文書画像表示装置ならびにその動作制御方法およびその動作プログラム
【目的】スクロール操作を簡単にする。
【構成】画像化された文書画像のうち,表示領域内の部分が携帯電話の表示画面に表示される(ステップ42)。表示画面上に形成されているタッチ・パネル上を指が上,下,左または右方向に動くと,表示領域もそれらの方向に動き,スクロールされる(ステップ45,48,49,50)。指がタッチ・パネルから離れると(ステップ46でYES),文書画像に含まれる文章表示領域の左端(基準位置)に表示領域が移動させられる(ステップ47)。表示領域が基準位置に移動するので,スクロール操作が簡単となる。
【構成】画像化された文書画像のうち,表示領域内の部分が携帯電話の表示画面に表示される(ステップ42)。表示画面上に形成されているタッチ・パネル上を指が上,下,左または右方向に動くと,表示領域もそれらの方向に動き,スクロールされる(ステップ45,48,49,50)。指がタッチ・パネルから離れると(ステップ46でYES),文書画像に含まれる文章表示領域の左端(基準位置)に表示領域が移動させられる(ステップ47)。表示領域が基準位置に移動するので,スクロール操作が簡単となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,文書画像表示装置ならびにその動作制御方法およびその動作プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像化された文書がスマートフォンなどのような携帯電話の表示画面に表示される場合には,その文書を読むためにスクロールすることがある。表示画面にタッチ・パネルが形成されている携帯電話では,タッチ・パネル上を指などで動かすことによりスクロール指令が携帯電話に与えられる。タッチ・パネルで多くの命令を実行できるようにするためにあらかじめ,タップ,はねる,ドラッグの3種類を設定し,動作状態パターンにしたがって命令の選択を行うものがある(特許文献1)。
【0003】
しかしながら,スクロール操作の向上については考えられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10-269021号公報
【発明の概要】
【0005】
この発明は,スクロール操作を向上させることを目的とする。
【0006】
この発明による文書画像表示装置は,画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示する表示装置,画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動する第1の表示領域移動手段,および基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動する第2の表示領域移動手段を備えていることを特徴とする。
【0007】
この発明は,上記文書画像表示装置に適した動作制御方法も提供している。すなわち,この方法は,表示装置が,画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示し,第1の表示領域移動手段が,画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動し,第2の表示領域移動手段が,基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動するものである。
【0008】
この発明は,上記文書画像表示装置の動作制御方法を実施するためのコンピュータが読み取り可能なプログラムも提供している。そのようなプログラムを格納した記録媒体も提供するようにしてもよい。
【0009】
この発明によると,画像化された文書のうち表示領域内の部分が表示画面に表示される。画像化された文書の文字の並び順(横書きまたは縦書き)に対応した文字並び方向(文字の並び順が横書きであれば左から右方向,文字の並び順が縦書きであれば上から下方向)へのスクロール指令が与えられると,そのスクロール指令が与えられている間,表示領域が文字並び方向に移動させられる。基準位置移動指令が与えられると,表示領域は基準位置に移動させられる。スクロール指令が与えられている間は,表示領域が文字並び方向に移動させられるので,スクロール指令に応じたスクロールが行われる。基準位置移動指令が与えられると,表示領域は基準位置に移動させられるので,画像化された文書の基準となる部分が表示されることとなる。表示画面に,画像化された文書の基準となる部分を表示させることができるようになる。スクロール操作が向上する。
【0010】
上記表示画面上に形成されているタッチ・パネル,上記タッチ・パネル上を指またはタッチ・ペンで文字並び方向に動かすことにより上記文書画像表示装置にスクロール指令を与えるスクロール指令発生手段,および指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネル上を動いた後に指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れる,指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れる場合に文字並び方向と逆方向に指またはタッチ・ペンが動く,あるいは指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れた後に一定時間内に再び上記タッチ・パネルに接したことに応じて,上記基準位置移動指令を発生する基準位置移動指令発生手段をさらに備えてもよい。
【0011】
上記第2の表示領域移動手段は,たとえば,画像化された文書のうち,上記表示領域が位置している部分の文字の並び順が横書きの場合には,基準位置移動指令が発生したことに応じて,上記表示領域の左辺が,画像化された文書のうち余白を除く文章表示領域の左端,画像化された文書の左端,上記文章表示領域の左端の上部または上記表示領域が位置している上記文章表示領域の左端となるように上記表示領域を移動させる,あるいは画像化された文書のうち,上記表示領域が位置している部分の文字の並び順が縦書きの場合には,基準位置移動指令が発生したことに応じて上記表示領域の上辺が,上記文章表示領域の上端,画像化された文書の上端上記文章表示領域の上端の左部または上記表示領域が位置している上記文章表示領域の上端となるように上記表示領域を移動させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】文書画像通信システムの概要である。
【図2】携帯電話の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】文書画像サーバの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】文書画像の一例である。
【図5】レイアウト情報の一例である。
【図6】文書画像の一例である。
【図7】レイアウト情報の一例である。
【図8】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図9】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図10】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図11】文書画像の一例である。
【図12】表示画面の一例である。
【図13】表示画面の一例である。
【図14】表示画面の一例である。
【図15】表示画面の一例である。
【図16】表示画面の一例である。
【図17】表示画面の一例である。
【図18】文書画像の一例である。
【図19】文書画像の一例である。
【図20】文書画像の一例である。
【図21】文書画像の一例である。
【図22】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図23】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図24】表示画面の一例である。
【図25】文書画像の一例である。
【実施例】
【0013】
図1は,この発明の実施例を示すもので,文書画像(画像化された文書を文書画像ということにする)通信システムの概要を示している。
【0014】
