文書処理方法およびその装置
【目的】 簡単な操作により記号入力の操作性を向上させることが可能な文書処理方法およびその装置を提供する。
【構成】 既存の記号入力方法により記号が入力されると、その記号コードおよびフォント名に基づいてパネル記号情報テーブルを検索し、当該記号がまだ登録されている場合には、「利用回数」を“1”にするとともに、その記号コードおよびフォント名をパネル記号情報テーブルに新規登録する。一方、入力された記号が既に登録されたものであれば、「利用回数」を“1”だけインクリメントする。このパネル記号情報テーブルに基づいて、フォント毎に利用度数の多い順に記号がソートされ、「連番」が付され、その連番の順序に従って現在指定されているフォントの記号が、表示装置に記号パネルとして表示される。そして、既に記号入力されたものを再度入力する場合には、記号パネルより指定された記号を選択して入力する。
【構成】 既存の記号入力方法により記号が入力されると、その記号コードおよびフォント名に基づいてパネル記号情報テーブルを検索し、当該記号がまだ登録されている場合には、「利用回数」を“1”にするとともに、その記号コードおよびフォント名をパネル記号情報テーブルに新規登録する。一方、入力された記号が既に登録されたものであれば、「利用回数」を“1”だけインクリメントする。このパネル記号情報テーブルに基づいて、フォント毎に利用度数の多い順に記号がソートされ、「連番」が付され、その連番の順序に従って現在指定されているフォントの記号が、表示装置に記号パネルとして表示される。そして、既に記号入力されたものを再度入力する場合には、記号パネルより指定された記号を選択して入力する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、かな漢字変換システムやワードプロセッサ等の情報処理システムにおける文書処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の文字処理装置は、漢字、ひらがな、カタカナ、または、アルファベット以外の文字、即ち、記号を入力するための特殊な入力方法を有している。かかる入力方法には、例えば、コード入力方法、記号グループからの入力方法等が知られている。
【0003】コード入力方法とは、例えば“☆(記号コード:2179)”を入力したい場合、操作者は、記号コード“2179”を入力し、記号変換キーを押すことにより“☆”を入力するというものである。
【0004】また、記号グループからの入力方法とは、記号を予め複数のグループに分けて登録し、操作者は、その登録されたグループから所望のグループを選択し、そのグループに属する記号を表示した記号一覧から所望の記号を選択し入力するというものである。例えば、記号グループとして、「まる付き文字」、「ローマ数字」、または、「やじるし」等のグループが登録され、“←”は「やじるし」というグループ(“←”,“→”,“↑”,“↓”等)の中に存在するとする。操作者が“←”を入力したい場合、まず、グループ一覧(「まる付き文字」、「ローマ数字」、「やじるし」等が表示される)の中から「やじるし」を選択する。そして、その「やじるし」の記号一覧(“→”,“↑”,“↓”,“←”が表示される)から“←”を検索し選択する。このように操作することにより“←”が入力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の文字処理装置において、前者の入力方法、即ち、コード入力方法では、操作者は入力したい記号のコードを知っている必要があるとともに、記号を入力するときには、その記号が以前に入力したことがあるものであっても、毎回コードを入力して変換する必要があるため、操作が非常に不便であった。
【0006】また、後者の入力方法、即ち、記号グループからの入力方法では、操作者は入力したい記号が属しているグループを知っている必要があるとともに、記号を入力するときに、まず、記号グループを指定し、次に、その記号グループ内に属する所望の記号を検索し、さらに、その記号を指定するという3段階の操作が必要であるため、操作が非常に面倒であった。
【0007】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、簡単な操作により記号入力の操作性を向上させることが可能な文書処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため本発明の文字処理方法は、入力された記号の記号コードとそのフォントの種類および利用回数をパネル情報として登録し、該登録された記号を記号パネルとして表示し、該表示された記号パネルより指定された記号を入力することを特徴とする。
【0009】好ましくは、前記記号パネルより指定された記号を前記パネル情報より削除することを特徴とし、前記記号パネルより指定された記号が属するグループを取得し、該取得されたグループに属する記号を前記信号パネルとして表示することを特徴とする。
【0010】また、本発明の文字処理装置は、記号を入力する記号入力手段と、該入力された記号の記号コードとそのフォントの種類および利用回数をパネル情報として登録するパネル情報登録手段と、該登録された記号を記号パネルとして表示する表示手段と、該表示された記号パネルより指定された記号を入力するパネル記号入力手段と有することを特徴とする。
【0011】好ましくは、前記パネル記号入力手段により入力された記号を前記パネル情報登録手段のパネル情報から削除する削除手段を有することを特徴とし、前記パネル記号入力手段により入力された記号が属するグループを取得するグループ取得手段を有し、該取得されたグループに属する記号を前記記号パネルとして表示することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の構成に依れば、記号が入力されると、その記号コードとフォントの種類および利用回数がパネル情報として登録され、該登録された記号が記号パネルとして表示され、該表示された記号パネルより指定された記号が入力される。
【0013】好ましくは、記号パネルより指定された記号について削除の指示を行うことにより、その記号がパネル情報から削除される。
【0014】さらに、好ましくは、記号パネルより指定された記号が属するグループを表示する指示を行うことにより、その記号グループが表示される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例に係る文字処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【0017】同図において、本実施例の文字処理装置は、装置全体の制御を司る中央処理装置1と、該中央処理装置1の処理結果や各種データ等を記憶する記憶装置2と、文字や数値等を入力するためのキーボード3と、該キーボード3から入力された文字等を表示したり、中央処理装置1による処理結果等を表示したりするための表示装置4とにより、その主要部が構成されている。
