説明

既設の橋梁用防護柵の取替え工法

【課題】本発明は、既設の地覆コンクリートを取り壊さずに防護柵の取替え作業を行うことができる既設の橋梁用防護柵の取替え工法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明は、前記地覆コンクリート2より既設の橋梁用防護柵1を取り外す工程と、前記地覆コンクリート2内に残置するアンカーボルト10を切断する工程と、前記残置されたアンカーボルト10の周囲にアンカーボルト設置穴7を穿孔し、新たなアンカーボルト10Aを硬化材によって挿入固着する工程と、アンカーボルト10Aに新設の支柱3Aを締結固定して橋梁用防護柵を取り付ける工程を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設の橋梁用防護柵の取替え工法に関する。詳しくは既設橋における防護柵を取り替える際に、アンカーボルトを地覆コンクリート内に残置した状態で新たな防護柵を地覆コンクリート上に立て替える工法に係るものである。
【背景技術】
【0002】
橋梁用防護柵は、例えば図11に示すように、車道の路肩における地覆コンクリート101に埋設されたアンカーボルト102に、防護柵103のベース板104がナット部材105によって締結固定される構成のものがある(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−234515号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら橋梁用防護柵は風雨に晒されることによる老朽化や事故などによる破損およびアンカーボルトは、新たな防護柵の型式、あるいは錆等によって耐久性が低下し、両方とも取り替える必要が生じてくる。そこで防護柵の取り替えは、アンカーボルトとの締結を解除して防護柵を取外した後に、削岩機などによってアンカーボルト周辺の地覆コンクリートを取り壊してアンカーボルトの取り出し、新たにアンカーボルトを埋設する工法が取られているが、非常に煩雑な作業となると共に、その工事期間中には片側通行などによる長期の交通規制を行わなければならない問題が生じる。
【0005】
また、図12(イ)(ロ)にそれぞれ示すように、アンカーボルト102の露出部分を切断し、モルタル等によって修復した後に、残置されたアンカーボルト102が新たな防護柵103Aの設置に支障をきたさない位置に新たなアンカーボルト102Aを埋設して新たな防護柵103Aを設置する工法があるが、残置されたアンカーボルト102の修復個所が目立ち美観を損なうとともに、アンカーボルトの位置がずれることにより工事が煩雑となる問題がある。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、既設の地覆コンクリートを取り壊さず、あるいはアンカーボルトの埋設位置をずらすことなく防護柵の取替え作業を行うことができる既設の橋梁用防護柵の取替え工法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明に係る既設の橋梁用防護柵の取替え工法は、地覆コンクリートに埋設されたアンカーボルトに橋梁用防護柵の支柱の下端が締結固定される既設の橋梁用防護柵の取替え工法において、前記地覆コンクリートに埋設されたアンカーボルトより既設の橋梁用防護柵の支柱を取外す工程と、地覆コンクリートより露出するアンカーボルトと地覆コンクリートとの境界線上を切断して地覆コンクリート内に残置されるアンカーボルト上端面をモルタルにより覆設する工程と、前記残置されたアンカーボルト周囲にアンカーボルト設置穴を穿孔する工程と、前記地覆コンクリート上に突設するアンカーボルトに挿通可能なアンカーボルト挿通用長穴を有する新設の支柱を締結固定して橋梁用防護柵を取り付ける工程を備える。
【0008】
ここで、既設の防護柵をアンカーボルトより取り外し、残置されたアンカーボルトを切断し、該残置されたアンカーボルトの周囲に新たなアンカーボルトを設置することにより既設の地覆コンクリートを取り壊すことなく、新設の橋梁用防護柵の取替えを行うことができる。
