説明

断熱材の製造方法

【課題】狭小スペースにも搭載可能な断熱材を提供する。
【解決手段】シート状のポリエチレンテレフタレート不織布,ポリプロピレン不織布,アクリル不織布の何れか又は、抄造したシート状のガラス繊維からなる芯材11と、シート状に形成された天然パルプからなる担体に塩化カルシウムを担持させた水分吸着材12とをバリアフィルム13内へ挿入し、真空封止してなる真空断熱材10の製造方法を提供する。この場合、芯材11と共に、シート状に形成された天然パルプからなる担体に塩化カルシウムを担持させたシート状構造の水分吸着材12をバリアフィルム13内へ挿入して真空封止することにより、芯材11に含有される水分を効果的に吸着して、断熱材内部の真空度の径時安定性を確保することができるため、薄小性を保持できる。従って、狭小スペースにも搭載可能な真空断熱材10を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外被材に芯材を収納した断熱材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、特に家電製品は、消費者より省エネルギー化が求められている。そうした要求に応えるため、家電製品の本体内部には、高性能な真空断熱材が使用されている。
【0003】
前記真空断熱材は、例えば特許文献1などに開示されるように、芯材と、芯材を包装する外被材とにより構成される。ここでの外被材は、芯材を収納して内部を真空に維持できればどのようなものでも構わないが、好ましくはフィルムなどの積層袋が用いられる。
【0004】
前記真空断熱材の外被材の外周縁は、突起(耳)が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−269689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
取り扱い性や家電製品への搭載を考慮してこの耳部を折り曲げた場合、芯材の稜線部でラミネートフィルムが無理に折れ曲がると、その部分においてクラック等の穴が開き、ガスリークが生じて真空断熱材の内部圧力が上昇し、断熱性能が低下してしまう。
【0007】
一方、前記真空断熱材を複数枚並べて使用する際、突合せ部からの熱リークにより、真空断熱材を搭載した家電製品自体の断熱性能が低下してしまう。
【0008】
また、製品に断熱材を搭載する場合、搭載場所が限定されたり、他の部品等で断熱材が搭載できないことがある。耳折りをすることによって断熱材周縁部の厚さが芯材の厚さよりも厚くなってしまうと、断熱材を搭載するために製品本体の形状を大きくしたり、逆に内部容量を小さくしなければならないといった問題が懸念される。また、薄型製品に断熱材を搭載する場合には、本体に入らない、本体が厚くなるといった問題が懸念される。
【0009】
そこで本発明は上記問題点に鑑み、狭小スペースにも搭載可能な断熱材の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明における請求項1の断熱材の製造方法では、芯材と共に、シート状に形成された天然パルプからなる担体に塩化カルシウムを担持させたシート状構造の吸着材を外被材内へ挿入して真空封止することにより、芯材に含有される含有物を効果的に吸着して、断熱材内部の真空度の径時安定性を確保することができるため、薄小性を保持できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1によると、狭小スペースにも搭載可能な断熱材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施例における断熱材の構成を示す分解斜視図である。
【図2】同上、断熱材の縦断面図である。
【図3】同上、断熱材の変形例の縦断面図である。
【図4】同上、断熱材の別の変形例において枠体にバリアフィルムをヒートシールする前の状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第2実施例における断熱材をヒートシールする前の状態を示す斜視 図である。
【図6】同上、断熱材の縦断面図である。