【0018】図2は、表示装置4に表示された記号パネルの一例を示す図であり、この記号パネルには、現在使用されているフォントにおいて、既存の記号入力方法により入力された記号が表示されている。ここで、記号パネルの記号はフォント毎に表示されるが、これは、フォントに応じて、同一記号であっても文字処理装置で設定される記号コードが異なる場合があることを考慮したものであり、このようなことがなければ、フォント毎に表示する必要はない。また、記号は、利用頻度の高い順に表示される。
【0019】さらに、同図に示すように、「前画面」や「次画面」のモードを設定しておくことにより一覧に表示できない記号も表示することが可能である。「前画面」を指定すると現在表示されている記号の前の記号一覧が表示され、「次画面」を指定すると現在表示されている記号の後の記号一覧が表示される。また、現在使用されているフォント名(“canon font”)や現在記号パネルで指定されている記号コード(“222a”)も表示されている。
【0020】図3は、図2の記号パネルを表示するために使用されるパネル記号情報テーブルの一例を示す図である。このパネル記号情報テーブルは、前記図1の記憶装置2に記憶され、既存の記号入力方法により所望の記号が入力されると、パネル記号情報テーブルにパネル記号情報が登録される。
【0021】図3に示すように、パネル記号情報テーブルは、「記号コード」、「フォント名」、「利用回数」、「連番」により構成されている。ここで、記号コードとは、入力された記号コードのことをいい、フォント名とは、入力の際に指定されていたフォント名のことをいう。利用回数とは、記号が使用された回数のことをいい、記号が、既存の記号入力方法により入力された場合または記号パネルから入力された場合に加算される。さらに、連番とは、利用回数の多い順番をフォントごとに表したものをいう。なお、記号コードにはシフトJISや区点コードなどがあるが、その情報も含むことは云うまでもない。また、フォントの情報としてフォント名を一例としているが、これに限らず、フォントを識別するものであればどのようなものでもよい。このようにして、上記パネル記号情報に基づいて記号パネルは表示される。
【0022】図2の記号パネルには、「グループ」の表示があり、グループモードが存在する。このモードを指定すると、図4に示すように、グループ表示がなされる。
【0023】図4は、前記表示装置4に表示されたグループ表示の一例を示す図であり、同図には、現在使用中のフォントにおいて、前記図2で指定された記号(記号コード“222a”)が含まれるグループの記号が表示されている。
【0024】図5は、このグループ表示を行うために使用されるグループ情報テーブルの一例を示す図であり、このグループ情報テーブルは、記憶装置2に記憶される。グループ情報テーブルは、フォント毎に、各フォントに存在する「グループ名」と各グループに対応する「記号コード範囲」とにより構成されている。
【0025】次に、以上のように構成された文字処理装置の中央処理装置1が行う制御処理を、図6〜図12のフローチャートを参照しながら説明する。
【0026】本実施例の文字処理装置が行う制御処理は、大きく分けて、パネル記号情報を登録する処理(図6R>6および図7に示す処理)と記号パネルの動作処理(図8R>8〜図12に示す処理)とにより構成される。
【0027】まず、パネル記号情報を登録する処理を説明する。
【0028】図6は、パネル記号情報を登録する処理の手順を示すフローチャートである。
【0029】同図において、既存の記号入力方法により記号入力が行われたか否かを判断し(ステップS1)、記号入力が行われた場合には後述するパネル記号登録サブルーチン(ステップS2)を実行し、一方、記号入力が行われなかった場合にはそのまま何もしないで本登録処理を終了する。
【0030】図7は、前記ステップS2のパネル記号登録サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0031】まず、記号入力されたときに使用されたフォント情報(フォント名)と記号コードのパネル記号情報を、例えば中央処理装置1のRAM(図示せず)から取得する(ステップS11)。
【0032】次に、前記記憶装置2のパネル記号情報テーブル(図3)をサーチ(検索)し(ステップS12)、前記ステップS11で取得したフォント名と記号コードが一致するパネル記号情報が既に登録されているか否かを判断する(ステップS13)。このとき、登録されていない場合にはパネル登録する(ステップS14)。このパネル登録は、具体的には、前記「利用回数」を“1”にし、ステップS11で取得したフォント名と記号コードを新規登録する。
【0033】一方、ステップS13で、登録されていた場合には「利用回数」の加算を行う(ステップS15)。
【0034】次に、記号パネルの動作処理について説明する。
【0035】図8は、前記図2の記号パネルから記号が入力されたときに、中央処理装置1が実行する動作処理の手順を示すフローチャートである。
【0036】まず、例えば前記キーボード3を介して、中央処理装置1から記号パネルの起動が指示されると、図2に示す記号パネルの表示を行う(ステップS21)。
【0037】次に、この記号パネル表示からパネル記号入力が指示されたか否かを判断する(ステップS22)。ここで、パネル記号入力とは、表示された記号パネルから操作者が文章中に挿入したい記号を指定して入力するものである。このパネル記号入力の指定方法は、例えば、表示されている記号の場所をマウスによりダブルクリックしたり、ポインティングデバイスにより表示されている記号を指定したりする方法等が考えられる。
【0038】前記ステップS22の判断で、記号入力の指示がされた場合には後述するパネル記号入力サブルーチンを実行した(ステップS23)後に、ステップS30に進む。一方、ステップS22の判断で、パネル記号入力が指示されていない場合には、パネル記号削除が指示された否かを判断する(ステップS24)。
【0039】ステップS24の判断で、パネル記号の削除が指示された場合には、後述するパネル記号削除サブルーチンを実行した(ステップS25)後に、ステップS30に進む。このように、図2に示す記号パネルにおいて「削除」を指定することによりパネル記号削除を行うことができる。
