム103において、ウェブサーバ100は、図14に示した各構成のほかに、HDD2に、テキストデータから音声データを生成する音声データ生成処理プログラム2gが予め記憶されている。制御部1が、音声データ生成処理プログラム2gをRAM4に読み出して順次実行することにより、テキストデータに基づいて音声データを生成することができる。なお、本実施形態6では、英単語のテキストデータに基づいて英語の音声データを生成することとする。
【0199】
図47は教材コンテンツの構成例を示す模式図である。本実施形態6では、教材コンテンツは英文の聞き取りの教材を作成するための教材コンテンツであり、所定のルールに従って記載されている。ここでの所定のルールとは、例えば、1行に1問題を記載する、スペースで区切られた各英単語がそれぞれ解答者が解答すべき解答部分である、等である。
【0200】
従って、図47に示した教材コンテンツでは5つの問題があり、1問目の問題は「I」、「like」、「music」がそれぞれ解答部分であることを意味している。同様に2問目の問題は「You」、「go」、「to」、「school」がそれぞれ解答部分であることを意味している。以降の3〜5問目の問題も同様に記載されているので説明を省略する。
【0201】
本実施形態6のウェブサーバ100において、制御部1(問題/解答取得手段12
)は、コンテンツ読込手段11によってRAM4に読み込まれた教材コンテンツから、上述したようなルールに基づいて問題情報及び解答情報を取得し、HDD2の問題/解答情報DB2bに登録する。なお、本実施形態6では、教材コンテンツに記載された全ての英単語が解答情報である。図48は問題/解答情報DB2bの登録内容を示す模式図である。図48に示す問題/解答情報DB2bには、教材コンテンツから取得した各英単語毎に、問題番号及び解答枠番号が対応付けて登録されている。
【0202】
問題/解答情報DB2b中の問題番号の欄には、各英単語が含まれる問題の番号が登録され、問題/解答情報DB2b中の解答枠番号の欄には、各問題文において各解答枠に割り当てられた番号が登録される。なお、問題番号は、図47に示す教材コンテンツにおいて各行に記載された問題に対して1行目から順に1,2,3…と付与された番号である。また、解答枠番号は、各問題文中に含まれる解答枠(英単語)に対して問題文の先頭から順に1,2,3…と付与された番号である。問題/解答情報DB2bの登録内容は、問題/解答取得手段12が1つの教材コンテンツから解答情報(英単語)を取得する都度、問題/解答取得手段12(制御部1)によって登録される。
【0203】
以下に、本実施形態6のウェブサーバ100による教材の作成処理における問題/解答情報の取得処理、具体的には、実施形態1において図7で示した処理中のステップS2の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図49及び図50は問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ウェブサーバ100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(問題/解答取得手段12)によって実行される。
【0204】
制御部1は、問題カウンタ及び解答枠カウンタを有しており、問題/解答情報の取得処理を実行する際に問題カウンタ及び解答枠カウンタの値をそれぞれ1にセットする(S141)。制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツから1文字を読み出し(S142)、読み出した文字がスペースであるか否かを判断する(S143)。読み出した文字がスペースでない場合(S143:NO)、制御部1は、読み出した文字がピリオドであるか否かを判断する(S146)。
【0205】
読み出した文字がピリオドである場合(S146:YES)、制御部1は、ステップS151へ処理を移行し、読み出した文字がピリオドでない場合(S146:NO)、読み出した文字が改行を示す記号であるか否かを判断する(S147)。読み出した文字が改行を示す記号である場合(S147:YES)、制御部1は、問題カウンタの値に1を加算し(S148)、解答枠カウンタの値を1にリセットし(S149)、ステップS151へ処理を移行する。
【0206】
読み出した文字が改行を示す記号でない場合(S147:NO)、即ち英文字である場合、制御部1は、読み出した文字を保持し(S150)、ステップS151へ処理を移行する。読み出した文字がスペースである場合(S143:YES)、制御部1は、問題/解答情報DB2bの英単語の欄に、これまでにステップS150で保持した英文字からなる英単語を、問題番号の欄に問題カウンタの値を、解答枠番号の欄に解答枠カウンタの値をそれぞれ記憶し(S144)、解答枠カウンタの値に1を加算し(S145)、ステップS151へ処理を移行する。
【0207】
ステップS151において、制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツに記載された全ての文字を読み出したか否かを判断し(S151)、全ての文字をまだ読み出していない場合(S151:NO)、ステップS142に処理を戻す。そして制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツから次の1文字を読み出し(S142)、読み出した文字に対して、上述したステップS143〜S150の処理を繰り返す。RAM4に読み出された教材コンテンツ中の全ての文字に対して上述した処理が終了した場合(S151:YES)、制御部1は、問題/解答情報の取得処理を終了する。これにより、図48に示すような問題/解答情報DB2bがHDD2に記憶され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0208】
上述した問題/解答情報の取得処理は、1行に1問題を記載する、スペースで区切られた各単語がそれぞれ解答者が解答すべき解答部分である、等のルールに従って教材コンテンツが記載された場合の処理である。しかし、これら以外のルールに基づいて教材コンテンツを記載することもでき、この場合、制御部1は、各ルールに従った問題/解答情報の取得処理を実行すればよい。
【0209】
上述した処理によって図48に示すような問題/解答情報DB2bがHDD2に登録されたウェブサーバ100において、制御部1(表示レイアウト情報算出手段13)は、問題/解答情報DB2bの登録内容と、HDD2に予め記憶されている各種の情報とに基づいて、問題文及び解答枠の表示レイアウト情報を算出して表示レイアウト情報DB2cをHDD2に登録する。
【0210】
図51は表示レイアウト情報DB2cの登録内容を示す模式図である。図51に示す表示レイアウト情報DB2cは、英単語、種類、ページ番号、問題番号、解答枠番号、表示座標の各欄を有している。英単語の欄には、問題/解答情報DB2bから読み出された英単語、各問題文毎に付与された問題の番号、制御部1によって生成された音声データ等が登録される。種類の欄には、英単語の欄に登録された各単語が問題の番号であるか、解答部分の英単語であるか、音声データであるかを示す情報が登録され、それぞれ「番号」、「解答枠」、「音声」が登録される。
【0211】
以下に、本実施形態6において、ウェブサーバ100の制御部1が問題/解答情報DB2bの登録内容に基づいて表示レイアウト情報DB2cを生成する処理について説明する。本実施形態6の制御部1(表示レイアウト情報算出手段13)は、問題/解答情報DB2bに登録された情報を1単語毎にRAM4に読み出す。表示レイアウト情報算出手段13は、各問題文の1単語目の情報を読み出した場合、読み出した情報に含まれる問題番号に基づいて、各問題文を特定するための問題の番号(図51においては(1))を付与し、この問題の番号に対する種類を「番号」とする。
【0212】
制御部1は、HDD2に記憶してある問題文の表示開始位置及び文字の大きさ等に基づいて、問題の番号の表示領域を算出し、問題文の先頭の文字として、表示レイアウト情報DB2cの英単語の欄に「(1)」を、この文字の種類の欄に「番号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0213】
次に制御部1は、HDD2に記憶してある、音声データの出力開始を指示することを示すマークに基づいて、このマークの表示領域を算出し、この問題文の次の文字として、表示レイアウト情報DB2cの種類の欄に「音声」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0214】
次に制御部1は、HDD2に記憶してある問題文の表示方向、文字の大きさ、解答枠の大きさ、問題文中で隣り合う文字の間隔、文字及び解答枠の間隔、隣り合う解答枠の間隔等に基づいて、RAM4に読み出した1単語目の英単語に対応する解答枠の表示領域を算出する。制御部1は、RAM4に読み出した単語の情報、具体的には、英単語、問題番号及び解答枠番号を、表示レイアウト情報DB2cの対応する各欄に、「解答枠」を種類の欄に、算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ格納する。
【0215】
制御部1は、問題/解答情報DB2bに記憶された全ての英単語に対して解答枠の表示領域の算出処理を行ない、図51に示す表示レイアウト情報DB2cをHDD2に生成する。なお、制御部1は、HDD2に記憶してある教材の表示領域に基づいて、各問題文を1行で表示できない場合、HDD2に記憶してある隣り合う問題文の間隔に基づいて所定の間隔を隔てた次の行に表示させるように各英単語に対する解答枠の表示領域を算出する。
【0216】
また、制御部1は、HDD2に記憶してある教材の表示領域を示す情報に基づいて、問題文を1ページ中に表示できなくなった場合、即ち表示部6の表示領域内に表示できなくなった場合、次のページに表示させるように各英単語に対する解答枠の表示領域を算出する。従って、制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録されている全ての英単語に対して上述したように表示領域を算出すると共に、各問題文を表示させるページのページ番号を特定する。ページ番号は教材コンテンツ毎に1ページ目から順に1,2,3…と付与すればよい。なお、制御部1は、特定されたページ番号を、表示レイアウト情報DB2cの対応するページ番号の欄に登録する。
【0217】
表示レイアウト情報DB2cの登録内容は、制御部1が問題/解答情報DB2bから1つの英単語に関する情報を読み出して各英単語に対する解答枠の表示領域を算出する都度、表示レイアウト情報格納手段14(制御部1)によって登録される。
【0218】
本実施形態6では、制御部1は、問題/解答情報DB2bに記憶された各問題文に含まれる全ての英単語に関する表示レイアウト情報を表示レイアウト情報DB2cに登録した場合、HDD2に記憶してある音声データ生成処理プログラムをRAM4に読み出して実行することにより、問題/解答情報DB2bから読み出した各英単語に基づく文章の音声データを生成する。そして制御部1は、音声データを生成した場合、表示レイアウト情報DB2cの種類の欄に「音声」が登録された英単語の欄に、生成した音声データを登録する。
【0219】
以下に、本実施形態6のウェブサーバ100による教材の作成処理における表示レイアウト情報の算出処理、具体的には、実施形態1において図7で示した処理中のステップS3の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図52及び図53は表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ウェブサーバ100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(表示レイアウト情報算出手段13及び表示レイアウト情報格納手段14)によって実行される。