この実施例による文書画像通信システムには,インターネット(インターネットに限らず社内LAN:ローカル・エリア・ネットワークなどでもよい)を介して互いに通信可能な携帯電話1および文書画像サーバ20が含まれている。携帯電話1からの要求に応じて,文書画像サーバ20から携帯電話1に文書画像を表わすファイルが送信される。
【0015】
図2は,いわゆるスマートフォンと呼ばれる携帯電話の電気的構成を示すブロック図である。
【0016】
携帯電話1の全体の動作は,制御装置2によって統括される。
【0017】
携帯電話1には,他の携帯電話との通信,インターネットへのアクセス等のための通信装置10およびアンテナ11が設けられている。アンテナ11を介して後述する動作を行うプログラム12が携帯電話1にダウンロードされる。ダウンロードされたプログラム12が携帯電話1にインストールされることにより,携帯電話1は後述する動作を行う。もっとも,携帯電話1にメモリ・カード・リーダ(図示略)などが設けられている場合には,メモリ・カードに格納されたプログラムを,メモリ・カード・リーダを用いて読み取り,読み取られたプログラムを携帯電話1にインストールするようにしてもよい。
【0018】
さらに,携帯電話1には,表示画面に文書,画像などを表示するための表示装置3が設けられている。表示装置3の表示画面には,タッチ・パネル4が形成されている。表示画面上に形成されているタッチ・パネル4をタッチすることにより,ユーザは,携帯電話1に様々な指令を与えることができる。
【0019】
携帯電話1には,プログラム,所定のデータが格納されるメモリ5も含まれている。さらに,携帯電話1には,スピーカ8およびマイクロフォン9も含まれている。音声信号は,増幅回路7によって増幅されてスピーカ8に与えられることによりスピーカ8から音声が出力される。また,マイクロフォン9から入力した音声を表わす音声信号は,増幅回路7によって増幅されて制御装置2に入力する。
【0020】
小さな表示画面に文書画像を表示する場合には,その表示画面に文書画像のすべてを表示してしまうと文書画像の文字が小さくなってしまい,文字が読めなくなる。このために,表示画面には文書画像の一部を表示し,表示画面に表示されない文書画像の部分を表示画面に表示させるためにスクロールが行われる。
【0021】
図3は,文書画像サーバ20の電気的構成を示すブロック図である。
【0022】
文書画像サーバ20の全体の動作は,CPU21によって統括される。
【0023】
文書画像サーバ21には,インターネットにアクセスするための通信装置22,所定のデータ等を記憶するメモリ23,キーボードなどの入力装置24,ハードディスク25,ハードディスク25にアクセスするためのハードディスク・ドライブ26およびCD−ROM(コンパクトディスク−リードオンリ・メモリ)ドライブ27が含まれている。後述する動作を制御するプログラムが格納されたCD−ROM28がCD−ROMドライブ27に装填され,そのプログラムが読み取られる。読み取られたプログラムが文書画像サーバ20にインストールされる。もっともプログラムは,CD−ROM28のような記録媒体に格納されていずに,インターネットを介して受信してもよい。
【0024】
文書を表わすテキスト・ファイルはハードディスク25に格納されている。ハードディスク25からテキスト・ファイルが読み取られ,CPU21によって文書画像を表わす文書画像ファイルに変換される。変換された文書画像ファイルもハードディスク25に格納される。
【0025】
図4は,文書画像30の一例である。
【0026】
文書画像30には,画像化された文章が表示されている文章表示領域31が形成されている。文章表示領域31に表示されている文章の並び順(縦書き,または横書き)は横書きである。文章表示領域31に周りには余白32が形成されている。
【0027】
文書画像30の原点を,文書画像30の左上の頂点とすると,その原点の座標は(x0,y0)で表わされる。文書画像30の幅はw0,高さはh0である。文章表示領域31の原点を,文章表示領域31の左上の頂点とすると,その原点の座標は(x1,y1)で表わされる。文章表示領域31の幅はw1,高さはh1である。
【0028】
図5は,図4に示す文書画像30についてのレイアウト情報を示している。
【0029】
レイアウト情報は,文書画像ごとに生成される。レイアウト情報には,文書画像30および文章表示領域31のそれぞれの原点位置,幅,および高さならびに文章表示領域31の文章の並び順が含まれている。
【0030】
レイアウト情報は,文書画像30が画像化される前のテキスト・ファイルを利用して生成することができる。レイアウト情報は,文書画像30を表わす文書画像ファイルのヘッダに格納されるが,別ファイルとしてもよい。別ファイルとした場合には,文書画像30に対応するレイアウト情報であることが分るように,文書画像ファイルのファイル名と一部共通のファイル名がレイアウト情報を表わすファイルに付与される,あるいは共通のフォルダに格納されるようになろう。
【0031】
図6は,文書画像33の一例である。
【0032】
文書画像33の原点の座標,幅および高さは,図4に示した文書画像30の原点の座標と同様に,(x0,y0),w0およびh0である。原点の座標,幅または高さは必ずしも同じでなくともよい。
【0033】
文書画像33には,第1の文章表示領域34,第2の文章表示領域35および第3の文章表示領域36が形成されている。第1の文章表示領域34の原点の座標,幅および高さは,(x11,y11),w11およびh11である。第2の文章表示領域35の原点の座標,幅および高さは,(x12,y12),w12およびh12である。第3の文章表示領域36の原点の座標,幅および高さは,(x13,y13),w13およびh13である。第1,第2および第3の文章表示領域34,35および36に含まれる文章の並び順はすべて横書きである。
【0034】
図7は,文書画像33のレイアウト情報を示している。
【0035】
図5に示したレイアウト情報と同様に,文書画像33,第1の文章表示領域34,第2の文章表示領域35および第3の文章表示領域35のそれぞれについて,原点位置,幅および高さが格納されている。また,第1,第2および第3の文章表示領域33,34および35のそれぞれについて並び順が格納されている。
【0036】
図6に示す第1,第2および第3の文章表示領域33,34および35に含まれている文章の並び順はすべて横書きであるが,領域に応じて並び順が縦書きに変わってもよい。
【0037】
上述した文書画像30,33などを作成するための文書の画像化,レイアウト情報の生成は,文書画像サーバ20においてあらかじめ行われている。もっとも,文書の画像化,レイアウト情報の生成を文書画像サーバ20において行われなくとも,携帯電話1において行われるようにしてもよい。
【0038】
図8および図9は,携帯電話1の処理手順を示すフローチャートである。
【0039】
携帯電話1から文書画像サーバ20に,図4に示す文書画像30がリクエストされ,その文書画像30を表わし,かつレイアウト情報がヘッダに格納されている文書画像ファイルが携帯電話1において受信されたものとする。
【0040】
携帯電話1に文書画像ファイルが受信されると,表示領域(表示領域内の文書画像30の部分が携帯電話1の表示画面に表示される)が文書画像30の初期位置に位置決めされる(ステップ41)。文書画像30の初期位置は,文書画像30に含まれる一つの文章表示領域31に含まれる文章の並び順が横書きであるから,その文章表示領域31の左上となる。文書画像30のレイアウト情報を利用して,表示領域の左上の頂点が文章表示領域31の原点と一致するように表示領域が位置決めされる。表示領域内の文書画像が携帯電話1の表示画面に表示される(ステップ42)。
【0041】
図10は,文書画像30を示している。
【0042】
表示領域60が符号61で示す位置にあるものとする。携帯電話1の表示画面には,表示領域60内の文書画像30が表示される。
【0043】
図11は,携帯電話1の表示画面70の一例である。
【0044】
図10に示すように,表示領域60が符号61で示す位置にある場合には,図11に示すように符号61で示す位置にある表示領域60内の文書画像30が表示されるようになる。
【0045】
図8に戻って,表示領域60内の文章の並び順が横書きか縦書きかが判定される(ステップ43)。
【0046】
