説明

昆虫およびアカハダニと戦うための土地上への灌水、小滴施用または浸漬施用によるテトロン酸誘導体の使用

式(II)(A、B、G、W、X、YおよびZは明細書に記載されている意味を有し得る。)の化合物は、土地/生長基材を土地上への灌水または小滴施用または浸漬施用によって処理することによって、昆虫および/またはアカハダニなどの有害動物と戦うために非常に適切である。式(II)の活性成分を含む植物保護製品の効果は、土地上に使用されたときに補助剤によって向上させられ得る。本発明は対応する方法および適切な組成物に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昆虫および/またはハダニを抑制するためのテトロン酸誘導体の灌水、小滴施用または浸水(浸漬)施用による使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ある種の置換Δ−ジヒドロフラン−2−オン誘導体が除草性を有することは知られている(DE−A−4014420を参照されたい。)。出発化合物として使用されるテトロン酸誘導体(例えば、3−(2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシ−5−(4−フルオロフェニル)−Δ−ジヒドロフラン−2−オンなど)の合成も、DE−A−4014420に記載されている。類似の構造の化合物は、刊行物Campbellら、J.Chem.Soc.、Perkin Trans.1、1985年(8巻)1567−76頁から知られているが、殺昆虫剤としてのおよび/または殺ダニ剤としての活性には何も言及されていない。除草性、殺ダニ性および殺昆虫性を有する3−アリール−Δ−ジヒドロフラノン誘導体が、EP−A−528 156、EP−A−0 647 637、WO 95/26 345、WO 96/20 196、WO 96/25 395、WO 96/35 664、WO 97/01 535、WO 97/02 243、WO 97/36 868、WO 98/05638、WO 98/25928、WO 99/16748、WO 99/43649、WO 99/48869、WO 99/55673、WO 00/42850、WO 01/17972、WO 01/23354、WO 01/74770、WO 03/013 249、WO 04/024 688、WO 04/080 962、WO 04/111 042、WO 05/092897、WO 06/000355、WO 06/029799、WO 06/089633、WO 07/048545およびWO 07/073856からさらに知られている。
【0003】
意外にも、今ではテトロン酸誘導体も(当業者によって「水浸し」として知られている)土地上への灌水(当業者によって「滴下」施用として知られている)、土地上への小滴施用または浸水施用によって昆虫およびハダニを抑制するのに大いに適していることが見出されている。
【0004】
したがって、本発明は、潅漑システムにおける滴下施用としての水浸しによるまたは浸水施用による、昆虫および/またはハダニの抑制のためのテトロン酸誘導体の使用に関する。本発明は、特に屋外または閉鎖系(例えば温室またはクローシュ下)における、および一年生作物(例えば、野菜、スパイス、鑑賞用植物)だけでなく多年生作物(例えば柑橘植物、針葉樹、観賞植物、潅木)にもおける人工の無土壌栽培基材(例えば岩綿、ガラスウール、石英砂、砂利、膨張粘土、バーミキュライト)に対するこれらの施用形態に関する。
【0005】
本発明はさらに、土壌施用における農薬組成物の作用の向上に、この用途に適した農薬組成物に、および有害な昆虫および/またはハダニを抑制するためのこれらの使用に関する。
【0006】
農薬として活性な化合物は、有害生物を抑制するための様々な手段によって施用されることができる。葉面処理に加えて、栽培基材を処理することも可能である。これは土壌であってよく、とりわけピートモス、ココナッツ繊維、例えばGrodan(登録商標)などの岩綿、軽石、例えばLecaton(登録商標)またはLecadan(登録商標)などの膨張粘土、例えばSeramis(登録商標)などの粘土顆粒、例えばBaystrat(登録商標)などの膨張プラスチック、バーミキュライト、パーライト、例えばHygromull(登録商標)などの人工土壌、またはこれらの基材の組合せに基づく特定の基材であってもよい。本明細書の以下において、これらの栽培基材はすべて土壌と呼ぶ。活性化合物の土壌中への施用または土壌上への施用は、どちらも土壌中の有害生物を活性化合物と接触させ、また根による浸透性の活性化合物の摂取を開始させる。葉面処理における農薬として活性な化合物の作用を向上させるための様々な助剤が既に知られている。これらは、例えば活性化合物の植物中への浸透を促進させる浸透剤を含む(例えばWO 03/000053)。殺昆虫剤および殺真菌剤の土壌施用のための対応する補助剤はまだ記載されていない。潅漑水の乾燥土壌中への浸透を加速させる土壌浸透助剤の効果は知られている(例えばNorthwest Agricultural Products製品Agri−Prep(登録商標)CS)。
【0007】
界面活性剤が、土壌中のペルメトリンの分布に対して効果を有し得ることも知られている(Howell、McMullan P.M.(編)、1998年、Adjuvants for Agrochemicals、Proceedings of the 5th international Symposium on Adjuvants for Agrochemicals、Memphis、USA、247−253頁)。
【0008】
最適化された処方による除草剤組成物の改良も記載されている(Chungら、Pesticide Science、1993年、38巻(2−3号)、250−252頁)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】独国特許出願公開第4014420号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第528156号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第0647637号明細書
【特許文献4】国際公開第95/26345号
【特許文献5】国際公開第96/20196号
【特許文献6】国際公開第96/25395号
【特許文献7】国際公開第96/35664号
【特許文献8】国際公開第97/01535号
【特許文献9】国際公開第97/02243号
【特許文献10】国際公開第97/36868号
【特許文献11】国際公開第98/05638号
【特許文献12】国際公開第98/25928号
【特許文献13】国際公開第99/16748号
【特許文献14】国際公開第99/43649号
【特許文献15】国際公開第99/48869号
【特許文献16】国際公開第99/55673号
【特許文献17】国際公開第00/42850号
【特許文献18】国際公開第01/17972号
【特許文献19】国際公開第01/23354号
【特許文献20】国際公開第01/74770号
【特許文献21】国際公開第03/013249号
【特許文献22】国際公開第04/024688号
【特許文献23】国際公開第04/080962号
【特許文献24】国際公開第04/111042号
【特許文献25】国際公開第05/092897号
【特許文献26】国際公開第06/000355号
【特許文献27】国際公開第06/029799号
【特許文献28】国際公開第06/089633号
【特許文献29】国際公開第07/048545号
【特許文献30】国際公開第07/073856号
【特許文献31】国際公開第03/000053号
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Campbellら、J.Chem.Soc.、Perkin Trans.1、1985年(8巻)1567−76頁
【非特許文献2】Howell、McMullan P.M.(編)、1998年、Adjuvants for Agrochemicals、Proceedings of the 5th international Symposium on Adjuvants for Agrochemicals、Memphis、USA、247−253頁
【非特許文献3】Chungら、Pesticide Science、1993年、38巻(2−3号)、250−252頁
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
意外にも、今では土壌施用における殺昆虫剤および/または殺ダニ剤組成物の生物活性が、これらの組成物に補助剤を加えることによって向上させられ得ることが見出されている。ここでは、補助剤は濃縮製剤(缶入り製剤)の成分であってもよく、すぐに使用できる殺虫剤溶液(貯槽混合施用)の調製の間に加えられてもよい。活性化合物の浸透作用によって抑制される葉の害虫の抑制において、特に向上した活性が現れる。このように、本発明による組成物は、活性化合物施用量が低減されるまたは同じ施用量において向上した作用が達成されることを可能にする。加えて、水の消費量が最小限度に押さえられ得る。
【0012】
したがって、本発明は土壌施用、例えば土壌上へのスプレー、灌水、側方施薬、シャワーによる水浸し、上からの水浸し、浸水施用または潅漑システムに関連する施用(滴下潅漑)における農薬組成物の活性を向上させるための補助剤の使用も提供する。
【0013】
本発明者らは今では、
−式(II)の殺昆虫剤および/または殺ダニ剤の群からの少なくとも1つの室温において固体である農薬として活性な化合物、
−少なくとも1つの補助剤
を含む、この使用のための新規な懸濁濃縮物を見出している。
【0014】
濃縮製剤に加えて、本発明は希薄な、すぐに使用できる組成物も提供する。本発明はさらに、葉の害虫を抑制するためのこれらの組成物の使用を提供する。
【0015】
挙げることができる本発明による補助剤の例は、特に以下の物質および組成物を含む:
(I−1)例えば一連のGeropon(登録商標)製品中で市販されているジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、
(I−2)ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムおよび例えば一連のAerosol(登録商標)製品中で市販されている安息香酸ナトリウムを含む組成物;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム:安息香酸ナトリウムの重量比は好ましくは5:1から6:1である、
(I−3)例えば一連のPlurafac(登録商標)製品中で市販されている末端キャップされているアルコキシ化された脂肪アルコールおよび末端キャップされているアルコキシ化された直鎖アルコール;エトキシ化されたおよび/またはブトキシ化された脂肪アルコールならびに末端キャップされているエトキシ化されたおよび/またはブトキシ化された直鎖アルコールが優先される、
(I−4)例えば一連のSapogenat(登録商標)製品中で市販されている10から15個のEO単位を有する(ここでEOはエチレンオキシド)トリブチルフェノールポリグリコールエーテル、
(I−5)例えば一連のSilwet(登録商標)製品中で市販されているポリアルキレンオキシドで修飾されたポリメチルシロキサン、
(I−6)例えば一連のLutensol(登録商標)製品中で市販されている式CH−(CH−CH−O−(−CH−CH−O−)−Hの分岐アルカノールアルコキシレート、この中のtは9から10.5の数を表し、uは6から25(好ましくは8から12)の数を表し、tおよびuは平均値である、
(1−7)ベタイン、
