説明

旋回方式散水銃装置

【課題】この発明は、消火水を駆動源とする駆動用シリンダをその往復移動方向を散水銃の縦配管の管路方向と平行にして配設し、コストの低減を図ると共に、設置スペースの省スペース化を実現できる旋回方式散水銃装置を得る。
【解決手段】駆動用シリンダ11が消火水の供給方向を変えることで往復移動するように構成され、該往復移動方向を縦配管6の管路方向と平行にして散水銃5の近傍に配設され、流路切換バルブ20が弁体の移動方向を縦配管6の管路方向と平行にして駆動用シリンダ11の反散水銃側に配設されている。そして、流路切換バルブ駆動機構部31が駆動用シリンダ11の往復移動力を流路切換バルブ20に伝達して該駆動用シリンダ11への消火水の供給方向を切り換えさせ、動力伝達機構部34が駆動用シリンダ11の往復移動力を縦配管6の管路方向周りの回転力に変換して該縦配管6に伝達し、散水銃5を旋回させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、散水ノズルを旋回させつつ消火水を散水する旋回方式散水銃装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の放水ユニットは、垂直配管と、垂直配管の開口先端に回動可能に接続されたL形配管と、L形配管の先端に接続された放水ノズルとを備えている。垂直配管は電動弁を介してスプリンクラー配管に連結されている。そして、ウォームがL形配管の垂直部の周りに同軸に固定され、ノズル旋回モータの軸に取り付けられたウォームホイールがウォームに歯合している。これにより、ノズル旋回モータが回転すると、L形配管およびその先端に接続された放水ノズルが水平回り(鉛直軸周り)に回動する。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平8−38645号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の放水ユニットでは、放水ノズルの旋回駆動用としてノズル旋回モータを用いているので、ノズル旋回モータに加え、その電気配線が必要となると共に、その駆動制御手段が必要となり、コスト増をもたらしてしまうという課題があった。また、垂直配管の管路方向が鉛直方向であるのに対し、ノズル旋回モータの軸方向が水平方向であるので、ユニットサイズが大きくなってしまい、設置スペースの省スペース化が図れないという課題もあった。
【0005】
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、消火水を駆動源とする駆動用シリンダを用いて旋回用モータを省略し、さらにその駆動用シリンダの往復移動方向を散水銃の縦配管の管路方向と平行にして、コストの低減を図ると共に、設置スペースの省スペース化を実現できる旋回方式散水銃装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明による旋回方式散水銃装置は、管路方向を鉛直にして配設されて消火水が供給される鉛直配管と、上記鉛直配管の上部開口部に管路方向周りに回動可能に連結された縦配管および該縦配管の上部に連結された散水ノズルを有する散水銃と、上記消火水の一部を駆動源とし、該消火水の供給方向を変えることで往復移動するように構成され、該往復移動方向を上記縦配管の管路方向と平行にして上記散水銃の近傍に配設された駆動用シリンダと、弁体の移動方向を上記縦配管の管路方向と平行にして上記駆動用シリンダの反散水銃側に配設され、上記駆動用シリンダへの上記消火水の供給方向を切り換える流路切換バルブと、上記駆動用シリンダの往復移動力を上記流路切換バルブに伝達して該駆動用シリンダへの上記消火水の供給方向を切り換えさせる流路切換バルブ駆動機構部と、上記駆動用シリンダの往復移動力を上記縦配管の管路方向周りの回転力に変換して該縦配管に伝達し、上記散水銃を旋回させる動力伝達機構部と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、駆動用シリンダの往復移動方向および流路切換バルブの弁体の移動方向が散水銃の縦配管の管路方向と平行になっているので、設置スペースの省スペース化が図られる。また、駆動用シリンダの駆動源として散水水の一部を利用しているので、駆動モータなどの部品が不要となり、コストの低減が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1および図2はそれぞれこの発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置の全体構成を模式的に示す側断面図および一部破断上面図である。