文章表示領域31の文章の並び順は横書きであるから,つづいて,タッチ・パネル4上を指,タッチ・ペンなどが動いたかどうかが判定される(ステップ44)。指,タッチ・ペンなどが動いた方向に表示領域60が動き,表示領域60内の文書画像30が表示画面70上に表示される(ステップ45,48,49,50)。指,タッチ・ペンなどがタッチ・パネル4上に右方向,左方向,上方向または下方向に動いたとすると,その動いた量に比例して表示領域60も右方向,左方向,上方向または下方向に動く。
【0047】
図11に示すように,指71がタッチ・パネル4上を右方向に移動したものとする(文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令)。すると,図10に示す文書画像30において,表示領域60が符号61で示す位置から右方向に移動し(文字並び方向への移動),符号62で示す位置に移動する。すると,表示画面70には,図12に示すように,符号62で示す位置に移動した表示領域60内の文書画像30が表示されることとなる。
【0048】
タッチ・パネル4上から指が離れずに(図8ステップ46),図12で示すように,タッチ・パネル4上を指71が右方向に動くと(図8ステップ44,45),表示領域60はさらに右方向に移動し,図10に示す文書画像30において符号63で示す位置に移動する。表示画面70には,図13で示すように,符号63で示す位置に移動した表示領域60内の文書画像30が表示されることとなる。
【0049】
図14で示すように,タッチ・パネル4から指71が離れると(図8ステップ46でYES),基準位置移動指令が発生し,表示領域60の左辺が文章表示領域31の左端と一致(基準位置)するように表示領域60が左方向に移動する(図8ステップ47)。図10を参照して,符号63で示す位置にあった表示領域60は,符号61で示す位置に戻される。これにより,表示画面70には,図15に示すように,符号61で示す位置にある表示領域60内の文書画像30が表示されるようになる。
【0050】
携帯電話1に終了指令が与えられると,携帯電話1の処理は終了する(図8ステップ51)。
【0051】
文章表示領域31の文章の並び順が縦書きだったとする(図8ステップ43)。すると,その並び順が横書きだった場合と同様に,タッチ・パネル4上を指,ペンが動いたかどうかが判定される(図9ステップ52)。タッチ・パネル4上を指,ペンが動いた方向に表示領域60が動き,表示領域60内の文書画像が表示画面70に表示されるようになる(図9ステップ53,57,58,59)。
【0052】
文章の並び順が縦書きの場合には,タッチ・ペン,指などが下方向に移動(文字並び方向へのスクロール指令)した場合において,タッチ・ペン,指などがタッチ・パネル4から離れると(図9ステップ54),基準位置移動指令が発生し,表示領域60の上辺が文章表示領域の上端と一致(基準位置)するように表示領域60が移動させられる(図9ステップ55)。終了指令が与えられなければ(図9ステップ56でNO),図8ステップ43の処理から繰り返される。
【0053】
文章表示領域31に含まれる文章の並び順が縦書きの場合には,表示領域60の初期位置は,文章表示領域31の右上となり,表示領域60の右上の頂点と文章表示領域31の右上の頂点とが一致するように表示領域60が位置決めされる。
【0054】
上述の実施例では,指(またはタッチ・ペン)が右方向または下方向に動いた後に指(またはタッチ・ペン)がタッチ・パネル4上から離れると(図8ステップ46でYES,図9ステップ54でYES),表示領域60が基準位置に移動させられるが,指(またはタッチ・ペン)がタッチ・パネル4上から離れる場合以外に表示領域60が基準位置に移動させられるようにしてもよい。
【0055】
図16は,表示画面70の一例である。
【0056】
図16は,指71でタッチ・パネル4上をフリックしている様子を示している。このように指71(またはタッチ・ペン)で左方向(表示画面70に表示されている文章が縦書きの場合には上方向)にフリックされた場合に,表示領域60が基準位置に移動させられるようにしてもよい。
【0057】
図17も表示画面の一例である。
【0058】
図17は,表示画面70の左下をタップしている様子を示している。このように,指71(またはタッチ・ペン)で表示画面70上に形成されているタッチ・パネル4の隅をタップされた場合に,表示領域60が基準位置に移動させられるようにしてもよい。
【0059】
さらに,一定時間(たとえば1秒)以内に複数回,表示画面70上に形成されているタッチ・パネル4をタップした場合に,表示領域60が基準位置に移動させられるようにしてもよい。
【0060】
図18は,文書画像30を示している。
【0061】
上述した実施例では,タッチ・パネル4から指71が離されるなどにより,表示領域60は基準位置である,文章表示領域31の左端に移動させられている(表示領域60の左上の頂点のx座標が文章表示領域31の原点のx座標と等しくなればよい)が,基準位置は文章表示領域31の左端に限らず,他の位置でもよい。
【0062】
図19は,文書画像30を示している。
【0063】
図19では,基準位置は文章表示領域31の左端ではなく,文書画像30の左端となっている。上述のように,タッチ・パネル4から指71が離されるなどにより,表示領域60の左辺が文書画像30の左端と一致するようにしてもよい。表示領域60の左上の頂点のx座標が文書画像30の原点のx座標と等しくなればよい。並び順が縦書きの場合には,表示領域60の上辺が文書画像30の上端と一致するようにしてもよい。さらにレイアウト情報には,文書画像および文章表示領域の原点だけでなく,文書画像および文章表示領域の幅および高さもそれぞれ含まれているので,これらの幅および高さを用いて表示領域を文書画像または文章表示領域の四隅に位置決めまたは四辺に接するように位置決めすることもできる。
【0064】
図20も,文書画像30を示している。
【0065】
図20では,基準位置は初期位置とされている。上述のように,タッチ・パネル4から指71が離されるなどにより,表示領域60の左上の頂点が文章表示領域31の左上の原点と一致するようにしてもよい。並び順が縦書きの場合には,表示領域60の右上の頂点が文章表示領域31の右上の原点と一致するようになろう。
【0066】
図21は,文書画像33を示している。
【0067】
上述したように,文書画像33には,第1,第2および第3の文章表示領域34,35および36が含まれている。表示領域60は符号67で示すように,第3の文章表示領域34の右端に位置しているものとする。そのような状態で,上述のようにタッチ・パネル4から指71が離されると,表示領域60の左辺が,その表示領域60が位置している第3の文章表示領域36の左端と一致するように,表示領域60が移動させられる。
【0068】
文書画像33に含まれる第1,第2および第3の表示領域34,35および36のうち,もっとも左側(縦書きの場合右側)の位置する表示領域34または35の左端(右端)と表示領域60の左辺(右辺)とが一致するように基準位置を決定し,表示領域60をその基準位置に位置決めするようにしてもよい。さらに,文書画像33に含まれる第1,第2および第3の表示領域34,35および36のうち,もっとも上にある第1の表示領域34の左上(縦書きの場合右上)の原点と表示領域60の左上(右上)の頂点とが一致するように基準位置を決定し,表示領域60をその基準位置に位置決めするようにしてもよい。さらに,複数の文章表示領域34,35および36があった場合であっても,基準位置を文書画像33の左端,右端,左上の原点または右上の原点にしてもよい。
【0069】
図22および図23は,他の実施例を示すもので,携帯電話1の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順は,指,タッチ・ペンなどがタッチ・パネル4から離れる場合であって,指,タッチ・ペンなどが左方向(文章表示領域の文章が横書きの場合であり,文章表示領域の文章が縦書きの場合には上方向)に動いたときに,表示領域が基準位置に移動するものである。
【0070】
携帯電話1からの要求に応じて,図4に示す文書画像30を表わす文書画像ファイルが携帯電話1に送信されているものとする。図5に示すレイアウト情報は,文書画像ファイルのヘッダに記録されているのはいうまでもない。
【0071】