【0040】一方、前記ステップS24の判断で、パネル記号の削除が指定されていない場合には、グループ表示が指示されているか否かを判断する(ステップS26)。
【0041】ステップS26の判断で、グループ表示が指示されている場合には、後述するグループ表示サブルーチンを実行した(ステップS27)後に、ステップS30に進む。一方、ステップS27の判断で、グループ表示が指示されていない場合には、操作者が選択記号を変更したか否かを判断する(ステップS28)。
【0042】ステップS28の判断で、選択記号が変更されている場合には、当該選択記号を変更する処理を実行した(ステップS29)後に、ステップS30に進み、一方、ステップS28の判断で、選択記号が変更されていない場合にはステップS29のサブルーチンをスキップしてステップS30に進む。
【0043】ステップS30では、記号パネル表示の終了が指示されているか否かを判断し、終了の指示がされた場合には本記号パネル処理を終了し、一方、終了の指示がされていない場合にはステップS22に戻り、上述の処理を繰り返す。
【0044】図9は、前記ステップS23の記号パネル表示サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0045】まず、現在指定されているフォント名を前記中央処理装置1のRAMから取得し(ステップS41)、このフォント名における記号コードをパネル記号情報テーブルからサーチし(ステップS42)、表示する記号コードを取得する(ステップS43)。
【0046】次に、取得した記号コードを利用回数の多い順にソートし(ステップS44)、このソートされた順番を「連番」に格納した後に、ソートした記号をその順序で記号パネルに表示する(ステップS45)。さらに、取得したフォント名を表示(ステップS46)し、選択記号記号コードの設定を行う(ステップS47)。
【0047】かかるパネル記号表示を、具体的に、図2を参照して説明する。
【0048】前記ステップS41で現在のフォント名が“canon font”であった場合には、ステップS47で、図2に示すようにフォント名に“canon font”と表示され、ステップS42,S43で、フォント名が“canon font”である記号コードをパネル情報より取得し、ステップS44でソートされる。このようにソートされた記号は、ステップS45で、図2に示すように表示される。そして、ステップS47で、例えば、図2の記号C1(右斜め上向き矢印)が選択され、「記号コード」にその記号C1の記号コード“222a”が表示される。
【0049】図10は、前記ステップS23のパネル記号入力サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0050】まず、指定された記号の「連番」を取得し(ステップS51)、現在表示しているフォント名を記号パネルより取得する(ステップS52)。
【0051】次に、パネル記号情報テーブルからステップS51,S52で取得した記号の「連番」とフォント名に対応する記号をサーチし(ステップS53)、その記号コードを求める(ステップS54)。
【0052】そして、求めた記号コードのパネル記号情報の「利用回数」項目を“1”だけ加算した(ステップS55)後に、その記号コードを前記図1の表示装置4に出力する(ステップS56)。
【0053】かかるパネル記号入力を、具体的に、図2および図3を参照して説明する。
【0054】記号パネルの中から、前記記号C1が指定されると、ステップS51で、記号C1の「連番」を取得する。この記号C1は、「利用回数」が一番多いため「連番」は“1”となる。
【0055】次に、ステップS52でフォント“canon font”を取得する。この連番“1”とフォント“canon font”を用いてパネル記号情報テーブルより指定された記号コードを取得する。具体的には、図3のパネル記号情報テーブルから、ステップS53において検索され、ステップS54でフォントが“canon font”で「利用回数」が一番多い記号コード“222a”が取得される。ステップS55により記号コード“222a”の利用回数が加算され、“40”が“41”になり、ステップS56で表示装置4に記号C1が表示される。
【0056】図11は、前記ステップS25のパネル記号削除サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートであり、前記図2を参照しながら説明する。
【0057】記号パネルにおいて記号C1が指定されているとすると、まず、その記号C1の「連番」を取得し(ステップS61)、現在のフォント名を記号パネルより取得する(ステップS62)。
【0058】次に、パネル記号情報テーブルから、ステップS61,S62により、それぞれ取得された記号の「連番」とフォント名“canon font”に対応する記号をサーチし(ステップS63)、記号コードを求める(ステップS64)。そして、求めた記号コードのパネル記号情報をパネル記号情報テーブルより削除する(ステップS65)。このとき、新たに「利用回数」によりソートして、「連番」を格納し直し、新しくなったパネル記号情報テーブルより記号パネルの表示を行う(ステップS66)。
【0059】かかるパネル記号削除を、具体的に、図2および図3を参照して説明する。
【0060】記号パネルから記号C1が指定されたとすると、ステップS61で、記号C1の「連番」が取得される。記号C1は「利用回数」が一番多いため、連番“1”が取得される。
【0061】次に、ステップS62で、フォント“canon font”が取得され、前記連番“1”とフォント“canon font”とを用いてパネル記号情報テーブルからステップS63でサーチされ、ステップS64で指定された記号コードが取得される。このとき、記号コード“222a”が取得され、ステップS65で、パネル記号情報テーブルから記号コード“222a”のパネル記号情報が削除される。さらに、ステップS66において記号C1が表示されていない記号パネルが表示される。
【0062】図12は、前記ステップS27のグループ表示サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0063】まず、記号パネル中から指定された記号の「連番」を取得し(ステップS71)、この記号のフォント名を記号パネルから取得する(ステップS72)。
