説明

日記作成支援システム

【課題】ウェブサイト上で公開する日記等の作成を支援するための日記作成支援システムを提供することを目的とする。特に、自己の行動内容や単なる身辺雑記を記録するのではなく、人に読んでもらえて、気軽に反応(コメント)してもらえるような内容の日記を作成するための日記作成支援システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明による日記作成支援システムは、人が書いた日記を蓄積する日記テーマデータベース41と、日記テーマデータベースに蓄積された日記を分析して、人からの反応の多い日記から抽出したテーマを基にテーマ候補リスト51を作成し、当該作成されたテーマ候補リストをユーザに提示するテーマ候補提示手段31と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブサイト上で公開する日記等の作成を支援するための情報処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)やブログ(ウェブログ)、個人ウェブサイト等が急速に普及し、ごく普通の一般人が、SNS等に書き込んだ自己の日記等をウェブサイト上で広く公開する状況が一般化しつつある。
【0003】
また、日記作成を支援する技術として、特許文献1には、毎日の行動の正確な内容を記述した日記を作成できるようにユーザを支援する日記作成支援装置が開示されている。
【特許文献1】特開2002−215611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1記載の発明によれば、ユーザの毎日の行動の正確な内容を記述した日記を残すことができるようになる。
【0005】
ところで、発明者らの分析によると、ウェブサイト上で日記を公開しているユーザの多くは、自己の行動内容や単なる身辺雑記を記録した日記を公開するだけで満足するわけではない。むしろ、日記を公開しているユーザは、日記を読んだ人から返事をもらったり、トラックバックされたり、といった、他のユーザからのリアルな反応を期待する傾向がある。
【0006】
しかし、実際にSNS等で日記を書こうとすると、「ネタが無い」とか、「日記を書いても人が反応しない」と悩むユーザが多い。特に、日記を公開する際の敷居の低いSNS等では、人の日記は上手に見え、ユーザは「自分は日記を上手に書けない」と思い込むことがある。その結果、日記そのものを書くことを躊躇し、ますます日記を書きにくくなるという悪循環が生じている。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ウェブサイト上で公開する日記等の作成を支援するための情報システムを提供することを目的とする。特に、自己の行動内容や単なる身辺雑記を記録するのではなく、人に読んでもらえて、気軽に反応(コメント)してもらえるような内容の日記を作成するための日記作成支援システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明による日記作成支援システムは、人が書いた日記を蓄積する日記テーマデータベースと、日記テーマデータベースに蓄積された日記を分析して、人からの反応の多い日記から抽出したテーマを基にテーマ候補リストを作成し、当該作成されたテーマ候補リストをユーザに提示するテーマ候補提示手段と、を備える。
【0009】
また、本発明による日記作成支援システムは、人が書いた日記を蓄積する日記テーマデータベースと、自己の行動履歴を含む情報を蓄積した自己テーマ素材データベースと、日記テーマデータベースに蓄積された日記を分析して、人からの反応の多い日記から抽出したテーマを基にテーマ候補リストを作成するテーマ候補提示手段と、自己テーマ素材データベースに蓄積された自己の行動履歴を解析して、自己の興味・関心が高いと判断されるテーマを基にテーマ素材リストを作成する自己テーマ素材抽出手段と、テーマ候補提示手段により作成されたテーマ候補リストと自己テーマ素材抽出により作成されたテーマ素材リストとを比較して算出した一致度に基づいてマッチング結果リストを作成し、当該作成されたマッチング結果リストをユーザに提示することを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明による日記作成支援方法は、人が書いた日記を蓄積する日記テーマデータベースと、処理を制御する制御手段とを備える日記作成支援システムにおいて、日記作成支援を行う方法である。このとき、日記テーマデータベースに蓄積された日記を分析して、人からの反応の多い日記から抽出したテーマを基にテーマ候補リストを作成するステップと、当該作成されたテーマ候補リストをユーザに提示するステップと、を備える。
【0011】