【図7】同上、断熱材の変形例の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明における断熱材およびその製造方法の好ましい各実施例を説明する。なお、各実施例において同一箇所には同一符号を付し、共通する部分の説明は重複するため極力省略する。
【実施例1】
【0014】
図1及び図2を参照しながら本発明の第1実施例における断熱材について説明する。同図において、真空断熱材1は、枠体4と、芯材3と、枠体4の上面と底面を蓋する外被材としてのバリアフィルム2とで構成されている。枠体4は合成樹脂材からなる成形品で、その中央には矩形状の開口部5が上下に開放されるよう形成された矩形枠形状となっている。
【0015】
芯材3は、ボード状に成形されたグラスウールを用いてなるものであり、その縦・横の寸法が枠体4の開口部5内に正しく収まるよう設定されている。グラスウールをボード状の成形体になす方法として、バインダーを用いる方法と用いない方法がある。バインダーを用いる方法では、グラスウールは、そのガラス繊維がバインダーにより結着されてボード状の成形体となる。バインダーを用いた場合の利点として、芯材3を容易に成形体とでき、バリア袋挿入時の取扱性が向上することなどが挙げられる。他方、バインダーを用いない方法では、グラスウールは、そのガラス繊維が加熱圧縮されてボード状の成形体となる。バインダーを用いない場合の利点として、有機物によるガス発生が起きず、真空度保ち、断熱性能が経時的に保持されることなどが挙げられる。
【0016】
外被材としてのバリアフィルム2は、ガスバリア性を有し、かつ芯材3を嵌め込んだ枠体4を挟み込んだ状態で内部を真空に維持できればどのような材料でも構わず、例えばアルミニウム等の金属を表面に蒸着したプラスチックフィルムなどの積層フィルムが用いられる。バリアフィルム2を構成する層のうち一番内側(枠体4側)となる層は、枠体4の上下の表面4aと接触してヒートシール可能となっている。
【0017】
上記真空断熱材1は、その製造工程において、枠体4の開口部5内に芯材3を挿入した後、枠体4の上下面4a,4aにバリアフィルム2で蓋を(閉塞)し、真空槽に入れて真空引きし、枠体4とバリアフィルム2の周縁部をヒートシールして開口部5内を封止することにより形成される。
【0018】
次に、図3は、枠体4での熱リークを小さく抑えた変形実施形態を示したものである。即ち、枠体4の周縁部に、相互に係合可能な係合部としての凹状部6と凸状部7とを設けたものである。同図においては、枠体4の一の外周面に凹状部6を設け、この外周面に対向する他の外周面に凸状部7を設けている。これら凹状部6と凸状部7は、真空断熱材1を複数枚並べた場合に、各真空断熱材1に設けられた凹状部6と凸状部7とを係合させて、各真空断熱材1を連結可能とするものである。したがって、真空断熱材1を複数枚並べた場合、各真空断熱材1の突合せ部に隙間ができないため、当該突合せ部からの熱リークを小さく抑えることができる。1枚の真空断熱材1を円筒状に丸めた場合に、自己の凹状部6と凸状部7とを係合させても、突合せ部に隙間ができないため、当該突合せ部からの熱リークを小さく抑えることができる。なお、凹状部6と凸状部7のような係合部の要件としては、真空断熱材1の突合せ部を連結するのに適したものであれば、その位置,形状等は特に制限されるものではなく、例えば枠体4の周縁部を相互に係合する鉤状に成形するなどしてもよい。
【0019】
さらに、枠体4とバリアフィルム2とのヒートシール部でのガスリークを小さく抑えた変形実施形態を図4に示す。これは、バリアフィルム2の貼着部分となる枠体4において開口部5が開放された上下面4a,4aに、エネルギーダイレクター8を点在させて設けたものである。枠体4とバリアフィルム2とは、このエネルギーダイレクター8を利用してヒートシールされる。すなわち、エネルギーダイレクター8が設けられた位置を、バリアフィルム2の上からヒータによって加熱し、エネルギーダイレクター8を溶出させることにより、バリアフィルム2と枠体4とを溶着させる。
【0020】
