施錠装置
【課題】 ロック部が引き戸の縦框などに衝突して破損することを防止できる施錠装置を提供する。
【解決手段】 本発明の施錠装置は、一方のガラス戸3に取り付ける本体12と、他方のガラス戸4に配置する平板状の規制部13とを有する。本体12には、当該本体12から突出する突出姿勢と本体12内に退避する退避姿勢の間で揺動するロック部14と、ロック部14を駆動する駆動部15と、駆動部15を制御する制御部17を設けている。規制部13は、引違い戸1を全閉状態から開くときに突出姿勢のロック部14と当接する位置に配置され、その当接によって引違い戸1の開方向への移動を規制する。制御部17は、引違い戸1が全閉状態のときにのみロック部14を突出姿勢に揺動させる。
【解決手段】 本発明の施錠装置は、一方のガラス戸3に取り付ける本体12と、他方のガラス戸4に配置する平板状の規制部13とを有する。本体12には、当該本体12から突出する突出姿勢と本体12内に退避する退避姿勢の間で揺動するロック部14と、ロック部14を駆動する駆動部15と、駆動部15を制御する制御部17を設けている。規制部13は、引違い戸1を全閉状態から開くときに突出姿勢のロック部14と当接する位置に配置され、その当接によって引違い戸1の開方向への移動を規制する。制御部17は、引違い戸1が全閉状態のときにのみロック部14を突出姿勢に揺動させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンション、一般住宅またはビルディングなどの建物の開口部に配置される引違い戸を全閉状態で施錠するための施錠装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ベランダへの出入り口に配置されている引違い窓(引違い戸)では、ベランダ側および室内側のガラス戸(引き戸)を共に全閉状態にした(閉じ切った)のちに、室内側のガラス戸に取り付けたクレセントを回転させて、ベランダ側のガラス戸に取り付けたクレセント受け具に係合させて施錠するようになっている。
【0003】
ところが、クレセントだけの施錠では、例えば侵入者が外部からガラス戸の一部を破壊したのち、その破壊部分から手を室内に差し込んでクレセントを回すことで、容易に開錠して室内に侵入することができる。
【0004】
この対策としては、例えば特許文献1に示すように、クレセントとは別に電動の施錠装置(補助錠)をガラス戸に取り付け、その施錠装置を用いて引違い窓を施錠するものがある。具体的には、特許文献1の施錠装置では、一方のガラス戸に筐体を取り付け、その筐体に施錠板(ロック部)を揺動可能に軸支しており、他方のガラス戸に前記施錠板が当接可能な規制板(規制部)を取り付けている。
【0005】
前記施錠板は、筐体内の永久磁石によって退避位置に保持されており、両ガラス戸を閉じた状態でメインコントローラから施錠信号が送信されると、前記永久磁石による施錠板の保持が解除されて、当該施錠板が弦巻バネの付勢力によって規制板と当接可能な位置へ揺動する。これにより、前記ガラス戸を開けようとしても施錠板が規制板に当接して、当該ガラス戸を開くことができないことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−190283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の施錠装置では、例えば引違い窓を半開きにしているときに、筐体から突出している施錠板に他物が当たると、施錠板が永久磁石の保持力に抗して規制板に当接する方向へ揺動する虞がある。その状態で引違い窓を閉じたときには施錠板が規制板に衝突して、引違い窓を全閉状態にすることができなくなる。
【0008】
また、前述のように引違い窓を半開きにしているときに施錠板が規制板に当接する方向へ揺動した場合、前記引違い窓を全開位置まで開くと、施錠板が他方のガラス戸の縦框(規制板の取り付け側の縦框と反対側の縦框)に当接して、施錠板や他方のガラス戸の縦框などの破損を招く虞がある。さらに、規制板は、前記一方のガラス戸の側に折れ曲がるL字状に形成されているために、一方のガラス戸に干渉する虞がある。
【0009】
本発明は、かかる不都合を解決することを目的とするものであり、ロック部が引き戸の縦框などに衝突して、当該ロック部などが破損することなどを確実に防止できる施錠装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記不都合を解決するものである。すなわち本発明は、建物の開口部に配置されている引違い戸1を全閉状態で施錠するための施錠装置であって、一方の引き戸3に取り付ける本体12と、他方の引き戸4に配置する平板状の規制部13とを有しており、本体12には、当該本体12に揺動自在に支持されているロック部14と、そのロック部14を駆動する駆動部15と、その駆動部15を制御する制御部17とを設けており、ロック部14は、本体12から突出している突出姿勢と、本体12内に退避している退避姿勢との間で揺動可能になっており、規制部13は、引違い戸1を全閉状態から開くときに前記突出姿勢のロック部14と当接する位置に配置されていて、その当接によって引違い戸1の開方向への移動を規制するようになっており、制御部17は、引違い戸1が全閉状態のときにのみ、駆動部15によってロック部14を突出姿勢に揺動させることを特徴とする。
【0011】
ここでの引違い戸1の全閉状態には、引違い戸1がわずか(例えば1cm程度)に開いている場合も含まれる。ロック部14の退避姿勢は、引違い戸1を開閉するときに規制部13が当接しない姿勢であればよく、ロック部14の全体が本体12内に退避していない姿勢も含まれる。駆動部15は、ロック部14を突出姿勢と退避姿勢との間で駆動する構成であれば図1に示す構成に限られるものではなく、カムを用いてロック部14を揺動させる構成や、ラックとピニオンを用いてロック部14を揺動させる構成などであってもよい。
【0012】
また、ロック部14を突出姿勢側へ付勢する付勢手段を有しており、ロック部14は、本体12から突出している状態で退避姿勢側へ押されると、付勢手段の付勢力に抗して退避姿勢側へ揺動することを特徴とする。ここでのロック部14の本体12から突出している状態には、ロック部14が突出姿勢の場合のみならず、突出姿勢までは至っていないがロック部14が本体12から突出している場合も含まれる。
【0013】
制御部17は、引違い戸1が全閉状態以外であるときには、ロック部14を強制的に退避姿勢にすることを特徴とする。ここでは、引違い戸1が全閉状態以外であるときにロック部14が突出姿勢にあると当該ロック部14を退避姿勢に強制的に揺動させる場合や、引違い戸1が全閉状態以外であってロック部14が退避姿勢にあるときには、ロック部14を退避姿勢のまま維持する場合などが含まれる。
【0014】
無線式で制御部17と通信可能な操作部16を有しており、操作部16は、前記開口部の外側および内側のいずれかからでも制御部17と通信可能であることを特徴とする。ここでの無線式には、赤外線や電波などを用いたものが該当する。
【0015】
ロック部14に、本体12の外へ突出するつまみ46を取り付けており、そのつまみ46によってロック部14を退避姿勢側へ手動で揺動させることが可能になっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の施錠装置は、引違い戸1が全閉状態のときにロック部14を突出姿勢にした場合には、その全閉状態の引違い戸1を開けようとしても、ロック部14が規制部13に当接して、引違い戸1の開方向への移動が規制される。そのロック部14を退避姿勢に揺動させた場合には、ロック部14が規制部13との当接可能な位置から離れ、引違い戸1を自由に開閉することができる。