【0064】次に、指定された記号の「連番」とフォント名に対応する記号コードをパネル記号情報からサーチし(ステップS73)、記号コードを求める(ステップS74)。この記号コードとステップS73で求めたフォント名より図5に示すグループ情報をサーチし(ステップS75)、その記号コードが含まれるグループのコード範囲を求めた(ステップS76)後に、このグループのコード範囲の記号を記号パネルに表示する(ステップS77)。
【0065】かかるグループ表示を、具体的に、図2、図4、および、図5を参照して説明する。
【0066】記号パネルから記号C1が指示されていたすると、ステップS71では記号C1の「連番」が取得される。記号C1は「利用回数」が一番多いため、連番“1”が取得される。ステップS72で、フォント“canon font”が取得され、ステップS73で、前記連番“1”とフォント“canon font”を用いてパネル記号情報から記号コードがサーチされ、ステップS74で、指定された記号コードが取得される。このとき、記号コード“222a”が取得され、ステップS75で、フォント“canon font”において記号コード“222a”がどのグループに含まれるかサーチする。ステップS76では、そのサーチした結果、グループのコード範囲“222a〜2238”が求められ、これにより、ステップS77で図4に示すように記号パネルに表示される。
【0067】以上説明したように、本実施例の文字処理装置に依れば、一度入力した記号のフォント情報、記号コード、または、利用回数等を記憶し、その記号を記号パネルとして一覧表示するよう構成したので、一度入力した記号を再度入力する場合には、この記号パネルより記号を入力することができ、これにより操作性の向上を図ることができる。
【0068】また、本実施例の文字処理装置には、操作者が不要な記号を削除できるように削除機能を設けるように構成したので、記号を自動的に登録することにより操作者にとって不必要な記号が登録された場合にその記号を削除でき、さらに操作性を向上させることができる。
【0069】本実施例の文字処理装置は、記号のグループ属性を生かし、記号パネルにおいて、登録された記号の属するグループの他の記号を表示させることにより、より使い易いものにすることができる。
【0070】さらに、本実施例では、フォント毎に記号を一覧表示させるように構成したので、文字入力装置が提供している記号コードとその記号を表示するフォントが提供している記号コードが異なるため、記号を入力しても記号が表示されない状態、即ち、文字処理装置においてコード入力により“I(2d25)”を入力したとしてもこの記号を表示するフォントがコード(2d25)に何も設定していなければ、“ ”となり何も表示されないことを防止することができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に依れば、記号が入力されると、その記号コードとフォントの種類および利用回数がパネル情報として登録され、該登録された記号が記号パネルとして表示され、該表示された記号パネルより指定された記号が入力されるので、簡単な操作により記号入力の操作性を向上させることが可能となる効果を奏する。
【0072】好ましくは、記号パネルより指定された記号について削除の指示を行うことにより、その記号がパネル情報から削除されるので、入力された記号が自動的に登録されたときに生ずる不都合を解消することができる。
【0073】さらに、好ましくは、記号パネルより指定された記号が属するグループを表示する指示を行うことにより、その記号グループが表示されるので、前記選択された記号と属性が同じ記号グループから所望の記号を選択することができ、さらに操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る文字処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の表示装置に表示された記号パネルの一例を示す図である。
【図3】図2の記号パネルを表示するために使用されるパネル記号情報テーブルの一例を示す図である。
【図4】図2の記号パネルに表示されたグループ表示の一例を示す図である。
【図5】図4のグループ表示を行うために使用されるグループ情報テーブルの一例を示す図である。
【図6】パネル記号情報を登録する処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS2のパネル記号登録サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図8】図2の記号パネルにより行われる動作処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図8のステップS23の記号パネル表示サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図10】図8のステップS23のパネル記号入力サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図11】図8のステップS25のパネル記号削除サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図12】図8のステップS27のグループ表示サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 中央処理装置(パネル記号入力手段、削除手段、グループ取得手段)
2 記憶手段(パネル情報登録手段)
3 キーボード(記号入力手段、パネル記号入力手段、削除手段、グループ取得手段)
4 表示手段(表示手段)
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、かな漢字変換システムやワードプロセッサ等の情報処理システムにおける文書処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の文字処理装置は、漢字、ひらがな、カタカナ、または、アルファベット以外の文字、即ち、記号を入力するための特殊な入力方法を有している。かかる入力方法には、例えば、コード入力方法、記号グループからの入力方法等が知られている。
【0003】コード入力方法とは、例えば“☆(記号コード:2179)”を入力したい場合、操作者は、記号コード“2179”を入力し、記号変換キーを押すことにより“☆”を入力するというものである。