本発明のプログラムは、本発明の日記作成支援方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。本発明のプログラムは、CD−ROM等の光学ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記録媒体を通じて、又は通信ネットワークなどを介してダウンロードすることにより、コンピュータにインストール又はロードすることができる。
【0012】
なお、本明細書等において、手段とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その手段が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの手段が有する機能が2つ以上の物理的手段により実現されても、2つ以上の手段の機能が1つの物理的手段により実現されてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明による日記作成支援システムは、ウェブサイト上で公開する日記等の作成を支援することが可能である。また、行動内容や単なる身辺雑記を記録するのではなく、人に読んでもらえて、気軽に反応(コメント)してもらえるような内容の日記を作成することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る日記作成支援システム10を含むシステム全体の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、日記作成支援システム10は、ネットワークNを介してユーザ端末装置20と相互に接続されることにより構成される。
【0016】
日記作成支援システム10は、ウェブサイト上でユーザが日記を書き込み、書き込んだ日記を他人に公開することのできるサービスを提供するサーバ機能と、ユーザが日記を作成する際に、日記の作成を支援する日記作成支援機能とを備えるコンピュータシステムである。日記作成支援システム10が提供するサービスとして、典型的には、SNS、ブログ等が該当する。
【0017】
なお、日記作成支援システム10は、単一のコンピュータより構成されるものであっても、ネットワーク上に分散した複数のコンピュータより構成されるものであってもよい。
【0018】
ユーザ端末装置20は、日記作成支援システム10の提供するウェブサイト上で日記等を作成するユーザが使用するパーソナルコンピュータ(PC)や携帯電話機、携帯情報端末等の端末装置であり、日記作成支援システム10にアクセスして情報を閲覧するためのブラウザと、日記等を書き込むための入力手段とを備える。
【0019】
ネットワークNは、日記作成支援システム10と、ユーザ端末装置20との間で情報を送受信するための通信回線である。例えば、インターネット、LAN、専用線、パケット通信網、電話回線、企業内ネットワーク、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0020】
図2は、日記作成支援システム10の構成の一例を示すブロック図である。日記作成支援システム10は、日記作成支援システム10全体の処理や動作を制御するCPU等の制御手段30と、日記作成支援システム10が実行する処理に必要な各種情報を記憶するためのメモリや記憶装置等を含む記憶手段40とを備える。また、図示省略するが、情報の入出力を行う入出力インタフェース、通信を行うための通信インタフェースと、これら各手段を結ぶバス50などを備える。
【0021】
記憶手段40は、人が書いた日記を蓄積した日記テーマデータベース(日記テーマDB)41と、自己の行動履歴等を含む情報を蓄積したテーマ素材データベース(自己テーマ素材DB)42と、を備える。
【0022】
また、制御手段30は、人の日記テーマDB41を検索してテーマ候補リスト51を作成するテーマ候補提示手段31と、自己テーマ素材DB42を検索してテーマ素材リスト52を作成する自己テーマ素材抽出手段32と、テーマ候補リスト51とテーマ素材リスト52とをつき合わせてマッチング結果リスト53を作成するマッチング手段33と、を備える。なお、日記作成支援システム10は、制御手段30が記憶手段40などに記憶された所定のプログラムを実行することにより、上記各手段を実装するよう、日記作成支援システム10を機能させる。
【0023】
次に、上記のように構成される日記作成支援システム10の動作の概要について説明する。
【0024】
図3は、人の日記を分析して、日記のテーマ候補を提示する処理のイメージを示すブロック図である。ユーザが、日記を書き込むためのウェブページ内に表示されたテーマ候補レコメンドボタンを押下等して、ユーザ端末装置20を介して日記作成支援システム10に日記のテーマ候補を提示するための指示を送信すると、当該指示を受けて、テーマ候補提示手段31は、図3に示すように、テーマ抽出・変換エンジンとして機能し、人の日記テーマDB41を検索して日記テーマの候補を抽出する。
【0025】
日記テーマの候補を抽出する処理は、以下の各条件に従って、日記のテーマにポイントを付与し、条件毎に付与したポイントを所定の重み付けにより組み合わせたトータルポイントを算出し、このトータルポイントに基づいて日記テーマの候補を抽出する。
