説明

新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー及びこれを用いた電子写真感光体

【課題】オプトエレクトロニクス関連分野での光導電材料として有用なμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを提供すること。
【解決手段】CuKα線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.9°、9.7°、13.8°、15.4°、23.9°及び29.5°に回折ピークを示す結晶変態を有する、μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導電性材料に有用な新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーに関し、それを電荷発生材料として用いた電子写真感光体に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真感光体は、電子写真技術を応用した複写機、プリンターなどに広く適用されている。従来、この電子写真感光体としては、可視光に光感度を有する無定形セレン等に代表される無機感光体が使用されてきた。しかしこの無機感光体は、人体に有害なセレンや硫化カドミウムを用いており廃棄のコストが高くなる問題があった。また、一般に蒸着法により製造するため生産コストが高くなり、小型・低価格機への適用が不利であるという問題を有していた。
【0003】
現在では、半導体レーザーの発信波長域である800nm前後に感度を有する有機光導電物質が注目されている。このような有機光導電性物質を有効成分とする有機光導電性材料も多数提案されており、例えば、スクエアリウム系、アズレニウム系、フタロシアニン系の化合物を電荷発生材として含む負帯電型の有機感光体が挙げられる。この種の有機感光体は、導電性基体上に電荷発生材と電荷輸送材を構成成分として含む感光層を備え、単層構造のものと、二層構造のものとがある。
【0004】
しかし、これらの有機感光体は、帯電および露光を繰返す使用状況においては帯電性、暗減衰および残留電位のような電気特性及び耐久性が不十分である。
【0005】
そこで、二層構造の機能分離型感光体の電荷発生層に用いられる電荷発生材として、可視光〜長波長の光に対して高感度と高耐久性を有する有機光導電性物質が望まれている。
【0006】
フタロシアニンは、無金属フタロシアニン、金属フタロシアニンの中心金属種などにより様々な電気特性を有し、製造方法、処理方法の違いによって、或いは同じ構造のフタロシアニンであってもスタッキング状態の違いによって、電気特性が大きく変化することはよく知られている。
【0007】
特に、有機化合物のスタッキング状態は、化合物の結晶変態で決まるので、結晶変態は電子状態、とりわけΠ電子系の摂動を変え、有機感光材等の電子材料としての特性を有効に変える要因となる。このためにチタニルやバナジル等の金属フタロシアニン、或いはX型無金属フタロシアニン等の電子写真感光体への適用が提案がされ、一部実用化されている。しかしながら、有機感光体は光感度と耐久性においては、まだ不十分で、改善の余地があり、このような用途に適した新規なフタロシアニンの結晶変態の開発が強く望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、今後期待される光源の短波長化(LEDなど)に伴う、ハイガンマー感光体のような有機光導電性材料に用いた場合にも、安定で、電気特性が良好である(例えば、帯電性が良好で、暗減衰が小さく、残留電位が小さい。)新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーおよびそれを電荷発生材料として用いた電子写真感光体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、CuKα線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.9°、9.7°、13.8°、15.4°、23.9°及び25.9°に回折ピークを示す新規な結晶変態(以下「II型結晶変態」という。)を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー(以下「II型ダイマー」という。)を提供するものであり、そのことにより上記目的が達成できる。
【0010】
本発明のII型ダイマーは、μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー(以下「I型ダイマー」という。)を得る工程;
得られたμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを乾式粉砕する工程;及び
乾式粉砕されたμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを有機溶媒中、さらに、湿式粉砕あるいは単純分散する工程;
を包含する方法により製造することが好ましい。
【0011】
また、本発明は、上記II型ダイマーを電荷発生材として用いた電子写真感光体も提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーは、前記のように新規な結晶変態を有するものであって、オプトエレクトロニクス関連分野での光導電材料として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