【0004】また、記号グループからの入力方法とは、記号を予め複数のグループに分けて登録し、操作者は、その登録されたグループから所望のグループを選択し、そのグループに属する記号を表示した記号一覧から所望の記号を選択し入力するというものである。例えば、記号グループとして、「まる付き文字」、「ローマ数字」、または、「やじるし」等のグループが登録され、“←”は「やじるし」というグループ(“←”,“→”,“↑”,“↓”等)の中に存在するとする。操作者が“←”を入力したい場合、まず、グループ一覧(「まる付き文字」、「ローマ数字」、「やじるし」等が表示される)の中から「やじるし」を選択する。そして、その「やじるし」の記号一覧(“→”,“↑”,“↓”,“←”が表示される)から“←”を検索し選択する。このように操作することにより“←”が入力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の文字処理装置において、前者の入力方法、即ち、コード入力方法では、操作者は入力したい記号のコードを知っている必要があるとともに、記号を入力するときには、その記号が以前に入力したことがあるものであっても、毎回コードを入力して変換する必要があるため、操作が非常に不便であった。
【0006】また、後者の入力方法、即ち、記号グループからの入力方法では、操作者は入力したい記号が属しているグループを知っている必要があるとともに、記号を入力するときに、まず、記号グループを指定し、次に、その記号グループ内に属する所望の記号を検索し、さらに、その記号を指定するという3段階の操作が必要であるため、操作が非常に面倒であった。
【0007】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、簡単な操作により記号入力の操作性を向上させることが可能な文書処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため本発明の文字処理方法は、入力された記号の記号コードとそのフォントの種類および利用回数をパネル情報として登録し、該登録された記号を記号パネルとして表示し、該表示された記号パネルより指定された記号を入力することを特徴とする。
【0009】好ましくは、前記記号パネルより指定された記号を前記パネル情報より削除することを特徴とし、前記記号パネルより指定された記号が属するグループを取得し、該取得されたグループに属する記号を前記信号パネルとして表示することを特徴とする。
【0010】また、本発明の文字処理装置は、記号を入力する記号入力手段と、該入力された記号の記号コードとそのフォントの種類および利用回数をパネル情報として登録するパネル情報登録手段と、該登録された記号を記号パネルとして表示する表示手段と、該表示された記号パネルより指定された記号を入力するパネル記号入力手段と有することを特徴とする。
【0011】好ましくは、前記パネル記号入力手段により入力された記号を前記パネル情報登録手段のパネル情報から削除する削除手段を有することを特徴とし、前記パネル記号入力手段により入力された記号が属するグループを取得するグループ取得手段を有し、該取得されたグループに属する記号を前記記号パネルとして表示することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の構成に依れば、記号が入力されると、その記号コードとフォントの種類および利用回数がパネル情報として登録され、該登録された記号が記号パネルとして表示され、該表示された記号パネルより指定された記号が入力される。
【0013】好ましくは、記号パネルより指定された記号について削除の指示を行うことにより、その記号がパネル情報から削除される。
【0014】さらに、好ましくは、記号パネルより指定された記号が属するグループを表示する指示を行うことにより、その記号グループが表示される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例に係る文字処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【0017】同図において、本実施例の文字処理装置は、装置全体の制御を司る中央処理装置1と、該中央処理装置1の処理結果や各種データ等を記憶する記憶装置2と、文字や数値等を入力するためのキーボード3と、該キーボード3から入力された文字等を表示したり、中央処理装置1による処理結果等を表示したりするための表示装置4とにより、その主要部が構成されている。
【0018】図2は、表示装置4に表示された記号パネルの一例を示す図であり、この記号パネルには、現在使用されているフォントにおいて、既存の記号入力方法により入力された記号が表示されている。ここで、記号パネルの記号はフォント毎に表示されるが、これは、フォントに応じて、同一記号であっても文字処理装置で設定される記号コードが異なる場合があることを考慮したものであり、このようなことがなければ、フォント毎に表示する必要はない。また、記号は、利用頻度の高い順に表示される。
【0019】さらに、同図に示すように、「前画面」や「次画面」のモードを設定しておくことにより一覧に表示できない記号も表示することが可能である。「前画面」を指定すると現在表示されている記号の前の記号一覧が表示され、「次画面」を指定すると現在表示されている記号の後の記号一覧が表示される。また、現在使用されているフォント名(“canon font”)や現在記号パネルで指定されている記号コード(“222a”)も表示されている。
【0020】図3は、図2の記号パネルを表示するために使用されるパネル記号情報テーブルの一例を示す図である。このパネル記号情報テーブルは、前記図1の記憶装置2に記憶され、既存の記号入力方法により所望の記号が入力されると、パネル記号情報テーブルにパネル記号情報が登録される。
【0021】図3に示すように、パネル記号情報テーブルは、「記号コード」、「フォント名」、「利用回数」、「連番」により構成されている。ここで、記号コードとは、入力された記号コードのことをいい、フォント名とは、入力の際に指定されていたフォント名のことをいう。利用回数とは、記号が使用された回数のことをいい、記号が、既存の記号入力方法により入力された場合または記号パネルから入力された場合に加算される。さらに、連番とは、利用回数の多い順番をフォントごとに表したものをいう。なお、記号コードにはシフトJISや区点コードなどがあるが、その情報も含むことは云うまでもない。また、フォントの情報としてフォント名を一例としているが、これに限らず、フォントを識別するものであればどのようなものでもよい。このようにして、上記パネル記号情報に基づいて記号パネルは表示される。
【0022】図2の記号パネルには、「グループ」の表示があり、グループモードが存在する。このモードを指定すると、図4に示すように、グループ表示がなされる。