上述したのと同様に表示領域60が文書画像30の初期位置(例えば,文章表示領域31の左上の位置)に位置決めされ(ステップ81),表示領域60内の文書画像30が携帯電話1の表示画面70に表示される(ステップ82)。
【0072】
表示領域60内の文章の並び順が横書きか縦書きかが判定される(ステップ83)。
【0073】
表示領域60が位置している文章表示領域31の文章は横書きであるから,表示領域60内の文章の並び順は横書きと判断される。
【0074】
タッチ・パネル4に操作があると(ステップ84),その操作が,タッチ・パネル4から指,タッチ・ペンなどが離れた操作か,タッチ・パネル4上を指,タッチ・ペンが動いた操作か,タッチ・パネル4に指,タッチ・ペンが接した操作か,タッチ・パネル4に指,タッチ・ペンが一定時間以上長押しされた操作かが判定される。
【0075】
指,タッチ・ペンなどを用いてスクロール操作を行う場合には,まず,タッチ・パネル4上に指,タッチ・ペンなどが接する。すると,その接した位置が記憶される(ステップ89)。つづいて,スクロールのために指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4に接したまま動かされると,その移動量が計算され,計算された移動量に応じて表示領域60の位置が移動される(ステップ88)。指,タッチ・ペンの移動量だけ表示領域60を移動してもよいし,指,タッチ・ペンの移動量の何倍かの移動量を表示領域60の移動量としてもよい。移動中の表示領域60および移動後の表示領域60内の文書画像30が表示画面70に表示される。
【0076】
スクロールを終了させるために,指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4から離れると,タッチ・パネル4から離れる時に指,タッチ・ペンが左方向に動いたかどうかが確認される(ステップ85)。表示画面70に表示されている文章が横書きであり,右方向にスクロールしている場合に,上述のように表示領域60を基準位置に移動させようとするときには,ユーザは,タッチ・パネル4から離れる時に指,タッチ・ペンを左方向に動くことが多いと考えられる。このために,タッチ・パネル4から離れる時に指,タッチ・ペンが左方向に動いた場合に(ステップ85でYES),表示領域60が基準位置に移動させられる(ステップ86)。これに対して,指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4から離れた場合であっても,タッチ・パネル4から離れる時に指,タッチ・ペンが左方向に動いていなければ(ステップ85でNO),ユーザが表示領域60を基準位置に移動させたいとは考えていないと思われるので,表示領域60を基準位置に移動させる処理はスキップされる。
【0077】
指,タッチ・ペンの長押し(一定時間以上のタッチ動作)があると,その長押しされた位置が基準位置として記憶される(ステップ90)。
【0078】
図24は,表示画面70の一例であり,図25は,文書画像30を示している。
【0079】
図24に示すように,指71によって,表示画面70(タッチ・パネル4)が長押しされているものとする。すると,図25に示すように,長押しされた位置を示す座標(xc,yc)が基準位置として記憶される。
【0080】
基準位置を示す座標が記憶されていると,上述したようにタッチ・パネル4から指,タッチ・ペンが離れるときに左に動くと(図22ステップ86),その記憶されている座標が表示画面70の中心となるように表示領域が移動させられる(図22ステップ86)。ユーザの所望の場所を基準位置と指定できるようになる。
【0081】
表示領域60内の文章が縦書きの場合であっても(図22ステップ83),同様に,タッチ・パネル4に操作があったかどうかが判断される(図23ステップ91)。
【0082】
タッチ・パネル4に指,タッチ・ペンが接した場合には,その接した位置が記憶される(図23ステップ96)。指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4に接した状態で動くと,その移動量から表示領域60の移動量が計算され,計算された移動量の分だけ表示領域が動く(図23ステップ95)。スクロールが行われることとなる。指,タッチ・ペンの長押しが行われると,その長押しされた位置の座標が基準位置の座標として記憶される(図23ステップ97)。指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4から離れる時に,指,タッチ・ペンが上方向に動くと(図23ステップ92でYES),表示領域60が基準位置に移動させられる(図23ステップ93)。指,タッチ・ペンの長押しにより基準位置の座標が記憶されていれば,その基準位置に表示領域60が移動させられ,指,タッチ・ペンの長押しが行われていなければ,あらかじめ定められている基準位置(文書画像が縦書きのときには,その右上など)に表示領域60が移動させられる。
【0083】
終了指令が与えられなければ(図23ステップ94),上述の処理が繰り返される。
【符号の説明】
【0084】
1 携帯電話(文書画像表示装置)
2 制御装置(第1の表示領域移動手段,第2の表示領域移動手段)
3 表示装置
4 タッチ・パネル
【技術分野】
【0001】
この発明は,文書画像表示装置ならびにその動作制御方法およびその動作プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像化された文書がスマートフォンなどのような携帯電話の表示画面に表示される場合には,その文書を読むためにスクロールすることがある。表示画面にタッチ・パネルが形成されている携帯電話では,タッチ・パネル上を指などで動かすことによりスクロール指令が携帯電話に与えられる。タッチ・パネルで多くの命令を実行できるようにするためにあらかじめ,タップ,はねる,ドラッグの3種類を設定し,動作状態パターンにしたがって命令の選択を行うものがある(特許文献1)。
【0003】
しかしながら,スクロール操作の向上については考えられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10-269021号公報
【発明の概要】
【0005】
この発明は,スクロール操作を向上させることを目的とする。
【0006】
この発明による文書画像表示装置は,画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示する表示装置,画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動する第1の表示領域移動手段,および基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動する第2の表示領域移動手段を備えていることを特徴とする。
【0007】
この発明は,上記文書画像表示装置に適した動作制御方法も提供している。すなわち,この方法は,表示装置が,画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示し,第1の表示領域移動手段が,画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動し,第2の表示領域移動手段が,基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動するものである。
【0008】
この発明は,上記文書画像表示装置の動作制御方法を実施するためのコンピュータが読み取り可能なプログラムも提供している。そのようなプログラムを格納した記録媒体も提供するようにしてもよい。
【0009】
この発明によると,画像化された文書のうち表示領域内の部分が表示画面に表示される。画像化された文書の文字の並び順(横書きまたは縦書き)に対応した文字並び方向(文字の並び順が横書きであれば左から右方向,文字の並び順が縦書きであれば上から下方向)へのスクロール指令が与えられると,そのスクロール指令が与えられている間,表示領域が文字並び方向に移動させられる。基準位置移動指令が与えられると,表示領域は基準位置に移動させられる。スクロール指令が与えられている間は,表示領域が文字並び方向に移動させられるので,スクロール指令に応じたスクロールが行われる。基準位置移動指令が与えられると,表示領域は基準位置に移動させられるので,画像化された文書の基準となる部分が表示されることとなる。表示画面に,画像化された文書の基準となる部分を表示させることができるようになる。スクロール操作が向上する。