I型ダイマーは公知であり、例えば、以下に説明する方法により得られる。
【0014】
まず、1−クロロナフタレンやキノリンのような高沸点有機溶媒中、フタロニトリルあるいは1,3−ジイミノイソインドリンを塩化アルミニウムの存在下に反応させ、クロロアルミニウムフタロシアニンを得る。
【0015】
クロロアルミニウムフタロシアニンの精製は、粗合成のクロロアルミニウムフタロシアニンをトルエン中、或いは1,3−ジオキソシラン中、3時間程度の撹拌還流操作及びトルエン、アセトンを用いる振りかけ洗浄を2回繰り返した後、イオン交換水に分散し、60〜70℃で1時間撹拌還流を加え、濾過、水洗、真空乾燥することにより行い得る。
【0016】
得られたクロロアルミニウムフタロシアニンを加水分解することによりヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを得る。得られたクロロアルミニウムフタロシアニンからヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを得る方法は、例えば、特開平5−93150号、特開平6−214415号に記載されている。
【0017】
例えば、クロロアルミニウムフタロシアニンを酸性もしくはアルカリ性溶液中で加水分解またはアシッドペースティングを行って、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを合成する。
【0018】
次に、得られたヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを水不混和性の有機溶媒、例えば、o−ジクロロベンゼンのような溶媒中、還流撹拌して、生成する水を反応系内から除去し、反応生成物(μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー)を濾取し、DMFで洗浄し、DMFをメタノール等で置換後、乾燥、粉砕することにより、I型ダイマー(公知の結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー)を得ることができる。
【0019】
本発明では、J.E.Owen; M.E.Kenney, Inorg.Chem., 1, 331〜333, 1962 記載の方法により、クロロアルミニウムフタロシアニン(Cl-AlPc)からヒドロキシアルミニウムフタロシアニン(HO-AlPc)及びI型ダイマー(PcAl-O-AlPc)を得た。
【0020】
【化1】

【0021】
ついで、上記のような公知の合成方法によって得られたI型ダイマーを乾式粉砕することにより、CuKα線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.8°、15.4°及び24.0°に回折ピークを示す結晶変態(以下「変II型結晶変態」という。)を有する、μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー(以下「変II型ダイマー」という。)を得る。
【0022】
本明細書において、「乾式粉砕」とは、溶媒を用いないで粉砕する操作を意味し、一般にボールミル、サンドミル、ペイントシェーカー、アトライターおよび自動乳鉢のような粉砕装置を用いて行う。必要に応じてガラスビーズ、スチールビーズおよびアルミナビーズのような磨砕媒体を用いうる。
【0023】
乾式粉砕は、室温で10〜100時間、好ましくは24〜48時間行われる。乾式粉砕工程が10時間を下回ると結晶変態の形成が不十分となり、100時間を上回って行っても一般に有意な効果が得られない。この磨砕操作により、変II型ダイマーはアモルファス様となる。
【0024】
乾式粉砕は、例えば、試験用分散器(所謂ペイントシェーカー)を用いて結晶変態の変化が進行しなくなるまで行う。これに要する時間は、試料7gに対して5mmφガラスビーズ80gを充填した場合、20〜50時間である。
【0025】
得られる変II型ダイマーは、図2に示すように、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の6.8°、15.4°及び24.0°に特徴的回折ピークを示す。この結晶変態は新規である。また、後述するように変II型ダイマーは電子写真感光体用の電荷発生材料として使用できる。
【0026】
得られた変II型ダイマーを、溶媒中、湿式粉砕あるいは単純分散すると、さらに新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーが得られる。
【0027】
本発明において、「湿式粉砕」とは、溶媒の存在下粉砕する操作を意味し、一般に上記「乾式粉砕」と同様な粉砕器(機)を用いて行う。必要に応じてガラスビーズ、スチールビーズおよびアルミナビーズのような磨砕媒体を用いうる。「単純分散」とは、湿式粉砕に用いる溶媒中に分散させる操作をいう。単純分散は適宜加熱して行いうる。
【0028】
湿式粉砕は、一般に室温で20〜100時間、好ましくは24〜48時間行われる。湿式粉砕工程が10時間を下回ると結晶変態の形成が不十分となり、100時間を上回って行っても一般に有意な効果が得られない。
【0029】
湿式粉砕は、溶媒を用いて結晶変態の変化が進行しなくなるまで行う。これに要する時間は、例えば、用いる溶媒がエタノールの場合、室温で、約72時間である。
【0030】