一般的に、フラット面同士の溶着を行なうと、樹脂の溶け出し位置が不均一になってしまい、均一かつ安定した溶着強度を得ることができない。同時に、溶着部の発熱温度上昇は鈍く時間がかかり、効率が悪いだけでなく、樹脂の劣化をもたらす事にも繋がる。しかし、エネルギーダイレクター8を設けることにより、樹脂の溶け出す位置は常に三角形の頂点になって一定化し、均一な溶融状態をもたらすことができ、また安定した溶着強度を得ることが可能になる。さらに、溶着部の発熱は急激で、短時間での溶着が可能となるため、樹脂の劣化も起き難くなる。従って、この実施形態によれば、バリアフィルム2と枠体4とのヒートシール部の溶着が強固となり、ガスリークを小さく抑えることができる。
【0021】
このようにして得られた真空断熱材1には、バリアフィルム2同士をヒートシールした場合に形成されるフランジ状の耳部がないため、当該耳部の折り曲げをせずとも運搬,取り扱いが容易になると共に、無理な耳部の折り曲げによるクラックの発生がなくなる。
【0022】
以上のように本第1実施例の真空断熱材1では、枠体4の開口部5に芯材3を嵌め込み、枠体4へ貼着可能な外被材としてのバリアフィルム2で枠体4の開口部5を蓋する構成とし、枠体4の周縁部に、相互に係合可能な係合部としての凹状部6,凸状部7を設けている。
【0023】
このようにすると、バリアフィルム2を枠体4へ貼着することによりフランジ状の耳部が形成されず、当該耳部の折り曲げによるガスリークの発生を防止することができる。また、枠体4の周縁部に設けた各係合部の係合により真空断熱材1の突合せ部に隙間ができないため、当該突合せ部からの熱リークを小さく抑えることができる。以上により、フランジ状の耳部をなくし、耳部の折り曲げによるガスリークを滅し、かつ突合せ部からの熱リークを小さく抑えることが可能な真空断熱材1を提供することができる。
【0024】
また本第1実施例の真空断熱材1では、枠体4の上下面4a,4aにおけるバリアフィルム2の貼着部分にエネルギーダイレクター8を点在させて設けている。
【0025】
このようにすると、枠体4の上下面4a,4aに点在させて設けたエネルギーダイレクター8による均一な溶融状態をもたらすことができ、また安定した溶着強度を得ることが可能になる。さらに、溶着部の発熱は急激で、短時間での溶着が可能となるため、樹脂の劣化も起き難くなる。以上により、バリアフィルム2と枠体4との溶着が強固となり、ガスリークを小さく抑えることができる。
【0026】
さらに本第1実施例では、芯材3は、バインダーにより結着されたガラス繊維からなるボード状の成形体であることを特徴とする。
【0027】
このようにすると、芯材3を容易に成形体とでき、バリア袋挿入時の取扱性が向上する。
【0028】
また本第1実施例では、芯材3は、バインダーを用いずに加熱圧縮されたガラス繊維からなるボード状の成形体であることを特徴とする。
【0029】
このようにすると、有機物によるガス発生が起きず、真空度を保ち、断熱性能が経時的に保持される。
【実施例2】
【0030】
図5及び図6を参照しながら本発明の第2実施例における断熱材について説明する。図5は封止前の真空断熱材10を示しており、図6は完成状態の真空断熱材10の断面図である。同図において、10は例えば冷蔵庫や調理機器などに配設される平板状の真空断熱材で、これは芯材11と、水分吸着材12と、これらの芯材11及び水分吸着材12を真空状態で包装する外被材としてのバリアフィルム13とにより構成される。
【0031】
芯材11は、シート状に形成された例えばポリエチレンテレフタレート等のプラスチック不織布又は抄造したグラスウール(ガラス繊維)を用いる。この芯材11は、後述するように真空引きされた際の圧縮による薄小化可能とすべく、バインダー等により結着されていない。なお、芯材11には、繊維径が細く、かつ空隙率の高い、厚みを薄くできる材料が適しており、例えばポリプロピレン不織布,アクリル不織布などを用いてもよい。
【0032】
水分吸着材12は、シート状に形成された熱可塑性樹脂と天然パルプからなる担体に塩化カルシウムを担持させた基材の両面にフィルムをラミネートした構造を有している。その他、シート状の担体に例えばゼオライト,シリカゲルなどを担持させたものを用いてもよく、芯材11に含有される例えば液状成分や揮発性のガス成分などの含有物を吸着可能であればよい。