【0010】
上記表示画面上に形成されているタッチ・パネル,上記タッチ・パネル上を指またはタッチ・ペンで文字並び方向に動かすことにより上記文書画像表示装置にスクロール指令を与えるスクロール指令発生手段,および指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネル上を動いた後に指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れる,指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れる場合に文字並び方向と逆方向に指またはタッチ・ペンが動く,あるいは指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れた後に一定時間内に再び上記タッチ・パネルに接したことに応じて,上記基準位置移動指令を発生する基準位置移動指令発生手段をさらに備えてもよい。
【0011】
上記第2の表示領域移動手段は,たとえば,画像化された文書のうち,上記表示領域が位置している部分の文字の並び順が横書きの場合には,基準位置移動指令が発生したことに応じて,上記表示領域の左辺が,画像化された文書のうち余白を除く文章表示領域の左端,画像化された文書の左端,上記文章表示領域の左端の上部または上記表示領域が位置している上記文章表示領域の左端となるように上記表示領域を移動させる,あるいは画像化された文書のうち,上記表示領域が位置している部分の文字の並び順が縦書きの場合には,基準位置移動指令が発生したことに応じて上記表示領域の上辺が,上記文章表示領域の上端,画像化された文書の上端上記文章表示領域の上端の左部または上記表示領域が位置している上記文章表示領域の上端となるように上記表示領域を移動させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】文書画像通信システムの概要である。
【図2】携帯電話の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】文書画像サーバの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】文書画像の一例である。
【図5】レイアウト情報の一例である。
【図6】文書画像の一例である。
【図7】レイアウト情報の一例である。
【図8】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図9】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図10】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図11】文書画像の一例である。
【図12】表示画面の一例である。
【図13】表示画面の一例である。
【図14】表示画面の一例である。
【図15】表示画面の一例である。
【図16】表示画面の一例である。
【図17】表示画面の一例である。
【図18】文書画像の一例である。
【図19】文書画像の一例である。
【図20】文書画像の一例である。
【図21】文書画像の一例である。
【図22】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図23】携帯電話の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図24】表示画面の一例である。
【図25】文書画像の一例である。
【実施例】
【0013】
図1は,この発明の実施例を示すもので,文書画像(画像化された文書を文書画像ということにする)通信システムの概要を示している。
【0014】
この実施例による文書画像通信システムには,インターネット(インターネットに限らず社内LAN:ローカル・エリア・ネットワークなどでもよい)を介して互いに通信可能な携帯電話1および文書画像サーバ20が含まれている。携帯電話1からの要求に応じて,文書画像サーバ20から携帯電話1に文書画像を表わすファイルが送信される。
【0015】
図2は,いわゆるスマートフォンと呼ばれる携帯電話の電気的構成を示すブロック図である。
【0016】
携帯電話1の全体の動作は,制御装置2によって統括される。
【0017】
携帯電話1には,他の携帯電話との通信,インターネットへのアクセス等のための通信装置10およびアンテナ11が設けられている。アンテナ11を介して後述する動作を行うプログラム12が携帯電話1にダウンロードされる。ダウンロードされたプログラム12が携帯電話1にインストールされることにより,携帯電話1は後述する動作を行う。もっとも,携帯電話1にメモリ・カード・リーダ(図示略)などが設けられている場合には,メモリ・カードに格納されたプログラムを,メモリ・カード・リーダを用いて読み取り,読み取られたプログラムを携帯電話1にインストールするようにしてもよい。
【0018】
さらに,携帯電話1には,表示画面に文書,画像などを表示するための表示装置3が設けられている。表示装置3の表示画面には,タッチ・パネル4が形成されている。表示画面上に形成されているタッチ・パネル4をタッチすることにより,ユーザは,携帯電話1に様々な指令を与えることができる。
【0019】
携帯電話1には,プログラム,所定のデータが格納されるメモリ5も含まれている。さらに,携帯電話1には,スピーカ8およびマイクロフォン9も含まれている。音声信号は,増幅回路7によって増幅されてスピーカ8に与えられることによりスピーカ8から音声が出力される。また,マイクロフォン9から入力した音声を表わす音声信号は,増幅回路7によって増幅されて制御装置2に入力する。
【0020】
小さな表示画面に文書画像を表示する場合には,その表示画面に文書画像のすべてを表示してしまうと文書画像の文字が小さくなってしまい,文字が読めなくなる。このために,表示画面には文書画像の一部を表示し,表示画面に表示されない文書画像の部分を表示画面に表示させるためにスクロールが行われる。
【0021】
図3は,文書画像サーバ20の電気的構成を示すブロック図である。
【0022】
文書画像サーバ20の全体の動作は,CPU21によって統括される。
【0023】
文書画像サーバ21には,インターネットにアクセスするための通信装置22,所定のデータ等を記憶するメモリ23,キーボードなどの入力装置24,ハードディスク25,ハードディスク25にアクセスするためのハードディスク・ドライブ26およびCD−ROM(コンパクトディスク−リードオンリ・メモリ)ドライブ27が含まれている。後述する動作を制御するプログラムが格納されたCD−ROM28がCD−ROMドライブ27に装填され,そのプログラムが読み取られる。読み取られたプログラムが文書画像サーバ20にインストールされる。もっともプログラムは,CD−ROM28のような記録媒体に格納されていずに,インターネットを介して受信してもよい。
【0024】
文書を表わすテキスト・ファイルはハードディスク25に格納されている。ハードディスク25からテキスト・ファイルが読み取られ,CPU21によって文書画像を表わす文書画像ファイルに変換される。変換された文書画像ファイルもハードディスク25に格納される。
【0025】
図4は,文書画像30の一例である。
【0026】
文書画像30には,画像化された文章が表示されている文章表示領域31が形成されている。文章表示領域31に表示されている文章の並び順(縦書き,または横書き)は横書きである。文章表示領域31に周りには余白32が形成されている。
【0027】
文書画像30の原点を,文書画像30の左上の頂点とすると,その原点の座標は(x0,y0)で表わされる。文書画像30の幅はw0,高さはh0である。文章表示領域31の原点を,文章表示領域31の左上の頂点とすると,その原点の座標は(x1,y1)で表わされる。文章表示領域31の幅はw1,高さはh1である。
【0028】
図5は,図4に示す文書画像30についてのレイアウト情報を示している。
【0029】