【0017】
ところで、例えば引違い戸1が全閉状態以外のときでもロック部14を突出姿勢にできるようにすると、ロック部14が引違い戸1の全閉状態以外のときに突出姿勢になった場合に、その引違い戸1が開かれることで、ロック部14が他方の引き戸4の縦框6aなどに衝突する虞があるが、本発明では、引違い戸1が全閉状態のときにのみロック部14を突出姿勢に揺動させるので、ロック部14が他方の引き戸4の縦框6aなどに衝突して当該ロック部14などが破損することなどを防止することができる。
【0018】
また、規制部13は平板状になっているので、その規制部13が引違い戸1の開閉に伴って当該引き戸3に干渉することがない。
【0019】
ロック部14を突出姿勢側へ付勢していると、ロック部14と駆動部15との間に遊びがあっても、ロック部14を確実に突出姿勢にすることができる。加えて、ロック部14が、本体12から突出している状態で退避姿勢側へ押されると、付勢手段の付勢力に抗して退避姿勢側へ揺動するようにすると、例えば引違い戸1が全閉状態ではあるがわずかに開いているために、ロック部14を突出姿勢側(例えば上側)へ揺動させた際に、そのロック部14が規制部13の下縁に当たって退避姿勢側(下側)へ押されても、それに応じてロック部14が退避姿勢側へ揺動する。これにより、ロック部14が規制部13の下縁に強く押し付けられて、そのロック部14などが破損することを確実に防止することができる。
【0020】
引き戸3が全閉状態以外であるときには、ロック部14を強制的に退避姿勢にすると、例えばロック部14が引違い戸1の全閉状態以外のときに突出姿勢になったことで生じるロック部14と開口部の枠などとの衝突を確実に回避でき、その衝突によってロック部14などが破損することなどをより確実に防止することができる。
【0021】
開口部の外側および内側のいずれかからでも操作部16と制御部17とが無線通信可能であると、建物の外側(室外)でも建物の内側(室内)でも、引違い戸1の施錠および解錠の操作を行うことができ、その分だけ施錠装置11の利便性が向上する。
【0022】
つまみ46によってロック部14を退避姿勢側へ手動で揺動させることが可能になっていると、ロック部14が突出姿勢になっている場合でも、つまみ46によってロック部14を退避姿勢側へ手動で揺動させて引違い戸1を解錠することができる。これにより、火事などの緊急事態の際に、例えば無線式の操作部16を取り出して操作しなくても、引違い戸1を開錠して開くことができ、その分だけ迅速に避難することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施例の施錠装置の縦断面図である。
【図2】施錠装置を配置した引違い窓の正面図である。
【図3】ロック部を退避姿勢にした状態を示す図1の相当図である。
【図4】図1のA−A線矢視断面図である。
【図5】施錠装置の正面図である。
【図6】図5のC−C線矢視断面図である。
【図7】図1のB−B線矢視断面図である。
【図8】施錠装置の動作を説明するための規制部の正面図である。
【図9】施錠装置のブロック構成図である。
【図10】ロック部の手動での操作を説明するための本体の側面図である。
【図11】施錠装置の動作を説明するための施錠装置の側面図である。
【図12】本発明の第2実施例の施錠装置の縦断面図である。
【図13】図12のD−D線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に係る施錠装置の第1実施例を図1ないし図11に基づいて説明する。本発明の施錠装置は、例えば、マンションなどの建物の室内とベランダとを仕切る出入り口(開口部)に配置されていて、その出入り口を開閉する引違い窓(引違い戸)に設けられている。
【0025】
前記引違い窓1は、図2に示すように、前記出入り口に固定しているアルミニウム製の矩形状の枠2と、前記出入り口を開閉する内外二枚のガラス戸(引き戸)3・4とを有している。前記枠2は、左右の竪枠2a・2aと、それらの竪枠2a・2aの上端間に掛け渡した上枠2bと、竪枠2a・2aの下端間に掛け渡した下枠2cとで構成している。
【0026】
各ガラス戸3・4は、ガラス5をアルミニウム製の矩形状の框6の中に取り付けている。その框6は、左右の縦框6a・6aと、その縦框6a・6aの上端間に掛け渡した上框6bと、左右の縦框6a・6aの下端間に掛け渡した下框6cとで構成している。各ガラス戸3・4は、枠2の上枠2bおよび下枠2cに配置した上下のレール7(図6および図11参照)に沿って左右方向にスライド移動可能になっている。
【0027】
前記ガラス戸3・4のうち、室内側(内側)となる一方のガラス戸3(図2では右側)には、左側の縦框6aの左面にクレセント8を取り付けており、ベランダ側(外側)となる他方のガラス戸4(図2では左側)には、右側の縦框6aであって前記クレセント8に対応する位置に、フック状の受け金具(図示せず)を取り付けている。両ガラス戸3・4において前記出入り口の左右の端部に位置する縦框6a・6aには、その内側および外側に取っ手9をそれぞれ取り付けている。
【0028】
引違い窓1には、両ガラス戸3・4を全閉状態で施錠(ロック)するための施錠装置11を配置している。詳しくは、一方のガラス戸3の左側の縦框6aであって、その左面の上端部には施錠装置11の本体12を取り付けており、他方のガラス戸4の上框6bの右端部には施錠装置11の規制部13を取り付けている。
【0029】
施錠装置11の本体12には、図1および図3に示すように、当該本体12から突出する突出姿勢(図1の姿勢)と、本体12内に退避する退避姿勢(図3の姿勢)との間で揺動する平板状のロック部14を有している。施錠装置11の規制部13は、図5および図6に示すように、ロック部14を受け止めるための平板状の規制基板13aと、ロック部14が規制基板13aに当接する際の衝撃を緩和するための平板状の緩衝部材13bとからなる。
【0030】
規制部13の規制基板13aは、ステンレススチールなどからなり、その下縁13cを、一方のガラス戸3の閉じ方向(図5では右方向)へ向かうに従って下る傾斜状に形成してある。なお、規制基板13aの下縁13cにおいて一方のガラス戸3の閉じ方向の端部(図5では右端部)は、水平になっている。規制基板13aの上部が、ビスなどで他方のガラス戸4の上框6bに取り付けられる。規制部13の緩衝部材13bは、合成ゴムなどからなり、規制基板13aの室内側の面に取り付けてある。緩衝部材13bの下縁13dは、規制基板13aの下縁13cと同様に一方のガラス戸3の閉じ方向へ向かうに従って下る傾斜状に形成してあるとともに、規制基板13aの下縁13cよりも下方に位置するようにしてある。これによってロック部14は、制基板13aに当接する前に緩衝部材13bに当接し、規制基板13aに当接する際の衝撃が緩和される。
【0031】
施錠装置11の本体12内には、図4および図9に示すように、前記ロック部14を揺動駆動するための駆動部15と、リモコン16から無線で送信されてくる操作信号(赤外線信号)を受信してその操作信号に応じて駆動部15を制御する制御部17と、駆動部15や制御部17などに電源供給を行う一次電池などからなる電源部18と、両ガラス戸3・4(引違い窓1)が全閉位置(全閉状態)であることを検出する全閉センサ19と、ロック部14の姿勢を検出する姿勢センサ20とを有している。