単純分散は、溶媒を用いて結晶変態の変化が進行しなくなるまで行う。これに要する時間は、例えば、用いる溶媒がシクロヘキサノンの場合、還流下、約12時間である。用いる溶媒がジエチレングリコールの場合、100℃で、約7時間である。用いる溶媒がジグライムの場合、162℃で、約11時間である。
【0031】
本発明における湿式粉砕あるいは単純分散で用いる溶媒は、顔料を溶解しないものであれば特に限定されず、所望の結晶変態に応じて、ケトン系、アルコール系、グリコール系、ホルムアミド系、エーテル系及び芳香族系から選ばれる。
【0032】
ケトン系溶媒としては、例えば、シクロヘキサノン、ジイソプロピルケトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)のような鎖状または環状のケトン;
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノール、アミルアルコールのような一価の低級アルコール;
グリコール系溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール等のアルキレングリコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル;モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のエチレングリコールジアルキルエーテル;
ホルムアミド系溶媒としては、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド等;
エーテル系溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、エチルエーテル、ブチルエーテルのような鎖状または環状のエーテル;
芳香族系溶媒としては、トルエン、o-キシレン、テトラリンのような炭化水素系溶媒;
等が挙げられる。
【0033】
ケトン系溶媒、好ましくはシクロヘキサノン及びジイソプロピルケトン、特にシクロヘキサノン;アルコール系溶媒、特にアミルアルコール及びエタノール;グリコール系溶媒、好ましくはジエチレングリコール、トリメチレングリコール;ホルムアミド系溶媒、特にDMF;エーテル系溶媒、特にTHF;を用いて変II型ダイマーを湿式粉砕あるいは単純分散した場合、II型結晶変態を有するII型ダイマーが得られる。図3にII型ダイマーのX線回折スペクトルを示す。図3のスペクトルは図1のスペクトルとは明確に異なるので、II型ダイマーの結晶変態はI型ダイマーと異なる。また、後述するようにII型ダイマーは電子写真感光体用の電荷発生材料として使用でき、感光特性に優れる。
【0034】
グリコール系溶媒、好ましくはエチレングリコールを用いて変II型ダイマーを湿式粉砕あるいは単純分散した場合、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.9°、14.0°、15.7°及び25.7°に回折ピークを示す新規な結晶変態(以下「III型結晶変態」という。)を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー(以下「III型ダイマー」という。)が得られる。図4にIII型ダイマーのX線回折スペクトルを示す。図4のスペクトルは図1のスペクトルとは明確に異なるので、III型ダイマーの結晶変態はI型ダイマーと異なる。また、後述するようにIII型ダイマーは電子写真感光体用の電荷発生材料として使用できる。
【0035】
モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のエチレングリコールジアルキルエーテル用いて変II型ダイマーを湿式粉砕あるいは単純分散した場合、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.9°、13.0°、14.8°、16.1°、21.1°、25.1°及び25.8°に回折ピークを示す新規な結晶変態(以下「IV型結晶変態」という。)を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー(以下「IV型ダイマー」という。)が得られる。図5にIV型ダイマーのX線回折スペクトルを示す。図5のスペクトルは図1のスペクトルとは明確に異なるので、IV型ダイマーの結晶変態はI型ダイマーと異なる。また、後述するようにIV型ダイマーは電子写真感光体用の電荷発生材料として使用できる。
【0036】
なお、上述の本発明の処理(結晶変換)途中において、μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーが前記特開平5−93150号に示されるヒドロキシアルミニウムフタロシアニンへ変化している危惧があるが、これに関しては後記図−6のスペクトルに示したTOF-MS(Time of Flight Mass spectroscopy, 飛行時間型質量分析及びIR分析)によって、上記の変II型、II型、III型及びIV型の全てがμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーであることを確認した。
【0037】
本発明の新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーは、電子写真技術を応用した複写機などに広く適用されている電子写真感光体のような光導電性材料として有用である。本発明のアルミニウムフタロシアニンダイマーを有効成分とする光導電材料は、電子写真感光体の電荷発生層に適用された場合に、帯電性が良好で、高感度、高耐久性の感光体を提供する。