【0026】
第一に、ユーザと趣味嗜好が近い人を抽出し、抽出された人が書いている日記に書かれているテーマにポイントを付ける。ここで、趣味嗜好が近い人の抽出処理は、SNSやブログ等のサービスを利用するにあたり事前に登録したユーザ情報を用いて、プロフィール上の共通性に基づいてユーザ間の趣向の類似度を算出し、この類似度が所定の閾値よりも高い人を抽出することが好ましい。また、コミュニティに参加可能なサービスであれば、参加コミュニティの共通性に基づいて趣向の類似度を算出してもよい。さらに、友人・知人関係を登録可能なサービスであれば、共通の友人・知人を有するか否かによって、趣向の類似度を算出してもよいし、友人・知人まで含めてプロフィール上の共通性を比較してもよい。
【0027】
第二に、コメントやトラックバックが数多くついた日記を抽出し、その日記に書かれているテーマにポイントを付ける。一方、日記へのアクセス数を解析し、アクセス数の多い割にコメントが少ない日記は、反応が少ないテーマであると予想されるため、ポイントを下げるとよい。
【0028】
第三に、直近の所定期間内に公開された全ての日記のテーマを解析し、最近話題にされている人気のあるテーマにポイントを付ける。また、人気テーマの履歴を記録しておき、直近に解析した人気が、前回解析した人気よりも高くなっているテーマにポイントを付ける。一方、人気が落ちてきているテーマにはポイントを下げるようにしてもよい。
【0029】
なお、日記からテーマを抽出する処理は、日記のタイトルや日記本文のテキストマイニングに基づいて、テーマを抽出可能である。
【0030】
こうして各条件毎にポイントを付けた後、これらのポイントを集計して、日記テーマ候補のトータルポイントを算出する。そして、テーマ候補提示手段31は、トータルポイントに基づいてテーマ候補を抽出し、テーマ候補リスト51を作成する。
【0031】
テーマ候補リスト51を作成するとき、トータルポイントの高いテーマからテーマ候補リスト51に載せるテーマ候補を抽出してもよい。また、ユーザ端末装置20を介して、これから書こうとしている日記のカテゴリ(例えば、出来事、紹介、提案、批評、時事等)をユーザが事前に日記作成支援システム10に指示している場合には、当該指示を受けたカテゴリから、テーマ候補リスト51に載せるテーマ候補を抽出する機能を備えることが好ましい。
【0032】
また、人の日記から抽出したテーマをそのままテーマ候補リスト51に載せるのではなく、当該テーマと概念の上位、下位、同位、又は反対のものを提示したり、当該テーマから連想されるテーマを連想検索したりするなど、テーマを変換する(少しずらす)提示テーマ変換機能を備えることが好ましい。
【0033】
テーマ候補提示手段31は、テーマ候補リスト51を作成すると、当該作成したテーマ候補リスト51をユーザ端末装置20に送信する。ユーザ端末装置20は、受信したテーマ候補リスト51をディスプレイ等に表示して、ユーザに提示する。このように、人が書いた日記を調査して日記を作成する際のテーマ候補を抽出するので、読者のコメントや反応が多く、受けが良いと予想されるテーマや、読んだら思わずコメントを書き込みたくなるテーマを、ユーザが簡単に選定できるようになる。
【0034】
図4は、ユーザ自身の情報に基づいて抽出したテーマ素材と、人の日記から抽出したテーマ候補とのマッチングに基づいて、日記テーマの候補を抽出する処理のイメージを示すブロック図である。
【0035】
まず、人の日記からテーマ候補を抽出する処理は、テーマ候補提示手段31が人の日記テーマDB41を検索して抽出したテーマに基づいて、テーマ候補リスト51を作成する。このテーマ候補リスト51を作成するまでの処理については、上述の図3に示す例と同様であるので、説明を省略する。
【0036】
一方、自分のテーマ素材出し処理、すなわち、ユーザ自身の情報に基づいてテーマ素材を抽出する処理は、まず、自己テーマ素材抽出手段32が自己テーマ素材DB42を検索して、テーマ素材を抽出する。
【0037】
自己テーマ素材抽出手段32は、具体的には、以下の各方式によってテーマ素材の抽出処理を実行する。
【0038】
第一に、ユーザの関心事に基づいて、テーマ素材を抽出する。ここで、ユーザの関心事は、ユーザの参加コミュニティやプロフィール、閲覧したニュース記事等に基づいて推定する。
【0039】
第二に、自分のメールソフトでやり取りしたメールの内容、スケジュール管理ソフトや電子手帳で管理している過去及び将来の予定、携帯電話機の通話記録等を含む自己の行動履歴を自己テーマ素材DB42に収集し、収集した行動履歴に基づいて、テーマ素材を抽出する。
【0040】
この行動履歴抽出機能について、自分の行動履歴をメールソフトから抽出する処理を例に、具体的に説明する。
【0041】