【0032】
駆動部15は、図1および図3に示すように、出力軸を上向きにして配置している直流モータ21と、その直流モータ21の出力軸にカプラー22を介して連結している縦長の雄ネジ部材23と、その雄ネジ部材23に螺合する縦長の雌ネジ部材24と、その雌ネジ部材24の上端部とロック部14とを連結する縦長の平板状のロッド25とを有している。
【0033】
詳しくは、雌ネジ部材24の内面には下端から上方へ向けて雌ネジを形成しており、その雌ネジに雄ネジ部材23の外周面に形成している雄ネジを螺合させている。そして、直流モータ21が駆動されて雄ネジ部材23が回転されることで、その雄ネジ部材23の回転に伴って雌ネジ部材24がネジ作用で上昇し、または下降する。直流モータ21は、本体12に固定されている。雄ネジ部材23は、本体12に対して回転自在に支持されている。雌ネジ部材24は、本体12に対して回転かつ昇降自在に支持されている。本体12は、ビスなどで一方のガラス戸3の左側の縦框6aの左側面に取り付けている(図6参照)。
【0034】
雌ネジ部材24の外周面の下端部には、図1および図4に示すように、ピン形状の一対の検出子27・27を設けており、本体12内には、前記検出子27・27を検出するための第1リミットスイッチ28および第2リミットスイッチ29を設けている。雌ネジ部材24が所定の上昇位置まで上昇したときに、第1リミットスイッチ28が検出子27を検出する(図1の状態)。雌ネジ部材24が所定の下降位置まで下降したときには、第2リミットスイッチ29が検出子27を検出する(図3の状態)。
【0035】
全閉センサ19は、規制部13に設けている永久磁石30(図5)を検出するようになっており、制御部17は、全閉センサ19が永久磁石30を検出すると、両ガラス戸3・4(引違い窓1)が全閉状態であると判断する。また制御部17は、全閉センサ19が永久磁石30を検出しないときには、ガラス戸3・4(引違い窓1)が開いていると判断する。
【0036】
姿勢センサ20は、ロック部14が突出姿勢になったときに当該ロック部14の後端部(図1では右側)を検出するようになっており、制御部17は、姿勢センサ20がロック部14の後端部を検出すると、ロック部14が突出姿勢であると判断する。また制御部17は、姿勢センサ20がロック部14の後端部を検出していないときはロック部14が退避状態(突出姿勢以外の状態)であると判断する。
【0037】
駆動部15のロッド25の下端部は、雌ネジ部材24の上端部に揺動自在に支持されており、ロッド25の上部には、ロック部14に設けている連結ピン32を移動自在に係合する長穴33を形成している。長穴33は、ロッド25の長さ方向(図1では上下方向)に延びている。ロック部14は、その後端部(図1では右側)に配置している支軸34を介して本体12に揺動自在に支持されており、ロック部14の後端にコイルバネ(付勢手段)35の上端を連結している。コイルバネ35の下端は本体12に取り付けている。連結ピン32は、支軸34の位置よりもロック部14の先端側(図1では左側)に配置している。
【0038】
コイルバネ35によってロック部14は、その先端部が本体12から突出する突出姿勢側(図1の時計方向)へ付勢されており、直流モータ21が駆動されて雌ネジ部材24が上昇すると、コイルバネ35の付勢力によってロック部14が上方へ揺動して、ロック部14の先端部が本体12から突出する(図1の状態)。一方、直流モータ21が駆動されて雌ネジ部材24が下降するとロッド25も下降する。このロッド25の下降によってロック部14が、コイルバネ35の付勢力に抗して退避姿勢側(下方)へ揺動して(図1の反時計方向)、本体12内に退避する(図3の状態)。
【0039】
ロック部14の連結ピン32は、コイルバネ35の付勢力によってロッド25の長穴33の上縁に常時当接しており、ロック部14の先端部が本体12から突出している状態(図1の状態)で、例えばロック部14の先端側が退避姿勢側(下方)へ押されると、ロック部14の連結ピン32がロッド25の長穴33に沿って下方へ移動可能であるので、ロック部14がコイルバネ35の付勢力に抗して下向きに揺動する。例えばロック部14を突出姿勢側(上側)へ揺動させた際にロック部14の先端上部14aが規制部13の下縁13dに当接しても(図8の仮想線図および図11参照)、ロック部14がロッド25に対して相対的に下向きに揺動する。これによってロック部14が規制部13の下縁13dに強く押し付けられて、ロック部14などが破損することを防ぐことができる。なお、ロック部14の先端上部14aは、前側に向かうに従って下がる傾斜状に形成してある。
【0040】
リモコン16と本体12の制御部17とは、赤外線による無線通信方式を用いている。すなわち、本体12内には、図1および図7に示すように、リモコン16からの操作信号(赤外線信号)を受光(受信)する受光部37を有している。施錠装置11の本体12の外装カバー38(外壁)の室内側およびベランダ側となる面には、リモコン16からの赤外線信号を本体12内に導くための受光窓39・39をそれぞれ形成している。このように、本体12の室内側およびベランダ側に受光窓39・39をそれぞれ形成したので、室内およびベランダのいずれかからリモコン16を操作しても、そのリモコン16からの赤外線信号が受光窓39を介して受光部37に受信される。受光窓39には、赤外線のみが透過可能な樹脂材41を配置している。
【0041】
リモコン16には、図9に示すように、一個の押ボタン42を設けており、その押ボタン42を押すごとに前記赤外線信号を送信し、施錠装置11の制御部17は、前記赤外線信号を受信したときに両ガラス戸3・4が全閉位置(全閉状態)であって、ロック部14が退避状態(突出姿勢以外の状態)であると、ロック部14を突出させる。これによってロック部14は、図1の突出姿勢になる。この突出姿勢でガラス戸3・4を開こうとしてもロック部14が規制部13の側面に当接して、ガラス戸3・4の開方向への移動が規制される(図8の実線図参照)。つまり、ガラス戸3・4は、全閉状態で施錠(ロック)されることになる。
【0042】
なお、全閉センサ19は、ガラス戸3・4がわずかに開いている状態(例えば1cm程度開いている状態)でも永久磁石30を検出可能であるために、制御部17は、そのわずかに開いている状態であっても両ガラス戸3・4が全閉位置であると判断してロック部14を突出させる場合がある。この場合、ロック部14は規制部13の下縁13dに当接する位置までしか揺動できないが(図8の仮想線図参照)、そのままガラス戸3・4を全閉にすることで、ロック部14が規制部13の下縁13dから外れて、適正な突出姿勢になる(図8の実線図参照)。
【0043】
両ガラス戸3・4を全閉にして一方のガラス戸3のクレセント8を他方のガラス戸4のフック状の受け金具に係止した場合には、そのクレセント8によってもガラス戸3・4が全閉状態で施錠されることになるが、この場合には本発明の施錠装置11は補助錠として機能することになる。
【0044】
制御部17は、前記ロック部14の突出姿勢によって両ガラス戸3・4が全閉状態で施錠されている状態で、リモコン16からの赤外線信号を受信したときには、ロック部14を退避姿勢に揺動させる。これにより、ガラス戸3・4は、解錠(アンロック)状態になって全開位置まで自由に開くことができる。