レイアウト情報は,文書画像ごとに生成される。レイアウト情報には,文書画像30および文章表示領域31のそれぞれの原点位置,幅,および高さならびに文章表示領域31の文章の並び順が含まれている。
【0030】
レイアウト情報は,文書画像30が画像化される前のテキスト・ファイルを利用して生成することができる。レイアウト情報は,文書画像30を表わす文書画像ファイルのヘッダに格納されるが,別ファイルとしてもよい。別ファイルとした場合には,文書画像30に対応するレイアウト情報であることが分るように,文書画像ファイルのファイル名と一部共通のファイル名がレイアウト情報を表わすファイルに付与される,あるいは共通のフォルダに格納されるようになろう。
【0031】
図6は,文書画像33の一例である。
【0032】
文書画像33の原点の座標,幅および高さは,図4に示した文書画像30の原点の座標と同様に,(x0,y0),w0およびh0である。原点の座標,幅または高さは必ずしも同じでなくともよい。
【0033】
文書画像33には,第1の文章表示領域34,第2の文章表示領域35および第3の文章表示領域36が形成されている。第1の文章表示領域34の原点の座標,幅および高さは,(x11,y11),w11およびh11である。第2の文章表示領域35の原点の座標,幅および高さは,(x12,y12),w12およびh12である。第3の文章表示領域36の原点の座標,幅および高さは,(x13,y13),w13およびh13である。第1,第2および第3の文章表示領域34,35および36に含まれる文章の並び順はすべて横書きである。
【0034】
図7は,文書画像33のレイアウト情報を示している。
【0035】
図5に示したレイアウト情報と同様に,文書画像33,第1の文章表示領域34,第2の文章表示領域35および第3の文章表示領域35のそれぞれについて,原点位置,幅および高さが格納されている。また,第1,第2および第3の文章表示領域33,34および35のそれぞれについて並び順が格納されている。
【0036】
図6に示す第1,第2および第3の文章表示領域33,34および35に含まれている文章の並び順はすべて横書きであるが,領域に応じて並び順が縦書きに変わってもよい。
【0037】
上述した文書画像30,33などを作成するための文書の画像化,レイアウト情報の生成は,文書画像サーバ20においてあらかじめ行われている。もっとも,文書の画像化,レイアウト情報の生成を文書画像サーバ20において行われなくとも,携帯電話1において行われるようにしてもよい。
【0038】
図8および図9は,携帯電話1の処理手順を示すフローチャートである。
【0039】
携帯電話1から文書画像サーバ20に,図4に示す文書画像30がリクエストされ,その文書画像30を表わし,かつレイアウト情報がヘッダに格納されている文書画像ファイルが携帯電話1において受信されたものとする。
【0040】
携帯電話1に文書画像ファイルが受信されると,表示領域(表示領域内の文書画像30の部分が携帯電話1の表示画面に表示される)が文書画像30の初期位置に位置決めされる(ステップ41)。文書画像30の初期位置は,文書画像30に含まれる一つの文章表示領域31に含まれる文章の並び順が横書きであるから,その文章表示領域31の左上となる。文書画像30のレイアウト情報を利用して,表示領域の左上の頂点が文章表示領域31の原点と一致するように表示領域が位置決めされる。表示領域内の文書画像が携帯電話1の表示画面に表示される(ステップ42)。
【0041】
図10は,文書画像30を示している。
【0042】
表示領域60が符号61で示す位置にあるものとする。携帯電話1の表示画面には,表示領域60内の文書画像30が表示される。
【0043】
図11は,携帯電話1の表示画面70の一例である。
【0044】
図10に示すように,表示領域60が符号61で示す位置にある場合には,図11に示すように符号61で示す位置にある表示領域60内の文書画像30が表示されるようになる。
【0045】
図8に戻って,表示領域60内の文章の並び順が横書きか縦書きかが判定される(ステップ43)。
【0046】
文章表示領域31の文章の並び順は横書きであるから,つづいて,タッチ・パネル4上を指,タッチ・ペンなどが動いたかどうかが判定される(ステップ44)。指,タッチ・ペンなどが動いた方向に表示領域60が動き,表示領域60内の文書画像30が表示画面70上に表示される(ステップ45,48,49,50)。指,タッチ・ペンなどがタッチ・パネル4上に右方向,左方向,上方向または下方向に動いたとすると,その動いた量に比例して表示領域60も右方向,左方向,上方向または下方向に動く。
【0047】
図11に示すように,指71がタッチ・パネル4上を右方向に移動したものとする(文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令)。すると,図10に示す文書画像30において,表示領域60が符号61で示す位置から右方向に移動し(文字並び方向への移動),符号62で示す位置に移動する。すると,表示画面70には,図12に示すように,符号62で示す位置に移動した表示領域60内の文書画像30が表示されることとなる。
【0048】
タッチ・パネル4上から指が離れずに(図8ステップ46),図12で示すように,タッチ・パネル4上を指71が右方向に動くと(図8ステップ44,45),表示領域60はさらに右方向に移動し,図10に示す文書画像30において符号63で示す位置に移動する。表示画面70には,図13で示すように,符号63で示す位置に移動した表示領域60内の文書画像30が表示されることとなる。
【0049】
図14で示すように,タッチ・パネル4から指71が離れると(図8ステップ46でYES),基準位置移動指令が発生し,表示領域60の左辺が文章表示領域31の左端と一致(基準位置)するように表示領域60が左方向に移動する(図8ステップ47)。図10を参照して,符号63で示す位置にあった表示領域60は,符号61で示す位置に戻される。これにより,表示画面70には,図15に示すように,符号61で示す位置にある表示領域60内の文書画像30が表示されるようになる。
【0050】
携帯電話1に終了指令が与えられると,携帯電話1の処理は終了する(図8ステップ51)。
【0051】
文章表示領域31の文章の並び順が縦書きだったとする(図8ステップ43)。すると,その並び順が横書きだった場合と同様に,タッチ・パネル4上を指,ペンが動いたかどうかが判定される(図9ステップ52)。タッチ・パネル4上を指,ペンが動いた方向に表示領域60が動き,表示領域60内の文書画像が表示画面70に表示されるようになる(図9ステップ53,57,58,59)。
【0052】
文章の並び順が縦書きの場合には,タッチ・ペン,指などが下方向に移動(文字並び方向へのスクロール指令)した場合において,タッチ・ペン,指などがタッチ・パネル4から離れると(図9ステップ54),基準位置移動指令が発生し,表示領域60の上辺が文章表示領域の上端と一致(基準位置)するように表示領域60が移動させられる(図9ステップ55)。終了指令が与えられなければ(図9ステップ56でNO),図8ステップ43の処理から繰り返される。
【0053】
文章表示領域31に含まれる文章の並び順が縦書きの場合には,表示領域60の初期位置は,文章表示領域31の右上となり,表示領域60の右上の頂点と文章表示領域31の右上の頂点とが一致するように表示領域60が位置決めされる。
【0054】
上述の実施例では,指(またはタッチ・ペン)が右方向または下方向に動いた後に指(またはタッチ・ペン)がタッチ・パネル4上から離れると(図8ステップ46でYES,図9ステップ54でYES),表示領域60が基準位置に移動させられるが,指(またはタッチ・ペン)がタッチ・パネル4上から離れる場合以外に表示領域60が基準位置に移動させられるようにしてもよい。
【0055】
図16は,表示画面70の一例である。
【0056】
図16は,指71でタッチ・パネル4上をフリックしている様子を示している。このように指71(またはタッチ・ペン)で左方向(表示画面70に表示されている文章が縦書きの場合には上方向)にフリックされた場合に,表示領域60が基準位置に移動させられるようにしてもよい。
【0057】
図17も表示画面の一例である。
【0058】
図17は,表示画面70の左下をタップしている様子を示している。このように,指71(またはタッチ・ペン)で表示画面70上に形成されているタッチ・パネル4の隅をタップされた場合に,表示領域60が基準位置に移動させられるようにしてもよい。