(I−8)例えば一連のCrovol(登録商標)製品中で市販されているポリアルコキシ化されたトリグリセリド、ここでトリグリセリドは好ましくは植物起源である、
(I−9)例えば一連のArmoblen(登録商標)製品中で市販されているアルコキシ化された脂肪アミン、
(I−10)例えば一連のGenapol(登録商標)製品中で市販されているラウレス硫酸ナトリウム、
(I−11)例えば一連のGenapol(登録商標)製品中で市販されているPEG−10ココナッツアルコール、
(I−12)例えば一連のSuperb(登録商標)製品中で市販されているコーンシロップ、石油および非イオン性乳化剤を含む組成物。
【0016】
これらの補助剤の有利な効果は、原則としてテトロン酸誘導体類に属する殺昆虫剤および/または殺ダニ剤に対して与えられる。
【0017】
本発明による殺昆虫剤としておよび/または殺ダニ剤として有用なテトロン酸誘導体は、最初に引用された用途から知られており、一般式(II)
【0018】
【化1】

[式中、
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシまたはシアノを表し
Xは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシまたはシアノを表し、
Yは、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シアノ、ハロアルキル、ハロアルコキシを表すまたはそれぞれの場合において場合によって置換されたフェニルもしくはヘタリールを表し、
Zは、水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノ、アルコキシまたはハロアルコキシを表し、
Aは、水素、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、飽和または不飽和の場合によって置換されたシクロアルキルを表し、
Bは、水素、アルキルもしくはアルコキシアルキルを表し、または
AおよびBはこれらが結合している炭素原子と一緒になって飽和もしくは不飽和で無置換もしくは置換された、少なくとも1つのヘテロ原子を場合によって含有する環を表し、
Gは、水素(a)を表しまたは基
【0019】
【化2】

[式中、
Eは、金属イオン等価物またはアンモニウムイオンを表し、
Lは、酸素またはイオウを表し、
Mは、酸素またはイオウを表し、
は、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、ポリアルコキシアルキルまたは場合によってハロゲン、アルキルもしくはアルコキシで置換された、少なくとも1つのヘテロ原子によって中断されていてもよいシクロアルキルを表し、それぞれの場合において場合によって置換されたフェニル、フェニルアルキル、ヘタリール、フェノキシアルキルもしくはヘタリールオキシアルキルを表し、
は、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、ポリアルコキシアルキルを表し、またはそれぞれの場合において場合によって置換されたシクロアルキル、フェニルもしくはベンジルを表し、
、RおよびRは、互いに独立に、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルチルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオもしくはシクロアルキルチオを表し、またはそれぞれの場合において場合によって置換されたフェニル、ベンジル、フェノキシもしくはフェニルチオを表し、
およびRは、互いに独立に、水素、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、場合によって置換されたフェニル、場合によって置換されたベンジルを表し、またはこれらが結合されているN原子と一緒になって場合によって酸素もしくはイオウによって中断されている環を表す。]
の1つを表す。]
によって定義される。
【0020】
特に優先されるのは、
Wが、特に好ましくは水素、メチル、エチル、塩素、臭素またはメトキシを表し、
Xが、特に好ましくは塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、メトキシ、エトキシまたはトリフルオロメチルを表し、
YおよびZが、特に好ましくは、互いに独立に、水素、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、トリフルオロメチルまたメトキシを表し、
Aが、特に好ましくはメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを表し、
Bが、特に好ましくは水素、メチルまたはエチルを表し、
A、Bおよびこれらが結合している炭素原子が、特に好ましくは、その中の1つの環員は酸素により場合によって置き代わられており、さらにメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシにより場合によってモノ置換されている、飽和のC−Cシクロアルキルを表し、
Gが、特に好ましくは水素(a)を表すまたは基
【0021】
【化3】

[式中、
Mは、酸素またはイオウを表し、
は、特に好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルチオメチル、シクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを表し、
フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシで場合によって置換されたフェニルを表し、
それぞれの場合において場合によって塩素もしくはメチル置換されたピリジルまたはチエニルを表し、
は、特に好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、メトキシメチル、エトキシメチルを表すまたはフェニルもしくはベンジルを表し、
およびRは、互いに独立に、特に好ましくはメチル、エチルを表すまたは一緒になってCメチレン基が酸素によって置き換わられたCアルキレン基を表す。]
の1つを表す
式(II)の化合物である。
【0022】
極めて特別に優先されるのは
Wが、極めて特別に好ましくは水素またはメチルを表し、
Xが、極めて特別に好ましくは塩素、臭素またはメチルを表し、
YおよびZが、極めて特別に好ましくは、互いに独立に、水素、塩素、臭素またはメチルを表し、
A、Bおよびこれらが結合している炭素原子が、極めて特別に好ましくは1つの環員が酸素により場合によって置き換わられておりさらにメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシにより場合によってモノ置換された飽和のC−Cシクロアルキルを表し、
Gが、極めて特別に好ましくは水素(a)を表すまたは基
【0023】
【化4】

[式中、
Mは、酸素またはイオウを表し、
は、極めて特別に好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルチオメチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルを表し、または
フッ素、塩素、臭素、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノもしくはニトロにより場合によってモノ置換されたフェニルを表し、
それぞれの場合において場合によって塩素−またはメチル−置換されたピリジルまたはチエニルを表し、
は、極めて特別に好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、メトキシエチル、エトキシエチル、フェニルまたはベンジルを表し、
およびRは、互いに独立に、極めて特別に好ましくはメチル、エチルを表し、または一緒になってCメチレン基が酸素によって置き換わられたCアルキレン基を表す。]
の1つを表す
式(II)の化合物である。
【0024】
置換の性質に応じて、式(II)の化合物は光学異性体または様々な組成の異性体混合物として存在してもよい。
【0025】
特に好ましいのは式(II−1)スピロジクロフェンおよび(II−2)スピロメシフェンの化合物である:
【0026】
【化5】

少なくとも1つの活性化合物および少なくとも1つの補助剤に加えて、本発明による組成物はさらに好ましくはさらなる製剤助剤を含み得る:
−少なくとも1つの非イオン性界面活性剤および/または少なくとも1つのアニオン性界面活性剤および
−凍結防止剤、発泡防止剤、保存剤、酸化防止剤、展着剤、着色剤および/または増粘剤の群からの1つまたは複数の添加物。
【0027】
本発明による製剤のさらなる成分の挙げることができる例は、特に以下の物質である:
適当な非イオン性界面活性剤は、農薬組成物において通常使用されるこの種のすべての化合物である。ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー、直鎖アルコールのポリエチレングリコールエーテル、脂肪酸とエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの反応生成物、さらにポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの混合ポリマー、ポリ酢酸ビニルとポリビニルピロリドンの混合ポリマーおよびアクリル(メタクリル)酸とアクリル(メタクリル)酸エステルのコポリマーも、さらに場合によってリン酸化されていてもよく、場合によって塩基で中和されていてもよいアルキルエトキシレートおよびアルキルアリールエトキシレート、ポリオキシアミン誘導体およびノニルフェノールエトキシレートを好ましいとして挙げることができる。
【0028】
適当なアニオン性界面活性剤は、農薬組成物において通常使用され得るこの種のすべての物質である。アルキルスルホン酸またはアルキルアリールスルホン酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩が優先される。
【0029】
アニオン性界面活性剤および/または分散剤のさらなる好ましい群は、ポリスチレンスルホン酸の塩、ポリビニルスルホン酸の塩、ナフタレンスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合生成物の塩、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸およびホルムアルデヒドの縮合生成物の塩ならびにリグノスルホン酸の塩である。
【0030】
適当な凍結防止剤は、農薬組成物において通常使用されるこの種のすべての物質である。尿素、グリセリン、ポリグリセリンおよびポリグリセリン誘導体、プロパンジオールおよびプロピレングリコールが優先される。
【0031】
適当な発泡防止剤は、農薬組成物においてこの目的のために通常使用されるすべての物質である。シリコーンオイルおよびステアリン酸マグネシウムが優先される。
【0032】
適当な保存剤は、この種の農薬組成物においてこの目的のために通常使用されるすべての物質である。挙げることができる例はPreventol(登録商標)(Bayer AG製品)およびProxel(登録商標)である。
【0033】
適当な酸化防止剤は、農薬組成物においてこの目的のために通常使用されるすべての物質である。挙げることができる例は:没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、ブチル化ヒドロキシアニソール、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、ノルジヒドログアヤレチン酸およびブチル化ヒドロキシトルエンである。ブチル化ヒドロキシトルエン(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、BHT)が優先される。