【0038】
次に、本発明の光導電材料の適用例について説明する。
【0039】
μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーのような有機光導電材料の少なくとも1種及び樹脂を備えてなる電子写真有機感光体は、感光層が電荷発生層と電荷輸送層とに分離した積層型のものであってもよく、単層型のものであってもよい。しかし、アルミニウムフタロシアニンダイマーの結晶変態の電気特性を有効に発揮させるためには、各層がそれぞれの機能を阻害しないために、発生した電荷が捕獲される可能性が小さく、効率よく感光体表面に輸送される二層構造の機能分離型感光体に適用することが好ましい。
【0040】
このような機能分離型感光体は、例えば、導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層とを薄膜状に積層して形成される。導電性支持体の基材としては、アルミニウム、ニッケル等の金属、金属蒸着フィルム等用いることができ、ドラム状、シート状又はベルト状の形態で作製される。
【0041】
電子写真用有機感光体への適用は、まず本発明のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを電荷発生材料として含む電荷発生層を導電性支持体上に薄膜状に形成する。この際の電荷発生層は、アルミニウムフタロシアニンダイマーを導電性支持体上に蒸着させ薄膜を形成することもできるが、一般には、結着樹脂を溶媒に溶解した溶液に電荷発生材料を分散させた塗布液を調製して、それを支持体上に塗布することによって形成する。
【0042】
μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを分散させる方法としては、ボールミル、サンドミル、ペイントシェイカー等用いる通常の分散法を採用することができる。
【0043】
電荷発生層の塗工手段としては、特に限定されることはなく、例えば、バーコーター、ディップコーター、スピンコーター、ローラーコーター、カレンダーコーター等を適宜使用することができる。乾燥は、30〜200℃の温度で5分〜2時間、静止又は送風下で行うことができる。
【0044】
塗布液用の溶媒としては、アルミニウムフタロシアニンダイマーを溶解することなく、均一に分散させ、必要に応じて用いられる結着樹脂を溶解するものであれば特に限定されない。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系溶媒;トルエン、キシレン、テトラリンのような芳香族系溶媒;ジクロルメタン、クロロホルム、トリクロルエチレン、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒;酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル系溶媒;エチレングリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
【0045】
結着樹脂は、広範な絶縁性樹脂から選択することができる。好ましい樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリアミド等の縮合系樹脂;ポリスチレン、スチレン-アクリル共重合体、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル-ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の付加重合体;ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン等の有機光導電性樹脂;ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらは適宜混合して用いることができる。
【0046】
上記結着樹脂の使用量は、電荷発生材料に対して、0.1〜3重量比、好ましくは0.5〜2.0重量比であり、3重量比よりも大であると、一般に電荷発生層における電荷発生材料濃度が小さくなり感度が悪くなる。電荷発生層の膜厚は、0.05〜5.0μm、好ましくは0.1〜3.0μmであり、5μmより大きくなると電荷が捕獲される確立が大きくなり感度の低下の原因となるため好ましくない。
【0047】
次に電荷発生層の上部に、電荷輸送材料を含む電荷輸送層を薄膜状に形成する。この薄膜形成法としては、電荷発生層と同様な塗工法が用いられ、電荷輸送材料を、必要に応じて結着樹脂と共に溶媒に溶解し、電荷発生層の上部に均一に塗布し、その後乾燥させればよい。
【0048】
電荷輸送材料としては、公知のオキサジアゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリアジン誘導体、キナゾリン誘導体、トリアリールアミン系化合物、スチリルトリフェニールアミン系化合物、ブタジエン系化合物、カルバゾール系化合物など挙げられる。
【0049】
電荷輸送層を形成する結着樹脂及び溶媒としては、前記電荷発生層に使用されるものと同様なものが使用できる。
【0050】