【0045】
また、制御部17は、リモコン16からの赤外線信号を受信したときに両ガラス戸3・4が開いていると判断した場合に、ロック部14を強制的に退避姿勢に揺動させる。例えば、前述のロック部14が規制部13の下縁13dに当接した状態でガラス戸3・4を開くと、ロック部14が突出姿勢になる。その突出姿勢のままでガラス戸3・4を全開すると、ロック部14が他方のガラス戸4の左側の縦框6aに衝突する虞がある。このため、制御部17は、両ガラス戸3・4が開いている場合にロック部14が突出姿勢であると、ロック部14を退避姿勢に揺動させて、ロック部14が前記縦框6aに衝突することを防いでいる。
【0046】
ロック部14の連結ピン32の先端(図4では左側)には、図4および図10に示すように、つまみ46を取り付けている。つまり、つまみ46は、連結ピン32を介してロック部14に取り付けられる。本体12の外装カバー38には、つまみ46の軸が挿通する挿通孔47を形成しており、その挿通孔47は円弧状に延びている。つまみ46は、挿通孔47を介して本体12の外へ突出している。そして、例えばロック部14の突出姿勢によってガラス戸3・4が全閉状態で施錠されている状態で、人がつまみ46を摘んで(手動で)挿通孔47に沿って下方へ移動させることで、ロック部14を退避姿勢側へ揺動させることができる。
【0047】
このように、ロック部14によってガラス戸3・4が施錠されている場合でも、つまみ46によってロック部14を退避姿勢側へ手動で揺動させることができ、これによってガラス戸3・4を解錠することができるので、火事などの緊急事態の際に、例えばリモコン16を取り出して操作しなくても、ガラス戸3・4を開錠して開くことができ、その分だけベランダへ迅速に避難することができる。
【0048】
なお、リモコン16に、ロック部14を突出させるための突出操作用押ボタンと、ロック部14を退避させるための退避操作用押ボタンとをそれぞれ設けてもよい。ロック部14を移動させる操作信号を送る手段としては、前記無線通信式のリモコン16に限られるものではなく、有線通信式のリモコンであってもよく、本体12に配置した操作用の押ボタンなどであってもよい。
【0049】
施錠装置11の本体12の外装カバー38(外壁)であって、室内側の受光窓39の右側には、図1および図5に示すように、直流モータ21の作動時に点滅するLED43を配置している。また、本体12内には、図9に示すブザー44を配置しており、制御部17は、ガラス戸3・4がわずかに開いている状態でロック部14を突出させたためにロック部14が適正な突出姿勢になっていないときには、ブザー44によってその旨を、例えば30秒間だけ音を発することで報知する。また、制御部17は、例えば電源部18の一次電池が容量不足になったときには、ブザー44によってその旨を報知する。リモコン16と制御部17とは、電波や超音波などによる無線通信方式を用いてもよい。
【0050】
制御部17は、所定時間(例えば数秒)ごとにしか作動しないようになっており、リモコン16は、制御部17の作動停止時間よりも長い時間、前記赤外線信号を送信するようになっている。制御部17は、前記作動時間内に赤外線信号を受信したときには、その操作に応じて直流モータ21を駆動する。制御部17を所定時間ごとにしか作動しないようにしたことで、消費電力が抑えられる。
【0051】
このように、リモコン16の操作のみでガラス戸3・4を施錠および解錠することができるので、その分だけガラス戸3・4の施錠および解錠の手間を軽減できる。
【0052】
施錠装置11の規制部13の位置決めとしては、例えば、一方のガラス戸3の左側の縦框6aの左面上端部に施錠装置11の本体12を取り付け、ガラス戸3・4を全閉位置にするとともにロック部14を突出姿勢にしたのち(図6の状態参照)、そのロック部14の左面に平板状(例えば厚さ0.5〜1.0mm)のゲージ(不図示)の厚さ方向の右面を当て、そのゲージの左面に規制部13の右側面を当てた状態で、当該規制部13を、他方のガラス戸4の上框6bの右端部に取り付ける(固定する)。これにより、ガラス戸3・4の全閉位置でロック部14を退避姿勢から突出姿勢に揺動させても、そのロック部14と規制部13との間にわずかな隙間(前記0.5〜1.0mm)ができる。これによってロック部14と規制部13と接触して、その摩擦でロック部14が適正な突出姿勢に揺動できなくなることを防ぐことをできる。
【0053】
次に、本発明に係る施錠装置の第2実施例を図12および図13に基づいて説明する。第2実施例では、図12および図13に示すように、施錠装置11の本体12の外装カバー38の下面に、リモコン16からの赤外線信号を本体12内に導くための受光窓39を一つだけ形成している。また、本体12内の下端部には、前記受光窓39に臨ませて受光部37を配置している。なお、第2実施例でも第1実施例と同様に受光窓39には、赤外線のみが透過可能な樹脂材41を配置している。その他の構成については第1実施例と同様であるため、同一機能のものには同一符号を付して説明を省略する。
【0054】
このように、本体12の下面に受光窓39を一つだけ形成しても、室内およびベランダのいずれかでリモコン16を操作しても、そのリモコン16からの赤外線信号が受光窓39を介して受光部37に受信されることになる。
【符号の説明】
【0055】
1 引違い窓
3 一方のガラス戸
4 他方のガラス戸
11 施錠装置
12 本体
13 規制部
14 ロック部
15 駆動部
16 リモコン
17 制御部
35 コイルバネ
37 受光部
39 受光窓
46 つまみ
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンション、一般住宅またはビルディングなどの建物の開口部に配置される引違い戸を全閉状態で施錠するための施錠装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ベランダへの出入り口に配置されている引違い窓(引違い戸)では、ベランダ側および室内側のガラス戸(引き戸)を共に全閉状態にした(閉じ切った)のちに、室内側のガラス戸に取り付けたクレセントを回転させて、ベランダ側のガラス戸に取り付けたクレセント受け具に係合させて施錠するようになっている。
【0003】
ところが、クレセントだけの施錠では、例えば侵入者が外部からガラス戸の一部を破壊したのち、その破壊部分から手を室内に差し込んでクレセントを回すことで、容易に開錠して室内に侵入することができる。
【0004】
この対策としては、例えば特許文献1に示すように、クレセントとは別に電動の施錠装置(補助錠)をガラス戸に取り付け、その施錠装置を用いて引違い窓を施錠するものがある。具体的には、特許文献1の施錠装置では、一方のガラス戸に筐体を取り付け、その筐体に施錠板(ロック部)を揺動可能に軸支しており、他方のガラス戸に前記施錠板が当接可能な規制板(規制部)を取り付けている。
【0005】