【0220】
制御部1は、ページカウンタ及び問題カウンタを有しており、表示レイアウト情報の算出処理を実行する際にページカウンタの値を1に、問題カウンタの値を0にそれぞれセットする(S161)。制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録してある1単語分の情報をRAM4に読み出し(S162)、読み出した情報に含まれる問題番号と問題カウンタの値とが一致するか否かを判断する(S163)。一致しない場合(S163:NO)、制御部1は、問題カウンタの値が0であるか否かを判断する(S164)。
【0221】
問題カウンタの値が0でない場合(S164:NO)、即ち、問題カウンタが示す問題番号の問題に含まれる英単語が既に表示レイアウト情報DB2cから読み出され、それぞれの英単語に関する表示レイアウト情報が表示レイアウト情報DB2cに登録されている場合、制御部1は、HDD2に記憶してある音声データ生成処理プログラムをRAM4に読み出して実行し、既に読み出してある英単語に基づく英文の音声データを生成し、生成した音声データを、表示レイアウト情報DB2cの対応する英単語の欄に記憶させる(S165)。
【0222】
問題カウンタの値が0である場合(S164:YES)、制御部1は、ステップS165の処理をスキップし、問題カウンタの値を問題番号に更新する(S166)。制御部1は、RAM4に読み出した情報に含まれる問題番号に基づいて、これから読み出す各英単語からなる問題に、問題の番号を付与し(S167)、付与した問題の番号を表示する表示領域を、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて算出する(S168)。制御部1は、算出した表示領域が次ページの領域であるか否かを判断し(S169)、次ページの領域である場合(S169:YES)、ページカウンタの値に1を加算する(S170)。算出した表示領域が次ページの領域でない場合(S169:NO)、制御部1は、ステップS170の処理をスキップする。
【0223】
制御部1は、ステップS167で付与した番号を英単語の欄に、「番号」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、ステップS168で算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S171)。制御部1は、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、音声データの出力開始を指示することを示すマークの表示領域を算出する(S172)。制御部1は、「音声」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S173)。
【0224】
ステップS163で、読み出した情報に含まれる問題番号と問題カウンタの値とが一致する場合(S163:YES)、制御部1は、ステップS164〜S173の処理をスキップし、ステップS162でRAM4に読み出した英単語の表示領域を、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて算出する(S174)。制御部1は、ステップS162でRAM4に読み出した情報、具体的には、英単語、問題番号及び解答枠番号をそれぞれ対応する各欄に、「解答枠」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S175)。
【0225】
制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録された全ての情報をRAM4に読み出したか否かを判断し(S176)、全ての情報をまだ読み出していない場合(S176:NO)、ステップS162に処理を戻し、問題/解答情報DB2bに登録してある次の1単語分の情報をRAM4に読み出し(S162)、読み出した情報に対して、上述したステップS163〜S175の処理を繰り返す。
【0226】
問題/解答情報DB2bに登録された全ての情報に対して上述した処理が終了した場合(S176:YES)、制御部1は、表示レイアウト情報の算出処理を終了する。これにより、図51に示すような表示レイアウト情報DB2cがHDD2に記憶され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0227】
上述した処理によって図51に示すような表示レイアウト情報DB2cがHDD2に登録されたウェブサーバ100において、制御部1は、表示レイアウト情報DB2cの登録内容から解答枠に関する情報のみを抽出して解答枠情報DB2dを生成する。なお、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて解答枠情報DB2dを生成する処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図24に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0228】
このようにして表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dを生成したウェブサーバ100の制御部1は、生成した表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをネットワークNを介してコンピュータ101へ提供する。コンピュータ101の制御部30は、ウェブサーバ100から取得した表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD31に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、問題文中に解答枠を含む教材を表示部35に表示させる。なお、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理は、実施形態1で説明した処理、具体的には、図12,13に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0229】
図54は教材の表示画面の構成例を示す模式図である。本実施形態6の表示画面も、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づく教材を表示する教材表示領域35aと、「前ページ」ボタン、「次ページ」ボタン、「消す」ボタン及び「答え合わせ」ボタンを表示する操作ボタン領域35bとを有している。教材表示領域35aには、各問題の英文を音声出力するための「音声」マークが表示されており、コンピュータ101の操作者が「音声」マークを操作部34によって操作した場合、制御部30は、表示レイアウト情報DB2cの対応する英単語の欄に登録してある音声データを読み出して音声出力部によって音声出力させる。
【0230】
表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて図54に示す表示画面が表示部35に表示されたコンピュータ101において、制御部30は、表示画面中の教材表示領域35aに対して操作部34によって入力された筆跡を受け付ける。制御部30は、受け付けた筆跡を教材表示領域35aに表示させると共に、ウェブサーバ100から取得した解答枠情報DB2dに蓄積する。なお、教材表示領域35aに対して入力された筆跡の蓄積処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図25,26に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0231】
また、コンピュータ101の制御部30は、図54に示す表示画面中の操作ボタン領域35bに表示された「答え合わせ」ボタンをコンピュータ101の操作者が操作部34によって操作した場合、採点の指示を受け付ける。制御部30は、採点の指示を受け付けた場合、解答枠情報DB2dに蓄積された筆跡情報に対して、各解答枠毎に、文字認識/評価辞書DB31aに基づく文字認識/評価処理を実行する。
【0232】
本実施形態6では英文の聞き取りの教材であるので、制御部30は、各解答枠毎に蓄積された筆跡情報に対して英文字を対象とした文字列の認識処理を実行し、その結果と、解答枠情報DB2dに登録されている正解答とを照合することによって、各解答枠に対して入力された解答が正解であるか不正解であるかを判断(採点)する。なお、蓄積された筆跡の文字認識/評価処理及び筆跡の採点処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図27,28に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0233】
上述したように、本実施形態6の教材作成システム103では、英文の聞き取りの教材を作成するために所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツから、問題文中の任意の箇所に解答枠を含む教材を作成することができる。従って、教材の作成者は、問題文及び解答枠の表示に関する種々の条件を考慮することなく、所定のルールに基づいて教材コンテンツを作成すればよいので、所望の教材を容易に作成することができる。
【0234】
上述した実施形態6では、各問題に対応する音声データを表示レイアウト情報DB2cの英単語の欄に直接登録する構成について説明したが、各音声データをそれぞれ1つのファイルとしてHDD2に設けられた所定のフォルダ内に格納しておき、それぞれの音声データのファイル名を表示レイアウト情報DB2cの英単語の欄に登録しておいてもよい。この場合、音声データをまとめて1つのフォルダ内で管理することができるが、ウェブサーバ100が生成した表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをコンピュータ101へ提供する際に、所定のフォルダ内に格納してある音声データのファイルもコンピュータ101へ提供する必要がある。
【0235】
上述した実施形態6では、上述した実施形態2の教材作成システム103と同様の構成によって実現された教材作成システムが、英文の聞き取りの教材を作成する構成について説明したが、本実施形態6の教材作成システムは、上述した実施形態1の教材作成装置100と同様の構成によっても実現することができる。
【0236】
(実施形態7)
以下に、本発明に係る教材作成システムを、実施形態7の教材作成システムを示す図面に基づいて詳述する。本実施形態7の教材作成システムは、上述した実施形態1の教材作成装置100、及び上述した実施形態2の教材作成システム103と同様の構成によって実現できるので構成についての説明は省略する。なお、以下では、本実施形態7の教材作成システムを、実施形態2の教材作成システム103によって実現した構成を例に説明する。また、本実施形態7の教材作成システムは、ウェブサーバ100のHDD2に計算処理プログラムが予め記憶されており、制御部1が計算処理プログラムを実行することによって加減乗除の四則演算が可能である。
【0237】
また上述した実施形態1〜4では、教材コンテンツに基づいて漢字の書き取りの教材を作成する処理について、実施形態5では、教材コンテンツに基づいて用語の穴埋めの教材を作成する処理について、実施形態6では、教材コンテンツに基づいて英文の聞き取りの教材を作成する処理について説明した。本実施形態7では、教材コンテンツに基づいて割り算の筆算の教材を作成する処理について説明する。
【0238】