【0059】
さらに,一定時間(たとえば1秒)以内に複数回,表示画面70上に形成されているタッチ・パネル4をタップした場合に,表示領域60が基準位置に移動させられるようにしてもよい。
【0060】
図18は,文書画像30を示している。
【0061】
上述した実施例では,タッチ・パネル4から指71が離されるなどにより,表示領域60は基準位置である,文章表示領域31の左端に移動させられている(表示領域60の左上の頂点のx座標が文章表示領域31の原点のx座標と等しくなればよい)が,基準位置は文章表示領域31の左端に限らず,他の位置でもよい。
【0062】
図19は,文書画像30を示している。
【0063】
図19では,基準位置は文章表示領域31の左端ではなく,文書画像30の左端となっている。上述のように,タッチ・パネル4から指71が離されるなどにより,表示領域60の左辺が文書画像30の左端と一致するようにしてもよい。表示領域60の左上の頂点のx座標が文書画像30の原点のx座標と等しくなればよい。並び順が縦書きの場合には,表示領域60の上辺が文書画像30の上端と一致するようにしてもよい。さらにレイアウト情報には,文書画像および文章表示領域の原点だけでなく,文書画像および文章表示領域の幅および高さもそれぞれ含まれているので,これらの幅および高さを用いて表示領域を文書画像または文章表示領域の四隅に位置決めまたは四辺に接するように位置決めすることもできる。
【0064】
図20も,文書画像30を示している。
【0065】
図20では,基準位置は初期位置とされている。上述のように,タッチ・パネル4から指71が離されるなどにより,表示領域60の左上の頂点が文章表示領域31の左上の原点と一致するようにしてもよい。並び順が縦書きの場合には,表示領域60の右上の頂点が文章表示領域31の右上の原点と一致するようになろう。
【0066】
図21は,文書画像33を示している。
【0067】
上述したように,文書画像33には,第1,第2および第3の文章表示領域34,35および36が含まれている。表示領域60は符号67で示すように,第3の文章表示領域34の右端に位置しているものとする。そのような状態で,上述のようにタッチ・パネル4から指71が離されると,表示領域60の左辺が,その表示領域60が位置している第3の文章表示領域36の左端と一致するように,表示領域60が移動させられる。
【0068】
文書画像33に含まれる第1,第2および第3の表示領域34,35および36のうち,もっとも左側(縦書きの場合右側)の位置する表示領域34または35の左端(右端)と表示領域60の左辺(右辺)とが一致するように基準位置を決定し,表示領域60をその基準位置に位置決めするようにしてもよい。さらに,文書画像33に含まれる第1,第2および第3の表示領域34,35および36のうち,もっとも上にある第1の表示領域34の左上(縦書きの場合右上)の原点と表示領域60の左上(右上)の頂点とが一致するように基準位置を決定し,表示領域60をその基準位置に位置決めするようにしてもよい。さらに,複数の文章表示領域34,35および36があった場合であっても,基準位置を文書画像33の左端,右端,左上の原点または右上の原点にしてもよい。
【0069】
図22および図23は,他の実施例を示すもので,携帯電話1の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順は,指,タッチ・ペンなどがタッチ・パネル4から離れる場合であって,指,タッチ・ペンなどが左方向(文章表示領域の文章が横書きの場合であり,文章表示領域の文章が縦書きの場合には上方向)に動いたときに,表示領域が基準位置に移動するものである。
【0070】
携帯電話1からの要求に応じて,図4に示す文書画像30を表わす文書画像ファイルが携帯電話1に送信されているものとする。図5に示すレイアウト情報は,文書画像ファイルのヘッダに記録されているのはいうまでもない。
【0071】
上述したのと同様に表示領域60が文書画像30の初期位置(例えば,文章表示領域31の左上の位置)に位置決めされ(ステップ81),表示領域60内の文書画像30が携帯電話1の表示画面70に表示される(ステップ82)。
【0072】
表示領域60内の文章の並び順が横書きか縦書きかが判定される(ステップ83)。
【0073】
表示領域60が位置している文章表示領域31の文章は横書きであるから,表示領域60内の文章の並び順は横書きと判断される。
【0074】
タッチ・パネル4に操作があると(ステップ84),その操作が,タッチ・パネル4から指,タッチ・ペンなどが離れた操作か,タッチ・パネル4上を指,タッチ・ペンが動いた操作か,タッチ・パネル4に指,タッチ・ペンが接した操作か,タッチ・パネル4に指,タッチ・ペンが一定時間以上長押しされた操作かが判定される。
【0075】
指,タッチ・ペンなどを用いてスクロール操作を行う場合には,まず,タッチ・パネル4上に指,タッチ・ペンなどが接する。すると,その接した位置が記憶される(ステップ89)。つづいて,スクロールのために指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4に接したまま動かされると,その移動量が計算され,計算された移動量に応じて表示領域60の位置が移動される(ステップ88)。指,タッチ・ペンの移動量だけ表示領域60を移動してもよいし,指,タッチ・ペンの移動量の何倍かの移動量を表示領域60の移動量としてもよい。移動中の表示領域60および移動後の表示領域60内の文書画像30が表示画面70に表示される。
【0076】
スクロールを終了させるために,指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4から離れると,タッチ・パネル4から離れる時に指,タッチ・ペンが左方向に動いたかどうかが確認される(ステップ85)。表示画面70に表示されている文章が横書きであり,右方向にスクロールしている場合に,上述のように表示領域60を基準位置に移動させようとするときには,ユーザは,タッチ・パネル4から離れる時に指,タッチ・ペンを左方向に動くことが多いと考えられる。このために,タッチ・パネル4から離れる時に指,タッチ・ペンが左方向に動いた場合に(ステップ85でYES),表示領域60が基準位置に移動させられる(ステップ86)。これに対して,指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4から離れた場合であっても,タッチ・パネル4から離れる時に指,タッチ・ペンが左方向に動いていなければ(ステップ85でNO),ユーザが表示領域60を基準位置に移動させたいとは考えていないと思われるので,表示領域60を基準位置に移動させる処理はスキップされる。
【0077】
指,タッチ・ペンの長押し(一定時間以上のタッチ動作)があると,その長押しされた位置が基準位置として記憶される(ステップ90)。
【0078】
図24は,表示画面70の一例であり,図25は,文書画像30を示している。
【0079】
図24に示すように,指71によって,表示画面70(タッチ・パネル4)が長押しされているものとする。すると,図25に示すように,長押しされた位置を示す座標(xc,yc)が基準位置として記憶される。
【0080】
基準位置を示す座標が記憶されていると,上述したようにタッチ・パネル4から指,タッチ・ペンが離れるときに左に動くと(図22ステップ86),その記憶されている座標が表示画面70の中心となるように表示領域が移動させられる(図22ステップ86)。ユーザの所望の場所を基準位置と指定できるようになる。
【0081】
表示領域60内の文章が縦書きの場合であっても(図22ステップ83),同様に,タッチ・パネル4に操作があったかどうかが判断される(図23ステップ91)。
【0082】