前記施錠板は、筐体内の永久磁石によって退避位置に保持されており、両ガラス戸を閉じた状態でメインコントローラから施錠信号が送信されると、前記永久磁石による施錠板の保持が解除されて、当該施錠板が弦巻バネの付勢力によって規制板と当接可能な位置へ揺動する。これにより、前記ガラス戸を開けようとしても施錠板が規制板に当接して、当該ガラス戸を開くことができないことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−190283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の施錠装置では、例えば引違い窓を半開きにしているときに、筐体から突出している施錠板に他物が当たると、施錠板が永久磁石の保持力に抗して規制板に当接する方向へ揺動する虞がある。その状態で引違い窓を閉じたときには施錠板が規制板に衝突して、引違い窓を全閉状態にすることができなくなる。
【0008】
また、前述のように引違い窓を半開きにしているときに施錠板が規制板に当接する方向へ揺動した場合、前記引違い窓を全開位置まで開くと、施錠板が他方のガラス戸の縦框(規制板の取り付け側の縦框と反対側の縦框)に当接して、施錠板や他方のガラス戸の縦框などの破損を招く虞がある。さらに、規制板は、前記一方のガラス戸の側に折れ曲がるL字状に形成されているために、一方のガラス戸に干渉する虞がある。
【0009】
本発明は、かかる不都合を解決することを目的とするものであり、ロック部が引き戸の縦框などに衝突して、当該ロック部などが破損することなどを確実に防止できる施錠装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記不都合を解決するものである。すなわち本発明は、建物の開口部に配置されている引違い戸1を全閉状態で施錠するための施錠装置であって、一方の引き戸3に取り付ける本体12と、他方の引き戸4に配置する平板状の規制部13とを有しており、本体12には、当該本体12に揺動自在に支持されているロック部14と、そのロック部14を駆動する駆動部15と、その駆動部15を制御する制御部17とを設けており、ロック部14は、本体12から突出している突出姿勢と、本体12内に退避している退避姿勢との間で揺動可能になっており、規制部13は、引違い戸1を全閉状態から開くときに前記突出姿勢のロック部14と当接する位置に配置されていて、その当接によって引違い戸1の開方向への移動を規制するようになっており、制御部17は、引違い戸1が全閉状態のときにのみ、駆動部15によってロック部14を突出姿勢に揺動させることを特徴とする。
【0011】
ここでの引違い戸1の全閉状態には、引違い戸1がわずか(例えば1cm程度)に開いている場合も含まれる。ロック部14の退避姿勢は、引違い戸1を開閉するときに規制部13が当接しない姿勢であればよく、ロック部14の全体が本体12内に退避していない姿勢も含まれる。駆動部15は、ロック部14を突出姿勢と退避姿勢との間で駆動する構成であれば図1に示す構成に限られるものではなく、カムを用いてロック部14を揺動させる構成や、ラックとピニオンを用いてロック部14を揺動させる構成などであってもよい。
【0012】
また、ロック部14を突出姿勢側へ付勢する付勢手段を有しており、ロック部14は、本体12から突出している状態で退避姿勢側へ押されると、付勢手段の付勢力に抗して退避姿勢側へ揺動することを特徴とする。ここでのロック部14の本体12から突出している状態には、ロック部14が突出姿勢の場合のみならず、突出姿勢までは至っていないがロック部14が本体12から突出している場合も含まれる。
【0013】
制御部17は、引違い戸1が全閉状態以外であるときには、ロック部14を強制的に退避姿勢にすることを特徴とする。ここでは、引違い戸1が全閉状態以外であるときにロック部14が突出姿勢にあると当該ロック部14を退避姿勢に強制的に揺動させる場合や、引違い戸1が全閉状態以外であってロック部14が退避姿勢にあるときには、ロック部14を退避姿勢のまま維持する場合などが含まれる。
【0014】
無線式で制御部17と通信可能な操作部16を有しており、操作部16は、前記開口部の外側および内側のいずれかからでも制御部17と通信可能であることを特徴とする。ここでの無線式には、赤外線や電波などを用いたものが該当する。
【0015】
ロック部14に、本体12の外へ突出するつまみ46を取り付けており、そのつまみ46によってロック部14を退避姿勢側へ手動で揺動させることが可能になっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の施錠装置は、引違い戸1が全閉状態のときにロック部14を突出姿勢にした場合には、その全閉状態の引違い戸1を開けようとしても、ロック部14が規制部13に当接して、引違い戸1の開方向への移動が規制される。そのロック部14を退避姿勢に揺動させた場合には、ロック部14が規制部13との当接可能な位置から離れ、引違い戸1を自由に開閉することができる。
【0017】
ところで、例えば引違い戸1が全閉状態以外のときでもロック部14を突出姿勢にできるようにすると、ロック部14が引違い戸1の全閉状態以外のときに突出姿勢になった場合に、その引違い戸1が開かれることで、ロック部14が他方の引き戸4の縦框6aなどに衝突する虞があるが、本発明では、引違い戸1が全閉状態のときにのみロック部14を突出姿勢に揺動させるので、ロック部14が他方の引き戸4の縦框6aなどに衝突して当該ロック部14などが破損することなどを防止することができる。
【0018】
また、規制部13は平板状になっているので、その規制部13が引違い戸1の開閉に伴って当該引き戸3に干渉することがない。
【0019】
ロック部14を突出姿勢側へ付勢していると、ロック部14と駆動部15との間に遊びがあっても、ロック部14を確実に突出姿勢にすることができる。加えて、ロック部14が、本体12から突出している状態で退避姿勢側へ押されると、付勢手段の付勢力に抗して退避姿勢側へ揺動するようにすると、例えば引違い戸1が全閉状態ではあるがわずかに開いているために、ロック部14を突出姿勢側(例えば上側)へ揺動させた際に、そのロック部14が規制部13の下縁に当たって退避姿勢側(下側)へ押されても、それに応じてロック部14が退避姿勢側へ揺動する。これにより、ロック部14が規制部13の下縁に強く押し付けられて、そのロック部14などが破損することを確実に防止することができる。
【0020】
引き戸3が全閉状態以外であるときには、ロック部14を強制的に退避姿勢にすると、例えばロック部14が引違い戸1の全閉状態以外のときに突出姿勢になったことで生じるロック部14と開口部の枠などとの衝突を確実に回避でき、その衝突によってロック部14などが破損することなどをより確実に防止することができる。
【0021】
開口部の外側および内側のいずれかからでも操作部16と制御部17とが無線通信可能であると、建物の外側(室外)でも建物の内側(室内)でも、引違い戸1の施錠および解錠の操作を行うことができ、その分だけ施錠装置11の利便性が向上する。
【0022】
つまみ46によってロック部14を退避姿勢側へ手動で揺動させることが可能になっていると、ロック部14が突出姿勢になっている場合でも、つまみ46によってロック部14を退避姿勢側へ手動で揺動させて引違い戸1を解錠することができる。これにより、火事などの緊急事態の際に、例えば無線式の操作部16を取り出して操作しなくても、引違い戸1を開錠して開くことができ、その分だけ迅速に避難することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施例の施錠装置の縦断面図である。
【図2】施錠装置を配置した引違い窓の正面図である。
【図3】ロック部を退避姿勢にした状態を示す図1の相当図である。
【図4】図1のA−A線矢視断面図である。