本実施形態7の教材作成システムにおいても、ウェブサーバ100がテキスト形式の教材コンテンツから問題/解答情報DB2bを生成する処理、問題/解答情報DB2bの登録内容に基づいて表示レイアウト情報DB2cを生成する処理が、実施形態1〜4において説明した処理と相異するため、これらの処理についてのみ説明する。
【0239】
なお、そのほかの処理、具体的には、ウェブサーバ100が表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて解答枠情報DB2dを生成する処理、コンピュータ101がウェブサーバ100によって生成された表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理、表示した教材に対して入力された筆跡を蓄積する処理、蓄積された筆跡に対する文字認識/評価処理、筆跡の採点処理については、実施形態1及び2でそれぞれ説明した処理と同一であるので説明を省略する。
【0240】
図55は教材コンテンツの構成例を示す模式図である。本実施形態7では、教材コンテンツは割り算の筆算の教材を作成するための教材コンテンツであり、所定のルールに従って記載されている。ここでの所定のルールとは、例えば、1行に1問題を記載する、“/”の前に記載された数字が被除数である、“/”の後ろに記載された数字が除数である、等である。なお、本実施形態7では、割り算の結果、整数の商及び余りを算出する教材とする。
【0241】
図55に示した教材コンテンツでは6つの問題があり、1問目の問題は315が被除数であり、6が序数であることを意味している。同様に2問目の問題は286が被除数であり、6が序数であることを意味している。以降の3〜6問目の問題も同様に記載されているので説明を省略する。
【0242】
本実施形態7のウェブサーバ100において、制御部1(問題/解答取得手段12)は、コンテンツ読込手段11によってRAM4に読み込まれた教材コンテンツから、上述したようなルールに基づいて問題情報及び解答情報を取得し、HDD2の問題/解答情報DB2bに登録する。図56は問題/解答情報DB2bの登録内容を示す模式図である。図56に示す問題/解答情報DB2bには、教材コンテンツから取得した各数値(被除数及び序数)及び取得した数値から算出した各数値に対応付けて、各数値の種類、各数値の位置(表示位置)、各数値の一の位の数の表示位置と被除数の一の位の数の表示位置との位置ずれ、問題番号が登録されている。
【0243】
問題/解答情報DB2b中の種類の欄には、各数値が問題文中の数値である場合には「問」が登録され、各数値が解答部分の数値である場合には「解」が登録される。また、問題/解答情報DB2bの位置の欄には、各数値が被除数である場合には「被除数」が、各数値が除数である場合には「除数」が、各数値が商である場合には「商」がそれぞれ登録される。また、位置の欄には、被除数の直下を1段目とし、筆算による計算過程で順次下段に表示される数値の位置が、「1段目」、「2段目」のように登録される。問題/解答情報DB2bの位置ずれの欄には、各段に表示される数値の一の位の数の配置位置と被除数の一の位の数の配置位置との位置ずれが登録される。
【0244】
問題/解答情報DB2b中の問題番号の欄には、各数値が含まれる問題の番号が登録される。なお、問題番号は、図55に示す教材コンテンツにおいて各行に記載された問題に対して1行目から順に1,2,3…と付与された番号である。問題/解答情報DB2bの登録内容は、問題/解答取得手段12が1つの教材コンテンツから被除数及び除数の各数値を取得する都度、問題/解答取得手段12(制御部1)によって登録される。
【0245】
具体的には、制御部1は、教材コンテンツから被除数及び除数の各数値を取得した場合、取得した各数値を問題/解答情報DB2bに登録すると共に、割り算を行なって商を取得する。また制御部1は、取得した商を問題/解答情報DB2bに登録し、取得した商が一桁の数である場合、この商と除数との積を算出し、算出した積を1段目に表示すべき数値として問題/解答情報DB2bに登録する。
【0246】
取得した商が一桁の数でない場合、最上位の位の数値と除数との積を算出し、算出した積を1段目に表示すべき数値として問題/解答情報DB2bに登録する。なお、このとき、商の最上位の位に応じて問題/解答情報DB2bの位置ずれの欄に、算出した積の一の位の数の配置位置と被除数の一の位の数の配置位置との位置ずれを登録する。例えば、取得した商が二桁の数である場合、最上位は十の位であり、この十の位の数値と除数との積の一の位の数は、被除数の十の位の数値の直下に表示されるため、ここでの位置ずれは「1」である。なお、本実施形態7では、説明の便宜上、割り算の結果(商)は最大でも2桁の整数であることとする。
【0247】
以下に、本実施形態7のウェブサーバ100による教材の作成処理における問題/解答情報の取得処理、具体的には、実施形態1において図7で示した処理中のステップS2の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図57乃至図59は問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ウェブサーバ100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(問題/解答取得手段12)によって実行される。
【0248】
制御部1は、問題カウンタを有しており、問題/解答情報の取得処理を実行する際に問題カウンタの値を1にセットする(S191)。制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツから1文字を読み出し(S192)、読み出した文字が“/”であるか否かを判断する(S193)。読み出した文字が“/”でない場合(S193:NO)、制御部1は、読み出した文字が改行を示す記号であるか否かを判断する(S194)。
【0249】
読み出した文字が改行を示す記号でない場合(S194:NO)、即ち数字である場合、制御部1は、読み出した数字を保持し(S195)、ステップS197へ処理を移行する。読み出した文字が“/”である場合(S193:YES)、制御部1は、数値の欄に、これまでにステップS195で保持した数字からなる数値を、種類の欄に「問」を、位置の欄に「被除数」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、被除数の情報を問題/解答情報DB2bに登録し(S196)、ステップS197へ処理を移行する。
【0250】
なお、これまでにステップS195で保持した数字からなる数値とは、各数字を保持した順に並べた数値のことであり、例えば、2つの数字を保持していた場合、先に保持した数字に10をかけた値に、後で保持した数字を足した数値である。また、3つの数字を保持していた場合、一番目に保持した数字に100をかけた値と、二番目に保持した数字に10をかけた値と、三番目に保持した数字とを足した数値である。
【0251】
読み出した文字が改行を示す記号である場合(S194:YES)、制御部1は、数値の欄に、これまでにステップS195で保持した数字からなる数値を、種類の欄に「問」を、位置の欄に「除数」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、除数の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S198)。
【0252】
制御部1は、HDD2に記憶してある計算処理プログラムを実行し、教材コンテンツから取得した被除数及び除数に基づいて商を算出し(S199)、数値の欄に算出した商を、種類の欄に「解」を、位置の欄に「商」を、位置ずれの欄に「0」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、商の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S200)。
【0253】
制御部1は、ステップS199で算出した商の最上位の数を抽出し(S201)、抽出した最上位の数と除数との積を算出する(S202)。制御部1は、ステップS201で抽出した数が十の位の数であるか否かを判断し(S203)、十の位の数でない場合(S203:NO)、即ち商が一桁である場合、数値の欄にステップS202で算出した積を、種類の欄に「解」を、位置の欄に「1段目」を、位置ずれの欄に「0」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、1段目の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S204)。
【0254】
制御部1は、被除数から1段目の数値を減算し、当該割り算における余りを算出し(S205)、数値の欄に算出した余りを、種類の欄に「解」を、位置の欄に「2段目」を、位置ずれの欄に「0」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、2段目の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S206)。制御部1は、問題カウンタの値に1を加算し(S214)、ステップS197へ処理を移行する。
【0255】
ステップS201で抽出した数が十の位の数である場合(S203:YES)、即ち商が二桁である場合、数値の欄にステップS202で算出した積を、種類の欄に「解」を、位置の欄に「1段目」を、位置ずれの欄に「1」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、1段目の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S207)。
【0256】
制御部1は、被除数から1段目の数値に10をかけた数を減算し、被除数から2段下の2段目に表示すべき数値を算出し(S208)、数値の欄に算出した数値を、種類の欄に「解」を、位置の欄に「2段目」を、位置ずれの欄に「0」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、2段目の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S209)。制御部1は、商の最下位の数、即ち商の一の位の数と除数との積を算出し(S210)、数値の欄に算出した積を、種類の欄に「解」を、位置の欄に「3段目」を、位置ずれの欄に「0」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、3段目の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S211)。
【0257】
制御部1は、2段目の数値から3段目の数値を減算し、被除数から4段下の4段目に表示すべき数値を算出し(S212)、数値の欄に算出した数値を、種類の欄に「解」を、位置の欄に「4段目」を、位置ずれの欄に「0」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、4段目の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S213)。制御部1は、問題カウンタの値に1を加算し(S214)、ステップS197へ処理を移行する。
【0258】