上記結着樹脂の使用量は、電荷輸送材料に対して、0.1〜5重量比、好ましくは0.5〜2.0重量比であり、5重量比よりも大であると、電荷輸送層における電荷輸送材料濃度が小さくなり感度が悪くなる。電荷発生層の膜厚は、5〜50μm、好ましくは10〜40μmであり、50μmより大きくなると電荷の輸送に、より多くの時間を要するようになり、又、電荷が捕獲される確立が大きくなり感度の低下の原因となるため好ましくない。
【実施例】
【0051】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、本発明のCuKα線によるX線回折スペクトルは、マックスサイエンス社製の自動X線回折システム「MXP3」を用いて測定した。TOF−MSの測定は、「KOMPACT MALDI III」を用いて、検出モード「positive」、引出し電圧「LOW(5KV)」及び飛行モード「Refrection」で行った。
【0052】
合成例1
クロロアルミニウムフタロシアニンの合成
撹拌器、塩化カルシウム管などの必要器具を備えた1000mlのガラス製4口フラスコにフタロニトリル60.0gと1−クロルナフタレン300ml及び塩化アルミニウム15.6gを仕込み、6時間還流下撹拌した。その後、加熱を停止し、200℃程度まで放冷後熱時濾過して、熱トルエン600ml、アセトン300mlを用いて振りかけ洗浄した。得られたウエットケーキをトルエン250mlに分散させ、3時間撹拌還流した。再度、熱時濾過して、熱トルエン600ml、アセトン300mlを用いて振りかけ洗浄した後、1500mlのイオン交換水へ分散し、60〜70℃で60分間加熱撹拌を加えた。濾過、水洗後50℃で真空乾燥し、青色固体のクロロアルミニウムフタロシアニン61.3g(収率91.2%)を得た。この化合物のX線回析スペクトル分析による結晶変態を図7に示す。
【0053】
合成例2
クロロアルミニウムフタロシアニンの合成
合成例1において、炊き出し洗浄に使用する溶媒をトルエンの代りに1,3−ジオキソシランを用いる以外は同様にして行い、青色固体のクロロアルミニウムフタロシアニン61.1g(収率90.8%)を得た。この化合物のX線回析スペクトル分析による結晶変態を図8に示す。
【0054】
合成例3
ヒドロキシアルミニウムフタロシアニンの合成
合成例1或いは合成例2で得られたクロロアルミニウムフタロシアニン30.0gを濃硫酸1200gに温度を0〜5℃に保ちながら徐々に溶解させ、この温度で1時間撹拌した。これを氷水6000mlへ、温度が5℃を越えないように撹拌しながら注加し、注加終了後さらに1時間撹拌した。濾過、水洗後、6500mlのイオン交換水へ再分散し、再度濾過した。水洗後ウエットケーキを4%アンモニア水2500mlに再分散して、6時間還流下撹拌した。濾過後、ケーキをイオン交換水で徹底的に洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥し、粉砕して21.8g(収率74.9%)の青色固体のヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを得た。この化合物のX線回析スペクトル分析による結晶変態を図9に示す。
【0055】
合成例4
I型ダイマーの合成
o−ジクロロベンゼン200mlへ合成例3で得たヒドロキシアルミニウムフタロシアニン20.0gを加え150〜180℃で撹拌した。予め付属させたリービッヒコンデンサーから、生成する水を煮沸により反応系内より除去した。水の生成が少なくなったらリービッヒコンデンサーを空冷コンデンサーに替え、7時間還流下、撹拌した。熱時濾過し、DMFによる振りかけ洗浄に引続き、メタノールによってケーキ中のDMFを置換した。乾燥、粉砕して、X線回析スペクトルにおいて、図1に示すI型結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー16.4g(収率82.5%)を得た。このものの赤外吸収スペクトルを図10に示す。また、元素分析の結果を表1に示す。X線回析スペクトル分析したところ、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.9°、15.5°、23.0°、23.5°、24.2°、24.6°に回析ピークを示した。
【0056】
【表1】

【0057】
実施例1
変II型ダイマーの合成
合成例4で得られた 型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー7.0gと5mmφガラスビーズ80.0gを広口瓶に仕込み、試験用分散器(所謂ペイントシェーカー)を用いて1〜2日間乾式粉砕を行った。一部サンプリングし、結晶変態の変化が止まったところで、ふるいを用いてガラスビーズを分離し、6.64gのμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを青色固体として得た。
【0058】
この化合物のX線回析スペクトルを図2に、赤外吸収スペクトルを図11に、TOF-MSの結果を図6に示す。また、この化合物の元素分析の結果を表2に示す。
【0059】
【表2】

【0060】
以上より、本化合物は、μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーであることを確認した。また、X線回折スペクトルから、得られたμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーは、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の6.8°、15.4°及び24.0°に特徴的回折ピークを示す本発明の変II型結晶変態であることが確認された。