図3はこの発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における遮蔽箱の作動を説明する側断面図、図4はこの発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における動力伝達機構部の要部を説明する斜視図、図5はこの発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における散水銃の連結構造を説明する要部断面図である。図6はこの発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における駆動用シリンダの動作を説明する図であり、図6の(a)は最上位置の駆動用シリンダを示し、図6の(b)は最下位置の駆動用シリンダを示す。図7はこの発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における流路切換バルブの動作を説明する図であり、図7の(a)は最上位置の流路切換バルブを示し、図7の(b)は最下位置の流路切換バルブを示す。
【0009】
図1および図2において、旋回方式散水銃装置は、制御弁2を介して本管(図示せず)に接続され、管路方向を鉛直とする鉛直配管1と、鉛直配管1に軸受部3を介して鉛直軸周りに回動可能に接続された散水銃5と、散水銃5を鉛直軸周りに回動させる旋回機構部10と、これらを収納する隠蔽箱45と、を備えている。
【0010】
散水銃5は、縦配管6と、縦配管6から所定の方向に曲げられた散水ノズル7と、を備えている。この散水銃5は、図5に示されるように、縦配管6の管路方向を鉛直配管1の管路方向に一致させて、軸受部3を介して縦配管6を鉛直配管1の上部開口部に管路方向周りに回動可能に接続されている。そして、縦配管6と鉛直配管1との間にはOリング4a、4bが介装され、消火水が漏れ出ないようになっている。
【0011】
旋回機構部10は、図1に示されるように、消火水の一部を駆動源とし、消火水の供給方向を変えることで往復移動するように構成された駆動用シリンダ11と、駆動用シリンダ11への消火水の供給方向を切り換える流路切換バルブ20と、駆動用シリンダ11の往復移動力を流路切換バルブ20に伝達して流路切換バルブ20を切り換え動作させる流路切換バルブ駆動機構部31と、駆動用シリンダ11の往復移動力を散水銃5の縦配管6の管路方向周りの回動力に変換して縦配管6に伝達する動力伝達機構部34と、を備えている。
【0012】
ついで、旋回機構部10の各構成について、図4乃至図7を参照しつつ説明する。
駆動用シリンダ11は、ピストン12と、ピストン12にピストン12の軸方向に往復移動可能に取り付けられたシリンダ18と、を備えている。
ピストン12は、図6に示されるように、大径の円柱状のピストン部13と、ピストン部13の表裏に同軸に一体に成形され、ピストン部13より小径の円筒状に形成された第1および第2管路14,15とを有し、第1および第2管路14,15のピストン部13近傍に連通孔16、17がそれぞれ穿設されている。
シリンダ18は、第1および第2端板19a,19bにより円筒体19cの両端開口を塞口して構成されている。このシリンダ18は、第1および第2管路14,15が第1および第2端板19a,19bを挿通され、ピストン部13がシリンダ18内を第1シリンダ室18aと第2シリンダ室18bとに画成するように、ピストン12に取り付けられている。そして、第1および第2端板19a,19bが第1および第2管路14,15の外壁面を摺動し、同時に円筒体19cがピストン部13の外壁面を摺動して、シリンダ18がピストン12の軸方向に往復移動する。なお、各摺動部には、Oリングが介装され、消火水が漏れ出ないようになっている。
【0013】
流路切換バルブ20は、図7に示されるように、円筒状の弁本体21と、弁本体21の両端開口を塞口する端板22a,22bと、両端に駆動軸24a,24bを有し、駆動軸24a,24bを端板22a,22bに挿通させ、弁本体21内に第1室25a、第2室25bおよび第3室25cを画成するように配設された弁体23と、を備えている。そして、両駆動軸24a,24bが端板22a,22bの挿通孔内壁面を摺動し、同時に弁体23が弁本体21の内壁面を摺動して、弁体23が弁本体21の軸方向に往復移動する。なお、各摺動部には、Oリングが介装され、消火水が漏れ出ないようになっている。
【0014】