ステップS197において、制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツに記載された全ての文字を読み出したか否かを判断し(S197)、全ての文字をまだ読み出していない場合(S197:NO)、ステップS192に処理を戻す。そして制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツから次の1文字を読み出し(S192)、読み出した文字に対して、上述したステップS193〜S214の処理を繰り返す。RAM4に読み出された教材コンテンツ中の全ての文字に対して上述した処理が終了した場合(S197:YES)、制御部1は、問題/解答情報の取得処理を終了する。これにより、図56に示すような問題/解答情報DB2bがHDD2に記憶され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0259】
上述した問題/解答情報の取得処理は、1行に1問題を記載する、“/”の前に記載された数字が被除数である、“/”の後ろに記載された数字が除数である、等のルールに従って教材コンテンツが記載された場合の処理である。しかし、これら以外のルールに基づいて教材コンテンツを記載することもでき、この場合、制御部1は、各ルールに従った問題/解答情報の取得処理を実行すればよい。
【0260】
上述した処理によって図56に示すような問題/解答情報DB2bがHDD2に登録されたウェブサーバ100において、制御部1(表示レイアウト情報算出手段13)は、問題/解答情報DB2bの登録内容と、HDD2に予め記憶されている各種の情報とに基づいて、問題文及び解答枠の表示レイアウト情報を算出して表示レイアウト情報DB2cをHDD2に登録する。
【0261】
図60は表示レイアウト情報DB2cの登録内容を示す模式図である。図60に示す表示レイアウト情報DB2cは、数値、種類、ページ番号、問題番号、解答枠番号、表示座標の各欄を有している。数値の欄には、問題/解答情報DB2bから読み出された数値が一桁ずつ登録される。また、数値の欄には、各問題文毎に付与された問題の番号、割り算を示す記号の割記号データ等が登録される。種類の欄には、数値の欄に登録された各数値が問題の番号を示す数値であるか、問題部分の数値であるか、解答部分の数値であるか、割り算を示す記号であるかに応じてそれぞれ「番号」、「数字」、「解」、「割記号」が登録される。
【0262】
以下に、本実施形態7において、ウェブサーバ100の制御部1が問題/解答情報DB2bの登録内容に基づいて表示レイアウト情報DB2cを生成する処理について説明する。本実施形態7の制御部1(表示レイアウト情報算出手段13)は、問題/解答情報DB2bに登録された情報を1つの数字毎にRAM4に読み出す。表示レイアウト情報算出手段13は、各問題文の1つ目の数字の情報を読み出した場合、読み出した情報が被除数の情報であれば、読み出した情報に含まれる問題番号に基づいて、各問題文を特定するための問題の番号(図60においては(1))を付与し、この問題の番号に対する種類を「番号」とする。
【0263】
制御部1は、HDD2に記憶してある問題文の表示開始位置及び文字の大きさ等に基づいて、問題の番号の表示領域を算出し、問題文の先頭の文字として、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に「(1)」を、この数値の種類の欄に「番号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0264】
次に制御部1は、問題/解答情報DB2bから1つの情報、具体的には除数の情報を読み出し、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、除数の各桁の数字の表示領域をそれぞれ算出し、上位の桁の数字から順に、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に各桁の数字を、種類の欄に「数字」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0265】
次に制御部1は、割り算を示す記号の表示領域を算出し、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に割り算を示す記号の記号データを、種類の欄に「割記号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0266】
制御部1は、問題/解答情報DB2bから読み出していた被除数の情報に基づいて、被除数の各桁の数字の表示領域をそれぞれ算出し、上位の桁の数字から順に、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に各桁の数字を、種類の欄に「数字」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0267】
制御部1は、問題/解答情報DB2bから次の情報、具体的には、商の情報又は割り算の筆算における計算過程を示す各段の情報を読み出し、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、各段に表示される数値の各桁の数字の表示領域をそれぞれ算出し、上位の桁の数字から順に、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に各桁の数字を、種類の欄に「解」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0268】
制御部1は、問題/解答情報DB2bに記憶された全ての数値に対して表示領域の算出処理を行ない、図60に示す表示レイアウト情報DB2cをHDD2に生成する。なお、制御部1は、HDD2に記憶してある教材の表示領域に基づいて、1つの問題に含まれる全ての数値を1ページ中に表示できなくなった場合、即ち表示部6の表示領域内に表示できなくなった場合、次のページに表示させるように各数字の表示領域を算出する。
【0269】
従って、制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録されている全ての数値に対して上述したように表示領域を算出すると共に、各問題を表示させるページのページ番号を特定する。ページ番号は教材コンテンツ毎に1ページ目から順に1,2,3…と付与すればよい。なお、制御部1は、特定されたページ番号を、表示レイアウト情報DB2cの対応するページ番号の欄に登録する。
【0270】
表示レイアウト情報DB2cの登録内容は、制御部1が問題/解答情報DB2bから1つの数値に関する情報を読み出して各数字の表示領域を算出する都度、表示レイアウト情報格納手段14(制御部1)によって登録される。
【0271】
以下に、本実施形態7のウェブサーバ100による教材の作成処理における表示レイアウト情報の算出処理、具体的には、実施形態1において図7で示した処理中のステップS3の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図61乃至図63は表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ウェブサーバ100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(表示レイアウト情報算出手段13及び表示レイアウト情報格納手段14)によって実行される。
【0272】
制御部1は、ページカウンタ、解答枠カウンタ及び問題カウンタを有しており、表示レイアウト情報の算出処理を実行する際にページカウンタ及び解答枠カウンタの各値を1に、問題カウンタの値を0にそれぞれセットする(S221)。制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録してある情報から1つの情報をRAM4に読み出し(S222)、読み出した情報に含まれる問題番号と問題カウンタの値とが一致するか否かを判断する(S223)。一致しない場合(S223:NO)、制御部1は、問題カウンタの値を問題番号に更新する(S224)。
【0273】
制御部1は、RAM4に読み出した情報に含まれる種類に基づいて、読み出した情報が被除数の情報であるか否かを判断し(S225)、被除数の情報でない場合(S225:NO)、ステップS222へ処理を戻す。読み出した情報が被除数の情報である場合(S225:YES)、制御部1は、読み出した被除数の情報を保持しておく(S226)。
【0274】
制御部1は、RAM4に読み出した情報に含まれる問題番号に基づいて、これから読み出す各数値からなる問題に、問題の番号を付与し(S227)、付与した問題の番号を表示する表示領域を、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて算出する(S228)。制御部1は、算出した表示領域が次ページの領域であるか否かを判断し(S229)、次ページの領域である場合(S229:YES)、ページカウンタの値に1を加算する(S230)。算出した表示領域が次ページの領域でない場合(S229:NO)、制御部1は、ステップS230の処理をスキップする。
【0275】
制御部1は、ステップS227で付与した番号を数値の欄に、「番号」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、ステップS228で算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S231)。
【0276】
制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録された全ての情報をRAM4に読み出したか否かを判断し(S232)、全ての情報をまだ読み出していない場合(S232:NO)、ステップS222に処理を戻し、問題/解答情報DB2bに登録してある次の1つの情報をRAM4に読み出す(S222)。制御部1は、読み出した情報に含まれる問題番号と問題カウンタの値とが一致するか否かを判断し(S223)、一致する場合(S223:YES)、RAM4に読み出した情報に含まれる種類に基づいて、読み出した情報が除数の情報であるか否かを判断する(S233)。
【0277】
読み出した情報が除数の情報である場合(S233:YES)、制御部1は、読み出した除数の各桁の数字の表示領域をそれぞれ算出し(S234)、上位の桁の数字から順に、各桁の数字を表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に、「数字」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、ステップS234でそれぞれ算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S235)。
【0278】
制御部1は、割り算を示す記号の表示領域を算出し(S236)、割り算を示す記号の記号データを表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に、「割記号」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、ステップS236で算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S237)。
【0279】
制御部1は、ステップS226で保持しておいた被除数の情報に基づいて、被除数の各桁の数字の表示領域をそれぞれ算出する(S238)。制御部1は、被除数の上位の桁の数字から順に、各桁の数字を表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に、「数字」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、ステップS238でそれぞれ算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新し(S239)、ステップS232へ処理を移行する。
【0280】