【0061】
実施例2
II型ダイマーの合成
実施例1で得られた変II型ダイマー1.0gにシクロヘキサノン30mlを加え、還流下、12時間撹拌(単純分散)した。放冷後、フタロシアニンダイマーを濾取し、メタノール置換後減圧下乾燥し、0.5gのμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを青色固体として得た。この化合物のX線回析スペクトルを図3に、赤外吸収スペクトルを図12に、TOF-MSの結果は図6に示したものと実質的に同じであった。また、この化合物の元素分析の結果を表3に示す。
【0062】
【表3】

【0063】
以上より、本化合物は、μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーであることを確認した。また、X線回折スペクトルから、得られたμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーは、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の6.9°、9.7°、13.8°、15.4°、23.9°及び25.9°に特徴的回折ピークを示す本発明のII型ダイマーであることが確認された。
【0064】
実施例3〜10
II型ダイマーの合成
実施例2で用いたシクロヘキサノンを下記表4に示した溶媒に代え、それぞれの実施例の条件下で本発明のII型ダイマーを得た。X線回析スペクトル、赤外吸収スペクトル、TOF-MSの分析結果は、実質的に実施例2のものと同じであった。
【0065】
【表4】

【0066】
実施例11
III型ダイマーの合成
実施例1で得られた変II型ダイマー1.0gにエチレングリコール30mlを加え、100℃で、6.5時間撹拌(単純分散)した。放冷後、フタロシアニンダイマーを濾取し、イオン交換水で置換後、減圧下乾燥し、0.69gのμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを青色固体として得た。
【0067】
この化合物のX線回析スペクトルを図4に、赤外吸収スペクトルを図13に示す。TOF-MSの結果は図6に示したものと実質的に同じであった。また、この化合物の元素分析の結果を表5に示す。
【0068】
【表5】

【0069】
以上より、本化合物は、μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーであることを確認した。また、X線回折スペクトルから、得られたμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーは、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の6.9°、14.0°、15.7°及び25.7°に特徴的回折ピークを示す本発明のIII型結晶変態であることが確認された。
【0070】
実施例12
IV型ダイマーの合成
実施例1で得られた変II型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー0.7gにジグライム30mlを加え、162℃で、11時間撹拌還流(単純分散)した。放冷後、フタロシアニンダイマーを濾取し、メタノールで置換後、減圧下乾燥し、0.37gのμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを青色固体として得た。
【0071】
この化合物のX線回析スペクトルを図5に、赤外吸収スペクトルを図14に示す。TOF-MSの結果は図6に示したものと実質的に同じであった。また、この化合物の元素分析の結果を表6に示す。
【0072】
【表6】

【0073】
以上より、本化合物は、μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーであることを確認した。また、X線回折スペクトルから、得られたμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーは、ブラッグ角度(2θ±0.2°)の6.9°、13.0°、14.8°、16.1°、21.1°、25.1°及び25.8°に特徴的回折ピークを示す本発明のIV型結晶変態であることが確認された。
【0074】
実施例11及び12を表7に要約した。
【0075】
【表7】

【0076】
実施例13
本実施例では、本発明の新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを積層型電子写真感光体に応用した例を説明する。
【0077】
実施例1で得られた変II型ダイマーを電荷発生材(CG材)として用いた。変II型ダイマー0.2gとポリビニルブチラール樹脂[積水化学社製のエレックスBH-3]0.2gとシクロヘキサノン59.6gと3mmφガラスビーズ50gとを広口瓶に入れ、ペイントシェーカーで1時間撹拌後、これをアルミニウム板上に膜厚が0.5μmになるようバーコーターを用いて塗布し、風乾させ電荷発生膜を形成した。次に、電荷輸送材(CT材)として1,1-ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,3−ブタジエン[高砂香料社製のT-405]1.5gとポリカーボネート樹脂[帝人社製のパンライトL-1250]1.5gと塩化メチレン57.0gとを広口瓶に入れ、超音波分散により均一な溶液を調製した。これを電荷発生層の上に、バーコーターを用いて塗布し、室温で乾燥して、膜厚20μmの電荷輸送膜を形成し、積層型電子写真感光体を作製した。