【0023】図4は、前記表示装置4に表示されたグループ表示の一例を示す図であり、同図には、現在使用中のフォントにおいて、前記図2で指定された記号(記号コード“222a”)が含まれるグループの記号が表示されている。
【0024】図5は、このグループ表示を行うために使用されるグループ情報テーブルの一例を示す図であり、このグループ情報テーブルは、記憶装置2に記憶される。グループ情報テーブルは、フォント毎に、各フォントに存在する「グループ名」と各グループに対応する「記号コード範囲」とにより構成されている。
【0025】次に、以上のように構成された文字処理装置の中央処理装置1が行う制御処理を、図6〜図12のフローチャートを参照しながら説明する。
【0026】本実施例の文字処理装置が行う制御処理は、大きく分けて、パネル記号情報を登録する処理(図6R>6および図7に示す処理)と記号パネルの動作処理(図8R>8〜図12に示す処理)とにより構成される。
【0027】まず、パネル記号情報を登録する処理を説明する。
【0028】図6は、パネル記号情報を登録する処理の手順を示すフローチャートである。
【0029】同図において、既存の記号入力方法により記号入力が行われたか否かを判断し(ステップS1)、記号入力が行われた場合には後述するパネル記号登録サブルーチン(ステップS2)を実行し、一方、記号入力が行われなかった場合にはそのまま何もしないで本登録処理を終了する。
【0030】図7は、前記ステップS2のパネル記号登録サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0031】まず、記号入力されたときに使用されたフォント情報(フォント名)と記号コードのパネル記号情報を、例えば中央処理装置1のRAM(図示せず)から取得する(ステップS11)。
【0032】次に、前記記憶装置2のパネル記号情報テーブル(図3)をサーチ(検索)し(ステップS12)、前記ステップS11で取得したフォント名と記号コードが一致するパネル記号情報が既に登録されているか否かを判断する(ステップS13)。このとき、登録されていない場合にはパネル登録する(ステップS14)。このパネル登録は、具体的には、前記「利用回数」を“1”にし、ステップS11で取得したフォント名と記号コードを新規登録する。
【0033】一方、ステップS13で、登録されていた場合には「利用回数」の加算を行う(ステップS15)。
【0034】次に、記号パネルの動作処理について説明する。
【0035】図8は、前記図2の記号パネルから記号が入力されたときに、中央処理装置1が実行する動作処理の手順を示すフローチャートである。
【0036】まず、例えば前記キーボード3を介して、中央処理装置1から記号パネルの起動が指示されると、図2に示す記号パネルの表示を行う(ステップS21)。
【0037】次に、この記号パネル表示からパネル記号入力が指示されたか否かを判断する(ステップS22)。ここで、パネル記号入力とは、表示された記号パネルから操作者が文章中に挿入したい記号を指定して入力するものである。このパネル記号入力の指定方法は、例えば、表示されている記号の場所をマウスによりダブルクリックしたり、ポインティングデバイスにより表示されている記号を指定したりする方法等が考えられる。
【0038】前記ステップS22の判断で、記号入力の指示がされた場合には後述するパネル記号入力サブルーチンを実行した(ステップS23)後に、ステップS30に進む。一方、ステップS22の判断で、パネル記号入力が指示されていない場合には、パネル記号削除が指示された否かを判断する(ステップS24)。
【0039】ステップS24の判断で、パネル記号の削除が指示された場合には、後述するパネル記号削除サブルーチンを実行した(ステップS25)後に、ステップS30に進む。このように、図2に示す記号パネルにおいて「削除」を指定することによりパネル記号削除を行うことができる。
【0040】一方、前記ステップS24の判断で、パネル記号の削除が指定されていない場合には、グループ表示が指示されているか否かを判断する(ステップS26)。
【0041】ステップS26の判断で、グループ表示が指示されている場合には、後述するグループ表示サブルーチンを実行した(ステップS27)後に、ステップS30に進む。一方、ステップS27の判断で、グループ表示が指示されていない場合には、操作者が選択記号を変更したか否かを判断する(ステップS28)。
【0042】ステップS28の判断で、選択記号が変更されている場合には、当該選択記号を変更する処理を実行した(ステップS29)後に、ステップS30に進み、一方、ステップS28の判断で、選択記号が変更されていない場合にはステップS29のサブルーチンをスキップしてステップS30に進む。
【0043】ステップS30では、記号パネル表示の終了が指示されているか否かを判断し、終了の指示がされた場合には本記号パネル処理を終了し、一方、終了の指示がされていない場合にはステップS22に戻り、上述の処理を繰り返す。
【0044】図9は、前記ステップS23の記号パネル表示サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0045】まず、現在指定されているフォント名を前記中央処理装置1のRAMから取得し(ステップS41)、このフォント名における記号コードをパネル記号情報テーブルからサーチし(ステップS42)、表示する記号コードを取得する(ステップS43)。
【0046】次に、取得した記号コードを利用回数の多い順にソートし(ステップS44)、このソートされた順番を「連番」に格納した後に、ソートした記号をその順序で記号パネルに表示する(ステップS45)。さらに、取得したフォント名を表示(ステップS46)し、選択記号記号コードの設定を行う(ステップS47)。
【0047】かかるパネル記号表示を、具体的に、図2を参照して説明する。
【0048】前記ステップS41で現在のフォント名が“canon font”であった場合には、ステップS47で、図2に示すようにフォント名に“canon font”と表示され、ステップS42,S43で、フォント名が“canon font”である記号コードをパネル情報より取得し、ステップS44でソートされる。このようにソートされた記号は、ステップS45で、図2に示すように表示される。そして、ステップS47で、例えば、図2の記号C1(右斜め上向き矢印)が選択され、「記号コード」にその記号C1の記号コード“222a”が表示される。
【0049】図10は、前記ステップS23のパネル記号入力サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0050】まず、指定された記号の「連番」を取得し(ステップS51)、現在表示しているフォント名を記号パネルより取得する(ステップS52)。