【図5】施錠装置の正面図である。
【図6】図5のC−C線矢視断面図である。
【図7】図1のB−B線矢視断面図である。
【図8】施錠装置の動作を説明するための規制部の正面図である。
【図9】施錠装置のブロック構成図である。
【図10】ロック部の手動での操作を説明するための本体の側面図である。
【図11】施錠装置の動作を説明するための施錠装置の側面図である。
【図12】本発明の第2実施例の施錠装置の縦断面図である。
【図13】図12のD−D線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に係る施錠装置の第1実施例を図1ないし図11に基づいて説明する。本発明の施錠装置は、例えば、マンションなどの建物の室内とベランダとを仕切る出入り口(開口部)に配置されていて、その出入り口を開閉する引違い窓(引違い戸)に設けられている。
【0025】
前記引違い窓1は、図2に示すように、前記出入り口に固定しているアルミニウム製の矩形状の枠2と、前記出入り口を開閉する内外二枚のガラス戸(引き戸)3・4とを有している。前記枠2は、左右の竪枠2a・2aと、それらの竪枠2a・2aの上端間に掛け渡した上枠2bと、竪枠2a・2aの下端間に掛け渡した下枠2cとで構成している。
【0026】
各ガラス戸3・4は、ガラス5をアルミニウム製の矩形状の框6の中に取り付けている。その框6は、左右の縦框6a・6aと、その縦框6a・6aの上端間に掛け渡した上框6bと、左右の縦框6a・6aの下端間に掛け渡した下框6cとで構成している。各ガラス戸3・4は、枠2の上枠2bおよび下枠2cに配置した上下のレール7(図6および図11参照)に沿って左右方向にスライド移動可能になっている。
【0027】
前記ガラス戸3・4のうち、室内側(内側)となる一方のガラス戸3(図2では右側)には、左側の縦框6aの左面にクレセント8を取り付けており、ベランダ側(外側)となる他方のガラス戸4(図2では左側)には、右側の縦框6aであって前記クレセント8に対応する位置に、フック状の受け金具(図示せず)を取り付けている。両ガラス戸3・4において前記出入り口の左右の端部に位置する縦框6a・6aには、その内側および外側に取っ手9をそれぞれ取り付けている。
【0028】
引違い窓1には、両ガラス戸3・4を全閉状態で施錠(ロック)するための施錠装置11を配置している。詳しくは、一方のガラス戸3の左側の縦框6aであって、その左面の上端部には施錠装置11の本体12を取り付けており、他方のガラス戸4の上框6bの右端部には施錠装置11の規制部13を取り付けている。
【0029】
施錠装置11の本体12には、図1および図3に示すように、当該本体12から突出する突出姿勢(図1の姿勢)と、本体12内に退避する退避姿勢(図3の姿勢)との間で揺動する平板状のロック部14を有している。施錠装置11の規制部13は、図5および図6に示すように、ロック部14を受け止めるための平板状の規制基板13aと、ロック部14が規制基板13aに当接する際の衝撃を緩和するための平板状の緩衝部材13bとからなる。
【0030】
規制部13の規制基板13aは、ステンレススチールなどからなり、その下縁13cを、一方のガラス戸3の閉じ方向(図5では右方向)へ向かうに従って下る傾斜状に形成してある。なお、規制基板13aの下縁13cにおいて一方のガラス戸3の閉じ方向の端部(図5では右端部)は、水平になっている。規制基板13aの上部が、ビスなどで他方のガラス戸4の上框6bに取り付けられる。規制部13の緩衝部材13bは、合成ゴムなどからなり、規制基板13aの室内側の面に取り付けてある。緩衝部材13bの下縁13dは、規制基板13aの下縁13cと同様に一方のガラス戸3の閉じ方向へ向かうに従って下る傾斜状に形成してあるとともに、規制基板13aの下縁13cよりも下方に位置するようにしてある。これによってロック部14は、制基板13aに当接する前に緩衝部材13bに当接し、規制基板13aに当接する際の衝撃が緩和される。
【0031】
施錠装置11の本体12内には、図4および図9に示すように、前記ロック部14を揺動駆動するための駆動部15と、リモコン16から無線で送信されてくる操作信号(赤外線信号)を受信してその操作信号に応じて駆動部15を制御する制御部17と、駆動部15や制御部17などに電源供給を行う一次電池などからなる電源部18と、両ガラス戸3・4(引違い窓1)が全閉位置(全閉状態)であることを検出する全閉センサ19と、ロック部14の姿勢を検出する姿勢センサ20とを有している。
【0032】
駆動部15は、図1および図3に示すように、出力軸を上向きにして配置している直流モータ21と、その直流モータ21の出力軸にカプラー22を介して連結している縦長の雄ネジ部材23と、その雄ネジ部材23に螺合する縦長の雌ネジ部材24と、その雌ネジ部材24の上端部とロック部14とを連結する縦長の平板状のロッド25とを有している。
【0033】
詳しくは、雌ネジ部材24の内面には下端から上方へ向けて雌ネジを形成しており、その雌ネジに雄ネジ部材23の外周面に形成している雄ネジを螺合させている。そして、直流モータ21が駆動されて雄ネジ部材23が回転されることで、その雄ネジ部材23の回転に伴って雌ネジ部材24がネジ作用で上昇し、または下降する。直流モータ21は、本体12に固定されている。雄ネジ部材23は、本体12に対して回転自在に支持されている。雌ネジ部材24は、本体12に対して回転かつ昇降自在に支持されている。本体12は、ビスなどで一方のガラス戸3の左側の縦框6aの左側面に取り付けている(図6参照)。
【0034】
雌ネジ部材24の外周面の下端部には、図1および図4に示すように、ピン形状の一対の検出子27・27を設けており、本体12内には、前記検出子27・27を検出するための第1リミットスイッチ28および第2リミットスイッチ29を設けている。雌ネジ部材24が所定の上昇位置まで上昇したときに、第1リミットスイッチ28が検出子27を検出する(図1の状態)。雌ネジ部材24が所定の下降位置まで下降したときには、第2リミットスイッチ29が検出子27を検出する(図3の状態)。
【0035】
全閉センサ19は、規制部13に設けている永久磁石30(図5)を検出するようになっており、制御部17は、全閉センサ19が永久磁石30を検出すると、両ガラス戸3・4(引違い窓1)が全閉状態であると判断する。また制御部17は、全閉センサ19が永久磁石30を検出しないときには、ガラス戸3・4(引違い窓1)が開いていると判断する。
【0036】
姿勢センサ20は、ロック部14が突出姿勢になったときに当該ロック部14の後端部(図1では右側)を検出するようになっており、制御部17は、姿勢センサ20がロック部14の後端部を検出すると、ロック部14が突出姿勢であると判断する。また制御部17は、姿勢センサ20がロック部14の後端部を検出していないときはロック部14が退避状態(突出姿勢以外の状態)であると判断する。
【0037】
駆動部15のロッド25の下端部は、雌ネジ部材24の上端部に揺動自在に支持されており、ロッド25の上部には、ロック部14に設けている連結ピン32を移動自在に係合する長穴33を形成している。長穴33は、ロッド25の長さ方向(図1では上下方向)に延びている。ロック部14は、その後端部(図1では右側)に配置している支軸34を介して本体12に揺動自在に支持されており、ロック部14の後端にコイルバネ(付勢手段)35の上端を連結している。コイルバネ35の下端は本体12に取り付けている。連結ピン32は、支軸34の位置よりもロック部14の先端側(図1では左側)に配置している。