【0078】
実施例14
実施例13において用いたCT材1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4’−ジフェニル-1,3-ブタジエンを4−ベンジルアミノ−2−メチルベンズアルデヒド−1,1’−ジフェニルヒドラゾン(高砂香料社製の「CTC-191」)に代えた他は実施例13と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0079】
実施例15〜36
実施例13で用いたCG材及びCT材を表8に示すものに代え、実施例13と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0080】
比較例1
実施例14においてCG材として用いた変II型ダイマーの代りに特公平3−35064号公報(コニカ株式会社)記載の方法により合成したY型チタニルフタロシアニンを用いた以外は実施例14と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0081】
比較例2
実施例13においてCG材として用いた変II型ダイマーの代りに特公平3−78872号公報(大日本インキ株式会社)記載の方法により合成したX型無金属フタロシアニンを用いた以外は実施例13と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0082】
比較例3
実施例14においてCG材として用いた変II型ダイマーの代りに特開平5−93150号公報(富士ゼロックス株式会社)記載の方法により合成したヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを用いた以外は実施例14と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0083】
比較例4
実施例13においてCG材として用いた変II型ダイマーの代りに合成例4で合成したI型ダイマーを用いた以外は実施例13と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0084】
比較例5
CG材として合成例4で合成したI型ダイマーを用い、CT材として4-ジベンジルアミノ-2-メチルベンズアルデヒド-1,1-ジフェニルヒドラゾンを用いた以外は実施例13と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0085】
感光体特性評価
上記実施例13〜36及び比較例1〜5において作製した感光体を用いて、電子写真特性の測定を行った。測定は、静電気帯電試験装置EPA−8200[川口電気社製]を用い、コロナ帯電−8.0kVでSTAT3モードで帯電し、2.0秒乾暗所放置後、5.0luxの白色光を10.0秒間照射して、帯電電位(Vo)、半減露光量感度(E1/2)、残留電位(Vr)を比較した。以上の測定結果を表8及び表9に示した。
【0086】
【表8】


表中、
DMF :ジメチルフォルムアミド
THF :テトラヒドロフラン
T−405 :1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4’−ジフェニル −1,3−ブタジエン(高砂香料社製)
CTC−191:4−ベンジルアミノ−2−メチルベンズアルデヒド−1,1’−ジフェ ニルヒドラゾン(高砂香料社製)
− :評価不能
a)結晶変換に用いた溶媒
【0087】
【表9】

【0088】
これらの測定結果から特にアミルアルコールまたはシクロヘキサノンによってII型ダイマーへ結晶化(結晶変換)を行ったものは、本発明のなかでも再現性がよく高い感光等の良い感光特性を示した。従来のCG材として、Y型チタニルフタロシアニンやX型無金属フタロシアニンに関して同じ条件について評価した結果を鑑みると、上で示した本化合物は感光体の実用的電荷発生材になり得る。なお、バインダーや電荷輸送材等とのマッチングに関しては鋭意研究中である。
【0089】
以上の論点を証明するため、実施例の中から選んだ実施例15及び実施例19のII型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを用いた感光体、並びに比較例1と2のY型チタニルフタロシアニンとX型無金属フタロシアニンに関して分光感度のデータを図15に、そしてこれらの耐久試験の結果(約100回の繰り返し特性)を帯電電位(Vo)、半減露光量感度(E1/2)に関して図16と図17に示した。
【0090】
本発明のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーは、前記のように新規な結晶変態を有するものであって、オプトエレクトロニクス関連分野での光導電材料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】合成例4で得られたI型ダイマーのX線回折スペクトルである。
【図2】実施例1で得られた変II型ダイマーのX線回折スペクトルである。
【図3】本発明のII型ダイマーのX線回折スペクトルである。
【図4】本発明のIII型ダイマーのX線回折スペクトルである。