【0009】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る既設の橋梁用防護柵の取替え工法は、地覆コンクリートに埋設されたアンカーボルトに橋梁用防護柵の支柱の下端が締結固定される既設の橋梁用防護柵の取替え工法において、地覆コンクリートより露出するアンカーボルトと地覆コンクリートとの境界線上を切断して地覆コンクリート内に残置されるアンカーボルト上端面をモルタルにより覆設する工程と、前記残置されたアンカーボルトの両側にアンカーボルト設置穴を穿孔する工程と、前記アンカーボルト設置穴内にアンカーボルトを硬化材によって挿入固着する工程と、前記アンカーボルトに挿通可能なアンカーボルト挿通用長穴を有する新設の支柱を、前記地覆コンクリート上に突設するアンカーボルトに挿通されるとともに、前記地覆コンクリートの橋梁外側へ張り出した状態で固定される支柱接合プレート上に締結固定して橋梁用防護柵を取り付ける工程を備える。
【0010】
ここで、既設の地覆コンクリート幅が狭い場合には、地覆コンクリート上に橋梁の外側へ張り出すような支柱接合プレートを取り付けることにより、新設の橋梁用防護柵の取替え施工が可能となる。
【0011】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る既設の橋梁用防護柵の取替え工法は、地覆コンクリートに埋設されたアンカーボルトに橋梁用防護柵の支柱の下端が締結固定される既設の橋梁用防護柵の取替え工法において、地覆コンクリートより露出するアンカーボルトと地覆コンクリートとの境界線上を切断して地覆コンクリート内に残置されるアンカーボルト上端面をモルタルにより覆設する工程と、、前記地覆コンクリートの橋梁外側壁面に対してアンカーボルト設置穴を穿孔する工程と、前記アンカーボルト設置穴内にアンカーボルトを硬化材によって挿入固着する工程と、前記アンカーボルトに前記地覆コンクリートの橋梁外側へ併設される支柱接合プレートに開設されるアンカーボルト挿通用長穴を挿通し締結固定し、該柱接合プレート上に新設の防護柵を取り付ける工程を備える。
【0012】
ここで、地覆コンクリート上面に防護柵を設置できない場合には、地覆コンクリートの橋梁外側の壁面に、支柱接合プレートを取り付けることにより、新設の橋梁用防護柵の取替え施工が可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の既設の橋梁用防護柵の取替え工法は、既設の地覆コンクリートを取り壊さずに橋梁用防護柵の取替えを可能とするために、工期が短縮され、かつ新設の防護柵のみの資材となることから大幅なコスト削減が可能となる。
【0014】
また、残置アンカーボルトを新設の防護柵によって隠すことにより美観を損なうことなく、かつ幅の狭い地覆コンクリートでは、支柱接合プレートを地覆コンクリートより張り出すように取り付けることで新設の橋梁用防護柵の取替え施工が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
実施例1
図1は、本発明を適用した既設の橋梁用防護柵の取替え工法における既設の防護柵の取り付け状態を示す説明図である。
【0016】
既設の防護柵1は、道路の路肩に設けられる地覆コンクリート2上に立設された支柱3間にボルト・ナットなどの締結部材によって取り付けられる。
ここで、前記支柱3の下端にはベース板4が固着される。いっぽう、前記地覆コンクリート2には、そのネジ部が露出されたアンカーボルト10が埋設される。そしてアンカーボルト10が前記ベース板4の開設される貫通穴(図示せず。)に挿通されてナットなどの締結部材19によって連結固定される。
【0017】
そこで図2(イ)(ロ)(ハ)にそれぞれ示すように、アンカーボルト10と支柱3の下端のベース板4との連結を解除して地覆コンクリート2上から防護柵1を取外すものである。