タッチ・パネル4に指,タッチ・ペンが接した場合には,その接した位置が記憶される(図23ステップ96)。指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4に接した状態で動くと,その移動量から表示領域60の移動量が計算され,計算された移動量の分だけ表示領域が動く(図23ステップ95)。スクロールが行われることとなる。指,タッチ・ペンの長押しが行われると,その長押しされた位置の座標が基準位置の座標として記憶される(図23ステップ97)。指,タッチ・ペンがタッチ・パネル4から離れる時に,指,タッチ・ペンが上方向に動くと(図23ステップ92でYES),表示領域60が基準位置に移動させられる(図23ステップ93)。指,タッチ・ペンの長押しにより基準位置の座標が記憶されていれば,その基準位置に表示領域60が移動させられ,指,タッチ・ペンの長押しが行われていなければ,あらかじめ定められている基準位置(文書画像が縦書きのときには,その右上など)に表示領域60が移動させられる。
【0083】
終了指令が与えられなければ(図23ステップ94),上述の処理が繰り返される。
【符号の説明】
【0084】
1 携帯電話(文書画像表示装置)
2 制御装置(第1の表示領域移動手段,第2の表示領域移動手段)
3 表示装置
4 タッチ・パネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示する表示装置,
画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動する第1の表示領域移動手段,および
基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動する第2の表示領域移動手段,
を備えた文書画像表示装置。
【請求項2】
上記表示画面上に形成されているタッチ・パネル,
上記タッチ・パネル上を指またはタッチ・ペンで文字並び方向に動かすことにより上記文書画像表示装置にスクロール指令を与えるスクロール指令発生手段,および
指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネル上を動いた後に指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れる,指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れる場合に文字並び方向と逆方向に指またはタッチ・ペンが動く,あるいは指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れた後に一定時間内に再び上記タッチ・パネルに接したことに応じて,上記基準位置移動指令を発生する基準位置移動指令発生手段,
をさらに備えた請求項1に記載の文書画像表示装置。
【請求項3】
上記第2の表示領域移動手段は,
画像化された文書のうち,上記表示領域が位置している部分の文字の並び順が横書きの場合には,基準位置移動指令が発生したことに応じて,上記表示領域の左辺が,画像化された文書のうち余白を除く文章表示領域の左端,画像化された文書の左端,上記文章表示領域の左端の上部または上記表示領域が位置している上記文章表示領域の左端となるように上記表示領域を移動させる,あるいは画像化された文書のうち,上記表示領域が位置している部分の文字の並び順が縦書きの場合には,基準位置移動指令が発生したことに応じて上記表示領域の上辺が,上記文章表示領域の上端,画像化された文書の上端上記文章表示領域の上端の左部または上記表示領域が位置している上記文章表示領域の上端となるように上記表示領域を移動させるものである,
請求項1または2に記載の文書画像表示装置。
【請求項4】
表示装置が,画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示し,
第1の表示領域移動手段が,画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動し,
第2の表示領域移動手段が,基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動する,
文書画像表示装置の動作制御方法。
【請求項5】
文書画像表示装置のコンピュータを制御するコンピュータが読み取り可能なプログラムであって,
画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示させ,
画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動させ,
基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動させるように文書画像表示装置のコンピュータを制御するコンピュータが読み取り可能なプログラム。
【請求項1】
画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示する表示装置,
画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動する第1の表示領域移動手段,および
基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動する第2の表示領域移動手段,
を備えた文書画像表示装置。
【請求項2】
上記表示画面上に形成されているタッチ・パネル,
上記タッチ・パネル上を指またはタッチ・ペンで文字並び方向に動かすことにより上記文書画像表示装置にスクロール指令を与えるスクロール指令発生手段,および
指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネル上を動いた後に指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れる,指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れる場合に文字並び方向と逆方向に指またはタッチ・ペンが動く,あるいは指またはタッチ・ペンが上記タッチ・パネルから離れた後に一定時間内に再び上記タッチ・パネルに接したことに応じて,上記基準位置移動指令を発生する基準位置移動指令発生手段,
をさらに備えた請求項1に記載の文書画像表示装置。
【請求項3】
上記第2の表示領域移動手段は,
画像化された文書のうち,上記表示領域が位置している部分の文字の並び順が横書きの場合には,基準位置移動指令が発生したことに応じて,上記表示領域の左辺が,画像化された文書のうち余白を除く文章表示領域の左端,画像化された文書の左端,上記文章表示領域の左端の上部または上記表示領域が位置している上記文章表示領域の左端となるように上記表示領域を移動させる,あるいは画像化された文書のうち,上記表示領域が位置している部分の文字の並び順が縦書きの場合には,基準位置移動指令が発生したことに応じて上記表示領域の上辺が,上記文章表示領域の上端,画像化された文書の上端上記文章表示領域の上端の左部または上記表示領域が位置している上記文章表示領域の上端となるように上記表示領域を移動させるものである,
請求項1または2に記載の文書画像表示装置。
【請求項4】
表示装置が,画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示し,
第1の表示領域移動手段が,画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動し,
第2の表示領域移動手段が,基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動する,
文書画像表示装置の動作制御方法。
【請求項5】
文書画像表示装置のコンピュータを制御するコンピュータが読み取り可能なプログラムであって,
画像化された文書のうち表示領域内の部分を表示画面に表示させ,
画像化された文書の文字の並び順に対応した文字並び方向へのスクロール指令が与えられている間,上記表示領域を上記文字並び方向に移動させ,
基準位置移動指令に応じて,上記表示領域を基準位置に移動させるように文書画像表示装置のコンピュータを制御するコンピュータが読み取り可能なプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2012−93888(P2012−93888A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239595(P2010−239595)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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