読み出した情報が除数の情報でない場合(S233:NO)、制御部1は、RAM4に読み出した情報に含まれる種類に基づいて、読み出した情報が商の情報であるか否かを判断する(S240)。読み出した情報が商の情報である場合(S240:YES)、制御部1は、読み出した商における最上位の数字を抽出し(S241)、抽出した数字の表示領域を算出する(S242)。
【0281】
制御部1は、ステップS241で抽出した数字を表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に、「解」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、解答枠カウンタの値を解答枠番号の欄に、ステップS242でそれぞれ算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S243)。制御部1は、解答枠カウンタの値に1を加算し(S244)、ステップS241で抽出した数字が商における一の位の数字であるか否かを判断する(S245)。
【0282】
商における一の位の数でない場合(S245:NO)、制御部1は、読み出した商における次に上位の数字を抽出し(S246)、ステップS242へ処理を戻し、抽出した次に上位の数字に対して、ステップS242〜S245の処理を繰り返す。商における一の位の数である場合(S245:YES)、即ち、商の全ての桁の数字の表示レイアウト情報を表示レイアウト情報DB2cに登録できた場合、制御部1は、ステップS232へ処理を移行する。
【0283】
読み出した情報が商の情報でない場合(S240:NO)、即ち、読み出した情報が、割り算の筆算における計算過程を示す各段の情報である場合、制御部1は、読み出した各段の数値における最上位の数字を抽出し(S247)、抽出した数字の表示領域を算出する(S248)。
【0284】
制御部1は、ステップS247で抽出した数字を表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に、「解」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、解答枠カウンタの値を解答枠番号の欄に、ステップS248でそれぞれ算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S249)。制御部1は、解答枠カウンタの値に1を加算し(S250)、ステップS247で抽出した数字が各段の数値における一の位の数字であるか否かを判断する(S251)。
【0285】
各段の数値における一の位の数字でない場合(S251:NO)、制御部1は、読み出した各段の数値における次に上位の数字を抽出し(S252)、ステップS248へ処理を戻し、抽出した次に上位の数字に対して、ステップS248〜S251の処理を繰り返す。各段の数値における一の位の数である場合(S251:YES)、即ち、各段の数値における全ての桁の数字の表示レイアウト情報を表示レイアウト情報DB2cに登録できた場合、制御部1は、ステップS232へ処理を移行する。
【0286】
制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録された全ての情報をRAM4に読み出したか否かを判断し(S232)、全ての情報をまだ読み出していない場合(S232:NO)、ステップS222に処理を戻す。制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録してある次の情報をRAM4に読み出し(S222)、読み出した情報に対して、上述したステップS223〜S252の処理を繰り返す。
【0287】
問題/解答情報DB2bに登録された全ての情報に対して上述した処理が終了した場合(S232:YES)、制御部1は、表示レイアウト情報の算出処理を終了する。これにより、図60に示すような表示レイアウト情報DB2cがHDD2に記憶され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0288】
上述した処理によって図60に示すような表示レイアウト情報DB2cがHDD2に登録されたウェブサーバ100において、制御部1は、表示レイアウト情報DB2cの登録内容から解答枠に関する情報のみを抽出して解答枠情報DB2dを生成する。なお、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて解答枠情報DB2dを生成する処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図24に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0289】
このようにして表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dを生成したウェブサーバ100の制御部1は、生成した表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをネットワークNを介してコンピュータ101へ提供する。コンピュータ101の制御部30は、ウェブサーバ100から取得した表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD31に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、問題文中に解答枠を含む教材を表示部35に表示させる。なお、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理は、実施形態1で説明した処理、具体的には、図12,13に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0290】
図64は教材の表示画面の構成例を示す模式図である。本実施形態7の表示画面も、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づく教材を表示する教材表示領域35aと、「前ページ」ボタン、「次ページ」ボタン、「消す」ボタン及び「答え合わせ」ボタンを表示する操作ボタン領域35bとを有している。
【0291】
表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて図64に示す表示画面が表示部35に表示されたコンピュータ101において、制御部30は、表示画面中の教材表示領域35aに対して操作部34によって入力された筆跡を受け付ける。制御部30は、受け付けた筆跡を教材表示領域35aに表示させると共に、ウェブサーバ100から取得した解答枠情報DB2dに蓄積する。なお、教材表示領域35aに対して入力された筆跡の蓄積処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図25,26に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0292】
また、コンピュータ101の制御部30は、図45に示す表示画面中の操作ボタン領域35bに表示された「答え合わせ」ボタンをコンピュータ101の操作者が操作部34によって操作した場合、採点の指示を受け付ける。制御部30は、採点の指示を受け付けた場合、解答枠情報DB2dに蓄積された筆跡情報に対して、各解答枠毎に、文字認識/評価辞書DB31aに基づく文字認識/評価処理を実行する。
【0293】
本実施形態7では割り算の筆算の教材であるので、制御部30は、各解答枠毎に蓄積された筆跡情報に対して数字を対象とした文字認識処理を実行し、その結果と、解答枠情報DBに登録されている正解答とを照合することによって、各解答枠に対して入力された解答が正解であるか不正解であるかを判断(採点)する。なお、蓄積された筆跡の文字認識/評価処理及び筆跡の採点処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図27,28に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0294】
上述したように、本実施形態7の教材作成システムでは、割り算の筆算の教材を作成するために所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツから、問題文中の任意の箇所に解答枠を含む教材を作成することができる。従って、教材の作成者は、問題文及び解答枠の表示に関する種々の条件を考慮することなく、所定のルールに基づいて教材コンテンツを作成すればよいので、所望の教材を容易に作成することができる。
【0295】
上述した実施形態7では、割り算の筆算の教材を作成する処理を例に説明したが、足し算の筆算、引き算の筆算、掛け算の筆算についても、各計算に応じたルールを設定し、それぞれのルールに従って教材コンテンツを記載すれば、同様の処理によって教材を作成することができる。
【0296】
(実施形態8)
以下に、本発明に係る教材作成システムを、実施形態8の教材作成システムを示す図面に基づいて詳述する。本実施形態8の教材作成システムは、上述した実施形態1の教材作成装置100、及び上述した実施形態2の教材作成システム103と同様の構成によって実現できるので構成についての説明は省略する。なお、以下では、本実施形態8の教材作成システムを、実施形態2の教材作成システム103によって実現した構成を例に説明する。また、本実施形態8の教材作成システムは、ウェブサーバ100のHDD2に計算処理プログラムが予め記憶されており、制御部1が計算処理プログラムを実行することによって加減乗除の四則演算、及びユークリッドの互除法に従った2つの数の最大公約数の算出が可能である。
【0297】
また上述した実施形態1〜4では、教材コンテンツに基づいて漢字の書き取りの教材を作成する処理について、実施形態5では、教材コンテンツに基づいて用語の穴埋めの教材を作成する処理について、実施形態6では、教材コンテンツに基づいて英文の聞き取りの教材を作成する処理について、実施形態7では、教材コンテンツに基づいて割り算の筆算の教材を作成する処理について説明した。本実施形態8では、教材コンテンツに基づいて分数の足し算の教材を作成する処理について説明する。
【0298】
本実施形態8の教材作成システムにおいても、ウェブサーバ100が行なうテキスト形式の教材コンテンツから問題/解答情報DB2bを生成する処理、問題/解答情報DB2bの登録内容に基づいて表示レイアウト情報DB2cを生成する処理が、実施形態1〜4において説明した処理と相異するため、これらの処理についてのみ説明する。
【0299】
なお、そのほかの処理、具体的には、ウェブサーバ100が表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて解答枠情報DB2dを生成する処理、コンピュータ101がウェブサーバ100によって生成された表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理、表示した教材に対して入力された筆跡を蓄積する処理、蓄積された筆跡に対する文字認識/評価処理、筆跡の採点処理については、実施形態1及び2でそれぞれ説明した処理と同一であるので説明を省略する。
【0300】
図65は教材コンテンツの構成例を示す模式図である。本実施形態8では、教材コンテンツは分数の足し算の教材を作成するための教材コンテンツであり、所定のルールに従って記載されている。ここでの所定のルールとは、例えば、1行に1問題を記載する、1つ目の“/”の前に記載された数字が被加数の分子である、1つ目の“/”の後ろで“+”の前に記載された数字が被加数の分母である、“+”の後ろで2つ目の“/”の前に記載された数字が加数の分子である、2つ目の“/”の後ろに記載された数字が加数の分母である、等である。なお、本実施形態8では、帯分数は扱わない教材とする。