【0033】
真空封止前のバリアフィルム13は、三辺をヒートシールしその一辺のみを開口した袋状に形成され、この開口部から芯材2及び水分吸着材12が挿入封止される。このとき、ヒートシールされたバリアフィルム13の外周縁は、フランジ状の封止部としての耳部14となる。バリアフィルム13は、ヒートシール可能であり、かつガスバリア性を有して芯材11と水分吸着材12を挿入した内部を真空に維持できればどのような材料でも構わず、例えばアルミニウムなどの金属を表面に蒸着したプラスチックフィルムなどの積層フィルムが用いられる。
【0034】
真空断熱材10は、その製造工程において、高温乾燥した芯材11と共に水分吸着材12をバリアフィルム13内へ挿入した後、真空槽に入れて真空引きし、バリアフィルム13の開口部をヒートシールして封止することにより形成される。水分吸着材12の挿入態様としては、図6の真空断熱材10のように芯材11と層状に挿入する他に、図7に示された真空断熱材10Aのように、バリアフィルム13内で芯材11を偏移させて形成された隙間に水分吸着材12を挿入してもよい。真空断熱材10Aでは、水分吸着材12を芯材11と並べて配置することにより、その厚さを真空断熱材10に比べてより薄くすることができる。
【0035】
次に、上記構成の作用について説明する。芯材11は厚さ1〜3mmのシート状に形成された例えばポリエチレンテレフタレート等のプラスチック不織布又は抄造したグラスウールなどを用いているため、真空封止で収縮し、その厚さが薄くなり、シート状の水分吸着材12の厚さも考慮に入れても、真空断熱材10全体としての厚さは1〜3mmになる。従って、真空断熱材としたときの薄小性は保たれる。
【0036】
ここで、水分吸着材12を使用しない場合、芯材11の高温乾燥や真空引き工程で除去しきれなかった芯材11中の水分により、真空断熱材内部の真空度の径時安定性が確保できない可能性がある。また、従来使用されてきた石灰やシリカゲル等の吸着材では、真空断熱材の薄小性を保持できない。以上の点を回避するため、上記シート状水分吸着材12を使用することにより、芯材11に含有される水分を効果的に吸着して、真空断熱材10内部の真空度の径時安定性を確保することができる。従って、薄小性を保持できるために狭小スペースにも搭載可能であって、かつより高い断熱性を有する真空断熱材10を得ることができる。
【0037】
ところで、真空断熱材10を構成するバリアフィルム13の外周縁は、ヒートシールされることによりフランジ状の耳部14が形成されるが、この耳部14を折り曲げた場合に、芯材11の稜線部でバリアフィルム13が無理に折れ曲がると、その部分においてクラック等の穴が開き、ガスリークが生じて真空断熱材10の内部圧力が上昇し、断熱性能が低下してしまう。また、例えば、炊飯器に断熱材を搭載する場合、搭載場所が限定されたり、他の部品等で断熱材が搭載できないことがある。すなわち、耳折りをすることによって断熱材周縁部の厚さが芯材11の厚さよりも厚くなってしまうと、断熱材を搭載するために製品本体の形状を大きくしたり、逆に内部容量を小さくしなければならないといった問題が懸念される。
【0038】
これらの問題を回避するために、本第2実施例における真空断熱材10,10Aでは、耳部14の幅を8mm以下とし、耳折りを不要とする。これにより、耳部14の折り曲げによるバリアフィルム13へのストレスがなくなり、リークや蒸着面の破壊による断熱性能の低下を防ぐことができ、かつ狭小スペースにも搭載可能な真空断熱材10を得ることができる。他方、耳幅を狭くすることにより、断熱材外寸に対し芯材面積を大きくとれ、断熱面積が広くなるという利点もある。
【0039】
以上のように本第2実施例の真空断熱材10では、芯材11と水分吸着材12とを所定状態で外被材としてのバリアフィルム13内へ封止してなる断熱材であって、芯材11がプラスチック不織布又は無機繊維から選ばれた少なくとも一種類をシート状に成形して構成され、水分吸着材12がシート状構造をなすものであり、全体の厚さが1〜3mmであることを特徴とする。
【0040】