【0018】
したがって、地覆コンクリート2上からアンカーボルト10の上端部分が突出した状態となっている。この前記地覆コンクリート2より露出するアンカーボルトの地覆コンクリート2との境界線上をガスバーナーによって溶断する。この場合には、ガスバーナーによって溶断した後に、錆び止め、プライマー処理を行った後に残置されるアンカーボルト10の上端が地覆コンクリート2上面より下部となるように切り下げるなどの作業を行い、それぞれのアンカーボルト10上に窪み部23を設ける。
【0019】
次に、前記溶断されたアンカーボルト10の上端面が露出しないように、それぞれのアンカーボルト10の上端面に形成される窪み部23内にモルタル12を充填してアンカーボルト10の上端面が露出しないように覆設する。
【0020】
そして図3(イ)(ロ)でそれぞれ示すように、前記地覆コンクリート2内に残置されたアンカーボルト10上に新設の防護柵を取り付けるために、前記アンカーボルト10の周囲に新たに4個のアンカーボルト設置穴7をコンクリート穿孔ドリルによって穿孔する。
【0021】
ここで、図4(イ)(ロ)(ハ)にそれぞれ示すように、前記アンカーボルト設置穴7内の清掃後、このアンカーボルト設置穴7内に攪拌により硬化するカプセル内に収納された樹脂製硬化剤9を挿入し、新たなアンカーボルト10Aを電動ハンマードリル11等に装着し回転・打撃させ、硬化剤9を攪拌・混合しながら前記アンカーボルト設置穴7底面に到達するまで埋め込むものである。
【0022】
次に図5および図6に示すように、新設の支柱3Aは断面H型のダクタイル鋳鉄、あるいは鋼製、アルミニウム製、ステンレス製などにより作成され、その下端両側にはプレート板13が延設される。このプレート板13は通常の場合より長く形成される。
【0023】
更に、前記プレート板13には、前記新たなアンカーボルト10Aの配置状態に対応したアンカーボルト挿通用長穴14が4個開設されている。そこで前記地覆コンクリート2に埋め込み設置した新たなアンカーボルト10Aに支柱3Aのプレート板13のアンカーボルト挿通用長穴14を挿通する。この挿通用長穴14は、コンクリート穿孔ドリルがコンクリート内の鉄筋に当った場合に鉄筋を切断又は損傷させないために、再度その位置を左右側にずらすことができるように地覆コンクリート2の長手方向に沿って長穴形状とされ、かつこの長穴の寸法をアンカーボルトの口径の3倍以上の長さにすることが望ましい。
【0024】
このようにして図7に示すように、残置したアンカーボルト10上に新設の支柱3Aを立設し、この支柱3A間に上部レール5Aおよび下部レール5Bなどを渡設することにより防護柵1Aへの取替えが完了する。
【0025】
実施例2
次に、地覆コンクリート幅が狭い場合の設置例を図8(イ)(ロ)(ハ)にそれぞれ示す。
前記図2(イ)(ロ)(ハ)で示したように、地覆コンクリート2上に突出する既設のアンカーボルト10を溶断し、窪み部23内にモルタル12を充填して地覆コンクリート2の上面と同一面となるように覆設する。
【0026】
そこで図8(ハ)で示すように、地覆コンクリート2の残置されたアンカーボルト10の両側位置に設けたアンカーボルト設置穴7に2個のアンカーボルト10Aを前記図4(イ)(ロ)(ハ)で示す施行手順によって配置する。
【0027】
次に、図8(イ)で示すように、前記アンカーボルト10Aに対して前記地覆コンクリート2の後方へ張り出した状態で支柱接合プレート15を設置するものであり、この支柱接合プレート15の底面には、前記地覆コンクリート2の壁面に当接される支持板16が直角状に突設され、更に該支持板16と支柱接合プレート15の後端に渡って補強リブ17が設けられるものである。そして前記支柱接合プレート15前部側にはアンカーボルト10Aが挿通可能としたアンカーボルト挿通用長穴14Aが貫設され、前記支柱接合プレート15後部側には、支柱との接合を行うための締結用長穴18が貫設される。
【0028】