【0301】
従って、図65に示した教材コンテンツでは6つの問題があり、1問目の問題は1/6が被加数であり、1/8が加数であることを意味している。同様に2問目の問題は1/2が被加数であり、1/4が加数であることを意味している。以降の3〜6問目の問題も同様に記載されているので説明を省略する。
【0302】
本実施形態8のウェブサーバ100において、制御部1(問題/解答取得手段12
)は、コンテンツ読込手段11によってRAM4に読み込まれた教材コンテンツから、上述したようなルールに基づいて問題情報及び解答情報を取得し、HDD2の問題/解答情報DB2bに登録する。図66は問題/解答情報DB2bの登録内容を示す模式図である。図66に示す問題/解答情報DB2bには、教材コンテンツから取得した各数値(被加数及び加数)及び取得した各数値から算出した各数値に対応付けて、各数値の種類、各数値の位置、問題番号が登録されている。
【0303】
問題/解答情報DB2b中の種類の欄には、各数値が問題文中の数値である場合には「問」が登録され、各数値が解答部分の数値である場合には「解」が登録される。また、問題/解答情報DB2bの位置の欄には、各数値が被加数の分子である場合には「分子1」が登録され、各数値が被加数の分母である場合には「分母1」が登録され、各数値が加数の分子である場合には「分子2」が登録され、各数値が加数の分母である場合には「分母2」が登録される。また、数値の欄にプラス記号データ又は等号データが登録されている場合、対応する位置の欄にはそれぞれ「プラス記号」又は「等号」が登録される。
【0304】
問題/解答情報DB2b中の問題番号の欄には、各数値によって構成される問題の番号が登録される。なお、問題番号は、図65に示す教材コンテンツにおいて各行に記載された問題に対して1行目から順に1,2,3…と付与された番号である。問題/解答情報DB2bの登録内容は、問題/解答取得手段12が1つの教材コンテンツから被加数及び加数の各数値を取得する都度、問題/解答取得手段12(制御部1)によって登録される。
【0305】
制御部1は、教材コンテンツから被加数及び加数の各数値を取得した場合、取得した各数値に基づいて被加数の分子の情報、被加数の分母の情報、加数の分子の情報及び加数の分母の情報をそれぞれ問題/解答情報DB2bに登録すると共に、足し算を示すプラス記号の情報及び等号の情報も問題/解答情報DB2bに登録する。また、制御部1は、取得した被加数及び加数の足し算を行なって和を取得する。具体的には、制御部1は、HDD2に記憶してある計算処理プログラムをRAM4に読み出して実行し、被加数及び加数のそれぞれの分母の数値の最大公約数を算出する。制御部1は、被加数及び加数のそれぞれの分母を掛け算し、得られた積から算出した最大公約数を割り算する。なお、ここで得られる商は、被加数及び加数の和の分母となる。
【0306】
制御部1は、算出した被加数及び加数の和の分母から被加数の分母を割り算し、得られた商に被加数の分子を掛け算する。また、制御部1は、算出した被加数及び加数の和の分母から加数の分母を割り算し、得られた商に加数の分子を掛け算し、それぞれ算出された積の和を算出する。ここで得られる商は、被加数及び加数の和の分子となる。制御部1は、上述したように取得した被加数及び加数の和の分子及び分母を問題/解答情報DB2bに登録する。
【0307】
以下に、本実施形態8のウェブサーバ100による教材の作成処理における問題/解答情報の取得処理、具体的には、実施形態1において図7で示した処理中のステップS2の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図67及び図68は問題/解答情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ウェブサーバ100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(問題/解答取得手段12)によって実行される。
【0308】
制御部1は、問題カウンタを有しており、問題/解答情報の取得処理を実行する際に問題カウンタの値を1にセットする(S261)。制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツから1文字を読み出し(S262)、読み出した文字が1つ目の“/”であるか否かを判断する(S263)。読み出した文字が1つ目の“/”である場合(S263:YES)、制御部1は、数値の欄に、これまでに保持した数字からなる数値を、種類の欄に「問」を、位置の欄に「分子1」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、被加数の分子の情報を問題/解答情報DB2bに登録し(S264)、ステップS278へ処理を移行する。
【0309】
なお、これまでに保持した数字からなる数値とは、各数字を保持した順に並べた数値のことであり、例えば、2つの数字を保持していた場合、先に保持した数字に10をかけた値に、後で保持した数字を足した数値である。また、3つの数字を保持していた場合、一番目に保持した数字に100をかけた値と、二番目に保持した数字に10をかけた値と、三番目に保持した数字とを足した数値である。本実施形態8では、各数値は一桁の数字であるので、このような計算を行なう必要はない。
【0310】
読み出した文字が1つ目の“/”でない場合(S263:NO)、制御部1は、読み出した文字が“+”であるか否かを判断する(S265)。読み出した文字が“+”である場合(S265:YES)、制御部1は、数値の欄に、これまでに保持した数字からなる数値を、種類の欄に「問」を、位置の欄に「分母1」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、被加数の分母の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S266)。制御部1は、数値の欄に、プラス記号を示すプラス記号データを、種類の欄に「問」を、位置の欄に「プラス記号」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、プラス記号の情報を問題/解答情報DB2bに登録し(S267)、ステップS278へ処理を移行する。
【0311】
読み出した文字が“+”でない場合(S265:NO)、制御部1は、読み出した文字が2つ目の“/”であるか否かを判断し(S268)、2つ目の“/”である場合(S268:YES)、数値の欄に、これまでに保持した数字からなる数値を、種類の欄に「問」を、位置の欄に「分子2」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、加数の分子の情報を問題/解答情報DB2bに登録し(S269)、ステップS278へ処理を移行する。
【0312】
読み出した文字が2つ目の“/”でない場合(S268:NO)、制御部1は、読み出した文字が改行を示す記号であるか否かを判断する(S270)。読み出した文字が改行を示す記号でない場合(S270:NO)、即ち数字である場合、制御部1は、読み出した数字を保持し(S271)、ステップS278へ処理を移行する。
【0313】
読み出した文字が改行を示す記号である場合(S270:YES)、制御部1は、数値の欄に、これまでに保持した数字からなる数値を、種類の欄に「問」を、位置の欄に「分母2」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、加数の分母の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S272)。制御部1は、数値の欄に、等号を示す等号データを、種類の欄に「問」を、位置の欄に「等号」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、等号の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S273)。
【0314】
制御部1は、HDD2に記憶してある計算処理プログラムを実行し、教材コンテンツから取得した被加数及び加数の和を算出し(S274)、数値の欄に算出した和の分子を、種類の欄に「解」を、位置の欄に「分子」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、和の分子の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S275)。また制御部1は、数値の欄に算出した和の分母を、種類の欄に「解」を、位置の欄に「分母」を、問題番号の欄に問題カウンタの値をそれぞれ記憶することにより、和の分母の情報を問題/解答情報DB2bに登録する(S276)。
【0315】
制御部1は、問題カウンタの値に1を加算し(S277)、ステップS278へ処理を移行する。ステップS278において、制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツに記載された全ての文字を読み出したか否かを判断し(S278)、全ての文字をまだ読み出していない場合(S278:NO)、ステップS262に処理を戻す。そして制御部1は、RAM4に読み出された教材コンテンツから次の1文字を読み出し(S262)、読み出した文字に対して、上述したステップS263〜S277の処理を繰り返す。
【0316】
RAM4に読み出された教材コンテンツ中の全ての文字に対して上述した処理が終了した場合(S278:YES)、制御部1は、問題/解答情報の取得処理を終了する。これにより、図66に示すような問題/解答情報DB2bがHDD2に記憶され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0317】
上述した問題/解答情報の取得処理は、1行に1問題を記載する、1つ目の“/”の前に記載された数字が被加数の分子である、1つ目の“/”の後ろで“+”の前に記載された数字が被加数の分母である、“+”の後ろで2つ目の“/”の前に記載された数字が加数の分子である、2つ目の“/”の後ろに記載された数字が加数の分母である、等のルールに従って教材コンテンツが記載された場合の処理である。しかし、これら以外のルールに基づいて教材コンテンツを記載することもでき、この場合、制御部1は、各ルールに従った問題/解答情報の取得処理を実行すればよい。
【0318】
上述した処理によって図66に示すような問題/解答情報DB2bがHDD2に登録されたウェブサーバ100において、制御部1(表示レイアウト情報算出手段13)は、問題/解答情報DB2bの登録内容と、HDD2に予め記憶されている各種の情報とに基づいて、問題文及び解答枠の表示レイアウト情報を算出して表示レイアウト情報DBをHDD2に登録する。
【0319】
図69は表示レイアウト情報DB2cの登録内容を示す模式図である。図69に示す表示レイアウト情報DB2cは、数値、種類、ページ番号、問題番号、解答枠番号、表示座標の各欄を有している。数値の欄には、問題/解答情報DB2bから読み出された数値が登録される。また、数値の欄には、各問題文毎に付与された問題の番号、分数を示す分数記号の分数記号データ、足し算を示すプラス記号のプラス記号データ、等号の等号データ等が登録される。種類の欄には、問題/解答情報DB2bの位置の欄にそれぞれ登録された情報が登録される。
【0320】
以下に、本実施形態8において、ウェブサーバ100の制御部1が問題/解答情報DB2bの登録内容に基づいて表示レイアウト情報DB2cを生成する処理について説明する。本実施形態8の制御部1(表示レイアウト情報算出手段13)は、問題/解答情報DB2bに登録された情報を1つずつRAM4に読み出す。表示レイアウト情報算出手段13は、各問題文の1つ目の情報、具体的には、被加数の分子の情報を読み出した場合、読み出した情報に含まれる問題番号に基づいて、各問題文を特定するための問題の番号(図69においては(1))を付与し、この問題の番号に対する種類を「番号」とする。