まず、メールソフトで受信した電子メールは、自己テーマ素材DB42に収集・蓄積される。そして、蓄積されたメールから、件名、送信者・受信者、送受信時期(例えば、1週間以内等の一定期間等)をベースに、一連のメール群をイベント情報として抽出する。そして、そのメール群に記載された日時・場所・人名・内容(感想も含む)に関する情報を抽出し、日付に基づいて、暦テーブルへイベント情報を書き込む。ここで、暦テーブルへ書き込むイベント情報は、将来に行う予定の予定情報と、過去に行った開催済情報の両者を含む。また、イベント情報には、いつ・どこで・誰と・何をする(した)・どうだった(感想等)を記録する。
【0042】
このようにして予め暦テーブルにイベント情報を書き込んでおき、テーマ素材を抽出する際には、暦テーブルから、日記を作成しようとする日付をキーに、例えば前後2日の期間で起きた(あるいは予定されている)イベント情報を抽出し、テーマ素材として選択・抽出する。
【0043】
第三に、自分がこれまでに書いた日記に基づいて、テーマ素材を抽出する。例えば、過去日記からの作為又は無作為に日記を抽出し、さらに、抽出した日記に関連する行動・関心事等を網羅的に抽出することにより、日頃考えていることをまとめて見たり、以前書いた日記のうち、人からの受けが良くインパクトのあった日記を抽出したりする。ここで、インパクトの有無は、日記の文章量、コメント量、コメント中の興奮度の高い表現(「!」マーク等)の多さや失望感の大きい表現(「…」マーク等)の少なさ等を勘案して判断する。また、過去に書いた日記をリマインドして、自分の日記を読み返す機会を与え、日記素材としてもよい。
【0044】
この過去日記リマインド機能について、具体的に説明する。過去日記リマインド機能は、周期的表示型、記念日表示型、日付指定型(タイムカプセル型)、直近素材連動型等のリマインド形態を有する。
【0045】
周期的表示型は、一定期間前(例えば、3ヶ月前、6ヶ月前、1年前等)の日記を自動的に抽出し、該当時期に日記が存在しなければ、次候補として前後1週間の日記に検索対象を広げ、さらに無ければ、前後1ヶ月の日記に検索対象を広げる。こうして検索された一定期間前に書かれた日記をテーマ素材として抽出する。
【0046】
記念日表示型は、自分、家族、知人等の誕生日や、就職日、結婚記念日、受賞日等の記念日を事前に登録したプロフィールから自動的に取得し、又は、事前に暦テーブルへ任意登録しておき、その記念日がよりも所定期間前(例えば、2日前等)にリマインドする。これは、日記作成以前に、その記念日にイベントを起こさせる布石として事前リマインドを行い、結果的にイベントが発生して日記のテーマ素材になるという効果を有する。
【0047】
日付指定型(タイムカプセル型)は、日記を記述する際に、思い入れのあるテーマについては、本人自ら、これからの己の考えや行動の変化を追いかけてみたくなる場合がある。例えば、ユーザが転職を目前にしている場合であれば、ユーザは、「1年後は、自分がどう変わっているだろうか?」と自問することがある。その場合に、日記を書いてアップロードする際、或いはアップロード後の任意の時点で、後日その日記を振り返りたい将来の日付を指定する。そして、指定された日付が到来したとき、テーマ素材として抽出される。なお、日付の指定方法は、日付を特定する絶対指定でもよいし、1年後といった相対指定でもよい。
【0048】
直近素材連動型は、今の日記を書く際に直近の話題等からテーマ素材が挙がってくるが、これに連動して、過去日記で同様のテーマ素材を扱ったものを同時にテーマ素材として抽出する。同様のテーマ素材の検索は、キーワード抽出やテキストマイニングにより行う。これは、直近で書こうとした素材と似た素材が過去にあったことをユーザに思い出させ、過去と現在との対比を促す効果があり、また、重複した素材で同じ日記を書くことを防止する効果がある。
【0049】
なお、この過去日記リマインド機能は、自分の日記を読み返す機会を与え、日記素材とするとともに、過去からの自分の変化・成長を確認し、前向きな次の行動と日記作成につなげることができるという効果も有する。
【0050】
こうして、自己テーマ素材抽出手段32は、自己テーマ素材DB42を検索してテーマ素材を抽出した後、抽出したテーマ素材に基づいて、テーマ素材リスト52を作成する。
【0051】
その後、マッチング手段33は、自己テーマ素材DB42から抽出して作成されたテーマ素材リスト52と、人の日記テーマDB41から抽出して作成されたテーマ候補リスト51とをつき合わせて、一致度の高いものを抽出し、マッチング結果リスト53を作成する。なお、このマッチング処理は、テーマ素材とテーマ候補が完全に一致しない場合であっても、テーマ素材とテーマ候補が概念的に上位・下位の関係又は同位である場合や、連想可能である場合等、関連付けができる場合には、マッチング結果リスト53に載せるようにすることが好ましい。
【0052】
作成されたマッチング結果リスト53は日記作成支援システム10からユーザ端末装置20に送信され、ユーザ端末装置20は、受信したマッチング結果リスト53をディスプレイ等に表示して、ユーザに提示する。こうして、ユーザは、表示されたマッチング結果リスト53を見て、自分の興味・関心があるテーマで、かつ、読者のコメントや反応が多く、受けが良いと予想されるテーマや、読んだら思わずコメントを書き込みたくなるテーマを簡単に選定できるようになる。