【図5】本発明のIV型ダイマーのX線回折スペクトルである。
【図6】本発明のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーのTOF-MSスペクトルである。
【図7】合成例1で得られたクロロアルミニウムフタロシアニンのX線回折スペクトルである。
【図8】合成例2で得られたクロロアルミニウムフタロシアニンのX線回折スペクトルである。
【図9】合成例3で得られたヒドロキシアルミニウムフタロシアニンのX線回折スペクトルである。
【図10】合成例4で得られたI型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーの赤外吸収スペクトルである。
【図11】実施例1で得られた変II型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーの赤外吸収スペクトルである。
【図12】本発明のII型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーの赤外吸収スペクトルである。
【図13】本発明のIII型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーの赤外吸収スペクトルである。
【図14】本発明のIV型μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーの赤外吸収スペクトルである。
【図15】実施例(15と19)及び比較例(1と2)の感光体分光感度測定図である。
【図16】実施例(15と19)及び比較例(1と2)の感光体電位耐久性測定図である。
【図17】実施例(15と19)及び比較例(1と2)の感光体感度耐久性測定図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CuKα線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.9°、9.7°、13.8°、15.4°、23.9°及び25.9°に回折ピークを示す新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー。
【請求項2】
CuKα線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.9°、14.0°、15.7°及び25.7°に回折ピークを示す新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー。
【請求項3】
CuKα線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.9°、13.0°、14.8°、16.1°、21.1°、25.1°及び25.8°に回折ピークを示す新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー。
【請求項4】
μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを得る工程;
得られたμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを乾式粉砕する工程;
乾式粉砕されたμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを有機溶媒中、さらに、湿式粉砕あるいは単純分散する工程;
を包含する請求項1〜3のいずれか記載の新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーの製造方法。
【請求項5】
CuKα線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度(2θ±0.2°)6.8°、15.4°及び24.0°に回折ピークを示す新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマー。
【請求項6】
μ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを得る工程;及び
得られたμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを乾式粉砕する工程;
を包含する請求項5記載の新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーの製造方法。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか記載の新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニンダイマーを電荷発生材として用いた電子写真感光体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−231282(P2007−231282A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−91190(P2007−91190)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【分割の表示】特願平8−25206の分割
【原出願日】平成8年2月13日(1996.2.13)
【出願人】(000103895)オリヱント化学工業株式会社 (59)
【Fターム(参考)】