【0034】
適当な展着剤は、農薬組成物においてこの目的のために通常使用されるすべての物質である。ポリエーテルまたは有機物で修飾されたポリシロキサンが優先される。
【0035】
適当な着色剤は、農薬組成物においてこの目的のために通常使用されるすべての物質である。挙げることができる例は、二酸化チタン、顔料等級のカーボンブラック、酸化亜鉛および青色顔料であり、パーマネントレッドFGRも挙げることができる。
【0036】
適当な増粘剤は、農薬組成物においてこの目的のために通常使用されるこの種のすべての物質である。ケイ酸塩(例えばEngelhard製のAtagel(登録商標)50など)またはキサンタンガム(例えばKelko製のKelzan(登録商標)Sなど)が優先される。
【0037】
本発明による濃縮された製剤は、成分を互いに特定の所望の比率で混合することによって調製される。成分は任意の順序で互いに混合され得る。好都合には、固体成分は細かく粉砕された状態で使用される。しかし、成分の混合後に形成された懸濁液を最初は粗い粉砕に掛け、次いで平均粒子サイズが20μm未満になるように微粉砕に掛けることもできる。好ましいのはその中の固体粒子が1から10μmの平均粒子サイズを有する懸濁濃縮物である。
【0038】
本発明による方法を行う場合、温度をある範囲内で変えることができる。一般に、この方法は10℃および60℃の間、好ましくは15℃および40℃の間の温度で行われる。
【0039】
本発明による方法を行うためには、農薬製剤を製造するために使用される普通のミキサーおよび粉砕機が適当である。
【0040】
本発明による組成物は、高い温度でまたは(結晶の成長が観察されないので)冷間で長期間の貯蔵後であっても安定な製剤である。これらは、水での希釈によって、均質なスプレー液に転換され得る。
【0041】
本発明による組成物の施用量は、比較的広い範囲内で変えることができる。これは当該の農薬として活性な化合物および組成物中のこれらの含有量に依存する。
【0042】
本発明による組成物は、
−少なくとも1つの式(II)のテトロン酸誘導体および
−少なくとも1つの補助剤
を含む。
【0043】
特に好ましい実施形態において、本発明による組成物は、
−少なくとも1つの一般式(II)の活性化合物および
−(I−1)から(I−12)から成る群から選択された少なくとも1つの物質または組成物
を含む。
【0044】
極めて特別に好ましい実施形態において、本発明による組成物は、
−式(II−1)および(II−2)のテトロン酸誘導体から選択された少なくとも1つの活性化合物および
−(I−1)から(I−12)から成る群から選択された少なくとも1つの物質または組成物
を含む。
【0045】
本発明による組成物は、これらが濃縮製剤である場合は、
−1つまたは複数の本発明によって使用され得る式(II)の農薬として活性な化合物を一般的には1から60重量%まで、好ましくは5から50重量%まで、特に好ましくは10から30重量%まで、
−少なくとも1つの本発明による補助剤を一般的には1から50重量%まで、好ましくは2から30重量%まで、特に好ましくは5から20重量%まで、
−非イオン性界面活性剤および/またはアニオン性界面活性剤を一般的には1から20重量%まで、好ましくは2.5から10重量%まで、
−凍結防止剤を一般的には1から20重量%まで、好ましくは5から15重量%まで、
−添加物を一般的には0.1から20重量%まで、好ましくは0.1から15重量%まで
を含む。
【0046】
本発明による組成物は、これらがすぐに使える製剤(灌水用溶液)である場合は、補助剤を一般的には0.05から10g/lまで、好ましくは0.1から8g/lまで、特に好ましくは0.1から5g/lまで含む。
【0047】
土壌施用のための極めて特別に好ましい濃縮製剤は、
−少なくとも1つの一般式(II)の活性化合物を1から60重量%まで、
−(I−1)から(I−12)から成る群から選択された少なくとも1つの物質または組成物を1から50重量%まで、
−少なくとも1つの非イオン性界面活性剤および/またはアニオン性界面活性剤を1から20重量%まで、
−凍結防止剤を1から20重量%までおよび
−発泡防止剤、保存剤、酸化防止剤、展着剤、着色剤および/または増粘剤の群からの添加物を0.1から20重量%まで
含む。
【0048】
特に好ましい土壌施用のための濃縮製剤は、
−(II−1)および(II−2)から成る群から選択された少なくとも1つの活性化合物を1から60重量%まで、
−(I−1)から(I−12)から成る群から選択された少なくとも1つの物質または組成物を1から50重量%まで、
−少なくとも1つの非イオン性界面活性剤および/またはアニオン性界面活性剤を1から20重量%まで、
−凍結防止剤を1から20重量%まで、
−発泡防止剤、保存剤、酸化防止剤、展着剤、着色剤および/または増粘剤の群からの添加物を0.1から20重量%まで
含む。
【0049】
一般的に、下の表中に列挙されている活性化合物および補助剤の特定の組合せが優先されるが、列挙されているそれぞれの組合せはそれ自体が好ましい。
【0050】
【表1】

【0051】
上述の濃縮溶液を希釈することによって得られる土壌施用のためのすぐに使える組成物も極めて特別に優先される。
【0052】
一般用語でしか記載されてこなかった保護される作物が、本明細書の以下においてより詳細に記載され特定される。したがって、用途に関して、野菜は、例えば結実野菜類および野菜としての花序、例えばピーマン、唐辛子、トマト、ナス、キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、ソラマメ、サヤマメ、インゲン、エンドウ、アーティチョーク、コーン;
ただし、葉物野菜類、例えばヘッドレタス、チコリー、エンダイブ、各種クレソン、各種ロケット、コーンサラダ、アイスバーグレタス、セイヨウネギ、ホウレンソウ、スイス−チャードも;
さらに塊茎野菜、根菜類および茎野菜類、例えば根セロリ/セロリ、ビート根、ニンジン、ラディッシュ、ホースラディッシュ、スコルッオネッラ、アスパラガス、人が消費するためのビート、パームハート、竹の子、さらに鱗茎菜類、例えばタマネギ、セイヨウネギ、フェンネル、ガーリック;
さらにブラシカ属(Brassica)野菜類、カリフラワー、ブロッコリ、コールラビ、赤キャベツ、白キャベツ、ケールキャベツ、サボイキャベツ、芽キャベツ、白菜などを意味するものと解釈される。
【0053】
用途に関して、多年生作物は、柑橘類、例えばオレンジ、グレープフルーツ、タンジェリン、レモン、ライム、ダイダイ、キンカン、温州ミカンなど;
ただし、仁果類、例えばリンゴ、ナシおよびマルメロなど、および核果類、例えばモモ、ネクタリン、サクランボ、プラム、クエッチプラム、アンズなども;
さらにブドウの木、ホップ、オリーブ、茶および熱帯作物、例えばマンゴー、パパイヤ、イチジク、パイナップル、ナツメヤシ、バナナ、ドリアン、柿、ココナッツ、カカオ、コーヒー、アボカド、ライチ、パッションフルーツ、グアバなど、
さらにアーモンドおよびナッツ、例えばヘーゼルナッツ、クルミ、ピスタチオ、カシューナッツ、パラナッツピーカンナッツ、バターナッツ、栗、ヒッコリーナッツ、マカダミアナッツ、ピーナッツなど、
さらにソフトフルーツ、例えばアカフサスグリ、グーズベリー、ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、イチゴ、アメリカンクランベリーを含むクランベリー、キウイなどを意味すると解釈される。
【0054】
用途に関して、観賞用は、一年生植物および多年生植物、例えば切り花、例えばバラ、カーネーション、ガーベラ、ユリ、マーガレット、キク、チューリップ、スイセン、アネモネ、ケシ、アマリリス、ダリア、ツツジ、ハイビスカス、
ただし、例えば花壇用植物、鉢植え用植物および多年生植物、例えばバラ、マンジュギク、スミレ、ゼラニウム、フクシア、ハイビスカス、キク、アフリカホウセンカ、シクラメン、アフリカスミレ、ヒマワリ、ベゴニアなど、
さらに、例えば潅木および針葉樹、例えばイチジク、シャクナゲ、モミ、トウヒ、コウヤマキを含むマツ、イチイ、ジュニパー、オレアンダーなどを意味すると解釈される。
【0055】
用途に関して、スパイスは、一年生植物および多年生植物、例えばアニシード、唐辛子、パプリカ、胡椒、バニラ、ハナハッカ、タイム、クローブ、ジュニパーベリー、シナモン、タラゴン、コリアンダー、サフラン、生姜などを意味すると解釈される。
【0056】
本発明による殺昆虫剤組成物は、良好な植物耐性および温血動物に対する有利な毒性ならびに良好な環境耐性と併せて、植物および植物器官を保護するために、収穫収量を増大させるために、収穫された材料の品質を向上させるためにおよび農業において、園芸において、森林においてならびに庭園および余暇施設において遭遇する有害動物、特に昆虫、クモ類、蠕虫、線虫および軟体動物を抑制するために適当である。これらは植物保護剤として好ましく使用され得る。これらは、通常は敏感な種および耐性の種に対して活性であり、またすべてのまたは一部の発達段階に対して活性である。
【0057】
上述の害虫は以下のものを含む:
シラミ目(Anoplura)(プティラプテラ(Phthiraptera))に属する、例えばダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナトゥス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
アラクニダ(Arachnida)綱に属する、例えばアカルス・シロ(Acarus siro)、アケリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アムブリュオンマ属種(Amblyomma spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオピルス属種(Boophilus spp.)、ブレウィパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリュオビア・プラエティオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニュッスス・ガッリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニュクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピュリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニュクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオピュエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、フュアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクトゥス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニュクス属種(Metatetranychus spp.)、オリゴニュクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニュクス属種(Panonychus spp.)、ピュッロコプトルタ・オレイウォラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリュパゴタルソネムス・ラトゥス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピケパルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリュプス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニュクス属種(Tetranychus spp.)、ワサテス・リュコペルシキ(Vasates lycopersici)。