ここで、支柱接合プレート15を前記アンカーボルト10Aに支柱接合プレート15前部側に貫設されるアンカーボルト挿通用長穴14Aを挿通した状態で地覆コンクリート2上に設置する。これにより前記支柱接合プレート15は、地覆コンクリート2後方に張り出した状態で設置されることになり、この支柱接合プレート15上に支柱3Aのプレート板13を積重し、ボルト・ナットなどの締結部材19によって接合することにより防護柵1Aの取替えが可能となる。
【0029】
実施例3
次に、地覆コンクリート幅が狭く、該地覆コンクリート上面に防護柵を設置できない場合の設置例を図9(イ)(ロ)にそれぞれ示す。
この場合には、地覆コンクリート上に設置された既設の防護柵は、図2において前述した手順によって取外し、地覆コンクリート2上に突出する既設のアンカーボルト10の溶断し、窪み部23内にモルタル12を充填して地覆コンクリート2の上面と同一面となるように覆設する。
【0030】
そして図9(イ)で示すように、地覆コンクリート2の橋梁の外側の壁面に対して図4(イ)(ロ)(ハ)において詳述したように、アンカーボルト設置穴7を穿孔し、4個のアンカーボルト10Aを埋め込むものである。
なお、前記アンカーボルト設置穴7を穿孔する場合には、地覆コンクリート2内に残置されたアンカーボルト10に当接しないように、該アンカーボルト10の周囲に穿孔し、新たなアンカーボルト10Aを取り付けるものとする。
【0031】
ここで、前記アンカーボルト10Aに対して締結固定される支柱接合プレート15Aを地覆コンクリート2の橋梁の外側の壁面に取り付けるものであり、この支柱接合プレート15Aは90度に折り曲げ形成される壁面接合板20との間に補強リブ17が設けられ、この壁面接合板20にはアンカーボルト挿通用長穴14Aが貫設されるとともに、支柱接合プレート15Aには支柱との接合を行うための締結用長穴18が貫設される。
【0032】
したがって、前記支柱接合プレート15Aを地覆コンクリート2の橋梁の外側の壁面に取り付けられるアンカーボルト10Aとボルト・ナットなどの締結部材19によって取付けることによって、支柱接合プレート15Aが地覆コンクリート2の外側へ張り出した状態となる。
【0033】
そして前記支柱接合プレート15A上に、支柱3Aのプレート板13を積重し、ボルト・ナットなどの締結部材19によって接合することにより防護柵1Aの取替えが可能となる。
【0034】
実施例4
次に、防護柵がアルミニウム合金などの軽金属製の場合の設置例を図10(イ)(ロ)(ハ)でそれぞれ示す。
【0035】
ここで、防護柵1Aがアルミニウム合金などの軽金属製の場合にはプレート板13と、このプレート板13に突設される支柱補助部21はアルミ合金の溶接強度に問題があるために鋼製とされることが多い。この支柱補助部21にアルミニウム合金製の防護柵1Aの支柱3Aが嵌め入れられて、結合用ボルト22によって強固に連結される構成とされる。
【0036】
地覆コンクリート上に設置された既設の防護柵は、図2において前述した手順によって取外し、地覆コンクリート2上に突出する既設のアンカーボルト10を溶断し、窪み部23内にモルタル12を充填して地覆コンクリート2の上面と同一面となるように覆設する。
【0037】
そして図10(ロ)で示すように、地覆コンクリート2の残置アンカーボルト10の周囲の上面に対して図4(イ)(ロ)(ハ)において詳述したように、アンカーボルト設置穴7を穿孔し、2個の新たなアンカーボルト10Aを埋め込むものである。
【0038】
まず、図10(イ)(ロ)で示すように、地覆コンクリート2に埋設されるアンカーボルト10Aに対して前記地覆コンクリート2の後方へ張り出した状態で支柱接合プレート15を設置するものであり、この支柱接合プレート15の底面には、前記地覆コンクリート2の壁面に当接される支持板16が直角状に突設され、さらに該支持板16と支柱接合プレート15の後端に渡って補強リブ17が設けられるものである。そして前記支柱接合プレート15前部側にはアンカーボルト10Aが挿通可能としたアンカーボルト挿通用長穴14Aが貫設される。