【0038】
コイルバネ35によってロック部14は、その先端部が本体12から突出する突出姿勢側(図1の時計方向)へ付勢されており、直流モータ21が駆動されて雌ネジ部材24が上昇すると、コイルバネ35の付勢力によってロック部14が上方へ揺動して、ロック部14の先端部が本体12から突出する(図1の状態)。一方、直流モータ21が駆動されて雌ネジ部材24が下降するとロッド25も下降する。このロッド25の下降によってロック部14が、コイルバネ35の付勢力に抗して退避姿勢側(下方)へ揺動して(図1の反時計方向)、本体12内に退避する(図3の状態)。
【0039】
ロック部14の連結ピン32は、コイルバネ35の付勢力によってロッド25の長穴33の上縁に常時当接しており、ロック部14の先端部が本体12から突出している状態(図1の状態)で、例えばロック部14の先端側が退避姿勢側(下方)へ押されると、ロック部14の連結ピン32がロッド25の長穴33に沿って下方へ移動可能であるので、ロック部14がコイルバネ35の付勢力に抗して下向きに揺動する。例えばロック部14を突出姿勢側(上側)へ揺動させた際にロック部14の先端上部14aが規制部13の下縁13dに当接しても(図8の仮想線図および図11参照)、ロック部14がロッド25に対して相対的に下向きに揺動する。これによってロック部14が規制部13の下縁13dに強く押し付けられて、ロック部14などが破損することを防ぐことができる。なお、ロック部14の先端上部14aは、前側に向かうに従って下がる傾斜状に形成してある。
【0040】
リモコン16と本体12の制御部17とは、赤外線による無線通信方式を用いている。すなわち、本体12内には、図1および図7に示すように、リモコン16からの操作信号(赤外線信号)を受光(受信)する受光部37を有している。施錠装置11の本体12の外装カバー38(外壁)の室内側およびベランダ側となる面には、リモコン16からの赤外線信号を本体12内に導くための受光窓39・39をそれぞれ形成している。このように、本体12の室内側およびベランダ側に受光窓39・39をそれぞれ形成したので、室内およびベランダのいずれかからリモコン16を操作しても、そのリモコン16からの赤外線信号が受光窓39を介して受光部37に受信される。受光窓39には、赤外線のみが透過可能な樹脂材41を配置している。
【0041】
リモコン16には、図9に示すように、一個の押ボタン42を設けており、その押ボタン42を押すごとに前記赤外線信号を送信し、施錠装置11の制御部17は、前記赤外線信号を受信したときに両ガラス戸3・4が全閉位置(全閉状態)であって、ロック部14が退避状態(突出姿勢以外の状態)であると、ロック部14を突出させる。これによってロック部14は、図1の突出姿勢になる。この突出姿勢でガラス戸3・4を開こうとしてもロック部14が規制部13の側面に当接して、ガラス戸3・4の開方向への移動が規制される(図8の実線図参照)。つまり、ガラス戸3・4は、全閉状態で施錠(ロック)されることになる。
【0042】
なお、全閉センサ19は、ガラス戸3・4がわずかに開いている状態(例えば1cm程度開いている状態)でも永久磁石30を検出可能であるために、制御部17は、そのわずかに開いている状態であっても両ガラス戸3・4が全閉位置であると判断してロック部14を突出させる場合がある。この場合、ロック部14は規制部13の下縁13dに当接する位置までしか揺動できないが(図8の仮想線図参照)、そのままガラス戸3・4を全閉にすることで、ロック部14が規制部13の下縁13dから外れて、適正な突出姿勢になる(図8の実線図参照)。
【0043】
両ガラス戸3・4を全閉にして一方のガラス戸3のクレセント8を他方のガラス戸4のフック状の受け金具に係止した場合には、そのクレセント8によってもガラス戸3・4が全閉状態で施錠されることになるが、この場合には本発明の施錠装置11は補助錠として機能することになる。
【0044】
制御部17は、前記ロック部14の突出姿勢によって両ガラス戸3・4が全閉状態で施錠されている状態で、リモコン16からの赤外線信号を受信したときには、ロック部14を退避姿勢に揺動させる。これにより、ガラス戸3・4は、解錠(アンロック)状態になって全開位置まで自由に開くことができる。
【0045】
また、制御部17は、リモコン16からの赤外線信号を受信したときに両ガラス戸3・4が開いていると判断した場合に、ロック部14を強制的に退避姿勢に揺動させる。例えば、前述のロック部14が規制部13の下縁13dに当接した状態でガラス戸3・4を開くと、ロック部14が突出姿勢になる。その突出姿勢のままでガラス戸3・4を全開すると、ロック部14が他方のガラス戸4の左側の縦框6aに衝突する虞がある。このため、制御部17は、両ガラス戸3・4が開いている場合にロック部14が突出姿勢であると、ロック部14を退避姿勢に揺動させて、ロック部14が前記縦框6aに衝突することを防いでいる。
【0046】
ロック部14の連結ピン32の先端(図4では左側)には、図4および図10に示すように、つまみ46を取り付けている。つまり、つまみ46は、連結ピン32を介してロック部14に取り付けられる。本体12の外装カバー38には、つまみ46の軸が挿通する挿通孔47を形成しており、その挿通孔47は円弧状に延びている。つまみ46は、挿通孔47を介して本体12の外へ突出している。そして、例えばロック部14の突出姿勢によってガラス戸3・4が全閉状態で施錠されている状態で、人がつまみ46を摘んで(手動で)挿通孔47に沿って下方へ移動させることで、ロック部14を退避姿勢側へ揺動させることができる。
【0047】
このように、ロック部14によってガラス戸3・4が施錠されている場合でも、つまみ46によってロック部14を退避姿勢側へ手動で揺動させることができ、これによってガラス戸3・4を解錠することができるので、火事などの緊急事態の際に、例えばリモコン16を取り出して操作しなくても、ガラス戸3・4を開錠して開くことができ、その分だけベランダへ迅速に避難することができる。
【0048】
なお、リモコン16に、ロック部14を突出させるための突出操作用押ボタンと、ロック部14を退避させるための退避操作用押ボタンとをそれぞれ設けてもよい。ロック部14を移動させる操作信号を送る手段としては、前記無線通信式のリモコン16に限られるものではなく、有線通信式のリモコンであってもよく、本体12に配置した操作用の押ボタンなどであってもよい。
【0049】
施錠装置11の本体12の外装カバー38(外壁)であって、室内側の受光窓39の右側には、図1および図5に示すように、直流モータ21の作動時に点滅するLED43を配置している。また、本体12内には、図9に示すブザー44を配置しており、制御部17は、ガラス戸3・4がわずかに開いている状態でロック部14を突出させたためにロック部14が適正な突出姿勢になっていないときには、ブザー44によってその旨を、例えば30秒間だけ音を発することで報知する。また、制御部17は、例えば電源部18の一次電池が容量不足になったときには、ブザー44によってその旨を報知する。リモコン16と制御部17とは、電波や超音波などによる無線通信方式を用いてもよい。
【0050】