ニマイガイ綱(Bivalva)に属する、例えばドレイッセナ属種(Dreissena spp.)。
唇脚目(Chilopoda)に属する、例えばゲオピルス属種(Geophilus spp.)、スクティゲラ属種(Scutigera spp.)。
コウチュウ目(Coleoptera)に属する、例えばアカントスケリデス・オプテクトゥス(Acanthoscelides obtectus)、アドレトゥス属種(Adoretus spp.)、アゲラスティカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アムピマッロン・ソルスティティアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタトゥム(Anobium punctatum)、アノプロポラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキディウス・オプテクトゥス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、ケウトリュンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンディクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリュトラ・ゼアランディカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリュプトリュンクス・ラパティ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ディアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスティヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ギッビウム・プシュッロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニュクス・アラトル(Heteronychus arator)、フュラモルパ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、フュロトルペス・バイユルス(Hylotrupes bajulus)、フュペラ・ポスティカ(Hypera postica)、フュポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプティノタルサ・デケムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リッソロプトルス・オリュゾピルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクスス属種(Lixus spp.)、リュクトゥス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクトゥス・クサントグラプス(Naupactus xanthographus)、ニプトゥス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリュクテス・リノケロス(Oryctes rhinoceros)、オリュザエピルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オティオルリュンクス・スルカトゥス(Otiorrhynchus sulcatus)、オクシケトニア・ユクンダ(Oxycetonia jucunda)、パエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、ピュッロパガ属種(Phyllophaga spp.)、ポピッリア・ヤポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリュペス属種(Premnotrypes spp.)、プシリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala)、プティヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ウェントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトピルス属種(Sitophilus spp.)、スペノポルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シュムピュレテス属種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、テュキウス属種(Tychius spp.)、クシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.)。
トビムシ目(Collembola)に属する、例えばオニュキウルス・アルマトゥス(Onychiurus armatus)。
ハサミムシ目(Dermaptera)に属する、例えばフォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
倍脚目(Diplopoda)に属する、例えばブラニウルス・グットゥラトゥス(Blaniulus guttulatus)。
双翅目(Diptera)に属する、例えばアエデス属種(Aedes spp.)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルトゥラヌス(Bibio hortulanus)、カッリポラ・エリュトロケパラ(Calliphora erythrocephala)、ケラティティス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリュソミュイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミュイア属種(Cochliomyia spp.)、コルドュロビア・アントロポパガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソピラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロピルス属種(Gastrophilus spp.)、フュレミュイア属種(Hylemyia spp.)、フュッポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、フュポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミュザ属種(Liriomyza spp.)、ルキリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オスキネッラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミュイア・フュオスキュアミ(Pegomyia hyoscyami)、ポルビア属種(Phorbia spp.)、ストモクシス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、ティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ヴォルファルティア属種(Wohlfahrtia spp.)。
マキガイ綱(Gastropoda)に属する、例えばアリオン属種(Arion spp.)、ビオムパラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロケラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リュムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スッキネア属種(Succinea spp.)。
ゼンチュウ綱(Helminths)に属する、例えばアンキュロストマ・ドゥオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンキュロストマ・ケユラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アキュロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンキュロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マラユイ(Brugia malayi)、ブルギア・ティモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルティア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ディクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ディクテュオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ディピュッロボトリウム・ラトゥム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メディネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルティロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ウェルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファキオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、フュメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、フュオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトディルス属種(Nematodirus spp.)、オエソパゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコケルカ・ウォルウルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、スキストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギュロイデス・フエッレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギュロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニュロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネッラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネッラ・ナティワ(Trichinella nativa)、トリキネッラ・ブリトウィ(Trichinella britovi)、トリキネッラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネッラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフティ(Wuchereria bancrofti)。