また、弁本体21には、給水孔26が弁体23の移動に拘わらず第2室25bに臨むように穿設されている。また、第1給排水孔27が弁体23の移動により第1室25aおよび第2室25bの一方に臨むように弁本体21に穿設されている。さらに、第2給排水孔28が弁体23の移動により第2室25bおよび第3室25cの一方に臨むように弁本体21に穿設されている。さらにまた、弁本体21には、第1排水孔29が弁体23の移動に拘わらず第1室25aに臨むように穿設され、第2排水孔30が弁体23の移動に拘わらず第3室25cに臨むように穿設されている。
【0015】
流路切換バルブ駆動機構部31は、図6に示されるように、シリンダ18の円筒体19cの外側に長さ方向をシリンダ18の軸方向に一致させて第1および第2端板19a,19b間に架設された支持棒32と、支持棒32に位置調整可能に取り付けられた一対のハンマー33a,33bと、を備えている。
動力伝達機構部34は、図4乃至図6に示されるように、シリンダ18の円筒体19cに一体に形成された可動ラック35と、散水銃5の縦配管6に外嵌状態に、かつ同軸に取り付けられた第1かさ歯車36と、可動ラック35と歯合する平歯車37と、シャフト38により平歯車37に同軸に連結されて第1かさ歯車36と歯合する第2かさ歯車39と、を備えている。なお、可動ラック35は、シリンダ18を挟んで支持棒32と反対側に配設されている。
【0016】
このように構成された旋回機構部10は、ピストン12の軸方向を鉛直配管1の軸方向と平行にして、かつ可動ラック35を散水銃5の縦配管6側に向けて、縦配管6に取り付けられた第1かさ歯車36に近接して配設されている。そして、シャフト38により連結された平歯車37および第2かさ歯車39が、それぞれ可動ラック35および第1かさ歯車36に歯合するように配設されている。また、一対のハンマー33a,33bが所定の距離離れるように位置調整され、流路切換バルブ20が、弁体23の軸方向をピストン12の軸方向と平行にして一対のハンマー33a,33b間に位置するように配設されている。そして、第2給排水孔28が第1配管40によりピストン12の第1管路14に連結され、第1給排水孔27が第2配管41によりピストン12の第2管路15に連結されている。さらに、給水孔26が第3配管42により鉛直配管1に連結されている。そして、旋回速度調整弁43が第3配管42の経路途中に配設されている。
【0017】
隠蔽箱45は、散水銃5の散水ノズル7を露出させる開口を有し、散水銃5および旋回機構部10を覆うように配設された本体部46と、本体部46に軸47周りに回動自在に取り付けられて本体部46の開口部を開閉するカバー48と、を備えている。このカバー48は、消火水の非散水時には本体部46の開口部を塞口しており、消火水の散水時には、散水ノズル7から散水される消火水の圧力を受けて軸47周りに回動し、本体部46の開口部を開放する。
【0018】
つぎに、旋回方式散水銃装置の動作について説明する。
まず、通常時には、隠蔽箱45のカバー48が本体部46の開口部を塞口し、散水銃5および旋回機構部10が隠蔽されている。また、旋回速度調整弁43が所定の開度にあけられている。
【0019】
ついで、火災が感知されると、制御弁2が開弁され、消火水が鉛直配管1から散水銃5に供給される。そして、散水ノズル7から消火水が散水されると、その消火水がカバー48に当たる。そこで、図3に実線で示されるように、カバー48がその消火水の圧力により軸47周りに回動してあけられる。これにより、散水ノズル7が露呈し、消火水の散水が開始される。
【0020】
同時に、消火水の一部が鉛直配管1から第3配管42を介して流路切換バルブ20に供給される。この消火水は、例えば、図7の(a)に示されるように、給水孔26から弁本体21の第2室25b内に導かれ、第2室25b内を充満する。ついで、消火水は、図6の(a)に示されるように、第1給排水孔27から第2配管41を介して第2管路15に導かれ、連通孔17から第2シリンダ室18b内に供給される。そして、消火水が第2シリンダ室18b内に充満されると、消火水の圧力が第2端板19bに作用し、シリンダ18が第1および第2管路14,15に案内されて、図6の(a)中、下方向に移動する。
【0021】
この駆動用シリンダ11のシリンダ18の移動により、第1シリンダ室18aの容積が縮小し、第2シリンダ室18bの容積が拡大する。そこで、第1シリンダ室18a内の消火水は、連通孔16から第1管路14を通り、第1配管40を通り、第2給排水孔28から第3室25cに流入し、第2排水孔30から排水される。
【0022】