【0051】次に、パネル記号情報テーブルからステップS51,S52で取得した記号の「連番」とフォント名に対応する記号をサーチし(ステップS53)、その記号コードを求める(ステップS54)。
【0052】そして、求めた記号コードのパネル記号情報の「利用回数」項目を“1”だけ加算した(ステップS55)後に、その記号コードを前記図1の表示装置4に出力する(ステップS56)。
【0053】かかるパネル記号入力を、具体的に、図2および図3を参照して説明する。
【0054】記号パネルの中から、前記記号C1が指定されると、ステップS51で、記号C1の「連番」を取得する。この記号C1は、「利用回数」が一番多いため「連番」は“1”となる。
【0055】次に、ステップS52でフォント“canon font”を取得する。この連番“1”とフォント“canon font”を用いてパネル記号情報テーブルより指定された記号コードを取得する。具体的には、図3のパネル記号情報テーブルから、ステップS53において検索され、ステップS54でフォントが“canon font”で「利用回数」が一番多い記号コード“222a”が取得される。ステップS55により記号コード“222a”の利用回数が加算され、“40”が“41”になり、ステップS56で表示装置4に記号C1が表示される。
【0056】図11は、前記ステップS25のパネル記号削除サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートであり、前記図2を参照しながら説明する。
【0057】記号パネルにおいて記号C1が指定されているとすると、まず、その記号C1の「連番」を取得し(ステップS61)、現在のフォント名を記号パネルより取得する(ステップS62)。
【0058】次に、パネル記号情報テーブルから、ステップS61,S62により、それぞれ取得された記号の「連番」とフォント名“canon font”に対応する記号をサーチし(ステップS63)、記号コードを求める(ステップS64)。そして、求めた記号コードのパネル記号情報をパネル記号情報テーブルより削除する(ステップS65)。このとき、新たに「利用回数」によりソートして、「連番」を格納し直し、新しくなったパネル記号情報テーブルより記号パネルの表示を行う(ステップS66)。
【0059】かかるパネル記号削除を、具体的に、図2および図3を参照して説明する。
【0060】記号パネルから記号C1が指定されたとすると、ステップS61で、記号C1の「連番」が取得される。記号C1は「利用回数」が一番多いため、連番“1”が取得される。
【0061】次に、ステップS62で、フォント“canon font”が取得され、前記連番“1”とフォント“canon font”とを用いてパネル記号情報テーブルからステップS63でサーチされ、ステップS64で指定された記号コードが取得される。このとき、記号コード“222a”が取得され、ステップS65で、パネル記号情報テーブルから記号コード“222a”のパネル記号情報が削除される。さらに、ステップS66において記号C1が表示されていない記号パネルが表示される。
【0062】図12は、前記ステップS27のグループ表示サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0063】まず、記号パネル中から指定された記号の「連番」を取得し(ステップS71)、この記号のフォント名を記号パネルから取得する(ステップS72)。
【0064】次に、指定された記号の「連番」とフォント名に対応する記号コードをパネル記号情報からサーチし(ステップS73)、記号コードを求める(ステップS74)。この記号コードとステップS73で求めたフォント名より図5に示すグループ情報をサーチし(ステップS75)、その記号コードが含まれるグループのコード範囲を求めた(ステップS76)後に、このグループのコード範囲の記号を記号パネルに表示する(ステップS77)。
【0065】かかるグループ表示を、具体的に、図2、図4、および、図5を参照して説明する。
【0066】記号パネルから記号C1が指示されていたすると、ステップS71では記号C1の「連番」が取得される。記号C1は「利用回数」が一番多いため、連番“1”が取得される。ステップS72で、フォント“canon font”が取得され、ステップS73で、前記連番“1”とフォント“canon font”を用いてパネル記号情報から記号コードがサーチされ、ステップS74で、指定された記号コードが取得される。このとき、記号コード“222a”が取得され、ステップS75で、フォント“canon font”において記号コード“222a”がどのグループに含まれるかサーチする。ステップS76では、そのサーチした結果、グループのコード範囲“222a〜2238”が求められ、これにより、ステップS77で図4に示すように記号パネルに表示される。
【0067】以上説明したように、本実施例の文字処理装置に依れば、一度入力した記号のフォント情報、記号コード、または、利用回数等を記憶し、その記号を記号パネルとして一覧表示するよう構成したので、一度入力した記号を再度入力する場合には、この記号パネルより記号を入力することができ、これにより操作性の向上を図ることができる。
【0068】また、本実施例の文字処理装置には、操作者が不要な記号を削除できるように削除機能を設けるように構成したので、記号を自動的に登録することにより操作者にとって不必要な記号が登録された場合にその記号を削除でき、さらに操作性を向上させることができる。
【0069】本実施例の文字処理装置は、記号のグループ属性を生かし、記号パネルにおいて、登録された記号の属するグループの他の記号を表示させることにより、より使い易いものにすることができる。
【0070】さらに、本実施例では、フォント毎に記号を一覧表示させるように構成したので、文字入力装置が提供している記号コードとその記号を表示するフォントが提供している記号コードが異なるため、記号を入力しても記号が表示されない状態、即ち、文字処理装置においてコード入力により“I(2d25)”を入力したとしてもこの記号を表示するフォントがコード(2d25)に何も設定していなければ、“ ”となり何も表示されないことを防止することができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に依れば、記号が入力されると、その記号コードとフォントの種類および利用回数がパネル情報として登録され、該登録された記号が記号パネルとして表示され、該表示された記号パネルより指定された記号が入力されるので、簡単な操作により記号入力の操作性を向上させることが可能となる効果を奏する。