【0058】
さらに、エイメリア(Eimeria)などの原生動物を抑制することが可能である。
異翅目(Heteroptera)に属する、例えばアナサ・トリスティス(Anasa tristis)、アンテスティオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリッスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピュロンマ・リウィダ(Campylomma livida)、カウェレリウス属種(Cavelerius spp.)、キメクス属種(Cimex spp.)、クレオンティアデス・ディルトゥス(Creontiades dilutus)、ダシュヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ディケロプス・フルカトゥス(Dichelops furcatus)、ディコノコリス・ヘウェッティ(Diconocoris hewetti)、ドュスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウスキストゥス属種(Euschistus spp.)、エウリュガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルティス属種(Heliopeltis spp.)、ホルキアス・ノビレッルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロッスス・ピュッロプス(Leptoglossus phyllopus)、リュグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスカワトゥス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサッルス・セリアトゥス(Psallus seriatus)、プセウダキュスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サルベルゲッラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコティノポラ属種(Scotinophora spp.)、ステパニティス・ナシ(Stephanitis nashi)、ティブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
同翅目(Homoptera)に属する、例えばアキュルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノスケナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属性(Amrasca spp.)、アヌラピス・カルドゥイ(Anuraphis cardui)、アオニディエッラ属種(Aonidiella spp.)、アパノスティグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アピス属種(Aphis spp.)、アルボリディア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピディエッラ属種(Aspidiella spp.)、アスピディオトゥス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルトゥム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキュカウドゥス・ヘリクリュシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキュコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレウィコリュネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)、カッリギュポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオケパラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、ケラトワクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、ケルコピダエ(Cercopidae)、ケロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシポン・フラガエフォリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマピス・ユグランディコラ(Chromaphis juglandicola)、クリュソムパルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、キカドゥリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミュティルス・ハッリ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリュプトミュズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ディアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ディアポリナ属種(Diaphorina spp.)、ディアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ドュサピス属種(Dysaphis spp.)、ドュスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エムポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリュトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウスケリス・ビロバトゥス(Euscelis bilobatus)、ゲオコックス・コッフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロディスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、フュアロプテルス・アルンディニス(Hyalopterus arundinis)、イケリュア属種(Icerya spp.)、イディオケルス属種(Idiocerus spp.)、イディオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルパクス・ストリアテッルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサペス属種(Lepidosaphes spp.)、リパピス・エリュシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシプム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルワ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナピス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエッラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロピウム・ディロドゥム(Metopolophium dirhodum)、モネッリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネッリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミュズス属種(Myzus spp.)、ナソノウィア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネポテッティクス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルワタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミュリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイディス(Peregrinus maidis)、ペナコックス属種(Phenacoccus spp.)、プロエオミュズス・パッセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ポロドン・フムリ(Phorodon humuli)、ピュッロクセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピディストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、プロトプルウィナリア・ピュリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシュッラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピュリッラ属種(Pyrilla spp.)、クワドラスピディオトゥス属種(Quadraspidiotus spp.)、クウェサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシプム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイッセティア属種(Saissetia spp.)、スカポイデス・ティタヌス(Scaphoides titanus)、スキザピス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピドゥス・アルティクラトゥス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテッラ・フルキフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スティクトケパラ・フェスティナ(Stictocephala festina)、テナラパラ・マラユエンシス(Tenalaphara malayensis)、ティノカッリス・カリュアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トクソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・ワポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、パラトリオザ属種(Trioza spp.)、テュプロキュバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ウィテウス・ウィティフォリイ(Viteus vitifolii)。
膜翅目(Hymenoptera)に属する、例えばディプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカムパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)およびウェスパ属種(Vespa spp.)。