【0321】
制御部1は、HDD2に記憶してある問題文の表示開始位置及び文字の大きさ等に基づいて、問題の番号の表示領域を算出し、問題文の先頭の文字として、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に「(1)」を、この数値の種類の欄に「番号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0322】
制御部1は、問題/解答情報DB2bから読み出した被加数の分子の情報と、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、被加数の分子の表示領域を算出する。制御部1は、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に読み出した数値を、種類の欄に「分子1」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0323】
制御部1は、問題/解答情報DB2bから次の情報、具体的には被加数の分母の情報を読み出し、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、被加数の分母の表示領域を算出する。制御部1は、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に読み出した数値を、種類の欄に「分母1」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0324】
制御部1は、分数を示す分数記号の表示領域を算出し、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に分数記号の分数記号データを、種類の欄に「分数記号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。また、制御部1は、足し算を示すプラス記号の表示領域を算出し、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄にプラス記号のプラス記号データを、種類の欄に「プラス記号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0325】
制御部1は、問題/解答情報DB2bから次の情報、具体的には加数の分子の情報を読み出し、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、加数の分子の表示領域を算出する。制御部1は、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に読み出した数値を、種類の欄に「分子2」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0326】
制御部1は、問題/解答情報DB2bから次の情報、具体的には加数の分母の情報を読み出し、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、加数の分母の表示領域を算出する。制御部1は、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に読み出した数値を、種類の欄に「分母2」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0327】
制御部1は、分数を示す分数記号の表示領域を算出し、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に分数記号の分数記号データを、種類の欄に「分数記号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。また、制御部1は、等号の表示領域を算出し、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に等号の等号データを、種類の欄に「等号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0328】
制御部1は、問題/解答情報DB2bから次の情報、具体的には和の分子の情報を読み出し、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、和の分子の表示領域を算出する。制御部1は、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に読み出した数値を、種類の欄に「分子」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0329】
制御部1は、問題/解答情報DB2bから次の情報、具体的には和の分母の情報を読み出し、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて、和の分母の表示領域を算出する。制御部1は、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に読み出した数値を、種類の欄に「分母」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0330】
制御部1は、分数を示す分数記号の表示領域を算出し、表示レイアウト情報DB2cの数値の欄に分数記号の分数記号データを、種類の欄に「分数記号」を、問題番号の欄にRAM4に読み出した情報に含まれる問題番号を、表示座標の欄に算出した表示領域の左上の座標をそれぞれ格納する。
【0331】
制御部1は、問題/解答情報DB2bに記憶された全ての数値に対して表示領域の算出処理を行ない、図69に示す表示レイアウト情報DB2cをHDD2に生成する。なお、制御部1は、HDD2に記憶してある教材の表示領域に基づいて、1つの問題に含まれる全ての数値を1ページ中に表示できなくなった場合、即ち表示部6の表示領域内に表示できなくなった場合、次のページに表示させるように各数字の表示領域を算出する。
【0332】
従って、制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録されている全ての数値に対して上述したように表示領域を算出すると共に、各問題を表示させるページのページ番号を特定する。ページ番号は教材コンテンツ毎に1ページ目から順に1,2,3…と付与すればよい。なお、制御部1は、特定されたページ番号を、表示レイアウト情報DB2cの対応するページ番号の欄に登録する。
【0333】
表示レイアウト情報DB2cの登録内容は、制御部1が問題/解答情報DB2bから1つの数値に関する情報を読み出して各数字の表示領域を算出する都度、表示レイアウト情報格納手段14(制御部1)によって登録される。
【0334】
以下に、本実施形態8のウェブサーバ100による教材の作成処理における表示レイアウト情報の算出処理、具体的には、実施形態1において図7で示した処理中のステップS3の処理についてフローチャートに基づいて説明する。図70及び図71は表示レイアウト情報の算出処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、ウェブサーバ100のROM3又はHDD2に記憶してある制御プログラムに従って制御部1(表示レイアウト情報算出手段13及び表示レイアウト情報格納手段14)によって実行される。
【0335】
制御部1は、ページカウンタ、解答枠カウンタ及び問題カウンタを有しており、表示レイアウト情報の算出処理を実行する際にページカウンタ及び解答枠カウンタの各値を1に、問題カウンタの値を0にそれぞれセットする(S281)。制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録してある情報から1つの情報、具体的には被加数の分子の情報をRAM4に読み出し(S282)、読み出した情報に含まれる問題番号と問題カウンタの値とが一致するか否かを判断する(S283)。一致しない場合(S283:NO)、制御部1は、問題カウンタの値を問題番号に更新する(S284)。
【0336】
制御部1は、RAM4に読み出した情報に含まれる問題番号に基づいて、これから読み出す各数値からなる問題に、問題の番号を付与し(S285)、付与した問題の番号を表示する表示領域を、HDD2に記憶してある各種の情報に基づいて算出する(S286)。制御部1は、算出した表示領域が次ページの領域であるか否かを判断し(S287)、次ページの領域である場合(S287:YES)、ページカウンタの値に1を加算する(S288)。算出した表示領域が次ページの領域でない場合(S287:NO)、制御部1は、ステップS288の処理をスキップする。
【0337】
制御部1は、ステップS285で付与した番号を数値の欄に、「番号」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、ステップS286で算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S289)。なお、ステップS283で、問題番号と問題カウンタの値とが一致する場合(S283:YES)、制御部1は、ステップS284〜S289の処理をスキップする。
【0338】
制御部1は、ステップS282で問題/解答情報DB2bから読み出した情報(被加数の分子の情報)と、HDD2に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、被加数の分子の表示領域を算出し(S290)、RAM4に読み出した数値を数値の欄に、「分子1」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、ステップS290で算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S291)。
【0339】
制御部1は、ステップS282でRAM4に読み出した情報が被加数の分母の情報、加数の分母の情報又は和の分母の情報であるか否かを判断し(S292)、分母の情報である場合(S292:YES)、分数記号の表示領域を算出し(S293)、分数記号データを数値の欄に、「分数記号」を種類の欄に、ページカウンタの値をページ番号の欄に、問題カウンタの値を問題番号の欄に、ステップS293で算出した表示領域の左上の座標を表示座標の欄にそれぞれ記憶させ、表示レイアウト情報DB2cを更新する(S294)。ステップS282でRAM4に読み出した情報が分母の情報でない場合(S292:NO)、制御部1は、ステップS293及びS294の処理をスキップする。
【0340】
制御部1は、ステップS282でRAM4に読み出した情報が和の情報、具体的には和の分子の情報又は和の分母の情報であるか否かを判断し(S295)、和の情報である場合(S295:YES)、解答枠カウンタの値に1を加算する(S296)。ステップS282でRAM4に読み出した情報が和の情報でない場合(S295:NO)、制御部1は、ステップS296の処理をスキップする。
【0341】
制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録された全ての情報をRAM4に読み出したか否かを判断し(S297)、全ての情報をまだ読み出していない場合(S297:NO)、ステップS282に処理を戻す。制御部1は、問題/解答情報DB2bに登録してある次の1つの情報をRAM4に読み出し(S282)、読み出した情報に対して、上述したステップS283〜S296の処理を繰り返す。