制御部17は、所定時間(例えば数秒)ごとにしか作動しないようになっており、リモコン16は、制御部17の作動停止時間よりも長い時間、前記赤外線信号を送信するようになっている。制御部17は、前記作動時間内に赤外線信号を受信したときには、その操作に応じて直流モータ21を駆動する。制御部17を所定時間ごとにしか作動しないようにしたことで、消費電力が抑えられる。
【0051】
このように、リモコン16の操作のみでガラス戸3・4を施錠および解錠することができるので、その分だけガラス戸3・4の施錠および解錠の手間を軽減できる。
【0052】
施錠装置11の規制部13の位置決めとしては、例えば、一方のガラス戸3の左側の縦框6aの左面上端部に施錠装置11の本体12を取り付け、ガラス戸3・4を全閉位置にするとともにロック部14を突出姿勢にしたのち(図6の状態参照)、そのロック部14の左面に平板状(例えば厚さ0.5〜1.0mm)のゲージ(不図示)の厚さ方向の右面を当て、そのゲージの左面に規制部13の右側面を当てた状態で、当該規制部13を、他方のガラス戸4の上框6bの右端部に取り付ける(固定する)。これにより、ガラス戸3・4の全閉位置でロック部14を退避姿勢から突出姿勢に揺動させても、そのロック部14と規制部13との間にわずかな隙間(前記0.5〜1.0mm)ができる。これによってロック部14と規制部13と接触して、その摩擦でロック部14が適正な突出姿勢に揺動できなくなることを防ぐことをできる。
【0053】
次に、本発明に係る施錠装置の第2実施例を図12および図13に基づいて説明する。第2実施例では、図12および図13に示すように、施錠装置11の本体12の外装カバー38の下面に、リモコン16からの赤外線信号を本体12内に導くための受光窓39を一つだけ形成している。また、本体12内の下端部には、前記受光窓39に臨ませて受光部37を配置している。なお、第2実施例でも第1実施例と同様に受光窓39には、赤外線のみが透過可能な樹脂材41を配置している。その他の構成については第1実施例と同様であるため、同一機能のものには同一符号を付して説明を省略する。
【0054】
このように、本体12の下面に受光窓39を一つだけ形成しても、室内およびベランダのいずれかでリモコン16を操作しても、そのリモコン16からの赤外線信号が受光窓39を介して受光部37に受信されることになる。
【符号の説明】
【0055】
1 引違い窓
3 一方のガラス戸
4 他方のガラス戸
11 施錠装置
12 本体
13 規制部
14 ロック部
15 駆動部
16 リモコン
17 制御部
35 コイルバネ
37 受光部
39 受光窓
46 つまみ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の開口部に配置されている引違い戸(1)を全閉状態で施錠するための施錠装置であって、
一方の引き戸(3)に取り付ける本体(12)と、他方の引き戸(4)に配置する平板状の規制部(13)とを有しており、
本体(12)には、当該本体(12)に揺動自在に支持されているロック部(14)と、そのロック部(14)を駆動する駆動部(15)と、その駆動部(15)を制御する制御部(17)とを設けており、
ロック部(14)は、本体(12)から突出している突出姿勢と、本体(12)内に退避している退避姿勢との間で揺動可能になっており、
規制部(13)は、引違い戸(1)を全閉状態から開くときに前記突出姿勢のロック部(14)と当接する位置に配置されていて、その当接によって引違い戸(1)の開方向への移動を規制するようになっており、
制御部(17)は、引違い戸(1)が全閉状態のときにのみ、駆動部(15)によってロック部(14)を突出姿勢に揺動させることを特徴とする施錠装置。
【請求項2】
ロック部(14)を突出姿勢側へ付勢する付勢手段を有しており、
ロック部(14)は、本体(12)から突出している状態で退避姿勢側へ押されると、付勢手段の付勢力に抗して退避姿勢側へ揺動することを特徴とする請求項1記載の施錠装置。
【請求項3】
制御部(17)は、引違い戸(1)が全閉状態以外であるときには、ロック部(14)を強制的に退避姿勢にすることを特徴とする請求項1または2記載の施錠装置。
【請求項4】
無線式で制御部(17)と通信可能な操作部(16)を有しており、
操作部(16)は、前記開口部の外側および内側のいずれかからでも制御部(17)と通信可能であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の施錠装置。
【請求項5】
ロック部(14)には、本体(12)外へ突出するつまみ(46)を取り付けており、
そのつまみ(46)によってロック部(14)を退避姿勢側へ手動で揺動させることが可能になっていることを特徴とする請求項4記載の施錠装置。
【請求項1】
建物の開口部に配置されている引違い戸(1)を全閉状態で施錠するための施錠装置であって、
一方の引き戸(3)に取り付ける本体(12)と、他方の引き戸(4)に配置する平板状の規制部(13)とを有しており、
本体(12)には、当該本体(12)に揺動自在に支持されているロック部(14)と、そのロック部(14)を駆動する駆動部(15)と、その駆動部(15)を制御する制御部(17)とを設けており、
ロック部(14)は、本体(12)から突出している突出姿勢と、本体(12)内に退避している退避姿勢との間で揺動可能になっており、
規制部(13)は、引違い戸(1)を全閉状態から開くときに前記突出姿勢のロック部(14)と当接する位置に配置されていて、その当接によって引違い戸(1)の開方向への移動を規制するようになっており、
制御部(17)は、引違い戸(1)が全閉状態のときにのみ、駆動部(15)によってロック部(14)を突出姿勢に揺動させることを特徴とする施錠装置。
【請求項2】
ロック部(14)を突出姿勢側へ付勢する付勢手段を有しており、
ロック部(14)は、本体(12)から突出している状態で退避姿勢側へ押されると、付勢手段の付勢力に抗して退避姿勢側へ揺動することを特徴とする請求項1記載の施錠装置。
【請求項3】
制御部(17)は、引違い戸(1)が全閉状態以外であるときには、ロック部(14)を強制的に退避姿勢にすることを特徴とする請求項1または2記載の施錠装置。
【請求項4】
無線式で制御部(17)と通信可能な操作部(16)を有しており、
操作部(16)は、前記開口部の外側および内側のいずれかからでも制御部(17)と通信可能であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の施錠装置。
【請求項5】
ロック部(14)には、本体(12)外へ突出するつまみ(46)を取り付けており、
そのつまみ(46)によってロック部(14)を退避姿勢側へ手動で揺動させることが可能になっていることを特徴とする請求項4記載の施錠装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−87583(P2013−87583A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231840(P2011−231840)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(397000160)株式会社豊和 (47)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(397000160)株式会社豊和 (47)
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