等脚目(Isopoda)に属する、例えばアルマディッリディウム・ウルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセッルス(Oniscus asellus)およびポルケッリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
シロアリ目(Isoptera)に属する、例えばレティクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)およびオドントテルメス属種(Odontotermes spp.)。
鱗翅目(Lepidoptera)に属する、例えばアクロニクタ・マイヨル(Acronicta major)、アエディア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロティス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギッラケア(Alabama argillacea)、アンティカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラトラ・ブラッシカエ(Barathra brassicae)、ブックラトリクス・トゥルベリエッラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエキア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レティクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネッラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリュシア・アムビグエッラ(Clysia ambiguella)、クナパロケルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エペスティア・クエニエッラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクティス・クリュソッロエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウクソア属種(Euxoa spp.)、フェルティア属種(Feltia spp.)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、ヘリコウェルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオティス属種(Heliothis spp.)、ホフマンノピラ・プセウドスプレテッラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、フュポノメウタ・パデッラ(Hyponomeuta padella)、ラピュグマ属種(Laphygma spp.)、リトコッレティス・ブランカルデッラ(Lithocolletis blancardella)、リトパネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロクサグロティス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リュマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、モキス・レパンダ(Mocis repanda)、ミュティムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリュザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクティノポラ・ゴッシュピエッラ(Pectinophora gossypiella)、ピュッロクニスティス・キトレッラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテッラ・クシロステッラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プセウダレティア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピュラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ウィリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)。
バッタ目(Orthoptera)に属する、例えばアケタ・ドメスティクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリュッロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコパエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、スキストケルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
ノミ目(Siphonaptera)に属する、例えばケラトピュッルス属種(Ceratophyllus spp.)およびクセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
コムカデ目(Symphyla)に属する、例えばスクティゲレッラ・インマクラタ(Scutigerella immaculata)。
アザミウマ目(Thysanoptera)に属する、例えばバリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、エンネオトリプス・フラウェンス(Enneothrips Flavens)、フランクリニエッラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルキノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピポロトリプス・クルエンタトゥス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、ヘリオトリプス属種(Thrips spp.)。
シミ目(Thysanura)に属する、例えばレピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
植物寄生線虫は、例えばアングイナ属種(Anguina spp.)、アペレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムス属種(Belonoaimus spp.)、ブルサペレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ディテュレンクス・ディプサキ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘリオコテュレンクス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギュネ属種(Meloidogyne spp.)、プラテュレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドポルス・シミリス(Radopholus similis)、ロテュレンクス属種(Rotylenchus spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、テュレンコリュンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、テュレンクルス属種(Tylenchulus spp.)、テュレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)およびクシピネマ属種(Xiphinema spp.)を含む。
【0059】
本発明による殺昆虫剤組成物は、上述の活性化合物の少なくとも1つに加えて、さらなる浸透性殺昆虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、浸透性殺ダニ剤、殺線虫剤、殺真菌剤、生長調整物質、除草剤、薬害防止剤、肥料または情報物質などの他の活性化合物を含み得る。
【0060】
本発明による組成物は、共力剤をさらに含み得る。共力剤は活性化合物の作用を増大させる化合物であるが、加えられる共力剤はそれ自体が活性である必要はない。
【0061】
本発明による組成物は、施用後の活性化合物の分解を低減する防止剤をさらに含み得る。
【0062】
これらの化合物は製剤のために適当な普通の態様で使用される。植物および植物の部分の、組成物を用いる本発明による処理は、例えば最初に言及された変形形態の1つの形態での土壌処理によって行われる。
【0063】
既に上述された通り、すべての植物を本発明によって処理することができる。好ましい実施形態において、野生の植物種および植物栽培品種、または交雑もしくは原形質融合などの従来の生物学的育種によって得られたもの、およびこれらの部分が処理される。さらに好ましい実施形態において、遺伝子組換え植物および(適切な場合は従来の方法と組み合わせた)遺伝子工学によって得られた植物栽培品種(遺伝子操作された生物)が処理される。
【0064】
特に好ましくは、それぞれの場合において市場で入手可能または使用されている植物栽培品種の植物が本発明によって処理される。植物栽培品種は、従来の育種によって、突然変異の誘発によって、または組換えDNA技法によって得られた、新しい性質(「形質」)を有する植物を意味すると解釈される。これらは栽培品種、バイオタイプまたはジェノタイプであり得る。
【0065】
植物種または植物栽培品種に依存して、これらの所在地および生長条件(土壌、気候、植物期間、養分補給)に依存して本発明による処理は超加法的(「相乗的」)効果をももたらし得る。したがって、例えば本発明による組成物の低減された施用量および/または活性スペクトルの拡大および/または活性の増大、植物のより良好な生長、高温または低温に対する増大した耐性、渇水に対するまたは水もしくは土壌の塩含有量に対する増大した耐性、増大した開花、より容易な収穫、加速された成熟、より高い収穫収量、収穫された産物のより高い品質および/またはより高い栄養価、収穫された産物の増大した貯蔵性および/または加工性が可能であり、これらは普通に予想される効果を超える。
【0066】