【0342】
問題/解答情報DB2bに登録された全ての情報に対して上述した処理が終了した場合(S297:YES)、制御部1は、表示レイアウト情報の算出処理を終了する。これにより、図69に示すような表示レイアウト情報DB2cがHDD2に記憶され、制御部1は、図7に示した教材の作成処理に処理を戻す。
【0343】
上述した処理によって図69に示すような表示レイアウト情報DB2cがHDD2に登録されたウェブサーバ100において、制御部1は、表示レイアウト情報DB2cの登録内容から解答枠に関する情報のみを抽出して解答枠情報DB2dを生成する。なお、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて解答枠情報DB2dを生成する処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図24に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0344】
このようにして表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dを生成したウェブサーバ100の制御部1は、生成した表示レイアウト情報DB2c及び解答枠情報DB2dをネットワークNを介してコンピュータ101へ提供する。コンピュータ101の制御部30は、ウェブサーバ100から取得した表示レイアウト情報DB2cの登録内容と、HDD31に予め記憶してある各種の情報とに基づいて、問題文中に解答枠を含む教材を表示部35に表示させる。なお、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて表示部35に教材を表示する処理は、実施形態1で説明した処理、具体的には、図12,13に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0345】
図72は教材の表示画面の構成例を示す模式図である。本実施形態8の表示画面も、表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づく教材を表示する教材表示領域35aと、「前ページ」ボタン、「次ページ」ボタン、「消す」ボタン及び「答え合わせ」ボタンを表示する操作ボタン領域35bとを有している。
【0346】
表示レイアウト情報DB2cの登録内容に基づいて図72に示す表示画面が表示部35に表示されたコンピュータ101において、制御部30は、表示画面中の教材表示領域35aに対して操作部34によって入力された筆跡を受け付ける。制御部30は、受け付けた筆跡を教材表示領域35aに表示させると共に、ウェブサーバ100から取得した解答枠情報DB2dに蓄積する。なお、教材表示領域35aに対して入力された筆跡の蓄積処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図25,26に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0347】
また、コンピュータ101の制御部30は、図72に示す表示画面中の操作ボタン領域35bに表示された「答え合わせ」ボタンをコンピュータ101の操作者が操作部34によって操作した場合、採点の指示を受け付ける。制御部30は、採点の指示を受け付けた場合、解答枠情報DB2dに蓄積された筆跡情報に対して、各解答枠毎に、文字認識/評価辞書DB31aに基づく文字認識/評価処理を実行する。
【0348】
本実施形態8では分数の足し算の教材であるので、制御部30は、各解答枠毎に蓄積された筆跡情報に対して数字を対象とした文字列の認識処理を実行し、その結果と、解答枠情報DB2dに登録されている正解答とを照合することによって、各解答枠に対して入力された解答が正解であるか不正解であるかを判断(採点)する。なお、蓄積された筆跡の文字認識/評価処理及び筆跡の採点処理は、実施形態2で説明した処理、具体的には、図27,28に示した処理と同様であるので説明を省略する。
【0349】
上述したように、本実施形態8の教材作成システムでは、分数の足し算の教材を作成するために所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツから、問題文中の任意の箇所に解答枠を含む教材を作成することができる。従って、教材の作成者は、問題文及び解答枠の表示に関する種々の条件を考慮することなく、所定のルールに基づいて教材コンテンツを作成すればよいので、所望の教材を容易に作成することができる。
【0350】
上述した実施形態8では、分数の足し算の教材を作成する処理を例に説明したが、分数の引き算、分数の掛け算、分数の割り算についても、各計算に応じたルールを設定し、それぞれのルールに従って教材コンテンツを記載すれば、同様の処理によって教材を作成することができる。
【符号の説明】
【0351】
100 教材作成装置、ウェブサーバ
1 制御部
2 HDD
2a 教材コンテンツ
2c 表示レイアウト情報DB
2d 解答枠情報DB
101 コンピュータ
30 制御部
31 HDD
31b 採点結果DB
103 教材作成システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
問題文中に解答枠を含む教材を作成する教材作成装置において、
解答者に係る解答者情報、及び該解答者に対して作成した教材を表示させる際の表示パラメータを対応付けて記憶する表示パラメータ記憶手段と、
所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツを読み込む読込手段と、
該読込手段が読み込んだ教材コンテンツから前記ルールに基づいて問題情報及び解答情報を取得する取得手段と、
解答者に係る解答者情報を受け付ける受付手段と、
該受付手段が受け付けた解答者情報に対応する表示パラメータを前記表示パラメータ記憶手段から取得する表示パラメータ取得手段と、
前記取得手段が取得した問題情報及び解答情報、並びに前記表示パラメータ取得手段が取得した表示パラメータに基づいて、問題文及び解答枠の表示情報を算出する算出手段と、
該算出手段が算出した問題文及び解答枠の表示情報を記憶する表示情報記憶手段と
を備えることを特徴とする教材作成装置。
【請求項2】
前記解答者情報は、各解答者が、手書き入力にどの程度慣れているかを示す慣れ度合いであることを特徴とする請求項1に記載の教材作成装置。
【請求項3】
前記取得手段が取得した解答情報から各解答枠の正解答を抽出する抽出手段と、
前記算出手段が算出した解答枠の表示情報及び前記抽出手段が抽出した該解答枠の正解答を対応付けて記憶する解答枠情報記憶手段と、
前記表示情報記憶手段に記憶してある表示情報に基づいて、問題文中に解答枠を含む教材を表示装置に表示させる手段と、
前記表示装置に表示された教材に対して筆跡を受け付ける筆跡受付手段と、
該筆跡受付手段が受け付けた筆跡を、前記表示装置に表示された教材に追加して前記表示装置に表示させる手段と、
前記解答枠情報記憶手段に記憶してある解答枠の表示情報に基づいて、前記筆跡受付手段が受け付けた筆跡が入力された解答枠を判別する判別手段と、
該判別手段が判別した解答枠の表示情報に対応させて、前記筆跡受付手段が受け付けた筆跡を前記解答枠情報記憶手段に記憶させる手段と、
採点指示を受け付ける採点指示受付手段と、
該採点指示受付手段が採点指示を受け付けた場合、前記解答枠情報記憶手段に記憶してある筆跡に対して文字認識または文字評価を行なう文字認識評価手段と、
該文字認識評価手段による文字認識の結果及び前記解答枠情報記憶手段に記憶してある正解答に基づいて、または、文字評価の結果に基づいて、各解答枠に対応する筆跡を採点する採点手段と、
該採点手段の採点結果を、前記表示装置に表示された教材及び筆跡に追加して前記表示装置に表示させる採点結果表示手段と
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の教材作成装置。
【請求項4】
複数の教材コンテンツ及び各教材コンテンツに基づく教材に対して前記採点手段が採点した採点結果を対応付けて記憶する教材コンテンツ記憶手段と、
該教材コンテンツ記憶手段に記憶してある教材コンテンツのうちのひとつを選択する教材選択手段とを備え、
前記読込手段は、前記教材選択手段が選択した教材コンテンツを前記教材コンテンツ記憶手段から読み出して読み込むように構成されており、
前記算出手段は、前記取得手段が取得した問題情報及び解答情報と、前記教材選択手段が選択した教材コンテンツに対応付けて前記教材コンテンツ記憶手段に記憶してある採点結果とに基づいて、問題文及び解答枠の表示情報を算出するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の教材作成装置。
【請求項5】
前記算出手段は、前記採点結果が正解であった解答枠の解答情報を、問題情報に変更する手段を備え、変更した問題情報及び解答情報に基づいて、問題文及び解答枠の表示情報を算出するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の教材作成装置。
【請求項6】
前記表示パラメータは、解答枠の大きさを含むことを特徴とする請求項1から5までのいずれかひとつに記載の教材作成装置。
【請求項7】
記憶部を有し、問題文中に解答枠を含む教材を作成する教材作成装置による教材作成方法において、
前記教材作成装置にて、所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツを読み込むステップと、
前記教材作成装置にて、読み込んだ教材コンテンツから前記ルールに基づいて問題情報及び解答情報を取得するステップと、
前記教材作成装置にて、解答者に係る解答者情報を受け付ける受付ステップと、
前記教材作成装置にて、該受付ステップで受け付けた解答者情報に基づいて、前記解答者に対して作成した教材を表示させる際の表示パラメータを取得するステップと、
前記教材作成装置にて、取得した問題情報及び解答情報、並びに取得した表示パラメータに基づいて、問題文及び解答枠の表示情報を算出する算出ステップと、
前記教材作成装置にて、該算出ステップで算出した問題文及び解答枠の表示情報を前記記憶部に記憶するステップと
を含むことを特徴とする教材作成方法。
【請求項8】
記憶部を有するコンピュータに、問題文中に解答枠を含む教材を作成させるためのコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、
所定のルールに従って記載されたテキスト形式の教材コンテンツから前記ルールに基づいて問題情報及び解答情報を取得するステップと、
解答者に係る解答者情報を受け付ける受付ステップと、
該受付ステップで受け付けた解答者情報に基づいて、前記解答者に対して作成した教材を表示させる際の表示パラメータを取得するステップと、
取得した問題情報及び解答情報、並びに取得した表示パラメータに基づいて、問題文及び解答枠の表示情報を算出する算出ステップと、
該算出ステップで算出した問題文及び解答枠の表示情報を前記記憶部に記憶するステップと
を実行させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【公開番号】特開2012−8604(P2012−8604A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212789(P2011−212789)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【分割の表示】特願2009−516118(P2009−516118)の分割
【原出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】