そして、シリンダ18が、図6の(b)に示されるように、最下位置まで下降すると、ハンマー33aがシリンダ18の下降に連動して下降する。そこで、ハンマー33aが、図7の(b)に示されるように、駆動軸24aを押し下げる。これにより、弁体23が下降し、第1給排水孔27が第1室25aに連結され、第2給排水孔28が第2室25bに連結される。そこで、消火水は、図6の(b)および図7の(b)に示されるように、給水孔26から弁本体21の第2室25b内に導かれ、第2給排水孔28から第1配管40を介して第1管路14に導かれ、連通孔16から第1シリンダ室18a内に供給される。そして、消火水が第1シリンダ室18a内に充満されると、消火水の圧力が第1端板19aに作用し、シリンダ18が第1および第2管路14,15に案内されて、図6の(b)中、上方向に移動する。
【0023】
このシリンダ18の移動により、第1シリンダ室18aの容積が拡大し、第2シリンダ室18bの容積が縮小する。そこで、第2シリンダ室18b内の消火水は、連通孔17から第2管路15を通り、第2配管41を通り、第1給排水孔27から第1室25aに流入し、第1排水孔29から排水される。
【0024】
そして、シリンダ18が、図6の(a)に示されるように、最上位置まで上昇すると、ハンマー33bがシリンダ18の上昇に連動して上昇する。そこで、ハンマー33bが、図7の(a)に示されるように、駆動軸24bを押し上げる。これにより、弁体23が上昇し、第1給排水孔27が第2室25bに連結され、第2給排水孔28が第3室25cに連結され、シリンダ18の下降動作に移る。そして、シリンダ18が昇降される。
このようにして、駆動用シリンダ11は、シリンダ18への消火水の供給方向を変えることで、シリンダ18がピストン12の軸方向に往復移動する。
【0025】
そして、可動ラック35がシリンダ18の上昇とともに上昇し、歯合する平歯車37を回転させる。この平歯車37の回転トルクがシャフト38を介して第2かさ歯車39に伝達され、歯合する第1かさ歯車36を回転させる。同様に、可動ラック35がシリンダ18の下降とともに下降し、歯合する平歯車37を逆方向に回転させる。この平歯車37の回転トルクがシャフト38を介して第2かさ歯車39に伝達され、歯合する第1かさ歯車36を逆方向に回転させる。そこで、シリンダ18の昇降動作により、第1かさ歯車36が正逆回転され、縦配管6が鉛直軸周りに正逆回転される。これにより、散水銃5が所定角度範囲内で鉛直軸周りに旋回し、消火水が散水ノズル7から散水される。
【0026】
このように、この旋回方式散水銃装置では、駆動用シリンダ11がその往復移動方向(軸方向)を散水銃5の縦配管6の軸方向と平行に、かつ縦配管6の近傍に配置されている。また、流路切換バルブ20が、駆動用シリンダ11の反縦配管側に、その弁体23の往復移動方向(軸方向)を散水銃5の縦配管6の軸方向と平行となるように配置されている。そこで、旋回方式散水銃装置の高さは、散水銃5の高さにより規定され、図2における旋回機構部10の幅方向長さWが最小となるので、設置スペースの省スペース化を実現できる。その結果、隠蔽箱45も縮小化でき、周囲の雰囲気を阻害することなく旋回方式散水銃装置を設置することができる。
また、旋回機構部10の駆動源として消火水の一部を用いているので、旋回モータ等の機器が不要となり、コストを低減することができる。
【0027】
また、シリンダ18に可動ラック35を取り付け、第1かさ歯車36の縦配管6に同軸に取り付け、平歯車37および第2かさ歯車39を可動ラック35および第1かさ歯車36に歯合するように取り付けているので、シリンダ18の昇降移動力を縦配管6の管路方向周りの回動力に変換できる動力伝達機構部34が簡易な構成で実現される。
また、隠蔽箱45は、消火水の非散水時には本体部46の開口部を塞口しており、消火水の散水時には、散水ノズル7から散水される消火水の圧力を受けて軸47周りに回動し、本体部46の開口部を開放するカバー48を有する。そこで、通常時には、散水ノズル7などが隠蔽され、周囲の雰囲気を阻害することがない。また、火災発生時には、カバー48が散水ノズル7から散水される消火水の圧力により軸47周りに回動され、本体部46の開口部が自動的にあけられ、消火水の散水が支障なく開始される。
【0028】
また、駆動用シリンダ11のシリンダ18の昇降動作に連動して昇降するハンマー33a,33bが、駆動軸24a,24bを直接押圧して流路切換バルブ20を駆動するようにしているので、機構が簡素化され、その分低コスト化が図られる。
【0029】
また、一対のハンマー33a,33b間の距離が駆動用シリンダ11のシリンダ18の昇降移動距離を規定し、散水銃5の旋回角度を規定する。この時、ハンマー33a,33bは支持棒32に対して位置調整可能に取り付けられているので、散水銃5の旋回角度を簡易に調整できる。