本発明によって好ましく処理される遺伝子組換え植物または植物栽培品種(すなわち、遺伝子工学によって得られたもの)は、遺伝子修飾において遺伝子材料を受け取った植物であって、その材料がこれらの植物に特に有利で有用な性質(「形質」)を授けたすべての植物を含む。かかる性質の例は、植物のより良い生長、高温または低温に対する増大した耐性、渇水に対するまたは水もしくは土壌の塩含有量に対する増大した耐性、増大した開花性能、より容易な収穫、加速された成熟、より高い収穫収量、より良好な品質および/または収穫された産物のより高い栄養価、収穫された産物のより良好な貯蔵性および/または加工性である。かかる性質のさらなる特に重要視される例は、昆虫、ダニ、植物病原性の真菌、細菌および/またはウイルスなどの有害動物および有害細菌に対するより良好な植物の防御であり、ならびにある種の除草剤として活性な化合物に対する増強された植物の耐性もそうである。挙げることができる遺伝子組換え植物の例は、穀類(小麦、米)、コーン、大豆、ジャガイモ、テンサイ、トマト、エンドウおよび他の種類の野菜、綿、タバコ、菜種および果実植物(リンゴ、ナシ、柑橘類果物およびブドウの果物を含む)などの重要な作物植物であり、特にコーン、大豆、ジャガイモ、綿、タバコおよび菜種が重要視される。重要視される形質は、特に昆虫、クモ形類動物、線虫およびナメクジとカタツムリに対する植物内で形成される毒素、特にバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)からの遺伝子材料(例えば、遺伝子CrylA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c Cry2Ab、Cry3BbおよびCryIFならびにこれらの組合せによる)によって植物内で形成されるものによる植物の増大された防御である(本明細書の以下において「Bt植物」と呼ばれる)。やはり特に重要視される形質は、真菌、細菌およびウイルスに対する、全身的に獲得された抵抗性(SAR)、システミン、フィトアレキシン、エリシターおよび耐性遺伝子ならびに対応して発現されるタンパク質および毒素による増大された植物の防御である。さらに特別に重要視されるのは、ある種の除草剤として活性な化合物、例えばイミダゾリノン、スルホニル尿素、グリホサートまたはホスフィノトリシンに対する植物の増大された耐性である(例えば「PAT」遺伝子)。当該の所望の形質を与える遺伝子は、互いに組み合わせられて遺伝子組換え植物中に存在することもできる。挙げることができる「Bt植物」の例は、コーン変種、綿変種、大豆変種およびジャガイモ変種であり、これらはYIELD GARD(登録商標)(例えばコーン、綿、大豆)、KnockOut(登録商標)(例えばコーン)、StarLink(登録商標)(例えばコーン)、Bollgard(登録商標)(綿)、Nucotn(登録商標)(綿)およびNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商標で販売されている。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、コーン変種、綿変種および大豆変種であり、これらはRoundup Ready(登録商標)(グリホサートに対する耐性、例えばコーン、綿、大豆)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば菜種)、IMI(登録商標)(イミダゾリノンに対する耐性)およびSTS(登録商標)(スルホニル尿素に対する耐性、例えばコーン)の商標で販売されている。挙げることができる除草剤耐性植物(除草剤耐性用に従来の様式で育種した植物)には、clearfield(登録商標)の名称で販売されている変種(例えばコーン)が含まれる。もちろん、これらの主張は、これらの遺伝形質または今後開発される遺伝形質を有する植物栽培品種であってこれらの植物は将来開発されるおよび/または市販されるものにも当てはまる。
【0067】
列挙された植物は、本発明による組成物を用いて特に有利な態様において本発明により処理されることができる。上記で記載された好ましい範囲は、これらの植物の処理にも当てはまる。本文中で具体的に言及されている組成物を用いる植物の処理が特に重要視される。
【0068】
これらの組成物は、家庭分野において、衛生においておよび貯蔵製品の保護において、有害動物、特に例えば、住居、工場の廊下、事務所、乗り物の車室などの閉鎖空間に見られる昆虫、クモ類およびダニを抑制するためにも適当である。これらは単独でまたは他の活性化合物および助剤と組み合わせて家庭用殺虫剤製品においてこれらの害虫を抑制するために使用され得る。これらは感受性のおよび耐性の種に対してならびにすべての発達段階に対して活性である。
【0069】
これらの害虫は以下のものを含む:
スコルピオニデア目(Scorpionidea)に属する、例えばブトゥス・オッキタヌス(Buthus occitanus)。
ダニ目(Acarina)に属する、例えばアルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレクスス(Argas reflexus)、ブリュオビア属種(Bryobia spp)、デルマニュッスス・ガッリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリュキパグス・ドメスティクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピケパルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレッドゥゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウトゥムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトパゴイデス・プテロニッシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトパゴイデス・フォリナエ(Dermatophagoides forinae)。
クモ目(Araneae)に属する、例えばアウィクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)。
ザトウムシ目(Opiliones)に属する、例えばプセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリディウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・パランギウム(Opiliones phalangium)。
等脚目(Isopoda)に属する、例えばオニスクス・アセッルス(Oniscus asellus)、ポルケッリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
倍脚目(Diplopoda)に属する、例えばブラニウルス・グットゥラトゥス(Blaniulus guttulatus)、ポリュデスムス属種(Polydesmus spp.)。
唇脚目(Chilopoda)ゲオピルス属種(Geophilus spp.)。
シミ目(Zygentoma)に属する、例えばクテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクウィリヌス(Lepismodes inquilinus)。
ゴキブリ目(Blattaria)に属する、例えばブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテッラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコパエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペッラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
サルタトリア目(Saltatoria)に属する、例えばアケタ・ドメスティクス(Acheta domesticus)。
ハサミムシ目(Dermaptera)に属する、例えばフォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
シロアリ目(Isoptera)に属する、例えばカロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レティクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
チャタテムシ目(Psocoptera)に属する例えばレピナトゥス属種(Lepinatus spp.)、リポスケリス属種(Liposcelis spp.)。
コウチュウ目(Coleoptera)に属する、例えばアントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテティクス・オリュザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プティヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトピルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトピルス・オリュザエ(Sitophilus oryzae)、シトピルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニケウム(Stegobium paniceum)。
双翅目(Diptera)に属する、例えばアエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクトゥス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリュンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、カッリポラ・エリュトロケパラ(Calliphora erythrocephala)、クリュソゾナ・プルウィアリス(Chrysozona pluvialis)、クレクス・クウィンクウェファスキアトゥス(Culex quinquefasciatus)、クレクス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソピラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、プレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコパガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモクシス・カルキトランス(Stomoxys calcitrans)、ティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
鱗翅目(Lepidoptera)に属する、例えばアクロイア・グリセッラ(Achroia grisella)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、プロディア・インテルプンクテッラ(Plodia interpunctella)、ティネア・クロアケッラ(Tinea cloacella)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)。
ノミ目(Siphonaptera)に属する、例えばクテノケパリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノケパリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレクス・イッリタンス(Pulex irritans)、トゥンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、クセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
膜翅目(Hymenoptera)に属する、例えばカムポノトゥス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラトゥス(Lasius umbratus)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)、パラウェスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピトゥム(Tetramorium caespitum)。