このようにすると、シート状構造の水分吸着材12を使用することにより、芯材11に含有される水分を効果的に吸着して、断熱材内部の径時安定性を確保することができるため、薄小性を保持できる。従って、狭小スペースにも搭載可能な真空断熱材10を提供することができる。
【0041】
また本第2実施例では、前記プラスチック不織布がポリエチレンテレフタレート不織布,ポリプロピレン不織布,アクリル不織布の何れかであることを特徴とする。
【0042】
さらに本第2実施例では、前記無機繊維が抄造したガラス繊維であって、かつ結着されていないものであることを特徴とする。
【0043】
このようにすると、芯材11が圧縮し易く、厚みを薄くできる。従って、真空断熱材としたときの薄小性が保たれる。
【0044】
また本第2実施例では、バリアフィルム13周縁の耳部14の幅が8mm以下であることを特徴とする。
【0045】
このようにすると、製品搭載時に邪魔とならない程度に耳幅を狭くすることにより、耳折りが不要となる。これにより、耳部14の折り曲げによる外被材へのストレスがなくなり、リークや蒸着面の破壊による断熱性能の低下を防ぐことができ、かつ狭小スペースにも搭載可能となる。以上により、狭小スペースにも搭載可能、かつフランジ状の耳部14の折り曲げが不要な真空断熱材10,10Aを提供することができる。
【0046】
さらに本第2実施例では、水分吸着材12は、シート状の担体にゼオライト,塩化カルシウム,シリカゲルの何れかを担持させてなるものであることを特徴とする。
【0047】
このようにすると、水分吸着材12をシート状構造とすることにより、芯材11との接触面積が広くなり、芯材11に含有される水分を効果的に吸着することができる。従って、芯材11に含有される水分を効果的に吸着して、薄小性を保持できる。
【0048】
また本第2実施例では、シート状のポリエチレンテレフタレート不織布,ポリプロピレン不織布,アクリル不織布の何れか又は、抄造したシート状のガラス繊維からなる芯材11と、シート状に形成された天然パルプからなる担体に塩化カルシウムを担持させた水分吸着材12とをバリアフィルム13内へ挿入し、真空封止してなる真空断熱材10,10Aの製造方法を提供する。
【0049】
このようにすると、芯材11と共に、シート状に形成された天然パルプからなる担体に塩化カルシウムを担持させたシート状構造の水分吸着材12をバリアフィルム13内へ挿入して真空封止することにより、芯材11に含有される水分を効果的に吸着して、断熱材内部の真空度の径時安定性を確保することができるため、薄小性を保持できる。従って、狭小スペースにも搭載可能な真空断熱材10,10Aを得ることができる。
【0050】
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば本実施例における断熱材としての真空断熱材は、あらゆる製品に対し適用できる。バリアフィルム2は、接着剤等を用いて枠体4に貼着することもできる。
【符号の説明】
【0051】
10,10A 真空断熱材(断熱材)
11 芯材
12 水分吸着材
13 バリアフィルム(外被材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレンテレフタレート不織布,ポリプロピレン不織布,アクリル不織布の何れか又は、抄造した繊維からなる芯材と、シート状に形成された天然パルプからなる担体に塩化カルシウムを担持させた水分吸着材とを外被材内へ挿入し、真空封止してなる断熱材の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−15222(P2013−15222A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−187160(P2012−187160)
【出願日】平成24年8月28日(2012.8.28)
【分割の表示】特願2010−158860(P2010−158860)の分割
【原出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【出願人】(390010168)東芝ホームテクノ株式会社 (292)
【Fターム(参考)】