【0039】
そこで図10(イ)で示すように、に支柱接合プレート15前部側に貫設されるアンカーボルト挿通用長穴14Aを前記アンカーボルト10Aに挿通した状態で地覆コンクリート2上に設置する。これにより前記支柱接合プレート15は、地覆コンクリート2後方に張り出した状態で設置されることになる。
【0040】
この支柱接合プレート15上に、支柱3Aのプレート板13を積重し、ボルト・ナットなどの締結部材19によって接合する。そして該プレート板13に突設される支柱補助部21にアルミニウム合金製の防護柵1Aの支柱3Aが嵌め入れられて、結合用ボルト22によって連結されることにより防護柵1Aの取替えが可能となる。
【0041】
なお、本実施例ではアンカーボルトの取付けを4個、あるいは2個とするものであるが、必ずしも4個、あるいは2個とする必要性はなく、既設の地覆コンクリート内の鉄筋の位置やコンクリートの強度の状況に応じて本数を決定することが望ましい。
【0042】
以上の構成よりなる本発明の既設の橋梁用防護柵の取替え工法では、既設の防護柵を取外し、既設のアンカーボルトを切断して錆び止め、プライマー処理を行った後に、モルタル12を充填して地覆コンクリート2の上面と同一面となるように覆設し、その周囲に新たなアンカーボルトを埋め込むことにより残置したアンカーボルト上に通常の防護柵と何ら変わらない防護柵の取替え施行が可能となる。
【0043】
また、実施例2において詳述したように既設の地覆コンクリート幅が狭い場合には、地覆コンクリート上に橋梁の外側へ張り出すような支持接合プレートを取り付けることにより、防護柵の取替え施工が可能となる。
【0044】
また、実施例3において詳述したように地覆コンクリート幅が狭く、該地覆コンクリート上面に防護柵を設置できない場合には、地覆コンクリートの橋梁外側の壁面に、地覆コンクリート内の鉄筋を避けるようにアンカーボルトを埋め込み、該アンカーボルトによる締結固定によって地覆コンクリートの背面側へ張り出すように支柱接合プレートを取り付けることにより、防護柵の取替え施工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明を適用した既設の橋梁用防護柵の取替え工法における既設の防護柵の取り付け状態を示す説明図である。
【図2】本発明を適用した既設の橋梁用防護柵の取替え工法における既設の防護柵を取外し、アンカーボルトを切断するまでの説明図である。
【図3】図2におけるアンカーボルト設置穴の穿孔位置を示す説明図である。
【図4】本発明を適用した既設の橋梁用防護柵の取替え工法におけるアンカーボルト設置穴にアンカーボルトを埋設する工程を示す説明図である。
【図5】図2におけるアンカーボルト設置穴に新たなアンカーボルトを設置した状態を示す説明図である。
【図6】既設の地覆コンクリート上面に新設の防護柵の支柱を取り付ける状態を示す説明図である。
【図7】図5における新設の防護柵の支柱に各レール等を取り付けて取替えが完了した状態を示す説明図である。
【図8】本発明を適用した既設の橋梁用防護柵の取替え工法において、地覆コンクリート幅が狭い場合の設置例を示す説明図である。
【図9】本発明を適用した既設の橋梁用防護柵の取替え工法において、地覆コンクリート幅が狭く、該地覆コンクリート上面に防護柵を設置できない場合の設置例を示す説明図である。
【図10】本発明を適用した既設の橋梁用防護柵の取替え工法において、防護柵がアルミニウム合金などの軽金属製の場合の設置例を示す説明図である。
【図11】従来の防護柵の設置例を示す説明図である。
【図12】既設の橋梁用防護柵の取替えの工法の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0046】
1、1A 防護柵
2 地覆コンクリート
3、3A 支柱
4 ベース板
5 レール
6 残置穴
7 アンカーボルト設置穴
9 硬化剤
10 既設のアンカーボルト
10A 新設のアンカーボルト