シラミ目(Anoplura)に属する、例えばペディクルス・フマヌス・カピティス(Pediculus humanus capitis)、ペディクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ピュッロエラ・ワスタトリクス(Phylloera vastatrix)、プティルス・プビス(Phthirus pubis)。
異翅目(Heteroptera)に属する、例えばキメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、キメクス・レクトゥラリウス(Cimex lectularius)、ロディヌス・プロリクスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0070】
家庭分野の殺虫剤において、これらは単独でまたはリン酸エステル、カルバメート、ピレスロイド、ネオニコチノイド、生長調整剤または他の知られている種類の殺虫剤に属する活性化合物などの他の適当な活性化合物と組み合わせて使用される。
【0071】
以下の実施例は本発明を、決して限定することなく例示する。
【0072】
(調製例)
懸濁濃縮物を作製するためには、最初にすべての液体成分を互いに混合する。次のステップにおいて、固体を加え、混合物を均質な懸濁液が形成されるまで撹拌する。この均一な懸濁液を、まず粗い粉砕に、次いで微粉砕に掛け、すべての固体粒子の90%が10μM未満の粒子サイズを有する懸濁液にする。次いで、室温で撹拌しながらKelzan Sおよび水を加える。均質な懸濁濃縮物が得られる。含有量は重量%で記載されている。
【実施例1】
【0073】
テトラニュクス・ウルティカエ(Tetranychus urticae)試験;岩綿中の土壌施用
【0074】
適当な溶液を作製するために、製品を水と混合し、所望の濃度まで水で希釈する。所望量の添加物を混合物に加える。
【0075】
ナス(ソラヌム・メロンゲナ(Solanum melongena))を岩綿中で栽培する。4葉段階で、当該の製品溶液を岩綿中に施用する。記載されている濃度は植物1株当りの活性化合物の量のことである。
【0076】
所望の時点において、植物をテトラニュクス・ウルティカエ(Tetranychus urticae)の混合群を寄生させる。
【0077】
所望の時間後、%で表した効果を決定する。100%は、すべてのハダニが殺滅されたことを意味し;0%はハダニが全く殺滅されなかったことを意味する。
【0078】
この試験において、添加物と共に提供された次の混合物が添加物を含まない製品と比較して有利である:
【0079】
【表2】

【実施例2】
【0080】
トマトについてのベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)試験:岩綿中の水浸し施用
【0081】
適当な溶液を作製するために、製品を水と混合し、所望の濃度まで水で希釈する。所望の量の添加物を混合物に加える。
【0082】
トマト植物(ソラヌム・リュコペルシクム(Solanum lycopersicum))を岩綿中で栽培し、コナジラミ、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)を寄生させる。2葉段階で、当該の製品溶液を岩綿中に施用する。記載されている濃度は植物1株当りの活性化合物の量のことである。
【0083】
所望の時間後に、%で表した効果を決定する。100%は、すべてのコナジラミが殺滅されたことを意味し;0%はコナジラミが全く殺滅されなかったことを意味する。
【0084】
この試験において、添加物と共に提供された次の混合物が添加物を含まない製品と比較して有利である:
【0085】
【表3】

【実施例3】
【0086】
キュウリについてのベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)試験;岩綿中の水浸し施用
【0087】
適当な溶液を作製するために、製品を水と混合し、所望の濃度まで水で希釈する。所望の量の添加物を混合物に加える。
【0088】
キュウリ(ククミス・サティウス(Cucumis sativus))を岩綿中で栽培し、コナジラミ、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)を寄生させる。2葉段階で、当該の製品溶液を岩綿に施用する。記載されている濃度は植物1株当りの活性化合物の量のことである。
【0089】
所望の時間後に、%で表した効果を決定する。100%は、すべてのコナジラミが殺滅されたことを意味し;0%はコナジラミが全く殺滅されなかったことを意味する。
【0090】
この試験において、添加物と共に提供された次の混合物が添加物を含まない製品と比較して有利である:
【0091】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(II)
【化1】

[式中、
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシまたはシアノを表し
Xは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシまたはシアノを表し、
Yは、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シアノ、ハロアルキル、ハロアルコキシを表すまたはそれぞれの場合において場合によって置換されたフェニルもしくはヘタリールを表し、
Zは、水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノ、アルコキシまたはハロアルコキシを表し、
Aは、水素、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、飽和または不飽和の場合によって置換されたシクロアルキルを表し、
Bは、水素、アルキルもしくはアルコキシアルキルを表し、または
AおよびBはこれらが結合している炭素原子と一緒になって飽和もしくは不飽和で無置換もしくは置換された、少なくとも1つのヘテロ原子を場合によって含有する環を表し、
Gは、水素(a)を表しまたは基
【化2】

[式中、
Eは、金属イオン等価物またはアンモニウムイオンを表し、
Lは、酸素またはイオウを表し、
Mは、酸素またはイオウを表し、
は、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、ポリアルコキシアルキルまたは場合によってハロゲン、アルキルもしくはアルコキシで置換された、少なくとも1つのヘテロ原子によって中断されていてもよいシクロアルキルを表し、それぞれの場合において場合によって置換されたフェニル、フェニルアルキル、ヘタリール、フェノキシアルキルもしくはヘタリールオキシアルキルを表し、
は、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、ポリアルコキシアルキルを表し、またはそれぞれの場合において場合によって置換されたシクロアルキル、フェニルもしくはベンジルを表し、
、RおよびRは、互いに独立に、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルチルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオもしくはシクロアルキルチオを表し、またはそれぞれの場合において場合によって置換されたフェニル、ベンジル、フェノキシもしくはフェニルチオを表し、
およびRは、互いに独立に、水素、それぞれの場合において場合によってハロゲンで置換されたアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、場合によって置換されたフェニル、場合によって置換されたベンジルを表し、またはこれらが結合されているN原子と一緒になって場合によって酸素もしくはイオウによって中断されている環を表す。]
の1つを表す。]
化合物の、昆虫および/またはハダニなどの有害動物を抑制するための、前記活性化合物の施用が土地上への灌水によって、土地上への小滴施用によってまたは浸水施用によって行われる使用。
【請求項2】
式(II)の化合物が、次の化合物、スピロジクロフェン(II−1)、スピロメシフェン(II−2)、から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
処理される植物が、人工の生長基材中で育てられる、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
人工の生長基材が、岩綿、ガラスウール、石英砂、砂利、膨張粘土およびバーミキュライトから成る群から選択される、請求項3に記載の使用。
【請求項5】
処理される植物が、閉鎖系中に植えられる、請求項1から4の一項以上に記載の使用。
【請求項6】
処理される植物が、野菜、スパイス、観賞用植物、潅木、針葉樹、柑橘植物から成る群から選択される、請求項1から5の一項以上に記載の使用。
【請求項7】
少なくとも1つの式(II)の農薬として活性な化合物を含む農薬組成物の植物の栽培基材への施用による有害動物を抑制する方法であって、少なくとも1つの補助剤を含む組成物が施用されることを特徴とする方法。
【請求項8】
少なくとも1つの式(II)の農薬として活性な化合物、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムおよび安息香酸ナトリウムを含む組成物、
末端キャップされたアルコキシ化脂肪アルコールおよび末端キャップされたアルコキシ化直鎖アルコール、
10から15個のEO単位を有するトリブチルフェノールポリグリコールエーテル(EOはエチレンオキシドである。)、
ポリアルキレンオキシドで修飾されたポリメチルシロキサン、
式CH−(CH−CH−O−(−CH−CH−O−)−Hの分岐アルカノールアルコキシレート[式中、tは9から10.5の数を表し、uは6から25の数を表す。]、
ベタイン、
ポリアルコキシ化トリグリセリド、
アルコキシ化脂肪アミン、
ラウレス硫酸ナトリウム、
PEG−10ココナッツアルコールおよび
コーンシロップ、石油および非イオン性乳化剤を含む組成物
から成る群から選択された少なくとも1つの補助剤
を含む、土壌中施用のための農薬組成物。
【請求項9】
土壌施用における式(II)の作物保護剤の活性を向上させるための補助剤の使用。
【請求項10】
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムおよび安息香酸ナトリウムを含む組成物、
末端キャップされたアルコキシ化脂肪アルコールおよび末端キャップされたアルコキシ化直鎖アルコール、
10から15個のEO単位を有するトリブチルフェノールポリグリコールエーテル(EOはエチレンオキシドである。)、
ポリアルキレンオキシドで修飾されたポリメチルシロキサン、
式CH−(CH−CH−O−(−CH−CH−O−)−Hの分岐アルカノールアルコキシレート[式中、tは9から10.5の数を表し、uは6から25の数を表す。]、
ベタイン、
ポリアルコキシ化トリグリセリド、
アルコキシ化脂肪アミン、
ラウレス硫酸ナトリウム、
PEG−10ココナッツアルコール
コーンシロップ、石油および非イオン性乳化剤を含む組成物
から成る群から選択された少なくとも1つの補助剤が使用されることを特徴とする、請求項9に記載の使用。

【公表番号】特表2011−515422(P2011−515422A)
【公表日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501107(P2011−501107)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002393
【国際公開番号】WO2009/118026
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】