【0072】好ましくは、記号パネルより指定された記号について削除の指示を行うことにより、その記号がパネル情報から削除されるので、入力された記号が自動的に登録されたときに生ずる不都合を解消することができる。
【0073】さらに、好ましくは、記号パネルより指定された記号が属するグループを表示する指示を行うことにより、その記号グループが表示されるので、前記選択された記号と属性が同じ記号グループから所望の記号を選択することができ、さらに操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る文字処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の表示装置に表示された記号パネルの一例を示す図である。
【図3】図2の記号パネルを表示するために使用されるパネル記号情報テーブルの一例を示す図である。
【図4】図2の記号パネルに表示されたグループ表示の一例を示す図である。
【図5】図4のグループ表示を行うために使用されるグループ情報テーブルの一例を示す図である。
【図6】パネル記号情報を登録する処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS2のパネル記号登録サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図8】図2の記号パネルにより行われる動作処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図8のステップS23の記号パネル表示サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図10】図8のステップS23のパネル記号入力サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図11】図8のステップS25のパネル記号削除サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図12】図8のステップS27のグループ表示サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 中央処理装置(パネル記号入力手段、削除手段、グループ取得手段)
2 記憶手段(パネル情報登録手段)
3 キーボード(記号入力手段、パネル記号入力手段、削除手段、グループ取得手段)
4 表示手段(表示手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力された記号の記号コードとそのフォントの種類および利用回数をパネル情報として登録し、該登録された記号を記号パネルとして表示し、該表示された記号パネルより指定された記号を入力することを特徴とする文字処理方法。
【請求項2】 前記記号パネルより指定された記号を前記パネル情報より削除することを特徴とする請求項1記載の文字処理方法。
【請求項3】 前記記号パネルより指定された記号が属するグループを取得し、該取得されたグループに属する記号を前記信号パネルとして表示することを特徴とする請求項1または2記載の文字処理方法。
【請求項4】 記号を入力する記号入力手段と、該入力された記号の記号コードとそのフォントの種類および利用回数をパネル情報として登録するパネル情報登録手段と、該登録された記号を記号パネルとして表示する表示手段と、該表示された記号パネルより指定された記号を入力するパネル記号入力手段とを有することを特徴とする文字処理装置。
【請求項5】 前記パネル記号入力手段により入力された記号を前記パネル情報登録手段のパネル情報から削除する削除手段を有することを特徴とする請求項4記載の文字処理装置。
【請求項6】 前記パネル記号入力手段により入力された記号が属するグループを取得するグループ取得手段を有し、該取得されたグループに属する記号を前記記号パネルとして表示することを特徴とする請求項4または5記載の文字処理装置。
【請求項1】 入力された記号の記号コードとそのフォントの種類および利用回数をパネル情報として登録し、該登録された記号を記号パネルとして表示し、該表示された記号パネルより指定された記号を入力することを特徴とする文字処理方法。
【請求項2】 前記記号パネルより指定された記号を前記パネル情報より削除することを特徴とする請求項1記載の文字処理方法。
【請求項3】 前記記号パネルより指定された記号が属するグループを取得し、該取得されたグループに属する記号を前記信号パネルとして表示することを特徴とする請求項1または2記載の文字処理方法。
【請求項4】 記号を入力する記号入力手段と、該入力された記号の記号コードとそのフォントの種類および利用回数をパネル情報として登録するパネル情報登録手段と、該登録された記号を記号パネルとして表示する表示手段と、該表示された記号パネルより指定された記号を入力するパネル記号入力手段とを有することを特徴とする文字処理装置。
【請求項5】 前記パネル記号入力手段により入力された記号を前記パネル情報登録手段のパネル情報から削除する削除手段を有することを特徴とする請求項4記載の文字処理装置。
【請求項6】 前記パネル記号入力手段により入力された記号が属するグループを取得するグループ取得手段を有し、該取得されたグループに属する記号を前記記号パネルとして表示することを特徴とする請求項4または5記載の文字処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図10】
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【公開番号】特開平8−227419
【公開日】平成8年(1996)9月3日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−141004
【出願日】平成6年(1994)5月31日
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【公開日】平成8年(1996)9月3日
【国際特許分類】
【出願日】平成6年(1994)5月31日
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
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