また、旋回速度調整弁43が第3配管42の経路途中に配設されているので、旋回速度調整弁43の開度を調整することで、散水銃5の旋回速度を簡易に調整できる。
【0030】
なお、動力伝達機構部34が、可動ラック35、平歯車37、第2かさ歯車39および第1かさ歯車36からなる歯車列で構成されているものとしているが、動力伝達機構部はこの構成に限定されるものではなく、駆動用シリンダ11の昇降移動力を縦配管6の管路方向周りに回転力に変換して伝達できるものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置の全体構成を模式的に示す側断面図である。
【図2】この発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置の全体構成を模式的に示す一部破断上面図である。
【図3】この発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における遮蔽箱の作動を説明する側断面図である。
【図4】この発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における動力伝達機構部の要部を説明する斜視図である。
【図5】この発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における散水銃の連結構造を説明する要部断面図である。
【図6】この発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における駆動用シリンダの動作を説明する図である。
【図7】この発明の一実施の形態に係る旋回方式散水銃装置における流路切換バルブの動作を説明する図である。
【符号の説明】
【0032】
1 鉛直配管、5 散水銃、6 縦配管、7 散水ノズル、11 駆動用シリンダ、12 ピストン、18 シリンダ、20 流路切換バルブ、31 流路切換バルブ駆動機構部、34 動力伝達機構部、35 可動ラック、36 第1かさ歯車、37 平歯車、39 第2かさ歯車、45 隠蔽箱、46 本体部、48 カバー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管路方向を鉛直にして配設されて消火水が供給される鉛直配管と、
上記鉛直配管の上部開口部に管路方向周りに回動可能に連結された縦配管および該縦配管の上部に連結された散水ノズルを有する散水銃と、
上記消火水の一部を駆動源とし、該消火水の供給方向を変えることで往復移動するように構成され、該往復移動方向を上記縦配管の管路方向と平行にして上記散水銃の近傍に配設された駆動用シリンダと、
弁体の移動方向を上記縦配管の管路方向と平行にして上記駆動用シリンダの反散水銃側に配設され、上記駆動用シリンダへの上記消火水の供給方向を切り換える流路切換バルブと、
上記駆動用シリンダの往復移動力を上記流路切換バルブに伝達して該駆動用シリンダへの上記消火水の供給方向を切り換えさせる流路切換バルブ駆動機構部と、
上記駆動用シリンダの往復移動力を上記縦配管の管路方向周りの回転力に変換して該縦配管に伝達し、上記散水銃を旋回させる動力伝達機構部と、
を備えることを特徴とする旋回方式散水銃装置。
【請求項2】
上記動力伝達機構部は、歯の配列方向を上記駆動用シリンダの往復移動方向に一致させて該駆動用シリンダに一体に構成されてラックと、上記縦配管に外嵌状態に取り付けられた第1かさ歯車と、上記ラックに歯合する平歯車と、上記平歯車に同軸に固定され、上記第1かさ歯車に歯合する第2かさ歯車と、から構成されていることを特徴とする請求項1記載の旋回方式散水銃装置。
【請求項3】
上記鉛直配管、上記散水銃、上記駆動用シリンダ、上記流路切換バルブ、上記流路切換バルブ駆動機構部および上記動力伝達機構部を収納する隠蔽箱を備え、
上記隠蔽箱は、上記消火水の非散水時には上記隠蔽箱を塞口しており、上記消火水の散水時には、上記散水ノズルから散水される上記消火水の圧力を受けて開放されるカバーを有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の旋回方式散水銃装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−229304(P2007−229304A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−56555(P2006−56555)
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(000233826)能美防災株式会社 (918)
【Fターム(参考)】