【0053】
なお、マッチング結果リスト53の中で、将来のイベントをテーマ素材として抽出した場合、イベントを目前にした目標・期待・心配などを記載してはどうか、といったヒントをユーザに提示するとよい。また、開催済イベントについては、やりとりされたメールの中の感想的記述(自分・相手)をマッチング結果リスト53とともにユーザに提示し、状況の追体験を促すと、日記を作成する際のきっかけを作り易いという効果を有する。
【0054】
また、日記作成支援システム10は、実際に日記を書き込んだとき、知人から日記のテーマを拝借した場合には、「○○さんの日記をヒントにしました。ありがとうございます」といった本人への謝辞を自動的に付加する機能を備えていると好ましい。
【0055】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述の各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更して又は並列に実行することができる。
【0056】
例えば、本実施形態では、日記作成支援システム10がSNSサーバやブログサーバ等としてのサーバ機能を備えるものとしたが、日記作成支援システム10は日記作成支援機能のみを備え、SNS、ブログ、個人ウェブページ等のサービスは、他のウェブサイトで提供されるサービスを利用するものとしてもよい。
【0057】
また、自己テーマ素材抽出手段32は、最近出会った人については出会う前の日記を検索するなど、ある特定の人をテーマにした日記を書こうとする場合には、古い日記に遡って抽出すると効果的である。
【0058】
さらに、日記作成支援システム10は、テーマ素材リスト52をユーザ端末装置20に送信してもよい。このとき、ユーザ端末装置20は、受信したテーマ素材リスト52をディスプレイ等に表示して、ユーザに提示する。これにより、ユーザは、自身の興味・関心が高く、書き易いテーマを、簡単に選定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施形態に係る日記作成支援システム10を含むシステム全体の概略構成を示すブロック図である。
【図2】日記作成支援システム10の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】人の日記を分析して、日記のテーマ候補を提示する処理のイメージを示すブロック図である。
【図4】ユーザ自身の情報に基づいて抽出したテーマ素材と、人の日記から抽出したテーマ候補とのマッチングに基づいて、日記テーマの候補を抽出する処理のイメージを示すブロック図である。
【符号の説明】
【0060】
10 日記作成支援システム
20 ユーザ端末装置
30 制御手段
31 テーマ候補提示手段
32 自己テーマ素材抽出手段
33 マッチング手段
40 記憶手段
41 日記テーマデータベース
42 自己テーマ素材データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人が書いた日記を蓄積する日記テーマデータベースと、
前記日記テーマデータベースに蓄積された日記を分析して、人からの反応の多い日記から抽出したテーマを基にテーマ候補リストを作成し、当該作成されたテーマ候補リストをユーザに提示するテーマ候補提示手段と、
を備える日記作成支援システム。
【請求項2】
人が書いた日記を蓄積する日記テーマデータベースと、
自己の行動履歴を含む情報を蓄積した自己テーマ素材データベースと、
前記日記テーマデータベースに蓄積された日記を分析して、人からの反応の多い日記から抽出したテーマを基にテーマ候補リストを作成するテーマ候補提示手段と、
前記自己テーマ素材データベースに蓄積された自己の行動履歴を解析して、自己の興味・関心が高いと判断されるテーマを基にテーマ素材リストを作成する自己テーマ素材抽出手段と、
前記テーマ候補提示手段により作成されたテーマ候補リストと前記自己テーマ素材抽出により作成されたテーマ素材リストとを比較して算出した一致度に基づいてマッチング結果リストを作成し、当該作成されたマッチング結果リストをユーザに提示するマッチング手段と、
を備える日記作成支援システム。
【請求項3】
人が書いた日記を蓄積する日記テーマデータベースと、処理を制御する制御手段とを備える日記作成支援システムにおいて、日記作成支援を行う方法であって、
前記日記テーマデータベースに蓄積された日記を分析して、人からの反応の多い日記から抽出したテーマを基にテーマ候補リストを作成するステップと、
当該作成されたテーマ候補リストをユーザに提示するステップと、
を備える日記作成支援方法。
【請求項4】
請求項3に記載の日記作成支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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