11 電動ハンマードリル
12 モルタル
13 プレート板
14 支柱のアンカーボルト挿通用長穴
14A 支柱接合プレートのアンカーボルト挿通用長穴
15、15A 支柱接合プレート
16 支持板
17 補強リブ
18 締結用長穴
19 締結部材
20 壁面接合板
21 支柱補助部
22 結合用ボルト
23 窪み部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地覆コンクリートに埋設されたアンカーボルトに橋梁用防護柵の支柱の下端が締結固定される既設の橋梁用防護柵の取替え工法において、
前記地覆コンクリートに埋設されたアンカーボルトより既設の橋梁用防護柵の支柱を取外す工程と、
地覆コンクリートより露出するアンカーボルトと地覆コンクリートとの境界線上を切断して地覆コンクリート内に残置されるアンカーボルト上端面をモルタルにより覆設する工程と、
前記残置されたアンカーボルト周囲にアンカーボルト設置穴を穿孔する工程と、
前記地覆コンクリート上に突設するアンカーボルトに挿通可能なアンカーボルト挿通用長穴を有する新設の支柱を締結固定して橋梁用防護柵を取り付ける工程を備える
ことを特徴とする既設の橋梁用防護柵の取替え工法。
【請求項2】
地覆コンクリートに埋設されたアンカーボルトに橋梁用防護柵の支柱の下端が締結固定される既設の橋梁用防護柵の取替え工法において、
地覆コンクリートより露出するアンカーボルトと地覆コンクリートとの境界線上を切断して地覆コンクリート内に残置されるアンカーボルト上端面をモルタルにより覆設する工程と、
前記残置されたアンカーボルトの両側にアンカーボルト設置穴を穿孔する工程と、
前記アンカーボルト設置穴内にアンカーボルトを硬化材によって挿入固着する工程と、
前記アンカーボルトに挿通可能なアンカーボルト挿通用長穴を有する新設の支柱を、前記地覆コンクリート上に突設するアンカーボルトに挿通されるとともに、前記地覆コンクリートの橋梁外側へ張り出した状態で固定される支柱接合プレート上に締結固定して橋梁用防護柵を取り付ける工程を備える
ことを特徴とする既設の橋梁用防護柵の取替え工法。
【請求項3】
地覆コンクリートに埋設されたアンカーボルトに橋梁用防護柵の支柱の下端が締結固定される既設の橋梁用防護柵の取替え工法において、
地覆コンクリートより露出するアンカーボルトと地覆コンクリートとの境界線上を切断して地覆コンクリート内に残置されるアンカーボルト上端面をモルタルにより覆設する工程と、
前記地覆コンクリートの橋梁外側壁面に対してアンカーボルト設置穴を穿孔する工程と、
前記アンカーボルト設置穴内にアンカーボルトを硬化材によって挿入固着する工程と、
前記アンカーボルトに前記地覆コンクリートの橋梁外側へ併設される支柱接合プレートに開設されるアンカーボルト挿通用長穴を挿通し締結固定し、該柱接合プレート上に新設の防護柵を取り付ける工程を備える
ことを特徴とする既設の橋梁用防護柵の取替え工法。
【請求項4】
前記充填材がモルタルである
ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の既設の橋梁用防護柵の取替え工法。
【請求項5】
前記アンカーボルト挿通用長穴は、橋梁の長さ方向とし、かつ地覆コンクリート内の鉄筋にアンカーボルトが当接した際に、該アンカーボルトの位置をずらすことができる長さとする
ことを特徴とする請求項1、請求項2請求項3または請求項4記載の既設の橋梁用防護柵の取替え工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−223332(P2008−223332A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−63077(P2007−63077)
【出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【出願人】(599150665)エフエムレーリング株式会社 (7)
【Fターム(参考)】